JP4963958B2 - 安定した濃縮および希釈された水中油型エマルジョン、その調製プロセス、およびこれらのエマルジョンを用いた製剤プロセス - Google Patents
安定した濃縮および希釈された水中油型エマルジョン、その調製プロセス、およびこれらのエマルジョンを用いた製剤プロセスInfo
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Description
最終的な水中油型エマルジョンの望ましい性質と作用を決定する段階と、
最終的なエマルジョンが呈すべき性質と機能のうち少なくとも1つを呈する各エマルジョンを選択する段階と、
任意的に各エマルジョンのうち少なくとも1つを水相に希釈する段階と、
いくつかの乳液が任意的にあらかじめ希釈される多様な各エマルジョンを混合する段階と、生じた混合物を水相に希釈する段階と、を含み、好ましくは、希釈する段階と混合する段階は、せん断力が生じないように行なわれる。
安定した水中油型エマルジョンである前記各エマルジョンは、
脂肪酸エステル、ワックス、バター、ワックスエステル、天然油、合成油、鉱油、硬化油、およびそれらの混合物から成るグループから選択される少なくとも1つの単純脂質または複合脂質と、
好ましくは非イオン性界面活性剤、特に任意的にエトキシ化されるポリグリセロール脂肪酸エステルおよびアルコールエトキシレートから成るグループから選択される少なくとも1つの界面活性剤と、
親水性化合物から選択され、特にポリオール類から選択される少なくとも1つの水酸基を含む共界面活性剤と、
水と、
任意の少なくとも1つの共界面活性剤と、を含む。これによって、生じるエマルジョン複合体は安定する。
Fragrance Journal,1993−4,35−40,H.Sagitani
J.Dispersion Sci.,9,115(1988),H.Sagitani,Y.Hirai,K.Nabet
Chem.Soc.Jpn,35,102(1986)
特に、任意的にエトキシ化されるポリグリセロール脂肪酸エステルから成るグループと、アルコールエトキシレートから成るグループから選択される界面活性剤、好ましくは非イオン性の界面活性剤と、
親水性化合物、特にポリオール類から選択される少なくとも1つの水酸基を含む共界面活性剤と、
水相と、
これら3つの成分の状態相における規則正しい液体結晶構造の領域の中で選択される比率において、および/または、偏光光学顕微鏡下で観察すると、これら3つの成分の混合物の構造が複屈折性であるように選択される比率において、単純脂質、または、複合脂質は、穏やかに混合される。該脂質は、脂肪酸エステル、ワックス、バター、ワックスエステル、天然油、合成油、特に、シリコンとその誘導体、鉱油、硬化油から成るグループより選択される。
a.好ましくは非イオン性界面活性剤、特に任意的にエトキシ化されるポリグリセロール脂肪酸エステル、およびアルコールエトキシレートから成るグループからの界面活性剤を選択し、親水性化合物、好ましくは少なくとも1つの水酸基を有する親水性化合物、特に、ポリオール類から選択される共界面活性剤を選択する。
b.界面活性剤、共界面活性剤および水相の成分の状態相における規則正しい液体結晶構造の領域によって与えられる比率、および/または、偏光光学顕微鏡下で観察すると、これら3つの構成要素の混合物の構造が複屈折性を示すように選択される比率において、これら3つの構成要素を、穏やかに混合、好ましくはせん断力が生じないように混合する。そして、図2に示すように、この気泡エマルジョンを構成する空気の小球は、偏光光学顕微鏡を用いた観察によって可視的であり、その表面が複屈折性を呈する白い気泡プレエマルジョンが得られるまで混合する。
c.ゲルが得られるまで、穏やかな混合、好ましくはせん断力が生じないように混合して、この気泡プレエマルジョンに単純脂質または複合脂質を混和する。
d.任意的に油相を追加する。
e.任意的に白色エマルジョンを得るための水相を追加する。
所望の最終的な水中油型エマルジョンの特性と機能を決定する段階と、
最終的なエマルジョンが示す特性や機能のうち少なくとも1つを呈する各エマルジョンを選択する段階と、
任意的に、個々のエマルジョンのうち少なくとも1つの水相で希釈する段階と、
任意的に、特定の個々のエマルジョンのうち少なくとも1つの油相で希釈する段階と、
前もって希釈したいくつかの異なるエマルジョンを含む各エマルジョンを混合する段階と、
任意的に、水相で希釈する段階と、
任意的に、油相で希釈する段階と、を含む。
希釈する段階と混合する段階は、せん断力が生じないように実施されるのが好ましい。各エマルジョンは、本発明の安定した水中油型エマルジョンである。
油相の融点よりわずかに高い温度において、アンカースターラーまたはプラネタリーミキサーを用い、32.8gの蒸留水、39.2gのジグリセリン、そして48gのポリグリセリル−10ミリスチン酸を、せん断力が生じないように混合する。
464gの水素化ポリイソブテン、80gのステアリルベヘネート(Stearyl Behenate)、80gのパーム核硬化油、24gのホホバエステル、および32gのセチルアルコールを含む油相を導入し、混和終了まで、約55℃において2.5分毎に連続して10gずつ4回、次に連続して20gずつ4回、次に40gずつ、せん断力が生じないように穏やかに混合する。
65.6gの蒸留水、78.4gのジグリセリンおよび96gのポリグリセリル−10ステアリン酸が約50℃において、アンカースターラーまたはプラネタリーミキサーを用いて、せん断力が生じないようにしながら混合される。
469.6gの水素化ポリイソブテン、および90.4gのラウリルラウレートを含む油相を導入し、混和終了まで、約50℃において2.5分毎に連続して10gずつ4回、次に連続して20gずつ4回、次に連続して30gずつ4回、次に40gずつ、せん断力が生じないように穏やかに混合する。
室温において、アンカースターラーまたはプラネタリーミキサーを用い、32.8gの蒸留水、39.2gのジグリセリン、そして48gのポリグリセリル−10イソステアリン酸を、せん断力が生じないように混合する。
680gのスィートアーモンドオイルを含む油相を導入し、混和終了まで、室温において2.5分毎に連続して10gずつ4回、次に連続して20gずつ4回、次に連続して30gずつ4回、次に40gずつ、せん断力が生じないように穏やかに混合する。
室温において、アンカースターラーまたはプラネタリーミキサーを用い、5gの蒸留水、95gのジグリセリン、そして100gのポリグリセリル−10ミリスチン酸を、せん断力が生じないように混合する。
300gのスィートアーモンドオイルを含む油相を導入し、混和終了まで、室温において2.5分毎に連続して10gずつ4回、次に連続して20gずつ4回、次に連続して30gずつ4回、次に40gずつ、せん断力が生じないように穏やかに混合する。
室温において、アンカースターラーまたはプラネタリーミキサーを用い、5gの蒸留水、95gのグリセロール、そして100gのポリグリセリル−10ラウリン酸を、せん断力が生じないように混合する。
300gの水素化ポリイソブテンを導入し、室温において連続して10gずつ4回、次に連続して20gずつ4回、次に連続して30gずつ4回、最後に残りをせん断力が生じないように穏やかに混合する。
室温において、アンカースターラーまたはプラネタリーミキサーを用い、32.8gの蒸留水、39.2gのジグリセリン、そして48gのポリグリセリル−10ミリスチン酸を、せん断力が生じないように混合する。
300gのクランベリーシードオイル、300gのエチルヘキシルメトキシケイ皮酸エステル、および80gのラウリルラウレートを含む油相導入し、混和終了まで、室温において2.5分毎に連続して10gずつ4回、次に連続して20gずつ4回、次に連続して30gずつ4回、最後に残りをせん断力が生じないように穏やかに混合する。
室温において、アンカースターラーまたはプラネタリーミキサーを用い、80gの蒸留水、98gのジグリセリン、60gのポリグリセリル−10ミリスチン酸、および60gのポリグリセリル−10イソステアリン酸を、せん断力が生じないように混合する。
587gの水素化ポリイソブテンと113gのラウリルラウレートを混合した油相を導入し、室温において2.5分毎に連続して10gずつ4回、次に連続して20gずつ4回、次に連続して30gずつ4回、最後に油相700gの残りをせん断力が生じないように穏やかに混合する。
室温において、アンカースターラーまたはプラネタリーミキサーを用い、5gの蒸留水、95gのグリセロール、そして100gのポリグリセリル−10ミリスチン酸を、せん断力が生じないように混合する。
300gのビルベリーシードオイル、および30gのラウリルラウレートを混合した油相を導入し、混和終了まで、室温において2.5分毎に連続して10gずつ4回、次に連続して20gずつ4回、次に連続して30gずつ4回、次に40gずつ、せん断力が生じないように穏やかに混合する。
実施例1〜5において調製されたベースエマルジョンを水で希釈した。「安定性」を保つエマルジョンに、最大量の水を追加することができた。そこで、クリーミング現象が生じない最大量を以下の表に示す。全てのケースにおいて、希釈度に関係なく、これら全てのエマルジョンは、相分離現象を呈しなかった。
様々なエマルジョン複合体を、実施例6および8〜10の機能的なエマルジョンと、実施例1〜5および7のベースエマルジョンを混合して調整した。
以下の各エマルジョンが選択される。
(A)柔軟および流体エマルジョンベース
(B)シリコン
(C)柑橘系香料
これら各エマルジョンを以下の表に示される割合で、水と0.2%のメチルパラベンを含む水相の入ったフラスコ中に導入される。
2 表面
3 間隔
Claims (16)
- 水中空気型プレエマルジョンから得られる水中油型エマルジョンであって、
前記水中空気型プレエマルジョンが、
非イオン性の界面活性剤と、
ポリオールから選択される親水性の共界面活性剤と、
水相と、からなり、
100重量部の前記水相と、2000重量部から50重量部の前記非イオン性界面活性剤と、1900重量部から50重量部の前記共界面活性剤を含み、
これら3つの成分の比率が、偏光光学顕微鏡下で観察すると、当該3つの成分の混合物の構造が複屈折性であるように選択され、
単純脂質、または、複合脂質が、前記水中空気型プレエマルジョンに、穏やかに混合され、
前記脂質が、脂肪酸エステル、ワックス、バター、ワックスエステル、天然油、合成油、鉱油、硬化油から成るグループから選択されるエマルジョン。 - 前記水中空気型プレエマルジョンが白色ペーストであり、構成体である気泡が偏光下で観察され、当該気泡の表面が複屈折性を示すことを特徴とする、請求項1に記載のエマルジョン。
- 前記非イオン性の界面活性剤が、HLBが13以上であるデカグリセロール脂肪酸エステルである、請求項1または2のいずれか1項に記載のエマルジョン。
- 前記非イオン性の界面活性剤が、デカグリセロールラウリン酸、デカグリセロールミリスチン酸、デカグリセロールステアリン酸、デカグリセロールイソステアリン酸、デカグリセロールオレイン酸、およびそれらの混合物からなるグループから選択される、請求項3に記載のエマルジョン。
- 水中油型エマルジョンの連続した調製プロセスであって、
a)非イオン性の界面活性剤、およびポリオールから選択される親水性の共界面活性剤を選択する段階と、
b)水中空気型プレエマルジョンが、100重量部の水相と、2000重量部から50重量部の非イオン性界面活性剤と、1900重量部から50重量部の共界面活性剤を含み、
前記非イオン性の界面活性剤、前記共界面活性剤および水相を、偏光光学顕微鏡下で観察すると、これら3つの構成要素の混合物の構造が複屈折性を示すように選択される比率で、せん断力が生じないように穏やかに混合する段階であって、偏光光学顕微鏡を用いた観察によって可視的であり、その表面が複屈折性を呈する白い水中空気型プレエマルジョンが得られるまで混合する段階と、
c)ゲルが得られるまで、せん断力が生じないように穏やかに混合することにより、前記水中空気型プレエマルジョンに単純脂質または複合脂質を混和する段階と、
を含むプロセス。 - 前記単純脂質または前記複合脂質が、せん断力が生じないようにゆっくりと攪拌しながら、少量ずつ連続的に加えられることを特徴とする、請求項5に記載のプロセス。
- 更に、d)油相を追加する段階を含む、請求項5または6に記載のプロセス。
- 更に、e)水相を追加し、白色のエマルジョンを得る段階を含む、請求項5から7のいずれか1項に記載のプロセス。
- 水溶性の活性化合物を含む水相を用い、穏やかに、せん断力を生じないように混合し、希釈する段階f)を含む、請求項5から8のいずれか1項に記載のプロセス。
- 請求項1から4のいずれか1項で定義される水中油型エマルジョン、請求項5から9のいずれか1項に記載のプロセスで別途調製されたものである水中油型エマルジョン、または他の水中油型エマルジョンを、穏やかに、せん断力が生じないように混合し追加する段階g)を含む、請求項5から9のいずれか1項に記載のプロセス。
- 複合水中油型エマルジョンの製剤プロセスであって、
所望の最終的な水中油型エマルジョンの特性と機能を決定する段階と、
最終的なエマルジョンが示す特性や機能のうち少なくとも1つを呈する各エマルジョンを選択する段階と、
個々のエマルジョンのうち少なくとも1つの水相で希釈する段階と、
個々のエマルジョンのうち少なくとも1つの油相で希釈する段階と、
前もって希釈したいくつかのエマルジョンを含む様々な前記各エマルジョンを混合する段階と、
水相で希釈する段階と、を含み
前記希釈する段階と前記混合する段階が、せん断力が生じないように実施され、前記各エマルジョンが、請求項1から4のいずれか1項に記載される水中油型エマルジョン、または請求項5から10のいずれか1項のプロセスで調製される水中油型エマルジョンであるプロセス。 - 油粒子または油滴の平均径が10μm未満であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載される水中油型エマルジョン、または請求項5から10のいずれか1項に記載のプロセスで調製されるエマルジョン。
- 少なくとも1つの脂溶性の活性化合物及び/または少なくとも1つの水溶性の活性化合物を含み、請求項1から4のいずれか1項に記載される水中油型エマルジョン、または請求項5から10のいずれか1項に記載のプロセスで調製されるエマルジョン。
- 前記非イオン性の界面活性剤の含有量が、20重量%以下であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載される水中油型エマルジョン、または請求項5から10のいずれか1項に記載のプロセスで調製されるエマルジョン。
- 油の含有量が、0.05重量%から95重量%の油であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載される水中油型エマルジョン、または請求項5から10のいずれか1項に記載のプロセスで調製されるエマルジョン。
- 水相に存在する水溶性の活性化合物の量が、エマルジョンの全重量の80重量%以下であり、油相に存在する脂溶性の活性化合物の量が、エマルジョンの全重量の92重量%以下である、請求項1から4のいずれか1項に記載される水中油型エマルジョン、又は請求項5から10のいずれか1項記載のプロセスで調製されるエマルジョン。
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