JP2944136B2 - インクジェット記録用紙 - Google Patents

インクジェット記録用紙

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JP2944136B2
JP2944136B2 JP2086472A JP8647290A JP2944136B2 JP 2944136 B2 JP2944136 B2 JP 2944136B2 JP 2086472 A JP2086472 A JP 2086472A JP 8647290 A JP8647290 A JP 8647290A JP 2944136 B2 JP2944136 B2 JP 2944136B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水性インクによる記録に適したインクジェ
ット記録用紙に関し、特に記録時のインク受容性、記録
画質及び記録後における記録像の保存性に優れたインク
ジェット記録用紙に関するものである。
〔従来の技術〕
インクジェット記録方式は、騒音が少なく、高速記録
が可能であり、且つ多色化が容易なため各種プリンター
として多方面で利用されている。
インクジェット記録方式に使用される記録用紙として
は、上質紙やコート紙等いわゆる普通紙が使用できるよ
うに記録装置やインク組成面からの改良努力がなされて
きている。
しかし現時点では未だ満足し得るものには至っておら
ず、また記録のより高速化、高精細化といった記録装置
面の性能向上や、記録のフルカラー化といった用途の拡
大に伴い記録用紙に対してより高度な特性が要求されて
いる。即ち、記録用紙としてはインクの吸収が速く、然
も滲んだり、汚れが発生したりしないこと。インクドッ
トの横方向への拡散が必要以上に大きくなく、且つ均一
であること。インクドットの濃度が高く、しかも鮮明で
あること。更に記録画像が保存中の光や空気中の酸素等
の影響で変色又は褐色しないこと、等が要求されてい
る。
これらの要求に対し、従来から幾つかの提案がなされ
てきた。例えば、基材上にインク吸収性の良い顔料と結
着剤とを主体とする被覆層(インク受容層)を設ける工
夫はインクジェット記録用紙の開発初期より試みられて
おり、顔料としてはシリカ系顔料が一般的に用いられて
きた(特開昭52−9074号、同55−51583号、同56−14858
3号、同58−72495号)。またインク受容層に水溶性高分
子塗布層を用いたり(特開昭55−144172号、同55−1467
86号)、塩基性ラテックスポリマーを用いる提案(特開
昭57−36692号)もある。
更に、水性インクによる記録が本質的に有する耐水性
等の悪さを改良する目的で、水溶性高分子塗布層にイン
クジェット記録を行った後、耐水化剤を付与する試み
(特開昭55−150396号、同56−58869号)や、水性イン
ク中の着色成分を吸着する特定の顔料や樹脂類を用いる
工夫(特開昭55−144172号)等もある。
更にインク受容性を改良するため、インク受容層を構
成する顔料として多孔性顔料の利用も試みられてきた
が、1次粒子間の結合が弱く、2次、3次凝集体に造粒
された構造が、機械的外力等に対する耐性に劣り、ブレ
ードコーター、ロードブレードコーター等によるハイシ
ェア塗抹時に造粒構造がこわれるため、塗抹方法に制約
を受けたり、又、充分な表面強度を有するコート層を得
るには、多量のバインダーの使用を必要とし、結果とし
てインク受容性を満足させることが出来ず、インクジェ
ット記録用紙としての適性に種々の難点があるため、現
在まで実用化に成功していない。
他方、乾式造粒した多孔性顔料、特に1次粒子間の結
合力を強化したり、多孔性結晶構造を発達させたりする
ために加熱処理等を処して当該技術分野への適性を付与
した多孔性顔料は、表面吸着水の脱離等により、微細孔
内部まで表面の親水性が低下するためか、水性媒体中へ
の再分散時にアワが立ち易く、塗料調製が困難であった
り、塗料流動性、分散安定性、保水性等の塗料物性に問
題があった。又、顔料表面の水性媒体との濡れが悪いた
めか、充分な接着力を与えるためには多量のバインダー
の使用が必要であり、そのため、本来インク受容能に優
れるべく選択した乾式造粒した多孔性顔料が有する特性
を充分に発揮出来ていない。これらの欠点を補うため各
種の改良も試みられてきたが、充分な効果は得られてい
なかった。
また、水性インクによる記録時、酸性、直接染料系イ
ンクの使用が一般的になってきたことから乾式造粒した
多孔性塩基性顔料を利用したインクジェット記録用紙が
インク受容性に優れると共に耐水性等、保存性にも優れ
るとする提案(特開昭55−144172号、同60−245588号、
同61−135785号)もあるが、上記した欠点より実用化に
成功していない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、記録時のインク受容性に優れ、輪郭のはっ
きりした記録が得られ、また記録後における記録像の保
存性に優れ、装置の性能向上及び用途の拡大等に対して
充分に対応出来る、水性インクによる記録に適したイン
クジェット記録用紙を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、基材上に多孔性顔料の少なくとも一種と含
窒素水溶性樹脂を含有するインク受容層を設けたインク
ジェット記録用紙において、前記多孔性顔料が乾式造粒
後、親水性媒体の存在下にメディアを用いた分散機で表
面活性化処理を行った多孔性顔料であり、前記親水性媒
体が含窒素水溶性樹脂を含有しているか、或いは前記表
面活性化処理後に前記親水性媒体に含窒素水溶性樹脂を
含有せしめてなることを特徴とするインクジェット記録
用紙である。
〔作用〕
乾式造粒した多孔性顔料を親水性媒体中メディアを用
いた分散機で処理することにより、該多孔性顔料と水性
媒体との濡れ性が改良でき、少ないバインダー量で充分
な接着力を与えることが出来るため、これを使用したイ
ンクジェット記録用紙は乾式造粒した多孔性顔料が有す
る優れた特性を充分に発揮することができる。即ち、イ
ンク受容性に特に優れると共に、筆記性にも優れたイン
クジェット記録用紙が得られるものである。
また、かかる方法により表面活性化処理して得られた
多孔性顔料が分散したインク受容層用塗液は、塗料流動
性、分散安定性、保水性等の塗料物性に優れるため、特
に塗抹方法を制約する必要がなく、必要に応じ適宜塗料
濃度、塗料粘度等をコントロールして、各種塗抹方法に
適した塗料物性に調製できる。また形成されるインク受
容層は、常に均一性に優れたコート層となる。例えばイ
ンクジェット記録用紙の基材としては低サイズ紙の使用
が一般的であり、又インク受容層を多層に塗り重ねる試
みも行われるが、この場合、吸水性の良い基材の上に更
に水性コーティングを行う必要があった。かかる吸水性
の良い基材上への塗抹を行っても、本願発明の水性塗料
はその特性をいかんなく発揮して、塗抹面が荒れること
なく、常に均一性に優れたコート層を得ることが出来
る。
乾式造粒後、親水性媒体中メディアを用いた分散機で
表面活性化処理を行った多孔性顔料を用いたインク受容
層は、水性インキ中の着色成分を記録用紙表面に保持す
ると共に多孔性顔料が有する空隙が有効に働き、記録後
の水性インク中の水を主成分とする媒体を基材中や空気
中へ効率良く導くため、得られる記録用紙はインク受容
性に優れると共に、記録画質にも優れたものとなる。
本発明において、インク受容層を構成する多孔性顔料
としては、充分なインク受容性を発揮するため乾式造粒
したものが用いらる。以下に乾式造粒方法につき記載す
る。
例えば、 (1) 水酸化アルミニウム、アルミナ、シリカ、酸化
マグネシウム等のヒドロゲル形成物質を原料とし、この
ようなヒドロゲルを乾燥してキセロゲルにした後、粉
砕、分級して用いる方法。
(2) ヒドロゲルの状態で適当な2次、3次凝集体の
大きさに造粒し、乾燥した後、特開昭56−120608号等に
開示さている如く、更に加熱処理することにより焼結、
結晶化等を進行させ、酸化物の一次粒子間の結合を強化
して用いる方法。
(3) コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ等の微
粒物質懸濁水中で尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−ホ
ルマリン樹脂等を生成し、USP−3855172号等に開示され
ている如くその生成条件を調節することにより、目的と
する二次粒子径に造粒された微小粒子とした後、乾燥し
て用いたり、必要により更に焼成して焼結された粒子と
して使用する方法。
(4) 亜鉛、アルミニウム、マグネシウム、カルシウ
ム、ケイ素等の各種金属化合物の存在下、所定の条件下
で反応させ、多孔性結晶構造を発達させた多孔性顔料を
合成し、必要により粉砕分級して用いる方法(特開昭61
−116579号、特開昭61−135785号)。
等、公知の種々の方法を利用して製造することが出来、
又多くのものが市販されている。
本発明において、インク受容層を構成する多孔性顔料
としては、充分なインク受容性を発揮するため、多孔
性、微粒子状であり、且つ酸性、直接染料に代表される
アニオン性基を有する水溶性染料の吸着能に優れるも
の、即ち、多孔性塩基性顔料が好ましい。
多孔性顔料が染料の吸着性に優れるか否かの判断は、
記録に用いるアニオン性基を有する水溶性染料を含む水
性インクを適当量の水で希釈した中に上記水性インクが
記録時、記録紙面上に付着する単位面積に相当する所定
量の多孔性顔料を投入した時の着色濃度の減少の有無で
判断することが出来る。
なお、これらの乾式造粒した多孔性顔料が、水性イン
ク中の酸性、直接系染料の吸着能を有しないか、弱い場
合は、更にアルミニウムアルコラート、アルミニウムキ
レート化剤、水溶性のアウミニウム塩やアルミニウム石
鹸等の多価金属系化合物により、その表面をカチオン性
にする方法、カチオン性のシランカップリング剤、分子
中にカチオン性基を有するチタネート系のカップリング
剤、反応性カチオン性樹脂等のカチオン系の表面処理剤
を用いて、その表面をカチオン性基を付与する方法等に
より多孔性塩基性顔料として用いることが出来る。
このような処理剤を用いて多孔性顔料を処理する方法
としては、多孔性顔料に直接スプレー等を利用して処理
剤溶液を噴霧する方法、多孔性顔料を任意の溶剤中に分
散させて処理剤と接触させる方法等、公知の方法が利用
出来、次いで脱溶剤処理、乾燥処理、更に必要により熱
処理等を施して多孔性塩基性顔料として用いられる。
多孔性顔料の好ましい粒子径は、BET法での比表面積
(窒素法)が好ましくは50m2/g以上であり、且つインク
受容層用塗液中、分散粒子状で0.5〜15μm(コールタ
カウンター:AP=50μmでの測定値)の平均粒子径を有
するものが好ましく用いられる。特に比表面積が100〜5
00m2/gであり、且つ平均粒子径が2〜10μmの多孔性顔
料は、水性インク媒体の基材への効率的な移行及び着色
成分の保持にも効果的に寄与するため望ましい。因に、
比表面積が小さいと、インク受容性が不足し、滲んだ
り、汚れが発生する場合もあり、平均粒子径が小さいと
記録像の鮮明性が失われてしまい、くすんだ記録像とな
る場合がある。また、平均粒子径が15μmを越えるとイ
ンクドットの横方向への拡がりが不均一になったり記録
像の鮮明性が失われる恐れもある。
乾式造粒した多孔性顔料は、次いで親水性媒体中メデ
ィアを用いた分散機により表面活性化処理を処して用い
ることにより、インク受容性に優れると共に、記録画質
にも優れたインクジェット記録用紙が得られる。
表面活性化処理はメディアを用いた分散機により行う
が、分散機としては、サンドミル、ダイノミル等の如き
各種の形状をしたディスクの高速回転を利用して分散す
るタイプで、しかも連続処理出来るものが好ましく利用
される。
分散時に使用されるメディアとしては、通常、フリン
ト石、オッタワサンド、スチールボール、セラミック
ス、アルミナボール、ジルコン、カラスビーズ等、公知
の各種メディア類の中から適宜選択して使用されること
は言うまでもないが、特に球状のメディアは本発明の作
用効果が顕著であり、好ましく用いられる。
本発明でいう親水性媒体とは、水を主体とする分散媒
体を意味し、アルコール類、ケトン類、酢酸エステル類
等のいわゆる水溶性溶剤類を一部含有してもよい。
多孔性顔料をメディアを用いた分散機により活性化処
理する場合は、水溶性保護コロイド剤を予め親水性媒体
中に含めておくか、或いは活性化処理後の分散液中に水
溶性保護コロイド剤を含めることにより水性媒体との濡
れを更に改良する。これにより、泡立ちが少なく、流動
性も良く、且つ安定性のよい塗料が得られるので好まし
い。
この処理では、乾式造粒した多孔性顔料を不必要に粉
砕する必要はなく、例えばコールターカウンターによる
分散粒子の粒子径測定データに変化が認められなくても
充分効果を発揮させることが出来る。インク受容層用塗
料中において分散粒子状で0.5〜15μmの平均粒子径を
有する多孔性顔料の使用が好ましいため、かかる粒径範
囲に乾式造粒した多孔性顔料を用い表面活性化処理を行
うのが望ましいが、もちろん、乾式造粒時、分布からは
ずれた粗大粒子の混入が防止出来ない場合、必要により
その粗大粒子を所望の粒子径にコントロールして使用す
ることを否定するものではない。
ただし、平均粒子径が0.5μm未満の多孔性顔料の使
用は、鮮明性に劣ったインクジェット記録用紙を与える
ことがあるため、メディアを用いた分散機による表面処
理時、過粉砕は避けるべきである。そのためには、0.1m
m以上、好ましくは0.25mm以上の粒子径を有するメディ
アの使用が望ましい。逆に5mmを越える粒子径のメディ
アでは表面活性化効果が劣る恐れがある。より好ましく
は0.5〜3mmの粒子径を有するメディアを選択使用する。
本発明で用いる水溶性保護コロイド剤としては例えば
ゼラチン、アルブミン、カゼイン、大豆タンパク等のプ
ロテイン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導
体、寒天、アルギン酸ソーダ、アラビアゴム、カルボキ
シ変性デンプン、カチオン変性デンプン、キトーサン等
のサッカロース類等の如き天然及び半合成高分子化合物
やポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ
アクリルアミド、ポリ(メタ)アクリル酸及びその共重
合体、無水マレイン酸重合体塩及び、必要によりアニオ
ン性基、及び/又はカチオン性基を含有し、水溶性を有
するオリゴマー類ないしポリマー類等の如き付加重合型
合成高分子化合物、ポリエチレンイミン系樹脂、ポリア
ミン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミンエピクロル
ヒドリン系樹脂、ポリアミンエピクロルヒドリン系樹
脂、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン系樹脂、
ジシアンジアミド系樹脂、アイオネン樹脂等の如き縮合
型合成高分子化合物等の水溶性保護コロイド剤の中から
適宜選択して使用することが出来、これらの水溶性保護
コロイド剤の中でも特に含窒素系水溶性樹脂を必須とす
る。
なお、メディアを用いた分散機による処理時、乾式造
粒した多孔性顔料に対し、水溶性保護コロイド剤は適宜
選択し、必要により複数種を併用して用いられるが、そ
の使用量は特に限定するものではなく、経済性、作業性
等も含めて適宜選択され、一般的には多孔性顔料に対し
て重量比で0.1%以上、好ましくは1〜50%使用され
る。
本発明の作用効果を損なわないかぎり、他の各種顔料
類、分散剤等の各種助剤類、バインダー類等を添加し、
メディアを用いた分散機による表面活性化処理を行って
もよい。
かくして得られた表面活性化処理された多孔性顔料分
散液は、更に筆記性付与、機器適性付与、インク吸収性
コントロール、記録紙の外観コントロール、塗抹適性コ
ントロール、塗料物性コントロール、乾燥性コントロー
ル等の各種適性付与のため、更に必要に応じて、顔料、
バインダー類、各種助剤類等を添加してインク受容層用
塗液として、各種基材上に塗抹乾燥されてインクジェッ
ト記録用紙が得られる。
顔料としては、例えば炭酸カルシウム、カオリン、タ
ルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸
化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸ア
ルミニウム、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウ
ム、無定形シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、リ
トポン等の無機系顔料、スチレン系プラスチックピグメ
ント、アクリル系プラスチックピグメント、マイクロカ
プセル系顔料、尿素樹脂顔料、メラミン樹脂顔料等の有
機系または有機/無機複合系顔料等、一般の顔料コーテ
ィング分野で公知の顔料類が例示される。
また、バインダー類としては、例えば酸化デンプン、
エーテル化デンプン、カルボキシメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、カゼイン、ゼラチン、大豆
タンパク等の天然または半合成高分子類、ポリビニルア
ルコール及びその誘導体、ポリエチレンイミン系樹脂、
ポリビニルピロリドン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸
またはその共重合体、無水マレイン酸共重合体、アクリ
ルアミド系樹脂、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、
ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、(不飽和)ポ
リエステル系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アル
キッド樹脂、エポキシ系樹脂、エピクロルヒドリン系樹
脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等の合成水溶性または溶媒
可溶性樹脂類、スチレン−ブタジエン共重合体、メチル
メタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系
重合体ラテックス類、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステルの重合体または共重合体等のアクリル系重合
体ラテックス類、エチレン酢酸ビニル共重合体等のビニ
ル系重合体ラテックス類、あるいはこれらの各種重合体
にアニオン性基及び/またはカチオン性基を付与した官
能基含有変性重合体ラテックス類等に代表される当該技
術分野で公知の樹脂類が例示され、単独あるいは併用し
て用いられる。これらバインダー類の使用量は、求めら
れる記録媒体の記録適性、使用用途適性、インク受容層
用塗液の塗抹適性等を勘案して任意に選択可能である
が、一般的には、顔料類に対し、1〜200重量%、好ま
しくは5〜50重量%の範囲で添加され使用される。
更に必要に応じ、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良
剤、消泡剤、抑泡剤、発泡剤、離型剤、浸透剤、湿潤
剤、熱ゲル化剤、滑剤、青味付け等の色調調整用の染
料、顔料、蛍光染料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、クエ
ンチャー剤、防腐剤、防黴剤、帯電防止剤、バインダー
類の耐水化剤、架橋剤等、当該技術分野で公知の各種助
剤類を添加し、インク受容層用塗液とする。以上述べた
各種成分を含む塗布液が、凝集等により均一に分散した
液にならない場合は、2液以上の別々の塗液をつくり、
2回以上の塗抹を行うことにより目的とするインク受容
層を得ることも出来る。これらインク受容層用塗液は、
常法により、バーコーター、エアナイフコーター、ブレ
ードコーター、ロッドブレードコーター、ロルコータ
ー、ブラッシュコーター、カーテンコーター、グラビア
コーター、キャストコーター、スプレー装置等、公知の
各種塗抹方式を利用して、これも常法により塗抹される
が、塗被量はインク受容性及び保存性等、記録特性を満
足させるかぎり、不必要に多くする必要はなく、一般的
には1〜30g/m2、好ましくは2〜8g/m2塗布される。
かくして得られたインクジェット記録用紙はそのまま
でも使用できるが、必要により例えばスーパーカレンダ
ー、グロスカレンダーなどで加圧及び/又は加熱ロール
ニップ間を通し、常法により表面を平滑化することも出
来る。
本発明において基材としては、紙、布、セロファン、
プラスチックフィルム、金属板、木板、ガラス板等平面
性を有する材料が利用されるが、中でも紙は基材自体が
多孔質構造を有するため吸水性に優れ、本願発明による
インク受容層を形成した時、より少ないコート量で記録
適性に優れたインクジェット記録用紙を与えることが出
来ること、及び経済性にも優れることより最も好ましく
利用される。なお、インク受容層用塗液の基材上への塗
抹適性改良のため、コロナ放電処理、プラズマ処理、化
学洗浄処理等の一般的な表面処理の利用や、ゼラチン、
ニトロセルロース、ポリエステル等の樹脂処理層及び/
又はコロイダルシリカ、金属系カップリング剤、イソシ
アネート類等の助剤処理層等、公知アンカーコート層の
利用も可能である。
又、必要により基材の表及び/又は裏面に帯電防止処
理や筆記適性(印刷適性)付与処理等の表面処理を行っ
ても良いし、又、基材の任意の位置に紫外線吸収剤、酸
化防止剤等の助剤類を含有させ、記録像の保存性を更に
改良する等の工夫も可能なことは言うまでもない。
上記基材中、紙は一般的には木材パルプを主体とする
が、必要に応じて合成繊維、合成パルプ、無機繊維等、
各種繊維状物質も適宜利用され、添加剤としてはロジ
ン、アルキルケテンダイマー、アルケニルコハク酸等に
代表されるサイズ剤、硫酸バンド、カチオン性高分子電
解質等に代表される定着剤、クレー、タルク、炭酸カル
シウム、焼成カオリン、酸化アルミニウム、水酸化アル
ミニウム、酸化チタン、無定形シリカ、尿素−ホルマリ
ン樹脂粒子等に代表される填料類、ポリアクリルアミド
系ポリマー、澱粉等に代表される紙力増強剤、メラミン
樹脂、尿素樹脂、ポリアミド−ポリアミン−エピクロル
ヒドリン樹脂等に代表される湿潤紙力増強剤、その他、
濾水剤、青み付けなどの色調調整用の染料、顔料、蛍光
染料など各種助剤類を適宜選択して内添し、常法により
各種抄紙機により抄紙され、且つ更に必要により澱粉、
ポリビニルアルコール、ゼラチン、填料等より成る水性
液による表面サイズプレス処理、マシンキャレンダー等
による平滑化処理等、常法による処理工程を経て製造さ
れる。
またこれらの紙は、パルプ組成、叩解条件、填料、紙
力増強剤、内添サイズ剤、PH調整剤、表面サイズ剤、表
面処理剤等、各種助剤類の種類と添加量のコントロー
ル、乾燥条件、加圧条件等、個々の抄紙機に合わせた操
業条件のコントロール等を適宜選択して行い、インクジ
ェット記録用紙としての基材適性をコントロールして用
いられる。
「実施例」 以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明す
るが、勿論これらに限定されるものではない。なお、特
に断らない限り例中の部及び%はそれぞれ重量部及び重
量%を示す。
実施例1 市販の乾式造粒した多孔性塩基顔料(キョワード#11
00、共和化学工業(株)製)67部を微粉シリカ(ミズカ
シルP−78b:水沢化学工業(株)製)33部と共に、水40
0部中に分散混合し、次いで蛍光染料及び消泡剤を加え
た後、球状のガラスビーズを充填した縦型サンドミル
(ビーズ径2mm;充填率60%)を用いて平均滞留時間0.5
分になる流速で2回通液し、続けて、含窒素系水溶性樹
脂(ケミスタット7300:山洋化成(株)製)の5%水溶
液100部を添加して表面活性化処理を終了した。次いで
シリル変性ポリビニルアルコール(R−1130;クラレ
(株)製)の10%水溶液200部から成るバインダー溶液
を添加して、インク受容層用塗液として坪量68g/m2、ス
テキヒトサイズ度9秒の中性紙からなる基材上に、3.5g
/m2になる様にこの塗液を塗抹乾燥してインクジェット
記録用紙を得た。インク受容層用塗液は、塗抹適性に優
れ、得られたインクジェット記録用紙のコート層は、均
一性に優れていた。
実施例2 硫酸アルミニウム水溶液(Al2O3として8.0%)100gを
水7に希釈し、20の容器中で撹拌しながら加温し95
℃にした。この溶液に水酸化ナトリウム320gを水に溶解
して1の溶液としたものを添加し、撹拌しながら1時
間熟成することにより種子アルミナヒドロゲルスラリー
を生成した。次にこのスラリーに硫酸アルミニウム水溶
液(Al2O3として8.0%)400gを加えてpH4.5として5分
間保持した後、水酸化ナトリウム290g/の水溶液を393
ml加えてpH11とし10分間保持した。同様のpH変動操作を
5回繰り返した後、濾過、洗浄、乾燥した。次いで乾式
粉砕した後、500℃で8時間焼成することにより多孔性
顔料(比表面積340ml/g平均粒子径5.3μm、細孔半径76
Å)を得た。
得られた多孔性顔料100部を、含窒素系水溶性樹脂
(スミレッズ、レジン#1001:住友化学(株)製)の2
%水溶液400部中にコーレス分散機を用いて分散混合し
た後、蛍光染料及び消泡剤を加えて水性分散液を調整し
た。次いで球状のガラスビーズを充填した横型サンドミ
ル(ビーズ径2mm;充填率80%)を用いて平均滞留時間1
分になる流速で3回通液することにより表面活性処理を
行った。分散粒子の平均径は5.2μmであった。
次いで得られた処理液中に、ポリビニルアルコール
(PVA−117/PVA−105の等量混合物:(株)クラレ製)
の10%水溶液400部からなるバインダー溶液を添加し、
インク受容層用塗液とした。坪量84g/m2、ステキヒトサ
イズ度2秒の酸性紙からなる基材上に、4.5g/m2になる
様にこの塗液を塗抹乾燥した後、スーパーカレンダー処
理を行い、インクジェット記録用紙を得た。インク受容
層用塗液は、塗抹適性に優れ、得られたインクジェット
記録用紙のコート層は、均一性に優れていた。
比較例1 実施例2で含窒素系水溶性樹脂の添加をやめ、シリル
変性ポリビニルアルコールから成るバインダー溶液を添
加したところ、増粘ゲル化が発生した。その後に含窒素
系水溶性樹脂の水溶液を添加しても塗料の流動性が回復
しないため、塗料化が出来なかった。
比較例2 実施例1で横型サンドミルによる表面活性化処理をし
なかった以外は実施例1と全く同様にしてインク受容層
用塗液とした。分散粒子の平均径は5.3μmであった。
得られた塗液は分散安定性が悪く、かつ保水性も悪い
ため、塗抹乾燥時、インク受容層に微細なヒビ割れが発
生した。このため均一性に劣り、かつ表面強度の弱いコ
ート層を有するインクジェット記録用紙しか得られなか
った。
比較例3 比較例1のインクジェット記録用紙の表面強度が弱い
ため、ポリビニルアルコール水溶液を400部ではなく500
部に増量した他は全く同様に実施した。得られた塗液は
塗抹適性が悪いためコート層の均一性に劣り、かつ表面
強度の改良が不充分であるにもかかわらず、水性インク
の受容性が低下したインクジェット記録用紙となった。
実施例3 実施例2で、含窒素系水溶性樹脂及びバインダー溶液
を先に添加し、縦型サンドミルに通液して表面活性化処
理を行った他は全く同様に実施してインクジェット記録
用紙を得た。
比較例4 実施例3で含窒素系水溶性樹脂の添加を行わなった他
は同様に実施したところ、サンドミル処理中に増粘ゲル
化が起こり、塗料化が出来なかった。
〔評価〕
かくして得られた5種類のインクジェット記録用紙に
ついて記録適性評価を行い、その結果を第1表に記し
た。
インクジェット記録用紙の適性は、ヒューレットパッ
カード製ペイントジェットプリンター(3630A型)を用
い、標準インクによりテストパターン印字を行って評価
した。
インク受容性は、2色インクの重ねベタ印字部の乾燥
状態を、目視及び印字2秒後にペーパー押さえロールに
接触させ、汚れが出るか出ないかで判定した。
記録画質については、印字境界部の明瞭さを10倍ルー
ペによる観察で、目視により判定した。
保存性については、記録物を事務所の壁面に貼り、室
内光で1年間放置した後の色調変化を目視で判定した。
又、筆記性については鉛筆(HB)による手書き時、イ
ンク受容層のコート面の脱落の発生の有無及びその程度
で評価した。
〔効果〕 本発明のインクジェット記録用紙は、乾式造粒された
多孔性顔料の特性が充分に発揮され、筆記性に優れると
共に、水性インクの受容性、記録画質及び記録後におけ
る記録像の保存性にも優れた記録用紙であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/00 D21H 19/38

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に多孔性顔料の少なくとも一種と含
    窒素水溶性樹脂を含有するインク受容層を設けたインク
    ジェット記録用紙において、前記多孔性顔料が乾式造粒
    後、親水性媒体の存在下にメディアを用いた分散機で表
    面活性化処理を行った多孔性顔料であり、前記親水性媒
    体が含窒素水溶性樹脂を含有しているか、或いは前記表
    面活性化処理後に前記親水性媒体に含窒素水溶性樹脂を
    含有せしめてなることを特徴とするインクジェット記録
    用紙。
  2. 【請求項2】表面活性化処理された多孔性顔料が、多孔
    性塩基性顔料であることを特徴とする請求項(1)記載
    のインクジェット記録用紙。
  3. 【請求項3】表面活性化処理された多孔性顔料が、水溶
    性保護コロイド剤を含んだ状態で活性化処理されたもの
    であることを特徴とする請求項(1)記載のインクジェ
    ット記録用紙。
  4. 【請求項4】水溶性保護コロイド剤が含窒素系水溶性樹
    脂である請求項(3)記載のインクジェット記録用紙。
  5. 【請求項5】水溶性保護コロイド剤が多孔性顔料に対し
    て0.1%以上含有していることを特徴とする請求項
    (3)乃至(4)記載のインクジェット記録用紙。
  6. 【請求項6】含窒素系水溶性樹脂がポリエチレンイミン
    系樹脂、ポリアミン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリア
    ミンエピクロルヒドリン系樹脂、ポリアミドポリアミン
    エピルクロルヒドリン系樹脂、ジシアンジアミド系樹
    脂、アイオネン樹脂より選ばれる少なくとも1種である
    請求項(1)〜(5)のいずれかに記載のインクジェッ
    ト記録用紙。
  7. 【請求項7】乾式造粒した多孔性顔料が、(イ)ヒドロ
    ゲル形成物質を原料とし、ヒドロゲルを乾燥してキセロ
    ゲルを得てなる多孔性顔料、(ロ)ヒドロゲルの状態で
    凝集体に造粒し、乾燥した後加熱処理して酸化物の一次
    粒子間の結合を強化してなる多孔性顔料、(ハ)微粒物
    質懸濁水中で尿素−ホルマリン樹脂またはメラミン−ホ
    ルマリン樹脂を生成し、二次粒子径に造粒された微小粒
    子とした後、乾燥してなる多孔性顔料、(ニ)亜鉛、ア
    ルミニウム、マグネシウム、カルシウム、ケイ素の少な
    くとも1種の金属化合物の存在下で多孔性結晶構造を発
    達させた多孔性顔料を合成してなるもの、のいずれかで
    ある請求項(1)〜(6)のいずれかに記載のインクジ
    ェット記録用紙。
  8. 【請求項8】メディアを用いた分散機がディスクの高速
    回転を利用して分散するタイプで、連続処理できる分散
    機である請求項(1)記載のインクジェット記録用紙。
  9. 【請求項9】メディアを用いた分散機のメディア粒子径
    が0.1mm以上5mm以下である請求項(1)または(8)に
    記載のインクジェット記録用紙。
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