JP2944143B2 - インクジェット記録媒体 - Google Patents

インクジェット記録媒体

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JP2944143B2 JP2112798A JP11279890A JP2944143B2 JP 2944143 B2 JP2944143 B2 JP 2944143B2 JP 2112798 A JP2112798 A JP 2112798A JP 11279890 A JP11279890 A JP 11279890A JP 2944143 B2 JP2944143 B2 JP 2944143B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水性インクによる記録に適したインクジェ
ット記録用紙の製造方法に関し、特に記録時のインク受
容性、記録画質及び記録後における記録像の保存性に優
れたインクジェット記録用紙を安定して製造する方法に
関するものである。
〔従来の技術〕
インクジェット記録方式は、騒音が少なく高速記録が
可能であり、且つ多色化が容易なため各種プリンターと
して多方面で利用されている。
そして、この記録方式に使用される記録用紙として
は、上質紙やコート紙等いわゆる普通紙が使用できるよ
うに記録装置やインク組成面からの改良努力がなされて
いる。
しかし、現時点でも未だ満足すべき品質を備えた記録
用紙を得るには至っておらず、記録の高速化、高精細化
といった記録装置面の性能向上や、記録のフルカラー化
といった用途の拡大に伴い、記録用紙に要求される特性
も一層高度化している。
即ち、記録用紙としてはインクの吸収が速く、しかも
滲んだり、汚れが発生したりしないこと。インクドット
の横方向への拡散が必要以上に大きくなく、且つ均一で
あること。インクドットの濃度が高く、しかも鮮明であ
ること。更に記録画像が保存中の光や空気中の酸素等の
影響で変色又は褪色しないこと等が要求されている。
これらの要求を満足する記録用紙を得るために、従来
から各種の提案がなされており、例えば基材上にインク
吸収性の良い顔料と結着剤とを主体とする被覆層(イン
ク受容層)を設ける工夫がインクジェット記録用紙の開
発初期より試みられている。この顔料としてはシリカ系
顔料が一般的に用いられており(特開昭52−9074号、同
55−51583号、同56−148583号、同58−72495号)、イン
ク受容層に水溶性高分子塗布層を用いたり(特開昭55−
144172号、同55−146786号)、塩基性ラテックスポリマ
ーを用いる提案(特開昭57−36692号)もある。
更に、水性インクによる記録が本質的に有する耐水性
等の悪さを改良する目的で、水溶性高分子塗布層にイン
クジェット記録を行った後、耐水化剤を付与する試み
(特開昭55−150396号、同56−58869号)や、水性イン
ク中の着色成分を吸着する特定の顔料や樹脂類を用いる
工夫(特開昭55−144172号)等もある。
また、インク受容性を改良するためにインク受容層を
構成する顔料として多孔性顔料を利用する試み(特開昭
58−110287号)も提案されているが、例えば湿式造粒さ
れた多孔性顔料は、1次粒子間の結合が弱く、2次、3
次凝集体に造粒された構造が機械的外力等に対する耐性
に劣るため、ブレードコーター、ロッドブレードコータ
ー等によるハイシェア塗抹時に造粒構造がこわれてしま
う欠点がある。また、充分な表面強度を有するコート層
を得るためには、多量のバインダーを使用する必要があ
り、結果的に充分なインク受容性が得られず、実用化に
成功していないのが現状である。
他方、乾式造粒した多孔性顔料、特に1次粒子間の結
合力を強化したり、多孔性結晶構造を発達させるために
加熱処理等を施した顔料は、表面吸着水の脱離等によ
り、微細孔内部まで表面の親水性が低下するためか、水
性媒体中への再分散時にアワが立ち易く、塗液調製が困
難であったり、塗液の流動性、分散安定性、保水性等の
物性に問題がある。また、顔料表面の水性媒体との濡れ
が悪いためか、充分な接着力を与えるためには多量のバ
インダーが必要であり、やはり、多孔性顔料が有する特
性を充分に発揮出来ていないのが実情である。
そのため、顔料と反応性のある特殊なバインダーを使
用して、比較的少ないバインダー量で表面強度を持たせ
た記録用紙(特開昭61−134290号)も提案されている
が、表面強度の改良に相俟って耐光性が著しく低下する
ため、やはり実用性に難がある。
〔発明が解決しようとする課題〕 本発明は、上記の如き難点を改良して記録時のインク
受容性に優れ、輪郭のはっきりした記録像が得られ、し
かも記録像の保存性にも優れているため、記録装置の性
能向上や用途の拡大に対して充分に対応出来る、水性イ
ンクによる記録に適したインクジェット記録媒体を提供
するものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、基材上にBET法比表面積50m2/g以上の多孔
性顔料の少なくとも一種を含有するインク受容層を設け
たインクジェット記録媒体において、前記インク受容層
を形成する塗液中に酸塩化ジルコニウム系活性無機ポリ
マーを添加してなることを特徴とするインクジェット記
録媒体である。
〔作用〕
本発明の方法では、上記の如く、多孔性顔料の少なく
とも一種を含有するインク受容層形成塗液中に前記特定
のジルコニウム塩を添加することに極めて重要な特徴を
有するものであるが、このジルコニウム塩の添加によっ
て、多孔性顔料の分散安定性が著しく改良され、比較的
少ないバインダー量でも充分な接着強度が得られるた
め、結果的に多孔性顔料の有する優れた特性が如何なく
発揮され、前記目的が達成されるものである。
なお、この受容層形成塗液は、流動性や保水性等の塗
液物性にも優れているため、塗抹方法の制約を受けるこ
とがなく、塗液濃度や粘度を適宜調節することにより各
種の塗抹方法で受容層を形成することができる。そのた
め、従来からインクジェット記録用紙の基材としては低
サイズ紙が使用されているが、このような基材への塗抹
でも塗抹面が荒れることがなく、均一性に富んだ受容層
が安定して得られるものである。
本発明において、インク受容層を構成する多孔性顔料
は、例えば下記の如き方法で調製される。
(1) 水酸化アルミニウム、アルミナ、シリカ、酸化
マグネシウム等のヒドロゲル形成物質を原料とし、これ
を乾燥してキセロゲルにした後で粉砕、分級して用いる
方法。
(2) ヒドロゲルの状態で適当な2次、3次凝集体の
大きさに造粒し、乾燥した後で特開昭56−120608号等に
開示されているように、更に加熱処理をして焼結、結晶
化等を進行させ、酸化物の一次粒子間の結合を強化して
用いる方法。
(3) コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ等の微
粒物質懸濁水中で尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−ホ
ルマリン樹脂等を生成し、米国特許第3,855,172号等に
開示されているように、その生成条件を調節して適当な
二次粒子径に造粒した後で乾燥し、必要に応じて更に焼
成処理して焼結粒子として使用する方法。
(4) 亜鉛、アルミニウム、マグネシウム、カルシウ
ム、ケイ素等の各種金属化合物の存在下で所定の条件で
反応させ、多孔性結晶構造を発達させた多孔性顔料を合
成し、必要により粉砕分級して用いる方法(特開昭61−
116579号、特開昭61−135785号)等。
これらの方法等で調製される顔料の中でも、特に多孔
性塩基性顔料は、酸性、直接染料に代表されるアニオン
性基を有する水溶性染料の吸着能に優れているため好ま
しく用いられる。なお、多孔性顔料が染料の吸着性に優
れるか否かの判断は、例えば記録に用いるアニオン性基
を有する水溶性染料を含む水性インクを適当量の水で希
釈した中に、上記水性インクが記録時に記録紙面上に付
着する単位面積に相当する所定量の多孔性顔料を投入
し、その時の着色濃度の減少の有無で判断することが出
来る。
乾式造潰した多孔性顔料が、水性インク中の酸性、直
接系染料に対して充分な吸着能を有していない場合に
は、アルミニウムアルコラート、アルミニウムキレート
化剤、水溶性のアルミニウム塩やアルミニウム石鹸等の
多価金属系化合物等で表面をカチオン性にしたり、カチ
オン性のシランカップリング剤、分子中にカチオン性基
を有するチタネート系のカップリング剤、反応性カチオ
ン性樹脂等のカチオン系の表面処理剤で処理することも
できる。
なお、このような処理剤で多孔性顔料を処理する方法
には、例えば多孔性顔料に直接スプレー等で処理剤溶液
を噴霧する方法、多孔性顔料を任意の溶剤中に分散させ
て処理剤と接触させる方法等があり、処理後には脱溶剤
処理、乾燥処理、必要に応じて熱処理等が施こされる。
多孔性顔料の粒子径は、BET法での比表面積(窒素
法)で50m2/g以上が好ましく、受容層形成膜液として分
散した状態で0.5〜15μm(コールタカウンター:AP=50
μmでの測定値)程度の平均粒子径を有するものが好ま
しい。特に比表面積が100〜500m2/gで、平均粒子径が2
〜10μmの多孔性顔料は、水性インク媒体の基材への効
率的な移行や着色成分の保持に寄与するため望ましく用
いられる。
因に、比表面積が小さ過ぎると、インク受容性が不足
し、滲んだり、汚れが発生する恐れがあり、平均粒子径
が小さ過ぎると、記録像の鮮明性を失われてくすんだ記
録像となる場合がある。しかし、平均粒子径が15μmを
越えると、インクドットの横方向への拡がりが不均一に
なったり、記録像の鮮明性が失われる恐れがある。
ジルコニウム塩としては、例えば下記の如き物質が挙
げられる。
(NH42ZrO(CO32,ZrOCl2・8H2O,ZrO(OH)Cl・ηH2
O,ZrOSO4・ηH2O,ZrO(NO3・ηH2O,ZrOCO3・ηH2O,
ZrO(OH)・ηH2O,ZrO(C2H3O2 しかし、本発明では特に酸塩化ジルコニウム系活性無
機ポリマーを前記の如き多孔性顔料の少なくとも一種を
含有するインク受容層形成塗液中に添加する。例えばジ
ルコゾールZC−2という商品名で第1稀元素化学工業株
式会社から市販されているジルコニウム塩も有効であ
り、特にこの酸塩化ジルコニウム系活性無機ポリマー
は、本発明の方法に適用して効果が顕著なため好ましく
使用されるジルコニウム塩である。
これらのジルコニウム塩は、インク受容層形成塗液を
構成する多孔性顔料等に応じて適宜選択して使用される
が、その使用量は一般に多孔性顔料の1〜50重量%程度
の範囲で調節される。因に、使用量が0.1重量%以下で
は、充分な作用効果が期待できず、50重量%を越えると
インク吸収性を低下させる恐れもあり、受容層の着色や
変色といった不都合も発生する恐れがある。
多孔性顔料と前記ジルコニウム塩は、親水性媒体中に
添加されて水性塗液として調製されるが、インク吸収
性、記録紙の外観、塗抹適正、塗液物性、乾燥性等の各
種適性を調製するために、必要に応じて、その他の顔
料、バインダー類、各種助剤等が適宜添加される。
顔料としては、例えば炭酸カルシウム、カオリン、タ
ルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸
化亜鉛、炭酸亜鉛、硫化亜鉛、サチンホワイト、珪酸ア
ルミニウム、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウ
ム、無定形シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、リ
トポン等の無機系顔料、スチレン系プラスチックピグメ
ント、アクリル系プラスチックピグメント、マイクロカ
プセル系顔料、尿素樹脂顔料、メラミン樹脂顔料等の有
機系または有機/無機複合系顔料等、一般の顔料コーテ
ィング分野で公知の顔料類が例示される。
また、バインダー類としては、例えば酸化デンプン、
エーテル化デンプン、カルボキシメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、カゼイン、ゼラチン、大豆
タンパク等の天然または半合成高分子類、ポリビニルア
ルコール及びその誘導体、ポリエチレンイミド系樹脂、
ポリビニルピロリドン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸
またはその共重合体、無水マレイン酸共重合体、アクリ
ルアミド系樹脂、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、
ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、(不飽和)ポ
リエステル系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アル
キッド樹脂、エポキシ系樹脂、エピクロルヒドリン系樹
脂、尿素樹脂、メラミン樹脂等の合成水溶性または溶媒
可溶性樹脂類、スチレン−ブタジエン共重合体、メチル
メタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系
重合体ラテックス類、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステルの重合体または共重合体等のアクリル系重合
体ラテックス類、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビ
ニル系重合体ラテックス類、あるいはこれらの各種重合
体にアニオン性基及び/またはカチオン性基を付与した
官能基含有変性重合体ラテックス類等に代表される当該
技術分野で公知の樹脂類が例示され、単独あるいは併用
して用いられる。
これらバインダー類の使用量は、記録媒体の記録適
性、使用用途適性、インク受容層用塗液の塗抹適性等を
勘案して任意に選択可能であるが、一発的には、顔料類
に対して1〜200重量%、好ましくは5〜50重量%程度
の範囲で添加される。
また各種助剤類としては、例えば顔料分散剤、増粘
剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、発泡剤、離型剤、
浸透剤、湿潤剤、熱ゲル化剤、滑剤、青味付け等の色調
調整用の染料、顔料、蛍光染料、紫外線吸収剤、酸化防
止剤、クエンチャー剤、防腐剤、防黴剤、帯電防止剤、
バインダー類の耐水化剤、架橋剤等が挙げられる。
本発明でいう親水性媒体とは、水を主体とする分散媒
体を意味し、アルコール類、ケトン類、酢酸エステル類
等のいわゆる水溶性溶剤類を一部含有してもよい。
なお、多孔性顔料の親水性媒体中への分散時に含窒素
系水溶性樹脂を使用すると、多孔性顔料表面の濡れ性が
改良され、結果的に泡立ちが少なく流動性に優れた塗液
が調製される。従って、このような水溶性樹脂の使用
は、本発明の好ましい実施態様の一つである。
含窒素系水溶性樹脂としては、例えばゼラチン、アル
ブミン、カゼイン、大豆タンパク、ポリアミノ酸等のプ
ロテイン類、キトーサン、カチオン変性デンプン等の多
糖類の如き天然及び半合成高分子化合物やポリビニルピ
ロリドン、ポリアクリルアミド、含窒素系カチオン性基
を含有し水溶性を有する重合体又は共重合体の如き付加
重合型合成高分子化合物、ポリエチレンイミン系樹脂、
ポリアミン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドエピ
クロルヒドリン系樹脂、ポリアミンエピクロルヒドリン
系樹脂、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン系樹
脂、ジシアンジアミド系樹脂、アイオネン樹脂等の如き
縮重合型合成高分子化合物等が挙げられる。
上記の如き各種の構成成分を含有する塗液が、凝集等
により均一に分散できない場合には、2液以上の別々の
塗液として調製し、それを重ねて塗抹することにより受
像層を形成してもよい。また、受容層形成塗液は、例え
ばバーコーター、エアナイフコーター、ブレードコータ
ー、ロッドブレードコーター、ロールコーター、ブラッ
シュコーター、カーテンコーター、グラビアコーター、
キャストコーター、スプレー装置等の各種塗抹方式を利
用して基材に塗抹されるが、塗被量はインク受容性や保
存性等の記録特性を満足できれば不必要に多くする必要
はなく、一般的には1〜30g/m2、好ましくは2〜8g/m2
程度塗布される。
かくして得られたインクジェット記録用紙はそのまま
でも使用できるが、例えばスーパーカレンダー、グロス
カレンダーなどで表面の平滑化処理を行ってもよい。
基材としては、例えば紙、布、セロファン、プラスチ
ックフィルム、金属板、木板、ガラス板等平面性を有す
る材料が利用されるが、中でも紙は基材自体が多孔質構
造を有するため吸水性に優れ、インク受容層を形成した
時に、少ないコート量で記録適性に優れたインクジェッ
ト記録用紙を与え、しかも経済性にも優れているため最
も好ましく利用される。なお、インク受容層用塗液の基
材上への塗抹適性改良のために、例えばコロナ放電処
理、プラズマ処理、化学洗浄処理等の一般的な表面処理
を施したり、ゼラチン、ニトロセルロース、ポリエステ
ル等の樹脂処理層及び/又はコロイダルシリカ、金属系
カップリング剤、イソシアネート類等の助剤処理層等の
アンカーコート層を設けてもよい。
また、必要に応じて基材の表及び/又は裏面に帯電防
止処理や筆記適性(印刷適性)付与処理等の表面処理を
行ってもよく、基剤の任意の位置に紫外線吸収剤、酸化
防止剤等の助剤類を含有させて記録像の保存性を更に改
良する等の工夫も可能なことは言うまでもない。
上記基材中、紙は一般的には木材パルプを主体とする
が、必要に応じて合成繊維、合成パルプ、無機繊維等の
各種繊維状物質も適宜利用でき、添加剤としてはロジ
ン、アルキルケテンダイマー、アルケニルコハク酸等に
代表されるサイズ剤、硫酸バンド、カチオン性高分子電
解質等に代表される定着剤、クレー、タルク、炭酸カル
シウム、焼成カオリン、酸化アルミニウム、水酸化アル
ミニウム、酸化チタン、無定形シリカ、尿素−ホルマリ
ン樹脂粒子等に代表される填料類、ポリアクリルアミド
系ポリマー、澱粉等に代表される紙力増強剤、メラミン
樹脂、尿素樹脂、ポリアミド−ポリアミン−エピクロル
ヒドリン樹脂等に代表される湿潤紙力増強剤、その他、
濾水剤、青み付けなどの色調調整用の染料、顔料、蛍光
染料など各種助剤類を適宜選択して内添し、常法により
各種抄紙機により抄紙される。また、必要に応じて澱
粉、ポリビニルアルコール、ゼラチン、填料等より成る
水性液による表面サイズプレス処理、マシンキャレンダ
ー等による平滑化処理等の各種処理工程を経て製造され
る。
これらの紙は、パルプ組成、叩解条件、填料、紙力増
強剤、内添サイズ剤、PH調整剤、表面サイズ剤、表面処
理剤等の各種助剤類の種類や添加量の調節、乾燥条件、
加圧条件等を個々の抄紙機に合わせ、インクジェット記
録用紙基材としての適性が調節される。
「実施例」 以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明す
るが、勿論これらに限定されるものではない。なお、特
に断らない限り例中の部及び%はそれぞれ重量部及び重
量%を示す。
実施例1 市販の多孔性顔料(商品名:ミズカシールP−78D;水
沢化学社製)100部を、含窒素系水溶性樹脂(商品名:
スミレッズレジン#1001;住友化学社製)の1%水溶液5
00部中にコーレス分散機を使用して分散混合した。次い
でポリビニルアルコール(商品名:PVA−110;クラレ社
製)の10%水溶液400部からなるバインダー溶液と酸塩
化ジルコニウム系活性無機ポリマーの50%水溶液(商品
名:ジルコゾールZC−2;第1稀元素化学工業社製)5部
を添加し、更に蛍光染料と消泡剤を添加してインキ受容
層形成塗液とした。
この塗液を坪量84g/m2、ステキヒトサイズ度2秒の酸
性紙からなる基材上に、乾燥塗布量が8g/m2となるよう
に塗抹乾燥し、その後スーパーカレンダー処理してイン
クジェット記録用紙を得た。
なお、得られた塗液は、長時間保管しても多孔性顔料
が沈降することはなく、分散安定性に優れており、均一
性に優れた受容層を安定して製造することができた。
比較例1 実施例1の塗液を調製する際に、ジルコニウム塩の添
加をやめた以外は実施例1と同様にしてインクジェット
記録用紙を得た。なお、得られた塗液は分散安定性に劣
っており、5時間放置するだけで多孔性顔料が沈降を起
こした。また、得られた受容層は均一性に劣っており、
部分的にヒビ割れが発生し表面強度も弱いため、取扱い
中に紙粉が発生した。
比較例2 比較例1の塗液を調製する際に、バインダーの使用量
を600部に増量した以外は比較例1と同様にしてインク
ジェット記録用紙を得た。なお、得られた受容層の表面
強度は改善され、取扱い時の紙粉発生トラブルは解消さ
れたが、塗液の安定性は改善されておらず、受容層の一
部にヒビ割れが発生し、記録画質に問題があった。
実施例2〜6 実施例1の塗液を調製する際に、ジルコニウム塩の添
加量を表に示すように変化させた以外は実施例1と同様
にして5種類のインクジェット記録用紙を得た。
〔評価〕
かくして得られた8種類のインクジェット記録用紙に
ついて記録適性評価を行い、その結果を表に記載した。
インクジェット記録用紙の適性は、シャープ社製のイ
メージジェットプリンター(IO−735型)を用い、標準
インクによりテストパターン印字を行って評価した。
インク受容性は、2色インクの重ねベタ印字部の乾燥
状態を、目視と印字2秒後にペーパー押さえロールに接
触させて汚れの発生をみる方法で判定した。
記録画質については、印字境界部の明瞭さを倍率10倍
のルーペで観察して目視判定した。
保存性については、記録物を事務所の壁面に貼り、室
内光で1年間放置した後の色調変化を目視で判定した。
また、筆記性については鉛筆(HB)による手書き時に
インク受容層のコート面が脱落する程度で評価した。
〔効果〕 本発明の方法で製造されたインクジェット記録用紙で
は、多孔性顔料の特性が充分に発揮され、筆記性に優れ
ると共に、水性インクの受容性、記録画質及び記録後に
おける記録像の保存性にも優れており、本発明の方法で
はこのような記録用紙を安定して製造することができ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/00 D21H 19/36 - 19/38

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上にBET法比表面積50m2/g以上の多孔
    性顔料の少なくとも一種を含有するインク受容層を設け
    たインクジェット記録媒体において、前記インク受容層
    を形成する塗液中に酸塩化ジルコニウム系活性無機ポリ
    マーを添加してなることを特徴とするインクジェット記
    録媒体。
  2. 【請求項2】インク受容層が、酸塩化ジルコニウム系活
    性無機ポリマーを多孔性顔料に対し1〜50重量%含有す
    ることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録
    媒体。
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