JP4515480B2 - インクジェット記録用シート - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録用シートに関するものであり、更に詳しくは染料インクと顔料インクのどちらを用いても、インクジェット記録用シート上に記録された印字画像が鮮明であり、適度な光沢を持たせたインクジェット記録用シートに関するものである。
インクジェット記録方式は、インクの微小液滴を種々の作動原理によって飛翔させて紙などの記録シートに付着させ、画像・文字等の記録を行うものであるが、高速、低騒音、多色化が容易、記録パターンの融通性が大きい、現像及び定着が不要などの特徴があり、漢字を含め各種図形及びカラー画像などの記録装置として、種々の用途において急速に普及している。さらに、多色インクジェット方式によって形成される画像は、製版方式による多色印刷やカラー写真方式による印画に比較して遜色のない記録を得ることが可能であり、作製部数が少なくて済む用途では写真技術によるものよりも安価であることからフルカラー画像記録分野にまで広く応用されつつある。
このインクジェット記録方式で使用される記録シートとしては、印字ドットの濃度が高く、色調が明るく鮮やかであること、インクの吸収が早く、印字ドットが重なった場合においてもインクが流れ出したり滲んだりしないこと、印字ドットの横方向への拡散が必要以上に大きくなく、かつ、周辺が滑らかでぼやけないことなどが要求される。
これらの問題を解決するために、現在までいくつかの提案がなされてきた。例えば、低サイズの原紙に表面加工用の塗料を湿潤させてなるインクジェット記録用紙が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。また、支持体表面にインク吸収性の塗層を設けたインクジェット記録用紙が開示され(例えば、特許文献2を参照。)、更に、被覆層中の顔料として非膠質シリカ粉末を使った例(例えば、特許文献3又は4を参照。)が開示され、また更に、インク吸収速度の異なる二層構造を使った塗抹紙の例が開示されている(例えば、特許文献5を参照。)。
一般に、インクジェット記録用シートは、多孔性顔料を適用したインク吸収特性を有するインク受理層を設けて、画質を決定する色彩性や鮮鋭性のコントロールを行い、色再現性や画像再現性の向上を図っている。インク吸収性のあるインク受理層は、インクを吸収し保持するために、インク受理層中に空隙を多く有する必要がある。しかし、空隙の多いインク受理層は、インク受理層への入射光が散乱されてしまい、透過がさまたげられるため、不透明になり、空隙に浸透したインクに光が到達しにくくなるため画像が白っぽくなり、色再現性及び色濃度が低下する。また、空隙の多いインク受理層は、多孔質な表面となることから、高い光沢を望むことは難しい。
高い光沢を有するインクジェット記録用シートとしては、例えば、透明な支持体上に多孔質なインク受理層を形成し、インク受理層に形成した画像を支持体側から観察する方法が提案されている(例えば、特許文献6を参照。)。また、透明な支持体上に多孔性アルミナ水和物からなる染料吸着層、多孔性微粉末シリカからなる溶剤吸収層を順次積層し、染料吸着層に形成した画像を支持体側から観察する方法が提案されている(例えば特許文献7を参照。)。しかし、これらの方法では、画像を印字する際に、鏡像となるように画像処理する必要があり、更に、使用する支持体が透明性を有するものに限定されてしまう。
そこで、コロイダルシリカを用いることでインクジェット記録用シートに光沢を発現させる提案もなされている。光沢向上のためにコロイダルシリカを用い、カチオン性高分子電解質を含む水溶液で処理した後にキャスト処理による方法が挙げられている(例えば、特許文献8を参照。)。しかし、カチオン性高分子電解質の使用は、印字した際に表面に存在するカチオン性高分子電解質がインクを再溶解するために印字部分の表面形状が粗面化されやすくなる。
コロイダルシリカとは、一般的に無水珪酸(シリカ)の超微粒子を安定に水に分散させたアニオン性のコロイド状分散液である。コロイダルシリカの製造方法として、最も一般的なのはイオン交換樹脂を用いる方法で、ケイ酸ナトリウム水溶液を陽イオン交換樹脂に通して、SiO/NaOが60〜130のゾルとし、これを60℃以上に加熱熟成して独立分散粒子まで成長させ、これにイオン交換樹脂層を通したゾルを新たに添加することによって重合沈積させて、3〜200nmの平均粒子径まで成長させ安定したゾルにする方法である。シリカゾルは、シクロヘキサン構造をもち、通常はシリカの各粒子にそれらが互いに反発しあうのに十分な負電荷(アニオン性)をもたせている。
また、無機カチオン処理されたコロイダルシリカを用いた提案もなされている。無機カチオン処理されたコロイダルシリカとは、一般的にはシリカにアルミニウムイオンなどの多価金属イオンの化合物を反応させて得たもので、少なくともシリカ粒子表面をカチオン性に荷電させたものである。
カチオン性のコロイド粒子と合成高分子ラテックスをインク受理層上に塗布する方法が提案されている(例えば、特許文献9を参照。)。ここで使用されているカチオン性のコロイド粒子とは、無機カチオン処理されたものである。無機カチオン処理されたコロイド粒子と合成高分子ラテックスとを併用した例では、光沢感が得られ、染料インクでの発色性は良好である反面、顔料インクでの発色性が悪いといった問題が生じてしまう。
光沢を付与する目的で、溶解・膨潤によってインクを吸収する樹脂を塗布した記録用紙、フィルムなどがあるが、このような樹脂の溶解・膨潤によってインクを吸収させようとするものは、光沢は得られるものの、インクの吸収、乾燥が遅く、インク転写による汚れや滲みの発生が問題となる。
インクジェット記録用のインクには、色剤である染料が媒体である水に可溶であり、分子状態でインク媒体中に存在している染料インクと、色材である顔料粒子が媒体である水に分散した状態で存在する顔料インクの2種類がある。染料インクは発色性が高いものの耐光性に劣り、一方顔料インクは染料インクと比較して発色性が落ちるものの耐光性に優れる傾向がみられる。
染料インクは色材が記録媒体に浸透するのに対し、顔料インクは色材である顔料粒子が記録媒体表面により多く残る。従来のインクジェット記録用シートでは、前述のように特徴の異なる染料インク、顔料インクの両方でインク吸収性に優れ、高い印字濃度を得ることは難しく、満足する品質を得ることはできなかった。
一般に、シリカなどの多孔質顔料を用いたインクジェット記録用紙は、記録層の表面の摩擦係数が大きく、プリンターに給紙されるときに重送トラブルを発生しやすい。
このインクジェット記録用紙における搬送性を解決する方法としては、記録面の反対面に適当量の滑剤を塗工してシートの表面と裏面の間の摩擦係数を下げる方法が従来提案されており、滑剤の種類としては、高級脂肪酸塩(例えば、特許文献10を参照。)、又はポリエチレンエマルジョン(例えば、特許文献11を参照。)が挙げられる。
また、内添サイズ剤としてアルキルケテンダイマー(AKD)を用いたインクジェット記録用紙において、摩擦係数が低すぎて、用紙がスリップし、給排紙が出来なくなるという搬送トラブルを防ぐために、用紙の表面にロジンエステルエマルジョンを塗布して静摩擦係数を一定以上の値に保つ方法も提案されており、類似技術として挙げられる(例えば、特許文献12を参照。)。しかしながら、用紙の特性によって、いまだに給紙のときにおけるピックアップ不良であり、重送や斜行、紙つまりなどの、搬送性が十分ではないという問題がある。表面に印字した画像の裏抜けやコックリング(用紙の波打ち)に対しても問題がある。
インクジェット記録層表面の摩擦係数をコントロールする方法としては、記録層に特定の粒子径を有する有機球状粒子を含有せしめる方法が提案されている(例えば、特許文献13を参照。)。
しかしながら、有機球状粒子は多孔質ではないためインクジェットインクの吸収性を有さず、大きな効果を得ようとして添加量を増やすほどインクジェット適性が悪化する上、塗工層からの脱落が問題となる虞がある。特に、塗工層が脱落するという粉落ちは重要な課題である。
このような課題を解決する方法として、2層のインク受理層とし、ギロチン断裁をインク受理層と反対の面から実施する方法が提案されている(例えば、特許文献14を参照。)。さらに、親水性樹脂組成物層の上に水性塗工層を設けることも提案されている(例えば、特許文献15を参照。)。
特開昭52−53012号公報 特開昭55−5830号公報 特開昭55−51583号公報 特開昭56−157号公報 特開昭55−11829号公報 特開昭61−197285号公報 特開平3−215081号公報 特開平2−274587号公報 特開平7−101142号公報 特開平8−337050号公報 特開平10−278414号公報 特開平9−11610号公報 特開2002−292997号公報 特開平9−263041号公報 特開2004−114468号公報
粉落ちの問題について、特に次の問題がある。すなわち、インクジェットプロッターという大判のインクジェットプリンターが、ポスターや印刷校正用途などで広く使われている。例えば、30m巻きにした小巻ロール紙をプロッターに取りつけ、A1判サイズなど任意の大きさに印字して利用される。このとき、ペーパーカッターで任意の大きさに切られるときに、塗工層の強度が弱いと、粉落ちが発生する。この粉落ちが多くなると、ヘッドの目詰まりを起こし易くなり、印字品位を保てなくなるという問題である。この問題への対応として特許文献14の技術が開示されているが、特許文献14に記載の技術では、光沢感がなく、マット調であり画像鮮明性に劣る上に、プロッターで使われる場合があり、必ずしもインク受理層と反対の面から断裁される場合ばかりでなく、実用上でも適さない。また、特許文献15に記載の技術の開示もあるが、インク吸収性に優れ、染料インクと顔料インクの両方で高い画像鮮明性がありながら、カッターによる粉落ち強度にも優れることを両立したとは言いがたい。
そこで本発明の目的は、インクジェット記録装置における印字について、インク吸収性に優れ、高い画像鮮明性と適度な光沢を有し、カッター切断による粉落ちが少なく、更に染料インクと顔料インクの両方に対応した、優れたフルカラー記録用インクジェット記録用シートを得ることにある。
本発明者等は、インクジェット記録用シートについて、鋭意検討を重ねた結果、本発明のインクジェット記録用シートを発明するに至った。すなわち、本発明に係るインクジェット記録用シートは、支持体に、ポリビニルアルコールと合成非晶質シリカとを含むインク受理層を設けてなるインクジェット記録用シートにおいて、前記インク受理層の最上層に無機微粒子を主体とする光沢発現層を設け、前記無機微粒子が主として有機カチオン処理されたコロイダルシリカであり、かつ、前記光沢発現層の絶乾塗工量が5〜20g/mであり、かつ、前記光沢発現層はジルコニウム化合物を含有せずに、前記インク受理層だけがジルコニウム化合物を含有し、かつ、該インク受理層のジルコニウム化合物とポリビニルアルコールとの比率は固形分の質量比で1:100〜1:4であり、かつ、前記ジルコニウム化合物が、硝酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム若しくは炭酸ジルコニウム又はこれらの組み合わせであることを特徴とする。前記ジルコニウム化合物が、硝酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム若しくは炭酸ジルコニウム又はこれらの組み合わせであると、ポリビニルアルコールと架橋構造を形成しやすく、塗工層の強度がより強くなる。
本発明に係るインクジェット記録用シートでは、前記無機微粒子の平均粒子径が5〜500nmであることが好ましい。光沢度を高くしつつ、インク吸収性も大きくできる。
また、本発明に係るインクジェット記録用シートでは、JIS P 8142:2005「紙及び板紙の75度鏡面光沢度試験法」に規定する75度鏡面光沢度が20〜70%である場合も含まれる。
さらに、本発明に係るインクジェット記録用シートでは、前記光沢発現層の下に形成される前記インク受理層は、少なくともインク受理層下層とインク受理層上層の二層からなり、かつ、前記インク受理層下層は、平均粒子径が11〜20μmの合成非晶質シリカを主体としてなるとともに絶乾塗工量が5〜25g/mであり、かつ、前記インク受理層上層は、平均粒子径が3〜11μmの合成非晶質シリカを主体としてなるとともに絶乾塗工量が5〜25g/mであることが好ましい。
本発明に係るインクジェット記録用シートは、インク吸収性に優れ、高い画像鮮明性と適度な光沢を有し、カッター切断による粉落ちが少なく、更に染料インク、顔料インクの両方に対応する優れたフルカラー記録用インクジェット記録用シートとなる。
本発明について実施形態をあげて次に説明するが、その実施形態は本発明の構成の例であり、本発明は、この実施の形態に制限されるものではない。
本実施形態に係るインクジェット記録用シートは、支持体に、ポリビニルアルコールと合成非晶質シリカとを含むインク受理層を設けてなるインクジェット記録用シートにおいて、前記インク受理層の最上層に無機微粒子を主体とする光沢発現層を設け、前記無機微粒子が主として有機カチオン処理されたコロイダルシリカであり、かつ、前記光沢発現層の絶乾塗工量が5〜20g/mであり、かつ、前記光沢発現層はジルコニウム化合物を含有せずに、前記インク受理層だけがジルコニウム化合物を含有し、かつ、該インク受理層のジルコニウム化合物とポリビニルアルコールとの比率は固形分の質量比で1:100〜1:4であり、かつ、前記ジルコニウム化合物が、硝酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム若しくは炭酸ジルコニウム又はこれらの組み合わせである。ポリビニルアルコールを含むインク受理層にジルコニウム化合物を含ませることで、架橋構造を形成し、塗工層の強度が強くなる。しかし、無機微粒子を主体とする光沢発現層に、ジルコニウム化合物を含ませると、インク吸収性が悪くなる上に、光沢度が低下するという問題もある。よって、光沢発現層はジルコニウム化合物を含有せずに、インク受理層だけにジルコニウム化合物を含むことが好ましい。
JIS P 8142:2005「紙及び板紙の75度鏡面光沢度試験法」に規定する75度鏡面光沢度は、20〜70%が好ましく、更に好ましくは30〜60%である。光沢度が20%より低いときは視覚的な光沢感として不足しており、光沢度が70%より高いときはギラツキ感が強く好ましくない。
ジルコニウム化合物は、硝酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム若しくは炭酸ジルコニウム又はこれらの組み合わせであることが好ましく、より好ましくは、インク吸収性を低下させることなく、カッターによる粉落ち強度を向上する観点から、硝酸ジルコニウムである。
ジルコニウム化合物とポリビニルアルコールの比率は、固形分の質量比で、1:100〜1:4が好ましく、さらに1:50〜1:8が好ましい。ジルコニウム化合物とポリビニルアルコールの比率が1:100より低いときは粉落ち強度が劣る場合があり、1:4より高いときはインク吸収性が劣る場合がある。
光沢発現層における無機微粒子としては、有機カチオン処理されたコロイダルシリカの単独使用が好ましい。しかし、十分なインク吸収性と画像鮮明性を保てれば、有機カチオン処理されたコロイダルシリカを主体とし、他の無機微粒子を併用しても構わない。各種公知のコロイダルシリカ、アルミナゾル、アルミナドープシリカなどが挙げられる。有機カチオン処理されたコロイダルシリカは、ヒュームドシリカであってもよい。有機カチオン処理されたコロイダルシリカとは、一般的にはシリカに第1〜3級アミン基、4級アンモニウム塩基などの有機カチオン性基を有する有機カチオン性化合物などを反応させて得たもので、少なくともシリカ表面がカチオン性に荷電したものである。
有機カチオン性基を有し、コロイダルシリカの有機カチオン処理に用いられるものを具体的に例示してみると、ポリエチレンイミン、ポリビニルピリジン、ポリアミンスルホン、ポリジアルキルアミノエチルメタクリレート、ポリジアルキルアミノエチルアクリレート、ポリジアルキルアミノエチルメタクリルアミド、ポリジアルキルアミノエチルアクリルアミド、ポリエポキシアミン、ポリアミドアミン、ジシアンジアミド−ホルマリン縮合物、ジシアンジアミドポリアルキル−ポリアルキレンポリアミン縮合物、ポリビニルアミン、ポリアリルアミンなどの化合物又はこれらの塩酸塩、更にポリジメチルジアリルアンモニウムクロライド又はそのアクリルアミドなどの共重合物、ポリジアリルメチルアミン塩酸塩、ポリメタクリル酸エステルメチルクロライド4級塩などを挙げることができる。
本実施形態において、光沢発現層に有機カチオン処理されたコロイダルシリカを含有させると、なぜ染料インクと顔料インクの両方で高い発色性と画像鮮明性を示すかについて定かではない。しかし、インクジェット用のインクはアニオン性を有しており、該インク中のアニオン性色材と光沢発現層中の有機カチオン処理されたコロイダルシリカのカチオン性表面との間の電気的なプラスとマイナスの吸引力によって、色材が光沢発現層又はインク受理層上部に多く集まっていることが1つの要因であると推測される。
無機微粒子の平均粒子径は、5〜500nmが好ましく、更に好ましくは20〜400nmである。平均粒子径が5nmより小さいときは光沢度が高いものの、インク吸収性が劣り、平均粒子径が500nmより大きいときはインク吸収性が良好であるものの、光沢度が出にくいという問題が生じやすい。粒子径の測定には、光散乱法やレーザー回折法、光相関分光法(PCS)がある。なお、本実施例ではPCS法によって測定している。該無機微粒子の一次粒子径は、特に限定するものではないが、1〜50nmが好ましい。使用される無機微粒子は、主として二次粒子又は三次粒子の凝集体であるが、一次粒子を含めてもよい。
無機微粒子を主体とする光沢発現層の絶乾塗工量としては、5〜20g/mが好ましく、更に好ましくは7〜18g/mである。光沢発現層の絶乾塗工量が5g/mより少ないときは充分な光沢度が得ることができない問題がある。絶乾塗工量が20g/mより多いときは良好な光沢度が得られるものの、光沢発現層のひび割れが生じやすくなり、画像鮮明性に問題が生じ、必要以上の絶乾塗工量ではコストの問題も生ずる。
また、光沢発現層においてコロイダルシリカは単独では塗膜強度を得ることができないために、バインダーとの併用が必要となるが、バインダーが多すぎる場合にはバインダー成分が主成分となり、インク吸収性が悪化してしまうために、コロイダルシリカ100質量部に対してバインダーを2〜30質量部とするのが好ましい。
光沢発現層のバインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、カゼイン、大豆蛋白、合成タンパク質類、でんぷん、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ウレタン、ポリビニルピロリドン、アクリル、酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル、スチレン−アクリル共重合体、スチレン、ラテックスなどの一般に塗工紙に使用できるバインダーであれば特に限定するものではない。なかでも、ポリビニルアルコールが好ましい。
さらに、光沢発現層には、添加剤として、染料定着剤、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤などを適宜配合することもできる。
インク受理層に用いられる合成非晶質シリカの平均粒子径は、3〜20μmが好ましく、更に好ましくは6〜17μmである。平均粒子径が3μmより小さいときはインク吸収性が劣り、20μmより大きいときは表面が粗くなり、ザラツキ感があり、光沢度も劣り、画像鮮明性上も好ましくない場合がある。なお、顔料の平均粒子径は光散乱法又はレーザー回折法で測定されるが、ここでは顔料粒子を水に分散させた懸濁液状態においてレーザー回折法で測定している。
インク受理層の絶乾塗工量は、10〜50g/mが好ましく、更に好ましくは16〜40g/mである。インク受理層の絶乾塗工量が10g/mより少ないときはインクの吸収性が劣る場合がある。インク受理層の絶乾塗工量が50g/mより多いときは粉落ち強度が劣る場合があり、インク吸収性の効果が飽和し、必要以上の絶乾塗工量ではコストの問題がある。
本実施形態では、光沢発現層の下に少なくとも2層からなるインク受理層を形成することがより好ましい。インク受理層下層における合成非晶質シリカの平均粒子径は、11〜20μmが好ましく、更に好ましくは13〜17μmである。平均粒子径が11μmより小さいときはインク吸収性が劣り、20μmより大きいときは表面が粗くなり、ザラツキ感があり、画像鮮明性上も好ましくない場合がある。インク受理層上層における合成非晶質シリカの平均粒子径は、3〜11μmが好ましく、更に好ましくは6〜10μmである。平均粒子径が3μmより小さいときはインク吸収性が劣り、11μmより大きいときは光沢度が劣る場合がある。つまり、光沢発現層の下に2層からなるインク受理層を形成した場合、インク受理層の下層における合成非晶質シリカの平均粒子径は、11〜20μmであり、インク受理層の最上層における合成非晶質シリカの平均粒子径は、3〜11μmであるように、該インク受理層の下層と上層に合成非晶質シリカを適宜組み合せることによって、インク吸収性を向上させるとともに、光沢発現層の光沢性を向上させることができる。なお、顔料の平均粒子径は光散乱法又はレーザー回折法で測定されるが、ここでは顔料粒子を水に分散させた懸濁液状態においてレーザー回折法で測定している。
光沢発現層の下に2層からなるインク受理層は合成非晶質シリカを主体とするが、本実施形態で使用される合成非晶質シリカは、インク吸収性及び光沢度の観点から、光沢発現層の下に2層からなるインク受理層を形成し、該インク受理層の下層から上層に合成非晶質シリカの平均粒子径を小さくなるように積層することが好ましい。インク受理層の下層から上層に合成非晶質シリカの平均粒子径を大きくすると、インク吸収性は良いものの、光沢発現層の形成が粗くなり、充分な光沢度を得ることができない場合が多い。インク受理層の下層と上層において、合成非晶質シリカを同じ平均粒子径にすると、合成非晶質シリカの平均粒子径の大きさが限定されてしまい、インク吸収性及び光沢度を両立しにくい場合が多い。例えば、比較的小さい平均粒子径の同じ合成非晶質シリカだけを用いて、インク受理層を下層と上層に設けると、光沢度は良いものの、インク吸収性が劣るという問題が生じやすい。また、比較的大きい平均粒子径の同じ合成非晶質シリカだけを用いて、インク受理層を下層と上層に設けると、インク吸収性は良いものの、光沢度が劣るという問題も生じやすい。
本実施形態のインクジェット記録用シートでは、最上層に無機微粒子を主体とする光沢発現層を設け、かつ、光沢発現層の下に2層からなるインク受理層を形成し、該インク受理層の下層と上層に合成非晶質シリカの平均粒子径を適宜組み合わせて積層することによって、光沢性の向上とインク吸収性確保という相反する特性をバランス良くさせることができる。このように、インク受理層の下層と上層において、インク吸収性の向上を計りながら、インク受理層上層において、その表面の平滑性を保ち、光沢発現層の光沢性向上を補完する作用がある。
インク受理層下層の絶乾塗工量は、5〜25g/mが好ましく、更に好ましくは8〜20g/mである。インク受理層の絶乾塗工量が5g/mより少ないときはインクの吸収性が劣る場合がある。インク受理層の絶乾塗工量が25g/mより多いときは粉落ち強度が劣る場合があり、インク吸収性の効果が飽和し、必要以上の絶乾塗工量ではコストの問題がある。
インク受理層上層の絶乾塗工量は、5〜25g/mが好ましく、更に好ましくは8〜20g/mである。インク受理層の絶乾塗工量が5g/mより少ないときはインクの吸収性が劣る場合がある。インク受理層の絶乾塗工量が25g/mより多いときは粉落ち強度が劣る場合があり、インク吸収性の効果が飽和し、光沢発現層などと同様に必要以上の絶乾塗工量ではコストの問題がある。
本実施形態におけるインク受理層の顔料には、インクの吸収性が良く、印字鮮明性も高い合成非晶質シリカが望ましい。しかし、十分なインク吸収性を保てるのであれば、他の顔料を併用してもかまわない。その顔料としては、例えばカオリン、クレー、焼成クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなど、一般塗工紙分野で公知公用の各種顔料が挙げられる。
インク受理層における塗膜強度を得るために、合成非晶質シリカとバインダーとの併用が必要となる。バインダーが多すぎる場合には、バインダー成分が主成分となり、インク吸収性が悪化してしまうために、合成非晶質シリカ100質量部に対してバインダーを10〜100質量部とすることが好ましく、更に好ましくは20〜70質量部である。
インク受理層に使われるバインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、カゼイン、大豆蛋白、合成タンパク質類、でんぷん、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ウレタン、ポリビニルピロリドン、アクリル、酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル、スチレン−アクリル共重合体、スチレン、ラテックスなどの一般に塗工紙に使用できるバインダーであれば特に限定するものではない。なかでも、ポリビニルアルコールが好ましい。
インク受理層は、光沢発現層に隣接して支持体との間に塗設されるものであり、インク中の溶媒成分を吸収する塗工層である。インク受理層によって該溶媒成分が光沢発現層から除去され、インク溢れの問題を回避することができる。
本実施形態に係るインク受理層には、水溶性バインダーを含むことが好ましい。水溶性バインダーがあると、光沢発現層とインク受理層との界面に接着性が発現し、該界面における接着性の確保が向上する。この接着性の発現の理由は定かではないが、インク受理層の塗工組成物は、分散媒として、水が使用されていることから、光沢発現層を塗設したときに、該分散媒がインク受理層に浸透し、インク受理層中に水溶性バインダーを再溶解させて、光沢発現層と接着し、該界面での強度を確保するものと考えられる。
さらに、インク受理層には、添加剤として、染料定着剤、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤などを適宜配合することもできる。
本実施形態では、インク受理層を設けた支持体の反対面にバック層を設けることも可能である。バック層は、一般塗工紙に用いられる顔料を含むことができるが、タルクを含むことが好ましい。タルクは、滑石とも言われるように、滑りやすい特性を有する。一般にタルクは、滑石を微粉砕したもので、粒子径0.5〜15μmが好ましく、更に好ましくは、2〜12μmである。粒子径が0.5μmより小さいときはバインダー量が多く必要であり、塗工層の粉落ちの問題が生じやすい。粒子径が15μmより大きいときは塗工面の平滑性が低く、触感が劣りやすい。なお、顔料の平均粒子径は光散乱法又はレーザー回折法で測定されるが、ここでは顔料粒子を水に分散させた懸濁液状態でレーザー回折法を用いて測定している。
バック層にカオリンとクレー、タルクを適宜配合することで、静摩擦係数及び動摩擦係数を調整可能である。JIS P 8147:1994「紙及び板紙の摩擦係数試験方法」に規定される静摩擦係数が0.4〜0.9であるか、又は動摩擦係数が0.3〜0.7であることが好ましく、更に好ましくは、静摩擦係数が0.5〜0.8であるか、又は動摩擦係数が0.4〜0.6である。静摩擦係数が0.4より低いか、又は動摩擦係数が0.3より低いときは用紙が滑りすぎて紙揃えが悪く扱いにくいという問題が生じやすい。静摩擦係数が0.9より高いか、又は動摩擦係数0.6より高いときは用紙の重送があり、搬送性が劣るという問題が生じやすい。
本実施形態におけるバック層の顔料には、滑り性が良いタルクが望ましい。しかし、適度な摩擦係数を保てるのであれば、他の顔料を併用してもかまわない。その顔料としては、例えばカオリン、クレー、焼成クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなど、一般塗工紙分野で公知公用の各種顔料が挙げられる。
バック層の絶乾塗工量が5〜30g/mであることが好ましく、更に好ましくは、10〜20g/mである。バック層の絶乾塗工量が5g/mより少ないときは印字画像の裏抜けが劣るという問題が生じやすい。30g/mより多いときは印字画像の裏抜けは良好であるが、塗工層の強度が劣るという問題が生じやすい。
バック層のバインダーとして、例えば、ポリビニルアルコール、カゼイン、大豆蛋白、合成タンパク質類、でんぷん、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステルの重合体又は共重合体などのアクリル系共重合体ラテックス類、酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル共重合体などのビニル系ラテックス類の一般に塗工紙に使用できるバインダーを使用してもよい。印字画像の裏抜けの観点から、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体などのラテックス類が好ましい。
バック層には、添加剤として、染料定着剤、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤、硬化剤などを適宜配合することもできる。
本実施形態のインクジェット記録用シートは、インク受理層上に光沢発現層を塗工し、乾燥した時点で、既に光沢を有するが、更にカレンダー処理によって高い光沢を付与することが可能である。カレンダー処理については、マシンカレンダー、TGカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダーなどのカレンダー装置を用いて仕上げることが可能である。
光沢性を向上させるために、無機微粒子を主体とする光沢発現層の形成は、キャスト処理によって得られてもよい。キャスト処理とは、光沢発現層を膨潤状態で加熱された鏡面ロールに圧着して鏡面仕上げにする加工方法である。本実施形態でのキャスト処理には、直接法、ゲル化法、リウェット法などが挙げられる。
また、光沢性を向上させるため、本実施形態の無機微粒子を主体とする光沢発現層の形成は、光沢発現層を膨潤状態で、平滑なフィルムを密着させ、剥離除去して鏡面仕上げする製造方法によって得られてもよい。
本実施形態に係る光沢発現層及びインク受理層を塗工又は含浸する方法は、各種ブレードコータ、ロールコータ、エアーナイフコータ、バーコータ、ロッドブレードコータ、カーテンコータなどの各種装置のマシンで用いることができる。
本実施形態に使用する支持体としては、紙、フィルム、不織布又はそれらの複合体が一般に使用できるが、特にそれらに限定するものではない。
実施例を挙げて次に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。また、実施例において示す「部」及び「%」は特に明示しない限り絶乾質量部及び絶乾質量%を示す。
次に示す実施例及び比較例において、支持体はすべて共通とした。また、本発明で得られたインクジェット記録用シートは、すべてスーパーカレンダー(線圧:100kg/cm)によって処理した後、評価した。
〔支持体の抄造〕
広葉樹晒クラフトパルプ(L−BKP)からなるパルプスラリー中の絶乾パルプ100%に対し、炭酸カルシウム(タマパールTP−121:奥多摩工業社製)5%、カチオン化でん粉(ケート308:日本NSC社製)0.8%、中性ロジンサイズ剤(NT−85:荒川化学社製)0.4%の配合で抄紙し、坪量105g/mの原紙を抄造した。
(実施例1)
[インク受理層下層を形成]
インク受理層下層は、支持体である前記原紙の表面に塗工し、形成した。インク受理層下層の塗工組成物は、平均粒子径12μmの合成非晶質シリカ(ミズカシルP−78D:水澤化学工業社製)100部、ポリビニルアルコール(PVA―117:クラレ社製)35部、硝酸ジルコニウム(ジルコゾールZN:第一稀元素化学工業社製)2部を用い、固形分濃度15%として、これらを調液した。この液を絶乾塗工量15g/mとなるように塗工した。
[インク受理層上層を形成]
インク受理層上層は、前記インク受理層下層の表面に塗工し、形成した。該インク受理層の塗工組成物は、平均粒子径6μmの合成非晶質シリカ(ミズカシルP−78A:水澤化学工業社製)100部、ポリビニルアルコール(PVA―117:クラレ社製)35部、硝酸ジルコニウム(ジルコゾールZN:第一稀元素化学工業社製)2部を用い、固形分濃度15%として、これらを調液した。この液を絶乾塗工量15g/mとなるように塗工した。
[光沢発現層を形成]
光沢発現層は、前記インク受理層の表面に塗工した。光沢発現層の塗工組成物は、無機微粒子である有機カチオン処理されたコロイダルヒュームドシリカ(Cab−O−Sperse PG022(平均粒子径150nm:キャボット・スペシャリティ・ケミカルズ・インク社製)100部、ポリビニルアルコール(PVA−117:クラレ社製)5部、カチオン性染料定着剤(スミレッズレジン1001:住友化学社製)5部を用い、固形分濃度15%としてこれらを調液した。この液を絶乾塗工量8g/mとなるように塗工した。該光沢発現層塗工面がチルドロールに接するように、線圧100kg/cmの条件でカレンダー処理を行って形成し、インクジェット記録用シートを得た。
〔バック層の形成〕
平均粒子径7.7μmのタルク(LMS−100:イメリス ミネラルズ・ジャパン社製)100部、ポリビニルアルコール(PVA−117:クラレ社製)20部と水を混合し、固形分35%の塗工液を得た。該バック層の塗工液を絶乾塗工量12g/mとなるように、インク受理層と反対側の支持体裏面に塗工して、バック層を形成した。
(実施例2)
実施例1において、インク受理層下層の合成非晶質シリカを平均粒子径18μmの合成非晶質シリカ(ミズカシルP−78F:水澤化学工業社製)100部とした以外は実施例1と同様にして実施例2のインクジェット記録用シートを得た。
(実施例3)
実施例1において、インク受理層下層の絶乾塗工量を10g/mとした以外は実施例1と同様にして実施例3のインクジェット記録用シートを得た。
(実施例4)
実施例3において、インク受理層下層の合成非晶質シリカを平均粒子径18μmの合成非晶質シリカ(ミズカシルP−78F:水澤化学工業社製)100部とした以外は実施例3と同様にして実施例4のインクジェット記録用シートを得た。
(実施例5)
実施例1において、インク受理層上層の絶乾塗工量を10g/m及びインク受理層下層の絶乾塗工量を10g/mとした以外は実施例1と同様にして実施例5のインクジェット記録用シートを得た。
(実施例6)
実施例5において、インク受理層下層の合成非晶質シリカを平均粒子径18μmの合成非晶質シリカ(ミズカシルP−78F:水澤化学工業社製)100部とした以外は実施例5と同様にして実施例6のインクジェット記録用シートを得た。
(実施例7)
実施例1において、インク受理層下層の絶乾塗工量を20g/m及びインク受理層上層の絶乾塗工量を20g/mとした以外は実施例1と同様にして実施例7のインクジェット記録用シートを得た。
(実施例8)
実施例2において、インク受理層下層の絶乾塗工量を20g/m及びインク受理層上層の絶乾塗工量を20g/mとした以外は実施例2と同様にして実施例8のインクジェット記録用シートを得た。
(実施例9)
実施例1において、光沢発現層の絶乾塗工量を15g/mとした以外は実施例1と同様にして実施例9のインクジェット記録用シートを得た。
(実施例10)
実施例2において、光沢発現層の絶乾塗工量を15g/mとした以外は実施例2と同様にして実施例10のインクジェット記録用シートを得た。
(実施例11)
実施例1において、インク受理層下層の硝酸ジルコニウム及びインク受理層上層の硝酸ジルコニウムを酢酸ジルコニウム(ジルコゾールZA−30:第一稀元素化学工業社製)としたこと以外は実施例1と同様にして実施例11のインクジェット記録用シートを得た。
(実施例12)
実施例2において、インク受理層下層の硝酸ジルコニウム及びインク受理層上層の硝酸ジルコニウムを酢酸ジルコニウム(ジルコゾールZA−30:第一稀元素化学工業社製)としたこと以外は実施例2と同様にして実施例12のインクジェット記録用シートを得た。
(実施例13)
実施例1において、インク受理層下層の硝酸ジルコニウム及びインク受理層上層の硝酸ジルコニウムを塩化ジルコニウム(ジルコゾールZC:第一稀元素化学工業社製)としたこと以外は実施例1と同様にして実施例13のインクジェット記録用シートを得た。
(実施例14)
実施例2において、インク受理層下層の硝酸ジルコニウム及びインク受理層上層の硝酸ジルコニウムを塩化ジルコニウム(ジルコゾールZC:第一稀元素化学工業社製)としたこと以外は実施例2と同様にして実施例14のインクジェット記録用シートを得た。
(実施例15)
実施例1において、インク受理層下層の硝酸ジルコニウム及びインク受理層上層の硝酸ジルコニウムを炭酸ジルコニウム(ジルコゾールAC−20:第一稀元素化学工業社製)としたこと以外は実施例1と同様にして実施例15のインクジェット記録用シートを得た。
(実施例16)
実施例2において、インク受理層下層の硝酸ジルコニウム及びインク受理層上層の硝酸ジルコニウムを炭酸ジルコニウム(ジルコゾールAC−20:第一稀元素化学工業社製)としたこと以外は実施例2と同様にして実施例16のインクジェット記録用シートを得た。
(比較例1)
実施例1において、インク受理層下層の硝酸ジルコニウム及びインク受理層上層の硝酸ジルコニウムを0部とした以外は実施例1と同様にして比較例1のインクジェット記録用シートを得た。
(比較例2)
実施例2において、インク受理層下層の硝酸ジルコニウム及びインク受理層上層の硝酸ジルコニウムを0部とした以外は実施例2と同様にして比較例2のインクジェット記録用シートを得た。
(比較例3)
比較例1において、インク受理層下層の合成非晶質シリカを平均粒子径6μmの合成非晶質シリカ(ミズカシルP−78A:水澤化学工業社製)100部とした以外は比較例1と同様にして比較例3のインクジェット記録用シートを得た。
(比較例4)
比較例3において、インク受理層上層の合成非晶質シリカを平均粒子径12μmの合成非晶質シリカ(ミズカシルP−78D:水澤化学工業社製)100部とした以外は比較例3と同様にして比較例4のインクジェット記録用シートを得た。
(比較例5)
比較例3において、インク受理層上層の合成非晶質シリカを平均粒子径18μmの合成非晶質シリカ(ミズカシルP−78F:水澤化学工業社製)100部とした以外は比較例3と同様にして比較例5のインクジェット記録用シートを得た。
(比較例6)
比較例2において、インク受理層上層の合成非晶質シリカを平均粒子径18μmの合成非晶質シリカ(ミズカシルP−78F:水澤化学工業社製)100部とした以外は比較例2と同様にして比較例6のインクジェット記録用シートを得た。
(比較例7)
実施例1において、光沢発現層の無機微粒子をアニオン性コロイダルシリカ(Cab−O−Sperse PG002:キャボット・スペシャリティ・ケミカルズ・インク社製)100部とした以外は実施例1と同様にして比較例7のインクジェット記録用シートを得た。
(比較例8)
実施例1において、光沢発現層の無機微粒子を無機カチオン性コロイダルシリカ(スノーテックスAK−ZL:日産化学工業社製)100部とした以外は実施例1と同様にして比較例8のインクジェット記録用シートを得た。
(比較例9)
実施例1において、光沢発現層の絶乾塗工量を3g/mとした以外は実施例1と同様にして比較例9のインクジェット記録用シートを得た。
(比較例10)
実施例2において、光沢発現層の絶乾塗工量を3g/mとした以外は実施例2と同様にして比較例10のインクジェット記録用シートを得た。
(比較例11)
実施例1において、光沢発現層の絶乾塗工量を25g/mとした以外は実施例1と同様にして比較例11のインクジェット記録用シートを得た。
(比較例12)
実施例2において、光沢発現層の絶乾塗工量を25g/mとした以外は実施例2と同様にして比較例12のインクジェット記録用シートを得た。
(比較例13)
実施例11において、光沢発現層に酢酸ジルコニウム(ジルコゾールZA−30:第一稀元素化学工業社製)2部加えたこと以外は実施例11と同様にして比較例13のインクジェット記録用シートを得た。
(比較例14)
実施例12において、光沢発現層に酢酸ジルコニウム(ジルコゾールZA−30:第一稀元素化学工業社製)2部加えたこと以外は実施例12と同様にして比較例14のインクジェット記録用シートを得た。
[評価方法]
実施例1〜16及び比較例1〜14で得られたインクジェット記録用シートについて光沢度、粉落ち強度、表面強度、静・動摩擦係数、印字画像の鮮明性、インク吸収性、滲み、印字濃度、インクの裏抜け、コックリングを次に示す方法によって評価した。印字画像の鮮明性とインク吸収性及び印字濃度、インクの裏抜け、コックリングに関しては、染料インクのインクジェットプリンターであるエプソン社製のPM−G800機と顔料インクのインクジェットプリンターであるエプソン社製PX−5500機とで記録を行い、評価した。得られた結果については表1から表4に示す。
「光沢度」
インクジェット記録用シートの白地部について、JIS P 8142:2005「紙及び板紙の75度鏡面光沢度試験方法」による白紙光沢度の方法に準じて、入射角75度の鏡面光沢度を、グロスメーター(村上カラーリサーチラボラトリー社製、GM−26D)で測定した。
「粉落ち強度」
ガラス板上で、縦目のA4サイズ(297mm×210mm)サンプルを横方向にカッターで3回切り、切断したサンプルを指でしごき、ガラス板上に粉を落とす。セロハンテープで粉を集め、粉落ちの量を目視評価した。
◎:粉落ちがほとんどなく、非常に良好である。
○:粉落ちが少なく、良好であり、実用レベルにある。
△:粉落ちがややあり、少し劣り、実用に耐えない。
×:粉落ちが多く、非常に劣り、実用に耐えない。
「表面強度」
塗工面を指で擦り、粉落ちを評価した。
◎:塗工面の粉落ちがなく、指にも付着せず非常に良好である。
○:塗工面の粉落ちが少なく、指にもあまり付着せず良好であり、実用レベルにある。
△:塗工面の粉落ちがややあり、指に少し付着していて、実用に耐えない。
×:塗工面の粉落ちが多くあり、指にも付着していて、実用に耐えない。
「静摩擦係数」、「動摩擦係数」
得られた記録シートの記録面同士の静摩擦係数を、ストログラフ(商品名:STROGRAPH−R2、東洋精機社製)を用いて、JIS
P 8147:1994「紙及び板紙の摩擦係数試験方法」(水平条件)に準じて測定した。
「印字画像の鮮明性」
印字画像の鮮明度について目視評価した。
◎:印字画像が非常に鮮明でコントラストがはっきりしている。
○:印字画像が鮮明でコントラストがあり、実用レベルにある。
△:印字画像が鮮明であるがコントラストがあまりはっきりしなく、やや白ボケ気味であり、実用に耐えない。
×:印字画像が鮮明でなく、白ボケ気味であり、実用に耐えない。
「インク吸収性」
インク吸収性の評価は、印字直後から1秒毎にプリントした印字面に上質紙を貼り合せ、インクが上質紙に転写するかを観察する。全く転写しなくなるまでの時間を測定する。測定された秒数を以下のように4段階評価した。
◎:印字直後から2秒未満で全く転写しないもの。
○:2秒以上から3秒未満で全く転写しないものであり、実用レベルにある。
△:3秒以上から5秒未満で全く転写しないものであり、実用に耐えない。
×:5秒以上でも転写したものであり、実用に耐えない。
「印字濃度」
黒ベタ部の印字濃度を反射濃度計(グレタグマクベス社製、RD―918)にて測定した。
「滲み」
印字画像の滲みを目視評価した。
◎:混色印字部の滲みがほとんどなく、非常に明瞭に文字が読み取れる。
○:混色印字部の滲みが少なく、明瞭に文字が読み取れ、実用レベルにある。
△:混色印字部の滲みがややあり、少し文字が読み取りにくく、実用に耐えない。
×:混色印字部の滲みがあり、文字が読み取りにくく、実用に耐えない。
「インクの裏抜け(印字画像の裏抜け)」
印字した用紙裏面から、インクの裏抜け度合いを評価した。
◎:インクの裏抜けがなく、非常に印字画像の裏抜けが良好である。
○:インクの裏抜けが目立たず、印字画像の裏抜けが良好であり、実用レベルにある。
△:インクの裏抜けが二次色で生ずるなど、印字画像の裏抜けがやや悪く、実用に耐えない。
×:インクの裏抜けが全般に生じ、印字画像の裏抜けが非常に悪く、実用に耐えない。
「コックリング」
印字した用紙の波打ち度合いを評価した。
◎:用紙の波打ちがなく、非常にコックリングが良好である。
○:用紙の波打ちが目立たず、コックリングが良好であり、実用レベルにある。
△:用紙の波打ちが二次色で生ずるなど、コックリングがやや悪く、実用に耐えない。
×:用紙の波打ちが全般に生じ、コックリングが非常に悪く、実用に耐えない。
Figure 0004515480
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表1〜表4の結果から明らかなように、実施例1〜16によって得られたインクジェット記録用シートは、インク吸収性に優れ、高い画像鮮明性と適度な光沢を有し、カッター切断による粉落ちが少なく、更に染料インク、顔料インクの両方で優れたものであった。
それに対して比較例1〜比較例6は、インク受理層の上層及び下層ともにジルコニウム化合物を含有させなかったので、塗工層の強度が弱く、粉落ち強度が劣った。比較例7は、無機微粒子をアニオン性コロイダルシリカとしたので、染料インクでの印字画像の鮮明性及び印字濃度が実用に耐えず、また、顔料インクでのインク吸収性も実用に耐えなかった。比較例8は、無機微粒子を無機カチオン性コロイダルシリカとしたので、染料インクでの印字画像の鮮明性及び印字濃度が実用に耐えず、また、顔料インクでのインク吸収性も実用に耐えなかった。比較例9及び10は、光沢発現層の塗工量が3g/mと少ないため、染料インクでの印字画像の鮮明性及び滲みが実用に耐えず、また、顔料インクでの印字画像の鮮明性、インク吸収性及び滲みも実用に耐えなかった。比較例11及び12は、光沢発現層の塗工量が25g/mと多いため、粉落ち強度及び表面強度が実用に耐えず、染料インクでの印字画像の鮮明性が実用に耐えなかった。比較例13及び14は、光沢発現層にジルコニウム化合物を含有させたため、顔料インクでの印字画像の鮮明性及びインク吸収性が実用に耐えなかった。

Claims (4)

  1. 支持体に、ポリビニルアルコールと合成非晶質シリカとを含むインク受理層を設けてなるインクジェット記録用シートにおいて、前記インク受理層の最上層に無機微粒子を主体とする光沢発現層を設け、前記無機微粒子が主として有機カチオン処理されたコロイダルシリカであり、かつ、前記光沢発現層の絶乾塗工量が5〜20g/mであり、かつ、前記光沢発現層はジルコニウム化合物を含有せずに、前記インク受理層だけがジルコニウム化合物を含有し、かつ、該インク受理層のジルコニウム化合物とポリビニルアルコールとの比率は固形分の質量比で1:100〜1:4であり、かつ、前記ジルコニウム化合物が、硝酸ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム若しくは炭酸ジルコニウム又はこれらの組み合わせであることを特徴とするインクジェット記録用シート。
  2. 前記無機微粒子の平均粒子径が5〜500nmであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用シート。
  3. JIS P 8142:2005「紙及び板紙の75度鏡面光沢度試験法」に規定する75度鏡面光沢度が20〜70%であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録用シート。
  4. 前記光沢発現層の下に形成される前記インク受理層は、少なくともインク受理層下層とインク受理層上層の二層からなり、かつ、前記インク受理層下層は、平均粒子径が11〜20μmの合成非晶質シリカを主体としてなるとともに絶乾塗工量が5〜25g/mであり、かつ、前記インク受理層上層は、平均粒子径が3〜11μmの合成非晶質シリカを主体としてなるとともに絶乾塗工量が5〜25g/mであることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のインクジェット記録用シート。
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