JP2939311B2 - 洗浄剤組成物 - Google Patents
洗浄剤組成物Info
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Description
は、プロテアーゼ阻害作用を有する化合物から選ばれた
一種または二種以上の化合物を含有し、肌荒れ防止・肌
荒れ改善効果を有すると同時に、安全性が高く、かつ洗
浄力に優れた洗浄剤組成物、並びにこの洗浄剤組成物に
係わる前記プロテアーゼ阻害作用を有する化合物の使用
に関する。
去することを目的として用いられるものであり、洗浄剤
に含まれる界面活性剤は、洗浄剤本来の性質である洗浄
力、起泡力を発現する薬剤であるが、半面、皮膚に影響
を及ぼすことが知られている。皮膚に直接接触する洗浄
剤には、皮膚や目に対する刺激性が弱いことが要求され
ている。
力は強力であるものの皮膚や目に刺激性を有するアニオ
ン性界面活性剤が主である。手袋等の防護具を用いて作
業したり、作業が終了した後に手入れをしたりして、安
全性の向上には努力されているものの、作業の内容によ
っては、指先の感覚が鈍くなるため手袋を着用すること
が不適当な場合があったり、時には着用した手袋によっ
て肌荒れが発生することも報告されている。また、作業
終了後に手入れを実施することは重要であるが、作業中
からすでに薬剤が作用している方が有用性が高いと考え
られる。
膚には多くのプロテアーゼの存在が知られており、それ
らの重要な役割が近年注目を浴ている。プロテアーゼま
たは蛋白分解酵素は、ペプチド結合の加水分解を触媒す
る酵素を総称した名称である。このプロテアーゼは、ペ
プチダーゼおよびプロテナーゼに分類される。前者は、
蛋白質またはペプチド鎖のアミノ基末端やカルボキシル
基末端の外側より、ペプチド結合を切り離していく酵素
で、後者のプロテイナーゼはペプチド鎖の内部の特定の
結合を切断する酵素である。また、このプロテイナーゼ
は習慣的に広義の『プロテアーゼ』の名称で呼ばれるこ
とが多く、さらにこれらはその活性部位の性質により、
1)セリン系、2)チオール(システイン)系、3)カ
ルボキシル系および4)金属系プロテイナーゼの4種類
に大別され、それぞれ、特異的な阻害剤が存在してい
る。
れていなかった洗浄剤そのものに有効な薬剤を配合して
肌荒れを治療・改善することを目的に、様々な薬剤と肌
荒れ治療・改善との関連について鋭意研究を重ねた結
果、プロテアーゼ阻害剤を配合した洗浄剤が優れた皮膚
の荒れの改善作用を有するという新規な事実を見出し、
この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
化合物から選ばれた一種または二種以上を含有し、か
つ、このプロテアーゼ阻害作用を有する化合物と対をな
すプロテアーゼを含有しないことを特徴とする洗浄剤組
成物を提供する発明である。
と対をなすプロテアーゼ」とは、そのプロテアーゼ阻害
作用を有する化合物により、直接的な相互作用が及ぶプ
ロテアーゼ、具体的には、そのプロテアーゼとしての酵
素活性が阻害されたり、さらに、そのプロテアーゼ阻害
作用を有する化合物により安定化されたりするプロテア
ーゼを意味するものである。
業務用洗濯洗剤(ランドリー洗剤、ドライクリーニング
洗剤)、洗濯助剤(柔軟剤、漂白剤、のり剤、撥水
剤)、しみ抜き剤、カーペットシャンプー、さび落と
し、台所用洗剤(野菜・果物・食器・調理用具など
用)、オーブンクリーナー、フロアーポリッシュ、フロ
アーワックス、フロアークリーナー、フロアーワックス
リムーバー、床のしみ抜き剤、窓ガラス洗浄剤、ブライ
ンドクリーナー、便器洗浄剤、陶磁器洗浄剤、大理石洗
浄剤、石壁洗浄剤、壁紙洗浄剤、壁紙およびラベル剥離
剤、ペイント面洗浄剤、ペイント剥離剤、プラスチック
クリーナー、金属面洗浄剤、家具つや出し剤、戸・障子
のすべり剤、自動車車体洗浄剤、カーポリッシュ、自動
車部品洗浄剤(タイヤクリーナー・エンジン内カーボン
除去剤・ラジエタークリーナー・機械部品洗浄剤・電気
絶縁対洗浄剤、ブレーキライニングクリーナーなど)、
航空機洗浄剤、金属洗浄剤(鉄・鋼および一般金属洗浄
剤・ステンレスおよびクロム面洗浄剤・アルミニウム洗
浄剤・銅および銅合金洗浄剤・銀洗浄剤など)、印刷用
プレス・ロール・インクつぼ等の洗浄剤、乳業関係の洗
浄剤、タンク洗浄剤、排水管・下水溜洗浄剤、皮製品洗
浄剤、くつクリーナー、シューポリッシュ、メガネ・レ
ンズクリーナー、入歯クリーナー、冷蔵庫洗浄剤、消臭
剤、道路洗浄剤等が上げられる。
とは、前記プロテアーゼまたは蛋白分解酵素の加水分解
作用を、可逆的もしくは不可逆的に阻害し得る全ての化
学物質を意味する。
プロチニン、ダイズトリプシンインヒビター、リマ豆プ
ロテアーゼインヒビター、トウモロコシプロテアーゼイ
ンヒビター等である。
さらには下記の一般式で表わされるロイペプチンと総称
される化合物等である。
m−アミノベンザミジン、フェニルグアノジン、(2R,4
R)−4−メチル−1−[N2−(3−メチル−1,2,3,4−
テトラヒドロ−8−キノリンスルホニル)−L−アルギ
ニル]−2−ピペリジンカルボキシリックアシッドモノ
ヒドレート、ダンシルアルギニンN−(3−エチル−1,
5−ペンタネジル)アミド等である。
クロヘキシルカイオキサミド等である。
ニジン等である。
酸、4−アミノメチルビシクロ(2.2.2.)オクタン−1
−カルボン酸、5−[トランス−4(アミノメチル)シ
クロヘキシル]テトラゾール、3−[トランス−4(ア
ミノメチル)シクロヘキシル−2−オキソプロピオネー
ト、トランス−4−(アミノメチル)シクロヘキシル
グリオキサル モノヒドレート、トランス−4−(アミ
ノメチル)シクロヘキサン ヒドロキサミックアシッド
または下記一般式においてn=1〜8の炭素鎖を示す物
質等である。
ω−アミノ酸の中で、n=5の場合のε−アミノカプロ
ン酸およびトラネキサム酸、p−アミノメチル安息香酸
に特に優れた効果が認められる。
[(p−アミジノフェニル)メタンスルホニルフルオリ
ド等である。
息香酸、3′,6′−ビス(4−グアニジノベンゾイロキ
シ)−5−(N′−4−カルボキシフェニル)チオウレ
イドスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9′−(9H)
キサンゼン]−3−オン等である。
らリジンおよびその誘導体の中でR2=CH2Clに特に優れ
た効果が認められる。
Ala−Phe R2=OH,CH2Cl R3=H, (Phe:フェニルアラニン Pro:プロリン Glu:グルタミ
ン酸 Gly:グリシン Ile:イソロイシン Ala:アラニ
ン) 本発明は、これらに限定されるものではないが、これ
らアルギニンおよびその誘導体の中でR2=CH2Clに特に
優れた効果が認められる。
作用を有していることが知られているだけで肌荒れ防止
・改善作用をもつことは勿論知られていない。
化合物の中から一種または二種以上を併用して用いるこ
とができる。
の洗浄剤組成物への配合量は、洗浄剤組成物全量中0.00
01〜20重量%が好ましく、0.001〜5重量%がより好ま
しい。0.0001重量%未満では本発明の効果が十分ではな
く、20重量%を超えると製剤上好ましくなく、かつコス
ト的にも不利である。
は、以下に示すような作用を意味する。
ずる角層の剥がれ、皮溝・皮丘の消失または不鮮明化を
改善することを示す。
有する化合物の他に、必要に応じて本発明の効果を損な
わない範囲内で、製薬上許容することのできる、界面活
性剤(アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性、半
極性)、助剤(ビルダー)、研磨剤、蛍光増白剤、色
剤、防腐剤、金属封鎖剤、帯電防止剤、漂白剤、沈澱防
止剤、酸化防止剤、香料、油分、保湿剤、および抗炎症
剤、殺菌剤、ビタミン等の薬剤等を配合することができ
る。
ては、セッケン用素地、ラウリン酸ナトリウム、パルミ
チン酸ナトリウム等の脂肪酸セッケン、ラウリル硫酸ナ
トリウム、ラウリル硫酸カリウム等の高級アルキル硫酸
エステル塩、ポリオキシエチレン(以下POEと略す)ラ
ウリル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリル硫酸ナ
トリウム等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、ラウロ
イルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン
酸、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウ
ム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリ
ルメチルタウリッドナトリウム等の高級脂肪酸アミドス
ルホン酸塩、POEオレイルエーテルリン酸ナトリウム、P
OEステアリルエーテルリン酸等のリン酸エステル塩、ラ
ウリルヒドロキシエーテルカルボン酸ナトリウム等のア
ルキルヒドロキシカルボン酸塩、ジ−2−エチルヘキシ
ルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタ
ノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリ
ウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク
酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩、リニアドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼン
スルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベン
ゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、N
−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステア
ロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−
L−グルタミン酸モノナトリウム等のN−アシルグルタ
ミン酸塩、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム
等の高級脂肪酸エステル硫酸塩、ロート油等の硫酸化
油、POEアルキルエーテルカルボン酸、POEアルキルアリ
ルエーテルカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸
塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール
硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エ
ステル塩、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナ
トリウム、N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタ
ノールアミン、カゼインナトリウム等を挙げることがで
きる。
ルキル四級アンモニウム塩、芳香族四級アンモニウム
塩、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩等を挙げるこ
とができる。
ステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪
酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、POEソルビタン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エ
ステル、POEアルキルエーテル、POEアルキルフェニルエ
ーテル、POE硬化ヒマシ油誘導体、マンニトールヒドロ
キシ脂肪酸エーテル、アルキルグルコシド脂肪族エーテ
ル等を挙げることができる。
−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン、N,N−
ジメチル−N−オレイル−N−カルボキシメチルアンモ
ニウムベタイン等のカルボキシベタイン、2−ラウリル
−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチレンイミ
ダゾリニウムベタイン、2−ラウリル−N−カルボキシ
メチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイ
ン等のイミダゾリン誘導体、N−ヤシアルキル−β−ア
ミノプロピオン酸ナトリウム塩、N−ヤシアルキル−β
−イミノジプロピオン酸ナトリウム塩等のアミノカルボ
ン酸塩、スルホベタイン、アミノベタイン等を挙げるこ
とができる。
オキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、ビス−
(2−ヒドロキシエチル)ラウリルアミンオキシド等を
挙げることができる。
酸ナトリウム、炭酸ナトリウム等の塩、シリカ、ホウ
砂、タルク、ケイソウ土、ベントナイト、コロイド粘
土、ホタル石、石英、砂等が挙げられる。
ール、コレステロール等の高級アルコール、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレ
イン酸、イソステアリン酸等の炭素数C8〜C22の高級脂
肪酸、固形パラフィン、マイクロクリスタリンワック
ス、ポリエチレンワックス、キャンディラロウ、ビース
ワックス、硬化ヒマシ油、カルナバロウ、バリコワック
ス等のワックス、牛脂、豚脂、羊油、スクアラン、ヤシ
油、パーム油、パーム核油、大豆油、オリーブ油、綿実
油ホホバ油、ヒマシ油、ラノリン等の動植物油脂、流動
パラフィン、ワセリン等の鉱物油、トリメチルプロパン
トリイソステアレート、イソプロピルミリステート、グ
リセロールトリ2エチルヘキサネート、ペンタエリスリ
トールテトラ2エチルヘキサネート、シリコーン油、ポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンペンタエリスリ
トールエーテル等の合成油を挙げることができる。
プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレ
ンメチルグリコシドエーテル、ポリオキシアルキレンジ
グリセリルエーテル、ポリオキシアルキレンポリグリセ
リルエーテル、ポリオキシアルキレンデカグリセリルエ
ーテル、ポリオキシアルキレンペンタエリスリトールエ
ーテル、ソルビット、マルチトール、ラクトース、D−
マンニット、ムコ多糖類、ピロリドンカルボン酸塩等が
挙げられる。
ゼトニウム、塩化デカリニウム、塩化ベンザルコニウ
ム、グルコン酸クロルヘキシジン、カルバニリド、フェ
ノール、ハロゲン化サリチルアニリド等が挙げられる。
を達するのに適した剤形であれば任意の形態でよく、例
えば、液状(ローション、乳液)、クリーム状、固型
状、細粒状、粉末状等を挙げることができる。
作用を有する化合物を、洗浄剤組成物において使用する
ことにより、この洗浄剤組成物に、肌荒れ改善効果等を
付与することができる。また、この本発明に係わる洗浄
剤組成物は、肌荒れ改善効果等を有すると同時に、安全
性が高く、かつ洗浄力に優れているものである。
れにより限定されるものではない。配合量は、重量%で
ある。
を有する化合物の肌荒れ防止・肌荒れ改善効果を明らか
にするために行なった試験法、評価方法を説明する。
荒れ』を生じやすい40〜60歳の専業主婦60名を被験者と
して、10名ずつ6群に分けた。5群の被験者には表−1
に示す各実施例を、残りの1群の被験者には比較例1を
使用させた。4週間連用テストを行ない、4週間後にレ
プリカ法にて手甲部の肌状態を観察し、表−2の判定基
準に従い評価した。なお各処方は、常法に従い液体状の
台所用合成洗剤を得た。
物(実施例1〜5)は、対照の洗浄剤組成物(比較例
1)に比べ、明らかな有効性を示した。
般式で表わされる化合物の中で、R1、R2、R3がそれぞれ
表−4に示されるものを用いた。
・肌荒れ改善効果に優れ、安全性が高く、かつ洗浄力に
も優れるものであった。
Claims (1)
- 【請求項1】プロテアーゼ阻害作用を有する化合物から
選ばれた一種または二種以上を含有し、かつ、このプロ
テアーゼ阻害作用を有する化合物と対をなすプロテアー
ゼを含有しないことを特徴とする洗浄剤組成物。
Priority Applications (5)
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CA002049728A CA2049728A1 (en) | 1990-08-24 | 1991-08-22 | Washing composition capable of preventing and ameliorating skin irritation |
DE69117117T DE69117117T2 (de) | 1990-08-24 | 1991-08-23 | Reinigungszusammensetzung zur Vorbeugung und Milderung von Hautreizungen |
EP91402307A EP0473502B1 (en) | 1990-08-24 | 1991-08-23 | Washing composition capable of preventing and ameliorating skin irritation |
US08/096,206 US5306444A (en) | 1990-08-24 | 1993-07-21 | Washing composition capable of preventing and ameliorating skin irritation |
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---|---|---|---|
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