JP2936960B2 - 車両用ヒートポンプ式冷暖房装置 - Google Patents

車両用ヒートポンプ式冷暖房装置

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JP2936960B2
JP2936960B2 JP5142239A JP14223993A JP2936960B2 JP 2936960 B2 JP2936960 B2 JP 2936960B2 JP 5142239 A JP5142239 A JP 5142239A JP 14223993 A JP14223993 A JP 14223993A JP 2936960 B2 JP2936960 B2 JP 2936960B2
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    • B60H1/00914Controlling the flow of liquid in a heat pump system where the flow direction of the refrigerant does not change and there is a bypass of the condenser
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンプレッサーの駆動
により冷媒を車室外熱交換器や車室内熱交換器に循環さ
せる冷凍サイクルを備えた車両用ヒートポンプ式冷暖房
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】暖房運転時と冷房運転時とで四方弁によ
り冷媒の流れを逆転させ、暖房運転時には、車室外熱交
換器を吸熱器として使用するとともに車室内熱交換器を
放熱器として使用し、冷房運転時には、車室外熱交換器
を放熱器として使用するとともに車室内熱交換器を吸熱
器として使用するようにした車両用ヒートポンプ式冷暖
房装置が知られている(例えば、特開平2−29047
5号公報参照)。
【0003】図22は、この種の車両用ヒートポンプ式
冷暖房装置の構成を示す。暖房運転時には、四方弁2が
実線示のように切り換えられ、冷媒がコンプレッサー1
→四方弁2→第1車室内熱交換器3→加熱用熱交換器4
→第2車室内熱交換器5→膨張弁6→車室外熱交換器7
→四方弁2→レシーバ8→コンプレッサー1の流路で循
環する。このとき、第1車室内熱交換器3において、コ
ンプレッサー1から吐出された高温の冷媒の熱がブロア
ファン9により導入された空気に放熱され、車室内暖房
用の温風が作られる。さらに加熱用熱交換器4におい
て、第1車室内熱交換器3における熱交換によって温度
が低下した冷媒がエンジン10からの廃熱を利用して加
熱され、第2車室内熱交換器5へ送られる。第2車室内
熱交換器5では、加熱用熱交換器4で加熱された冷媒の
熱がブロアファン11で導入された空気に放熱され、車
室内暖房用の温風が作られる。一方、車室外熱交換器7
では、第2車室内熱交換器5における熱交換によって温
度が低下した冷媒がファン12により導入された外気の
熱を吸熱する。つまり、暖房運転時には車室外熱交換器
7を吸熱器として使用するとともに、車室内熱交換器
3,5を放熱器として使用して車室内暖房用の温風を作
っている。
【0004】冷房運転時には、四方弁2が点線示のよう
に切り換えられ、冷媒がコンプレッサー1→車室外熱交
換器7→膨張弁6→第2車室内熱交換器5→第1車室内
熱交換器3→四方弁2→レシーバ8→コンプレッサー1
の流路で循環する。このとき、車室外熱交換器7ではコ
ンプレッサー1から吐出された高温の冷媒の熱が外気に
放熱され、第1および第2車室内熱交換器3,5では車
室外熱交換器7で放熱して温度が低下した冷媒がブロワ
ファン9,11により導入された空気の熱を吸熱する。
つまり、冷房運転時には車室外熱交換器7を放熱器とし
て使用するとともに、車室内熱交換器3,5を吸熱器と
して使用して車室内冷房用の冷風を作っている。
【0005】ところが、上述した車両用ヒートポンプ式
冷暖房装置では、暖房運転時に車室外熱交換器7を吸熱
器として使用しているので、外気温が低い時には車室外
熱交換器7における吸熱量が減少し、コンプレッサー1
の仕事量が一定であるとすると、車室外熱交換器7の吸
熱量が減少した分だけ車室内熱交換器3,5における放
熱量が減少し、暖房能力が低下して暖房ウォームアップ
に時間がかかるという問題がある。
【0006】このような問題を解決するために、冷凍サ
イクルの低圧側にエンジンの廃熱を利用した加熱用熱交
換器を設け、暖房運転時に車室外熱交換器を用いず、加
熱用熱交換器により吸熱を行うようにした車両用ヒート
ポンプ式冷暖房装置が提案されている(例えば、特開平
1−296056号公報参照)。
【0007】図23は、この種の車両用ヒートポンプ式
冷暖房装置の構成を示す。なお、図22に示す機器と同
様な機器に対しては同一の符号を付して相違点を中心に
説明する。暖房時には、四方弁2が実線示のように切り
換えられ、冷媒がコンプレッサー1→四方弁2→車室内
熱交換器3→逆止弁13A→第2レシーバ8B→逆止弁
13B→第1レシーバ8A→第1膨張弁6A→加熱用熱
交換器4→コンプレッサー1の流路で循環する。このと
き、車室内熱交換器3において、コンプレッサー1から
吐出された高温の冷媒の熱がブロアファン9により導入
された空気に放熱され、車室内暖房用の温風が作られ
る。また、第1膨張弁6Aの下流に設けられた加熱用熱
交換器4において、車室内熱交換器3における熱交換に
よって温度が低下した冷媒がエンジン10からの廃熱を
利用して加熱され、コンプレッサー1へ送られる。つま
り、暖房運転時には車室外熱交換器7の代りに加熱用熱
交換器4を吸熱器として使用するとともに、車室内熱交
換器3を放熱器として使用して車室内暖房用の温風を作
っている。
【0008】冷房運転時には、四方弁2が点線示のよう
に切り換えられ、冷媒がコンプレッサー1→車室外熱交
換器7→逆止弁13C→第1レシーバ8A→逆止弁13
D→第2レシーバ8B→膨張弁6B→車室内熱交換器3
→四方弁2→コンプレッサー1の流路で循環する。この
とき、車室外熱交換器7ではコンプレッサー1から吐出
された高温の冷媒の熱が外気に放熱され、車室内熱交換
器3では車室外熱交換器7で放熱して温度が低下した冷
媒がブロワファン9により導入された空気の熱を吸熱す
る。つまり、冷房運転時には車室外熱交換器7を放熱器
として使用するとともに、車室内熱交換器3を吸熱器と
して使用して車室内冷房用の冷風を作っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た後者の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置では、エンジ
ンの始動直後は、エンジン自体の温度が低いために加熱
用熱交換器で冷媒の加熱が充分に行われず、充分な暖房
ができないという問題がある。
【0010】また、上述した従来の車両用ヒートポンプ
式冷暖房装置は、基本的に冷凍サイクルを循環する冷媒
の流路を切り換えて暖房と冷房を行うシステムであるた
め、空調ダクトの上流に設けられた吸熱用車室内熱交換
器により空調風から吸熱を行い、空調ダクトの下流に設
けられたヒータコアにより空調風を加熱する従来の車両
用空調装置のように、除湿暖房ができないという問題が
ある。
【0011】本発明の目的は、エンジンの始動直後でも
充分な暖房能力を備え、さらに除湿暖房が可能な車両用
ヒートポンプ式冷暖房装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】クレーム対応図である図
1に対応づけて本発明を説明すると、請求項1の発明
は、冷媒に仕事量を加えるコンプレッサ401と、この
コンプレッサ401の冷媒吐出側に接続され、冷媒の熱
を外気に放熱する車室外熱交換器402と、コンプレッ
サ401の冷媒吐出側に接続され、送風手段403によ
り送風された空気に冷媒の熱を放熱して温風を作る放熱
用車室内熱交換器404と、この放熱用車室内熱交換器
404の冷媒流出側に接続された膨張手段405と、こ
の膨張手段405の冷媒流出側とコンプレッサ401の
冷媒吸入側とに接続され、送風手段403により送風さ
れた空気の熱を車室外熱交換器402および放熱用車室
内熱交換器404の少なくとも一方から膨張手段405
を通して供給された冷媒に吸熱して冷風を作る吸熱用車
室内熱交換器406と、コンプレッサ401の冷媒吐出
側と車室外熱交換器402および放熱用車室内熱交換器
404の冷媒流入側との間に設けられ、コンプレッサ4
01から吐出される冷媒を、冷房運転時には車室外熱交
換器402へ導き、暖房運転時には車室外熱交換器40
2を迂回させて放熱用車室内熱交換器404へ導く冷媒
流路切換え手段407とを有する冷凍サイクル400を
備えた車両用ヒートポンプ式冷暖房装置であって、吸熱
用車室内熱交換器406の冷媒流入側および冷媒流出側
の少なくともいずれか一方に設けられ、冷媒を加熱する
冷媒加熱手段408,409と、冷凍サイクル400の
冷媒の状態を検出する冷媒状態検出手段410と、この
冷媒状態検出手段410により検出された冷媒の状態に
応じて冷媒加熱手段408,409を制御する制御手段
411とを備え、これにより、上記目的を達成する。請
求項2の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置は、冷媒加熱
手段408,409をバイパスして冷媒を流すバイパス
管421,422と、冷媒を冷媒加熱手段408,40
9へ流すか、あるいはバイパス管421,422へ流す
かを切り換える切換え弁423,424とを備え、制御
手段411Aによって、冷媒状態検出手段410により
冷媒加熱手段408,409を装着した冷媒配管内で冷
媒の液相状態が検出されると、冷媒が冷媒加熱手段40
8,409を流れるように切換え弁423,424を切
り換えるとともに、冷媒加熱手段408,409により
冷媒を加熱し、冷媒状態検出手段410により冷媒加熱
手段408,409を装着した冷媒配管内で冷媒の気相
状態が検出されると、冷媒がバイパス管421,422
を流れるように切換え弁423,424を切り換えるよ
うにしたものである。請求項3の車両用ヒートポンプ式
冷暖房装置は、吸熱用車室内熱交換器406による除湿
状態を検出する除湿状態検出手段431を備え、制御手
段411Bによって、除湿状態検出手段431により検
出された除湿状態に応じて吸熱用車室内熱交換器406
の冷媒流入側に設けた冷媒加熱手段408を制御するよ
うにしたものである。請求項4の車両用ヒートポンプ式
冷暖房装置は、制御手段411Cによって、冷媒状態検
出手段410により検出された冷媒の気液相状態に基づ
いて、液相の割合が高いほど吸熱用車室内熱交換器40
6の冷媒流出側に設けた冷媒加熱手段409の熱出力を
増加するようにしたものである。請求項5の車両用ヒー
トポンプ式冷暖房装置は、制御手段411Dによって、
冷媒状態検出手段410により検出されたコンプレッサ
401の吸入冷媒の気液相状態に基づいて、気相割合が
高いほど、切換え弁424を制御して吸熱用車室内熱交
換器406の冷媒流出側に設けた冷媒加熱手段409の
バイパス管422へ流れる冷媒流量を増加するようにし
たものである。請求項6の車両用ヒートポンプ式冷暖房
装置は、吸熱用車室内熱交換器406とコンプレッサ4
01との間に冷媒の気液分離を行うアキュームレーター
を設け、冷媒状態検出手段410Aによって、アキュー
ムレーター内の冷媒液面の高さにより冷媒の気液相状態
を検出するようにしたものである。請求項7の車両用ヒ
ートポンプ式冷暖房装置は、冷媒加熱手段408A,4
09Aの容器内の鉛直方向の下方に加熱体を配置するよ
うにしたものである。請求項8の車両用ヒートポンプ式
冷暖房装置の冷媒加熱手段408B,409Bは、電熱
式の加熱体を有するものである。
【0013】
【作用】請求項1の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置で
は、冷凍サイクル400の冷媒の状態に応じて冷媒加熱
手段408,409を制御し、冷媒を加熱する。冷媒加
熱手段408,409は吸熱用車室内熱交換器406の
冷媒流入側および冷媒流出側の少なくともいずれか一方
に設けられるので、暖房運転時に、吸熱用車室内熱交換
器406により空調風から冷媒に吸熱しながら、放熱用
車室内熱交換器404により冷媒の熱を空調風に放熱し
て除湿暖房を行っても、コンプレッサ401の吸入冷媒
温度が冷媒が液相状態になるほど低下せず、快適な車室
内環境が得られる上に、窓曇りの発生を防止できる。請
求項2の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置では、冷媒が
液相状態の場合は冷媒加熱手段408,409へ冷媒を
流して加熱し、冷媒を気化させる。一方、冷媒が気相状
態の場合はバイパス管421,422へ冷媒を流して冷
媒加熱手段408,409をバイパスさせる。これによ
り、液相冷媒は伝熱性が高いので冷媒加熱手段408,
409で効率よく加熱することができ、液相冷媒が充分
に気化されるとともに、気相冷媒は流路抵抗の少ないバ
イパス管421,422を通過するので、全体として冷
媒が充分な気相状態でコンプレッサ401へ吸入され、
冷凍サイクル400における低圧側の冷媒の流路抵抗が
低下するとともに、冷媒流量が増加して高圧側の圧力が
速やかに上昇し、暖房運転開始直後から充分な暖房能力
を確保できる。請求項3および請求項4の車両用ヒート
ポンプ式冷暖房装置では、除湿状態に応じて冷媒を加熱
する。これにより、窓曇りを防止できなくなるまで冷媒
を加熱することが防止される。請求項4の車両用ヒート
ポンプ式冷暖房装置では、冷媒の液相割合が高いほど冷
媒加熱手段409の熱出力を増加する。これによって、
熱伝導性の悪い気相冷媒に対して無駄な加熱エネルギー
を投入することが防止されるとともに、液相冷媒の気化
が効率よく行われる。請求項5の車両用ヒートポンプ式
冷暖房装置では、冷媒の気相割合が高いほどバイパス管
422の冷媒流量を増加する。これによって、気相冷媒
は流路抵抗の少ないバイパス管422を流れ、液相冷媒
は冷媒加熱手段409により加熱されて気化し、全体と
して冷媒が充分な気相状態でコンプレッサ401へ吸入
され、冷凍サイクル400における低圧側の冷媒の流路
抵抗が低下するとともに、冷媒流量が増加して高圧側の
圧力が速やかに上昇し、暖房運転開始直後から充分な暖
房能力を確保できる。請求項6の車両用ヒートポンプ式
冷暖房装置では、アキュームレーター内の液相冷媒の液
面の高さにより冷媒の気液相状態を検出する。これによ
り、安価で精度の高い気液相状態の検出が可能となる。
請求項7の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置では、加熱
体が冷媒加熱手段408A,409Aの容器内の下方に
設置されているので、液相冷媒を効率よく加熱すること
ができるとともに、気相冷媒は加熱体の設置されていな
い容器内の上方を通過するので、気相冷媒に対する流路
抵抗が下がり冷媒流量が増加する。請求項8の車両用ヒ
ートポンプ式冷暖房装置では、電熱式の加熱体を有する
冷媒加熱手段408,409により、エンジンの始動直
後でも充分な暖房を行うことができる。
【0014】
【実施例】
−第1の実施例− 図2,3は第1の実施例の構成を示す。また、図4は第
1の実施例の冷凍サイクルを示す。この第1の実施例の
冷凍サイクルは、コンプレッサー31、三方弁32、車
室外熱交換器38、逆止弁70、放熱用車室内熱交換器
(以下、放熱器と呼ぶ)33、液タンク36、膨張弁3
4、上流側冷媒加熱器(以下、上流側加熱器と呼ぶ)2
00、吸熱用車室内熱交換器(以下、吸熱器と呼ぶ)3
5、下流側冷媒加熱器(以下、下流側加熱器と呼ぶ)2
01から構成される。
【0015】コンプレッサー31は、外部からの信号に
より仕事量を制御できる電動式や油圧駆動式などのコン
プレッサーであり、車室外の例えばエンジンルームに設
けられる。コンプレッサー31の冷媒吐出側には三方弁
32が設けられ、この三方弁32によってコンプレッサ
ー31から吐出された冷媒を車室外熱交換器38へ導く
か、または車室外熱交換器38を迂回して放熱器33へ
導くかが切り換えられる。
【0016】なお以下では、冷凍サイクルにおける車室
外熱交換器38を通る前者の冷媒流路、すなわち、コン
プレッサー31→三方弁32→車室外熱交換器38→逆
止弁70→放熱器33→液タンク36→膨張弁34→上
流側加熱器200→吸熱器35→下流側加熱器201→
コンプレッサー31の流路を第1流路と呼び、冷凍サイ
クルにおける車室外熱交換器38を迂回する後者の冷媒
流路、すなわち、コンプレッサー31→三方弁32→放
熱器33→液タンク36→膨張弁34→上流側加熱器2
00→吸熱器35→下流側加熱器201→コンプレッサ
ー31の流路を第2流路と呼ぶ。この第1の実施例で
は、三方弁32を制御して冷房運転時には第1流路に切
り換え、暖房運転時には第2流路に切り換える。
【0017】車室外熱交換器38は、コンプレッサー3
1から吐出された高温の冷媒の熱を外気に放熱する。逆
止弁70は、第2流路による暖房運転時に冷媒が車室外
熱交換器38へ流入しないように冷媒の逆流を阻止す
る。放熱器33および吸熱器35は、インストルメント
パネルの裏側のような車室内前部に配置された空調用の
ダクト39内に設けられる。放熱器33は、コンプレッ
サー31から吐出された高温の冷媒の熱をブロアファン
37により送風された空気に放熱し、吸熱器35は、ブ
ロアファン37により送風された空気の熱を冷媒に吸熱
する。これらの放熱器33と吸熱器35との間には、液
タンク36、膨張弁34および上流側加熱器200が設
置される。膨張弁34は、コンプレッサー31により圧
縮されて液化した冷媒を断熱膨張させて気化する。した
がって、膨張弁34の上流がこの第1の実施例の冷凍サ
イクルにおける高圧側であり、膨張弁34の下流が低圧
側である。
【0018】放熱器33の出口側の配管上には、出口冷
媒温度Tsc.outを検出する放熱器出口冷媒温度セ
ンサー67が設けられる。また、上流側加熱器200と
吸熱器35との間の配管上には、吸熱器35の入口冷媒
温度Teva.inを検出する吸熱器入口冷媒温度セン
サー68が設けられる。さらに、上流側加熱器200の
冷媒流入側および流出側の配管上と、下流側加熱器20
1の冷媒流入側および冷媒流出側の配管上には、それぞ
れ冷媒熱物性検出センサー202,203,204,2
05が設けられる。上流側および下流側の加熱器20
0,201は、配管の内部にPTCヒーターなどの電熱
式の加熱体が設けられており、冷媒熱物性検出センサー
202〜205の検出結果に応じた電圧が印加され、冷
媒を加熱する。
【0019】ダクト39の上流側には、車室内の空気を
導入する内気導入口40と、走行風圧を受けて外気を導
入する外気導入口41とが設けられる。また、これらの
導入口40,41の分岐部には不図示のアクチュエータ
により駆動されるインテークドア42が設けら、内気導
入口40と外気導入口41とを任意の比率で開閉する。
ダクト39の上流部に設けられるブロアファン37はブ
ロアモーター44により駆動され、インテークドア42
の開閉比率に応じて内気導入口40および外気導入口4
1から空気を導入し、ダクト39の下流に配置される吸
熱器35および放熱器33へ送風する。
【0020】放熱器33の入口付近には補助ヒーター7
6が設けられる。この補助ヒーター76は電熱ヒーター
であり、入力電圧に応じた熱量を出力する。この補助ヒ
ーター76により放熱器33を通過する空気が加熱さ
れ、放熱器33を流通する冷媒の温度が上昇する。
【0021】放熱器33の上流側には、エアーミックス
ドア46が設けられる。このエアーミックスドア46
は、不図示のアクチュエータにより開閉され、放熱器3
3を通過する空気と、放熱器33を迂回する空気との割
合を調整する。吸熱器35により吸熱されて冷えた空気
は、エアーミックスドア46の開度に応じてその一部は
放熱器33を通過して暖められ、残りは放熱器33を迂
回して冷風のまま吹き出される。つまり、エアーミック
スドア46の開度に応じて冷風と温風との割合が調節さ
れる。エアーミックスドア46の開度Xdはエアーミッ
クスドア46が一点鎖線位置にある場合を0%(全閉、
Xd=0)とし、このとき冷風と温風との風量配分は冷
風100%になる。一方、エアーミックスドア46が図
示位置にある場合の開度Xdを100%(全開、Xd=
100)とし、このとき冷風と温風との風量配分は温風
100%になる。
【0022】ダクト39のエアーミックスドア46の下
流にはエアミックスチャンバ47が設けられており、こ
こで冷風と温風とを混合して温度調節された空調風が作
られる。エアミックスチャンバ47には、乗員の上半身
に向けて空調風を吹き出すベンチレータ吹出し口51
と、乗員の足元に向けて空調風を吹き出すフット吹出し
口52と、ウインドシールドに向けて空調風を吹き出す
デフロスタ吹出し口53とが連設される。これらの吹出
し口51〜53にはそれぞれ、ベンチレータドア55、
フットドア56およびデフロスタドア57と、各ドアを
駆動する不図示のアクチュエータが設けられる。なお、
ベンチレータ吹出し口51は車両のインストルメントの
中央に設けられたセンターベント吹出し口51b,51
cと、両側に設けられたサイドベント吹出し口51a,
51dから構成される。
【0023】またエアミックスチャンバ47には、エア
ミックスチャンバ47から内気導入口40へ空気を再循
環させる再循環ダクト71が設けられる。エアミックス
チャンバ47側の空気取入れ口72には再循環ドア74
が設けられ、不図示のアクチュエータにより駆動されて
空気取入れ口72の開閉が行なわれる。すなわち、この
再循環ドア74の開度に応じて再循環される空気量が設
定される。また、内気導入口40側には切換ドア75が
設けられ、不図示のアクチュエータにより駆動されて空
調用ダクト39に導入される再循環空気と内気との割合
が調節される。
【0024】ここで、以下の実施例の説明で用いられる
種々の物理量を定義する。 Tsuc ; 吸熱器35の入口空気温度(吸熱器入口
温度センサー58により検出する) Tout ;吸熱器35の出口空気温度(吸熱器出口温
度センサー59により検出する) Tvsc ; 放熱器33の出口空気温度(放熱器出口
温度センサー60により検出する) Tvent; ベンチレータ吹出し口51の吹出空気温
度 Tamb ; 車室外の空気温度(以下、外気温と呼
ぶ)(外気温センサー62により検出する) Tic ; 車室内の空気温度(以下、室温と呼ぶ)
(室温センサー63により検出する) Tptc ; 車室内温度の設定値(以下、設定室温と
呼ぶ)(室温設定器64により設定する) Tof ; 冷暖房装置の目標吹出し風温度(以下、
目標吹出温と呼ぶ) Teva.in; 吸熱器35の入口冷媒温度(吸熱器
入口冷媒温度センサー68により検出する) Tsc.out; 放熱器33の出口冷媒温度(放熱器
出口冷媒温度センサー67により検出する) Ts ; コンプレッサ31の吸入冷媒温度(冷媒
熱物性検出センサー205により検出する) Qsun ; 日射量(日射量センサー61により検出
する) Xd ; エアーミックスドア開度 Wcomp; コンプレッサー31への制御信号の入力 Vfan ; ブロアモーター44に印加される電圧 Veva ; 吸熱器35の通過風量
【0025】制御装置43は、マイクロコンピュータ
ー、メモリ、A/D変換器、アクチュエータ駆動回路、
インタフェース回路などから構成され、上述したセンサ
ー58〜63,67,68,202〜205、室温設定
器64、吹き出し口を切り換えるための吹出し口モード
スイッチ65、ブロアファンスイッチ66、ブロアモー
ター44、各ドアアクチュエータ、コンプレッサー3
1、三方弁32、加熱器200,201などが接続され
る。制御装置43は、後述する制御プログラムを実行し
て車室内の空調制御を行う。すなわち、センサーおよび
設定器からのTsuc,Tout,Tvsc,Tven
t,Qsun,Tamb,Tic,Tptcなどの熱環
境情報に基づいてXd,Wcomp,Veva,Tof
などの目標冷暖房条件を演算し、車室内が目標冷暖房条
件になるようにコンプレッサー31、ブロアモーター4
4、各ドアのアクチュエータなどを制御する。
【0026】また、制御装置43は、暖房運転時に目標
吹出温Tofに基づいて車室内を急速に暖める必要があ
るか否かを判断し、車室内を急速に暖める必要があれば
暖房ウォームアップ制御を行い、そうでなければ通常の
暖房温調制御を行う。暖房ウォームアップ制御時には、
目標吹出温Tofと放熱器33の出口空気温度Tvsc
との差と、吸熱器35の出口空気温度Toutとその凍
結防止のための設定温度Tset1との差に基づいて、
吸熱器35の凍結を防止しながらコンプレッサー31の
入力を増加するように、コンプレッサー31、加熱器2
00,201、膨張弁34、ブロアモーター44、補助
ヒーター76、エアーミックスドア46、吹出し口51
〜53の各ドア55〜57、再循環ドア74、切換ドア
75などを駆動制御する。すなわち、制御装置43は、
エアーミックスドア46により放熱器33の吸込み空気
量を一時的に低下させたり、補助ヒーター76により放
熱器33の吸込み空気温度を一時的に上昇させたり、あ
るいは、膨張弁34により冷媒の絞り量を一時的に減ら
すことによって、放熱器33における放熱量を抑制して
冷媒の温度が低下するのを防ぎ、吸熱器35の凍結を防
止する。
【0027】図5〜7は、上流側加熱器200および下
流側加熱器201の制御例を示すフローチャートであ
る。これらのフローチャートにより、第1の実施例の動
作を説明する。制御装置43は暖房運転が開始されると
この制御を開始する。ステップS1001において、目
標吹出し風温度Tofの演算に用いる定数A〜E、エア
ーミックスドア46の開度Xdの演算に用いる定数F〜
H、および設定室温Tptcの補正演算で用いる定数
P,Qの初期設定を行う。続くステップS1002で、
上述した各センサーから外気温Tamb、室温Tic、
設定室温Tptcおよび日射量Qsunを読み込むとと
もに、ブロアファンスイッチ66により設定された電圧
設定値Vfan.setを読み込む。ステップS100
3では、室温Ticと設定室温Tptcの差に基づいて
ブロアモーター44に印加する電圧Vfanを決定す
る。すなわち、室温Ticと設定室温Tptcとの差が
大きいほど印加電圧Vfanを高くし、少しでも早く室
温Ticを設定室温Tptcに近づける。
【0028】ステップS1004で、外気温Tambに
基づいて設定室温Tptcの補正を行う。すなわち、外
気温Tambが低い場合は設定室温Tptcを上昇さ
せ、外気温Tambが高い場合は設定室温Tptcを低
下させる。通常、乗員の体感は、車室外が暑い時は室温
Ticを下げると「涼しい」温冷感が得られ、車室外が
寒い時は室温Ticを上げると「暖かい」温冷感が得ら
れるので、外気温Tambに逆比例するように設定温度
Tptcを補正して、快適な設定室温Tptc’を設定
する。続くステップS1005で、外気温Tamb、室
温Tic、補正後の設定室温Tptc’および日射量Q
sunに基づいて目標吹出し風温度Tofを算出し、ス
テップS1006へ進む。ステップS1006では、算
出された目標吹出し風温度Tofに基づいて吹出し口モ
ードを設定する。すなわち、目標吹出し風温度Tofが
高い場合は、フット吹出し口52から前席乗員の足元へ
空調風を吹出すフットモードを設定し、目標吹出し風温
度Tofが高すぎず、かつ低すぎない場合は、フット吹
出し口52とベンチレータ吹出し口51から前席乗員の
足元と胸部へ空調風を吹出すバイレベルモードを設定
し、目標吹出し風温度Tofが低い場合は、ベンチレー
タ吹出し口51から前席乗員の胸部に空調風を吹出すベ
ントモードを設定する。
【0029】図6のステップS1007において、ブロ
アファンスイッチ66が押されたか否かを判別し、ブロ
アファンスイッチ66が押されたらステップS1008
へ進み、押されていなければステップS1009へ進
む。乗員がブロアファンスイッチ66により手動でブロ
アファン37の速度を設定した場合は、ステップS10
08で設定した速度に応じた電圧Vfan.setをブ
ロアファンの印加電圧Vfan’に設定する。一方、乗
員がブロアファンスイッチ66を押していない場合は、
ステップS1003で設定した電圧Vfanを印加電圧
Vfan’に設定する。ステップS1010では、ブロ
アモーター44へ電圧Vfan’を印加して駆動する。
続くステップS1011で、上記ステップS1006で
設定した吹出し口モードに応じてアクチュエータにより
ベンチレータドア55、フットドア56の開度を調節す
る。
【0030】ステップS1012において、上記ステッ
プS1005で算出した目標吹出し風温度Tofに基づ
いて運転モードを設定する。目標吹出し風温度Tofが
20度C未満であればステップS1013へ進んで冷房
モードを設定し、目標吹出し風温度Tofが20度C以
上30度C以下であればステップS1014へ進んで送
風モードを設定し、目標吹出し風温度Tofが30度C
を越えていればステップS1015へ進んで暖房モード
を設定する。ステップS1013では、三方弁32を制
御して冷凍サイクルにおける冷媒流路を第1流路に切り
換え、冷房運転を行う。また、ステップS1014で
は、冷凍サイクルの作動を停止して空調風の送風だけを
行う。なお、冷房モードでは通常の冷凍サイクルと同
様、コンプレッサ31で圧縮した冷媒を車室外熱交換器
38で凝縮させ、膨張弁34で断熱膨張させ、さらに吸
熱器35で蒸発させることにより、空調風の冷却を行
い、もって車室内の冷房を行う。この冷房モードでは、
通常の冷凍サイクルとは多少異なり、車室外熱交換器3
8と膨張弁34との冷媒配管経路に放熱器33を設けて
いる。このため、吸熱器35で冷却した空調風をさらに
放熱器33を通過させることで加熱でき、もって放熱器
33を通過させた空調風とバイパスさせる空調風を車室
内のそれぞれ下方、上方に吹き出すことにより、車室内
に上下の温度差を形成し、もって頭寒足熱という快適な
空調を行うことができる。一方、送風モードでは冷凍サ
イクルを稼働せず、もっぱら車室外の空気を車室内へそ
のまま導入することにより、適度な風速感を乗員に与え
ることで空調快適性を向上する。この送風モードでは車
室外への空調風として特に加熱冷却が必要でない場合に
用いる。
【0031】ステップS1015で、三方弁32を制御
して冷媒流路を第2流路に切り換えた後、ステップS1
016へ進む。ステップS1016では外気温Tam
b、室温Tin、設定室温Tptc、目標吹出し風温度
Tofなどに基づいて暖房ウォームアップ制御を行うか
否かを判別し、暖房ウォームアップ制御を行う場合はス
テップS1017へ進み、通常の暖房温調制御の場合は
図7のステップS1019へ進む。ステップS1017
では、冷媒熱物性検出センサー205によりコンプレッ
サ31の吸入冷媒温度Tsを検出する。ステップS10
18で、検出された吸入冷媒温度Tsを予め設定された
基準値Ts.setと比較し、吸入冷媒温度Tsが基準
値Ts.setよりも低い場合は図7のステップS10
20へ進み、そうでなければ図7のステップS1019
へ進む。
【0032】冷房モードの場合、送風モードの場合ある
いは通常の暖房温調制御の場合は、所定の暖房能力を早
く発揮させる必要がないので加熱器200,201によ
りコンプレッサ31の吸入冷媒を加熱する必要がない。
また、吸入冷媒温度Tsが基準値Ts.set以上の場
合は、コンプレッサ31の吸入冷媒が気相状態にあると
考えられるので、加熱器200,201により冷媒を加
熱する必要がない。このような場合は、ステップS10
19で上流側加熱器200および下流側加熱器201へ
の電圧印加を停止し、冷媒の加熱を行わない。
【0033】一方、暖房ウォームアップ制御で、かつ吸
入冷媒温度Tsが基準値Ts.setより低い場合は、
所定の暖房能力を早く発揮させる必要があり、しかもコ
ンプレッサ31の吸入冷媒が低温で液相状態にあると考
えられるので、ステップS1020で上流側加熱器20
0および下流側加熱器201に電圧を印加して冷媒の加
熱を行う。ステップS1021において、コンプレッサ
31および不図示のコンプレッサモーターを駆動制御し
て暖房運転を行う。
【0034】このように、吸熱器35の流入側冷媒配管
に電熱式の加熱体を有する上流側冷媒加熱器200を設
けるとともに、吸熱器35の流出側冷媒配管に電熱式の
加熱体を有する下流側冷媒加熱器201を設け、コンプ
レッサ31の冷媒吸入温度Tsが基準値Ts.setよ
りも低い時は、上流側および下流側の冷媒加熱器20
0,201に電圧を印加して冷媒を加熱するようにした
ので、エンジンの廃熱を利用した従来のヒートポンプ式
冷暖房装置と異なり、エンジンの始動直後でも充分な暖
房を行うことができる上に、暖房運転時に、吸熱器35
で空調風から冷媒に吸熱しながら、放熱器33で冷媒の
熱を空調風に放熱して除湿暖房を行うことができ、コン
プレッサ31の吸入冷媒温度Tsが液相になるほど低下
せず、快適な車室内環境が得られる上に窓曇りの発生を
防止できる。また、冷媒が充分な気相状態でコンプレッ
サ31へ吸入されるので、冷凍サイクルにおける低圧配
管の冷媒の流路抵抗が低くなり、冷媒流量が増加して高
圧配管の圧力が速やかに上昇し、暖房運転開始直後から
充分な暖房能力を確保できる。
【0035】−第2の実施例− 図8は第2の実施例の冷凍サイクルを示す図である。こ
の第2の実施例では、上流側加熱器200と並列にバイ
パス管250が設けられるとともに、下流側加熱器20
1と並列にバイパス管251が設けられ、さらに加熱器
200,201とバイパス管250,251との間で冷
媒の流路を切り換えるための切換え弁206,207,
208,209が設けられる。これらの切換え弁206
〜209は制御装置43により駆動制御される。また、
この第2の実施例では、冷媒熱物性検出センサー205
に液相と気相による静電容量の変化を利用して冷媒の気
液相状態を検出する静電容量型センサーを用いる。な
お、この第2の実施例は、図2,3に示す第1の実施例
の構成にバイパス管250,251と切換え弁206〜
209を加えたものであり、全体構成は図2,3に示す
ものと同等に構成されている。
【0036】図9〜10は、加熱器200,201およ
び切換え弁206〜209の制御例を示すフローチャー
トである。これらのフローチャートにより、第2の実施
例の動作を説明する。ステップS1116までは上述し
た図5〜7に示すステップS1001〜S1016と同
様な処理を行う。暖房モードが設定され、かつ車室内を
急速に暖める暖房ウォームアップ制御が必要な場合は、
ステップS1117で冷媒熱物性検出センサー205に
よりコンプレッサ31の吸入冷媒の気液相状態を検出す
る。続くステップS1118で検出された気液相状態に
応じて分岐し、吸入冷媒が気相状態であれば図10のス
テップS1119へ進み、液相または気液相の二相状態
であれば図10のステップS1120へ進む。
【0037】コンプレッサ31の吸入冷媒が気相状態の
場合は、加熱器200,201により冷媒を加熱する必
要がないので、ステップS1119で加熱器200,2
01への電圧印加を停止し、冷媒の加熱を行わない。さ
らに続くステップS1121で、切換え弁208,20
9を駆動制御してバイパス管251を開放し、加熱器2
01への冷媒の流入を閉止する。
【0038】一方、コンプレッサ31の吸入冷媒が液相
または二相状態の場合は、吸入冷媒の気化を促進して所
定の暖房能力を発揮させる必要があり、ステップS11
20で加熱器200,201に電圧を印加して冷媒の加
熱を行い、続くステップS1122で切換え弁208,
209を駆動制御してバイパス管251を閉止し、加熱
器201へ冷媒を流入させる。ステップS1123にお
いて、コンプレッサ31および不図示のコンプレッサモ
ーターを駆動制御して暖房運転を行う。
【0039】このように、冷凍サイクルの吸熱器35の
冷媒流入側および流出側に冷媒加熱器200,201を
設けるとともに、各冷媒加熱器200,201をバイパ
スするバイパス管250,251を設け、冷媒熱物性検
出センサー205によりコンプレッサ31へ吸入される
冷媒の気液相状態を検出し、吸入冷媒が気相状態の場合
は、下流側加熱器201による冷媒の加熱を行わず、バ
イパス管251を通して冷媒を流し、吸入冷媒が液相ま
たは二相状態の場合は、下流側加熱器201により冷媒
を加熱するとともに、バイパス管251を閉止するよう
にしたので、上述した第1の実施例の効果に加え、液相
冷媒は伝熱性が高いので下流側加熱器201で効率よく
加熱することができ、液相冷媒が充分に気化されるとと
もに、気相冷媒は流路抵抗の少ないバイパス管251を
通過するので、全体として冷媒が充分な気相状態でコン
プレッサ31へ吸入され、冷凍サイクルにおける低圧側
の冷媒の流路抵抗が低下するとともに、冷媒流量が増加
して高圧側の圧力が速やかに上昇し、暖房運転開始直後
から充分な暖房能力を確保できる。
【0040】−第3の実施例− コンプレッサ31へ吸入される冷媒が液相または二相状
態の時は、外気温Tambと吸熱器35の出口空気温度
Toutとに基づいて除湿状態を検出し、検出結果に応
じて吸熱器35の冷媒流入側に設けられた上流側冷媒加
熱器200を制御する第3の実施例を説明する。なお、
この第3の実施例の構成は、図2〜4に示す構成と同様
であるので図示とその説明を省略する。図11は除湿状
態の判定基準例を示す。図の横軸は外気温Tamb(度
C)を示し、縦軸は吸熱器35の出口空気温度Tout
(度C)を示す。外気温センサー62により検出された
外気温Tambと、吸熱器出口温度センサー59により
検出された出口空気温度Toutとの交点が、図のハッ
チング領域内にあれば空調風が充分に除湿されていると
判定する。一方、外気温Tambと出口空気温度Tou
tとの交点が図のハッチング領域外にあれば、空調風が
非除湿状態にあると判定する。
【0041】図12は、空調風の除湿状態に応じて上流
側冷媒加熱器200を制御する制御例を示すフローチャ
ートである。このフローチャートにより、第3の実施例
の動作を説明する。ステップS1218までは上述した
図9に示すステップS1101〜S1118と同様な処
理を行う。暖房ウォームアップ制御が必要で、かつコン
プレッサ31の吸入冷媒が液相または二相状態の時は、
図12のステップS1219で上述したように除湿判定
を行う。除湿状態と判定された場合はステップS122
1へ進み、非除湿状態と判定された場合はステップS1
220へ進む。ステップS1221では、上流側加熱器
200へ駆動電圧を印加して冷媒の加熱を行う。一方、
ステップS1220では、上流側加熱器200への電圧
印加を停止して冷媒の加熱を行わない。その後、ステッ
プS1222でコンプレッサ31および不図示のコンプ
レッサモーターを駆動制御して暖房運転を行う。
【0042】このように、冷凍サイクルの吸熱器35の
冷媒流入側に上流側加熱器200を設け、冷媒熱物性検
出センサー205によりコンプレッサ31へ吸入される
冷媒の気液相状態を検出するとともに、外気温Tamb
および吸熱器35の出口空気温度Toutとに基づいて
空調風の除湿状態を検出し、コンプレッサ31への吸入
冷媒が液相または二相状態でかつ空調風が除湿状態の場
合は、上流側加熱器200により冷媒を加熱するように
したので、上述した第1の実施例の効果に加え、窓曇り
を防止できなくなるまで冷媒を加熱することが防止され
る。
【0043】−第4の実施例− 冷媒の気液相状態に応じて吸熱器35の冷媒流出側に設
けられた下流側冷媒加熱器201の出力を制御する第4
の実施例を説明する。この第4の実施例では、図13に
示すように、吸熱器35と下流側加熱器201との間に
冷媒相状態検出センサー210が設けられる。この冷媒
相状態検出センサー210は冷媒の気相、液相の割合を
検出する。気液相の割合はボイド率と呼ばれ、ボイド率
が0%で完全な液相状態を表し、100%で完全な気相
状態を表す。制御装置43は、冷媒相状態検出センサー
210により検出されたボイド率に応じて下流側加熱器
201の出力を制御する。なお、この第4の実施例その
他の構成は図2〜4に示す第1の実施例の構成と同一で
ある。
【0044】図14は、冷媒のボイド率に応じて下流側
冷媒加熱器201を制御する制御例を示すフローチャー
トである。このフローチャートにより、第4の実施例の
動作を説明する。ステップS1316までは上述した図
5,6に示すステップS1001〜S1016と同様な
処理を行う。暖房ウォームアップ制御が必要な場合はス
テップS1317へ進み、冷媒相状態検出センサー21
0により冷媒のボイド率を検出する。次に図14のステ
ップS1318で、ボイド率が80%を越えているか否
かを判別し、越えていればステップS1319へ進み、
そうでなければステップS1320へ進む。ボイド率が
80%を越える場合は冷媒がほぼ気相状態に近く、下流
側加熱器201による冷媒の加熱が必要ないので、ステ
ップS1319で下流側加熱器201への電圧印加を停
止して冷媒の加熱を終了し、ステップS1327へ進
む。
【0045】ボイド率が80%以下の場合は、ステップ
S1320でボイド率が50〜80%の範囲にある否か
を判別し、50〜80%の範囲にあればステップS13
21へ進み、そうでなければステップS1322へ進
む。ボイド率が50〜80%の範囲にある時は、ステッ
プS1321で下流側冷媒加熱器201に20%出力相
当の電圧を印加し、冷媒を加熱する。ステップS132
2では、ボイド率が20〜50%の範囲にあるか否かを
判別し、20〜50%の範囲にあればステップS132
3へ進み、そうでなければステップS1324へ進む。
ボイド率が20〜50%の範囲にある時は、ステップS
1323で下流側加熱器201に50%出力相当の電圧
を印加し、冷媒を加熱する。ステップS1324では、
ボイド率が20%以下か否かを判別し、20%以下であ
ればステップS1325へ進み、そうでなければステッ
プS1327へ進む。ボイド率が20%以下の時は、ス
テップS1325で下流側加熱器201に100%出力
相当の電圧を印加し、冷媒を加熱する。
【0046】冷房モードまたは送風モードの場合、ある
いは暖房ウォームアップ制御が必要でない時は、ステッ
プS1326へ進んで加熱器201への電圧以下を停止
し、冷媒の加熱を終了する。その後、ステップS132
7でコンプレッサ31および不図示のコンプレッサモー
ターを駆動制御して暖房運転を行う。
【0047】このように、冷凍サイクルの吸熱器35の
冷媒流出側に下流側加熱器201を設けるとともに、吸
熱器35と下流側加熱器201との間に冷媒相状態検出
センサー210を設け、冷媒相状態検出センサー210
により検出された冷媒の気相、液相の割合(ボイド率)
に応じて、液相の割合が高いほど下流側加熱器201の
出力を増加するようにしたので、上述した第1の実施例
の効果に加え、熱伝導性の悪い気相冷媒に対して無駄な
加熱エネルギーを投入することが防止されるとともに、
液相冷媒の気化が効率よく行われる。
【0048】−第5の実施例− コンプレッサ31の吸入冷媒の気液相状態に応じて吸熱
器35の冷媒流出側に設けられた下流側冷媒加熱器20
1を制御する第5の実施例を説明する。図15は第5の
実施例の冷凍サイクルの構成を示す。この第5の実施例
では、上流側加熱器200と下流側加熱器201にそれ
ぞれバイパス管250,251が設けられ、切換え弁2
06〜209により冷媒流路が切り換えられる。また、
吸熱器35の冷媒流出側には冷媒相状態検出センサー2
10が設けられる。なお、バイパス管250,251、
切換え弁206〜209および冷媒相状態検出センサー
210以外の構成機器については図2〜4に示す機器と
同様である。
【0049】図16は、冷媒の気相、液相の割合(ボイ
ド率)に応じて冷媒流路を制御する制御例を示すフロー
チャートである。このフローチャートにより、第5の実
施例の動作を説明する。ステップS1417までは図9
に示すステップS1101〜S1117と同様な処理を
行う。図16のステップS1418において、冷媒相状
態検出センサー210により検出されたコンプレッサ3
1の吸入冷媒の気相、液相の割合を示すボイド率が20
%未満か否かを判別し、20%未満であればステップS
1420へ進み、20%以上であればステップS141
9へ進む。
【0050】ボイド率が20%未満の時は冷媒がほぼ液
相状態にあり、このままコンプレッサ31に吸入される
とコンプレッサ31の圧縮室の内圧が上昇して不具合が
発生するおそれがあるので、下流側加熱器201により
冷媒を加熱して気化を促進させる。ステップS1420
で、切換え弁208,209を制御してバイパス管25
1を閉止し、下流側加熱器201を通して冷媒を流す。
続くステップS1422で、下流側加熱器201に駆動
電圧を印加して冷媒の加熱を行う。一方、ボイド率が2
0%以上の時は冷媒が二相状態にあり、下流側加熱器2
01による冷媒の加熱を必要としないので、ステップS
1419で切換え弁208,209を制御してバイパス
管251を開放し、冷媒をバイパス管251を通して流
す。続くステップS1421で、下流側加熱器201へ
の電圧印加を停止する。ステップS1423でコンプレ
ッサ31および不図示のコンプレッサモーターを駆動制
御して暖房運転を行う。
【0051】なお、ボイド率に応じて下流側加熱器20
1とバイパス管251に流す冷媒流量の割合を連続的に
制御するようにしてもよい。
【0052】このように、冷媒の気相割合が高いほどバ
イパス管251への流量を増加させ、液相割合が高いほ
ど下流側加熱器201への流量を増加させて冷媒を加熱
するようにしたので、気相冷媒は流路抵抗の少ないバイ
パス管251を流れ、液相冷媒は下流側加熱器201に
より加熱されて気化し、全体として冷媒が充分な気相状
態でコンプレッサ31へ吸入され、冷凍サイクルにおけ
る低圧側の冷媒の流路抵抗が低下するとともに、冷媒流
量が増加して高圧側の圧力が速やかに上昇し、暖房運転
開始直後から充分な暖房能力を確保できる。
【0053】−第6の実施例− コンプレッサ31の吸入側にアキュームレーター211
を設け、アキュームレーター211内の冷媒液面の高さ
を検出し、検出された冷媒液面の高さに応じて下流側加
熱器201の出力を制御する第6の実施例を説明する。
図17は、第6の実施例の冷凍サイクルを示す。この第
6の実施例の冷凍サイクルは、図15に示す第5の実施
例の冷凍サイクルにアキュームレーター211を追加し
たものである。アキュームレーター211は、コンプレ
ッサ31の吸入側に設けられ、コンプレッサ31へ気相
状態の冷媒を送り出すための圧力容器である。
【0054】図18はアキュームレーター211の断面
を示す。吸熱器35から流出した冷媒は、流入側配管3
01を通って圧力容器302の下方へ送り込まれる。圧
力容器302内には、気相冷媒308と液相冷媒309
があり、気相冷媒308の割合が増加すると冷媒液面3
03の高さが下がり、液相冷媒309の割合が増加する
と冷媒液面303の高さが上昇する。圧力容器302内
には、冷媒液面303の高さを検出するための4分割さ
れた電極304と電極付フロート305が設けられ、冷
媒液面303の位置に対応する電極304と電極付フロ
ート305が導通し、電極配線306を介して制御装置
43へ冷媒液面303の高さ情報が送られる。すなわ
ち、最下段の電極304が電極付フロート305と導通
した時は冷媒液面303の高さが低い旨の情報が送ら
れ、下から2段目の電極304と電極付フロート305
が導通した時は冷媒液面303の高さがやや低い旨の情
報が送られる。また、下から3段目の電極304が電極
付フロート305と導通した時は冷媒液面303の高さ
がやや高い旨の情報が送られ、最上段の電極304と電
極付フロート305が導通した時は冷媒液面303の高
さが高い旨の情報が送られる。流出側配管307は、気
相状態の冷媒をコンプレッサ31へ送り出すため、圧力
容器302の上方から外部に配設される。
【0055】図19はアキュームレーター211内の冷
媒液面303の高さに応じて下流側加熱器201を制御
する制御例を示す。これらのフローチャートにより、第
6の実施例の動作を説明する。ステップS1516まで
は図9に示すステップS1101〜S1116と同様な
処理を行う。ステップS1517において、アキューム
レーター211内の冷媒液面303の高さを検出し、図
19のステップS1518へ進む。ステップS1518
では、冷媒液面303の高さが低いか否かを判別し、低
ければステップS1519へ進み、そうでなければステ
ップS1520へ進む。冷媒液面303の高さが低い時
はアキュームレーター211内の冷媒がほぼ気相状態に
あり、下流側加熱器201による冷媒の加熱を必要とし
ないので、ステップS1519で下流側加熱器201に
よる冷媒の加熱を停止する。
【0056】ステップS1520では、冷媒液面303
の高さがやや低い状態にあるか否かを判別し、やや低い
状態にあればステップS1521へ進み、そうでなけれ
ばステップS1520へ進む。ステップS1521で
は、下流側加熱器201へ50%出力相当の電圧を印加
して駆動し、冷媒を加熱する。ステップS1522で
は、冷媒液面303の高さがやや高い状態にあるか否か
を判別し、やや高い状態にあればステップS1523へ
進み、そうでなければステップS1524へ進む。ステ
ップS1523では、下流側加熱器201へ70%出力
相当の電圧を印加して駆動し、冷媒を加熱する。ステッ
プS1524では、冷媒液面303の高さが高いか否か
を判別し、高ければステップS1525へ進み、そうで
なければステップS1527へ進む。ステップS152
5では、下流側加熱器201へ100%出力相当の電圧
を印加して駆動し、冷媒を加熱する。
【0057】なお、冷房モードおよび送風モードが設定
された場合、あるいは暖房ウォームアップ制御が行われ
ない場合は、ステップS1526で冷媒加熱器200,
201による冷媒の加熱を停止する。ステップS152
7で、コンプレッサ31および不図示のコンプレッサモ
ーターを駆動制御して暖房運転を行う。
【0058】このように、アキュームレーター211の
冷媒液面303の高さに基づいてコンプレッサ31へ吸
入される冷媒の気液相状態を検出するようにしたので、
安価で精度の高い冷媒の気液相状態の検出が可能であ
る。
【0059】−第7の実施例− 図20は第7実施例の冷媒加熱器の構造を示す断面図で
ある。冷媒を加熱するためのPTCヒータ311は冷媒
加熱器の容器310の下方に集中的に設置され、ヒータ
ー用配線312を介して駆動電圧が印加される。吸熱器
35から冷媒加熱器へ送り込まれた冷媒の内、液相冷媒
は、容器310の下方を流れるので、PTCヒーター3
11により効率よく加熱される。一方、気相冷媒は容器
310の上方を通過し、PTCヒーター311に触れず
にコンプレッサ31へ送り出される。つまり、二相状態
の冷媒の内の液相冷媒だけを加熱して気化させるので、
加熱エネルギーが無駄なく利用され、効率よく気化処理
を行うことができる。
【0060】−第8の実施例− 図21は第8の実施例のアキュームレーターの構造を示
す断面図である。図18に示すアキュームレーターの圧
力容器302の下方に、冷媒を加熱するためのPTCヒ
ーター313が設けられる。圧力容器302内には気相
冷媒308と液相冷媒309とが存在するが、PTCヒ
ーター313を下方に設置したので、液相冷媒309だ
けが効率よく加熱される。
【0061】上述した各実施例では吸熱用車室内熱交換
器の冷媒流入側および冷媒流出側にそれぞれ冷媒加熱器
を設けた例を示したが、冷媒流入側または冷媒流出側の
いずれかに冷媒加熱器を設けるようにしてもよい。
【0062】上述した各実施例ではエンジンを動力源と
する車両を例に上げて説明したが、電動駆動源により走
行する電気車両に対しても本発明を適用できる。
【0063】以上の各実施例の構成において、コンプレ
ッサ31がコンプレッサを、車室外熱交換器38が車室
外熱交換器を、放熱用車室内熱交換器(放熱器)33が
放熱用車室内熱交換器を、ブロアファン37が送風手段
を、膨張弁34が膨張手段を、吸熱用車室内熱交換器
(吸熱器)35が吸熱用車室内熱交換器を、三方弁32
が冷媒流路切換え手段を、上流側冷媒加熱器200およ
び下流側冷媒加熱器201が冷媒加熱手段を、冷媒熱物
性検出センサー202〜205、冷媒相状態検出センサ
ー210、電極304および電極付フロート305が冷
媒状態検出手段を、制御装置43が制御手段を、バイパ
ス管250,251がバイパス管を、切換え弁206〜
209が切換え弁を、制御装置43および図15のステ
ップS1219が除湿状態検出手段を、アキュームレー
ター211がアキュームレーターを、PTCヒーター3
11,313が加熱体をそれぞれ構成する。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、冷凍サイクルの吸熱用車室内熱交換器の冷媒流入
側および冷媒流出側の少なくともいずれか一方に冷媒加
熱手段を設け、冷媒状態検出手段で検出された冷凍サイ
クルの冷媒の状態に応じて冷媒加熱手段を制御するよう
にしたので、エンジンの廃熱を利用した従来のヒートポ
ンプ式冷暖房装置と異なり、エンジンの始動直後でも充
分な暖房を行うことができる上に、暖房運転時に、吸熱
用車室内熱交換器で空調風から冷媒に吸熱しながら、放
熱用車室内熱交換器で冷媒の熱を空調風に放熱して除湿
暖房を行うことができ、コンプレッサの吸入冷媒温度が
液相になるほど低下せず、快適な車室内環境が得られる
上に窓曇りの発生を防止できる。また、冷媒が充分な気
相状態でコンプレッサへ吸入されるので、冷凍サイクル
における低圧配管の冷媒の流路抵抗が低くなり、冷媒流
量が増加して高圧配管の圧力が速やかに上昇し、暖房運
転開始直後から充分な暖房能力を確保できる。請求項2
の発明によれば、冷媒加熱手段をバイパスするバイパス
管と、冷媒加熱手段およびバイパス管への冷媒流路を切
換える切換え弁とを設け、冷媒が液相状態の場合は冷媒
加熱手段へ冷媒を流して加熱し、冷媒を気化させるとと
もに、冷媒が気相状態の場合はバイパス管へ冷媒を流し
て冷媒加熱手段をバイパスさせるようにしたので、熱伝
導性が高い液相冷媒は冷媒加熱手段で効率よく加熱され
て充分に気化されるとともに、気相冷媒は流路抵抗の少
ないバイパス管を通過するので、全体として冷媒が充分
な気相状態でコンプレッサへ吸入され、冷凍サイクルに
おける低圧側の冷媒の流路抵抗が低下するとともに、冷
媒流量が増加して高圧側の圧力が速やかに上昇し、暖房
運転開始直後から充分な暖房能力を確保できる。請求項
3の発明によれば、吸熱用車室内熱交換器による除湿状
態を検出し、除湿状態に応じて吸熱用車室内熱交換器の
冷媒吸入側の冷媒加熱手段を制御するようにしたので、
窓曇りを防止できなくなるまで冷媒を加熱することが防
止される。請求項4の発明によれば、冷媒の気液相状態
を検出し、液相の割合が高いほど冷媒加熱手段の熱出力
を増加するようにしたので、熱伝導性の悪い気相冷媒に
対して無駄な加熱エネルギーを投入することが防止され
るとともに、液相冷媒の気化が効率よく行われる。請求
項5の発明によれば、冷媒の気相割合が高いほど冷媒加
熱手段をバイパスするバイパス管の冷媒流量を増加する
ようにしたので、気相冷媒は流路抵抗の少ないバイパス
管を流れ、液相冷媒は冷媒加熱手段へ導かれて加熱さ
れ、全体として冷媒が充分な気相状態でコンプレッサへ
吸入され、冷凍サイクルにおける低圧側の冷媒の流路抵
抗が低下するとともに、冷媒流量が増加して高圧側の圧
力が速やかに上昇し、暖房運転開始直後から充分な暖房
能力を確保できる。請求項6の発明によれば、コンプレ
ッサの冷媒吸入側にアキュームレーターを設け、アキュ
ームレーター内の冷媒液面の高さにより冷媒の気液相状
態を検出するようにしたので、安価で精度の高い気液相
状態の検出が可能となる。請求項7の発明によれば、加
熱体を冷媒加熱手段の容器の下方に設置するようにした
ので、液相冷媒を効率よく加熱することができるととも
に、気相冷媒は加熱体の設置されていない容器内の上方
を通過するので、気相冷媒に対する流路抵抗が下がり冷
媒流量が増加する。請求項8の発明によれば、電熱式の
加熱体を有する冷媒加熱手段により、エンジンの始動直
後でも充分な暖房を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クレーム対応図。
【図2】第1の実施例の全体構成を示すブロック図。
【図3】図2に続く、第1の実施例の全体構成を示すブ
ロック図。
【図4】第1の実施例の冷凍サイクルを示すブロック
図。
【図5】第1の実施例の動作を示すフローチャート。
【図6】図5に続く、第1の実施例の動作を示すフロー
チャート。
【図7】図6に続く、第1の実施例の動作を示すフロー
チャート。
【図8】第2の実施例の冷凍サイクルを示すブロック
図。
【図9】第2の実施例の動作を示すフローチャート。
【図10】図9に続く、第2の実施例の動作を示すフロ
ーチャート。
【図11】除湿状態の判定基準例を示す図。
【図12】第3の実施例の動作を示すフローチャート。
【図13】第4の実施例の構成を示すブロック図。
【図14】第4の実施例の動作を示すフローチャート。
【図15】第5の実施例の冷凍サイクルを示すブロック
図。
【図16】第5の実施例の動作を示すフローチャート。
【図17】第6の実施例の冷凍サイクルを示すブロック
図。
【図18】一実施例のアキュームレーターの断面図。
【図19】第6の実施例の動作を示すフローチャート。
【図20】第7の実施例の冷媒加熱器の断面図。
【図21】第8の実施例のアキュームレーターの断面
図。
【図22】従来の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置の構
成を示すブロック図。
【図23】従来の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置の構
成を示すブロック図。
【符号の説明】
31 コンプレッサ 32 三方弁 33,404 放熱用車室内熱交換器(放熱器) 34 膨張弁 35,406 吸熱用車室内熱交換器(吸熱器) 36 液タンク 37 ブロアファン 38,402 車室外熱交換器 39 ダクト 40 内気導入口 41 外気導入口 42 インテークドア 43 制御装置 44 ブロアモータ 46 エアミックスドア 47 エアミックスチャンバ 51,51a,51b,51c,51d ベンチレータ
吹出口 52 フット吹出口 53 デフロスタ吹出口 55 ベンチレータドア 56 フットドア 57 デフロスタドア 58 吸熱器入口温度センサー 59 吸熱器出口温度センサー 60 放熱器出口温度センサー 61 日射量センサー 62 外気温センサー 63 室温センサー 64 室温設定器 65 吹出口モードスイッチ 66 ブロアファンスイッチ 67 放熱器出口冷媒温度センサー 68 吸熱器入口冷媒温度センサー 70 逆止弁 71 再循環ダクト 72 空気取入れ口 74 再循環ドア 75 切換ドア 76 補助ヒーター 200,201 冷媒加熱器 202〜205 冷媒熱物性検出センサー 250,251,421,422 バイパス管 206〜209,423,424 切換え弁 210 冷媒相状態検出センサー 211 アキュームレーター 301 流入側配管 302 圧力容器 303 冷媒液面 304 電極 305 電極付フロート 306 電極配線 307 流出側配管 308 気相冷媒 309 液相冷媒 310 容器 311,313 PTCヒーター 312 ヒーター配線 400 冷凍サイクル 401 コンプレッサ 403 送風手段 405 膨張手段 407 冷媒流路切換え手段 408,408A,408B,409,409A,40
9B 冷媒加熱手段 410,410A 冷媒状態検出手段 411,411A,411B,411C,411D 制
御手段 431 除湿状態検出手段

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒に仕事量を加えるコンプレッサと、 このコンプレッサの冷媒吐出側に接続され、冷媒の熱を
    外気に放熱する車室外熱交換器と、 前記コンプレッサの冷媒吐出側に接続され、送風手段に
    より送風された空気に冷媒の熱を放熱して温風を作る放
    熱用車室内熱交換器と、 この放熱用車室内熱交換器の冷媒流出側に接続された膨
    張手段と、 この膨張手段の冷媒流出側と前記コンプレッサの冷媒吸
    入側とに接続され、送風手段により送風された空気の熱
    を前記車室外熱交換器および前記放熱用車室内熱交換器
    の少なくとも一方から前記膨張手段を通して供給された
    冷媒に吸熱して冷風を作る吸熱用車室内熱交換器と、 前記コンプレッサの冷媒吐出側と前記車室外熱交換器お
    よび前記放熱用車室内熱交換器の冷媒流入側との間に設
    けられ、前記コンプレッサから吐出される冷媒を、冷房
    運転時には前記車室外熱交換器へ導き、暖房運転時には
    前記車室外熱交換器を迂回させて前記放熱用車室内熱交
    換器へ導く冷媒流路切換え手段とを有する冷凍サイクル
    を備えた車両用ヒートポンプ式冷暖房装置であって、 前記吸熱用車室内熱交換器の冷媒流入側および冷媒流出
    側の少なくともいずれか一方に設けられ、冷媒を加熱す
    る冷媒加熱手段と、 前記冷凍サイクルの冷媒の状態を検出する冷媒状態検出
    手段と、 この冷媒状態検出手段により検出された冷媒の状態に応
    じて前記冷媒加熱手段を制御する制御手段とを備えるこ
    とを特徴とする車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両用ヒートポンプ式
    冷暖房装置において、 前記冷媒加熱手段をバイパスして冷媒を流すバイパス管
    と、 冷媒を前記冷媒加熱手段へ流すか、あるいは前記バイパ
    ス管へ流すかを切り換える切換え弁とを備え、 前記制御手段は、前記冷媒状態検出手段によって前記冷
    媒加熱手段を装着した冷媒配管内で冷媒の液相状態が検
    出されると、冷媒が前記冷媒加熱手段を流れるように前
    記切換え弁を切り換えるとともに、前記冷媒加熱手段に
    より冷媒を加熱し、前記冷媒状態検出手段によって前記
    冷媒加熱手段を装着した冷媒配管内で冷媒の気相状態が
    検出されると、冷媒が前記バイパス管を流れるように前
    記切換え弁を切り換えることを特徴とする車両用ヒート
    ポンプ式冷暖房装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の車両用ヒートポンプ式
    冷暖房装置において、 前記吸熱用車室内熱交換器による除湿状態を検出する除
    湿状態検出手段を備え、 前記制御手段は、前記除湿状態検出手段により検出され
    た除湿状態に応じて前記吸熱用車室内熱交換器の冷媒流
    入側に設けた前記冷媒加熱手段を制御することを特徴と
    する車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の車両用ヒートポンプ式
    冷暖房装置において、 前記制御手段は、前記冷媒状態検出手段によって検出さ
    れた冷媒の気液相状態に基づいて、液相の割合が高いほ
    ど前記吸熱用車室内熱交換器の冷媒流出側に設けた前記
    冷媒加熱手段の熱出力を増加することを特徴とする車両
    用ヒートポンプ式冷暖房装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の車両用ヒートポンプ式
    冷暖房装置において、 前記制御手段は、前記冷媒状態検出手段によって検出さ
    れた前記コンプレッサの吸入冷媒の気液相状態に基づい
    て、気相割合が高いほど、前記切換え弁を制御して前記
    吸熱用車室内熱交換器の冷媒流出側に設けた前記冷媒加
    熱手段の前記バイパス管へ流れる冷媒流量を増加するこ
    とを特徴とする車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の車両用ヒートポンプ式
    冷暖房装置において、 前記吸熱用車室内熱交換器と前記コンプレッサとの間に
    冷媒の気液分離を行うアキュームレーターを設け、 前記冷媒状態検出手段は、前記アキュームレーター内の
    冷媒液面の高さにより冷媒の気液相状態を検出すること
    を特徴とする車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかの項に記載の車
    両用ヒートポンプ式冷暖房装置において、 前記冷媒加熱手段の容器内の鉛直方向の下方に加熱体を
    配置することを特徴とする車両用ヒートポンプ式冷暖房
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかの項に記載の車
    両用ヒートポンプ式冷暖房装置において、 前記冷媒加熱手段は電熱式の加熱体を有することを特徴
    とする車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
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