JP5186422B2 - 車両用空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、換気熱を熱源として利用した車両用空気調和装置に関する。
一般に、エンジン車両では、エンジン冷却水を循環させたヒータコアを熱源として車室内を暖房している。しかし、今日では、低発熱エンジンが開発され、エンジンからの排熱利用が困難になってきている。
又、電気自動車等のエンジンを持たない車両では、エンジンからの排熱を利用することなく車室内を暖房する必要がある。その上、電気自動車等の場合には、消費電力に応じて航続距離が変わるため、暖房による消費電力をできる限り少なく抑えることが必要であり、そのためには暖房する際の換気負荷を低減する必要がある。
このような事情に鑑みて、車室内の空気を車外に排気する換気熱を利用した車両用空気調和装置が提案されている。
この種の従来の車両用空気調和装置としては、特許文献1に開示されたものがある。この車両用空気調和装置100は、図12に示すように、冷凍サイクル101を有する。この冷凍サイクル101は、冷媒を圧縮する圧縮機102と、冷媒と車室外の空気との間で熱交換する室外熱交換器103と、室外熱交換器103に並列に接続され、冷媒と車室内から外気に排気する空気との間で熱交換する換気熱回収器104と、この換気熱回収器104に冷媒を流したり、流さなかったりする電磁弁105と、冷媒を減圧する減圧手段であるキャピラリチューブ106と、冷媒と車室内に供給する空気との間で熱交換する室内熱交換器107と、圧縮機102からの高温高圧の冷媒を室内熱交換器107側に流すか、室外熱交換器103及び換気熱回収器104側に流すかを切り替える四方弁108とを備えている。
室内熱交換器107は車室内に供給する送風路(図示せず)に配置され、換気熱回収器104は車室内の空気を車外に排出する排気路(図示せず)に配置されている。
上記構成において、車室内を冷房する場合には、圧縮機102からの冷媒が室外熱交換器103及び換気熱回収器104側に流れるよう四方弁108を切り替え、且つ、電磁弁105を閉位置とする。すると、室内熱交換器107が蒸発器として機能し、車室内に導く空気が室内熱交換器107で冷却されて冷風が車室内に供給される。
車室内を換気しつつ暖房する場合には、圧縮機102からの冷媒が室内熱交換器107側に流れるよう四方弁108を切り替え、且つ、電磁弁105を開位置とする。すると、室内熱交換器107が放熱器として機能し、車室内に導く空気が室内熱交換器107で加熱されて温風が車室内に供給される。ここで、室外熱交換器103及び換気熱回収器104は共に蒸発器として機能するが、換気熱回収器104は外気より高温である車室内の空気より吸熱するため、効率の良い熱交換を行う。このように、暖房時に換気熱を回収することによって省動力化、ひいては消費電力の低減を図ることができる。
実開平6−6024号公報
しかしながら、従来の車両用空気調和装置100では、冷凍サイクル101に換気熱回収器104を介在させ、且つ、換気熱回収器104に冷媒を流したり、流さなかったりするための電磁弁105を設ける必要があるため、冷凍サイクル101が複雑化するという問題がある。冷凍サイクル101の複雑化に伴い、いわゆる冷媒の寝込みが発生する恐れがあり、冷媒の寝込みを防止する手段を講じると更に冷凍サイクル101が複雑化する。
そこで、本発明は、冷凍サイクルを簡単な構成とすることができ、しかも、暖房時に換気熱を回収し、消費電力の低減化を図ることができる車両用空気調和装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する請求項1の発明は、冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された高温高圧の冷媒と車室外の空気との間で熱交換させる室外熱交換器と、前記室外熱交換器で冷却された冷媒を減圧する減圧手段と、送風路に配置され、前記減圧手段で減圧された冷媒と車室内に供給する送風との間で熱交換させる室内熱交換器とを有する冷凍サイクルを備えた主空調装置と、車室内から車室外に排気する送風の熱を回収する換気熱回収器と、前記送風路の前記室内熱交換器より下流位置に配置され、前記換気熱回収器で回収した回収熱を送風に放熱する回収熱放熱器と、前記換気熱回収器と前記回収熱放熱器との間で液状熱交換媒体を循環させる循環手段とを有する排熱回収装置とを備え、前記排熱回収装置(B1)は、前記回収熱放熱器(31),(34)を複数有し、前記送風路(12)の前記室内熱交換器(5)の下流位置の他に、前記送風路(12)の前記室内熱交換器(5)の上流位置にも配置されるとともに、前記室内熱交換器(5)の下流位置に配置された前記回収熱放熱器(31)と前記室内熱交換器(5)の上流位置に配置された前記回収熱放熱器(34)のいずれか一方に液状熱交換媒体を循環させるように循環経路を切り替えできる第1切替手段(35)を有することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の車両用空気調和装置であって、前記主空調装置は、前記送風路の前記室内熱交換器の下流位置にヒータコアを有し、前記回収熱放熱器は、前記ヒータコアの上流位置か前記ヒータコアの並列位置のいずれかに配置されたことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1又は請求項2記載の車両用空気調和装置であって、前記室内熱交換器は、蒸発器として機能させる場合の他に、放熱器としても機能させることができるよう構成され、前記第1切替手段は、前記室内熱交換器が蒸発器として機能する時には、前記室内熱交換器の下流位置に配置された前記回収熱放熱器に液状熱交換媒体を循環させるよう切り替え、前記室内熱交換器が放熱器として機能する時には、前記室内熱交換器の上流位置に配置された前記回収熱放熱器に液状熱交換媒体を循環させるよう切り替えたことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1〜請求項のいずれかに記載の車両用空気調和装置であって、前記排熱回収装置は、液状熱交換媒体の循環路に介在され、液状熱交換媒体との間で熱交換して熱を蓄熱できる蓄熱器を備えたことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項記載の車両用空気調和装置であって、前記排熱回収装置は、液状熱交換媒体が前記換気熱回収器と前記回収熱放熱器を通り、且つ、前記蓄熱器を迂回する迂回経路と、液状熱交換媒体が前記換気熱回収器と前記回収熱放熱器と前記蓄熱器を通る蓄熱経路とに切り替えできる第2切替手段を備えたことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項記載の車両用空気調和装置であって、前記第2切替手段は、液状熱交換媒体が前記回収熱放熱器と前記蓄熱器を通り、且つ、前記換気熱回収器を迂回する蓄熱利用経路にも切り替えできるよう構成されたことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項又は請求項記載の車両用空気調和装置であって、前記蓄熱器の温度を検知する蓄熱温度検知手段と、液状熱交換媒体の温度を検知する媒体温度検知手段と、前記室内熱交換器を通過直後の空気温度を検知する熱交換器後空気温度検知手段と、車室内の空気温度を検知する車室内空気温度検知手段とを有し、前記第2切替手段は、前記蓄熱温度検知手段と前記媒体温度検知手段と前記熱交換器後空気温度検知手段と前記車室内空気温度検知手段の検知温度に基づいて、液状熱交換媒体の循環経路を切り替えることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項記載の車両用空気調和装置であって、車室内の温度を冷却する冷房時にあって、前記蓄熱温度検知手段の検知温度と前記媒体温度検知手段の検知温度の内の少なくともいずれか一方の温度がしきい値を下回った場合には、前記圧縮機を停止させることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1〜請求項のいずれかに記載の車両用空気調和装置であって、前記主空調装置は、前記圧縮機からの高温高圧の冷媒を前記室外熱交換器、前記減圧手段、前記室内熱交換器の順に循環させる冷却用循環経路と、前記圧縮機からの高温高圧の冷媒を前記室内熱交換器、前記減圧手段、前記室外熱交換器の順に循環させる加熱用循環経路に切り替えできることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、冷媒を循環させる主空調装置の冷凍サイクルとは別に換気熱を回収する排熱回収装置を設けたため、冷凍サイクルを簡単な構成とすることができる。そして、排熱回収装置は、回収した換気熱を主空調装置の送風路に配置された回収熱放熱器より放熱し、室内熱交換器を通過した送風を加熱するため、回収した換気熱が空調風の加熱に利用される。以上より、冷凍サイクルを簡単な構成とすることができ、しかも、換気熱を回収し、回収した換気熱によって空調風を加熱するため、空調風の熱源を電力によって得る車両(例えば電気自動車、低発熱エンジン車)にあって消費電力の低減化を図ることができる。また、送風路に外気を導入する場合に、外気を先ず回収熱放熱器で加熱することもできるため、室内熱交換器を蒸発器として使用しない暖房運転時に換気熱の利用が可能である。さらに、複数の回収熱放熱器を選択的に利用できるため、換気熱回収器で回収した換気熱を主空調装置の運転状況に応じて有効利用できる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、回収熱放熱器には室内熱交換器を通過した冷風が送られるため、回収熱放熱器が空調風の熱源として確実に機能する。従って、換気熱を確実に利用できる。
請求項の発明によれば、請求項1又は請求項2の発明の効果に加え、室内熱交換器を蒸発器として機能させる場合には、室内熱交換器の下流に位置する回収熱放熱器に液状熱交換媒体を循環させるよう切り替えるため、室内熱交換器からの冷風の加熱に利用できる。又、室内熱交換器を放熱器として機能させる場合には、室内熱交換器の上流に位置する回収熱放熱器に液状熱交換媒体を循環させるよう切り替えるため、送風路に導入する外気の加熱に利用できる。
請求項の発明によれば、請求項1〜請求項の発明の効果に加え、換気熱が過剰になって飽和した場合等にあって蓄熱器に蓄熱できるため、換気熱を無駄なく回収できる。又、車室外への排気空気と液状熱交換媒体との温度差が小さくなった場合に、蓄熱器で熱交換による蓄熱を行うことによって排気空気と液状熱交換媒体との温度差を大きくすることができるため、回収効率を上げることができる。
請求項の発明によれば、請求項の発明の効果に加え、回収した換気熱を空調風の加熱や冷却に利用する場合と、回収した換気熱を蓄熱する場合を状況に応じて選択できる。従って、換気熱の利用バリエーションが広がる。
請求項の発明によれば、請求項の発明の効果に加え、蓄熱器に蓄熱された熱を空調風の加熱や冷却に利用できる。
請求項の発明によれば、請求項又は請求項の発明の効果に加え、各部の温度変化に応じて液状熱交換媒体の循環経路の切り替え、つまり、換気熱を回収し、回収した換気熱を空調風の冷却・加熱にのみ利用する経路と、換気熱を回収し、回収した換気熱を空調風の冷却・加熱に利用しつつ蓄熱器にも蓄熱する経路と、換気熱を回収せず、蓄熱器に蓄熱した冷熱・温熱を空調風の冷却・加熱に利用する経路とに切り替えできるため、回収効率の向上と回収熱の有効利用を確実に図ることができる。
請求項の発明によれば、請求項の発明の効果に加え、圧縮機を停止し、蓄熱器に蓄熱された冷熱によって空調風を冷却することにより、車室内を冷却しつつ圧縮機の電力、動力を低減できる。
請求項の発明によれば、請求項1〜請求項の発明の効果に加え、冷媒時の循環経路を単に切り替えることにより、室内熱交換器を蒸発器と放熱器のいずれにも使用できるため、冷凍サイクルの簡単な設計変更によって空調運転のバリエーションを増やすことができる。
本発明の第1実施形態に係る車両用空気調和装置の構成図である。 本発明の第2実施形態に係る車両用空気調和装置の構成図である。 本発明の第3実施形態に係る車両用空気調和装置の構成図である。 本発明の第4実施形態に係る車両用空気調和装置の構成図である。 本発明の第4実施形態を示し、冷房時の内気導入モードにおける動作フローチャートである。 本発明の第4実施形態を示し、冷房時の外気導入モードにおける動作フローチャートである。 本発明の第4実施形態を示し、暖房時における動作フローチャートである。 本発明の第4実施形態を示し、冷房時の内気導入モードにおける各部の温度分布線図と各部のタイムチャートである。 本発明の第4実施形態を示し、冷房時の外気導入モードにおける各部の温度分布線図と各部のタイムチャートである。 本発明の第4実施形態を示し、暖房時における各部の温度分布線図と各部のタイムチャートである。 本発明の第4実施形態の変形例に係る蓄熱器と第2切替手段の構成図である。 従来例の車両用空気調和装置の構成図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る車両用空気調和装置S1の構成図である。図1に示すように、車両用空気調和装置S1は、例えば電気自動車に搭載され、主空調装置Aと排熱回収装置Bとを備えている。
主空調装置Aは、冷凍サイクル1を有する。冷凍サイクル1は、冷媒を圧縮する圧縮機である電動圧縮機2と、この電動圧縮機2で圧縮された高温高圧の冷媒を冷却する室外熱交換器3と、この室外熱交換器3で冷却された冷媒を減圧する減圧手段である膨張弁4と、この膨張弁4で減圧された冷媒によって車室内に供給する空気を冷却する室内熱交換器5と、これら機器間を接続する複数の配管6とから構成されている。
室外熱交換器3は、車室外に配置され、高温高圧の冷媒と車室外の空気との間で熱交換させることによって冷媒を冷却する。
室内熱交換器5は、下記する空調ケース11の送風路12内に配置され、減圧された冷媒と送風路12を通過する送風との間で熱交換させることによって送風を冷却する。
空調ケース11は、車両の車室の前部に配置され、内部に送風路12が設けられている。この送風路12の最上流部には、車室外の空気である外気を導入する外気導入口13と、車室内の空気である内気を導入する内気導入口14が設けられている。外気導入口13と内気導入口14は、インテークドア15によって開閉される。インテークドア15は、外気導入位置と内気導入位置との間を移動する。
送風路12には、上流側から順にブロア16、前記した室内熱交換器5、ヒータコア17が配置されている。
ブロア16は、吸引力によって送風路12に内気や外気を吸引し、吸引した送風を車室内に吹き出させる。
室内熱交換器5は、送風路12の全領域に亘って配置されており、全ての送風が通過する。
ヒータコア17は、送風路12の略半分領域に亘って配置されている。ヒータコア17は、温水サイクル18に介在されている。温水サイクル18は、温水熱源19と上記ヒータコア17とこれらを接続する複数の配管20とから構成されている。
温水熱源19は、電力によって発熱する電気ヒータやPTC素子ヒータから構成される。PTC素子ヒータは、PTC素子(Positive Temperature Coefficient)の発熱体による自己温度制御型のヒータであり、自動的に自ら温度管理を行うため、外部からの制御が不要である。
ヒータコア17は、温水熱源17によって加熱された温水と送風路12の送風との間で熱交換することによって送風を加熱する。
ヒータコア17の直ぐ上流には、ミックスドア21が設けられている。ミックスドア21は、室内熱交換器5を通過した送風の内でヒータコア17に導く送風量と、ヒータコア17を迂回する送風量との割合を調整する。
ヒータコア17より下流には、デフロスタ吹出口22、ベント吹出口23、フット吹出口24がそれぞれ開口されている。デフロスタ吹出口22はデフロスタドア25によって、ベント吹出口23はベントドア26によって、フット吹出口24はフットドア27によってそれぞれ開閉される。又、これら吹出口22,23,24は、前席の前方に設けられている。デフロスタ吹出口22は、空調風をフロントガラスに向かって吹き出す。ベント吹出口23は、空調風を乗員の上半身に向かって吹き出す。フット吹出口24は、空調風を乗員の下半身に向かって吹き出す。
一方、排熱回収装置Bは、換気熱回収器30と、回収熱放熱器31と、換気熱回収器30と回収熱放熱器31との間で液状熱交換媒体である水を循環させる循環手段32とから構成されている。
換気熱回収器30は、車室内の空気を車室外に排気する排気路33に配置され、内部を通る水と車室内の空気との間で熱交換することによって換気熱を回収する。
回収熱放熱器31は、空調ケース11の送風路12の室内熱交換器5の下流で、且つ、ヒータコア17の上流に配置され、内部を通過する水と室内熱交換器5を通過した送風との間で熱交換することによって送風を加熱する。
循環手段32は、換気熱回収器30と回収熱放熱器31とを連結する各配管32aと、配管32aに封入された水を循環させるポンプ32bとを備えている。
次に、上記車両用空気調和装置S1における除湿暖房動作を説明する。除湿暖房は、車室内の空気を排気路33から排気し、少なくとも一部外気を送風路12より導入する状態で行われる。そして、車室内の空気温度は、室内熱交換器5を通過した冷風より高温である(又は、暖房運転の結果、高温となった)として説明する。
電動圧縮機2が駆動されると、室外熱交換器3が放熱器として、室内熱交換器5が蒸発器として機能する。又、温水熱源19がオンされると、ヒータコア17には温水が循環される。
送風路12に吸引された送風は室内熱交換器5を通過して冷風とされる。室内熱交換器5を通過した冷風の一部は、回収熱放熱器31を通過する。ここで、室内熱交換器5を通過した冷風に対して車室内の空気温度が高いことから、換気熱回収器30では車室内の空気の排熱を回収し、回収熱放熱器31ではこの回収熱を放熱するため、回収熱放熱器31を通過した送風は、ここで加熱される。回収熱放熱器31を通過した送風と回収熱放熱器31を迂回した冷風は、ミックスドア21の位置によってヒータコア17を通過するものと迂回するものの配風割合が決定されるが、ヒータコア17を通過した送風は温風とされ、ヒータコア17を迂回した送風は冷風のまま下流に送られる。ヒータコア17を通過した温風とヒータコア17を迂回した冷風は、その後合流してミックスされて所望温度の温風とされる。この所望温度の温風がデフロスタ吹出口22、ベント吹出口23、フット吹出口24の少なくともいずれか一つより車室内に吹き出される。
以上説明したように、車両用空気調和装置S1では、冷媒を循環させる主空調装置Aの冷凍サイクル1とは別に換気熱を回収する排熱回収装置Bを設けたので、冷凍サイクル1を簡単な構成とすることができる。そして、排熱回収装置Bは、回収した換気熱を主空調装置Aの送風路12に配置された回収熱放熱器31より放熱し、室内熱交換器5を通過した冷風を加熱するため、回収した換気熱が空調風の加熱に利用される。以上より、冷凍サイクル1を簡単な構成とすることができ、しかも、換気熱を回収し、回収した換気熱によって空調風を加熱するため、空調風の熱源を電力によって得る車両(例えば電気自動車、低発熱エンジン車)にあって消費電力の低減化を図ることができる。
この第1実施形態では、主空調装置Aは、送風路12の室内熱交換器5の下流位置にヒータコア17を有し、回収熱放熱器31は、室内熱交換器5の下流で、且つ、ヒータコア17の上流位置に配置されている。従って、回収熱放熱器31には室内熱交換器5を通過した冷風が送られるため、回収熱放熱器31が空調風の熱源として確実に機能する。従って、換気熱を確実に利用できる。
(第2実施形態)
図2は本発明の第2実施形態に係る車両用空気調和装置S2の構成図である。図2に示すように、この第2実施形態の車両用空気調和装置S2は、前記第1実施形態の車両用空気調和装置S1と比較するに、回収熱放熱器31の配置位置が相違する。つまり、回収熱放熱器31は、送風路12の室内熱交換器5の下流で、且つ、ヒータコア17の並列位置に配置されている。
他の構成は、前記第1実施形態と同様であるため、図面の同一構成箇所には同一符号を付してその説明を省略する。
この第2実施形態では、回収熱放熱器31は、送風路12の室内熱交換器5の下流で、且つ、ヒータコア17の並列位置に配置されているので、第1実施形態と同様に、回収熱放熱器31には室内熱交換器5を通過した冷風が送られるため、回収熱放熱器31が空調風の熱源として確実に機能する。従って、換気熱を確実に利用できる。
(第3実施形態)
図3は本発明の第3実施形態に係る車両用空気調和装置S3の構成図である。図3に示すように、この第3実施形態の車両用空気調和装置S3は、前記第1実施形態の車両用空気調和装置S1と比較するに、主空調装置A1の冷凍サイクル1の構成と、排熱回収装置B1の構成が相違する。
つまり、冷凍サイクル1は、圧縮機である電動圧縮機2、室外熱交換器3、減圧手段である膨張弁4、室内熱交換器5の他に、冷媒経路の切替手段である四方弁7を有する。この四方弁7は、電動圧縮機2からの高温高圧の冷媒を室外熱交換器3、膨張弁4、室内熱交換器5の順に循環させる冷却用循環経路と、電動圧縮機2からの高温高圧の冷媒を室内熱交換器5、膨張弁4、室外熱交換器3の順に循環させる加熱用循環経路に切り替えできる。
冷凍サイクル1の各機器の配置位置等や空調ケース11の構成等は、前記第1実施形態のものと同様であるため、図面の同一構成箇所に同一符号を付する等して説明を省略する。
排熱回収装置B1は、2台の回収熱放熱器31,34を有する。一の回収熱放熱器31は、第2実施形態のものと同様に、送風路12の室内熱交換器5の下流で、且つ、ヒータコア17の並列位置に配置されている。他の一の回収熱放熱器34は、送風路12の室内熱交換器5の上流位置で、且つ、外気導入口13付近に配置されている。つまり、他の一の回収熱放熱器34は、送風路12に導入される外気のみが通過する位置に配置されている。
又、排熱回収装置B1は、循環経路を切替えできる第1切替手段である第1切替え器35を有する。第1切替え器35は、室内熱交換器5の下流位置に配置された回収熱放熱器31と室内熱交換器5の上流位置に配置された回収熱放熱器34のいずれか一方に液状熱交換媒体である水を循環させるように循環経路を切り替えできる。
第1切替え器35は、室内熱交換器5が蒸発器として機能する時には、室内熱交換器5の下流位置に配置された回収熱放熱器31に水を循環させるよう、室内熱交換器5が放熱器として機能する時には、室内熱交換器5の上流位置に配置された回収熱放熱器34に水を循環させるよう切り替えが制御される。
排熱回収装置B1のそれ以外の各機器の構成等は、前記第1実施形態のものと同様であるため、図面の同一構成箇所に同一符号を付する等して説明を省略する。
次に、上記車両用空気調和装置S3における動作を説明する。車室内の空気温度は、室内熱交換器5を通過した冷風より高温である(又は、暖房運転の結果、高温となった)として説明する。
除湿暖房動作を行う場合には、主空調装置A1の冷凍サイクル1が四方弁7によって冷却用循環経路に切り替えられ、排熱回収装置B1が第1切替え器35によって室内熱交換器5の下流側の回収熱放熱器31に水が循環するよう切り替えられる。
電動圧縮機2が駆動されると、第1実施形態と同様に、室内熱交換器5が蒸発器として機能し、室内熱交換器5を通過した冷風が回収熱放熱器31によって加熱されるため、回収熱放熱器31が空調風の熱源として機能する。
除湿をしない暖房運転(強力暖房)を行う場合には、主空調装置A1の冷凍サイクル1が四方弁7によって加熱用循環経路に切り替えられ、排熱回収装置B1が切替え器35によって室内熱交換器5の上流側の回収熱放熱器34に水が循環するよう切り替えられる。
電動圧縮機2が駆動されると、室内熱交換器5が放熱器として機能する。
送風路12に吸引された外気は、先ず、回収熱放熱器34を通過する。ここで、外気に対して車室内の空気温度が高いことから、換気熱回収器30では車室内の空気の排熱を回収し、回収熱放熱器34ではこの回収熱を放熱するため、回収熱放熱器34を通過した送風は、加熱されて室内熱交換器5へと送られる。室内熱交換器5は放熱器として機能するため、送風を更に加熱する。その後、室内熱交換器5を通過した温風は、ヒータコア17が作動中であればここで更に加熱され、ヒータコア17が不作動中であればこれ以上加熱されることなく下流に送られる。そして、このようにして作成された温風がデフロスタ吹出口22、ベント吹出口23、フット吹出口24の少なくともいずれか一つより車室内に吹き出される。
この第3実施形態では、主空調装置A1は、電動圧縮機2からの高温高圧の冷媒を室外熱交換器3、膨張弁4、室内熱交換器5の順に循環させる冷却用循環経路と、電動圧縮機2からの高温高圧の冷媒を室内熱交換器5、膨張弁4、室外熱交換器3の順に循環させる加熱用循環経路に切り替えできる。従って、冷媒の循環経路を単に切り替えることにより、室内熱交換器5を蒸発器と放熱器のいずれにも使用できるため、冷凍サイクルの簡単な設計変更によって空調運転のバリエーションを増やすことができる。例えば上記したように、除湿された空調風(冷風・温風)の作成の他に、除湿なしの温風の作成をも行うことができる。
この第3実施形態では、排熱回収装置B1は、回収熱放熱器31,34を2台有し、1台の回収熱放熱器31が送風路12の室内熱交換器5の下流位置に、他の1台の回収熱放熱器34が送風路12の室内熱交換器5の上流位置に配置されている。従って、送風路12に外気を導入する場合に、外気を回収熱放熱器34で加熱することもできるため、換気熱回収器30で回収された熱を導入外気の加熱に利用できる。
この第3実施形態では、排熱回収装置B1は、室内熱交換器5の下流位置に配置された回収熱放熱器31と室内熱交換器5の上流位置に配置された回収熱放熱器34のいずれか一方に水を循環させるように循環経路を切り替えできる第1切替え器35を有する。従って、2台の回収熱放熱器31,34を選択的に利用できるため、主空調装置A1の運転状況に応じて換気熱回収器30で回収した熱を有効利用できる。
つまり、上記動作で説明したように、室内熱交換器5が蒸発器として機能する場合には、室内熱交換器5の下流に位置する回収熱放熱器34に水を循環させるよう第1切換え器35を切り替えるため、室内熱交換器5からの冷風の加熱に利用できる。又、室内熱交換器5が放熱器として機能する場合には、室内熱交換器5の上流に位置する回収熱放熱器34に水を循環させるよう切り替えるため、導入外気の加熱に利用できる。
尚、第3実施形態では、回収熱放熱器34は、外気導入口13の近傍に配置したが、室内熱交換器5の上流位置であれば良い。但し、第3実施形態のように外気導入口13の近傍に配置すれば、内気導入口14から導入される内気の通路抵抗にならないという利点がある。
尚、第3実施形態では、回収熱放熱器31は、室内熱交換器5の下流で、且つ、ヒータコア17に並列に配置されているが、前記第1実施形態のように、室内熱交換器5の下流で、且つ、ヒータコア17の上流に配置しても良い。
尚、第3実施形態では、回収熱放熱器31,34は2台であるが、3台以上設けても良い。
(第4実施形態)
図4〜図10は本発明の第4実施形態を示し、図4は車両用空気調和装置S4の構成図、図5は冷房時の内気導入モードにおける動作フローチャート、図6は冷房時の外気導入モードにおける動作フローチャート、図7は暖房時における動作フローチャート、図8は冷房時の内気導入モードにおける各部の温度分布線図と各部のタイムチャート、図9は冷房時の外気導入モードにおける各部の温度分布線図と各部のタイムチャート、図10は暖房時における各部の温度分布線図と各部のタイムチャートである。
図4において、車両用空気調和装置S4は、例えば電気自動車に搭載され、主空調装置Aと排熱回収装置B2とを備え、これら装置が制御部42によって制御される。
主空調装置Aは、前記第1実施形態のものと同一構成であるため、図面の同一構成箇所に同一符号を付して重複説明を省略する。
排熱回収装置B2は、換気熱回収器30と、回収熱放熱器31と、蓄熱器40と、第2切替手段である三方弁41と、これらの間で液状熱交換媒体である水(以下、「循環水」という。)を循環させる循環手段32とから構成されている。
換気熱回収器30は、車室内の空気を車室外に排気する排気路33に配置され、内部を通る循環水と車室内の空気との間で熱交換することによって換気熱を回収する。
回収熱放熱器31は、空調ケース11の送風路12の室内熱交換器5の下流で、且つ、ヒータコア17の上流に配置され、内部を通過する循環水と室内熱交換器5を通過した送風との間で熱交換することによって送風を加熱する。
循環手段32は、換気熱回収器30と回収熱放熱器31とを連結する各配管32aと、配管32aに封入された循環水を循環させるポンプ32bとを備えている。
蓄熱器40は、循環手段32の循環路に配置されている。蓄熱器40は、内部の蓄熱材(図示せず)と循環水との間で熱交換し、蓄熱材に熱を蓄熱したり、蓄積した熱を循環水に放熱したりする。
三方弁41は、1つの入口ポートOと3つの出口ポートA,B,Cを有する。三方弁41の入口ポートOは、回収熱放熱器31の出口側に接続されている。三方弁41の出口ポートAは、蓄熱器40を迂回し、換気熱回収器30の入口側に接続されている。三方弁41の出口ポートBは、蓄熱器40内を通過し、換気熱回収器30の入口側に接続されている。三方弁41の出口ポートCは、蓄熱器40内を通過し、換気熱回収器30の出口側に接続されている。
三方弁41は、入口ポートOから流入した循環水を3つの出口ポートA,B,Cに選択的に流出できる。つまり、三方弁41は、循環水が蓄熱器40を迂回して換気熱回収器30と回収熱放熱器31の間で循環する迂回経路(O−Aが連通する弁モードA)と、循環水が換気熱回収器30と回収熱放熱器31と蓄熱器40を全て循環する蓄熱経路(O−Bが連通する弁モードB)と、循環水が換気熱回収器30を迂回して回収熱放熱器31と蓄熱器41の間で循環する蓄熱利用経路(O−Cが連通する弁モードC)に切り替えできる。
制御部42は、必要能力判断機能部42aと風量調整機能部42bと電動圧縮機調整機能部42cと弁・ポンプ切替機能部42dとを有する。風量調整機能部42bは、必要能力判断機能部42aからの指令によってブロア16の送風を制御する。電動圧縮機調整機能部42cは、必要能力判断機能部42aからの指令によって電動圧縮機2のオン・オフなどを制御する。弁・ポンプ切替機能部42dは、ポンプ32bのオン・オフ、及び、三方弁41の切替位置を制御する。
必要能力判断機能部42aには、蓄熱器40(詳細には蓄熱材)の温度を検知する蓄熱温度検知手段50と、循環水の温度を検知する媒体温度検知手段51と、外気の温度を検知すつ外気温度検知手段60と、室内熱交換器5を通過直後の空気温度Tintを検知する熱交換器後空気温度検知手段61と、車室内の空気温度を検知する車室内空気温度検知手段62と日射量を検知する日射検知手段63の検知データが入力されると共に、乗員による車室内設定温度、ブロア16の風量設定データ、エアコンスイッチ(ACSW)、イグニッションキー(ING)の入力データ等の各種データが入力されている。そして、必要能力判断機能部42aは、空調オート制御では、図5〜図7のフローチャートに基づき、風量調整機能部42bと電動圧縮機調整機能部42cと弁・ポンプ切替機能部42dに指令を行う。
他の構成は、前記第1実施形態と同様であるため、図面の同一構成箇所に同一符号を付して重複説明を省略する。
次に、車両用空気調和装置S4の空調運転の動作を図5〜図7に基づいて説明する。図5〜図7において、下記に示すルーチンは、演算単位時間(例えば100ms)ごとに実施される。
図5において、先ず、車室内設定温度と現在の車室内温度Tincを比較検討して冷房を行うか否かを判断する(ステップS1)。暖房が選択された場合は、下記に説明する。冷房が選択されると、エアコンスイッチがオンされているか否かをチェックする(ステップS2)。エアコンスイッチがオフであれば、排熱回収装置B2のポンプ32bを停止し、三方弁41を弁モードAの切替位置とし、電動圧縮機2を停止する(図6のステップS20〜S22)。従って、エアコンスイッチをオンした時点では、三方弁41は弁モードAの切替位置に位置する。
エアコンスイッチがオンであれば、主空調装置Aが内気導入であるか否かをチェックする(ステップS3)。外気導入の場合については、下記に説明する。
内気導入である場合には、イグニッションキーがオンされた直後か否かをチェックする(ステップS4)。イグニッションキーのオン直後であれば、排熱回収装置B2のポンプ32bを駆動し、三方弁41を弁モードCの切替位置とし、電動圧縮機2を駆動する(ステップS5〜S7)。内気導入の場合には、換気熱の回収ができないため、循環水を回収熱放熱器31と蓄熱器40の間で循環し、冷却風の余分な冷熱を蓄熱器40に蓄えつつ空調風を作成する。
イグニッションキーがオン直後でなければ、電動圧縮機2が駆動中であるか否かをチェックする(ステップS10)。電動圧縮機2が駆動中であれば、蓄熱器40の温度がしきい値である5℃未満であるか否かをチェックする(ステップS11)。蓄熱器40の温度が5℃未満であれば、電動圧縮機2を停止状態とする(ステップS13)。つまり、蓄熱器40と循環水に十分に冷熱が蓄積された場合には、室内熱交換器5ではなく蓄熱された冷熱を利用して送風路12内の送風を冷却する。これにより、空調の快適性を維持しつつ省電力化、省動力化を図ることができる。
ここで、しきい値は5℃としているが、しきい値は室内熱交換器5の直後の目標空気温度Tint、循環水の流量を加味して決定される。
蓄熱器40の温度が5℃以上であれば、蓄熱された冷却熱による送風の冷却が不十分と判断し、電動圧縮機2の駆動を停止しない。
イグニッションキーのオン直後でなく、電動圧縮機2が停止中であれば(ステップS4、S10)、蓄熱器40の温度が7℃を超えているか否かをチェックする(ステップS14)。蓄熱器40の温度が7℃を超えている場合、電動圧縮機2が停止中であれば再駆動する(ステップS15)。つまり、蓄熱器40の温度が7℃を超えれば、蓄熱された冷熱による送風の冷却が不十分と判断して電動圧縮機2の駆動を開始し、室内熱交換器5の冷却力を利用して所望の空調風を作成する。
次に、冷房時の内気導入モードにおける一般的な動作を図8に基づいて説明する。冷房時の内気導入モードでは、車室内空気が車室外に排気されないため、換気熱回収器30による換気熱の回収ができない。そのため、三方弁41は、回収熱放熱器31と蓄熱器40の間でのみ循環水を循環させる弁モードCの切替位置が維持される(ステップS6)。
図8に示すように、空調動作開始時点では、通常、循環水の温度と蓄熱器40の温度は、車室内空気温度Tincや外気温度と同程度に高い。回収熱放熱器31は室内熱交換器5の直後の冷風より冷熱を吸熱するため、空調動作時間が進むにつれて循環水及び蓄熱器40の温度が徐々に下がる。蓄熱機40の温度が5℃未満に下がった時点aで電動圧縮機2の駆動が停止される(ステップS11、S13)。これ以降は、循環水と蓄熱器40で蓄えられた冷熱によって空調風が作成される。電動圧縮機2の駆動を停止すると、循環水と蓄熱器40の温度が徐々に上がり始め、蓄熱器40の温度が7℃を超えた時点bで、電動圧縮機2が再駆動される(ステップS14、S15)。このような動作がエアコンスイッチがオフされる時点cまで続けられる。
次に、冷房時の外気導入モードの動作を説明する。冷房時の外気導入モードであると判断された場合には、図6に示すように、イグニッションキーがオンされた直後か否かをチェックする(ステップS30)。イグニッションキーのオン直後であれば、排熱回収装置B2のポンプ32bを駆動し(ステップS31)、蓄熱器40の温度が室内熱交換器5の通過直後の空気温度Tint未満であるか否かをチェックする(ステップS32)。蓄熱器40の温度が室内熱交換器5の通過直後の空気温度Tint未満であれば、三方弁41を弁モードCの切替位置とし、電動圧縮機2を駆動する(ステップS33、S34)。これにより、蓄熱器40で蓄熱された冷熱が空調風の冷却が利用される。
蓄熱器40の温度が室内熱交換器5の通過直後の空気温度Tint以上であれば、三方弁41を弁モードAの切替位置とし、電動圧縮機2を駆動する(ステップS35、S34)。これにより、換気熱回収器30で回収した換気熱(冷熱)が空調風の冷却に利用される。
イグニッションキーがオン直後でなければ、電動圧縮機2が駆動中であるか否かをチェックする(ステップS40)。電動圧縮機2が駆動中であれば、目標吹き出し温度が室内熱交換器5の通過直後の空気温度Tintを超える値であるか否かをチェックする(ステップS41)。目標吹き出し温度が室内熱交換器5の通過直後の空気温度Tintを超える値であれば、ポンプ32bが停止中の時にポンプ32bを駆動する(ステップS42)。そして、三方弁41が弁モードBの切替位置か否かをチェックする(ステップS43)。三方弁41が弁モードBの切替位置の場合には、蓄熱器40の温度が5℃未満であれば(ステップS44)、三方弁41を弁モードCの切替位置に切り替え、電動圧縮機2の駆動を停止する(ステップS45、S46)。これにより、空調の快適性を維持しつつ省電力化、省動力化を図ることができる。
三方弁41が弁モードBの切替位置でない場合には、蓄熱器40の温度が室内熱交換器5の通過直後の空気温度Tint未満であれば(ステップS47)、三方弁41を弁モードBの切替位置に切り替える(ステップS48)。蓄熱器40の温度が室内熱交換器5の通過直後の空気温度Tint以上であれば(ステップS47)、三方弁41の切替位置を維持する。
電動圧縮機2が駆動中か否かをチェックするステップ(ステップS40)で、電動圧縮機2が停止中であれば、ポンプ32bを駆動し、蓄熱器40の温度が7℃を超えていれば、三方弁41を弁モードAの切替位置とし、電動圧縮機2の駆動を開始する(ステップS50、S51、s51a、S52)。蓄熱器40の温度が7℃以下であれば(ステップS51)、電動圧縮機2の停止状態を維持する。
次に、冷房時の外気導入モードにおける一般的な動作を図9に基づいて説明する。冷房時の外気導入モードでは、車室内空気が車室外に排気されるため、換気熱回収器30によって換気熱を回収できる。そのため、三方弁41は、換気熱を回収し、回収した換気熱を空調風の冷却にのみ利用する弁モードAと、換気熱を回収し、回収した換気熱を空調風の冷却に利用しつつ蓄熱器40にも蓄熱する弁モードBと、換気熱を回収せず、蓄熱器40に蓄熱した冷却熱を空調風の冷却に利用する弁モードCとに切り替える。
図9において、空調が開始されると室内熱交換器5の通過直後の空気温度Tintは徐々に冷却される一方、目標吹き出し温度は低い温度より急激に高くなって所定温度で安定する。この過程にあって、目標吹き出し温度が室内熱交換器5の通過直後の空気温度Tintより高くなった時点dでポンプ32bが駆動される(ステップS41、S42)。この時点では三方弁41の切り替え位置が弁ポートAであるため、換気熱回収器30で回収した換気熱が空調風の冷却に利用される。そして、室内熱交換器5の通過直後の空気温度Tintが蓄熱器40の温度未満に下がった時点eで、三方弁41が弁ポートAから弁ポートBに切り替えられる(ステップS47、S48)。これにより、換気熱回収器30で回収した換気熱(冷熱)が空調風の冷却に利用されると共に蓄熱器40への冷熱の蓄熱が開始される。すると、蓄熱器40の温度が徐々に下がり始め、蓄熱器40の温度が5℃未満まで下がった時点fで、三方弁41が弁ポートBから弁ポートCに切り替えられ、且つ、電動圧縮機2の駆動が停止される(ステップS43、S44、S45、S46)。これより後は、蓄熱器40で蓄えられた冷熱によって空調風が作成される。電動圧縮機2の駆動が停止されると、蓄熱器40の温度が徐々に上がり始め、蓄熱器40の温度が7℃を超えた時点gで、三方弁41が弁ポートCから弁ポートAに切り替えられ、且つ、電動圧縮機2が再駆動される(ステップS51、S51a、S52)。そして、室内熱交換器5の通過直後の空気温度Tintが蓄熱器40の温度未満に下がった時点hで、三方弁41が弁ポートAから弁ポートBに切り替えられる(ステップS47、S48)。このような動作がエアコンスイッチがオフされるまで続けられる。
次に、暖房時の動作を説明する。ここで、暖房時は、主空調装置Aの電動圧縮機2を動作せず、窓曇り防止のために外気導入モードで実行するものとして説明する。
暖房が選択された場合には、図7に示すように、イグニッションキーがオンされた直後か否かをチェックする(ステップS60)。イグニッションキーのオン直後であれば、排熱回収装置B2のポンプ32bを駆動し(ステップS61)、車室内空気温度Tincが蓄熱器40の温度未満であるか否かをチェックする(ステップS62)。車室内空気温度Tincが蓄熱器40の温度未満であれば、三方弁41を弁モードCの切替位置とする(ステップS63)。これにより、蓄熱器40で蓄熱された温熱が空調風の加熱に利用される。
車室内空気温度Tincが蓄熱器40の温度以上であれば、三方弁41を弁モードAの切替位置とする(ステップS64)。これにより、換気熱回収器30で回収した換気熱が空調風の加熱に利用される。
イグニッションキーがオン直後でなければ、ポンプ32bを駆動し(ステップS65)、三方弁41が弁モードAの切替位置であるか否かをチェックする(ステップS66)。三方弁41が弁モードAの切替位置の場合には、車室内空気温度Tincが設定車室内空気温度の近接範囲の温度(±2℃)で、且つ、循環水の温度と車室内空気温度Tincの温度との差が規定値ΔTである10℃未満であるか否かをチェックし(ステップS67、S68)、双方の要件を共に満たす時には、三方弁41を弁モードBの切替位置に切り替える(ステップS69)。いずれか一方でも要件を満たさない時には、三方弁41の切替えを行わず、弁モードAを維持する。
ここで、設定車室内空気温度の近接範囲は、設定車室内空気温度の±2℃の範囲に設定されているが、適宜決定される。循環水の温度と車室内空気温度Tincとの差である規定値ΔTは、熱交換量が飽和して温度変化しなくなる値である。
三方弁41の切替位置が弁モードAであるか否かをチェックするステップで、三方弁41が弁モードAの切替位置でない場合には、三方弁41が弁モードCの切替位置であるか否かをチェックする(ステップS70)。三方弁41が弁モードCの切替位置である場合には、車室内空気温度Tincが蓄熱器40の温度以上であれば(ステップS71)、三方弁41を弁モードAの切替位置とする(ステップS72)。車室内空気温度Tincが蓄熱器40の温度未満であれば、三方弁41の切替位置を切り替えず、弁モードCの切替位置を維持する。
次に、暖房時における一般的な動作を図10に基づいて説明する。暖房時には、車室内空気が車室外に排気されるため、換気熱回収器30によって換気熱を回収できる。そのため、三方弁41は、換気熱を回収し、回収した換気熱を空調風の冷却にのみ利用する弁モードAと、換気熱を回収し、回収した換気熱を空調風の冷却に利用しつつ蓄熱器40にも蓄熱する弁モードBと、換気熱を回収せず、蓄熱器40に蓄熱した冷却熱を空調風の冷却に利用する弁モードCとに切り替える。
図10において、蓄熱器40に温熱が蓄熱されていないものとする。この場合には三方弁41の切替位置が弁ポートAであり、換気熱回収器30で回収した換気熱が空調風の加熱に利用されるため、循環水の温度が徐々に高くなる。又、車室内空気温度Tincも徐々に高くなり、ほぼ設定車室内温度に達する。車室内空気温度Tincがほぼ設定車室内温度に達し、且つ、循環水の温度と車室内空気温度Tincの温度との差が10℃(ΔT)未満となった時点iで、三方弁41が弁ポートAから弁ポートBに切り替えられる(ステップS67、S68)。これ以降は、換気熱回収器30で回収した換気熱(温熱)が空調風の加熱のみでなく蓄熱器40に蓄熱もされるため、蓄熱器40の温度が徐々に高くなる。
イグニッションキーがオフされると、三方弁41が弁モードAに切り替えられる。そして、再びイグニッションキーがオンされ、その直後における蓄熱器40の温度が車室内空気温度Tincより高いと(jのタイミング)、三方弁41が弁ポートAから弁ポートCに切り替えられる(ステップS62、S63)。これにより、蓄熱器40の蓄熱が空調風の加熱に利用される。蓄熱器40の蓄熱が消費され、蓄熱器40の温度が車室内空気温度Tincより低くなった時点kで、三方弁41が弁ポートCから弁ポートAに切り替えられる(ステップS71、S72)。このような動作が繰り返される。
尚、暖房時は、主空調装置Aの電動圧縮機2を動作せず、窓曇り防止のために外気導入モードで実行するものとして説明したが、電動圧縮機2を駆動し、送風を室内熱交換器5で一旦冷却し、この冷却風を再加熱することによって所望の温風を作成するものであっても良い。
この第4実施形態では、排熱回収装置B2は、循環水の循環路に介在され、循環水との間で熱交換して熱を蓄熱できる蓄熱器40を備えたので、換気熱が過剰になって飽和した場合等にあって蓄熱器40に蓄熱できるため、換気熱を無駄なく回収できる。又、車室外への排気空気と循環水との温度差が小さくなった場合に、蓄熱器40で熱交換による蓄熱を行うことによって排気空気と循環水との温度差を大きくすることができるため、回収効率を上げることができる。
この第4実施形態では、排熱回収装置B2は、循環水が換気熱回収器30と回収熱放熱器31を通り、且つ、蓄熱器40を迂回する迂回経路と、循環水が換気熱回収器30と回収熱放熱器31と蓄熱器40を通る蓄熱経路とに切り替えできる三方弁を有する。従って、回収した換気熱を空調風の加熱や冷却に利用する場合と、回収した換気熱を蓄熱する場合を状況に応じて選択できる。従って、換気熱の利用バリエーションが広がる。
この実施形態では、第2切替手段は三方弁41であり、循環水が回収熱放熱器31と蓄熱器40を通り、且つ、換気熱回収器30を迂回する蓄熱利用経路にも切り替えできるよう構成されている。従って、蓄熱器40に蓄熱された熱を空調風の加熱や冷却に利用できる。
この第4実施形態では、蓄熱器40の温度を検知する蓄熱温度検知手段50と、循環水液状熱交換媒体の温度を検知する媒体温度検知手段51と、室内熱交換器5を通過直後の空気温度を検知する熱交換器後空気温度検知手段61と、車室内の空気温度を検知する車室内空気温度検知手段62とを有し、三方弁41は、蓄熱温度検知手段50と媒体温度検知手段51と熱交換器後空気温度検知手段61と車室内空気温度検知手段62の検知温度に基づいて、循環水の循環経路を切り替える。従って、各部の温度変化に応じて循環水の循環経路の切り替え、つまり、換気熱を回収し、回収した換気熱を空調風の冷却・加熱にのみ利用する弁モードAと、換気熱を回収し、回収した換気熱を空調風の冷却・加熱に利用しつつ蓄熱器40にも蓄熱する弁モードBと、換気熱を回収せず、蓄熱器40に蓄熱した冷熱・温熱を空調風の冷却・加熱に利用する弁モードCとに切り替えるため、回収効率の向上と回収熱の有効利用を確実に図ることができる。
例えば詳細には、冷房時の外気導入モードでは、換気熱が過剰になって飽和した場合等のタイミングを、室内熱交換器5の通過直後の空気温度Tintが蓄熱器40の温度未満に下がった時点と判断して弁モードBに切り替え、暖房時では、換気熱の熱回収を向上させる場合のタイミングを、車室内空気温度Tincがほぼ設定車室内温度に達し、且つ、循環水の温度と車室内空気温度Tincの温度との差が10℃(ΔT)未満となった時点と判断して弁モードBに切り替えている。又、冷房時の外気導入モードでは、イグニッションキーの入力直後にあって、蓄熱器40の蓄熱を利用する場合を、蓄熱器40の温度が室内熱交換5の通過直後の空気温度Tint未満である場合と判断し、イグニッションキーの入力直後でない場合にあって、蓄熱器40の蓄熱を利用するタイミングを、蓄熱器40の温度が5℃未満となった時点と判断してそれぞれ弁モードCに切り替えている。暖房時では、イグニッションキーの入力直後にあって、蓄熱器40の蓄熱(冷熱)を利用する場合を、車室内温度Tincが蓄熱器40の温度未満である場合と判断し、弁モードCに切り替えている。三方弁41の各種温度による切り替えタイミングは、これらに限定されるものではなく、種々の態様が考えられる。
この第4実施形態では、車室内の温度を冷却する冷房時にあって、蓄熱温度検知手段50の検知温度がしきい値を下回った場合には、電動圧縮機2を停止させるよう構成されている。従って、電動圧縮機2を停止し、蓄熱器40に蓄熱された冷熱によって空調風を冷却することにより、車室内を冷却しつつ電動圧縮機2の電力、動力を低減できる。
具体的には、冷房時の内気導入モードにあって、蓄熱器40の温度がしきい値である5℃未満である場合に(ステップS11)、電動圧縮機2を停止状態とする(ステップS13)が、循環水の温度がしきい値である5℃未満である場合に、又は、蓄熱器40の温度と循環水の温度の双方が共にしきい値である5℃未満である場合に、電動圧縮機2を停止状態とするようにしても良い。又、冷房時の外気導入モードにあって、蓄熱器40の温度がしきい値である5℃未満である場合に(ステップS44)、電動圧縮機2を停止状態とする(ステップS46)よう構成したが、循環水の温度がしきい値である5℃未満である場合に、又は、蓄熱器40の温度と循環水の温度の双方が共にしきい値である5℃未満である場合に、電動圧縮機2を停止状態とするようにしても良い。
この第4実施形態の主空調装置Aを前記第3実施形態の主空調装置A1のように構成しても良い。つまり、電動圧縮機2からの高温高圧の冷媒を室外熱交換器3、膨張弁4、室内熱交換器5の順に循環させる冷却用循環経路と、電動圧縮機2からの高温高圧の冷媒を室内熱交換器5、膨張弁4、室外熱交換器3の順に循環させる加熱用循環経路に切り替えできるよう構成する。このように構成すれば、冷媒の循環経路を単に切り替えることにより、室内熱交換器5を蒸発器と放熱器のいずれにも使用できるため、冷凍サイクルの簡単な設計変更によって空調運転のバリエーションを増やすことができる。
(蓄熱器と第2切替手段の変形例)
この変形例では、蓄熱器40Aが回収熱放熱器31側に、第2切替手段である三方弁41Aが換気熱回収器30側に配置され、前記第4実施形態と比較して蓄熱器40Aと三方弁41Aの位置が逆に配置されている。この構成により、蓄熱器40A内の循環水の流路を単一とすることができる。第4実施形態の三方弁41の弁ポートから三方弁41Aの弁ポートの切替は、(O→A)が(A→D)に、(O→B)が(B→D)に、(O→C)が(B→D)にそれぞれ対応する。
この変形例の蓄熱器40Aと三方弁41Aを用いても、前記第4実施形態と同様な作用・効果が得られる。
(その他)
排熱回収装置B,B1の液状熱交換媒体は、不凍液などであっても良い。
S1,S2,S3,S4 車両用空気調和装置
A,A1 主空調装置
B,B1,B2 排熱回収装置
1 冷凍サイクル
2 電動圧縮機(圧縮機)
3 室外熱交換器
4 膨張弁(減圧手段)
5 室内熱交換器
7 四方弁(切替手段)
17 ヒータコア
30 換気熱回収器
31,34 回収熱放熱器
32 循環手段
35 第1切替え器(第1切替手段)
40,40A 蓄熱器
41,41A 三方弁(第2切替手段)
50 蓄熱温度検知手段
51 媒体温度検知手段
61 熱交換器後空気温度検知手段
62 車室内空気温度検知手段

Claims (9)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機(2)と、圧縮された高温高圧の冷媒と車室外の空気との間で熱交換させる室外熱交換器(3)と、前記室外熱交換器(3)で冷却された冷媒を減圧する減圧手段(4)と、送風路(12)に配置され、前記減圧手段(4)で減圧された冷媒と車室内に供給する送風との間で熱交換させる室内熱交換器(5)とを有する冷凍サイクル(1)を備えた主空調装置(A),(A1)と、
    車室内から車室外に排気する送風の熱を回収する換気熱回収器(30)と、前記送風路(12)の前記室内熱交換器(5)より下流位置に配置され、前記換気熱回収器(30)で回収した回収熱を送風に放熱する回収熱放熱器(31)と、前記換気熱回収器(30)と前記回収熱放熱器(31)との間で液状熱交換媒体を循環させる循環手段(32)とを有する排熱回収装置(B),(B1)とを備え
    前記排熱回収装置(B1)は、
    前記回収熱放熱器(31),(34)を複数有し、前記送風路(12)の前記室内熱交換器(5)の下流位置の他に、前記送風路(12)の前記室内熱交換器(5)の上流位置にも配置されるとともに、
    前記室内熱交換器(5)の下流位置に配置された前記回収熱放熱器(31)と前記室内熱交換器(5)の上流位置に配置された前記回収熱放熱器(34)のいずれか一方に液状熱交換媒体を循環させるように循環経路を切り替えできる第1切替手段(35)を有することを特徴とする車両用空気調和装置(S3),(S4)。
  2. 請求項1記載の車両用空気調和装置(S3),(S4)であって、
    前記主空調装置(A),(A1)は、前記送風路(12)の前記室内熱交換器(5)の下流位置にヒータコア(17)を有し、
    前記回収熱放熱器(31)は、前記ヒータコア(17)の上流位置か前記ヒータコア(17)の並列位置のいずれかに配置されたことを特徴とする車両用空気調和装置(S3),(S4)。
  3. 請求項1又は請求項2記載の車両用空気調和装置(S3)であって、
    前記室内熱交換器(5)は、蒸発器として機能する場合の他に、放熱器としても機能することができるよう構成され、
    前記第1切替手段(35)は、前記室内熱交換器(5)が蒸発器として機能する時には、前記室内熱交換器(5)の下流位置に配置された前記回収熱放熱器(31)に液状熱交換媒体を循環させるよう切り替え、前記室内熱交換器(5)が放熱器として機能する時には、前記室内熱交換器(5)の上流位置に配置された前記回収熱放熱器(34)に液状熱交換媒体を循環させるよう切り替えたことを特徴とする車両用空気調和装置(S3)。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の車両用空気調和装置(S4)であって、
    前記排熱回収装置(B2)は、液状熱交換媒体の循環路に介在され、液状熱交換媒体との間で熱交換して熱を蓄熱できる蓄熱器(40),(40A)を備えたことを特徴とする車両用空気調和装置(S4)。
  5. 請求項4記載の車両用空気調和装置(S4)であって、
    前記排熱回収装置(B2)は、液状熱交換媒体が前記換気熱回収器(30)と前記回収熱放熱器(31)を通り、且つ、前記蓄熱器(40),(40A)を迂回する迂回経路と、液状熱交換媒体が前記換気熱回収器(30)と前記回収熱放熱器(31)と前記蓄熱器(40)を通る蓄熱経路とに切り替えできる第2切替手段(41),(41A)を備えたことを特徴とする車両用空気調和装置(S4)。
  6. 請求項5記載の車両用空気調和装置(S4)であって、
    前記第2切替手段(41),(41A)は、液状熱交換媒体が前記回収熱放熱器(31)と前記蓄熱器(40)を通り、且つ、前記換気熱回収器(30)を迂回する蓄熱利用経路にも切り替えできるよう構成されたことを特徴とする車両用空気調和装置(S4)。
  7. 請求項5又は請求項6記載の車両用空気調和装置(S4)であって、
    前記蓄熱器(40),(40A)の温度を検知する蓄熱温度検知手段(50)と、液状熱交換媒体の温度を検知する媒体温度検知手段(51)と、前記室内熱交換器(5)を通過直後の空気温度を検知する熱交換器後空気温度検知手段(61)と、車室内の空気温度を検知する車室内空気温度検知手段(61)とを有し、
    前記第2切替手段(41),(41A)は、前記蓄熱温度検知手段(50)と前記媒体温度検知手段(51)と前記熱交換器後空気温度検知手段(61)と前記車室内空気温度検知手段(62)の検知温度に基づいて、液状熱交換媒体の循環経路を切り替えることを特徴とする車両用空気調和装置(S4)。
  8. 請求項7記載の車両用空気調和装置(S4)であって、
    車室内の温度を冷却する冷房時にあって、前記蓄熱温度検知手段(50)の検知温度と前記媒体温度検知手段(51)の検知温度の内の少なくともいずれか一方の温度がしきい値を下回った場合には、前記圧縮機(2)を停止させることを特徴とする車両用空気調和装置(S4)。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の車両用空気調和装置(S3)であって、
    前記主空調装置(A1)は、前記圧縮機(2)からの高温高圧の冷媒を前記室外熱交換器(3)、前記減圧手段(4)、前記室内熱交換器(5)の順に循環させる冷却用循環経路と、前記圧縮機(2)からの高温高圧の冷媒を前記室内熱交換器(5)、前記減圧手段(4)、前記室外熱交換器(3)の順に循環させる加熱用循環経路に切り替えできることを特徴とする車両用空気調和装置(S3)。
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