JP2936354B2 - 冷凍油揚食品の製造方法 - Google Patents

冷凍油揚食品の製造方法

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JP2936354B2
JP2936354B2 JP3012704A JP1270491A JP2936354B2 JP 2936354 B2 JP2936354 B2 JP 2936354B2 JP 3012704 A JP3012704 A JP 3012704A JP 1270491 A JP1270491 A JP 1270491A JP 2936354 B2 JP2936354 B2 JP 2936354B2
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貴史 吉澤
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  • Freezing, Cooling And Drying Of Foods (AREA)
  • Grain Derivatives (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍油揚食品の製造方
法に関し、更に詳細には、解凍に際し再び油揚げした場
合に好ましい揚げ色を呈する冷凍油揚食品の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、冷凍油揚食品の市場が拡大してい
る。冷凍油揚食品は、種に衣付けした後に油揚げあるい
は半油揚げして冷凍される食品であって、1)解凍時間
が短い、2)菌による汚染が少ない、3)揚げ油の劣化
が少ない、など利点が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、斯かる従
来法による冷凍油揚食品は、油揚げによって衣の水分が
飛散するため、解凍の際に再び油揚げすると、該食品の
衣表面の揚げ色が白くなる、いわゆる白色化がおこりや
すいものであった。そのため、外観はもちろんのこと食
感の劣化を免れなかった。特に斯かる欠点は天ぷらのよ
うに衣が多くかつ衣に凹凸がある冷凍油揚食品で顕著で
あった。
【0004】そこで、本発明者は、解凍の際に再び油揚
げしても衣表面に白色化がおこらず、外観、食感ともに
好ましい冷凍油揚食品を提供すべく種々研究を重ねた結
果、衣付けした冷凍油揚食品を一旦解凍した後、再凍結
すれば、極めて良い結果が得られることを見い出し、本
発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は衣付
けした油揚食品を凍結後一旦解凍し、再凍結することを
特徴とする冷凍油揚食品の製造方法である。
【0006】本発明に於ける衣付けした油揚食品は、種
に衣付けした後油揚げして得られる。ここに種として
は、野菜類、畜肉類、魚介類等種類の如何を問わない、
また、衣は小麦粉等の穀粉類を主体としたものであれ
ば、調味料等の添加物が適宜配合使用されていてもよ
い。本発明でいう小麦粉等の穀粉類とは、小麦粉、米
粉、大豆粉、澱粉等をさす。種への衣付けは常法により
行なわれ、衣液を使用する場合その加水量は特に制限さ
れない。また、複数の衣を形成するなど衣の形態もその
如何を問わない。油揚げの条件も特に限定されないが、
温度150〜190℃で30秒間〜3分間行なうのが外
観及び食感に特に良い結果を与える。
【0007】本発明は斯かる油揚食品を常法に従い凍結
する。次いで該凍結品を一旦解凍し、再凍結するが、こ
の解凍は主に衣部分のみについて行ない、種の部分はほ
とんど未解凍状態のまま再凍結するのが、種の食感、食
味に特に良い結果を与える。
【0008】斯かる衣部分のみの解凍条件としては、当
該凍結品の大きさ等によって適宜選定されるが、例えば
10〜250℃の温度下に1〜150分間の放置、好ま
しくは60〜200℃の温度下に2〜30分間の放置が
挙げられ、特に急速解凍が有利である。尚、当該解凍後
の再凍結も常法に従って行なわれる。
【0009】
【作用及び発明の効果】本発明によって得られる冷凍油
揚食品は、長期間冷凍保存しても解凍に際して再び油揚
げした場合に衣の表面の白色化が見られず、揚げたての
外観と食感を具備した高品質のものである。
【0010】特に、本発明は天ぷらのように、衣の量が
多くかつ、衣に凹凸がある冷凍油揚食品での実施に効果
的である。
【0011】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を更に説明する。
【0012】実施例1 むらさきいかを7mm厚、50gの短ざく形に切断して切
り身とした。このいかの切り身に、打ち粉として澱粉を
まぶし、さらに市販の天ぷら粉〔日清製粉(株)製〕1
00重量部(以下部という)に水150部を加えて調製
した衣液を約40g付着させた。これを165℃で2分
間油揚げした。これを−30℃で凍結した後、100℃
で20分間解凍放置し、次いで、−30℃で再凍結し
た。比較例1として解凍しない以外は実施例1と同様に
処理した冷凍品を調製した。これらを165℃で2分間
油揚げした。また対照例1として実施例1と同様の衣液
を付着させ165℃で3分間油揚げした揚げたて天ぷら
を調製した。これら3品について表1の評価基準に基づ
いてパネラー数10人で官能評価を行った。この平均の
結果を表2に示す。
【表1】
【表2】
【0013】実施例2 小麦粉100部に水160部加えて調製した衣液約30
gに、たまねぎ細切り10g、人参細切り10g、春菊
5g、剥き海老5gを混合した。これを、175℃で1
分30秒間油揚げした。これを−20℃で凍結した後、
25℃で2時間解凍放置し、次いで−20℃で再凍結し
た。比較例2として解凍しない以外は実施例2と同様に
処理した冷凍品を調製した。これらを175℃で1分3
0秒間油揚げした。また対照例2として、実施例2と同
様な組成の混合物を175℃で2分30秒間油揚げして
揚げたて天ぷらを調製した。これら3品について実施例
1と同様に官能評価を行った。この結果を表3に示す。
【表3】
【0014】実施例3 20gのエビ(ブラックタイガー)を種として、これに
馬鈴薯澱粉をまぶした後、小麦粉19.8g、ベーキン
グパウダー0.2g、水30gからなる衣液を約40g
付着させた。これを165℃で2分間油揚げした。これ
を−30℃で凍結した後、100℃で20分解凍放置
し、次いで−30℃で再凍結した。比較例3として解凍
しない以外は実施例3と同様に処理して冷凍品を調製し
た。これらを165℃で2分間油揚げした。また対照例
3として実施例3と同様な組成の衣液を付着させ165
℃で3分間油揚げして揚げたてエビ天を調製した。これ
ら3品について実施例1と同様に官能評価を行った。こ
の結果を表4に示す。
【表4】

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 衣付けした油揚食品を凍結後一旦解凍
    し、再凍結することを特徴とする冷凍油揚食品の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 衣付けした冷凍油揚食品の衣部分のみを
    解凍し、再凍結することを特徴とする請求項1記載の冷
    凍油揚食品の製造方法。
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