JP2934129B2 - 防水ジョイントの製造装置 - Google Patents

防水ジョイントの製造装置

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JP2934129B2 JP24688993A JP24688993A JP2934129B2 JP 2934129 B2 JP2934129 B2 JP 2934129B2 JP 24688993 A JP24688993 A JP 24688993A JP 24688993 A JP24688993 A JP 24688993A JP 2934129 B2 JP2934129 B2 JP 2934129B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防水ジョイントの製造
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電線接続部を防水処理して防水ジョイン
トを製造する場合、例えば特開平62−176076号
公報に示されるように行われている。この方法を、図5
を用いて説明する。
【0003】図5(a)、(b)において、1は超音波
振動を発生するホーン、2はその下方に配置されたアン
ビル2であり、それぞれ内面平滑な溶着溝1a、2aを
有する。4は電線、5はその接続部である。この電線接
続部5を防水処理する場合、ホーン1とアンビル2との
間に電線接続部5を挿入し、さらに電線接続部5を挟む
ように絶縁シート10、10を配置する。絶縁シート1
0は、外層材10aが高融点材料(例えば塩化ビニール
シート)、内層材10bが低融点材料(ホットメルト)
からなる2層構造になっている。
【0004】そして、この状態でホーン1を下降させて
適宜圧力で加圧しながら、ホーン1により超音波振動を
発生し、溶着溝1a、2a部分を振動させる。これによ
り、絶縁シート10の低融点の内層材10bが、振動に
よる摩擦熱で溶着し、電線接続部5を液密的に包囲し
て、図6(a)、(b)に示すような防水ジョイント1
1が形成される。なお、図5(a)、(b)において符
号15で示すものは、絶縁シート10を連続供給するロ
ーラ(片方は図示省略してある)である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来このよ
うに製造した防水ジョイントの良品、不良品の識別は、
図6(b)に示すように、内層材10bが外層材10a
の端部からどれだけ外に飛び出しているか(図中、寸法
dで示す)を見て行っていたが、簡単には確認しづら
く、識別者の個人差が大きく出るという問題があった。
【0006】本発明は、上記事情を考慮し、簡単かつ確
実に良品、不良品の識別を行うことができ、しかも識別
者による個人差を少なくすることのできる防水ジョイン
トの製造装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、電線接続部を
挟む2枚の絶縁シートを、外側から加圧するホーンとア
ンビルとを有し、加圧状態で前記ホーンを加振させるこ
とにより、ホーンとアンビルの両溶着溝内にて絶縁シー
トを溶着させて、電線接続部を液密的に包囲する防水ジ
ョイントを製造する装置において、前記アンビルの溶着
溝の内面のみに、適度に溶融した絶縁シートの外表面に
転写し得る凹凸を有した溶着度合判定用の目印を設けた
ことを特徴とする。
【0008】
【作用】この種の製造装置により絶縁シートを溶着させ
る場合、アンビルの溶着溝に接する絶縁シートの外表面
が一番温度が低い。したがって、アンビルの溶着溝の表
面に設けた目印が絶縁シートの外表面に転写されていれ
ば、最も温度の低い部分でも溶融されたと判断すること
ができる。一方、絶縁シートの外表面が平滑なままであ
り、同外表面にアンビルの目印が転写されていない場合
は、溶着時に絶縁シートの外表面まで溶融されていない
と判断することができる。よって、この判断により、適
正に溶着されているか、未溶着かを容易に判別できる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0010】図1は実施例の防水ジョイント製造装置の
概略構成を示す。この製造装置は、図1(a)に示すよ
うに、それぞれ溶着溝1a、2aを有したホーン1とア
ンビル2からなる。ホーン1の溶着溝1aの内面は平滑
であるが、アンビル2の溶着溝2aの内面には、図1
(b)に示すように、ローレット等の凹凸からなる溶着
度合判定用の目印20が刻まれている。この目印20の
凹凸は、適度に溶融した絶縁シート10の外層材10a
(図5参照)の外表面に転写し得る大きさのものであ
る。
【0011】次に、アンビル2の溶着溝2aの内面にの
み溶着度合判定用の目印20を付ける理由について述べ
る。
【0012】図4(a)は、超音波溶着時の絶縁シート
の内部温度を測定した結果を示す。内部温度の観測点
は、図4(b)、(c)に示すA、B、C、D点であ
る。A点は、ホーン1側の溶着溝と絶縁シートの外表面
との接触点である。B点はホーン1側の絶縁シートの内
面と電線の被覆材との接触点である。C点はアンビル2
側の絶縁シートの内面と電線の被覆材との接触点であ
る。D点はアンビル2側の溶着溝と絶縁シートの外表面
との接触点である。
【0013】図4(a)に示すこの実験結果によると、
アンビル2側はホーン1側に比べ、飽和域において温度
が低く、特にD点の温度が最低となることがわかる。こ
のことから、D点が溶融していれば、全部が溶融してい
ると判断することが可能であり、それ故にアンビル2の
溶着溝2aの内面にのみ、凹凸を有した目印20を設け
たのである。
【0014】この製造装置により防水ジョイントを製造
する方法は図5の従来例と同じであり、同方法を実施す
ることにより、図2、図3に示すような防水ジョイント
21が得られる。図2は上から見た図、図3は良品の場
合の下から見た図である。良品の場合は、絶縁シート1
0のアンビル2側の外表面も溶融するので、アンビル2
側の目印20が転写されて、凹凸模様22が形成され
る。
【0015】もし、アンビル2側の絶縁シート10の外
表面が溶融されていない場合は、目印20が転写されな
いので、アンビル2側の絶縁シート10の外表面は平滑
なままである。
【0016】したがって、防水ジョイント21の一方の
面に、図3に示すような凹凸模様22が存在すれば、十
分に溶融が進行したと判断でき、凹凸模様22がなけれ
ば、十分に溶融が進行しなかったと判断することができ
る。つまり、適正溶着か、未溶着かを判別することがで
きる。
【0017】なお、目印20の形状や種類は、上記実施
例のものに限定されない。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
防水ジョイントのアンビル側の外表面に目印が転写され
ているか否かで、良品、不良品の判別を行うことができ
る。したがって、判別が容易かつ確実であり、個人差に
よる誤差を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示し、(a)はホーンとア
ンビルの斜視図、(b)は図(a)のIb−Ib矢視断
面図である。
【図2】本発明の一実施例の装置により得られた防水ジ
ョイントの上から見た斜視図である。
【図3】本発明の一実施例の装置により得られた防水ジ
ョイントの下から見上げた斜視図である。
【図4】本発明の根拠を明らかにする実験の内容を説明
するための図であり、(a)は実験結果の特性図、
(b)は観測点を示す側面図、(c)は観測点を示す正
面図である。
【図5】従来の防水ジョイントの製造状況の説明図であ
り、(a)は製造途中の状態を示す正面図、(b)は同
側面図である。
【図6】従来装置により得られた防水ジョイントを示
し、(a)は斜視図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 ホーン 1a 溶着溝 2 アンビル 2a 溶着溝 5 電線接続部 10 絶縁シート 20 溶着度合判定用の目印
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01R 43/00 H01R 4/70 - 4/72

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電線接続部を挟む2枚の絶縁シートを、
    外側から加圧するホーンとアンビルとを有し、加圧状態
    で前記ホーンを加振させることにより、ホーンとアンビ
    ルの両溶着溝内にて絶縁シートを溶着させて、電線接続
    部を液密的に包囲する防水ジョイントを製造する装置に
    おいて、前記アンビルの溶着溝の内面のみに、適度に溶
    融した絶縁シートの外表面に転写し得る凹凸を有した溶
    着度合判定用の目印を設けたことを特徴とする防水ジョ
    イントの製造装置。
JP24688993A 1993-10-01 1993-10-01 防水ジョイントの製造装置 Expired - Fee Related JP2934129B2 (ja)

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JPH07106039A JPH07106039A (ja) 1995-04-21
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7664441B2 (en) * 2006-07-10 2010-02-16 Ricoh Company, Ltd. Developer holding member, development device, process cartridge, image forming apparatus and method of manufacturing hollow body

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7664441B2 (en) * 2006-07-10 2010-02-16 Ricoh Company, Ltd. Developer holding member, development device, process cartridge, image forming apparatus and method of manufacturing hollow body

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