JP2932953B2 - 電動チェックライタ - Google Patents

電動チェックライタ

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JP2932953B2
JP2932953B2 JP30672294A JP30672294A JP2932953B2 JP 2932953 B2 JP2932953 B2 JP 2932953B2 JP 30672294 A JP30672294 A JP 30672294A JP 30672294 A JP30672294 A JP 30672294A JP 2932953 B2 JP2932953 B2 JP 2932953B2
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岳史 小林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電動チェックライタ
に関するものであり、特に、電動チェックライタの印字
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電動チェックライタは、フレーム
にアームの基部を枢着し、このアームにモータやソレノ
イドアクチュエータ等の駆動機構を介装してアームを昇
降するように形成されている。アームの先端部には活字
輪が軸着されており、印字制御部が活字輪の回転とアー
ムの昇降及び用紙送りを制御する。
【0003】電動チェックライタの操作パネルには数字
入力キーやファンクションキーが配列され、印字制御部
が駆動機構を制御して活字輪、アーム及び用紙送りロー
ラを駆動し、小切手用紙等に入力された金額に応じた数
字並びに記号を印字する。
【0004】活字輪の外周面には数字と記号の活字が配
列され、活字の表面には一定間隔で平行に溝が刻設され
ている。また、フレームに設けたプラテンの表面にも活
字輪の溝と噛合する溝が刻設されており、アームが下降
して活字輪の活字とプラテンとによって印字用紙が挟圧
されたときに、活字とプラテンとの溝によって印字用紙
にエンボス模様付の数字や記号が刻印される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の活字輪形電動チ
ェックライタは、数字と記号を配列した活字輪と活字輪
駆動機構を備えているため、構造が複雑で大型であり、
重量も重く作動音も大きいという欠点がある。従って、
活字輪形印字装置に代えてドットインパクト形プリンタ
装置等を用いて小型軽量化することが考えられるが、通
常のプリンタヘッドとプラテンの組合せでは小切手など
に必要とされるエンボス模様を刻印することができない
ため、何らかのエンボス加工手段を要することになる。
そこで、ワイヤドットプリンタ装置等を用いて小型軽量
化し、且つ実用に供することができる刻印性能を有する
電動チェックライタを提供するために解決すべき技術的
課題が生じてくるのであり、本発明は上記課題を解決す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するために提案するものであり、金額入力機能と印字
装置を備えた電動チェックライタに於て、前記印字装置
としてワイヤドットプリンタ装置を搭載し、前記ワイヤ
ドットプリンタ装置のプリンタヘッドに対向するプラテ
ンを配設し、樹脂又は金属の線材を平織したメッシュシ
ートを前記プラテン上に敷設したことを特徴とする電動
チェックライタを提供するものである。
【0007】
【作用】キーボード等の入力装置から発行金額を入力し
て印字実行指令を入力すると、印字制御部はワイヤドッ
トプリンタ装置のヘッドキャリッジとプリンタヘッドと
を同期駆動し、小切手用紙等に入力内容に応じた金額を
印字する。ヘッドキャリッジの走行に伴って、プリンタ
ヘッドがインクリボン並びに印字用紙に打撃を与え、プ
リンタヘッドのワイヤによって打撃されたインクリボン
と印字用紙は変形してメッシュシートの線材間の間隙に
陥没し、印字用紙にインクが転写されるとともに印字用
紙が塑性変形してドットサイズの点がエンボス加工され
る。
【0008】また、ワイヤがメッシュシートの線材上に
位置している場合であっても、打撃された印字用紙を介
して押圧された線材が前後左右いずれかに移動してワイ
ヤの経路から退避するため、数字や記号の全ドットが均
一にエンボス加工される。
【0009】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図に従って詳述
する。図1は電動チェックライタ1を示し、外筐2の上
面に発行金額を入力するための数字キー並びにプリント
キー等のファンクションキーからなるキーボード3が配
列されており、その後方にLCD4が配設されている。
また、前面には用紙挿入口5並びに用紙テーブル6が設
けられ、用紙テーブル6の上方にワイヤドットプリンタ
装置7が内蔵されている。
【0010】ワイヤドットプリンタ装置7のキャリッジ
ガイドレール8,9にはヘッドキャリッジ10が走行自
在に装着され、ヘッドキャリッジ10にプリンタヘッド
11が搭載されている。
【0011】キャリッジガイドレール8,9はフレーム
の左右側板(図示せず)に上下平行に架設されてヘッド
キャリッジ10をスライド自在に支持しており、図示は
省略するが、左右側板に設けたプーリに夫々設けたプー
リにタイミングベルトが巻装されている。そして、タイ
ミングベルトの1点がヘッドキャリッジ10に止着され
ており、タイミングベルトを駆動するキャリッジ駆動モ
ータによってヘッドキャリッジ10が往復走行される。
【0012】ヘッドキャリッジ10にはインクリボンカ
セット12を着脱することができ、装着したインクリボ
ンカセット12のインクリボンは、ヘッドキャリッジ1
0の走行と連動してインクリボンカセット12内で巻取
られることは一般的なワイヤドットプリンタと同様であ
る。
【0013】用紙テーブル6上には、プリンタヘッド1
1に対向するプラテン13が設けられており、プラテン
13の表面にメッシュシート14が敷設されている。図
2に示すように、メッシュシート14は、ポリエチレン
のモノフィラメント15を平織して成形され、矩形のフ
レーム16に張設されている。本実施例においては線径
が約0.25mm程度のモノフィラメント15を使用し、
33メッシュ程度に平織したメッシュシート14を使用
しているが、特にこれに限定するものではなく、例え
ば、PVCまたはナイロン系合成樹脂等のモノフィラメ
ントやステンレススチールワイヤ等の金属線を用いても
よい。尚、図示は省略するが、フレーム16は、図1に
示した外筐2或いはプラテン13に係止爪等のロック手
段を設けてプラテン13に対して着脱自在とする。
【0014】図3は、電動チェックライタ1の回路ブロ
ックを示し、印字制御部21に入出力制御装置22を介
して入力手段であるキーボード3、LCD駆動回路2
3、プリンタヘッド駆動回路24、キャリッジモータ駆
動回路25が接続されている。
【0015】印字制御部21のROM26には、数字や
記号のフォントデータや、入力された数字列に「¥」と
「※」と「,」とを夫々自動的に付加する印字プログラ
ム27が格納されており、キーボード3から発行金額を
入力すると、印字制御部21のCPU28はLCD駆動
回路23を駆動してLCD4に入力内容を表示するとと
もに、ROM26から対応するフォントのドットデータ
を読み出してRAM29に格納する。
【0016】そして、用紙テーブル6の所定位置に小切
手等の印字用紙をセットし、キーボード3の印字実行キ
ーを打鍵すると、印字制御部21のCPU28はクロッ
ク信号によってキャリッジモータ駆動回路25とプリン
タヘッド駆動回路24とを同期駆動し、プリンタヘッド
駆動回路24にデータ並びにラッチ信号を逐次転送して
プリンタヘッド11を駆動するとともに、キャリッジモ
ータ30を駆動してヘッドキャリッジ10を走行させ
る。
【0017】そして、ヘッドキャリッジ10の走行に伴
って、プリンタヘッド11がインクリボン並びに印字用
紙に打撃を与え、インクリボンのインクを印字用紙に転
写する。このとき、図4に示すように、プリンタヘッド
11のワイヤ31によって打撃されたインクリボン32
並びに印字用紙33が変形し、メッシュシート14のモ
ノフィラメント15の間隙に没入してプラテン13に圧
接し、印字用紙33にインクが転写されるとともに印字
用紙33が塑性変形してドットサイズの点が刻設され
る。
【0018】また、メッシュシート14のモノフィラメ
ント15は、夫々前後或いは左右に微動することができ
るので、ワイヤ31がメッシュシート14のモノフィラ
メント15の直上に位置している場合であっても、打撃
された印字用紙33を介して押圧されたモノフィラメン
ト15が前後左右いずれかに移動してワイヤ31の経路
から退避するため、確実に印字用紙33をエンボス加工
することができる。
【0019】図5は電動チェックライタ1による印字結
果のイメージを示し、数字並びに記号を構成する全ドッ
トは、印字用紙の表面よりも沈下して裏面に突出したエ
ンボス模様が形成される。
【0020】また、本発明のものとは異なりプラテンの
表面に凹凸のメッシュ模様を一体成形したものや、メッ
シュシートをプラテンの表面に全面的に接着してメッシ
ュシートの各線材を固定したものと本発明の印字装置と
を比較実験したところ、本発明の印字装置はメッシュシ
ート14のモノフィラメント15が夫々前後或いは左右
に移動できるため、ワイヤ31の打撃位置にかかわらず
ワイヤ31の突出量が制限されることがなく、他の構成
のものよりも印字された数字を構成するドットの沈下量
が均一であり、且つ沈下量が数十パーセント程度深い明
確なエンボス模様が形成されるという結果が得られた。
【0021】尚、本発明は上記一実施例に限定するもの
ではなく、メッシュシート14の取付手段としては、メ
ッシュシート14の縁端部をプラテン13に接着して取
付けてもよい。また、プラテンやメッシュシートは種々
の材質ものが使用でき、この発明がそれらの改変された
ものに及ぶことは当然である。
【0022】
【発明の効果】この発明は、上記一実施例において詳述
したように、電動チェックライタの印字装置としてワイ
ヤドットプリンタ装置を用い、プラテンにメッシュシー
トを敷設することによって均一なエンボス加工による印
字を可能とした。よって、大型の活字輪を回転及び昇降
させる従来の電動チェックライタと比較して構造が簡素
化して重量を削減でき、電動チェックライタの小型軽量
化に寄与するとともに印字速度の高速化並びに騒音の低
下に効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示し、電動チェックライタ
の斜視図。
【図2】図1に示すプラテンとメッシュシートの斜視
図。
【図3】図1に示す電動チェックライタの回路ブロック
図。
【図4】印字時におけるメッシュシートの作用を示す解
説図である。
【図5】図1に示す電動チェックライタの印字結果を示
す解説図である。
【符号の説明】
1 電動チェックライタ 3 キーボード 7 ワイヤドットプリンタ装置 10 ヘッドキャリッジ 11 プリンタヘッド 12 インクリボンカセット 13 プラテン 14 メッシュシート 15 モノフィラメント 16 フレーム 31 ワイヤ 32 インクリボン 33 印字用紙
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 3/50 B41J 2/24 B65C 9/46 B41J 11/02 B41K 3/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金額入力機能と印字装置を備えた電動チ
    ェックライタに於て、前記印字装置としてワイヤドット
    プリンタ装置(7)を搭載し、前記ワイヤドットプリン
    タ装置(7)のプリンタヘッド(11)に対向するプラ
    テン(13)を配設し、樹脂又は金属の線材(15)を
    平織したメッシュシート(14)を前記プラテン(1
    3)上に敷設したことを特徴とする電動チェックライ
    タ。
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