JP2931785B2 - 印刷システムおよび印刷結果管理装置 - Google Patents

印刷システムおよび印刷結果管理装置

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JP2931785B2
JP2931785B2 JP8021339A JP2133996A JP2931785B2 JP 2931785 B2 JP2931785 B2 JP 2931785B2 JP 8021339 A JP8021339 A JP 8021339A JP 2133996 A JP2133996 A JP 2133996A JP 2931785 B2 JP2931785 B2 JP 2931785B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷物の重複や欠
落、不良印刷、印刷物の誤送付などをほぼ完全に防ぎ、
印刷物ごとに異なる印刷内容を順次高速に印刷して所望
の印刷物を作成する印刷システム、および、そのような
印刷システムに係わる印刷結果管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】紙などの媒体上に所定の情報を視覚的に
認識可能に記録する方法としては、刷版を用いて印刷機
により高速に、同一の情報を大量の媒体上に記録する方
法や、コンピュータの端末装置として用いられるような
プリンタなどにより、低速ながら任意のデータを比較的
小数の媒体上に印字する方法などがよく知られている。
しかしまた、可変なデータ、すなわちたとえば1枚ずつ
に異なるデータを、高速に大量に印刷したいという要望
もあり、そのための高速なプリンタ装置も実用化されて
いる。
【0003】可変データを高速印刷するそのようなプリ
ンタ装置は、印刷媒体を高速に搬送する搬送手段、その
搬送手段により搬送される用紙上に高速にイメージを記
録する印刷手段、順次入力される印刷データが適切に用
紙上に印刷されるようにそれらを適切に制御する制御手
段などから構成される。そして、その印刷手段には、た
とえばインクジェットヘッドによりインクジェット方式
により印刷を行う方法などが適用されている。インクジ
ェット方式により印刷を行うそのような高速プリンタ装
置としては、たとえば毎秒5m、A4サイズの印刷用紙
であれば毎秒15枚以上の速度で印刷を行う装置も実用
化されている。
【0004】また、そのような高速プリンタ装置の適用
対象の1つとして、たとえば株券や各種金券、あるいは
多数の顧客に対する大量の請求書などのように、印刷量
が大量でありかつそれぞれに異なる番号や内容を印刷し
なければならないような書類の印刷がある。そのような
重要な書類を印刷をする際には、印刷内容の重複や脱落
などの不良は完全に防ぐ必要がある上に、カスレやつぶ
れなどの不良印刷、線幅や濃淡のバラツキなどの低品質
な印刷も許されず、正確なデータを高品質に印刷するこ
とが求められる。また、そのような請求書や金券などの
重要書類の印刷においては、所望の書類を所望の量だけ
印刷する、すなわち、1つの内容の印刷物を1つだけ作
成するこ要求され、印刷物の重複や欠落を完全に避けな
ければならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、そのような重
要な書類を前述したような高速プリンタ装置で印刷する
場合には、前述したような種々の印刷条件に対応するの
が非常に難しいという問題がある。たとえば、そのよう
な高速プリンタ装置において前述したような重要な書類
を印刷する場合には、不良印刷を完全に除外する必要が
あり、そのために個々の印刷物を検査したいという要望
がある。しかし、毎秒10枚以上の速度で印刷される印
刷物を目視で実時間で検査するのは当然不可能である
し、印刷された後で個々の印刷物を検査するとしても膨
大な作業者と膨大な時間が必要となり、印刷された印刷
物を逐次人間が目視により検査することは不可能に近
い。そのため、印刷物の検査は十分に行えず、不良な印
刷物を出荷してしまう可能性を除去しきれないという問
題がある。
【0006】また、そのような重要書類を印刷する場合
には、印刷物の重複や欠落は許されず、所望の印刷内容
が適切に印刷された印刷物を各々1つずつ作成しなけれ
ばならない。しかし、前述したような高速プリンタ装置
においてはその高速さのため印刷抜けなどが生じる可能
性が考えられる上に、不良印刷が発生した場合や印刷処
理を途中でストップした時などに、廃棄したり処理中だ
った印刷物を重複して印刷したり欠落させたりするミス
が発生することも容易に想像できる。すなわち、そのよ
うな1枚の重複や欠落、不良印刷を含まないようにその
ような印刷物を作成することは、前述したような現状の
高速プリンタ装置では難しかった。
【0007】したがって本発明の目的は、個々の印刷物
について印刷結果の精細な検査が可能で、これにより不
良な印刷物を排除し正確で高品質な印刷が行え、さらに
印刷部の重複や欠落をほぼ完全に避けることができるよ
うな、信頼性の高い印刷システムを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、印刷結果を精度よく検査できる検査装置を設け、不
良が検出された場合には直ちに印刷物にマークを付ける
など、その検査結果を有効に使用するようにした。ま
た、印刷する印刷物、適切に印刷できた印刷物、不良印
刷された印刷物、適切に印刷された印刷物として外部に
出力された印刷物、および、廃棄された印刷物などは、
専用の管理装置において集中一元管理するようにし、印
刷物の重複や欠落を防ぐようにした。
【0009】したがって、本発明の印刷システムは、
印刷物ごとの印刷データと当該印刷物の送付先を含む印
刷物ごとに異なる印刷内容を順次高速に印刷するプリン
タ装置と、前記印刷された印刷物の画像を読み込み、当
該印刷画像に基づいて、該印刷物の印刷内容および印刷
状態を検査し、該印刷が適切か不適切かを判定する印刷
結果検査装置と、前記検査の結果、印刷が不適切と判定
された印刷物に対して、印刷された前記送付先に基づい
て当該印刷物が送付されない程度に、当該送付先の印刷
部分を実質的に無効にするようなマークを含む、印刷が
不適切である旨のマークを印刷するマーキング装置と、
前記印刷された印刷物より前記マークを検出し、該マー
クが検出された印刷物を排除する不良印刷物排除装置
と、前記排除が行われなかった各印刷物を、外部から前
記送付先が目視可能なように各々封筒に封入し送付物を
形成する印刷物封入装置と、少なくとも、前記印刷物が
封入された封筒の前記送付先部分に、前記送付先の印刷
部分を実質的に無効にするマークが印刷されていないこ
とを検出することにより前記形成された送付物が適切な
送付物であることを検査し、該適切な送付物を出力する
送付物検査装置と、前記プリンタ装置において印刷を行
なった印刷物ごとに、前記印刷結果検査装置における検
査の結果と、前記不良印刷物排除装置における排除の結
果と、前記送付物検査装置における検査結果とを照合
し、少なくとも、前記印刷結果検査装置における検査の
結果印刷が不適切と判定された印刷物が出力されないよ
うに、前記各印刷物の処理状態を管理する管理装置とを
有する。
【0010】好適には、本発明の印刷システムは、前記
管理装置において処理が終了されていない印刷物を再印
刷する、前記プリンタ装置とは異なる装置である再印刷
手段をさらに有する。 また好適には、前記印刷物封入装
置は、さらに前記再印刷手段により再印刷された印刷物
を、外部から前記送付先が目視可能なように各々封筒に
封入し送付物を形成するさらに好適には、前記再印刷
手段は、少なくとも前記プリンタ装置よりも不良印刷が
生じる可能性が低い第2のプリンタ装置を有する特定
的には、前記プリンタ装置は、インクジェットヘッドを
有し、インクジェット方式により前記印刷内容を高速に
印刷するプリンタ装置であり、前記第2のプリンタ装置
は、電子写真方式により前記印刷内容を印刷するプリン
タ装置である
【0011】また好適には、前記管理装置は、前記各結
果を照合し、印刷が適切と判定された印刷物を有する送
付物が前記出力された場合に、当該印刷物に対する処理
が終了したものとして管理する さらに好適には、前記管
理装置は、印刷対象の全ての印刷物が、適切に送付物と
して送付されるように、前記管理を行なう
【0012】好適には、前記マーキング装置は、前記印
刷が不適切と判定された印刷物の所定の位置に、所定の
文字、文字列、図形、バーコードのいずれかあるいはそ
れらの組み合わせたマークを少なくとも印刷し、前記不
良印刷物排除装置は、前記印刷されたマークを検出し、
印刷が不適切な印刷物を検出し排除する
【0013】また本発明は、システム構成の都合上、前
記印刷結果検査手段、前記マーキング手段、前記不良印
刷物排除手段、前記第2のプリンタ装置、送付物検査装
置、および、前記管理手段を有する印刷結果管理装置の
形態でも提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を、図1〜
図18を参照して説明する。本実施の形態においては、
個々に内容の異なる大量の印刷物を高速に印刷し、各印
刷物を封筒に封入して送付可能な状態にする大規模印刷
システムであって、特に、請求書などの重要書類の印刷
に使用可能なように、不良印刷、送付先間違い、印刷物
の重複や欠如などをほぼ完全に発生させないようにした
印刷システムについて説明する。図1は、その印刷シス
テムの全体構成を示すブロック図である。印刷システム
1は、プリンタ装置10、封入装置20、検査管理装置
30、再印刷プリンタ40および全体を制御する全体制
御装置50を有する。
【0015】以下、各部の構成・機能および動作につい
て説明する。まず、プリンタ装置10の構成および動作
について図2〜図14を参照して説明する。図2は、プ
リンタ装置10の構成を示すブロック図である。プリン
タ装置10は、用紙搬送部110、印刷部200、ヘッ
ド駆動部230、印刷イメージ記憶部240、インター
フェイス部250、テストパタン生成部300、イメー
ジ読み取り部400、検査イメージ記憶部460、モニ
タ470、検査部500、制御部600、操作部61
0、ヒータ620および不良印刷マーキング部630を
有する。図3は、プリンタ装置10の概略外観図であ
り、(A)は本体側面図、(B)は本体上面図である。
プリンタ装置10は、実際に印刷用紙が搬送され、印刷
・検査・マーキングが行われる本体700と、本体70
0とは別筐体に収容されている図示せぬ制御ユニットお
よび操作ユニットより構成されている。
【0016】用紙搬送部110は、被印刷媒体である印
刷用紙を搬送する紙送り機構である。本実施の形態にお
いては、プリンタ装置10においてロール状に巻かれた
連続用紙に印刷を行うものとする。図3(A)に示すよ
うに、用紙搬送部110は、ロール紙供給部110-1
印刷ヘッド220-1〜220-4下を印刷用紙を搬送する
印刷部用紙搬送ユニット110-2、CCDカメラ440
-1〜440-4下を印刷用紙を搬送する検査部用紙搬送ユ
ニット110-3、不良印刷マーキング部630下を印刷
用紙を搬送する不良印刷マーキング部用紙搬送ユニット
110-5、ヒータ620中を印刷用紙を搬送するヒータ
部用紙搬送ユニット110-4、および、排紙された連続
印刷用紙を順次巻き取る巻き取り部110-6が、一体的
に連結されて構成されているものであり、これにより、
印刷用紙を高速かつ所定の速度で安定して搬送する。
【0017】用紙搬送部110は、印刷用紙を送るロー
ラやガイド、ローラの回転速度から用紙搬送速度を検出
するエンコーダなどから構成され、制御部600から入
力される制御信号に基づいて、印刷用紙の搬送・停止、
速度調整などが行われる。たとえば、図3(B)に示す
ように、印刷部用紙搬送ユニット110-2の先頭付近の
紙送りローラに設けられたエンコーダ111からのパル
スは、印刷時のタイミングを生成する信号として印刷部
200に出力される。また、ロール紙供給部110-1
り供給された印刷用紙800には、印刷部200に供給
された直後に図示せぬキューマーク印刷部によりキュー
マークが印刷される。以後、後述する各ヘッドおよびカ
メラなどは、その近傍に設けられたキューマーク検出セ
ンサによりこのキューマークを検出し、印刷用紙800
上の副走査方向の位置決めを行う。なお、本実施の形態
の用紙搬送部110は、3m/s程度で印刷用紙を搬送
する。
【0018】印刷部200は、制御部600から入力さ
れる制御信号に基づいて、印刷イメージ記憶部240に
記憶されているイメージデータを印刷用紙に印刷する。
印刷部200について、図4〜図7を参照して詳細に説
明する。図4は、印刷部200の構成を示すブロック図
である。図5(A)は印刷部200のヘッド220-1
220-4の配置を示す図、図5(B)は後述するイメー
ジ読み取り部400のカメラ440-1〜440-4の配置
を示す図である。印刷部200は、4個の印刷部200
-1〜200-4を有する。各印刷部200 -i(i=1〜
4)には、制御部600から制御信号が入力され、印刷
イメージ記憶部240に記憶されているイメージデータ
が読み込まれる。また、前述した用紙搬送部110のエ
ンコーダ111からの信号は、全ての印刷部200-1
200-4に共通に入力される。
【0019】各印刷部200-i(i=1〜4)は、印刷
制御部210-iおよびヘッド220 -iを有する。印刷制
御部210は、制御部600から入力される制御信号,
および、用紙搬送部110のエンコーダ111から入力
される信号に基づいて、搬送される印刷用紙に対するヘ
ッド220の動作タイミングや、ヘッド220における
後述するインク滴下速度を制御する。ヘッド220は、
各々ドット密度が240dpiで印字幅Wh が4インチ
のインクジェットヘッドであり、印刷制御部210から
の制御に従って、印刷イメージ記憶部240から読み出
したイメージデータを順次記録する。本実施の形態にお
いては、4個のヘッド220-1〜220-4が、図5
(A)に示すように、各ヘッドの印字ドットが連続する
ように配置されており、全体として16インチ(4イン
チ×4個)の印字幅Wp で印刷用紙に印字できるように
なっている。
【0020】さらに、ヘッド220の印字方式につい
て、図6を参照して説明する。図6は、ヘッド220の
構造および動作原理を説明する図である。ヘッド220
において、インクボトル221内のインク224は、各
ドットに対応するノズル222から、100kHzの周
期で、すなわち、毎秒10万滴が滴下される。その各イ
ンク224に対して、ノズル222の下を搬送されてい
る印刷用紙800の当該位置が黒に印字されるべき位置
であった場合には、そのインク224はそのまま印刷用
紙800上に滴下され、印刷用紙800のその位置を黒
くする。また、その位置が印字されるべきでない空白の
位置であった場合には、図示せぬ電界印加手段により電
界を印加し、インク224をキャッチャ223側に引き
寄せる。その結果、そのインク224はキャッチャ22
3内に回収され、印刷用紙800上には滴下されない。
【0021】このような方法により、ヘッド220は、
図7に示すように、ドットピッチが約0.1mm、ドッ
トサイズが直径約0.1mmのドットを適宜印字してい
き、所望のイメージを印刷する。なお、ヘッド220に
おいては、同一の位置に複数のインク224を滴下する
ことも可能であり、プリンタ装置10はこれにより疑似
階調を表現する。また、本実施の形態においては、イン
クジェットヘッドとして、サイテックス・ディジタル・
プリンティング社製の240dpi/4インチインクジ
ェットヘッドを使用する。
【0022】ヘッド駆動部230は、前述した印刷部2
00のヘッド220の位置の微調整を行う手段である。
本実施の形態においては、4個のヘッド220-1〜22
-4を用いて1枚の印刷物を印刷しているため、これら
の位置がずれると印字されるドットの位置もずれて、適
切に印刷が行えなくなる。そのため、ヘッド駆動部23
0の位置をプリンタ装置10の解像度と同レベルの精度
で調整する必要があり、ヘッド駆動部230は、その位
置調整を行う。したがって、ヘッド駆動部230は、4
個のヘッド220-1〜220-4に対応した4個のヘッド
駆動部230-1〜230-4から構成される。各ヘッド駆
動部230-i(i=1〜4)は、ヘッド220-1〜22
-4の位置を移動させるステップモータと、その移動範
囲を限定するリミットスイッチなどから構成されてお
り、予め設定されたその移動範囲内で、制御部600よ
り入力される制御信号に基づいて、ヘッド220-1〜2
20-4の位置調整を行う。
【0023】なお、制御部600においては、後述する
検査部500における印刷結果の検査の結果に基づい
て、各ヘッド220-i(i=1〜4)の位置調整の信号
を生成する。また、ヘッド220の調整は、印字ヘッド
の方向である主走査方向(図5におけるX方向)およ
び、印刷用紙の搬送方向に等しい副走査方向(図5にお
けるY方向)の両方について行う。ただし、Y方向の調
整については、このヘッド220の位置合わせと、ヘッ
ド220おける印字タイミングの調整を合わせて行うこ
とにより、最終的に適切な印刷が行えるように調整され
る。
【0024】印刷イメージ記憶部240は、印刷部20
0により印刷用紙800上に印刷されるイメージデータ
を記憶するメモリであり、本実施の形態においては、デ
ュアルポートRAMが用いられている。印刷イメージ記
憶部240には、インターフェイス部250を介して全
体制御装置50から転送されてきたイメージデータ、あ
るいは、テストパタン生成部300で生成されたイメー
ジデータが、ビットマップ形式で記憶される。
【0025】インターフェイス部250は、全体制御装
置50から転送される印刷イメージデータを印刷イメー
ジ記憶部240に転送するインターフェイスであり、本
実施の形態においては、専用のシリアルインターフェイ
スである。印刷イメージデータは、このインターフェイ
ス部250により、印刷速度に応じて高速に転送され
る。
【0026】テストパタン生成部300は、プリンタ装
置10の各部が正常に動作し、適切に印刷が行えるか否
かをチェックするためのテストパタンを生成する。本実
施の形態においては、そのチェックに用いるイメージデ
ータはテストパタン生成部300内のROMに予め記憶
されており、制御部600から入力される制御信号に基
づいて、そのイメージデータを読み出し、ビットマップ
イメージに展開し、印刷イメージ記憶部240に出力す
る。なお、制御部600は、プリンタ装置10を立ち上
げた時など、一連の印刷作業を行う前に、テストパタン
生成部300にテストパタンを生成させ、テスト印字を
行ってプリンタ装置10の印字状態をチェックする。
【0027】本実施の形態においては、テストパタンと
しては、4個のヘッド220-1〜220-4の位置調整の
ための第1のテストパタンと、印字ヘッドの状態を評価
するための第2のテストパタン、および、印字された文
字品質を評価するための第3のテストパタンの3個のテ
ストパタンを用いる。ヘッド220-i(i=1〜4)の
位置調整のための第1のテストパタンの一部を図8に示
す。図8(A)はそのテストパタンの一部を示す図、
(B)は(A)の領域Cを拡大した図である。
【0028】図8に示すような、2個のヘッド22
-i,220-i-1(i=1〜3)間に1ドットの間隙が
あるようなパタンを印字し、印刷されたイメージ上にお
いても、その間隙dが1ドット分の間隙になっているか
否かをチェックすれば、その2個のヘッド間のX方向
(主走査方向)の位置のずれが検出でき、補正も可能と
なる。また、図8(B)のテストパタンE1,E2に示
すような,X方向に印字されたパタンが、同じ列上に印
字されているか否かをチェックすることにより、2個の
ヘッド220-i,220-i-1のY方向(副走査方向)の
印字位置のずれが検出でき、補正も可能となる。
【0029】また、印字ヘッドの状態を検査するための
第2のテストパタンを図9に示す。図9に示す第2のテ
ストパタンは、3個のテストパタンF,G,Hから構成
されている。テストパタンFは、Y方向1ドットごと
に、X方向に直線を引いたパタン、すなわち、各ヘッド
の全ドットを黒または白に交互にして印字したパタンで
ある。テストパタンGは、X方向1ドットごとに黒また
は白を交互に印字し、Y方向に直線を引いたパタンであ
る。テストパタンHは、テストパタンGの各ドットの黒
または白を反転させたパタンである。このような第2の
テストパタンを用いれば、たとえば、ヘッド220の機
能を1ドットごとに検査できる。たとえば、ノズルの詰
まりやインクの漏れ、あるいは他のドットとの干渉など
があれば、直ちに検出できる。
【0030】第3のテストパタンは、図示しないが、種
々の文字が多数配置されているようなテストパタンであ
る。この第3のテストパタンを用いて、有意な文字・図
形の印字品質のチェックを行う。具体的には、文字の不
揃い、文字細り、文字太り、印刷位置違い、白抜け、ピ
ンホール、文字スキュー、汚れ、濃度差、および、文字
の欠けなどのチェックを行う。
【0031】イメージ読み取り部400は、印字内容お
よび印字品質をチェックするために、印刷部200によ
り印刷用紙上に印刷されたイメージを読み込み、ビット
マップイメージデータとして検査イメージ記憶部460
に出力する。イメージ読み取り部400について、図1
0〜図13を参照して詳細に説明する。図10は、イメ
ージ読み取り部400の構成を示すブロック図である。
イメージ読み取り部400は、4個のイメージ読み取り
部400-1〜400-4より構成される。各イメージ読み
取り部400-i(i=1〜4)には、制御部600から
制御信号が入力される。また各イメージ読み取り部40
-iからは、読み込まれたイメージデータが検査イメー
ジ記憶部460に出力される。
【0032】各イメージ読み取り部400-i(i=1〜
4)は、キューマーク検出センサ410-i、エンコーダ
部420-i、光照射部430-i、CCDカメラ440-i
および制御部450-iを有する。キューマーク検出セン
サ410は、各イメージ読み取り部400のCCDカメ
ラ440の近傍に設けられており、連続的に搬送されて
いる印刷用紙800の印刷物の区切りごとに記録されて
いるキューマークを検出する。キューマークを検出した
ら、その旨の信号を制御部450に出力する。
【0033】エンコーダ部420は、同じくイメージ読
み取り部400のCCDカメラ440の近傍に設けられ
ており、キューマーク検出センサ410で検出された印
刷用紙800の搬送速度を検出する。エンコーダ部42
0の構成について図11を参照して説明する。エンコー
ダ部420は、エンコーダ421、カウンタ422およ
び速度算出部423を有する。エンコーダ421は、た
とえば用紙搬送部110の印刷用紙搬送ローラと一体的
に回転し、回転角度に対応した所定のパルスを出力す
る。そのパルスをカウンタ422で計数し、速度算出部
423において所定の時間内の前記計数値に基づいて、
印刷用紙800の搬送速度を算出する。
【0034】光照射部430は、後述するCCDカメラ
440にてイメージを取り込む印刷用紙上の領域に、適
切な光量を与える手段である。本実施の形態において
は、筐体内に設けられたハロゲンランプの光を、ファイ
バケーブルにて案内して、CCDカメラ440の撮像範
囲に照射する。CCDカメラ440においてイメージを
取り込む際には、印刷用紙800の搬送速度が速くなる
と必要な光量も大きくなる。すなわち、印刷用紙800
の搬送速度と必要な光量はほぼ比例関係となる。したが
って、光照射部430で照射する光量は、エンコーダ4
21において検出された印刷用紙の搬送速度に基づいて
制御される。
【0035】CCDカメラ440は、印刷されたイメー
ジを読み込み、検査イメージ記憶部460に出力する。
そのCCDカメラ440の構成について、図12および
図13を参照して説明する。図12は、CCDカメラ4
40および検査イメージ記憶部460の構成を示すブロ
ック図であり、図13は、さらにラインセンサ441の
動作を説明する図である。CCDカメラ440は、ライ
ンセンサ441、出力アンプ442、A/D変換器44
3、シフトレジスタ444、ラインメモリ445および
バススイッチャ446を有する。
【0036】ラインセンサ441は、分解能が16ドッ
ト/mmで、水平方向に2048素子、垂直方向に96
段のTDI(時間遅延積分)段数を有するTDI−CC
D(charge coupled device) センサである。したがっ
て、1個のラインセンサ441による読み取り幅Wcは
128mmとなる。本実施の形態においては、4個のラ
インセンサ441-1〜441-4を、図4(B)に示すよ
うにその読み取り範囲を一部重複させて配置しており、
全体としてヘッド220の印字幅Wp の範囲を全て読み
込めるようになっている。また、TDI−CCDセンサ
441には15MHzのクロックが印加される。したが
って、1ラインスキャン時間は約17μsとなる。
【0037】TDI−CCDセンサ441について図1
3を参照して説明する。TDI−CCDセンサ441に
おいては第1列目の素子(ROW1)で検出した光学的
イメージはアレイの前面に結像し、フォトンにより生成
された電荷は1ラインの走査に対応する蓄積時間の間、
ポテインシャル井戸に集められる。そして、垂直方向
(TDI段方向)のクロックによって、その電荷は次の
列(ROW2)に垂直的にシフトされる。次の列におい
て、前と同じイメージが結像していれば、ROW2で生
成された電荷が前の列からの電荷に加算されることにな
り、感度あるいは露出時間が2倍になったことになる。
【0038】したがって、画像の動きに、垂直方向のク
ロックおよびTDI転送方向を同期させておけば、TD
I段数だけ積分されることになる。本実施の形態のTD
I−CCDセンサ441においては、TDI段数が96
段なので、検出されたイメージは96倍に積分される。
積分されたデータは、最終的には、TDI−CCDセン
サ441の水平方向シフトレジスタからシリアルに出力
される。また、TDI−CCDセンサ441は2048
ビットの水平解像度を有しており、それらが8個のタッ
プより出力される。したがって、1タップからは256
ビットのデータが出力される。
【0039】TDI−CCDセンサ441の各タップか
ら出力されたデータは、出力アンプ442-1〜442-8
で順次増幅され、A/D変換器443-1〜443-8でA
D変換されてシフトレジスタ444-1〜444-8に入力
される。さらに、256ビット分のデータがラインメモ
リ445-1〜445-8に蓄積され、8個のラインメモリ
445-1〜445-8が順次バススイッチャ446により
選択されて、各ラインのデータごとにページメモリ46
-1に入力される。
【0040】制御部450は、イメージ読み取り部40
0の各部を制御する。制御部450においては、制御部
600からの制御信号や、前述したようなキューマーク
検出センサ410によるキューマーク検出の情報、エン
コーダ部420による印刷用紙搬送速度の情報に基づい
て、光照射部430の光量の制御や、CCDカメラ44
0にイメージ読み込みの制御を行う。
【0041】検査イメージ記憶部460は、イメージ読
み取り部400で読み込まれたイメージデータを記憶す
る記憶手段である。本実施の形態において、検査イメー
ジ記憶部460は、図12に示したような、4個のCC
Dカメラ440-1〜440-4に対応した、4個のページ
メモリ460-1〜460-4より構成される。
【0042】モニタ470は、4個のCCDカメラ44
-1〜440-4で読み込んだイメージデータを、そのま
ま表示する表示装置であり、4個のCCDカメラ440
-1〜440-4に対応した4個のモニタ470-1〜470
-4より構成される。このモニタ470は、前述した図示
せぬ制御ユニット上に載置され、通常時は、作業者が目
視で大まかな状況把握をするのを助け、異常時には印刷
結果を確認するために用いられる。
【0043】検査部500は、印刷イメージ記憶部24
0に記憶されている印刷イメージと、検査イメージ記憶
部460に記憶されている印刷物から読み込んだ検査イ
メージとを比較照合し、印刷状態が適切か否かを判定
し、その判定結果を制御部600に出力する。本実施の
形態において、検査部500は、通常のマイクロプロセ
ッサを有する演算処理手段により実現される。以下、図
14のフローチャートを参照して検査部500の動作に
ついて説明する。
【0044】まず、検査をスタートすると(ステップS
0)、4個のCCDカメラ440-1〜440-4で読み取
られ、4個のページメモリ460-1〜460-4に格納さ
れている各イメージデータを、1枚のフレーム中にマッ
ピングし、1枚のイメージデータとして取り扱えるよう
にする(ステップS1)。次に、その読み込んだイメー
ジデータと、印刷イメージ記憶部240に記録されてい
る印刷イメージデータとに共通の基準の画素を決定し、
両イメージ間で画素の対応がとれるようにする(ステッ
プS2)。たとえば、読み込んだイメージデータのキュ
ーマーク検出された上辺の画素を基準にして両イメージ
データの対応をとったり、両者の黒画素の重心点を検出
して、その点を基準にして対応する画素を決定するなど
の処理を行う。
【0045】次に、この検査が、たとえば図8に示した
ような特定のテストパタンを用いて、プリンタ装置10
の特定の動作・機能を検査しようとする検査であった場
合には(ステップS3)、検査イメージ記憶部460に
記憶されている読み込んだイメージデータより当該テス
トパタンをサーチし、そのパタンの印字状態をチェック
する(ステップS4)。そして、その印字状態が適切で
あった場合には(ステップS5)、当該動作・機能検査
が良好であったことを出力して(ステップS12)、検
査を終了する(ステップS14)。また、ステップS5
において、その印字状態が不適切であった場合には、当
該動作・機能に問題があることを出力して(ステップS
13)。検査を終了する(ステップS14)。
【0046】ステップS3において、この検査が通常の
印刷動作中の印刷結果の検査などであって、印刷イメー
ジの全体的なマッチングを行う検査であった場合には、
圧縮したイメージでマッチングを行うのか原イメージで
マッチングを行うのかの設定を調べ(ステップS6)、
圧縮したイメージでマッチングを行うモードであった場
合にはステップS7で圧縮を行う。この圧縮は、たとえ
ば、2×2あるいは3×3の画素にイメージを分割し、
各要素の合計画素値が所定値以上だった場合に対応する
画素を1にするような処理を行い、原イメージを1/4
あるいは1/9に圧縮する。次に、マッチングを行う。
マッチングは、読み取ったイメージデータと、元の印刷
イメージデータの画素を順次比較し(ステップS8)、
不一致となった画素の数を累積する(ステップS9)。
なお、このマッチングは、複数の画素について同時的に
行う。たとえばイメーデータが2値データで、前記マイ
クロプロセッサが32ビットCPUであれば、32個の
画素について同時にマッチングを行う。
【0047】そして、累積した不一致画素数が、予め定
めた閾値THLより大きくなった場合には(ステップS
10)、印刷物から読み取ったイメージデータは元の印
刷イメージデータとは異なる、すなわち、印刷内容ある
いは印字品質に問題があるものと判定する。そして、印
刷結果が不良である旨の信号を出力して(ステップS1
3)、検査を終了する(ステップS14)。累積した不
一致画素数が、閾値THLを越えない状態で(ステップ
S10)、マッチング対象の領域の全画素についてマッ
チングを終えたら(ステップS11)、印刷結果が正常
である旨の信号を出力して(ステップS12)、検査を
終了する(ステップS14)。
【0048】このような動作により、検査部500は印
刷イメージ記憶部240および検査イメージ記憶部46
0に記憶されているイメージデータを比較する。検査結
果は、制御部600に出力される。
【0049】制御部600は、プリンタ装置10を構成
する各部を制御して所望の動作をさせるための制御部で
ある。制御部600には、制御部600内のイーサーネ
ットI/Fを介して、全体制御装置50より、印刷条件
や制御条件が入力される。制御部600は、その入力デ
ータに基づいて、用紙搬送部110、印刷部200、イ
メージ読み取り部400、および、後述するヒータ62
0などの動作条件を設定し、印刷用紙の搬送、その印刷
用紙への印刷、および印刷されたイメージの読み込みが
同期して適切に行えるように制御する。
【0050】また、制御部600は、一連の印刷作業に
先立って、自動的にあるいは作業者の指示により、プリ
ンタ装置10の動作の検査を行う。また、その検査結果
に基づいて、印刷部200のヘッド220の位置を補正
するように、ヘッド駆動部230を制御する。さらに、
制御部600は、印刷作業中であって、検査部500よ
り不良印刷を示す信号が入力された際には、不良印刷マ
ーキング部630がその印刷物を無効にするような印刷
を行うように、不良印刷マーキング部630を制御す
る。
【0051】不良印刷マーキング部630は、検査部5
00で印刷結果が不良印刷物であると判定された場合
に、その印刷物に対してその印刷内容を無効にするよう
なマークを印刷する。不良印刷マーキング部630は、
図3に示すように、第1の印刷ヘッドである塗り潰し用
印刷ヘッド631と、第2の印刷ヘッドである不良印刷
マーク印刷ヘッド632と、図示せぬ印刷制御部を有
し、制御部600より入力される信号に基づいて、前記
印刷制御部が各ヘッドを制御して所望のイメージを所望
の位置に印刷する。
【0052】塗り潰し用印刷ヘッド631は、印刷物の
所定の領域に予め定められた所定の塗り潰しパタンを印
刷するためのヘッドであり、これによりその領域に既に
印刷されている内容を塗り潰して識別不能にし、一見し
て不良品であることが判り、その印刷物がもはや元の印
刷物として使用され得ないようにする。具体的には、た
とえば印刷対象が宛名付きの請求書などの場合には、不
良印刷された請求書が実際に送付されることがないよう
にその宛名部分を塗り潰し、印刷対象が種々の証券や金
券などの場合には、一見して使用不能と判るようにたと
えばその券の金額部分や番号部分を塗り潰す。不良印刷
マーク印刷ヘッド632は、検査装置を通すことによ
り、また、印刷作業者などが見て、その印刷物が不良印
刷物であることが判るような所定のマークを、不良印刷
物の所定の領域に印刷する。本実施の形態においては、
印刷物の右下の空欄の領域に、検出した不良の種類を示
す英数字からなるエラーコードを印刷する。
【0053】これらの塗り潰し用印刷ヘッド631およ
び不良印刷マーク印刷ヘッド632は、印刷部200の
ヘッド220と同じ構成・印字方式で、印字幅が各々1
インチのインクジェットヘッドである。また、これらの
ヘッドは、主走査方向(用紙送り方向に垂直な方向)の
任意の位置に移動させることができる。したがって、印
刷する用紙、印刷フォーマットに基づいて、塗り潰しパ
タンや不良印刷マークを印刷したい領域にこれらのヘッ
ドを予め移動させておくことにより、印刷用紙の任意の
位置にそれらのパタンを印刷することができる。なお、
各ヘッドの印字領域内での正確な印字位置は、不良印刷
マーキング部630内の前記印刷制御部により制御され
る。また、その印刷制御部は、前記各ヘッドに近傍に設
けられている、図示せぬキューマーク検出センサ、およ
び、エンコーダの出力に基づいて1つずつの印刷物の位
置を検出し、副走査方向(用紙送り方向)の正確な印刷
位置を決定する。
【0054】操作部610は、プリンタ装置10に対し
て作業条件や印刷パラメータの設定などの比較的簡単な
操作を行ったり、プリンタ装置10から通知されるデー
タを作業者に知らせるための操作端末である。本実施の
形態においては、汎用のパーソナルコンピュータをRS
232Cインターフェイスにより接続して用いている。
操作部610には、また、印刷状態の検査結果のログフ
ァイルなども出力される。
【0055】ヒータ620は、プリンタ装置10の不良
印刷マーキング部630の後段に設けられ、印字された
印刷用紙800上のインクを乾かすための温風のブロア
である。
【0056】次に、プリンタ装置10の動作について図
15および図16を参照して説明する。図15は、プリ
ンタ装置10において連続紙である印刷用紙800に印
刷データが印刷されている状態を示す図であり、図16
は、その1ページ目にマークが印刷された状態を示す図
である。図15および図16において、印刷用紙800
には、たとえば電話料金などの請求書であり、請求先の
宛名801、請求先の諸情報802、および、3ページ
にわたる請求内容の明細803-1〜803-3が印刷され
ている。また、各請求書の1ページ目の右上にキューマ
ーク804が印刷されている。このキューマークによ
り、連続紙より1つずつの請求書の区切り位置を知るこ
とができる。以下、このような請求書をプリンタ装置1
0で印刷する場合について、プリンタ装置10の動作を
説明する。
【0057】まず、本番の印刷処理の前に、テストパタ
ン生成部300により生成された前述したテストパタン
を用いて印刷状態および印字品質などの検査が行われ
る。検査の結果、プリンタ装置10が正常に動作するこ
とを確認したら、操作部610および上位のホストコン
ピュータを介して印刷内容、印刷条件などが入力され、
入力された情報に基づいて、プリンタ装置10の各部が
初期設定される。この時に、たとえば不良印刷マーキン
グ部630により行う塗り潰しパタンの種類、塗り潰し
領域、不良印刷マークの種類、不良印刷マークの印刷位
置なども設定される。
【0058】初期設定が終了したら、インターフェイス
部250を介して順次印刷するビットマップイメージデ
ータが入力され、印刷イメージ記憶部240に記憶され
た後、印刷部200より印刷用紙800上に印刷され
る。印刷用紙800上に印刷されたイメージは、イメー
ジ読み取り部400により読み込まれて検査イメージ記
憶部460に記憶され、印刷イメージ記憶部240に記
憶されている元のイメージデータとが検査部500にお
いて比較照合され、両イメージが一致するか否かが判定
される。両イメージが一致した場合には、印刷が適切に
行われたものとして、印刷物はそのまま順次搬送され、
巻き取り部110-6に巻き取られる。
【0059】このような印刷処理を順次行う途中で、印
刷部200により印刷されたイメージに、図16に示す
ような黒線810が発生していたとすると、イメージ読
み取り部400により読み込まれて検査イメージ記憶部
460に記憶されたイメージと、印刷イメージ記憶部2
40に記憶されている元のイメージデータとはこの黒線
810のために一致しない。その結果、検査部500に
おいて印刷状態が不良であることが検出される。検査部
500より印刷状態が不良である旨の信号が入力された
制御部600は、不良印刷マーキング部630に対して
直ちにその請求書の所定の領域の塗り潰しと、検出され
た不良状態を示すエラーコードの印刷を行わせる信号を
出力する。
【0060】その結果、塗り潰し用印刷ヘッド631
は、領域821を黒く塗り潰し、下の内容が見えなくな
るようにする。また、不良印刷マーキング部630の不
良印刷マーク印刷ヘッド632は、印刷用紙の右下の領
域にエラーコード822を記録する。なお、これらのパ
タンおよびエラーコードが印刷された請求書も、正常に
印刷された請求書と同じように順次巻き取り部110-6
に巻き取られる。また、検査部500における各請求書
に対する検査の結果は、制御部600およびI/F部2
50を介して検査管理装置30に出力される。このよう
にして、プリンタ装置10においては、連続紙に順次連
続的に請求書が印刷される。
【0061】次に、封入装置20の構成および動作につ
いて図17を参照して説明する。図17は、封入装置2
0の構成を示すブロック図である。封入装置20は、印
刷物供給部900、バースター910、印刷物選別部9
20、インサータ930、送付物検査部940およびス
タッカ950を有する。印刷物供給部900には、プリ
ンタ装置10において印刷が行われた印刷用紙800b
がセットされ、その連続用紙に印刷された印刷物を順次
封入装置20に供給する。なお、プリンタ装置10で印
刷が行われ、順次巻き取られた印刷用紙800bは、図
示せぬ自動搬送装置により一巻ごとに自動的に封入装置
20にセットされる。印刷物供給部900にセットされ
た印刷が行われた印刷用紙800bは、図示せぬ用紙搬
送部により順次巻き出されて、印刷物選別部920のカ
メラ921の下を通過してバースター910に供給され
る。
【0062】バースター910は、印刷用紙800bの
形で供給される印刷物を各印刷物ごとに切断する。バー
スター910は、図示せぬキューマーク検出センサによ
り、印刷用紙800bに印刷されたキューマークを検出
し、このキューマークの箇所で印刷用紙800bを順次
切断する。たとえば、図15に示した印刷用紙の場合に
は、キューマーク804-1,804-2の箇所で各々印刷
用紙が切断される。その結果、プリンタ装置10で印刷
された印刷物は、1の請求書ごとに分断される。分断さ
れた印刷物は、カット紙の搬送と同じように封入装置2
0中を搬送される。
【0063】印刷物選別部920は、順次供給される印
刷物より、印刷が適切に行われた印刷物と印刷が不適切
な印刷物とを区別し、印刷が不適切な印刷物を排除し、
印刷が適切な印刷物のみを選択する。印刷物選別部92
0は、カメラ921、パタンメモリ922、識別部92
3、制御部924および印刷物選別部925を有する。
カメラ921は、プリンタ装置10の不良印刷マーキン
グ部630においてマーキングされた不良印刷マークを
検出するためのイメージ読み取り装置である。カメラ9
21は、制御部924において制御されて、その視野中
を順次搬送される印刷物より、前述したエラーコードが
印刷される領域のイメージデータを取り込み、パタンメ
モリ922に出力する。このカメラ921は、プリンタ
装置10のイメージ読み取り部400で用いたCCDカ
メラ440と同一の構成である。また、前記エラーコー
ドが印刷される領域の副走査方向(紙送り方向)の位置
決めは、カメラ921の近傍に設けられた図示せぬキュ
ーマーク検出センサおよびエンコーダにより行われる。
【0064】パタンメモリ922は、カメラ921より
入力された各印刷物の不良印刷マーク印刷領域のイメー
ジを格納する。識別部923は、パタンメモリ922に
格納された各印刷物の不良印刷マーク印刷領域に印刷さ
れている内容を識別する。本実施の形態においては、識
別部923内のメモリに、プリンタ装置10の不良印刷
マーキング部630において印刷される不良印刷マーク
のパタンと同じパタンが記憶されており、識別部923
においてはこのメモリのパタンとパタンメモリ922に
格納されたパタンとをテンプレートマッチングすること
により、パタンメモリ922の内容を識別する。したが
って識別部923は、各印刷物に不良印刷マークが印刷
されているか否か、および、印刷されていればその種類
を検出し、制御部924に出力される。
【0065】制御部924は、識別部923からの識別
結果に基づいて、印刷物選別部925に対して、搬送さ
れてくる印刷物を正常な印刷物としてインサータ930
に出力するか、不良印刷物として排除するかを選択する
信号を出力する。また、制御部924は、カメラ921
の制御、および、その識別結果の検査管理装置30への
出力も行う。印刷物選別部925は、制御部924から
の選択信号に基づいて印刷物の搬送路を切り換え、バー
スター910において各々分割されて搬送されてくる印
刷物を、そのままインサータ930に出力する印刷物と
排除する印刷物とを選別する。排除された印刷物は印刷
物選別部925内の排除用紙用スタッカに蓄積される。
【0066】インサータ930は、順次搬送されてくる
印刷物に対して、適切に折り曲げ、各々封筒に挿入して
封止する。本実施の形態においてこの印刷物を挿入する
封筒は、透明ビニールにより形成された窓を有し、この
窓を介して外部から送付先を目視可能な封筒である。し
たがって、印刷物の送付先を印刷してある欄がこの窓か
らの確認できるように、各印刷物は封筒に挿入される。
換言すれば、各印刷物は、封筒挿入時に封筒に設けられ
た窓から目視できる領域に、送付先および管理番号を印
刷しておく。
【0067】送付物検査部940は、インサータ930
より搬送されてくる各封筒に対して、印刷物が適切に挿
入されているか否か、および、どの印刷物が適切に挿入
されたかをチェックする。送付物検査部940は、封筒
に設けられた窓を介して、そこから確認できる管理番号
を読み取ることにいより、前記検査を行う。すなわち、
その窓を介して管理番号を読み取ろうとした時に、管理
番号が適切に読み取れれば、印刷物が適切に挿入されて
いるものとし、その管理番号に基づいてその印刷物を特
定する。また、管理番号が読み取れない場合は、印刷物
の挿入状態が適切でないものと判定し、また、管理番号
が印刷されているべき領域が塗り潰されていた場合は、
不良印刷物が紛れ込んでいると判定する。
【0068】送付物検査部940は、カメラ941、パ
タンメモリ942、識別部943および制御部944を
有する。これらの各構成部は、印刷物選別部920の対
応する各構成部とほぼ同じ機能である。カメラ941
は、搬送されてくる印刷物が封入された封筒の所定の領
域のイメージ、具体的には、その封筒の透明窓に相当す
る領域であって、中の管理番号が印刷されている領域を
含むある程度の領域のイメージを読み込む。カメラ92
1は、制御部944において制御されて、その視野中を
順次搬送される各封筒より、所望の領域のイメージデー
タを取り込み、パタンメモリ942に出力する。このカ
メラ941も、プリンタ装置10のイメージ読み取り部
400で用いたCCDカメラ440と同一の構成であ
る。また、読み取り領域の副走査方向(紙送り方向)の
位置決めは、カメラ941の近傍に設けられた図示せぬ
エッジ検出センサおよびエンコーダからの信号に基づい
て行われる。
【0069】パタンメモリ942は、カメラ941より
入力されたイメージを格納する。識別部943は、パタ
ンメモリ942に格納されたイメージより、管理番号の
識別を行う。本実施の形態においては、識別部924内
のメモリに、プリンタ装置10において印刷される管理
番号のパタンと同じパタンが記憶されており、この記憶
されているパタンとパタンメモリ942に格納されたパ
タンとをマッチングすることにより、パタンメモリ94
2の内容を識別する。したがって識別部943からは、
管理番号が識別できればその番号、識別できなかった場
合には、その領域に塗り潰しパタンが印刷されていたか
否かを示す情報が出力される。
【0070】制御部944は、識別部943からの識別
結果を検査管理装置30に出力する。送付物検査部94
0において異常な印刷物が発見されるのは基本的にはま
れであり、通常な管理番号のチェックが主な機能であ
る。したがって、ここでは異常が発見された場合も特に
封筒の取扱いは変更せず、その情報のみを検査管理装置
30に出力する。また、制御部944は、カメラ921
の制御も行う。
【0071】スタッカ950は、封入装置20において
各々封筒に挿入されて送付可能な状態にされた各印刷物
を蓄積収容する。
【0072】次に、検査管理装置30の構成・機能につ
いて図1を参照して説明する。検査管理装置30は、た
とえば通常のパーソナルコンピュータ装置などの汎用演
算処理装置により構成されており、全体制御部50、プ
リンタ装置10および封入装置20から入力される印刷
物に関するデータに基づいて、適切に印刷された印刷物
が適切に封筒に挿入され、重複および欠落することなく
送付物が作成されるように、検査および管理を行う。
【0073】まず、検査管理装置30には、全体制御部
50より印刷対象の印刷物の一覧、すなわち、印刷対象
の印刷物の管理番号が入力される。以後、検査管理装置
30においてはこの管理番号で管理される各印刷対象
が、適切な状態で印刷され、送付物として適切に作成さ
れるように管理を行う。それらの管理番号で管理される
各印刷対象の印刷がプリンタ装置10で開始されると、
その印刷結果に対してプリンタ装置10の検査部500
において行われた検査結果が検査管理装置30に入力さ
れる。検査管理装置30においては、その検査結果、す
なわち、印刷が適切か不適切か、あるいは不適切な場合
にはそのエラーコードなどを各管理番号ごとに記憶して
おく。
【0074】プリンタ装置10で印刷の終了した印刷物
について、封入装置20において封筒への挿入が開始さ
れ始めると、封入装置20の印刷物選別部920および
送付物検査部940で行われる2つのチェック結果が検
査管理装置30に入力される。印刷物選別部920から
は、各印刷対象物ごとに不良印刷マークの検出およびそ
れに基づいてその印刷物を排除したか後工程に送ったか
を示す情報が入力される。検査管理装置30において
は、それらの情報を前記管理番号に対応させて記録する
とともに、既にプリンタ装置10から入力された検査結
果と照合して、適切に印刷された印刷物が確実にインサ
ータ930に送られ、不良印刷物が確実に排除されてい
ることを確認する。これら2つの検査結果が食い違った
場合およびその食い違いが連続した場合などには、原因
調査および印刷停止などの処理を行う。
【0075】また,送付物検査部940からは,最終的
な目的である個々の印刷物が封筒に挿入された状態での
検査結果が入力される。通常この検査結果としては、適
切に処理が終了した印刷物の管理番号が入力されるの
で、検査管理装置30においてはその管理番号の印刷物
について処理終了とし、管理データの消し込みを行って
実質的に管理対象から除外する。また、送付物検査部9
40から不良印刷物の検出が入力された場合には、その
不良印刷物の存在を報知するとともにスタッカ950か
らその不良印刷物が取り出せるような情報を全体制御部
50に出力する。また、検査管理装置30に記憶されて
いる各印刷物ごとの検査結果に基づいて、その印刷物の
特定、不良印刷の原因調査などの処理を行い、そのよう
な不良印刷物の検出が連続した場合には印刷停止の処理
も行う。
【0076】たとえば、一巻のロール紙に対する印刷処
理などの一連の印刷が終了すると、検査管理装置30に
おいては、不良印刷などにより排除され最終印刷物が生
成されていない印刷物、すなわち未だ管理対象として管
理データが残っている印刷物を抽出し、それらの印刷物
を再印刷プリンタ40に再印刷させる。その際に、印刷
に必要な印刷イメージデータなどは全体制御部50に記
憶されているので、検査管理装置30はその印刷内容の
データを全体制御部50から読み出して再印刷プリンタ
40に出力する。検査管理装置30は、送付物検査部9
40から入力される適切に処理が終了した旨の信号によ
り、管理対象の印刷物が無くなった時、あるいは、前記
再印刷を行った結果の印刷物を封入装置20に投入して
前記一連の処理が終了した時に処理を終了する。
【0077】次に、再印刷プリンタ40について説明す
る。再印刷プリンタ40は、プリンタ装置10において
不良印刷となった印刷物を再印刷するためのプリンタで
ある。したがって、多少印刷速度は遅くとも確実に印刷
ご行えるプリンタ装置を用いる。本実施の形態において
はレーザを用いた電子写真方式のレーザビームプリンタ
を用いる。再印刷プリンタ40で印刷された印刷物も、
プリンタ装置10で印刷された印刷物と同様に封入装置
20に投入される。
【0078】最後に、全体制御装置50について説明す
る。全体制御部50は、印刷システム1全体を制御する
ホストコンピュータである。たとえば全体制御部50
は、各印刷物に印刷される印刷内容を示す情報が外部よ
り入力され、その情報基づいて、プリンタ装置10にお
いて印刷可能な印刷イメージを生成し、プリンタ装置1
0に出力する。また、全体制御装置50は、検査管理装
置30において管理されている印刷物の印刷状態・検査
結果などに基づいて、たとえば不良印刷物の発生が著し
い場合や連続している場合などには、印刷システム1全
体を停止させるなどの処理を行う。
【0079】以上説明した印刷システム1の動作をまと
めると、まず、プリンタ装置10においては、各印刷物
ごとに異なるデータを順次高速に印刷し、その印刷され
たイメージをカメラにより撮影して印刷状態・印刷内容
のチェックを行う。その印刷の結果、不良印刷が発見さ
れた場合には、その印刷物にマークを印刷する。このマ
ークは、通常の不良印刷を示すマークと、その印刷物の
重要な項目を塗り潰すようなマークとの2種類のマーク
が行われる。印刷が終了したら、その印刷物は封入装置
20にセットされる、ここで連続用紙は順次カットされ
て1つずつの印刷物に分離される。そして、プリンタ装
置10において印刷された不良印刷マークのチェックが
行われ、そのマークが印刷されている印刷物は直ちに廃
棄される。マークの印刷されていない印刷物は封筒に封
入されて送付可能な状態にされ、さらにその時点で最終
チェックを受ける。すなわち、その封筒の透明窓にその
印刷物の宛名が見えているか否かをチェックされる。
【0080】これらの処理の間、検査管理装置30に
は、全体制御装置50から入力された印刷対象物のリス
ト、プリンタ装置10で行われた印刷に対する検査結
果、封入装置20で行われた最初の選別の結果、およ
び、最終印刷物のチェックの結果などが逐次入力され
る。そして、これらを対応付けることにより、不良印刷
物は確実に廃棄されること、正常な印刷物は適切に封筒
に挿入されて出力されること、および、それらの処理の
間に異常状態・矛盾などがないことなどが常にチェック
されている。そして、さらに、不良印刷物として廃棄さ
れた印刷物については、再印刷プリンタ40において必
ず再印刷が行われ、再び封入装置20において封筒に挿
入されて適切な送付物が生成される。
【0081】このように、本実施の形態の印刷システム
1においては、大量の印刷物を高速に印刷することがで
きる。それらの印刷物は自動的に封筒に挿入されて送付
可能な状態にされる。したがって、たとえば請求書のよ
うな個々に異なるデータを印刷しなければならないよう
な印刷物が大量にある場合に、効率よくその印刷物を作
成し発送することができる。また、印刷された印刷物は
直ちに検査され印刷状態がチェックされる上に、その処
理途中で常にその印刷物の状態(廃棄されたか有効な印
刷物として後工程に進んでいるか)が把握され、さらに
封筒に挿入された後に最終チェックを受けている。した
がって、不良印刷のまま外部に出力されたり、印刷物が
欠落したり重複したりすることをほぼ完全に防ぐことが
できる。
【0082】また、万が一に、不良印刷物が正常印刷物
に紛れて外部に出てしまった場合においても、本実施の
形態の印刷システム1においては、そのような不良印刷
物に対しては、その印刷物の重要事項の欄を塗り潰して
いる。したがって、その不良印刷物はもはや本来の目的
では使用し得ないようになっており、たとえば請求書を
誤送付するなどの事故は完全に防ぐことができる。さら
に、適切に処理できなかった印刷物は、低速ながら不良
印刷の少ない第2のプリンタ装置により別途印刷するよ
うにしているので、そのような不良印刷物などに対する
対処も適切に効率良く行うことができ、結局大量の印刷
物を効率よく正確に作成することができる。
【0083】すなわち、印刷内容および印刷状態の検査
を行いながら高速に印刷を行うことができ、印刷内容の
重複や脱落などのトラブルをほぼ完全に回避することが
でき、重要なドキュメントも高い信頼性をもって印刷す
ることができる。また、不良印刷が発生した場合には、
直ちに印刷処理を中止することができるので、不良な印
刷物を最小限に抑えることができる。さらに、印刷ヘッ
ド自身の不良だけでなく、印刷用紙の搬送状態、印刷用
紙と印刷ヘッド間のギャップ調整の不良による汚れな
ど、総合的に印刷内容および印字品質の検査ができるた
め、より高品質に印刷が行える。
【0084】なお、本発明は本実施の形態にのみ限られ
るものではなく種々の改変が可能である。たとえば、被
印刷媒体は、本実施の形態に示したような連続紙に限ら
れるものではなくカット紙でもよい。その際には、用紙
搬送部110のロール紙供給部110-1をホッパユニッ
トにしてカット紙を供給するようにすればよいし、ロー
ル紙供給部110-1の各部においては、エッジ検出器を
設けて、副走査方向の位置決めをするようにすればよ
い。もちろん、被印刷媒体は、紙以外の素材の被印刷媒
体であってもよく、被印刷媒体のハンドリング機構など
はその被印刷媒体に合わせて任意の構成にしてよい。
【0085】また、不良印刷マーキング部630は、塗
り潰し用印刷ヘッド631または不良印刷マーク印刷ヘ
ッド632の両方を具えていなければならないものでは
なく、いずれか一方のみを有するような構成でもよい。
また、不良印刷マーク印刷ヘッド632で印刷する不良
印刷を表示するマークは、図16に示したようなエラー
コードに限られるものではない。たとえば、図18
(A)に示すような、任意の図形によりその印刷物が不
良印刷物であることを明示してもよいし、あるいは図1
8(B)に示すように、その印刷物が効力を有しないこ
とを明示した説明文に対して、その説明文が有効である
か否かをマークするようにしてもよい。その他、バーコ
ードなどを用いてもよい。
【0086】また、不良印刷マーキング部630の塗り
潰し用印刷ヘッド631および不良印刷マーク印刷ヘッ
ド632は、インクジェット方式のヘッドに限られるも
のではなく、任意の方式のヘッドでよい。また、印刷物
選別部920においては、印刷用紙800に印刷された
エラーコード822を検出して不良印刷物の選別を行う
ようにしたが、同じく不良印刷マークである塗り潰しパ
タンを検出して選別をするようにしてもよい。
【0087】また、本実施の形態の印刷システム1にお
いては、装置全体の制御は全体制御装置50において行
い、印刷物の管理は検査管理装置30において行うよう
にした。しかし、これら2つの制御装置および管理装置
はともに計算機装置で実現されるものであり、1台の計
算機装置により、実質的にこれらを一体化して構成する
ようにしてもよい。また、プリンタ装置10は、白黒2
色で印刷を行うプリンタ装置に限られるものではなく、
多値印刷、多色印刷、あるいは、フルカラー印刷などを
行うプリンタ装置に対しても適用可能である。その他、
プリンタ装置10、封入装置20の詳細な構成、検査部
500における不良印刷の検査方法なども、本実施の形
態に限られず、任意の構成にしてよい
【0088】
【発明の効果】本発明によれば、請求書や通番の入った
金券などの各々内容が異なるような印刷物を、不良印
刷、データの重複や欠落などの発生をほぼ完全に防止し
て、高速に高品質に印刷することができるような、信頼
性の高い印刷システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の印刷システムの全体構
成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した印刷システムのプリンタ装置の構
成を示すブロック図である。
【図3】図2に示したプリンタ装置の概略外観図であ
り、(A)は本体側面図、(B)は本体上面図である。
【図4】図2に示したプリンタ装置の印刷部の構成を示
すブロック図である。
【図5】図2に示したプリンタ装置の印刷ヘッドおよび
CCDカメラの配置状態を示す図であり、(A)は4個
の印刷ヘッドの配置状態を示す図、(B)は4個のCC
Dカメラの配置状態を示す図である。
【図6】図2に示したプリンタ装置の印刷ヘッドの構造
および動作原理を説明する図である。
【図7】図6に示した印刷ヘッドによる印字状態を示す
図である。
【図8】図2に示したプリンタ装置のテストパタン生成
部で生成される第1のテストパタンを説明する図であ
り、(A)はそのテストパタンの一部を示す図、(B)
は(A)の領域Cを拡大した図である。
【図9】図2に示したプリンタ装置のテストパタン生成
部で生成される第2のテストパタンを説明する図であ
る。
【図10】図2に示したプリンタ装置のイメージ読み取
り部の構成を示す図である。
【図11】図10に示したイメージ読み取り部のエンコ
ーダ部の構成を示す図である。
【図12】図10に示したイメージ読み取り部のCCD
カメラの構成を示す図である。
【図13】図12に示したCCDカメラのラインセンサ
として用いられるTDI−CCDセンサの構成および動
作を説明する図である。
【図14】図2に示したプリンタ装置の検査部で行う検
査の動作を説明するフローチャートである。
【図15】図2に示したプリンタ装置により連続紙であ
る印刷用紙に印刷が行われた状態を示す図である。
【図16】図2に示したプリンタ装置によりマーキング
された印刷物を示す図である。
【図17】図1に示した印刷システムの封入装置の構成
を示すブロック図である。
【図18】図2に示したプリンタ装置の不良印刷マーキ
ング部において印刷されるエラーコードの変形例を示す
図であり、(A)は図形により不良印刷物であることを
表示した場合を示す図、(B)は注釈分を有効にするこ
とにより不良印刷物であることを表示した場合を示す図
である。
【符号の説明】
1…印刷システム、10…プリンタ装置、20…封入装
置、30…検査管理装置、40…再印刷プリンタ、50
…全体制御装置、110…用紙搬送部、111…エンコ
ーダ、200…印刷部、210…印刷制御部、220…
ヘッド、221…インクボトル、222…ノズル、22
3…キャッチャ、224…インク、230…ヘッド駆動
部、240…印刷イメージ記憶部(フレームメモリ)、
250…インターフェイス部、300…テストパタン生
成部、400…イメージ読み取り部、410…キューマ
ーク検出センサ、420…エンコーダ部、421…エン
コーダ、422…カウンタ、423…速度算出部、43
0…光照射部、440…CCDカメラ、441…ライン
センサ(TDI−CCDセンサ)、442…出力アン
プ、443…A/D変換器、444…シフトレジスタ、
445…ラインメモリ、446…バススイッチャ、45
0…制御部、460…検査イメージ記憶部(ページメモ
リ)、470…モニタ、500…検査部、600…制御
部、610…操作部、620…ヒータ、630…不良印
刷マーキング部、631…塗り潰し用印刷ヘッド、63
2…不良印刷マーク印刷ヘッド、700…プリンタ装置
本体、800…印刷用紙、801…宛名、802…請求
先諸情報、803…請求の明細、804…キューマー
ク、810…黒線、821…塗り潰しパタン、822…
エラーコード、900…印刷物供給部、910…バース
ター、920…印刷物選別部、921…カメラ、922
…パタンメモリ、923…識別部、924…制御部、9
25…印刷物選別部、930…インサータ、940…送
付物検査部、941…カメラ、942…パタンメモリ、
943…識別部、944…制御部、950…スタッカ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米田 勉 神奈川県川崎市麻生区白山1丁目2番4 −102号 (56)参考文献 特開 平6−247618(JP,A) 特開 平4−153073(JP,A) 特開 平6−227053(JP,A) 特開 平4−323786(JP,A) 特開 平4−303698(JP,A) 特開 平4−295790(JP,A) 特開 平4−201835(JP,A) 特開 平4−173536(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 29/46 B41J 21/00 G06F 3/12

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各印刷物ごとの印刷データと当該印刷物の
    送付先を含む印刷物ごとに異なる印刷内容を順次高速に
    印刷するプリンタ装置と、 前記印刷された印刷物の画像を読み込み、当該印刷画像
    に基づいて、該印刷物の印刷内容および印刷状態を検査
    し、該印刷が適切か不適切かを判定する印刷結果検査装
    置と、 前記検査の結果、印刷が不適切と判定された印刷物に対
    して、印刷された前記送付先に基づいて当該印刷物が送
    付されない程度に、当該送付先の印刷部分を実質的に無
    効にするようなマークを含む、印刷が不適切である旨の
    マークを印刷するマーキング装置と、 前記印刷された印刷物より前記マークを検出し、該マー
    クが検出された印刷物を排除する不良印刷物排除装置
    と、前記排除が行われなかった各印刷物を、外部から前記送
    付先が目視可能なように各々封筒に封入し送付物を形成
    する印刷物封入装置と、 少なくとも、前記印刷物が封入された封筒の前記送付先
    部分に、前記送付先の印刷部分を実質的に無効にするマ
    ークが印刷されていないことを検出することにより前記
    形成された送付物が適切な送付物であることを検査し、
    該適切な送付物を出力する送付物検査装置と、 前記プリンタ装置において印刷を行なった印刷物ごと
    に、 前記印刷結果検査装置における検査の結果と前記
    不良印刷物排除装置における排除の結果と、前記送付物
    検査装置における検査結果とを照合し、少なくとも、前
    記印刷結果検査装置における検査の結果印刷が不適切と
    判定された印刷物が出力されないように、前記各印刷物
    の処理状態を管理する管理装置とを有する印刷システ
    ム。
  2. 【請求項2】前記管理装置は、前記各結果を照合し、印
    刷が適切と判定された印刷物を有する送付物が前記出力
    された場合に、当該印刷物に対する処理が終了したもの
    として管理する 請求項1記載の印刷システム。
  3. 【請求項3】前記管理装置において処理が終了されてい
    ない印刷物を再印刷する、前記プリンタ装置とは異なる
    装置である再印刷手段をさらに有する 請求項1または2
    記載の印刷システム。
  4. 【請求項4】前記印刷物封入装置は、さらに前記再印刷
    手段により再印刷された印刷物を、外部から前記送付先
    が目視可能なように各々封筒に封入し送付物を形成する
    請求項3記載の印刷システム。
  5. 【請求項5】前記管理装置は、印刷対象の全ての印刷物
    が、適切に送付物として送付されるように、前記管理を
    行なう 請求項4記載の印刷システム。
  6. 【請求項6】前記再印刷手段は、少なくとも前記プリン
    タ装置よりも不良印刷が生じる可能性が低い第2のプリ
    ンタ装置を有する 請求項3〜5いずれか記載の印刷シス
    テム。
  7. 【請求項7】前記プリンタ装置は、インクジェットヘッ
    ドを有し、インクジェット方式により前記印刷内容を高
    速に印刷するプリンタ装置であり、 前記第2のプリンタ装置は、電子写真方式により前記印
    刷内容を印刷するプリンタ装置である 請求項6記載の印
    刷システム。
  8. 【請求項8】前記マーキング装置は、前記印刷が不適切
    と判定された印刷物の所定の位置に、所定の文字、文字
    列、図形、バーコードのいずれかあるいはそれらの組み
    合わせたマークを少なくとも印刷し、 前記不良印刷物排除装置は、前記印刷されたマークを検
    出し、印刷が不適切な印刷物を検出し排除する 請求項1
    〜7いずれか記載の印刷システム。
  9. 【請求項9】各印刷物ごとの印刷データと当該印刷物の
    送付先を含む印刷物ごとに異なる印刷内容を順次高速に
    印刷し、当該印刷物を、外部から前記送付先が目視可能
    なように各々封筒に封入し送付物を形成する装置に対し
    て供し、所望の印刷内容が適切に印刷された印刷物が送
    付物として適切に出力されるように各印刷物を管理する
    印刷結果管理装置であって、 前記印刷された印刷物の印刷画像を読み込み、当該印刷
    画像に基づいて、該印刷物の印刷内容および印刷状態を
    検査し、該印刷が適切か不適切かを判定する印刷結果検
    査手段と、 前記検査の結果、印刷が不適切と判定された印刷物に対
    して、印刷された前記送付先に基づいて当該印刷物が送
    付されない程度に、当該送付先の印刷部分を実質的に無
    効にするようなマークを含む、印刷が不適切である旨の
    マークを印刷するマーキング手段と、 前記印刷された印刷物より前記マークを検出し、該マー
    クの検出された印刷物を排除し、該排除が行われなかっ
    た各印刷物を、外部から前記送付先が目視可能なように
    各々封筒に封入し送付物を形成するための印刷物封入装
    置に供する不良印刷物排除手段と、 少なくとも前記プリンタ装置よりも不良印刷が生じる可
    能性が低く、前記排除された印刷物に対応する印刷内容
    を再印刷し、該再印刷された印刷物を前記印刷物封入装
    置に供する第2のプリンタ装置と、 前記印刷物封入装置により形成された前記送付物に対し
    て、少なくとも、前記印刷物が封入された封筒の前記送
    付先部分に、前記送付先の印刷部分を実質的に無効にす
    るマークが印刷されていないことを検査し、前記形成さ
    れた送付物が適切な送付物であることを検査する送付物
    検査装置と、 前記印刷物ごとに、前記印刷結果検査手段による検査結
    果、前記不良印刷物排除手段による排除の結果、前記送
    付物検査装置における検査結果、および、前記第2のプ
    リンタ装置による再印刷の結果に基づいて、前記所望の
    送付物が重複および欠落することなく得られるように前
    記各印刷物を管理する管理手段と を有する印刷結果管理
    装置。
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