JP2929706B2 - 4サイクルエンジンの動弁装置 - Google Patents

4サイクルエンジンの動弁装置

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JP2929706B2 JP2307108A JP30710890A JP2929706B2 JP 2929706 B2 JP2929706 B2 JP 2929706B2 JP 2307108 A JP2307108 A JP 2307108A JP 30710890 A JP30710890 A JP 30710890A JP 2929706 B2 JP2929706 B2 JP 2929706B2
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/027Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle four

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  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) この発明は、運転状況に応じて吸・排気バルブのリフ
ト量や開弁時期等を変化させることができる4サイクル
エンジンの動弁装置に係り、特にエキセントリック大径
部を構成する偏心ブッシュのロッカシャフトへの組付け
を容易にした4サイクルエンジンの動弁装置に関する。
(従来の技術) 一般に、自動車および自動二輪車の車両に搭載される
4サイクルエンジンでは、燃焼室上方に吸・排気バルブ
が配設されており、これらのバルブは動弁装置によって
駆動される。すなわち、上記動弁装置は、エンジンのク
ランクシャフトに連動するカムシャフトを備え、このカ
ムシャフトに形成されたカムによって上記吸・排気バル
ブを所定のタイミングで上下動させている。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記4サイクルエンジンは、低回転数域か
ら中・高回転数域にかけての広い回転数域内で高い出力
が得られること、つまりパワーバンドが広帯域であるこ
とが望ましい。
しかし、従来の動弁装置では、バルブの開閉タイミン
グおよびリフト量が固定されているため、特定のエンジ
ン回転数域でピーク値を有する出力特性しか得られず、
したがって低回転数域の出力特性に重点を置くか、もし
くは中・高回転数域の出力特性に重点を置くかの選択を
余儀なくされる。
この発明は、上述の事情を考慮してなされたものであ
り、広い回転数域内で出力を向上させることができると
共に、偏心ブッシュの組付性を向上でき、かつ偏心ブッ
シュの材質選択の自由度を大きくできる4サイクルエン
ジンの動弁装置を提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) この発明は、回動可能に支持されるとともにエキセン
トリック大径部が形成されたロッカシャフトと、このロ
ッカシャフトに直接嵌挿された第1のロッカアームと、
この第1のロッカアームの両側に配置されて上記エキセ
ントリック大径部に嵌挿された第2および第3のロッカ
アームと、上記第1、第2および第3のロッカアームを
それぞれ駆動する第1、第2および第3のカムと、を有
し、上記第2および第3のカムが同じカムプロフィール
に形成され、上記第1のカムのカムプロフィールが上記
カムプロフィールと異なって形成され、また、前記エキ
セントリック大径部は上記ロッカシャフトに偏心ブッシ
ュを嵌合し、これらのピン挿入孔に位置決めピンを挿入
して上記偏心ブッシュを上記ロッカシャフトに固定する
ことにより構成され、上記位置決めピンは上記第2およ
び第3ロッカアームに穿設されたピンガイド孔を経て上
記ピン挿入孔に挿入されることを特徴とするものであ
る。
(作用) したがって、この発明に係る4サイクルエンジンの動
弁装置では、ロッカシャフトを所定角度回転させてエキ
セントリック大径部を回転させることにより、上記第2
および第3ロッカアームのカムフロア面を第1ロッカア
ームのカムフロア面に対し上下方向に相対的に位置変化
させる。第2および第3ロッカアームのカムフロア面を
第1ロッカアームのカムフロア面に対し下方へ位置変化
させたときには、第2および第3ロッカアームと第2お
よび第3カムとの当接が解除され、第1ロッカアームと
第1カムとが当接して、4サイクルエンジンのバルブは
この第1カムにより作動する。
また、第2および第3ロッカアームのカムフロア面を
第1ロッカアームのカムフロア面に対しほぼ上方へまた
は同一位置に位置変化させたときには、第1ロッカアー
ムと第1カムとの当接が解除され、第2および第3ロッ
カアームと第2および第3カムとがそれぞれ当接して、
4サイクルエンジンのバルブはこの第2および第3のカ
ムにより作動する。このようにロッカシャフトを回動さ
せることによるカムの選択によって、広い回転数域に亘
りエンジン出力を向上させることができる。
また、偏心ブッシュの組付時に位置決めピンを、第2
および第3ロッカアームのピンガイド孔を通してロッカ
シャフトおよび偏心ブッシュのピン挿入孔に挿入できる
ので、偏心ブッシュの組付を容易にできる。
また、偏心ブッシュは、その挿入孔により位置決めピ
ンと面接触するので、位置決めピンから偏心ブッシュに
作用する面圧が小さくなる。このため、偏心ブッシュの
材質硬度を高くする必要がなく、その材質選定の自由度
を大きくできる。
(実施例) 以下、この発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。
第2図は、この発明に係る4サイクルエンジンの動弁
装置の一実施例を示す斜視図、第3図は第2図の動弁装
置の平面図、第4図および第5図は第2図の動弁装置の
作用を示す動作状態図である。
この動弁装置は、エンジンの1つのシリンダにおける
吸気側と排気側にそれぞれ配設される。したがって、第
2図〜第5図に示すバルブ1,2は吸気または排気を行な
うために配置されている。
この一実施例は、第1カムとしての低速用カム3、並
びにこの低速用カム3の両側方にそれぞれ配置された第
2カムとしての中高速用カム4および第3カムとしての
同じく中高速用カム5を有したカムシャフト6(第4
図、第5図)と、カム3,4および5のそれぞれの下方に
位置された第1ロッカアームとしての低速用ロッカアー
ム7、第2ロッカアームとしての中高速用ロッカアーム
8および第3ロッカアームとしての同じく中高速用ロッ
カアーム9と、これらのロッカアーム7,8および9の支
持部7a,8aおよび9aが嵌挿され、かつ図示しない軸受部
によって回動自在に支承されたロッカシャフト11と、を
備えて構成される。
低速用ロッカアーム7の先端は2方に分岐し、これら
の両分岐端7bは、図示しないエンジンの燃焼室を開閉す
る上記バルブ1および2のステム頭部にそれぞれ当接し
ている。また、低速用ロッカアーム7の支持部7aは、ロ
ッカシャフト11に直接嵌挿されて、回動可能に設けられ
る。
中高速用ロッカアーム8の支持部8aは、ロッカシャフ
ト11よりも大径の偏心ブッシュ12を介して、ロッカシャ
フト11に対し回動可能に嵌挿される。この偏心ブッシュ
12は、第4図に示す如く、軸心がロッカシャフト11の中
心から偏心しており、位置決めピン10によってロッカシ
ャフト11に着脱自在に固定される。したがって、この偏
心ブッシュ12は、ロッカシャフト11におけるエキセント
リック大径部として機能する。
第3図に示す如く、中高速用ロッカアーム9の支持9a
も、上記偏心ブッシュ12と同一の形状を有しかつ同一方
向に偏心する偏心ブッシュ13を介して、ロッカシャフト
11に対し回動可能に嵌挿される。この偏心ブッシュ13も
位置決めピン10によりロッカシャフト11に着脱自在に固
定され、エキセントリック大径部として機能する。
上述のような偏心ブッシュ12および13にはピン挿入孔
21が貫通して形成され、またロッカシャフト11にもピン
挿入孔22が穿設される。さらに、中高速用ロッカアーム
8および9の支持部8aおよび9aに、ピンガイド孔23が貫
通状態で嵌設される。上記位置決めピン10は、ピンガイ
ド孔23を経てピン挿入孔21および22に挿入され、これに
より偏心ブッシュ12および13がロッカシャフト11に固定
される。
上記ピンガイド孔23は、中高速用ロッカアーム8およ
び9の組付状態で、第4図および第5図の上方に位置す
る。つまり、ピンガイド孔23は、偏心ブッシュ12の頂部
12aおよび偏心ブッシュ13の頂部13aを斜め前方あるいは
斜め後方に位置させるロッカシャフト11の回動両端位置
において、位置決めピン10と対応しない位置に設定され
る。さらに、このピンガイド孔23は、第1図に示すよう
に、低速用ロッカアーム7、中高速用ロッカアーム8お
よび9並びに偏心ブッシュ12および13の取付状態で、位
置決めピン10に対し、ロッカシャフト11の軸方向に若干
(約0.5〜1.0mm)ずらして形成される。これにより、偏
心ブッシュ12の頂部12aおよび偏心ブッシュ13の頂部13a
を斜め前方あるいは斜め後方へ切り換える際に、位置決
めピン10がピンガイド孔23と一致して抜け落ちることが
ないよう構成される。
なお、符号24は位置決めスプリングであり、この位置
決めスプリング24が中高速用ロッカアーム8の側面に付
勢力を及ぼすことにより、低速用ロッカアーム7並びに
中高速用ロッカアーム8および9が位置決めされる。
第4図および第5図に示すように、中高速用ロッカア
ーム8および9の各先端下面は、低速用ロッカアーム7
の一方および他方の分岐先端部7bに、シム14を介してそ
れぞれ当接される。このシム14は、縦断面T字形状のシ
ムであり、低速用ロッカアーム7の両分岐部7bに上方か
ら嵌装される。また、低速用ロッカアーム7の分岐部7b
と中高速用ロッカアーム8および9の先端部8bおよび9b
との接触点は、バルブ1および2の略軸線上に設定され
る。
したがって、第4図に示すように、低速用カム3が低
速用ロッカアーム7のカムフロア面7cを押下して、その
各先端部7bを下降させた場合、ロッカアーム8および9
の各先端部8bおよび9bは、分岐部7bを押下するには至ら
ない。一方、第5図に示すように中高速用カム4および
5が中高速用ロッカアーム8および9のカムフロア面8c
および9cをそれぞれ押下した場合には、これらのロッカ
アーム8および9の先端部8bおよび9bが低速用ロッカア
ーム7の各先端部7bを押下することから、この先端部7b
が強制的に下降される。
上記カム3,4および5のうち、中高速用カム4および
5は同一のカムプロフィールを有し、また低速用カム3
はこれらの中高速用カム4および5のカムプロフィール
とは異なるカムプロフィールを有する。つまり、低速用
カム3は、エンジンが低回転数域で運転されているとき
に適したバルブリフト量および開閉弁時期が得られるよ
うにそのカムプロフィールが設定される。また、中高速
用カム4および5は、エンジンが中・高回転数域で運転
されているときに適したバルブリフト量および開閉弁時
期が得られるようにそのカムプロフィールが設定され
る。
上記バルブリフト量は、バルブ1および2のストロー
ク長であり、カムリフト量に対応する。第10図には、低
速用カム3のカムプロフィールを実線A(カムリフト
a)で示し、また中高速用カム4および5のカムプロフ
ィールを破線B(カムリフト量b)で示している。こ
の第10図から明らかなように、中高速用カム4および5
は、低速用カム3よりもカムプロフィールが設定されて
いる。
なお、第10図の二点鎖線Cは、ロッカシャフト11を回
動して偏心ブッシュ12および13の頂部12aおよび13aを斜
め前方へ位置させたとき(第4図)の中高速用カム4お
よび5におけるカムプロフィールを示す。
ところで、第2図に示すように、ロッカシャフト11の
回動は、エンジンからの油圧によって作動する油圧シリ
ンダ15によってなされる。この油圧シリンダ15のピスト
ン(図示せず)にラック16が連結され、このラック16
が、ロッカシャフト11の一端部に形成されたピニオン27
に噛み合される。また、油圧シリンダ15には、低速用油
圧ポート18および中高速用油圧ポート19がそれぞれ設け
られ、それぞれのポート18,19に選択的にエンジンから
の油圧が導かれる。
エンジン回転数が低回転数域にあるときには、低速用
油圧ポート18へ油圧が供給され、ラック16は引き戻さ
れ、ピニオン17は矢印O方向に回転されて、偏心ブッシ
ュ12および13は第6図に示すように、その頂部12aおよ
び13aが斜め前方へ位置するよう回動する。また、エン
ジン回転数が中・高回転域にあるときには、中高速用油
圧ポート19へ油圧が供給されて、ラック16は押し出さ
れ、ピニオン17は矢印P方向へ回動されて、偏心ブッシ
ュ12および13は第5図に示すように、その頂部12aおよ
び13aが斜め後方へ位置するよう回動する。
次に、作用効果を説明する。
エンジンが低回転数域にあるときに、油圧シリンダ15
の作動によってロッカシャフト11が矢印O方向に回動す
ると、偏心ブッシュ12および13のそれぞれの頂部12aお
よび13aが斜め前方に位置する(第4図)。これによ
り、中高速用ロッカアーム8および9のカムフロア面8c
および9cが低速用ロッカアーム7のカムフロア面7cに対
し相対的に下方へ移動する。したがって、中高速用カム
4および5の周面と中高速用ロッカアーム8および9の
カムフロア面8cおよび9cとの間に隙間が形成されること
になり、その結果、中高速用カム4および5は空転す
る。
また、このとき、低速用ロッカアーム7は、バルブス
プリング20の付勢力によってロッカシャフト11の軸心を
中心として常時上方へ押し上げられているので、そのカ
ムフロア面7cが低速用カム3の周面と当接する。しがっ
て、カムシャフト6が回転すると、バルブ1および2は
第10図に示した低速用カム3のリフト特性Aに基づいて
上下動する。つまり、バルブ1および2は、低エンジン
回転数域に適したバルブのリフト量を確保しつつ、燃焼
室を開閉する。
一方、エンジンが中・高回転域にあるときに、油圧シ
リンダ15の作動によってロッカシャフト11が矢印P方向
に回転すると、偏心ブッシュ12および13のそれぞれ頂部
12aおよび13aが斜め後方に位置する(第5図)。これに
より、中高速用ロッカアーム8および9のカムフロア面
8cおよび9cが低速用ロッカアーム7のカムフロア面7cに
対して相対的に略上方または同一位置まで移動し、この
カムフロア面8cおよび9cがそれぞれ中高速用カム4およ
び5の周面に当接する。
ここで、第10図に示したように、中高速用カム4およ
び5は低速用カム3よりもカムリフト量が大きく形成さ
れているので、第5図に示す状態下でカムシャフト6が
回転された場合、低速用カム3は空転し、一方、中高速
用カム4および5がそれぞれ中高速用ロッカアーム8お
よび9を介して、第10図のリフト特性Bに基づきバルブ
1および2を駆動する。この結果、バルブ1および2
は、エンジンの中・高回転数域に適したバルブリフト量
を確保しつつ、燃焼室を開始する。
ところで、低速用ロッカアーム7、中高速用ロッカア
ーム8および9と偏心ブッシュ12および13とをロッカシ
ャフト11に取り付けるには、まず中高速用ロッカアーム
8および9の内側に偏心ブッシュ12および13をそれぞれ
嵌挿する。次に、低速用ロッカアーム7を第6図〜第9
図に示す組付用治具25に直接挿通し、さらにこの低速用
ロッカアーム7を両側から挟むようにして、偏心ブッシ
ュ12および13を介し中高速用ロッカアーム8および9並
びに位置決めスプリング24を組付用治具25に挿通する。
この状態で、中高速用ロッカアーム8および9のピンガ
イド孔23および偏心ブッシュ12および13のピン挿入孔21
に位置決めピン10を挿入する。そして、これら組付用治
具25に取り付けられた低速用ロッカアーム7、中高速用
ロッカアーム8および9並びに偏心ブッシュ12,13およ
び位置決めスプリング24を、第6図に示すエンジンの所
定位置に設置する。このとき、位置決めピン10は、その
先端が組付用治具25の外周に当接して、抜け落ちが防止
される。
ここで、上記組付用治具25は、第1パーツ26および第
2パーツ27を軸支ピン28で連結したものであり、第9図
に示すように、第1パーツ26および第2パーツ27を軸支
ピン28周りに相互に回動し得るよう構成される。
次に、第7図に示すように、シリンダヘッド29および
ヘッドカバー30間に設置されたロッカシャフト11を軸方
向にスライドして組付用治具25と置き換え、このロッカ
シャフト11に低速用ロッカアーム7、中高速用ロッカア
ーム8および9並びに偏心ブッシュ12,13および位置決
めスプリング26を嵌挿する。そして、組付用治具25を取
り出す。
その後再び、第8図に示すように、組付用治具25に取
り付けられた低速用ロッカアーム7、中高速用ロカアー
ム8および9並びに偏心ブッシュ12,13および位置決め
スプリング25をエンジンの所定位置に設置し、ロッカシ
ャフト11をスライドして、上記低速用ロッカアーム7、
中高速用ロッカアーム8および9並びに偏心ブッシュ12
および13等をロッカシャフト11に移し(第9図)、組付
用治具25を取り出す。
その後、第1図に示すように、ロッカシャフト11を所
定位置までスライドさせ、このロッカシャフト11を若干
回動して、位置決めピン10を偏心ブッシュ12および13の
ピン挿入孔21並びにロッカシャフト11のピン挿入孔22内
に納める。すると、位置決めスプリング24の作用により
中高速用ロッカアーム8および9がスライドし、この中
高速用ロッカアーム8および9のピンガイド孔23が偏心
ブッシュ12およびその13のピン挿入孔21並びにロッカシ
ャフト11のピン挿入孔22とずれて、位置決めピン10の抜
け止めが果される。このようにして、低速用ロッカアー
ム7、中高速用ロッカアーム8および9並びに偏心ブッ
シュ12および13の組付が完了する。
上記実施例によれば、低速用カム3にエンジンの低回
転数域に適したカムプロフィールが形成され、中高速用
カム4および5にエンジンの中・高回転数域に適したカ
ムプロフィールが形成され、さらにロッカシャフト11の
偏心ブッシュ12および13に中高速用ロッカアーム8およ
び9をそれぞれ回動自在に嵌挿し、ロッカシャフト11に
直接低速用ロッカアーム7を嵌挿して、ロッカシャフト
11の回動により、低速用カム3と低速用ロッカアーム7
との当接、中高速用カム4および5と中高速用ロッカア
ーム8および9とのそれぞれの当接を選択できるので、
バルブ1および2を低速用カム3あるいは中高速用カム
4,5にて選択的に駆動させることができる。したがっ
て、エンジンの低回転数域から中・高回転数域にかけて
の広い回転数域で、4サイクルエンジンの出力を向上さ
せることができる。
また、低速用カム3、中高速用カム4および5の選択
を偏心ブッシュ12および13の回動によって行なっている
ので、カム3,4,5の選択時に各部に大きなストレスが生
ずることがない。このため、カム3,4,5をスムーズに選
択することができる。
さらに、偏心ブッシュ12および13の組付時に位置決め
ピン10を、中高速用ロッカアーム8および9のピンガイ
ド孔23を通して、ロッカシャフト11のピン挿入孔22並び
に偏心ブッシュ12および13のピン挿入孔21に挿入できる
ので、偏心ブッシュ12および13の組付を容易に実施でき
る。
また、偏心ブッシュ12および13は、そのピン挿入孔21
により位置決めピン10と面接触するので、位置決めピン
10から偏心ブッシュ12および13に作用する面圧が小さく
なる。このため、偏心ブッシュ12および13の材質硬度を
高くする必要がなく、その材質選定の自由度を大きくで
きる。
なお、上記実施例では、中高速用カム4および5のカ
ムプロフィールが第10図の破線Bに示すものである場合
につき述べたが、この中高速用カム4および5のカムプ
ロフィールを第11図の破線B′あるいは第12図の破線
B″に示すものとして、エンジンの中・高回転時におけ
るバルブ1および2のリフトを変更してもよい。
また、上記実施例では、ロッカシャフト11の回転駆動
源として油圧シリンダ15を用いる場合につき説明した
が、この回転駆動源としてモータを用い、プーリおよび
ベルト等の動力伝達手段によってロッカシャフト11を回
転駆動させるようにしてもよい。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明に係る4サイクルエンジンの
動弁装置によれば、回動可能に支持されたロッカシャフ
トにエキセントリック大径部が形成され、第2および第
3ロッカアームがこのエキセントリック大径部に嵌挿さ
れると共に、第1ロッカアームが第2および第3ロッカ
アームの間に配置されて直接ロッカシャフトに嵌挿され
たことから、ロッカシャフトの回動による上記カムの選
択によって、広い回転数域に亘りエンジン出力を向上さ
せることができる。
また上記エキセントリック大径部がロッカシャフトに
偏心ブッシュを嵌合し、これらのピン挿入孔に位置決め
ピンを挿入して上記偏心ブッシュを上記ロッカシャフト
に固定することにより構成され、上記位置決めピンが上
記第2および第3ロッカアームに穿設されたピンガイド
孔を経て上記ピン挿入孔に挿入されたことから、偏心ブ
ッシュの組付性を向上できると共に、偏心ブッシュの材
質選択の自由度を大きくできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第3図のI−I線に沿う断面図、第2図はこの
発明に係る4サイクルエンジンの動弁装置の一実施例を
示す斜視図、第3図は第2図の動弁装置の平面図、第4
図および第5図は第2図の動弁装置の作用を示す動作状
態図、第6図〜第9図はロッカアームおよび偏心ブッシ
ュの組付作業を示す第1図に対応した断面図、第10図は
第2図のカムのカムプロフィールを示す図、第11図およ
び第12図は第10図に示すカムプロフィールのそれぞれの
変形例を示す図である。 1,2……バルブ、3……低速用カム、4,5……中高速用カ
ム、7……低速用ロッカアーム、7a……低速用ロッカア
ームの支持部、8,9……中高速用ロッカアーム、8a,9a…
…中高速用ロッカアームの支持部、10……位置決めピ
ン、11……ロッカシャフト、12,13……偏心ブッシュ、2
1……偏心ブッシュのピン挿入孔、22……ロッカシャフ
トのピン挿入孔、23……中高速用ロッカアームのピンガ
イド孔、24……位置決めスプリング、25……組付用治
具、A……低速用カムのカムプロフィール、B……中高
速用カムのカムプロフィール。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回動可能に支持されるとともにエキセント
    リック大径部が形成されたロッカシャフトと、このロッ
    カシャフトに直接嵌挿された第1のロッカアームと、こ
    の第1のロッカアームの両側に配置されて上記エキセン
    トリック大径部に嵌挿された第2および第3のロッカア
    ームと、上記第1、第2および第3のロッカアームをそ
    れぞれ駆動する第1、第2および第3のカムと、を有
    し、上記第2および第3のカムが同じカムプロフィール
    に形成され、上記第1のカムのカムプロフィールが上記
    カムプロフィールと異なって形成され、また、前記エキ
    セントリック大径部は上記ロッカシャフトに偏心ブッシ
    ュを嵌合し、これらのピン挿入孔に位置決めピンを挿入
    して上記偏心ブッシュを上記ロッカシャフトに固定する
    ことにより構成され、上記位置決めピンは上記第2およ
    び第3ロッカアームに穿設されたピンガイド孔を経て上
    記ピン挿入孔に挿入されることを特徴とする4サイクル
    エンジンの動弁装置。
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