JP2927925B2 - 鋳造用金型の離型剤塗布方法 - Google Patents
鋳造用金型の離型剤塗布方法Info
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Description
キャビティの内面に要求される離型剤の塗布方法に関す
る。
おいては、鋳造品の取り出しを容易にするために、金型
キャビティの内面に離型剤を塗布しておくことがなされ
ている。
いた状態とし、各型のキャビティ内面にそれぞれ離型剤
を噴霧(スプレイ)する方法が一般的であり、通常は高
圧空気等の気体噴流を利用して離型剤を霧化しかつ噴流
とともにキャビティ内面に吹付けて付着させる方式が利
用されている。
次のような問題があった。
来は塗布する必要のない型分割面にまで離型剤が付着
し、繰返し塗り重ねられることで型合わせ面精度を悪化
させることになる。
周囲の空気中に飛散することになり、環境を悪化させる
ことになる。
どに伴って、無駄な離型剤が多くなる。
度が低下することになる。
気等が混入しやすく、これらの離型剤の混入した空気等
は鋳造の際に溶湯の熱で分離し、鋳造品中に巣を作る原
因となる。
を行うことなく離型剤の塗布が行える鋳造用金型の離型
剤塗布方法を提供することにある。
タンクと、この離型剤タンク内に設けられたミストタン
クと、これらのタンクを連通可能とする連結管と、前記
離型剤タンクに設けられ超音波領域の高周波駆動電圧に
応じて振動する固体振動体とを備えた離型剤霧化手段に
より、前記連結管内の前記離型剤をミスト化し、その
後、このミストを、鋳造用金型を閉じた状態でそのキャ
ビティに連なる供給口に供給するとともに、前記キャビ
ティに連なるガス抜き口から負圧吸引を行って前記キャ
ビティ内に導入し、かつそのキャビティ内の余剰ミスト
を離型剤回収手段により回収する、という各手順により
構成された鋳造用金型の離型剤塗布方法である。
タンクと、この離型剤タンク内に設けられたミストタン
クと、これらのタンクを連通可能とする連結管と、前記
離型剤タンクに設けられ超音波領域の高周波駆動電圧に
応じて振動する固体振動体とを備えた離型剤霧化手段に
より、前記連結管内の前記離型剤をミスト化し、その
後、このミストを、鋳造用金型を閉じた状態でそのキャ
ビティに連なる供給口に圧送供給して前記キャビティ内
に導入するとともに、当該キャビティに連なるガス抜き
口からキャビティ内の余剰ミストを離型剤回収手段によ
り回収する、という各手順により構成された鋳造用金型
の離型剤塗布方法である。
ては、例えば超音波領域の高周波振動体による霧化が利
用できるほか、ノズルによる液体スプレイ等が利用でき
る。
既存の真空ポンプ等を用いればよく、キャビティへの圧
送供給を行う手段についても既存のポンプ等を用いれば
よい。
ティから抜き出された空気からミスト分のみを分離でき
るものであればよく、サイクロン式等の既存の装置が利
用できる。
な構造の離型剤霧化手段により効率よく離型剤のミスト
を生成し、負圧吸引または圧送によりキャビティへと供
給するため、高圧空気等による噴霧に伴う前記第四およ
び第五の問題が解消される。また、金型装置を閉じてキ
ャビティを閉鎖した状態でミストを送り込むため、ミス
トの型分割面への接触や外部への漏れ等に伴う前記第一
ないし第三の問題が解消され、これらにより前記目的が
達成される。
施例は本発明の第一発明に基づいて離型剤ミストの負圧
吸引によるキャビティ内導入を行うものである。
造用金型であり、各々の対向面の凹みにより型締めされ
た状態の金型1の内部には所定形状のキャビティ4が形
成される。
ダ5が接続され、シリンダ5内に溶湯を供給して射出プ
ランジャ6を進退させれることにより、キャビティ4内
に溶湯が射出されるようになっている。
間によりチルベント7が形成され、溶湯射出に伴う内部
圧力の上昇等により、キャビティ4内の空気等は金型1
の上端面に開口するガス抜き口8を通して外部に排出さ
れるようになっている。
型剤供給口9が形成され、この供給口9には鋳造動作に
先立って離型剤霧化手段10が接続される。また、キャビ
ティ4に連なるガス抜き口8には鋳造動作に先立って離
型剤回収手段20および負圧吸引手段30が接続される。
タンク11と霧化された離型剤ミストSMを貯留するミスト
タンク12とを有し、各々はミストタンク12の底面を貫通
する連通管13で連通されている。離型剤タンク11の底面
には、連通管13の下端に対向する位置に、圧電素子等を
用いた固体振動体14が設置されている。この振動体14
は、外部入力される超音波領域の高周波駆動電圧に応じ
て振動し、離型剤SLを振動させて分子を叩き出す等によ
り離型剤ミストSMを生成するものである。生成された離
型剤ミストSMは連通管13を通してミストタンク12内に貯
留され、配管15を通して離型剤供給口9まで供給されて
いる。
収タンク21を用いたサイクロン式の分離装置であり、回
収タンク21の上部周面には接線方向に沿ってキャビティ
4のガス抜き口8からの導入管22が接続されている。ま
た、回収タンク21の上端面には中心を貫通する排気管23
が接続され、下端には弁24を介して離型剤受け25が接続
されており、導入管22から導入されたキャビティ4から
の排気を回収タンク21内で旋回させ、その間に離型剤ミ
ストSMを分離させて離型剤受け25に回収するとともに、
ミストSMが除かれた空気を排気管23から排出するもので
ある。
のであり、このポンプ31は離型剤回収手段20の排気管23
に接続され、モータ32の駆動によりキャビティ4内から
の負圧吸引を行うようになっている。
おいて鋳造動作に先立って、前記第1図のように離型剤
霧化手段10、離型剤回収手段20および負圧吸引手段30を
接続し、これらにより離型剤の塗布を行う。
離型剤ミストSMを生成させるとともに、負圧吸引手段30
により負圧吸引を行い、キャビティ4内を減圧して供給
口9から離型剤ミストSMを導入する。導入された離型剤
ミストSMは、キャビティ4内に充満して内面に順次付着
し、所定時間の流通により離型剤の十分な塗布が行われ
る。一方、キャビティ4内に浮遊する余剰分のミストSM
は続く負圧吸引によりガス抜き口8から抜き出される。
抜き出されたミストSMは離型剤回収手段20により空気か
ら分離回収され、ミストSMを含まない空気のみが負圧吸
引手段30を経て外気中に排出される。
圧気体を使用しない離型剤霧化手段10により霧化して離
型剤ミストSMを生成し、負圧吸引手段30によりキャビテ
ィ4に導入することでキャビティ4内面の離型剤塗布を
行うことができる。
あるいは噴霧された離型剤に混入した空気等による鋳造
品の巣の発生等、噴霧方式における高圧空気等による問
題を未然に回避することができる。
ミストSMを送り込むため、ミストSMが型分割面にまで塗
布されることことがなく、型締め精度を維持することが
できるとともに、ミストSMが外部へ漏れ出すことがない
ため、作業環境を汚染することも防止できる。
を防止できるとともに、キャビティ4内の余剰ミストSM
を離型剤回収手段20により分離回収して再利用すること
もでき、離型剤SLの無駄を減らすことができる。
て行うため、離型剤霧化手段10からキャビティ4を経て
離型剤回収手段20に至る経路中において外部への漏れ出
しを生じることがなく、離型剤SLの無駄をより一層低減
できる。
施例は本発明の第二発明に基づいて離型剤ミストの加圧
供給によるキャビティ内導入を行うものである。
手段10および離型剤回収手段20は前記第一実施例と同様
であり、簡略化のため同一符号を附して説明を省略す
る。
れ、ミストSMをキャビティ4に導入するために離型剤霧
化手段10からの配管15に加圧供給手段40が設けられてい
る。
利用したものであり、このポンプ41は図示しない駆動手
段により駆動されて離型剤霧化手段10からの離型剤ミス
トSMをキャビティ4内へと加圧供給するようになってい
る。
おいて鋳造動作に先立って、前記第2図のように離型剤
霧化手段10、離型剤回収手段20および加圧供給手段40を
接続し、これらにより離型剤の塗布を行う。
離型剤ミストSMを生成させるととともに、加圧送出手段
40により加圧送出を行い、供給口9からキャビティ4内
へと離型剤ミストSMを導入する。導入された離型剤ミス
トSMは、キャビティ4内に充満して内面に順次付着し、
所定時間の流通により離型剤の十分な塗布が行われる。
一方、キャビティ4内に浮遊する余剰分のミストSMはガ
ス抜き口8から押し出される。押し出されたミストSMは
離型剤回収手段20により空気から分離回収され、ミスト
SMを含まない空気のみが外気中に排出される。
に離型剤SLを噴霧せずにミストSMとして流通させること
でキャビティ4内面に塗布することができ、これにより
前記第一実施例で述べたものと略同様な効果を得ること
ができる。ただし、前記第一実施例では負圧吸引により
ミストSMの流通経路における漏れ等を確実に防止できる
ため、離型剤SLの使用量低減効果は本実施例よりも高い
といえる。
く、以下に示すような変形等は本発明に含まれるもので
ある。
は多様な形式のものが利用でき、離型剤SLに接触する振
動板を電磁コイルで駆動するようなもの等であってもよ
い。
加圧供給手段40の構造等も前記実施例に限定されるもの
ではなく、実施にあたって適宜選択すればよいものであ
る。
形式やキャビティ4やガス抜き口8の形状等も前記実施
例に限定されるものではなく、実施にあたって適宜選択
すればよい。
締めた状態で、高周波を利用した簡単な構造の離型剤霧
化手段から効率よく供給される離型剤のミストをキャビ
ティ内に流通させることにより、高圧による噴霧を解消
することができ、効率良く離型剤の塗布を行うことがで
きる。
発明の第二実施例を示す構成図である。 1……鋳造用金型、4……キャビティ、8……ガス抜き
口、9……供給口、10……離型剤霧化手段、20……離型
剤回収手段、30……負圧吸引手段、40……加圧供給手
段。
Claims (2)
- 【請求項1】内部に離型剤を貯留する離型剤タンクと、
この離型剤タンク内に設けられたミストタンクと、これ
らのタンクを連通可能とする連結管と、前記離型剤タン
クに設けられ超音波領域の高周波駆動電圧に応じて振動
する固体振動体とを備えた離型剤霧化手段により、前記
連結管内の前記離型剤をミスト化し、この後、このミス
トを、鋳造用金型を閉じた状態でそのキャビティに連な
る供給口に供給するとともに、前記キャビティに連なる
ガス抜き口から負圧吸引を行って前記キャビティ内に導
入し、かつそのキャビティ内の余剰ミストを離型剤回収
手段により回収することを特徴とする鋳造用金型の離型
剤塗布方法。 - 【請求項2】内部に離型剤を貯留する離型剤タンクと、
この離型剤タンク内に設けられたミストタンクと、これ
らのタンクを連通可能とする連結管と、前記離型剤タン
クに設けられ超音波領域の高周波駆動電圧に応じて振動
する固体振動体とを備えた離型剤霧化手段により、前記
連結管内の前記離型剤をミスト化し、この後、このミス
トを、鋳造用金型を閉じた状態でそのキャビティに連な
る供給口に圧送供給して前記キャビティ内に導入すると
ともに、当該キャビティに連なるガス抜き口からキャビ
ティ内の余剰ミストを離型剤回収手段により回収するこ
とを特徴とする鋳造用金型の離型剤塗布方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26001390A JP2927925B2 (ja) | 1990-09-28 | 1990-09-28 | 鋳造用金型の離型剤塗布方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26001390A JP2927925B2 (ja) | 1990-09-28 | 1990-09-28 | 鋳造用金型の離型剤塗布方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04138861A JPH04138861A (ja) | 1992-05-13 |
JP2927925B2 true JP2927925B2 (ja) | 1999-07-28 |
Family
ID=17342100
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26001390A Expired - Lifetime JP2927925B2 (ja) | 1990-09-28 | 1990-09-28 | 鋳造用金型の離型剤塗布方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2927925B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160053450A (ko) * | 2014-11-04 | 2016-05-13 | 주식회사 포스코 | 쌍롤식 박판 주조기 및 이를 이용한 쌍롤식 박판 주조방법 |
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-
1990
- 1990-09-28 JP JP26001390A patent/JP2927925B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
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KR20160053450A (ko) * | 2014-11-04 | 2016-05-13 | 주식회사 포스코 | 쌍롤식 박판 주조기 및 이를 이용한 쌍롤식 박판 주조방법 |
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