JP2925836B2 - 電磁調理器 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、温度センサを備えた電
磁調理器に関する。
磁調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電磁調理器では、トッププレ
ートの下方部に温度センサおよび加熱コイルを配設した
構成のものが周知である。このものでは、トッププレー
ト上に揚げ物用鍋や煮込み用鍋等の被加熱物を載置し、
前記加熱コイルが出力する高周波磁界によってこの被加
熱物を誘導加熱するようになっている。
ートの下方部に温度センサおよび加熱コイルを配設した
構成のものが周知である。このものでは、トッププレー
ト上に揚げ物用鍋や煮込み用鍋等の被加熱物を載置し、
前記加熱コイルが出力する高周波磁界によってこの被加
熱物を誘導加熱するようになっている。
【0003】そして、この被加熱物の温度をトッププレ
ートを介して検出し、その検出温度が設定温度に達する
と、加熱コイルによる加熱を停止し且つ設定温度を下回
ると加熱を再開するという加熱運転を行ない、もって被
加熱物に対する温度制御をするようになっている。
ートを介して検出し、その検出温度が設定温度に達する
と、加熱コイルによる加熱を停止し且つ設定温度を下回
ると加熱を再開するという加熱運転を行ない、もって被
加熱物に対する温度制御をするようになっている。
【0004】なお、温度センサをトッププレートの上面
に取り付けるようにすれば、被加熱物の温度を直接的に
検出できて温度制御を行ないやすいが、しかしその反
面、温度センサが被加熱物に当たって破損したり、温度
センサ自体が汚れやすく、またトッププレート上面の洗
浄にも支障を来すから、温度センサはトッププレート下
方部に配置する事情にある。
に取り付けるようにすれば、被加熱物の温度を直接的に
検出できて温度制御を行ないやすいが、しかしその反
面、温度センサが被加熱物に当たって破損したり、温度
センサ自体が汚れやすく、またトッププレート上面の洗
浄にも支障を来すから、温度センサはトッププレート下
方部に配置する事情にある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この電磁調
理器を使用する場合、一般的には、室温(この電磁調理
器が設置された部屋の温度、通常は常温)状態の油を入
れた鍋を初めからこの電磁調理器で加熱する。この場
合、温度センサの検出温度および油温は図6に示すよう
に、加熱コイルの加熱により室温状態から上昇するよう
に変化し、検出温度は実際の油温に対してアンダーシュ
ートする関係にある。このような検出温度と油温との関
係は温度制御にとって適正な関係であり、このような関
係であることを前提として、検出温度に基づく温度制御
が適正になされるものである。
理器を使用する場合、一般的には、室温(この電磁調理
器が設置された部屋の温度、通常は常温)状態の油を入
れた鍋を初めからこの電磁調理器で加熱する。この場
合、温度センサの検出温度および油温は図6に示すよう
に、加熱コイルの加熱により室温状態から上昇するよう
に変化し、検出温度は実際の油温に対してアンダーシュ
ートする関係にある。このような検出温度と油温との関
係は温度制御にとって適正な関係であり、このような関
係であることを前提として、検出温度に基づく温度制御
が適正になされるものである。
【0006】ところが次のような場合に適正な温度制御
ができないことがある。
ができないことがある。
【0007】すなわち、使用者側において、この電磁調
理器を使用する場合に、予め、ガスレンジ等の加熱器
で、油を入れた鍋を加熱しておき、この鍋を電磁調理器
に移して引き続きこの電磁調理器で加熱する。このよう
な場合、調理開始初期には温度センサは鍋の温度影響を
十分に受けておらず、従って、図7に示すように、実際
の油温(鍋の温度)と、温度センサの検出温度とに大き
な差がある。このため、実際の油温がかなり高くても検
出温度が設定温度に至らず、加熱コイルによる加熱が続
行されることになり、すなわち、加熱過剰となり、油温
がますます上昇していく不具合がある。
理器を使用する場合に、予め、ガスレンジ等の加熱器
で、油を入れた鍋を加熱しておき、この鍋を電磁調理器
に移して引き続きこの電磁調理器で加熱する。このよう
な場合、調理開始初期には温度センサは鍋の温度影響を
十分に受けておらず、従って、図7に示すように、実際
の油温(鍋の温度)と、温度センサの検出温度とに大き
な差がある。このため、実際の油温がかなり高くても検
出温度が設定温度に至らず、加熱コイルによる加熱が続
行されることになり、すなわち、加熱過剰となり、油温
がますます上昇していく不具合がある。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、調理開始初期に被加熱物の温度が高
いか否かを良好に判定でき、この判定結果に応じて運転
を制御することが可能となり、もって被加熱物への過剰
加熱をなくすことが可能な電磁調理器を提供するところ
にある。
あり、その目的は、調理開始初期に被加熱物の温度が高
いか否かを良好に判定でき、この判定結果に応じて運転
を制御することが可能となり、もって被加熱物への過剰
加熱をなくすことが可能な電磁調理器を提供するところ
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の点に着目
してなされたものである。すなわち温度が高い被加熱物
をトッププレートに載置すると、被加熱物と室温状態の
温度センサとの絶対的な温度差はみられるが、温度セン
サは徐々にこの被加熱物の熱影響を受け、検出温度が上
昇する。その上昇度合いは温度センサ付近の温度すなわ
ち温度センサの初期検出温度によって異なる。従って、
温度センサの初期検出温度とその後の温度上昇度合いつ
まり変化度合いにより被加熱物の温度を予測することが
可能である。
してなされたものである。すなわち温度が高い被加熱物
をトッププレートに載置すると、被加熱物と室温状態の
温度センサとの絶対的な温度差はみられるが、温度セン
サは徐々にこの被加熱物の熱影響を受け、検出温度が上
昇する。その上昇度合いは温度センサ付近の温度すなわ
ち温度センサの初期検出温度によって異なる。従って、
温度センサの初期検出温度とその後の温度上昇度合いつ
まり変化度合いにより被加熱物の温度を予測することが
可能である。
【0010】この点を考慮した本発明の電磁調理器は、
被加熱物を載置するためのトッププレートと、このトッ
ププレートの下方部に設けられた温度センサと、前記ト
ッププレートの下方部に設けられて前記被加熱物を誘導
加熱する加熱コイルと、調理開始初期に加熱停止状態で
の初期温度を前記温度センサにより検出する初期温度検
出手段と、この初期温度検出手段による初期温度検出後
加熱停止状態で前記温度センサにより温度を検出して温
度の変化を検出する温度変化度合い検出手段と、前記初
期温度検出手段により検出された初期温度と前記温度変
化度合い検出手段により検出された温度変化度合いとに
基づいて前記被加熱物の温度を判定する被加熱物温度判
定手段と、この被加熱物温度判定手段による温度判定結
果に基づいて加熱運転を制御する制御手段とを含んで構
成されている(請求項1の発明)。
被加熱物を載置するためのトッププレートと、このトッ
ププレートの下方部に設けられた温度センサと、前記ト
ッププレートの下方部に設けられて前記被加熱物を誘導
加熱する加熱コイルと、調理開始初期に加熱停止状態で
の初期温度を前記温度センサにより検出する初期温度検
出手段と、この初期温度検出手段による初期温度検出後
加熱停止状態で前記温度センサにより温度を検出して温
度の変化を検出する温度変化度合い検出手段と、前記初
期温度検出手段により検出された初期温度と前記温度変
化度合い検出手段により検出された温度変化度合いとに
基づいて前記被加熱物の温度を判定する被加熱物温度判
定手段と、この被加熱物温度判定手段による温度判定結
果に基づいて加熱運転を制御する制御手段とを含んで構
成されている(請求項1の発明)。
【0011】他の発明は、次の点を考慮してなされてい
る。すなわち、電磁調理器を繰り返して使用するような
場合には、調理開始当初に温度センサの検出温度が室温
以上であることが予測される。このように初期検出温度
が高い場合には、被加熱物の温度が高くても低くても、
この検出温度に対して該被加熱物温度がオーバーシュー
トしていないと予測され、従って、この検出温度に基づ
いて温度制御しても安全であり、被加熱物温度を判定す
る必要はない。
る。すなわち、電磁調理器を繰り返して使用するような
場合には、調理開始当初に温度センサの検出温度が室温
以上であることが予測される。このように初期検出温度
が高い場合には、被加熱物の温度が高くても低くても、
この検出温度に対して該被加熱物温度がオーバーシュー
トしていないと予測され、従って、この検出温度に基づ
いて温度制御しても安全であり、被加熱物温度を判定す
る必要はない。
【0012】従って、他の発明の電磁調理器は、被加熱
物を載置するためのトッププレートと、このトッププレ
ートの下方部に設けられた温度センサと、前記トッププ
レートの下方部に設けられて前記被加熱物を誘導加熱す
る加熱コイルと、調理開始初期に加熱停止状態での初期
温度を前記温度センサにより検出する初期温度検出手段
と、この初期温度検出手段による初期温度検出後加熱停
止状態で前記温度センサにより温度を検出して温度の変
化を検出する温度変化度合い検出手段と、前記初期温度
検出手段により検出された初期温度と前記温度変化度合
い検出手段により検出された温度変化度合いとに基づい
て前記被加熱物の温度を判定する被加熱物温度判定手段
と、前記検出された初期温度が所定温度以上であるとき
には前記被加熱物温度判定手段による判定動作を実行せ
ずに加熱運転を開始し、前記検出された初期温度が前記
所定温度未満であるときには、前記被加熱物温度判定手
段による判定動作を実行し、その判定結果に基づいて加
熱運転を制御する制御手段とを含んで構成されている
(請求項2の発明)。
物を載置するためのトッププレートと、このトッププレ
ートの下方部に設けられた温度センサと、前記トッププ
レートの下方部に設けられて前記被加熱物を誘導加熱す
る加熱コイルと、調理開始初期に加熱停止状態での初期
温度を前記温度センサにより検出する初期温度検出手段
と、この初期温度検出手段による初期温度検出後加熱停
止状態で前記温度センサにより温度を検出して温度の変
化を検出する温度変化度合い検出手段と、前記初期温度
検出手段により検出された初期温度と前記温度変化度合
い検出手段により検出された温度変化度合いとに基づい
て前記被加熱物の温度を判定する被加熱物温度判定手段
と、前記検出された初期温度が所定温度以上であるとき
には前記被加熱物温度判定手段による判定動作を実行せ
ずに加熱運転を開始し、前記検出された初期温度が前記
所定温度未満であるときには、前記被加熱物温度判定手
段による判定動作を実行し、その判定結果に基づいて加
熱運転を制御する制御手段とを含んで構成されている
(請求項2の発明)。
【0013】
【作用】温度センサが検出する初期温度は、室温や、繰
り返し調理か否か等で異なる。また、被加熱物が別の加
熱器で加熱されたものであるか否かは加熱停止状態での
温度センサが検出する温度の上昇度合い(変化度合い)
で判定することが可能である。しかして、請求項1の発
明においては、調理開始初期に加熱停止状態で温度セン
サにより初期温度を検出する。この後、温度変化度合い
を検出する。そして、検出された初期温度(以下初期検
出温度という)と、その後の検出温度の変化度合いとに
基づいて前記被加熱物の温度を判定するから、被加熱物
の温度が温度センサの検出温度よりかなり高くてもその
被加熱物の温度をほぼ正確に判定することができる。従
って、以後、この温度判定結果に基づいて加熱運転を制
御することにより被加熱物が過剰に加熱されるようなこ
とはない。
り返し調理か否か等で異なる。また、被加熱物が別の加
熱器で加熱されたものであるか否かは加熱停止状態での
温度センサが検出する温度の上昇度合い(変化度合い)
で判定することが可能である。しかして、請求項1の発
明においては、調理開始初期に加熱停止状態で温度セン
サにより初期温度を検出する。この後、温度変化度合い
を検出する。そして、検出された初期温度(以下初期検
出温度という)と、その後の検出温度の変化度合いとに
基づいて前記被加熱物の温度を判定するから、被加熱物
の温度が温度センサの検出温度よりかなり高くてもその
被加熱物の温度をほぼ正確に判定することができる。従
って、以後、この温度判定結果に基づいて加熱運転を制
御することにより被加熱物が過剰に加熱されるようなこ
とはない。
【0014】請求項2の発明においては、調理開始初期
に加熱停止状態での温度センサによる初期検出温度が所
定温度以上か否かを判定し、そして、この検出温度が所
定温度以上であることが判定されたときには、被加熱物
温度判定手段による判定動作を実行せずに加熱運転を制
御するから、被加熱物温度判定手段による判定動作が無
駄に実行されることはなく、直ちに加熱運転が開始され
る。
に加熱停止状態での温度センサによる初期検出温度が所
定温度以上か否かを判定し、そして、この検出温度が所
定温度以上であることが判定されたときには、被加熱物
温度判定手段による判定動作を実行せずに加熱運転を制
御するから、被加熱物温度判定手段による判定動作が無
駄に実行されることはなく、直ちに加熱運転が開始され
る。
【0015】また、初期検出温度が所定温度未満である
ときには、被加熱物温度判定手段による判定動作を実行
し、その判定結果に基づいて加熱運転を制御するから、
上述同様に、被加熱物が過剰に加熱されるようなことは
ない。
ときには、被加熱物温度判定手段による判定動作を実行
し、その判定結果に基づいて加熱運転を制御するから、
上述同様に、被加熱物が過剰に加熱されるようなことは
ない。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例につき図1ないし図
5を参照しながら説明する。まず、図2においては、電
磁調理器のトッププレート部分を示している。トッププ
レート1は図示しない本体ケースに取り付けられてお
り、このトッププレート1の下方部には支持具2を介し
て温度センサ3が設けられている。また、このトッププ
レート1の下方部には上記温度センサ3の周囲に位置す
るように加熱コイル4が設けられている。上記トッププ
レート1上には被加熱物として例えば油を収容した鍋5
が載置されている。
5を参照しながら説明する。まず、図2においては、電
磁調理器のトッププレート部分を示している。トッププ
レート1は図示しない本体ケースに取り付けられてお
り、このトッププレート1の下方部には支持具2を介し
て温度センサ3が設けられている。また、このトッププ
レート1の下方部には上記温度センサ3の周囲に位置す
るように加熱コイル4が設けられている。上記トッププ
レート1上には被加熱物として例えば油を収容した鍋5
が載置されている。
【0017】次に、図3には電気的構成を示している。
制御回路6はマイクロコンピュータおよびA/D変換器
を含んで構成されている。この制御回路6には、温度セ
ンサ3からの温度検出信号(検出温度)が与えられると
共に、各種スイッチ7からのスイッチ信号が与えられる
ようになっている。なお、上記各種スイッチ7として
は、電源スイッチ、温度設定スイッチ、調理開始スイッ
チ、調理停止スイッチが含まれている。
制御回路6はマイクロコンピュータおよびA/D変換器
を含んで構成されている。この制御回路6には、温度セ
ンサ3からの温度検出信号(検出温度)が与えられると
共に、各種スイッチ7からのスイッチ信号が与えられる
ようになっている。なお、上記各種スイッチ7として
は、電源スイッチ、温度設定スイッチ、調理開始スイッ
チ、調理停止スイッチが含まれている。
【0018】そして、この制御回路6は、これらの入力
を加味して、運転プログラムに基づいて加熱コイル4を
インバータ回路8を介して駆動制御するようになってい
る。この加熱コイル4はこのインバータ回路8から高周
波電流が供給されて高周波磁界を発生し、もって鍋5を
誘導加熱する。
を加味して、運転プログラムに基づいて加熱コイル4を
インバータ回路8を介して駆動制御するようになってい
る。この加熱コイル4はこのインバータ回路8から高周
波電流が供給されて高周波磁界を発生し、もって鍋5を
誘導加熱する。
【0019】しかして、上記制御回路6は、初期温度検
出手段、温度変化度合い検出手段、被加熱物温度判定手
段および制御手段として機能するもので、次にその制御
内容について述べる。
出手段、温度変化度合い検出手段、被加熱物温度判定手
段および制御手段として機能するもので、次にその制御
内容について述べる。
【0020】図1には、運転制御内容のフローチャート
を示している。このフローチャートは電源スイッチがオ
ンされるとスタートする。しかして、調理開始スイッチ
が操作されて調理が開始されると(ステップS1にて判
断)、温度センサ3による検出温度を読み込み(ステッ
プS2)、この検出温度すなわち初期検出温度が所定温
度例えば120℃以上か否かを判断する(ステップS
3)。このとき、加熱コイル4による加熱はなされてい
ない。
を示している。このフローチャートは電源スイッチがオ
ンされるとスタートする。しかして、調理開始スイッチ
が操作されて調理が開始されると(ステップS1にて判
断)、温度センサ3による検出温度を読み込み(ステッ
プS2)、この検出温度すなわち初期検出温度が所定温
度例えば120℃以上か否かを判断する(ステップS
3)。このとき、加熱コイル4による加熱はなされてい
ない。
【0021】この初期検出温度が120℃以上である
と、以後ステップS4〜ステップS7の制御を行なう。
すなわち、検出温度が予め設定された温度より低いと
(ステップS4で判断)、加熱コイル4を駆動して加熱
を行ない(ステップS5)、高いと加熱コイル4の駆動
を停止して加熱を停止する(ステップS6)。このよう
な制御は調理停止スイッチにより調理が停止されるまで
(ステップS7で判断)行なわれる。
と、以後ステップS4〜ステップS7の制御を行なう。
すなわち、検出温度が予め設定された温度より低いと
(ステップS4で判断)、加熱コイル4を駆動して加熱
を行ない(ステップS5)、高いと加熱コイル4の駆動
を停止して加熱を停止する(ステップS6)。このよう
な制御は調理停止スイッチにより調理が停止されるまで
(ステップS7で判断)行なわれる。
【0022】上述のステップS3で、初期検出温度が1
20℃未満であることが判断されると、ステップS8に
移行して、ソフトタイマー機能により15秒についてダ
ウンカウントする。そして、この15秒がタイムアップ
すると(ステップS9にて判断)、再度、検出温度を読
み込む(ステップS10)。
20℃未満であることが判断されると、ステップS8に
移行して、ソフトタイマー機能により15秒についてダ
ウンカウントする。そして、この15秒がタイムアップ
すると(ステップS9にて判断)、再度、検出温度を読
み込む(ステップS10)。
【0023】そして、ここまでの検出温度の状況が被加
熱物温度判定条件に該当するか否かを判断する(ステッ
プS11)。この判断は、表1に基づいてなされる。
熱物温度判定条件に該当するか否かを判断する(ステッ
プS11)。この判断は、表1に基づいてなされる。
【0024】
【表1】
【0025】この表1においては、被加熱物である鍋5
が100℃以上であるか否かを判定するための条件が示
されている。この判定条件は、次のようにしてあらじめ
定められてたものである。すなわち、温度センサ3が室
温状態であるときに、室温状態の鍋5をトッププレート
1上に配置した時には、加熱停止状態としておけば、図
5に示すように、検出温度は室温のままで変化は見られ
ない。
が100℃以上であるか否かを判定するための条件が示
されている。この判定条件は、次のようにしてあらじめ
定められてたものである。すなわち、温度センサ3が室
温状態であるときに、室温状態の鍋5をトッププレート
1上に配置した時には、加熱停止状態としておけば、図
5に示すように、検出温度は室温のままで変化は見られ
ない。
【0026】しかし、別の加熱器で加熱されて高温度と
なった被加熱物をトッププレート1上に配置した場合、
加熱停止状態としておけば、温度センサ3の検出温度
は、図4に示すように、高温度の鍋5の熱影響を受けて
温度上昇して行き、その上昇度合いは被加熱物の温度に
応じて異なる。
なった被加熱物をトッププレート1上に配置した場合、
加熱停止状態としておけば、温度センサ3の検出温度
は、図4に示すように、高温度の鍋5の熱影響を受けて
温度上昇して行き、その上昇度合いは被加熱物の温度に
応じて異なる。
【0027】従って、検出温度の上昇度合い(変化度合
い)から被加熱物温度を判定することが可能であるが、
温度センサ3による上昇度合いは、室温によって異な
り、この室温は温度センサ3の初期検出温度と等価であ
る。これから理解できるように、加熱停止状態での温度
センサ3の初期検出温度と温度上昇度合いが判れば、被
加熱物温度が高いか否かが判定可能である。
い)から被加熱物温度を判定することが可能であるが、
温度センサ3による上昇度合いは、室温によって異な
り、この室温は温度センサ3の初期検出温度と等価であ
る。これから理解できるように、加熱停止状態での温度
センサ3の初期検出温度と温度上昇度合いが判れば、被
加熱物温度が高いか否かが判定可能である。
【0028】しかして、表1に示したように、例えば、
初期検出温度が10℃以下の場合で、15秒間の温度上
昇度が10degを超えている場合は、被加熱物の温度
が100℃以上であると判定できる。
初期検出温度が10℃以下の場合で、15秒間の温度上
昇度が10degを超えている場合は、被加熱物の温度
が100℃以上であると判定できる。
【0029】このステップS11において、検出温度の
状況が表1に示した判定条件に該当している場合には、
つまり鍋5の温度(油の温度)が100℃以上であると
判定された場合には、加熱出力の上限を10分間は30
0Wに規制する(ステップS12)。また、100℃未
満であると判定された場合には、このステップS12は
実行しない。
状況が表1に示した判定条件に該当している場合には、
つまり鍋5の温度(油の温度)が100℃以上であると
判定された場合には、加熱出力の上限を10分間は30
0Wに規制する(ステップS12)。また、100℃未
満であると判定された場合には、このステップS12は
実行しない。
【0030】この後、検出温度が予め設定された温度よ
り低いと(ステップS13で判断)、加熱コイル4を駆
動して加熱を行ない(ステップS14)、高いと加熱コ
イル4の駆動を停止して加熱を停止する(ステップS1
5)。このような制御は調理停止スイッチにより調理が
停止されるまで(ステップS16で判断)行なわれる。
ただし、出力上限が上述した300Wに規制されている
場合には、10分間はその規制がなされる。
り低いと(ステップS13で判断)、加熱コイル4を駆
動して加熱を行ない(ステップS14)、高いと加熱コ
イル4の駆動を停止して加熱を停止する(ステップS1
5)。このような制御は調理停止スイッチにより調理が
停止されるまで(ステップS16で判断)行なわれる。
ただし、出力上限が上述した300Wに規制されている
場合には、10分間はその規制がなされる。
【0031】制御回路6は上述したような制御を行なう
が、ここで、この電磁調理器の使用が繰り返し調理でな
い場合には、ステップS3による判断は、初期検出温度
が120℃未満となり、そして、鍋5が、別の加熱器で
例えば100℃以上に加熱されていれば、ステップS1
1で示したように、15秒間での検出温度上昇度と初期
検出温度とにより鍋5温度が100℃以上であることが
判定される。
が、ここで、この電磁調理器の使用が繰り返し調理でな
い場合には、ステップS3による判断は、初期検出温度
が120℃未満となり、そして、鍋5が、別の加熱器で
例えば100℃以上に加熱されていれば、ステップS1
1で示したように、15秒間での検出温度上昇度と初期
検出温度とにより鍋5温度が100℃以上であることが
判定される。
【0032】この後、加熱出力上限が10分300Wに
規制されて加熱運転が実行される。この10分を超える
と設定温度による温度制御がなされる。
規制されて加熱運転が実行される。この10分を超える
と設定温度による温度制御がなされる。
【0033】なお、この電磁調理器の使用が繰り返し調
理でなく、しかも、鍋5が室温状態から調理が開始され
ると、ステップS11で鍋5の温度が100℃未満であ
ることが判定されるから、上述したステップS12は実
行されずに、設定温度による温度制御(ステップS13
〜ステップS16)がなされる。
理でなく、しかも、鍋5が室温状態から調理が開始され
ると、ステップS11で鍋5の温度が100℃未満であ
ることが判定されるから、上述したステップS12は実
行されずに、設定温度による温度制御(ステップS13
〜ステップS16)がなされる。
【0034】このように、温度センサ3の初期検出温度
および上昇度合いに基づいて鍋5の温度が高い(100
℃以上)か否かを判定し、そしてこの判定結果に応じて
加熱運転が実行されるから、鍋5が過剰に加熱されるこ
とはない。
および上昇度合いに基づいて鍋5の温度が高い(100
℃以上)か否かを判定し、そしてこの判定結果に応じて
加熱運転が実行されるから、鍋5が過剰に加熱されるこ
とはない。
【0035】一方、この電磁調理器の使用が繰り返し調
理である場合には、温度センサ3の初期検出温度が12
0℃以上となっていることで、ステップS3の判断によ
りステップS4〜ステップS7に移行し、すなわち、ス
テップS8〜ステップS11による被加熱物温度判定は
実行せずに加熱運転が開始される。従って、被加熱物に
対する過剰加熱の懸念がないような初期状況では、ただ
ちに加熱運転を開始できる。
理である場合には、温度センサ3の初期検出温度が12
0℃以上となっていることで、ステップS3の判断によ
りステップS4〜ステップS7に移行し、すなわち、ス
テップS8〜ステップS11による被加熱物温度判定は
実行せずに加熱運転が開始される。従って、被加熱物に
対する過剰加熱の懸念がないような初期状況では、ただ
ちに加熱運転を開始できる。
【0036】この制御の主旨は次にある。すなわち、電
磁調理器の繰り返し調理によって、温度センサ3の初期
検出温度が室温以上に高くなっているような場合には、
鍋の温度が高くても低くても、この検出温度に対して鍋
の温度がオーバーシュートしていない状況と判断でき
る。従って、この検出温度に基づいて温度制御しても安
全であり、鍋温度を判定する必要はない。
磁調理器の繰り返し調理によって、温度センサ3の初期
検出温度が室温以上に高くなっているような場合には、
鍋の温度が高くても低くても、この検出温度に対して鍋
の温度がオーバーシュートしていない状況と判断でき
る。従って、この検出温度に基づいて温度制御しても安
全であり、鍋温度を判定する必要はない。
【0037】
【発明の効果】本発明は以上の説明から明らかなよう
に、次の効果を得ることができる。
に、次の効果を得ることができる。
【0038】請求項1の電磁調理器によれば、調理開始
初期に被加熱物の温度が既に高い状態にあるか否かを良
好に判定でき、つまり、別の加熱器で加熱された被加熱
物を加熱する状況であるか否かを良好に判定でき、この
判定結果に応じて運転を制御することが可能となり、も
って被加熱物への過剰加熱をなくすことが可能となると
いう効果を奏する。
初期に被加熱物の温度が既に高い状態にあるか否かを良
好に判定でき、つまり、別の加熱器で加熱された被加熱
物を加熱する状況であるか否かを良好に判定でき、この
判定結果に応じて運転を制御することが可能となり、も
って被加熱物への過剰加熱をなくすことが可能となると
いう効果を奏する。
【0039】請求項2の電磁調理器によれば、被加熱物
に対する過剰加熱の懸念がないような初期状況では、被
加熱物温度判定動作を実行せずに、ただちに加熱運転を
開始でき、また、過剰加熱の懸念があるような場合に
は、調理開始初期に被加熱物の温度が高いか否かを良好
に判定して、被加熱物への過剰加熱をなくすことが可能
となるという効果を奏する。
に対する過剰加熱の懸念がないような初期状況では、被
加熱物温度判定動作を実行せずに、ただちに加熱運転を
開始でき、また、過剰加熱の懸念があるような場合に
は、調理開始初期に被加熱物の温度が高いか否かを良好
に判定して、被加熱物への過剰加熱をなくすことが可能
となるという効果を奏する。
【図1】本発明の一実施例に係わる、制御回路の制御内
容を示すフローチャート
容を示すフローチャート
【図2】トッププレート部分の縦断側面図
【図3】電気的構成を示すブロック図
【図4】検出温度変化の一例を示す図
【図5】検出温度変化の一例を示す図
【図6】油温変化と検出温度変化とを示す図
【図7】油温の初期温度が高温である場合の油温変化と
検出温度変化とを示す図
検出温度変化とを示す図
1はトッププレート、3は温度センサ、4は加熱コイ
ル、5は鍋(被加熱物)、6は制御回路(初期温度検出
手段、温度変化度合い検出手段、被加熱物温度判定手
段、制御手段)を示す。
ル、5は鍋(被加熱物)、6は制御回路(初期温度検出
手段、温度変化度合い検出手段、被加熱物温度判定手
段、制御手段)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−69484(JP,A) 特開 昭62−82692(JP,A) 特開 昭62−126586(JP,A) 特開 昭64−33881(JP,A) 実開 昭63−28294(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05B 6/12
Claims (2)
- 【請求項1】 被加熱物を載置するためのトッププレー
トと、このトッププレートの下方部に設けられた温度セ
ンサと、前記トッププレートの下方部に設けられて前記
被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、調理開始初期に
加熱停止状態での初期温度を前記温度センサにより検出
する初期温度検出手段と、この初期温度検出手段による
初期温度検出後加熱停止状態で前記温度センサにより温
度を検出して温度の変化を検出する温度変化度合い検出
手段と、前記初期温度検出手段により検出された初期温
度と前記温度変化度合い検出手段により検出された温度
変化度合いとに基づいて前記被加熱物の温度を判定する
被加熱物温度判定手段と、この被加熱物温度判定手段に
よる温度判定結果に基づいて加熱運転を制御する制御手
段とを備えて成る電磁調理器。 - 【請求項2】 被加熱物を載置するためのトッププレー
トと、このトッププレートの下方部に設けられた温度セ
ンサと、前記トッププレートの下方部に設けられて前記
被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、調理開始初期に
加熱停止状態での初期温度を前記温度センサにより検出
する初期温度検出手段と、この初期温度検出手段による
初期温度検出後加熱停止状態で前記温度センサにより温
度を検出して温度の変化を検出する温度変化度合い検出
手段と、前記初期温度検出手段により検出された初期温
度と前記温度変化度合い検出手段により検出された温度
変化度合いとに基づいて前記被加熱物の温度を判定する
被加熱物温度判定手段と、前記検出された初期温度が所
定温度以上であるときには前記被加熱物温度判定手段に
よる判定動作を実行せずに加熱運転を開始し、前記検出
された初期温度が前記所定温度未満であるときには、前
記被加熱物温度判定手段による判定動作を実行し、その
判定結果に基づいて加熱運転を制御する制御手段とを備
えて成る電磁調理器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11578992A JP2925836B2 (ja) | 1992-05-08 | 1992-05-08 | 電磁調理器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11578992A JP2925836B2 (ja) | 1992-05-08 | 1992-05-08 | 電磁調理器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05315066A JPH05315066A (ja) | 1993-11-26 |
JP2925836B2 true JP2925836B2 (ja) | 1999-07-28 |
Family
ID=14671112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11578992A Expired - Fee Related JP2925836B2 (ja) | 1992-05-08 | 1992-05-08 | 電磁調理器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2925836B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102934517A (zh) * | 2010-06-10 | 2013-02-13 | 松下电器产业株式会社 | 感应加热烹调器 |
-
1992
- 1992-05-08 JP JP11578992A patent/JP2925836B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102934517A (zh) * | 2010-06-10 | 2013-02-13 | 松下电器产业株式会社 | 感应加热烹调器 |
CN102934517B (zh) * | 2010-06-10 | 2015-05-13 | 松下电器产业株式会社 | 感应加热烹调器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05315066A (ja) | 1993-11-26 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |