JP2925492B2 - モータ駆動装置 - Google Patents

モータ駆動装置

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JP2925492B2 JP8142987A JP14298796A JP2925492B2 JP 2925492 B2 JP2925492 B2 JP 2925492B2 JP 8142987 A JP8142987 A JP 8142987A JP 14298796 A JP14298796 A JP 14298796A JP 2925492 B2 JP2925492 B2 JP 2925492B2
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁力によらず機
械的動力を発生するモータ駆動装置に係り、詳しくは軸
方向における伸縮振動の合成により振動体等で構成され
る振動子に励起される振動変位を利用し、回転中心軸を
振動体と同軸として接触部材を回転駆動するモータ駆動
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の振動子としては、例えば特開昭6
3−214381号公報がある。この振動子を図11乃
至図15に示す。
【0003】この振動子125を構成する円板形状の電
歪素子114は、分割部110を境として二分割された
電極111と112が一面に形成され、共通電極113
が他面に形成されていて、電極111と112毎に分極
方向が反転(素子部114aと114b)されている。
振動子125は、このような電歪素子114を2枚用意
し、分割部110を一致させると共に、残留分極の方向
を対向させ(素子部114aと114aとを向かい合わ
せ、同様に素子部114bと114bとを向かい合わせ
る)、図13に示すU字形状の2枚の電極板115と1
16を間にして互いに向かい合った両電歪素子114の
電極111と112を重ね合わせ、中心部に絶縁筒11
7を配置挿通する。そして、一方の電歪素子114の他
面に形成された共通電極113の面には、出力端部11
8を細く形成すると共に、エクスポーネンシャル段部を
有する金属材119が接合され、他方の電歪素子114
の共通電極113の面には共通電極板120が接合さ
れ、この共通電極板120には金属材121を接合させ
て締着具としてのボルト122によりこれらを一体的に
固定している。
【0004】また、電極111と電極112および共通
電極113とには、電極板115と電極板116及び共
通電極板120とを介在させて不図示の駆動制御回路が
接続されている。
【0005】このような構成において、共通電極板12
0に対して電極板115と116に位相を制御できる駆
動電源を接続してその駆動周波数をたわみ共振周波数に
調節する。その位相差を零として駆動したときには、励
振電圧は電歪素子114の両素子部114aと114b
とに同一に印加されるので、一方の素子部が伸びた時に
は他方の素子部が縮み、これを交互に繰り返すことによ
りたわみ共振振動が行われ、その出力端部118は、図
11の(d)に示すように、軸に直角方向の運動が行わ
れる。
【0006】ここで、一方の電極板115に対し、他方
の電極板116に印加する駆動電圧の位相を進ませる
と、図11の(c)に示すようなたわみ方向に長い反時
計方向の楕円運動を行い、その進相度をさらに増して行
くと、図11の(b)(a)のごとく、たわみ方向に短
く、軸方向に長い楕円形状に変化する。同様に、その位
相を遅らせると、楕円振動方向は時計方向に反転し、ま
た位相差の増大に伴って、図11の(e)(f)(g)
のごとくその振動姿態が変化する。
【0007】さらに、電極板115と116に印加する
夫々の励振電圧の相対位相を零として、その相対振幅を
変化させると、出力端部118の振動姿態は図11の
(h)(i)(k)(l)のように、たわみ方向に対し
て傾斜した直線で振動する。なお、印加電圧が同振幅の
場合には、図11の(j)のように軸と直角方向に共振
振動する。
【0008】次に、駆動周波数を軸方向共振周波数に設
定し、180度位相の異なる駆動電圧を夫々の電極板1
15と116に印加すると、素子部114aと114b
は同時に伸びたり縮んだりして通常の縦形振動子と同様
に、図11の(p)に示すように、軸方向に共振振動す
る。
【0009】ここで、各電極板115と116に印加す
る駆動電圧の位相差を180度を基準として進相あるい
は遅相とすると、その度合いに応じて図11の(m)〜
(o),(q)〜(s)のように回転方向と楕円率が変
化した楕円運動が行われることになる。また、位相差を
180度として相対振幅を変化させると、同様にその大
小と極性とによって図11の(t)(u)(w)(x)
に示すようにその傾斜を変えて直線振動がおこなわれ
る。
【0010】なお、電歪素子としては、図14のよう
に、電極27と共通電極29を有する半円弧状の素
子部126aと、電極28と共通電極29を有する
半円弧状の素子部126bとの2分割構造のものを一定
の間隔を有して配置することで、電歪素子114に
て使用できる。
【0011】図15はこのような振動子をモータとして
用いたもので、支軸130が中心に形成された円板状の
ロータ131の面132に振動子125の出力端部11
8を圧接し、出力端部118の振動を例えば図11の
(s)の状態とすると、ロータ131は矢印の方向に回
転する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
振動子を利用したモータ駆動装置は、2枚の電歪素子の
分割電極が同位相に積層されているので、異なる位相の
電圧供給により振動子の先端部を変位させるものであ
り、種々な形態の先端部の動きは実現できる。
【0013】しかしながら、先端部をたわみ方向に短
く、軸方向に長い楕円運動をさせて駆動するので、被駆
動体である円板に充分な駆動トルクを与えることができ
ない難点がある。
【0014】また、駆動電圧の供給のための構造に関し
ても、各分割電極ごとに独立して供給できるような電極
形状の2枚の電極板を必要としており、構造が複雑とな
っていた。
【0015】本出願に係る発明の目的は、大きな駆動ト
ルクが得られ、また電極構造が簡単なモータ駆動装置
提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本出願に係る発明の目的
を実現する構成は、略棒状の振動体と、異なる極性に分
極された複数の分極領域を有し、一面には前記複数の分
極領域に絶縁領域を境界として複数の分割電極が形成さ
れると共に、他面に共通電極が形成され、電圧供給によ
って前記振動体の軸方向に変位する第1の電気−機械エ
ネルギー変換素子と、異なる極性に分極された複数の分
極領域を有し、一面には前記複数の分極領域に絶縁領域
を境界として複数の分割電極が形成されると共に、他面
に共通電極が形成され、電圧供給によって前記振動体の
軸方向に変位するものであって、前記第1の電気−機械
エネルギー変換素子の分割電極とは所定角位相をずらし
て分割電極を配置した第2の電気−機械エネルギー変換
素子と、を少なくとも有し、前記振動体に振動変位を与
える電気−機械エネルギー変換手段と、前記振動体と接
触し回転駆動されるものであって、回転中心軸を該振動
体と同軸とする接触部材と、を有するものであって、前
記第1の電気−機械エネルギー変換素子と前記第2の電
気−機械エネルギー変換素子とは、第1の電気−機械エ
ネルギー変換素子の前記共通電極と前記第2の電気−機
械エネルギー変換素子の前記分割電極が向き合うように
し且つ間に共通電極面となる共通電極板を挟んで積層さ
れていることを特徴とするモータ駆動装置にある。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態) 図1は本発明によるモータ駆動装置の第1の実施の形態
を示す分解斜視図である。
【0018】1は先端部の小径軸部1aと後端部の大径
軸部1bとの間に径が先端部に漸減するホーン形状のホ
ーン部1cを形成した金属丸棒からなる振動体、2は振
動体1の大径軸部1bと同径の外径に形成された金属丸
棒からなる押え体、3及び4は大径軸部1bと同径の外
径に形成された電気−機械エネルギー変換素子としての
円環形状の圧電素子板、5は圧電素子板3,4の共通電
極板で、振動体1と押え体2との間に、電極板5を挾む
ようにして圧電素子板3,4を配し、ボルト6により押
え板2を振動体1に固定することにより、圧電素子板
3,4を振動体1と押え体2との間に固定して、振動子
Aを構成している。ボルト6は、その頭部が円環状の絶
縁体7を介して押え体2に接し、且つ軸部が圧電素子板
3,4及び電極板5と非接触状態に保持されている。
【0019】圧電素子板3,4は、片面側に分極方向が
互いに異なり、且つ厚み方向に分極された2つの電極領
域(+電極a、−電極b)が中心軸線位置に形成された
絶縁部dの両側に対称に形成されると共に、他面側に+
電極a、−電極bの共通電極cが形成されていて、振動
子Aの軸線に対して互いに位置的位相が90°の角度を
ずらして配置され、圧電素子板3の共通電極cと圧電素
子板4の分割電極側が電極板5の表裏両面に接するよう
に配置されている。なお、圧電素子板3の分割電極(+
電極a、−電極b)は導電体である振動体1の後端面に
接し、また圧電素子板4は導電体である押え体2の前端
面に接している。
【0020】そして、電極板5と振動体1との間に交流
電圧V1 を、また電極板5と押え体2との間に交流電圧
2 を印加することにより、圧電素子板3の厚み方向に
おける伸縮変位による振動と、圧電素子板4の厚み方向
における伸縮変位による振動との合成により振動子Aを
振動させる。
【0021】交流電圧V1 と交流電圧V2 とは、図2に
示すように、振幅及び周波数が共に同じで、時間的、空
間的位相が90°のずれを有している。
【0022】したがって、振動子Aは、軸心を中心と
し、円運動を行うことになる。なお、この円運動が生じ
る原理については、公知であるので説明は省略する。
【0023】ここで振動子Aの両端を自由端とした場
合、振動の腹の位置は振動子Aの両端に形成されること
になり、振動子Aの形状から振動体1の先端における円
運動の径は押え体2の後端よりもはるかに大きいが、前
述したように、振動体1の先端の円運動におけるトルク
は小さい。
【0024】本実施の形態は、振動子Aにおける振動体
1のホーン部1cの先端部(以下摺動部と称す)Bに振
動の腹の位置がくるように振動子Aに対する共振周波数
を設定し、その周波数で圧電素子板3,4を駆動してい
る。
【0025】すなわち、振動子Aは、3節又はそれ以上
のモードで振動し、少なくとも振動子Aの両端と摺動部
Bとを腹として振動し、振動体1は図3(a),(b)
に示すように、ホーン部1c及び小径部1aが軸心Lを
中心とし、小径部1aの先端中心点Pが、図3に示すよ
うに、真円cの円周上を移動する首振り運動を行なうこ
とになる。
【0026】そして、摺動部Bにおける首振り運動を利
用し、後記するロータ8を軸心Lを中心として回転させ
るようにしており、この摺動部Bで得られるトルクは小
径部1aの先端で得られるトルクよりもはるかに大きい
ものであった。
【0027】ロータ8は、振動子Aの軸心Lと同軸に小
径部1aに嵌合し、ロータ8の内径部8aの後端部(以
下摩擦接触部と称す)8bを摺動部Bに対応する位置ま
で延出し、摩擦接触部8bの後端部をホーン部1cに当
接させている。ロータ8の内径部8aの内径は、図4に
示すように、振動子Aの小径部1aの外径よりも極僅か
大径に形成されて小径部1aの首振り運動を許容できる
ようにしており、内径部8aの長さ方向中央部8cはさ
らに径の大きい内径部に形成されて小径部1aと接触す
るのを防いでいる。
【0028】ロータ8の摩擦接触部8bは、摺動部Bの
外周形状と合致するラッパ形状に拡開し、振動体1の首
振り運動時に摺動部Bと線接触する。
【0029】ロータ8は、例えば不図示のスラストベア
リングを介して不図示のバネ等により、図4中の矢印方
向に押され、摩擦接触部8bと摺動部Bとの接触部に所
定の摩擦力を発生させ、また該スラストベアリングによ
り軸回り方向の回転が許容されている。
【0030】すなわち、振動子Aが摺動部Bを腹の位置
とする、例えば3節のモードで振動すると、前述したよ
うに振動体1は図3に示すように、軸心Lを中心とした
首振り運動を行ない、図5に示すように、摺動部Bがロ
ータ8の摩擦接触部8bと摩擦接触しながら時計方向又
は反時計方向に軸心Lに対し所定の半径rの軌跡を描き
ながら円運動し、ロータ8を回転させることとなる。
【0031】なお、図5は摺動部Bがロータ8の摩擦接
触部8bの内周面をこじりながら円運動することを説明
するために、摺動部Bの外径をロータ8の摩擦接触部8
bの内径よりもかなり小さくしているが、摺動部Bにお
ける首振り運動の半径は実際に極僅かであるので、摺動
部Bとロータ8の摩擦接触部8bの内周面とは微小の間
隙となっている。
【0032】ところで、振動子Aは振動体1のみが振動
するのではなく、全体が振動することから、このモータ
Mを機器等に取り付けする際、振動子Aの機器等に対す
る支持方法が問題となる。
【0033】この場合、振動の節の位置で振動子Aを支
持することが振幅が少ないことから一見最適に思える
が、振動子Aは振動の節位置を起点とする首振り運動を
行なっているので、この振動の節位置における軸心Lに
対する垂直平面は、軸心L方向に沿って揺動することに
なる。
【0034】このため、振動子Aにおいて、振動の節位
置となる個所、例えば振動体1または押え体2の外周面
にモータ取り付け用のフランジを延出したとすると、こ
のフランジは軸方向に揺動し、機器等との取付部が最悪
の場合には振動により破壊したりする虞れがあり、振動
の節位置では振動子Aの支持を行なうのに不適である。
【0035】そこで、振動子Aの振動状態につき種々検
討したところ、振動子Aの支持位置として一見不適と思
われる振動の腹の位置が適していることを見出した。
【0036】すなわち、振動の腹の位置は振幅が大きい
が、径方向のみしか変位しないので、上述のような揺動
運動による弊害が生じない。また、支持位置となる振動
の腹位置は、モータMの構造から当然摺動部Bよりも軸
方向後方側に設けられることになり、3節モードにより
振動子Aを振動させる場合には振動子Aの後端が支持位
置となり、また4節モードでは振動子Aの後端位置又は
振動子Aの後端と摺動部Bとの間とが振動子Aの支持位
置となる。
【0037】一方、振動子Aにおける振動の振幅は非常
に小さく、これらの支持位置となる腹位置の振幅はロー
タ8の振動を行なう摺動部Bにおける振幅よりもさらに
小さいので、径方向変位は殆ど無視することができ、振
動の腹位置を振動子Aの支持位置とすることで、振動子
Aを安定に機器等に支持させることが可能となる。
【0038】なお、振動子Aの後端を支持位置とする場
合、該後端を機器等の固定部材に対し、固定すると振動
子Aが両端を節位置とする振動モードになり、摺動部B
に振動の腹を形成することができなくなるので、径方向
における変位を許容できるように支持することが必要で
ある。
【0039】(第2の実施の形態)図6は第2の実施の
形態の断面図を示している。
【0040】本実施の形態は、プリンターのプラテンロ
ーラを駆動する駆動源に、第1の実施の形態に示すモー
タM(ロータ8′の形状が異なる点及びモータMの支持
機構を図示した点を除き同構造)を使用したもので、プ
ラテンローラ10の一端部側の内部に振動子A及びロー
タ8′からなるモータMを収容し、このモータMにより
プラテンローラ10の一端側の支軸を兼用している。
【0041】モータMは、振動子Aの押え体2の後端を
支持するようにしており、抑え体2の後端に取り付け用
のフランジ部2aを設け、プリンターの取付フレーム1
1にテフロン等の低摩擦材からなる低摩擦シート12を
挟んで該フランジ部2aを取り付けるようにしており、
フランジ部2aに穿設された孔部(不図示)に、該孔部
の内径よりも小径の軸部を有する螺子13を通し、この
螺子13を取付フレーム11に螺着することで、軸方向
におけるモータMの移動は規制するがフランジ部2aの
径方向における伸縮を許容している。
【0042】プラテンローラ10は、内装されるモータ
Mのロータ8′と回転不能に嵌合し、直接ロータ8′の
回転力が伝達されるようになっており、他端側に固定し
た支軸14が軸受部材15を介してプリンターの取付フ
レーム16に回転自在且つ軸方向移動可能に軸支されて
いる。支軸14にはバネ17が弾装され、バネ17の一
端はスラストベアリング18に当接し、またバネ17の
他端は軸受15に当接して、バネ17のバネ力によりロ
ータ8′を振動子Aに圧接すると共にローラ10を回転
可能としている。
【0043】(第3の実施の形態)図7は第3の実施の
形態の断面図を示している。
【0044】本実施の形態は、円筒状のロータ20の両
側に振動子Aを配置し、2つの振動子Aによりロータ2
0を回転駆動するようにしたもので、各振動子Aの後端
から後方に支軸21を延出し、これらの支軸21を取付
部材22の取付孔23に嵌合させると共にバネ24を図
示の如く弾装し、ロータ20の軸孔25の端部26を振
動子Aのホーン部1cとなる摺動部Bに圧接させてい
る。ロータ20の軸孔25の端部26は、実施の形態1
に示すロータ8の摩擦接触部8bと同様に形成され、振
動子Aの摺動部Bと対応し、またロータ20は両端部外
周位置で軸受部材27により回転自在に支持されて振動
子Aの首振り運動に対し径方向に移動するのを防ぎ、振
動子Aの首振り運動を回転力に変換可能としている。
【0045】一方、支軸21は取付孔23に対し固定さ
れていると、前述した如く振動モードが変わるので、本
実施の形態でも支軸21の径方向における自由度を確保
するために、取付孔23の開口周縁部28をテーパ形状
にしている。
【0046】なお、本実施の形態はこのまま第2の実施
の形態のようなプリンターのプラテンローラとしてロー
タ20を使用することも可能である。
【0047】(第4の実施の形態)図8は第4の実施の
形態の断面図を示している。
【0048】上記した第3の実施の形態では、ローラ2
0の両端部に振動子Aを夫々配置し、各振動子Aの摺動
部Bとローラ20の軸孔25の端部との摩擦接触により
該摺動部Bの首振り運動をロータ20の回転に変換して
いるが、本実施の形態は各振動子Aの小径部1aを夫々
長くして先端部を固結し一体としたものである。
【0049】すなわち、このような構成のモータ駆動装
において、上記した各実施の形態と同様に各振動子A
に、例えば3節モードの振動を形成するように駆動する
と、小径部1aの固結により実質上一本の振動体となる
軸部30は長さ方向中央を腹とし、また摺動部Bも腹と
する振動を行ない、該軸部30の長さ方向中央に着目し
た場合には軸心Lを中心とする所定の半径で円運動を行
なうことになり、軸部30を全体として着目した場合に
は、例えば向かい合う人間が一本の縄を回した時と同じ
ような運動、所謂縄飛び運動を行なう。
【0050】本実施の形態は、軸部30の長さ方向中央
部31に形成される振動の腹を利用し、縄飛び運動に伴
う該中央部31とローラ20の軸孔25の内周壁面との
摩擦接触によりローラ20を回転させるようにしてい
る。
【0051】この場合、上記した実施の形態のように振
動子Aの摺動部Bをロータ20を回転させるために利用
していないが、2つの振動子Aにより駆動を行なってい
るので、軸部30の中央部31における摩擦駆動のトル
クは大きく、充分にロータ20を回転させることがで
き、また必要に応じて摺動部Bにおける首振り運動を利
用することも可能である。
【0052】(第4の実施の形態の変形例)図9は本第
4の実施の形態の変形例を示す断面図で、ロータ20の
軸孔25内に2つの振動体1,1を夫々後端面を合わせ
るようにし、その間に圧電素子板3,4を挟んで固定し
て全体として1つの振動子としており、各振動体1,1
の小径部1aは取付部材22の軸孔23に挿入されてい
る。
【0053】すなわち、圧電素子板の挟持位置を振動の
腹とした縄飛び運動により、振動体1の大径部1bとロ
ータ20の軸孔25との摩擦接触でロータ20を回転さ
せる。この場合、振動体1の大径部1bをロータ20内
に収容するので、省スペース化を図れる。
【0054】(第5の実施の形態)図10は第5の実施
の形態の断面図である。
【0055】上記した第2の実施の形態、第3の実施の
形態において、ローラ(ロータ)は軸受部材27により
支持しているが、本実施の形態はローラ40の両端から
夫々支軸41及び42を延出し、双方の支軸41,42
をベアリング43及び44を介して取付部材45に回転
可能に取り付けている。
【0056】ローラ40を駆動するモータの振動子A’
は、軸央部に上記一方の支軸41が貫通する軸孔46が
設けられ、前記一方の支軸41に該軸孔46が貫通して
同軸的に配置されている。
【0057】この振動子A’は小径部1’aの先端部に
円筒状の筒状振動部47が一体的に形成され、この筒状
振動体47の真円径に形成された嵌合孔48が、ローラ
40の一端部に形成された軸部49に嵌合している。そ
して、モータA’の駆動により筒状振動部47を首振り
運動させ、軸部49との摩擦接触によりローラ40を回
転させる。
【0058】その際、ローラ40の両端から夫々延出さ
れている支軸41,42はベアリング43,44に軸支
されているので、振動子A’の駆動時にローラ40が径
方向に変位することがなく、ローラ40の軸部49と筒
状振動部47の嵌合孔48とが常時づれなく摩擦接触し
て効率よくローラ40の回転が行なわれる。
【0059】一方、振動子A’の保持は、振動体1’に
おける振動の腹位置が形成される個所に、リング状のフ
ランジ部50を一体的に形成し、取付部材45から延出
される複数の固定ブラケット51に径方向の変位を吸収
可能とするゴム等の弾性部材52を介して取り付けられ
ている。
【0060】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、振動子の作用部を接触部材の回転中心軸を略中心と
して回転するように駆動するので、摩擦力を大きくで
き、駆動トルクを大きくすることができる。
【0061】また、2つの電気−機械エネルギー変換素
子の間に共通電極板を挟むようにしたので、電圧供給構
造が従来に比べて簡単化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるモータ駆動装置の第1の実施の形
態を示す分解斜視図。
【図2】図1の圧電素子板に印加する交流電源の波形
図。
【図3】(a),(b)は第1の実施の形態の振動子の
首振り運動を示す側面図及び正面図。
【図4】第1の実施の形態のモータ駆動装置の組み付け
状態を示す図。
【図5】第1の実施の形態の駆動状態を説明する図。
【図6】第2の実施の形態の断面図。
【図7】第3の実施の形態の断面図。
【図8】第4の実施の形態の断面図。
【図9】第4の実施の形態の変形例を示す断面図。
【図10】第5の実施の形態の断面図。
【図11】従来の振動子を示す断面図。
【図12】図11の振動子の電歪素子を示す斜視図。
【図13】図11の振動子の電極板を示す斜視図。
【図14】図11の振動子の他の電歪素子を示す斜視
図。
【図15】図11の振動子を用いたモータ。
【符号の説明】
M:モータ A:振動子 B:摺動部 1:振動体 2:押え体 3,4:圧電素子板 5:電極板 6:ボルト 7:絶縁状 8:ロータ 10:ローラ 11:取付部材 12:低摩擦シート 20:ロータ 24:バネ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略棒状の振動体と、異なる極性に分極さ
    れた複数の分極領域を有し、一面には前記複数の分極領
    域に絶縁領域を境界として複数の分割電極が形成される
    と共に、他面に共通電極が形成され、電圧供給によって
    前記振動体の軸方向に変位する第1の電気−機械エネル
    ギー変換素子と、異なる極性に分極された複数の分極領
    域を有し、一面には前記複数の分極領域に絶縁領域を境
    界として複数の分割電極が形成されると共に、他面に共
    通電極が形成され、電圧供給によって前記振動体の軸方
    向に変位するものであって、前記第1の電気−機械エネ
    ルギー変換素子の分割電極とは所定角位相をずらして分
    割電極を配置した第2の電気−機械エネルギー変換素子
    と、を少なくとも有し、前記振動体に振動変位を与える
    電気−機械エネルギー変換手段と、 前記振動体と接触し回転駆動されるものであって、回転
    中心軸を該振動体と同軸とする接触部材と、を有するも
    のであって、 前記第1の電気−機械エネルギー変換素子と前記第2の
    電気−機械エネルギー変換素子とは、第1の電気−機械
    エネルギー変換素子の前記共通電極と前記第2の電気−
    機械エネルギー変換素子の前記分割電極が向き合うよう
    にし且つ間に共通電極面となる共通電極板を挟んで積層
    されていることを特徴とするモータ駆動装置
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