JP2925247B2 - 熱移行型熱転写記録受像材料用支持体 - Google Patents

熱移行型熱転写記録受像材料用支持体

Info

Publication number
JP2925247B2
JP2925247B2 JP2146685A JP14668590A JP2925247B2 JP 2925247 B2 JP2925247 B2 JP 2925247B2 JP 2146685 A JP2146685 A JP 2146685A JP 14668590 A JP14668590 A JP 14668590A JP 2925247 B2 JP2925247 B2 JP 2925247B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
image receiving
thermal transfer
paper
support
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2146685A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0439090A (ja
Inventor
伯志 松田
正興 野嵜
徹 野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Paper Mills Ltd filed Critical Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority to JP2146685A priority Critical patent/JP2925247B2/ja
Publication of JPH0439090A publication Critical patent/JPH0439090A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2925247B2 publication Critical patent/JP2925247B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はサーマルプリンターなどの熱転写記録におい
て、熱転写材料の昇華性色素または拡散性色素等の熱移
行性色素を移行させて記録を行うのに使用される熱移行
型熱転写記録受像材料用支持体に関するものであり、更
に詳しくは印字部の高い光沢と高い濃度が得られる熱移
行型熱転写記録受像材料用支持体に関するものである。
[従来の技術] 従来の熱移行型熱転写記録受像材料として、合成紙の
表面に飽和ポリエステル樹脂等の塗工層を設けた物が知
られており、この種の熱転写記録受像材料は、ポリエチ
レンテレフタレート等の表面に、熱移行性色素及びバイ
ンダー等からなる熱転写材料と併用され、これらの両材
料を熱転写層と受像層とが接するようにして重ね合わ
せ、熱転写材料の背面側から画像情報に応じた電気信号
により制御されて発熱されるサーマルヘッド等の感熱手
段により加熱を起い、熱転写層中の熱移行性色素を受像
層中に転写させて天然色写真調の画像等を形成する試み
がなされている。ここでいう熱移行性色素とは、昇華ま
たは媒体中での拡散などにより熱転写材料から熱転写受
像材料に移行しうる色素のことである。
しかしながら、上記熱移行型熱転写記録受像材料は支
持体としてはポリプロピレン系樹脂等の耐熱性の低い樹
脂で構成された合成紙を用いた場合、画像形成時の加熱
によりもたらされる熱で合成紙に歪が残り、画像形成後
の受像材料がカールしてしまう。また、支持体が耐熱性
の高い樹脂で構成された合成紙を用いた場合でも支持体
のクッション性、断熱性等が劣るため十分な印字濃度が
得られなかった。
これらの欠点を改善するために、過去様々な努力がな
されてきた。特に、手触り感、写真に近い質感等が求め
られるために紙を基質とする熱移行型熱転写記録受像材
料用支持体が数多く提案されてきた。
例えば、特開昭62−198497号には、紙基質(以下、基
紙と言う)の少なくとも片面に合成紙を張り付けた熱移
行型熱転写記録受像材料用支持体が提案されている。こ
の提案により画像形成後の受像材料のカールは改良され
たが、支持体の平滑性が合成紙単独の支持体に比べて劣
るために画像の転写抜け等の問題があった。特開昭60−
236794号には、基紙の上に熱可塑性高分子物質層を設け
た熱移行型熱転写記録受像材料用支持体の開示がされて
いるが、画質の再現性は十分ではなかった。さらに、US
P4,774,224号には、表面粗さRaが小さい樹脂被覆紙を熱
移行型熱転写記録受像材料用支持体に用いることが提案
されている。この提案により画像形成後の受像材料のカ
ールは改良されたが、印字に転写抜けが発生したり、十
分な印字濃度が得られなかったり、サーマルヘッドから
印加された熱により表樹脂面が熱変形を起こして印字部
が光沢低下を起こしたりして、製品としての価値が著し
く低下する等の問題点が有していた。また、特開平1−
267090号に例示されているポリエチレン樹脂被覆紙はや
はり印字部が光沢低下を起こすという問題のみならず、
印字濃度が低いという問題も有していた。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、上記のごとき問題つまり印字後のカ
ール、転写抜け等の問題を有しない、特にサーマルヘッ
ドから印加された熱により印字部が光沢低下を起さず高
い印字部の光沢が得られる、かつ高い印字濃度が得られ
る優れた熱移行型熱転写記録受像用支持体を提供するこ
とである。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意検討した
結果、熱移行型転写記録材料用支持体として、天然パル
プを主成分とする紙を基質として、その一方の受像側の
面にポリメチルペンテン樹脂層を有するものを用いるこ
とにより、本発明の目的が達成されることを見い出し
た。更に、基紙として、ベック平滑度が100秒以上のも
のを用いることにより、本発明の目的は相乗的に顕著に
達成されることを見い出した。
[作用] 本発明に於ける基紙は、天然パルプを主成分として、
必要に応じて合成パルプとの混合物から抄紙されるパル
プ紙が用いられる。これらの中でも針葉樹パルプ、広葉
樹パルプ、針葉樹広葉樹混合パルプ等の木材パルプを主
成分とする天然パルプ紙が有利に用いられる。天然パル
プの中でもサルファイトパルプ、クラフトパルプがさら
に有利に用いられる。
本発明に於ける基紙中には、紙料スラリー調製時に各
種の添加剤を含有せしめることができる。
サイズ剤として、樹脂酸金属塩あるいは/及び樹脂
酸、アルキルケテンダイマー乳化物、エポキシ掛高級樹
脂酸アミド、アルケニルまたはアルキルコハク酸無水物
乳化物、ロジン誘導体等、乾燥紙力増強剤として、アニ
オン性、カオチン性あるいは両性のポリアクリルアミド
またはポリビニルアルコール、カチオン化澱粉、植物性
ガラクトマンナン等、湿潤紙力増強剤として、ポリアミ
ンポリアミドエピクロルヒドリン樹脂等、填料として、
クレー、カオリン、炭酸カルシウム、酸化チタン等、定
着剤として、塩化アルミニウム、硫酸バン土等の水溶性
アルミニウム塩等、pH調節剤として、苛性ソーダ、炭酸
ソーダ、硫酸等を、その他着色顔料、着色染料、蛍光増
白剤などを適宜組み合せて含有せしめるのが有利であ
る。
また、本発明における基紙中には、各種の水溶性ポリ
マー、帯電防止剤、添加剤をダブサイズプレスあるいは
塗工によって含有せしめることができる。水溶性ポリマ
ーとして、特願昭63−96516号に記載もしくは例示の澱
粉系ポリマー、ポリビニルアルコール系ポリマー、ゼラ
チン系ポリマー、ポリアクリルアミド系ポリマー、セル
ローズ系ポリマーなど、帯電防止剤として、塩化ナトリ
ウム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩、塩化カルシウ
ム、塩化バリウム等のアルカリ土類金属塩、コロイド状
シリカ等のコロイド状金属酸化物、ポリスチレンスルホ
ン酸塩等の有機帯電防止剤など、ラテックス、エマルジ
ョン類として、石油樹脂エマルジョン、スチレン−アク
リル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アク
リル酸−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、スチレン−マイレン酸−アクリル酸エステル共
重合体等のラテックス、顔料として、クレー、カオリ
ン、タンク、硫酸バリウム、酸化チタンなど、pH調節剤
として、塩酸、リン酸、クエン酸、苛性ソーダなど、そ
のほか着色顔料、着色染料、蛍光増白剤などの添加剤を
適宜組み合わせて含有せしめるのが有利である。
本発明に於ける基紙としては、JIS P8119により規定
されるベーク平滑度が100秒以上の平滑面を有するもの
が好ましく、200秒以上の平滑面を有するものがさらに
好ましい。ベック平滑度が100秒未満の基紙にポリメチ
ルペンテン樹脂層を有する支持体を用いた熱移行型熱転
写記録用受像材料の場合には、印字部の転写抜けが発生
しやすく、また印字部の濃度を顕著に高くすることが出
来ない。一方、ベック平滑度が100秒以上、更に好まし
くは200秒以上の基紙にポリメチルペンテン樹脂層を有
する支持体を用いた場合には、印字部の転写抜けの発生
がなく、また印字部の濃度を相乗的に顕著に高くするこ
とが出来る。
ベック平滑度100秒以上の基紙を製造する方法は主考
えられるが、一般的には、短繊維で平滑性の出やすい広
葉樹パルプを多く用い、叩解機により長繊維分がなるべ
く少なくなるように叩解する。具体的には広葉樹パルプ
を60重量%以上用いて叩解する。広葉樹パルプの種類と
してはLBSP、LBKP、LDPが好ましい。パルプの叩解は叩
解後のパルプ繊維長を42メッシュ残分が20〜45%、濾水
度が200〜350CSFになるようにすることが好ましい。つ
いで、以上に述べたパルプを用いて抄紙機により均一な
地合が得られるように抄造し、更に抄紙後にマシンカレ
ンダー、スーパーカレンダー、熱カレンダー等を用いて
カレンダー処理を施し、ベック平滑度100秒以上の基紙
を得ることが出来る。
本発明に於ける基紙は一般に長網抄紙機を用いて抄造
される。また、基紙の厚みは特に制限はないが。手触り
感等を考慮に入れると20〜300μmが好ましく、30〜250
μmがさらに好ましい。
本発明に於けるポリメチルペンテン樹脂としては、4
−メチルペンテン−1重合体が好ましく、各種の密度、
メルトフローレート(以下MFRと略す)、分子量、分子
量分布のものを使用できるが、通常、密度0.820g/cm3
0.850g/cm3の範囲、MFR 5g/10分〜100g/10分の範囲のも
のを有利に使用できる。
本発明に於けるポリメチルペンテン樹脂層中には熱転
写記録受像材料の白色度、画像の鮮鋭性を向上させるた
めに白色顔料を添加するのが好ましい。白色顔料として
は、特公昭60−3430号、特公昭63−11655号、特公平1
−38291号、特公平1−38292号、特開平1−105245号等
に記載もしくは例示の酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、
炭酸カルシウム等が使用できる。さらに本発明に於ける
ポリメチルペンテン樹脂層中にはステアリン酸アミド、
アラキジン酸アミド等の樹脂酸アミド、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウ
ム、ステアリン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、ミ
リスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム等の樹脂酸金
属塩、特開平1−105245号に記載もしくは例示のヒンダ
ードフェノール、ヒンダードアミン、リン系、硫黄系等
の各種酸化防止剤、コバルトブルー、群青、セリアンブ
ルー、フタロシアニンブルー等のブルー系の顔料や染
料、コバルトバイオレット、ファストバイオレット、マ
ンガンバイオレット等のマゼンタ系の顔料や染料、特願
平1−77549号に記載もしくは例示の蛍光増白剤、紫外
線吸収剤等の各種の添加剤を適宜組み合わせて添加して
も良い。それらの添加物はポリメチルペンテン樹脂のマ
スターバッチあるいはコンパウンドとして添加するのが
好ましい。
本発明に於ける熱移行型熱転写記録受像材料用支持体
のポリメチルペンテン樹脂層を基紙上に設ける方法とし
ては、走行する基紙上に加熱溶融したポリメチルペンテ
ン樹脂を流延するいわゆる溶融押出コーティング法によ
って設けられる。ポリメチルペンテン樹脂層を基紙に設
ける前に、基紙にコロナ放電処理、火炎処理などの活性
化処理を施すのが好ましい。ポリメチルペンテン樹脂層
面は光沢面、特開昭55−26507号に記載の微粗面あるい
はマット面、絹目面等に加工することができる。また、
樹脂層の塗布量としては、3〜70g/m2の範囲が有利であ
るが、特に5〜35g/m2の範囲が好ましい。
また、基紙にポリメチルペンテン樹脂層の間に、基紙
と樹脂層を強力に接着させるために、アンカーコート層
や接着剤層を設けることができる。アンカーコート剤と
しては、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、有機チタニウ
ムエステル化合物、エチレン、アクリル酸共重合体な
ど、接着剤としては、酸ビ系エマルジョン、ワックス系
ホットメルト、ポリウレタン系化合物などを主成分とす
るものをあげることができる。更に、基紙とポリメチル
ペンテン樹脂層との間にポリエチレン系樹脂層を易接着
性樹脂層として設けることができる。この複層構成の場
合、複数の樹脂層が逐次、好ましくは連続的に、抽出コ
ーティングされる、いわゆるタンデムエクストル−ジョ
ンコーティングシステムまたは複数の樹脂層が多層同時
に押出コーティングされる、いわゆるコーエクストル−
ジョンコーティングシステムを用いるのが好ましい。ポ
リエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、中密
度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポ
リエチレン、エチレンとプロピレンとの共重合体、カル
ボキシ変性ポリエチレン等及びこれらの混合物であり、
各種の密度、MFR、分子量、分子量分布のものを使用で
きるが、密度0.90g/cm3〜0.97g/cm3、MFR 1g/10分〜30g
/10分の範囲のものを有利に使用できる。また、基紙上
をコロナー放電処理等の活性化処理をして、アンカーコ
ート層、接着剤層、ポリエチレン系樹脂層と基紙との接
着性を促進するのが好ましい。
本発明に於ける基紙の熱移行型熱転写記録受像層が設
けられる受像層側(表側)とは反対側(裏側)に、受像
材料のカール防止性、給紙適性、帯電防止性等を付与す
るためにフィルム形性能ある樹脂を設けてもよい。該樹
脂としては、基紙上に樹脂フィルムの被覆が可能な樹脂
であれば特に制限はないが、ポリエチレン系樹脂、ポリ
スチレン、ポリメチルペンテン、ポリプロピレン、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリカーボネートの熱可塑性
樹脂が好ましい。樹脂層の表面は通常無光沢面であり、
樹脂層を設ける前に基紙面はコロナ放電処理するのが好
ましい。この裏側に設ける樹脂層の塗布量としては表側
の樹位層とのバランスを取れる範囲で適宜設定できる。
本発明に係る熱移行型熱転写記録受像層に用いられる
合成樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸
エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル
樹脂、スチレンアクリレート樹脂、ビニルトルエンアク
リレート樹脂等のエステル結合を有する樹脂、ポリウレ
タン樹脂等のウレタン結合を有する樹脂、ポリアミド樹
脂等のアミド結合を有する樹脂、尿素樹脂等の尿素結合
を有する樹脂、その他ポリカプロラクタン樹脂、スチレ
ン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂等を挙げら
れる。これら樹脂に加えて、これらの混合物もしくは共
重合体等も使用できる。
本発明に係る熱移行型熱転写記録受像層中には上記合
成樹脂の他に離型剤、顔料剤を加えても良い。上記離型
剤としてはポリエチレンワックス、アミドワックス、テ
フロンパウダー等の固形ワックス類、弗素系、リン酸エ
ステル系界面活性剤、シリコーンオイル類等が挙げられ
る。これら離型剤の中でシリコーンオイルが最も好まし
い。上記シリコーンオイルとしては、油状の物も使用で
きるが、硬化型のものが好ましい。硬化型のシリコーン
オイルとしては、反応硬化型、光硬化型、触媒硬化型等
が挙げられるが、反応硬化型のシリコーンオイルが特に
好ましい。反応硬化型シリコーンオイルとしてはアミノ
変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル
等が挙げられる。上記反応性シリコーンオイルの添加量
は受像層中に0.1〜20wt%が好ましい。上記顔料として
はシリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛等の
体質顔料が好ましい。また、受像層の厚さとしては0.5
〜20μmが好ましく、2〜10μmがさらに好ましい。
[実施例] 以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発
明の内容は実施例に限られるものではない。
実施例 1 下記の抄紙配合を用いて、使用パルプの混合比較率、
叩解後の平均繊維長及び濾水度の叩解条件、エチレン−
アクリル酸共重合体及びカルボキシ変性ポリビニルアル
コールの塗工量、カレンダーの線圧等の抄紙条件に関し
て、第1表に記載のベック平滑度を有する基紙が重られ
るように予め決定された抄紙条件で基紙を抄造した。
広葉樹漂白サルファイトパルプと広葉樹漂白クラフト
パルプの混合パルプを叩解し、更にパルプ100重量部に
対して、カチオン化澱粉3重量部、アニオン化ポリアク
リルアミド0.2重量部、アルキルケテンダイマー乳化物
(ケテンダイマー分として)0.4重量部、ポリアミノポ
リアミドエピクロルヒドリン樹脂0.4重量部を添加し、
坪量160g/m2の紙を製造した。重られた湿化を110℃で嵌
挿し、引き続きエチレン−アクリル酸共重合体、カルボ
キシ変性ポリビニルアルコール、蛍光増白剤、青色染
料、クエン酸及び水から成る塗工液を25g/m2塗工し、11
0℃の熱風で乾燥し、更にスーパーカーレンダー処理し
た後、その両面をコロナ放電処理して、熱移行型熱転写
記録受像紙用支持体の基紙を製造した。
次に、基紙の表面にポリメチルペンテン樹脂(密度0.
835g/cm3、MFR26g/10分)47.5重量%、含水酸化アルミ
ニウム(対二酸化チタンに対いてAl2O3分として0.75重
量%)で表面処理したアナターゼ型二酸化チタン顔料50
重量%とステアリン酸亜鉛2.5重量%から成る二酸化チ
タン顔料のマスターバッチ20重量部とポリメチルペンテ
ン樹脂(密度0.835g/cm3、MFR 26g/10分)80重量部から
成る樹脂組成物を樹脂温度305℃で13μの厚さに溶融押
出しコーティングした。なお、比較のためにポリメチル
ペンテン樹脂の代わりに低密度ポリエチレン樹脂(密度
0.920g/cm3、MFR 4.6g/10分)またはポリプロピレン樹
脂(密度0.910g/cm3、MFR 40g/10分)を用いた試料も作
成した。また、基紙の表面に樹脂層を塗設する前に基紙
の反対側の面(裏面)に、高密度ポリエチレン樹脂(密
度0.960g/cm3、MFR 30g/10分)の80重量部と低密度ポリ
エチレン樹脂(密度0.920g/cm3、MFR 1.5g/10分)20重
量部から成る樹脂組成物を樹脂温度310℃で表面と同じ
厚さと溶融押出コーティングした。その際このようにし
て製造した熱移行型熱転写記録受像材料用支持体の二酸
化チタン顔料を含む樹脂層の表面は、全く平坦なグロッ
シー面に、裏の樹脂層の面質は紙の如きマット面に加工
した。
その後、表面上にコロナー放電処理を施した後、下記
の組成の受像層をワイヤーバーを用いて塗布、乾燥さ
せ、固形分塗布量5g/m2の受像層を設け、熱移行型熱転
写記録受像材料を得た。
受像層形成用組成物 飽和ポリエステル樹脂 10 重量部 アミノ変性シリコーン 0.5重量部 溶剤 (キシレン/メチルエチレケトン=1/1) 30 重量部 次いで下記組成の熱移行型熱転写層形成用インキ組成
物を調整し、背面に耐熱処理を施した厚さ6μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルムに、固形分塗布量が1g
/m2になるように塗布、乾燥して熱転写材料を得た。
熱移行性色素 (C.I.SOLVENT BLUE 95) 5重量部 ポリスルホン樹脂 10重量部 クロルベンゼン 85重量部 上記で得られた熱転写材料および熱転写記録受像材料
を組み合わせてサーマルヘッドにより印加エネルギーを
与えてベタ印字を行った。その後、印字部の濃度をマス
ベス濃度計で測定し、また印字部の光沢の低下程度、印
字部雨の転写抜け及び濃度むらを目視で判定した。な
お、濃度判定用試料の印加エネルギーは、比較試料の印
字部がほとんど光沢低下を起こさない範囲に調節した。
得られた結果を下表に示す。
上記から明らかな如く、基紙の受像面側にポリメチル
ペンテン樹脂層を有するものが、印字部の転写抜けや濃
度むら及び光沢低下の問題がなく、印字濃度が高くて優
れた熱移行型熱転写記録受像材料用支持体であることが
わかる。また、基紙のベック平滑度が100秒以上、好ま
しくは200秒以上であるものは、印字濃度が極めて高
く、一層優れた支持体であることがわかる。
実施例 2 実施例1において、二酸化チタン顔料を含む表面の樹
脂の塗布量が13g/m2、25g/m2、35g/m2及び60g/m2に各々
なるようにし、その逆側の樹脂の塗布量が表側と同じ厚
さになるようにする以外は実施例1と同様に実施した。
その結果、表側の樹脂塗布量を増加するにつれて、ポ
リメチルペンテン樹脂を用いて本発明における試料は、
印字濃度の低下があまりなく、印字部の転写抜けと濃度
むらの全くない写真に近い質感の画像が得られるが、ポ
リエチレン樹脂またはポリプロピレン樹脂を用いて本発
明外のものは、印字濃度が低下して問題であった。
[発明の効果] 印字部の転写抜け、濃度むらを起さない、かつ印字部
の光沢の低下を起こさない、なおかつ印字濃度が高い写
真に近い質感が得られる優れた熱移行型熱転写記録材料
用支持体を提供出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−133699(JP,A) 特開 昭63−290790(JP,A) 特開 平1−115687(JP,A) 特開 平3−76687(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/38 - 5/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】天然パルプを主成分とする紙を基質とし
    て、その一方の受像側の面に、溶融押出コーティング法
    により設けられたポリメチルペンテン樹脂層を有し、か
    つ該紙のベック平滑度が100秒以上であることを特徴と
    する熱移行型熱転写記録受像材料用支持体。
  2. 【請求項2】該紙のベック平滑度が200秒以上である請
    求項1記載の熱移行熱転写記録受像材料用支持体。
JP2146685A 1990-06-04 1990-06-04 熱移行型熱転写記録受像材料用支持体 Expired - Fee Related JP2925247B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2146685A JP2925247B2 (ja) 1990-06-04 1990-06-04 熱移行型熱転写記録受像材料用支持体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2146685A JP2925247B2 (ja) 1990-06-04 1990-06-04 熱移行型熱転写記録受像材料用支持体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0439090A JPH0439090A (ja) 1992-02-10
JP2925247B2 true JP2925247B2 (ja) 1999-07-28

Family

ID=15413269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2146685A Expired - Fee Related JP2925247B2 (ja) 1990-06-04 1990-06-04 熱移行型熱転写記録受像材料用支持体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2925247B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9405374D0 (en) * 1994-03-18 1994-05-04 Iso Developments Limited Transfer materials

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63290790A (ja) * 1987-05-22 1988-11-28 Oji Yuka Gouseishi Kk 熱転写記録用画像受容シ−ト
JP2599934B2 (ja) * 1987-10-29 1997-04-16 王子油化合成紙株式会社 熱転写記録用画像受容シート
JP2930309B2 (ja) * 1988-11-12 1999-08-03 王子製紙株式会社 熱転写画像受容シート
JPH0376687A (ja) * 1989-08-21 1991-04-02 Mitsubishi Kasei Corp 感熱転写用受像紙

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0439090A (ja) 1992-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5372884A (en) Ink jet recording sheet
JP2000198268A (ja) インクジェット記録シ―ト及びその製造方法
JP2925247B2 (ja) 熱移行型熱転写記録受像材料用支持体
JPH0427588A (ja) 熱転写記録用受像シート
JP2004149952A (ja) 記録材料用支持体
JPWO2004029725A1 (ja) 電子写真用転写紙
JP3041888B2 (ja) 熱転写記録用受像シート
JP3791030B2 (ja) インクジェット記録体の製造方法
JP3077328B2 (ja) 熱移行型熱転写記録受像材料
JPH11105202A (ja) 画像材料用支持体
JPH11334224A (ja) 熱転写受容シート
JP2000280638A (ja) 熱転写記録材料及び熱転写記録方法
JP2003145916A (ja) インクジェット記録用紙
JPH07242070A (ja) 感熱転写記録受像シート用支持体およびその製造方法
JP3484650B2 (ja) 画像材料用支持体
JP3092318B2 (ja) 昇華型熱転写画像受容シート
JP2001301098A (ja) 画像材料用支持体
JPH06227156A (ja) 熱移行型熱転写記録受像材料用支持体
JP2003191624A (ja) 光沢インクジェット記録用紙
JPH02307786A (ja) 熱転写記録用受像シート
JPH0958115A (ja) インクジェット記録用シート
JPH01267090A (ja) 熱転写受容シート
JP2004175071A (ja) 受容層被転写シート及びそれを用いた画像形成方法
JP2006095800A (ja) インクジェット記録用キャストコート紙の製造方法
JPH05155154A (ja) 熱移行型熱転写記録受像材料用支持体

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090507

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees