JP2924648B2 - 盛土工法における法枠構造 - Google Patents
盛土工法における法枠構造Info
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- Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
- Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は盛土工法に用いられる
法枠構造に関し、特に、盛土の法面を防護すべく当該法
面を覆って配置された多数の法枠ブロックからなる盛土
工法における法枠構造に関するものである。
法枠構造に関し、特に、盛土の法面を防護すべく当該法
面を覆って配置された多数の法枠ブロックからなる盛土
工法における法枠構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】盛土を造成する場合、盛土の法面を植生
等により防護する必要があり、また法面の勾配が相当の
傾斜角度以上になるときは、かかる法面を強固に防護す
べく、従来より、法枠を用いた法面の防護方法が採用さ
れている。かかる従来の法面の防護方法は、例えば図4
(a)に示すように、鉄筋コンクリート等により製造さ
れた、植生や石詰のための開口を備えた矩形状の法枠4
0を、盛土41の法面42に沿って縦横に敷き並べて法
面42を防護するものである。また、盛土41をさらに
安定させるべく、盛土41の内部には、例えばジオテキ
スタイル等の盛土補強材43を敷設し、これと法枠40
とを一体化した防護構造を採用する場合もある。
等により防護する必要があり、また法面の勾配が相当の
傾斜角度以上になるときは、かかる法面を強固に防護す
べく、従来より、法枠を用いた法面の防護方法が採用さ
れている。かかる従来の法面の防護方法は、例えば図4
(a)に示すように、鉄筋コンクリート等により製造さ
れた、植生や石詰のための開口を備えた矩形状の法枠4
0を、盛土41の法面42に沿って縦横に敷き並べて法
面42を防護するものである。また、盛土41をさらに
安定させるべく、盛土41の内部には、例えばジオテキ
スタイル等の盛土補強材43を敷設し、これと法枠40
とを一体化した防護構造を採用する場合もある。
【0003】一方、上記図4(a)に示す従来の防護方
法によれば、法枠40が自立しないので盛土41の法面
42を予め造成した後に法枠40を設置する工程となる
ため、法面部分の盛土41を盛り立てる前に法面の形状
を画定して、法面42の施工を容易にしたい場合や、盛
土41を盛り立てる前に作業を行なうことにより法枠4
0と盛土補強材43との接続作業を容易にしたい場合
等、法枠40を先行して施工する必要が生じる際には、
図4(b)に示すように、各法枠40の背面にこれを自
立させるための支柱44を取り付け、各法枠40を各盛
土層45の縁部に設置した後に、これの背部に盛土を盛
り立てて盛土41を造成する方法が採用されている。
法によれば、法枠40が自立しないので盛土41の法面
42を予め造成した後に法枠40を設置する工程となる
ため、法面部分の盛土41を盛り立てる前に法面の形状
を画定して、法面42の施工を容易にしたい場合や、盛
土41を盛り立てる前に作業を行なうことにより法枠4
0と盛土補強材43との接続作業を容易にしたい場合
等、法枠40を先行して施工する必要が生じる際には、
図4(b)に示すように、各法枠40の背面にこれを自
立させるための支柱44を取り付け、各法枠40を各盛
土層45の縁部に設置した後に、これの背部に盛土を盛
り立てて盛土41を造成する方法が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、法枠を
先行して施工する場合、上記従来の方法では、各法枠4
0を、各盛土層45の縁部に、各法枠40毎に取り付け
た支柱44により自立させつつ所定の法面勾配で立設設
置する作業に手間がかかるとともに、設置した法枠40
の安定性を十分に確保することが容易でないため、法面
42の勾配を正確に保持することが困難であるという課
題があった。
先行して施工する場合、上記従来の方法では、各法枠4
0を、各盛土層45の縁部に、各法枠40毎に取り付け
た支柱44により自立させつつ所定の法面勾配で立設設
置する作業に手間がかかるとともに、設置した法枠40
の安定性を十分に確保することが容易でないため、法面
42の勾配を正確に保持することが困難であるという課
題があった。
【0005】また、従来は、法枠40と盛土補強材43
とを一体化する方法として、図5に示すように、上下の
法枠40の間に盛土補強材43の端部を挟み込み、ボル
ト46により接合する方法が採用されていたが、この方
法では、接合作業に手間がかかるとともに、A部すなわ
ち法枠40の角部において、盛土補強材43が破損し易
くなるという課題があった。
とを一体化する方法として、図5に示すように、上下の
法枠40の間に盛土補強材43の端部を挟み込み、ボル
ト46により接合する方法が採用されていたが、この方
法では、接合作業に手間がかかるとともに、A部すなわ
ち法枠40の角部において、盛土補強材43が破損し易
くなるという課題があった。
【0006】そこで、この発明は、かかる従来の課題を
解決するためになされたもので、背部への盛土の盛り立
て作業に先立って、各盛土層の縁部に容易かつ安定して
設置することができるとともに、盛土の法面を所定の勾
配で容易に覆うことのできる盛土工法における法枠構造
を提供することを目的とするものである。
解決するためになされたもので、背部への盛土の盛り立
て作業に先立って、各盛土層の縁部に容易かつ安定して
設置することができるとともに、盛土の法面を所定の勾
配で容易に覆うことのできる盛土工法における法枠構造
を提供することを目的とするものである。
【0007】また、この発明は、盛土の内部に配設され
る盛土補強材との接合作業を容易に行なうことができる
とともに、接合部における盛土補強材の破損を極力回避
することのできる盛土工法における法枠構造を提供する
ことを目的とするものである。
る盛土補強材との接合作業を容易に行なうことができる
とともに、接合部における盛土補強材の破損を極力回避
することのできる盛土工法における法枠構造を提供する
ことを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明はかかる目的を
達成するためになされたもので、その要旨は、盛土の法
面を防護すべく当該法面を覆って配置された多数の法枠
ブロックからなる法枠構造であって、該法枠構造を構成
する各法枠ブロックが、盛土の法面に表出する平板であ
って植生や石詰等のための開口を有する法枠本体と、該
法枠本体の下端部に一体固定されるとともに法枠本体の
背面側に所定の傾斜角度で延長することにより、盛土地
盤の縁部に略水平に接地されて前記法枠本体を法面に沿
った勾配で配列させる底版部と、前記法枠本体及び底版
部の両側辺部を一体に連結する側壁部とからなるととも
に、該側壁部のうち、一方の側壁の外側面には凸部が、
他方の側壁の外側面には窪みが形成され、各法枠ブロッ
クを、凸部と窪みとの凹凸嵌合により位置決めすること
によって各盛土層の縁部に設置した後、これの背部に盛
土を盛り立てて、法面が法枠ブロックにより覆われた盛
土を造成することを特徴とする盛土工法における法枠構
造にある。
達成するためになされたもので、その要旨は、盛土の法
面を防護すべく当該法面を覆って配置された多数の法枠
ブロックからなる法枠構造であって、該法枠構造を構成
する各法枠ブロックが、盛土の法面に表出する平板であ
って植生や石詰等のための開口を有する法枠本体と、該
法枠本体の下端部に一体固定されるとともに法枠本体の
背面側に所定の傾斜角度で延長することにより、盛土地
盤の縁部に略水平に接地されて前記法枠本体を法面に沿
った勾配で配列させる底版部と、前記法枠本体及び底版
部の両側辺部を一体に連結する側壁部とからなるととも
に、該側壁部のうち、一方の側壁の外側面には凸部が、
他方の側壁の外側面には窪みが形成され、各法枠ブロッ
クを、凸部と窪みとの凹凸嵌合により位置決めすること
によって各盛土層の縁部に設置した後、これの背部に盛
土を盛り立てて、法面が法枠ブロックにより覆われた盛
土を造成することを特徴とする盛土工法における法枠構
造にある。
【0009】
【0010】さらに、この発明の盛土工法における法枠
構造は、前記各法枠ブロックが、これらの底版部に、ジ
オテキスタイル等の盛土補強材を一体に取り付けるため
の連結部材を有していることが好ましい。
構造は、前記各法枠ブロックが、これらの底版部に、ジ
オテキスタイル等の盛土補強材を一体に取り付けるため
の連結部材を有していることが好ましい。
【0011】この連結部材は、前記底版部の上面に埋設
され、該底版部の上面に開口するインサートナットと、
該インサートナットに螺合され、前記盛土補強材を該底
版部に締結するボルトとから構成することができる。
され、該底版部の上面に開口するインサートナットと、
該インサートナットに螺合され、前記盛土補強材を該底
版部に締結するボルトとから構成することができる。
【0012】さらにまた、この発明の盛土工法における
法枠構造は、前記各法枠ブロックの法枠本体の開口に、
土こぼれ防止用のメッシュ部材を取り付けることが好ま
しい。
法枠構造は、前記各法枠ブロックの法枠本体の開口に、
土こぼれ防止用のメッシュ部材を取り付けることが好ま
しい。
【0013】
【作用】この発明によれば、法枠構造を構成する各法枠
ブロックは、水平に接地することにより法枠本体を所定
の勾配で立設させると、法枠本体の下端部から所定の傾
斜角度で背面側に延長する底版部を有するので、各盛土
層の縁部に、底版部を略水平状態として各法枠ブロック
を配置するだけの作業によって、盛土の盛り立て作業に
先立って盛土の法面を画定することができるとともに、
底版部は、相当の接地面積を有し、法枠本体及び底版部
の両側辺部を一体に連結する側壁部を設けているので、
各法枠ブロックの法枠本体を、所定の勾配で、安定して
立設させることができる。法枠本体及び底版部の両側辺
部を一体に連結する側壁部のうち、一方の側壁の外側面
には凸部が、他方の側壁の外側面には窪みが形成され、
各法枠ブロックを、凸部と窪みとの凹凸嵌合により位置
決めすることによって、横方向に配列される多数の法枠
ブロックを盛土の法面に整然と配列できる。
ブロックは、水平に接地することにより法枠本体を所定
の勾配で立設させると、法枠本体の下端部から所定の傾
斜角度で背面側に延長する底版部を有するので、各盛土
層の縁部に、底版部を略水平状態として各法枠ブロック
を配置するだけの作業によって、盛土の盛り立て作業に
先立って盛土の法面を画定することができるとともに、
底版部は、相当の接地面積を有し、法枠本体及び底版部
の両側辺部を一体に連結する側壁部を設けているので、
各法枠ブロックの法枠本体を、所定の勾配で、安定して
立設させることができる。法枠本体及び底版部の両側辺
部を一体に連結する側壁部のうち、一方の側壁の外側面
には凸部が、他方の側壁の外側面には窪みが形成され、
各法枠ブロックを、凸部と窪みとの凹凸嵌合により位置
決めすることによって、横方向に配列される多数の法枠
ブロックを盛土の法面に整然と配列できる。
【0014】
【0015】さらに、各法枠ブロックの底版部に、盛土
補強材を一体に取り付けるための連結部材を設け、これ
を介して盛土補強材の接合することにより、その接合作
業を容易かつ迅速に行なうことができるとともに、盛土
補強材を直線状に延長させたままの状態で法枠ブロック
に接合することにより、盛土補強材の破損を極力防止す
ることができる。
補強材を一体に取り付けるための連結部材を設け、これ
を介して盛土補強材の接合することにより、その接合作
業を容易かつ迅速に行なうことができるとともに、盛土
補強材を直線状に延長させたままの状態で法枠ブロック
に接合することにより、盛土補強材の破損を極力防止す
ることができる。
【0016】この連結部材を、前記底版部の上面に埋設
され、該底版部の上面に開口するインサートナットと、
該インサートナットに螺合されるボルトとから構成し、
これらにより盛土補強材を前記底版部上面に接合すれ
ば、盛土補強材の接合作業を、より容易に且つ迅速に行
うことができる。
され、該底版部の上面に開口するインサートナットと、
該インサートナットに螺合されるボルトとから構成し、
これらにより盛土補強材を前記底版部上面に接合すれ
ば、盛土補強材の接合作業を、より容易に且つ迅速に行
うことができる。
【0017】さらにまた、前記各法枠ブロックの法枠本
体の開口に、土こぼれ防止用のメッシュ部材を取り付け
れば、法枠ブロックの背部への盛土の盛り立て作業中に
おける、当該開口からの土こぼれを容易に防止すること
ができる。
体の開口に、土こぼれ防止用のメッシュ部材を取り付け
れば、法枠ブロックの背部への盛土の盛り立て作業中に
おける、当該開口からの土こぼれを容易に防止すること
ができる。
【0018】
【実施例】以下、この発明の一実施例を添付図面を参照
して詳細に説明する。図1及び図2は、この実施例にか
かる法枠構造を構成する法枠ブロック1を示すものであ
る。この法枠ブロック1は例えば鉄筋コンクリート製の
プレキャスト部材で、コ字形に形成された底版2と、底
版2の前面に所定の傾斜角度をなして立ち上がる法枠本
体3と、底版2及び法枠本体3の両側辺部に一体化され
てこれらを連結する一対の側壁4とからなっている。
して詳細に説明する。図1及び図2は、この実施例にか
かる法枠構造を構成する法枠ブロック1を示すものであ
る。この法枠ブロック1は例えば鉄筋コンクリート製の
プレキャスト部材で、コ字形に形成された底版2と、底
版2の前面に所定の傾斜角度をなして立ち上がる法枠本
体3と、底版2及び法枠本体3の両側辺部に一体化され
てこれらを連結する一対の側壁4とからなっている。
【0019】そして、底版2の上面には、連結部材とし
ての、当該上面に埋設状態に配列されその上面に開口し
たボルト接合用の複数のインサートナット5と、このイ
ンサートナット5に螺合されるボルト9とが設けられ、
これらにより後述する盛土補強材としてのジオテキスタ
イル8の端末が連結される。
ての、当該上面に埋設状態に配列されその上面に開口し
たボルト接合用の複数のインサートナット5と、このイ
ンサートナット5に螺合されるボルト9とが設けられ、
これらにより後述する盛土補強材としてのジオテキスタ
イル8の端末が連結される。
【0020】また、法枠本体3には、盛土の法面に設置
された後に、植生や石詰め、あるいはモルタルの吹き付
け等が施される正方形状の2連の開口が、中央の枠部3
aによって仕切られて開口形成されているとともに、こ
の開口には、メッシュ部材としてのステンレスなどの鋼
線6が、メッシュ状に張設されている。そして、法枠本
体3の上部側には一対の窪み3b,下部側には凸部3c
が形成され、上下に配列される法枠ブロック1同士をこ
れらの凹凸嵌合により位置決めすることによって、多数
の法枠ブロック1を盛土の法面に整然と配列できるよう
になっている。なお、法枠本体3と底版2とが交差延長
する角度すなわち傾斜角度を、造成する盛土の法面の設
計勾配に合わせた所定の角度に予め設定して、法枠ブロ
ック1を製作することができ、これによって種々の勾配
の法面を有する盛土を容易に造成することができる。ま
た、法枠本体3の開口は、二連のものとして形成した
が、単独のものあるいは三連以上に形成しても良い。
された後に、植生や石詰め、あるいはモルタルの吹き付
け等が施される正方形状の2連の開口が、中央の枠部3
aによって仕切られて開口形成されているとともに、こ
の開口には、メッシュ部材としてのステンレスなどの鋼
線6が、メッシュ状に張設されている。そして、法枠本
体3の上部側には一対の窪み3b,下部側には凸部3c
が形成され、上下に配列される法枠ブロック1同士をこ
れらの凹凸嵌合により位置決めすることによって、多数
の法枠ブロック1を盛土の法面に整然と配列できるよう
になっている。なお、法枠本体3と底版2とが交差延長
する角度すなわち傾斜角度を、造成する盛土の法面の設
計勾配に合わせた所定の角度に予め設定して、法枠ブロ
ック1を製作することができ、これによって種々の勾配
の法面を有する盛土を容易に造成することができる。ま
た、法枠本体3の開口は、二連のものとして形成した
が、単独のものあるいは三連以上に形成しても良い。
【0021】一方、法枠ブロック1の一対の側壁4のう
ち、一方の側壁4の外側面には凸部4aが、他方の側壁
4の外側面には窪み4bが形成され、横方向に配列され
る多数の法枠ブロック1を、これらの凹凸嵌合により位
置決めすることによって、盛土の法面に整然と配列でき
るようになっている。
ち、一方の側壁4の外側面には凸部4aが、他方の側壁
4の外側面には窪み4bが形成され、横方向に配列され
る多数の法枠ブロック1を、これらの凹凸嵌合により位
置決めすることによって、盛土の法面に整然と配列でき
るようになっている。
【0022】そして、以上の構成を有する法枠ブロック
1を用いて、この実施例の法枠構造20ないしはかかる
法枠構造20によって法面が覆われた盛土21を造成す
るには、図3に示すように、まず、盛土21の最下部に
位置する盛土層7の施工箇所の端縁に各法枠ブロック1
の底版2を設置して、紙面と直交する方向に一列に多数
の法枠ブロック1を位置決め配列する。ここで、各法枠
本体3は、底版2が底面地盤22の上に水平に接地され
ることにより、法面勾配に沿った所要の傾斜角度で安定
して自立することになる。次に、接地された法枠ブロッ
ク1の背部に、盛土を盛り立てることによって、一段目
の盛土層7が造成される。
1を用いて、この実施例の法枠構造20ないしはかかる
法枠構造20によって法面が覆われた盛土21を造成す
るには、図3に示すように、まず、盛土21の最下部に
位置する盛土層7の施工箇所の端縁に各法枠ブロック1
の底版2を設置して、紙面と直交する方向に一列に多数
の法枠ブロック1を位置決め配列する。ここで、各法枠
本体3は、底版2が底面地盤22の上に水平に接地され
ることにより、法面勾配に沿った所要の傾斜角度で安定
して自立することになる。次に、接地された法枠ブロッ
ク1の背部に、盛土を盛り立てることによって、一段目
の盛土層7が造成される。
【0023】そして、一段目の盛土層7の上方には、さ
らに盛土層7を造成する。すなわち、一段目の盛土層7
の縁部に、法枠ブロック1を、底版2を一段目の盛土層
7の上面に水平に接地させ、かつ一段目の盛土層7の法
枠ブロック1の上端に当接させつつ配置することによ
り、各法枠本体3を法面勾配に沿った傾斜角度で自立さ
せる。
らに盛土層7を造成する。すなわち、一段目の盛土層7
の縁部に、法枠ブロック1を、底版2を一段目の盛土層
7の上面に水平に接地させ、かつ一段目の盛土層7の法
枠ブロック1の上端に当接させつつ配置することによ
り、各法枠本体3を法面勾配に沿った傾斜角度で自立さ
せる。
【0024】また、この法枠ブロック1には、各盛土層
7の表面に敷設されて各盛土層7の間に挟持されること
により盛土21を強化するジオテキスタイル8を取り付
けて、これらを一体化する。すなわち、盛土層7の表面
に敷設されたジオテキスタイル8の端末を底版3上に設
置し、これを貫通してボルト9をフランジ金具10を介
してインサートナット5に螺合すれば、ジオテキスタイ
ル8は略直線状に延長したままの状態で法枠ブロック1
に固定される。
7の表面に敷設されて各盛土層7の間に挟持されること
により盛土21を強化するジオテキスタイル8を取り付
けて、これらを一体化する。すなわち、盛土層7の表面
に敷設されたジオテキスタイル8の端末を底版3上に設
置し、これを貫通してボルト9をフランジ金具10を介
してインサートナット5に螺合すれば、ジオテキスタイ
ル8は略直線状に延長したままの状態で法枠ブロック1
に固定される。
【0025】なお、図3の一部にB部を拡大して示すよ
うに、必要に応じてジオテキスタイル8の上下に一対の
ゴム板11を挾んだ状態でフランジ10を介してボルト
9を締め付ければ、ゴム板11を介してジオテキスタイ
ル8の端末全体が底版3に連結されることになり、より
強固な連結状態を得るとともに、ゴム板11の弾性によ
るジオテキスタイル8の破損を防止するためのクッショ
ン効果も得られる。なお、この盛土補強材としては、上
述のジオテキスタイル8の他、例えばジオグリッドやそ
の他のシート状の織布あるいは不織布等を用いることが
できる。
うに、必要に応じてジオテキスタイル8の上下に一対の
ゴム板11を挾んだ状態でフランジ10を介してボルト
9を締め付ければ、ゴム板11を介してジオテキスタイ
ル8の端末全体が底版3に連結されることになり、より
強固な連結状態を得るとともに、ゴム板11の弾性によ
るジオテキスタイル8の破損を防止するためのクッショ
ン効果も得られる。なお、この盛土補強材としては、上
述のジオテキスタイル8の他、例えばジオグリッドやそ
の他のシート状の織布あるいは不織布等を用いることが
できる。
【0026】そして、ジオテキスタイル8の敷設作業及
び法枠ブロック1への取付け作業が終了したら、法枠本
体3の高さを基準として法枠ブロック1の背部に盛土を
盛り立てて、二段目の盛土層7が造成される。以後、盛
土の予定高さまで同様の作業を繰り返すことにより、法
枠構造20により法面が覆われた、所望の形状の盛土2
1が造成される。
び法枠ブロック1への取付け作業が終了したら、法枠本
体3の高さを基準として法枠ブロック1の背部に盛土を
盛り立てて、二段目の盛土層7が造成される。以後、盛
土の予定高さまで同様の作業を繰り返すことにより、法
枠構造20により法面が覆われた、所望の形状の盛土2
1が造成される。
【0027】また、法枠本体3の開口には、上述のよう
にメッシュ状に張設され鋼線6が取り付けられているの
で、かかる盛土21の造成作業中における、当該開口か
らの土こぼれが防止される。なお、かかる開口には、盛
土21の造成後に、植生、石詰、モルタルの吹付け、コ
ンクリートの打設作業等が施され、洗掘等による当該開
口からの土砂の流失が防止される。
にメッシュ状に張設され鋼線6が取り付けられているの
で、かかる盛土21の造成作業中における、当該開口か
らの土こぼれが防止される。なお、かかる開口には、盛
土21の造成後に、植生、石詰、モルタルの吹付け、コ
ンクリートの打設作業等が施され、洗掘等による当該開
口からの土砂の流失が防止される。
【0028】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明に
かかる盛土工法における法枠構造によれば、法枠構造を
構成する各法枠ブロックが、法枠本体と、該法枠本体の
下端部に一体固定されるとともに法枠本体の背面側に所
定の傾斜角度で延長する底版部と、前記法枠本体及び底
版部の両側辺部を一体に連結する側壁部とからなるとと
もに、該側壁部のうち、一方の側壁の外側面には凸部
が、他方の側壁の外側面には窪みが形成されるので、各
盛土層の縁部に、各法枠ブロックを、底版部を略水平状
態として配置するだけの作業によって、盛土の盛り立て
作業に先立って盛土の法面を容易に画定することができ
るとともに、底版部は、相当の接地面積を有し、法枠本
体及び底版部の両側辺部を一体に連結する側壁部を設け
ているので、各法枠ブロックの法枠本体を、所定の勾配
で、安定して立設させることができる。法枠本体及び底
版部の両側辺部を一体に連結する側壁部のうち、一方の
側壁の外側面には凸部が、他方の側壁の外側面には窪み
が形成され、各法枠ブロックを、凸部と窪みとの凹凸嵌
合により位置決めすることによって、横方向に配列され
る多数の法枠ブロックを盛土の法面に整然と配列でき
る。
かかる盛土工法における法枠構造によれば、法枠構造を
構成する各法枠ブロックが、法枠本体と、該法枠本体の
下端部に一体固定されるとともに法枠本体の背面側に所
定の傾斜角度で延長する底版部と、前記法枠本体及び底
版部の両側辺部を一体に連結する側壁部とからなるとと
もに、該側壁部のうち、一方の側壁の外側面には凸部
が、他方の側壁の外側面には窪みが形成されるので、各
盛土層の縁部に、各法枠ブロックを、底版部を略水平状
態として配置するだけの作業によって、盛土の盛り立て
作業に先立って盛土の法面を容易に画定することができ
るとともに、底版部は、相当の接地面積を有し、法枠本
体及び底版部の両側辺部を一体に連結する側壁部を設け
ているので、各法枠ブロックの法枠本体を、所定の勾配
で、安定して立設させることができる。法枠本体及び底
版部の両側辺部を一体に連結する側壁部のうち、一方の
側壁の外側面には凸部が、他方の側壁の外側面には窪み
が形成され、各法枠ブロックを、凸部と窪みとの凹凸嵌
合により位置決めすることによって、横方向に配列され
る多数の法枠ブロックを盛土の法面に整然と配列でき
る。
【0029】
【0030】さらに、各法枠ブロックの底版部に、盛土
補強材を一体に取り付けるための連結部材を設け、これ
を介して盛土補強材の接合することにより、その接合作
業を容易かつ迅速に行なうことができるとともに、盛土
補強材を直線状に延長させたままの状態で法枠ブロック
に接合することにより、盛土補強材の破損を極力防止す
ることができる。
補強材を一体に取り付けるための連結部材を設け、これ
を介して盛土補強材の接合することにより、その接合作
業を容易かつ迅速に行なうことができるとともに、盛土
補強材を直線状に延長させたままの状態で法枠ブロック
に接合することにより、盛土補強材の破損を極力防止す
ることができる。
【0031】この連結部材を、上面に開口するインサー
トナットと、これに螺合される、ボルトとから構成し、
これらにより盛土補強材を前記底版部上面に接合すれ
ば、盛土補強材の接合作業を、より容易に且つ迅速に行
うことができる。
トナットと、これに螺合される、ボルトとから構成し、
これらにより盛土補強材を前記底版部上面に接合すれ
ば、盛土補強材の接合作業を、より容易に且つ迅速に行
うことができる。
【0032】さらにまた、前記各法枠ブロックの法枠本
体の開口に、土こぼれ防止用のメッシュ部材を取り付け
れば、法枠ブロックの背部への盛土の盛り立て作業中に
おける、当該開口からの土こぼれを容易に防止すること
ができる。
体の開口に、土こぼれ防止用のメッシュ部材を取り付け
れば、法枠ブロックの背部への盛土の盛り立て作業中に
おける、当該開口からの土こぼれを容易に防止すること
ができる。
【図1】この発明の一実施例にかかる法枠構造を構成す
る法枠ブロックを示す斜視図である。
る法枠ブロックを示す斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】同法枠ブロックを用いて盛土の法面に法枠構造
を設置する状況を示す断面図である。
を設置する状況を示す断面図である。
【図4】(a)及び(b)は、従来の法枠を用いた法面
の防護構造を示す断面図である。
の防護構造を示す断面図である。
【図5】法枠と盛土補強材とを連結一体化するための従
来の方法を示す説明図である。
来の方法を示す説明図である。
1 法枠ブロック 2 底版 3 法枠本体 4 側壁(4a 凸部,4b 窪み) 5,9,10,11 連結部材 (5 インサートナット,9 ボルト,10 フラン
ジ,11 ゴム板) 6 鋼線(メッシュ部材) 7 盛土層 8 ジオテキスタイル(盛土補強材) 20 法枠構造 21 盛土
ジ,11 ゴム板) 6 鋼線(メッシュ部材) 7 盛土層 8 ジオテキスタイル(盛土補強材) 20 法枠構造 21 盛土
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 17/20 103 E02D 17/18
Claims (4)
- 【請求項1】 盛土の法面を防護すべく当該法面を覆っ
て配置された多数の法枠ブロックからなる法枠構造であ
って、 該法枠構造を構成する各法枠ブロックが、盛土の法面に
表出する平板であって植生や石詰等のための開口を有す
る法枠本体と、該法枠本体の下端部に一体固定されると
ともに法枠本体の背面側に所定の傾斜角度で延長するこ
とにより、盛土地盤の縁部に略水平に接地されて前記法
枠本体を法面に沿った勾配で配列させる底版部と、前記
法枠本体及び底版部の両側辺部を一体に連結する側壁部
とからなるとともに、該側壁部のうち、一方の側壁の外
側面には凸部が、他方の側壁の外側面には窪みが形成さ
れ、 各法枠ブロックを、凸部と窪みとの凹凸嵌合により位置
決めすることによって各盛土層の縁部に設置した後、こ
れの背部に盛土を盛り立てて、法面が法枠ブロックによ
り覆われた盛土を造成することを特徴とする盛土工法に
おける法枠構造。 - 【請求項2】 前記各法枠ブロックが、これらの底版部
に、ジオテキスタイル等の盛土補強材を一体に取り付け
るための連結部材を有することを特徴とする請求項1に
記載の盛土工法における法枠構造。 - 【請求項3】 前記連結部材が、前記底版部の上面に埋
設され、該底版部の上面に開口するインサートナット
と、該インサートナットに螺合され、前記盛土補強材を
該底版部に接合するボルトとから構成されることを特徴
とする請求項2に記載の盛土工法における法枠構造。 - 【請求項4】 前記各法枠ブロックの法枠本体の開口に
は、土こぼれ防止用のメッシュ部材が取り付けられてい
ることを特徴とする請求項1乃至3に記載の盛土工法に
おける法枠構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16207994A JP2924648B2 (ja) | 1994-07-14 | 1994-07-14 | 盛土工法における法枠構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16207994A JP2924648B2 (ja) | 1994-07-14 | 1994-07-14 | 盛土工法における法枠構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0827796A JPH0827796A (ja) | 1996-01-30 |
JP2924648B2 true JP2924648B2 (ja) | 1999-07-26 |
Family
ID=15747693
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16207994A Expired - Fee Related JP2924648B2 (ja) | 1994-07-14 | 1994-07-14 | 盛土工法における法枠構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2924648B2 (ja) |
-
1994
- 1994-07-14 JP JP16207994A patent/JP2924648B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0827796A (ja) | 1996-01-30 |
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