JP2920596B2 - オルゴ−ルの調速装置 - Google Patents

オルゴ−ルの調速装置

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JP2920596B2 JP20387094A JP20387094A JP2920596B2 JP 2920596 B2 JP2920596 B2 JP 2920596B2 JP 20387094 A JP20387094 A JP 20387094A JP 20387094 A JP20387094 A JP 20387094A JP 2920596 B2 JP2920596 B2 JP 2920596B2
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明彦 伊坂
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転体の空気抵抗によ
る調速作用と、回転体がウォ−ム軸の軸方向及び半径方
向へ拡開変位して接触抵抗による調速作用を有する調速
装置を改良したオルゴ−ルの調速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は実公昭62−43366 号公報で
「ウォ−ム軸の低速回転時には、回転体の空気抵抗によ
る調速作用が働き、高速回転時には、空気抵抗に加え
て、回転体がウォ−ム軸の軸方向及び半径方向へ拡開変
位することによって、これが制動部に摺接して強力な接
触抵抗となり、確実な制動力が作用する調速装置」を提
案した。従来オルゴ−ルの調速装置は上記公報に詳述さ
れている通り、風切を高速回転させて空気抵抗によりス
ピ−ドをコントロ−ルするエアガバナ方式と、遠心力に
よって半径方向に移動するウエイト部とこのウエイト部
外周が接離するブレ−キ部とからなっていて、両部の摩
擦力によってスピ−ドをコントロ−ルする遠心力ガバナ
方式とが知られている。
【0003】上記回転体の空気抵抗による調速作用と、
回転体がウォ−ム軸の軸方向及び半径方向へ拡開変位し
て接触抵抗による調速作用を有する調速装置では、エア
ガバナ方式と遠心力ガバナ方式の利点を活かして、図1
0、図11のように、支持部材4に摩擦部材5′の上面が
接触面積全面で密着固定され、支持部材4と摩擦部材
5′にウォ−ム軸6が支持されている。ウォ−ム軸6に
は回転体7が固定されている。ウォ−ム軸6が回転され
ると、回転体7が撓み、摩擦部材5′の制動部に滑動し
て回転することで調速効果もたらす構成となっている。
しかし、図10、図11の構成の調速方式でオルゴ−ルを製
作し鳴奏させると、耳障りなノイズ音が発生した。この
原因は、回転体が摩擦部材の制動部に滑動する際に、バ
ウンドしながら回転し、その振動が摩擦部材から支持部
材へと伝わり共鳴するためである。図10、図11で摩擦部
材5′がないと、回転体7が直接金属の支持部材4に摺
接されるが、支持部材にメッキ処理が施された場合は、
回転体との摩擦係数にバラツキが発生する。支持部材に
摩擦部材が固定されていると、このバラツキが防止され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、オルゴ−ルの鳴奏で耳障りなノイズ音が発生する
ことである。本発明の目的は上記欠点に鑑み、耳障りな
ノイズ音の発生を防止し、摺接ノイズ音を小さくするこ
とができるオルゴ−ルの調速装置を提案することであ
る。
【0005】
【問題を解決するための手段】本発明は、オルゴ−ルの
調速装置であって、調速されるべき輪列により回転駆動
されるウォ−ム軸と、このウォ−ム軸と一体的に回転す
る回転体と、この回転体と摺動可能な摩擦体と、この摩
擦体を衝撃吸収部材を介して保持すると共に上記ウォ−
ム軸を回転自在に支持する支持部材を備えたことを要旨
とするものである。
【0006】
【作用】調速装置Aのウォ−ム軸6と回転体7の回転数
が増大すると図6のように、一対のウエイト部7b、7bが
ウォ−ム軸6の軸方向及び半径方向へ拡開変位して摺接
部7d、7dが摩擦体5の摺接部5dに摺接されてその接触抵
抗で回転体7の回転に制動が掛けられ、回転体7の回転
数がダウンすると、一対のウエイト部7b、7bがウォ−ム
軸6の軸方向及び半径方向で縮んで摺接部7d、7dが摺接
部5dから離脱し、回転数が増大すると一対のウエイト部
7b、7bがウォ−ム軸6の軸方向及び半径方向へ拡開変位
して摺接部7d、7dが摩擦体5の摺接部5dに摺接されてそ
の接触抵抗で回転体7の回転に制動が掛けられて調速さ
れる。上記一対のウエイト部7b、7bがウォ−ム軸6の軸
方向及び半径方向へ拡開変位して摺接部7d、7dが摩擦体
5の摺接部5dに当接やバウンドされる時発生する衝撃振
動は、摩擦体5を介して支持部材4へ伝達されるが、支
持部材4の下面4gと摩擦体5の上面5eの間に空間からな
る衝撃吸収部材αが設けられているので、衝撃振動はこ
の衝撃吸収部材αで伝達し難くなると共に吸収されて支
持部材4で衝撃振動が共鳴することがない。
【0007】
【実施例】以下、図示の実施例で本発明を説明する。図
1から図6は支持部材と全舞保持香箱が分離されたオル
ゴ−ルの第1実施例で、図1はオルゴ−ルの平面図、図
2はオルゴ−ルの要部断面側面図、図3はオルゴ−ルの
他の要部断面側面図、図4はオルゴ−ルの調速装置の拡
大要部断面側面図、図5は摩擦体の斜視図、図6はオル
ゴ−ルの調速装置の動作時の拡大要部断面側面図であ
る。
【0008】オルゴ−ルは、フレ−ム1上の一隅に調速
装置Aが固定されている。フレ−ム1上には香箱2が固
定されて香箱2内の図示しない全舞の一端が香箱2に、
全舞の他端が全舞巻上げ軸10に夫々係止されている。香
箱2の側壁とフレ−ム1の突出堤1aには回転ドラム11が
固定されたドラム回転軸3が軸承され、ドラム回転軸3
の歯車3aは香箱2内の全舞巻上げ軸10に回り止め嵌合さ
れた歯車12に噛合されている。回転ドラム11の一端には
平歯車13が固定されて平歯車13と調速装置Aの間に減速
歯車輪列Bが設けられて回転ドラム11は全舞駆動源で調
速装置Aで調速されて回転される。フレ−ム1上には振
動板14がビス15で固定されている。回転ドラム11に固定
された複数本のピン16で振動板14の弁が弾かれてオルゴ
−ルが鳴奏される。フレ−ム1から突出された全舞巻上
げ軸10には巻き鍵17が螺合されている。
【0009】調速装置Aは支持部材4と摩擦体5とウォ
−ム軸6と回転体7とで構成されている。支持部材4は
コ字形に屈曲形成され、上片4aに透孔4bが穿設されて摩
擦体5の上部中心の軸部5aが嵌合固定されている。下片
4cはフレ−ム1上にビス18で固定されている。更に支持
部材4には一対の屈曲された軸承部4d、4eと軸承部4eと
対向する屈曲した他の軸承部4fが形成されている。摩擦
体5は合成樹脂で円板状に形成されて上部中心に軸部5a
が、その周囲に突堤5bが形成されている。下部中心には
軸穴5cが、周囲に摺接部5dが形成されている。軸穴5cに
はウォ−ム軸6の上端のホゾ部6aが回転自在に嵌合され
ている。ウォ−ム軸6の下端のホゾ部6bは支持部材4の
下片4cの透孔に回転自在に嵌合されている。ウォ−ム軸
6のウォ−ム部6cより上部の軸部6dに回転体7が圧入嵌
合されている。ウォ−ム部6cにはウォ−ム歯車8が噛合
されている。
【0010】回転体7はゴムなどの弾性材で形成されて
ウォ−ム軸6に圧入嵌合されるボス部7aと一対のウエイ
ト部7b、7bと、このウエイト部とボス部を互いに連結す
る連結部7c、7cとウエイト部の上面には摺接部7d、7dと
からなっている。減速歯車輪列Bはウォ−ム部6cと、支
持部材4の軸承部4d、4eで軸承されたウォ−ム歯車8
と、平歯車13に噛合されて支持部材4の軸承部4eと他の
軸承部4fで軸承された中間歯車9とで構成されている。
ウォ−ム歯車8にはウォ−ム歯車8aとピニオン8bが形成
されている。中間歯車9にはピニオン9aと歯車9bが形成
されている。
【0011】支持部材4の上片4aの透孔4bに摩擦体5の
軸部5aが嵌合固定されて組み立てられると、摩擦体5の
突堤5bが支持部材4の上片4aの下面4gに当接されて支持
部材4の下面4gと摩擦体5の上面5eの間に空間からなる
衝撃吸収部材αが構成されている。摩擦体5の摺接部5d
と回転体7の摺接部7dとの間隙βは、全舞の駆動力のバ
ラツキに応じて調整が可能である。
【0012】オルゴ−ルの調速装置の動作は、オルゴ−
ルの巻き鍵17が回動されて全舞が巻き上げられる。全舞
が調速装置Aで徐々に巻きほどけると、回転ドラム11が
回転されてピン16で振動板14の弁が弾かれてオルゴ−ル
が鳴奏される。回転ドラム11が回転される時、平歯車13
と減速歯車輪列Bの中間歯車9とウォ−ム歯車8を介し
てウォ−ム軸6が減速回転される。ウォ−ム軸6と回転
体7の回転数が増大すると図6のように、一対のウエイ
ト部7b、7bがウォ−ム軸6の軸方向及び半径方向へ拡開
変位して摺接部7d、7dが摩擦体5の摺接部5dに摺接され
てその接触抵抗で回転体7の回転に制動が掛けられ、回
転体7の回転数がダウンする。回転体7の回転数がダウ
ンすると、一対のウエイト部7b、7bがウォ−ム軸6の軸
方向及び半径方向で縮んで摺接部7d、7dが摺接部5dから
離脱し、回転数が増大すると一対のウエイト部7b、7bが
ウォ−ム軸6の軸方向及び半径方向へ拡開変位して摺接
部7d、7dが摩擦体5の摺接部5dに摺接されてその接触抵
抗で回転体7の回転に制動が掛けられて調速される。
【0013】上記回転体7の一対のウエイト部7b、7bが
ウォ−ム軸6の軸方向及び半径方向へ拡開変位して摺接
部7d、7dが摩擦体5の摺接部5dに当接やバウンドされる
時発生する衝撃振動は、摩擦体5を介して支持部材4へ
伝達されるが、支持部材4の下面4gと摩擦体5の上面5e
の間に空間からなる衝撃吸収部材αが設けられているの
で、衝撃振動はこの衝撃吸収部材αで伝達し難くなると
共に吸収されて支持部材4で衝撃振動が共鳴することが
ない。
【0014】オルゴ−ルの調速装置が前記のように構成
されると、回転体7がウォ−ム軸6の軸方向及び半径方
向へ拡開変位して摩擦体5に摺接されてその接触抵抗で
回転体7の回転に制動が掛けられて調速される時、回転
体7が摩擦体5に当接やバウンドされて発生する衝撃振
動は、支持部材4と摩擦体5の間の空間からなる衝撃吸
収部材αで支持部材4に伝達し難くなると共に吸収され
て支持部材4で衝撃振動が共鳴することがないので、耳
障りなノイズ音の発生を防止し、摺接ノイズ音を小さく
することができる。
【0015】図7から図9は支持部材と全舞保持香箱が
一体に形成されたオルゴ−ルの第2実施例で、図7はオ
ルゴ−ルの平面図、図8はオルゴ−ルの分解斜視図、図
9はオルゴ−ルの要部断面側面図である。
【0016】第2実施例のオルゴ−ルは、フレ−ム1上
に図示しない全舞が収容される筒部1bが形成されて香箱
2′の筒部2aが重ねられてビス19で固定されている。筒
部1bと筒部2a内に収容された図示しない全舞の一端が香
箱2′に、全舞の他端が全舞巻上げ軸10に夫々係止され
ている。全舞巻上げ軸10は筒部1bの底部の透孔1cから下
方に突出されている。香箱2′の一側には筒部2aから突
出された第1実施例の支持部材6に該当する支持部材2b
に透孔2cが穿設されて調速装置Aの摩擦体5の上部中心
の軸部5aが嵌合固定されている。香箱2′の側壁に形成
されたU字形の軸受部2dとフレ−ム1の突出堤1aには回
転ドラム11が固定されたドラム回転軸3が軸承され、ド
ラム回転軸3の歯車3bは香箱2′内の全舞巻上げ軸10に
回り止め嵌合された第1実施例の歯車12に該当する図示
しなし歯車に噛合されている。
【0017】フレ−ム1上に突設された軸受1d、1eの軸
受溝1f、1gに減速歯車輪列Bの中間歯車9の軸が落し込
まれて回転自在に支承され、軸受1d、1eに香箱2′の筒
部2a側に形成された軸押え部2e、2fが当接されている。
軸受1dの軸受溝1hとフレ−ム1上に突設された軸受1iの
軸受溝1jにウォ−ム歯車8の軸が落し込まれて回転自在
に支承されている。摩擦体5の軸穴5cには第1実施例と
同様に、ウォ−ム軸6の上端のホゾ部6aが回転自在に嵌
合されている。フレ−ム1上に円筒状に形成された軸受
部1kが突設されて軸受部1kの上端開口のすり鉢状の軸受
穴1mにウォ−ム軸6の下端のホゾ部6bが回転自在に嵌合
されている。軸受部1kの一部1nは切り欠かれてウォ−ム
歯車8の一部が進入してウォ−ム部6cに噛合されてい
る。他の構成は上記第1実施例と略同一である。
【0018】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されると、回
転体が摩擦体に当接やバウンドされて発生する衝撃振動
は、支持部材と摩擦体の間の空間からなる衝撃吸収部材
で支持部材に伝達し難くなると共に吸収されて支持部材
で衝撃振動が共鳴することがないので、耳障りなノイズ
音の発生を防止し、摺接ノイズ音を小さくすることがで
きる等優れた効果を奏するオルゴ−ルの調速装置を提供
することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例で、オルゴ−ルの平面図である。
【図2】同オルゴ−ルの要部断面側面図である。
【図3】同オルゴ−ルの他の要部断面側面図である。
【図4】同オルゴ−ルの調速装置の拡大要部断面側面図
である。
【図5】同摩擦体の斜視図である。
【図6】同オルゴ−ルの調速装置の動作時の拡大要部断
面側面図である。
【図7】第2実施例で、オルゴ−ルの平面図である。
【図8】同オルゴ−ルの分解斜視図である。
【図9】同オルゴ−ルの要部断面側面図である。
【図10】従来のオルゴ−ルの調速装置の斜視図である。
【図11】同オルゴ−ルの調速装置の拡大要部断面側面図
である。
【符号の説明】
A 調速装置 2b、4 支持部材 5 摩擦体 6 ウォ−ム軸 7 回転体 α 衝撃吸収部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−138993(JP,A) 実開 昭62−173798(JP,U) 実開 昭58−159594(JP,U) 実公 昭62−43366(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G10F 1/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オルゴ−ルの調速装置であって、調速さ
    れるべき輪列により回転駆動されるウォ−ム軸と、この
    ウォ−ム軸と一体的に回転する回転体と、この回転体と
    摺動可能な摩擦体と、この摩擦体を衝撃吸収部材を介し
    て保持すると共に上記ウォ−ム軸を回転自在に支持する
    支持部材を備えたオルゴ−ルの調速装置。
  2. 【請求項2】 上記摩擦体と上記支持部材との間に空間
    を設けて衝撃吸収部材としたことを特徴とした請求項1
    のオルゴ−ルの調速装置。
JP20387094A 1994-08-29 1994-08-29 オルゴ−ルの調速装置 Expired - Fee Related JP2920596B2 (ja)

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