JP3648358B2 - ブラシ装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はブラシ装置に係り、特にブラシとコンミュテータの摺動によって発生するブラシの自励振動及びこの振動により生ずる異音を抑圧するためのブラシ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
直流モータにおいては、周知のように整流作用を得るためにブラシとコンミュテータが用いられており、ブラシはブラシ装置によって保持されてコンミュテータと摺接するように構成されている。従来のブラシ装置としては、例えば図12に示すように、ブラシ103を収納するブラシホルダ101と、ブラシ103をコンミュテータ105へ弾性的に押圧するスプリング102と、を具備するものが一般的である。
【0003】
このようなブラシ装置においては、種々の原因によりブラシが自励振動を起こし、整流作用を悪化させるばかりでなく、この自励振動により異音を発生して使用者に不快感を与えていることが経験的に知られている。
【0004】
ブラシが自励振動していない定常状態においては、ブラシとコンミュテータとの間の摩擦力を含め、ブラシに加わる外力の総和はすべてバランスしている。そして、たまたま、僅かのアンバランスが生じても、直ちにもとのバランス状態に戻ることができれば、自励振動を発生することはない。
【0005】
しかしながら、摩擦特性やブラシの動力学的特性およびブラシに対してコンミュテータやブラシホルダが与えられている拘束状況が変化した時には、僅かのアンバランスが生じても、摩擦力を介する機械的エネルギーがこのバランスの変化に加わって、アンバランスが増幅され、ブラシの振動エネルギーが大きくなって自励振動となる。
【0006】
このようにして発生するブラシの自励振動を解決するには、大別して、ブラシ等の材料を改良する方法と構造を改良する方法とが考えられる。材料を改良する方法としては、ブラシとコンミュテータ間の摩擦力を極力小さくするための低摩擦ブラシ材にすることが考えられる。しかし、現状はいかなる状況においても安定領域を確保できるブラシ材はない。また一般に振動を抑圧・減衰させる場合、材料の改良よりも構造の改良を行った方がより効果的であることが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで従来提案されているブラシの自励振動を抑制する技術としては、例えば、図13に示すように、ブラシ103の後端にテーパを設けて、スプリング102の分力により、ブラシ103を強制的に制振している。この方法では、テーパ角度θにより、制振効果が限定され、テーパ角度を大きく取れば、その制振力は大きくなる。但し、ブラシ103のピッグテールの位置による限界や、スプリング圧の低下等の問題点があった。
【0008】
或いは実公平2−42057号公報においては、図14に示すように、回転軸の径方向に対してブラシ103を傾斜させて取り付けたいわゆる追随型のブラシ装置100が開示されている。
【0009】
しかし上記構成によるブラシ装置100は、コンミュテータ105の回転中に生ずる各種の変動要因による摩擦係数等の変化により、ブラシ103のブラシホルダ101内における位置にズレが生じ易く、この位置ズレによりブラシ103とコンミュテータ105の当り点におけるズレが大きくなり、ブラシ103がブラシホルダ101に片当たりすることにより騒音が発生してしまうという問題があった。
【0010】
また、実公平2−46228号公報においては、図15に示されるように、ブラシホルダ101の一方の側面に、先端が湾曲した側圧用板ばね106が取り付けられ、この側圧用板ばね106の先端湾曲部106aがブラシ103の側面先端側に当接して、ブラシ103をコンミュテータ105の回転方向に押圧して、ブラシ103の他方の側面をブラシホルダ101の内側壁に密着させた技術が開示されている。
【0011】
しかし、上記技術では、ブラシ103とブラシホルダ101との間の摩擦力が大きくなり、ブラシ103のコンミュテータ摺接面が摩耗したとき、ブラシ103と側圧用板ばね106間の摩擦力が、ブラシ103がコンミュテータ105の方向へ近づくのを妨げて、通電不良になるという問題がある。さらに、側圧用板ばね106が共振を起こして騒音を発生することもあり、抜本的対策には至っていない。
【0012】
或いは、実公平1−39085号公報においては、図16に示されるように、ブラシ103の後端にテーパを設けて加圧ピース107を組付け、スプリング102の弾発力によりブラシ103をブラシホルダ101の側壁に押しつける構造が開示されている。しかしこの技術では、加圧ピース107を組み付ける分、ブラシ103の長さを短かくしなければならず、結果としてブラシ103の寿命が短かくなってしまうという問題があった。
【0013】
本発明の目的は、ブラシとコンミュテータの摺動によって発生するブラシの自励振動及びこの振動により生ずる異音を抑圧することのできるブラシ装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るブラシ装置は、コンミュテータに摺接するブラシと、該ブラシを保持するブラシホルダと、前記ブラシをコンミュテータ側へ付勢するコイルスプリングと、該コイルスプリング内に収容されると共に前記ブラシに対して可動可能に前記ブラシに固定された振動吸収機構と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
そして前記振動吸収機構は可動可能部と、該可動可能部と前記ブラシとの間に介在されそれぞれに固定されたエネルギー変換部とを備えており、可動可能部は重りにより構成され、またエネルギー変換部は粘着剤や、板ばねから構成されていると好適である。また前記粘着剤の厚みは0.3mm乃至0.5mmであると良い。
【0016】
さらに前記振動吸収機構は前記ブラシホルダと前記ブラシの反コンミュテータ側との間に配設されていると好適である。
【0017】
【作用】
ブラシ装置は、ブラシがブラシホルダに保持されており、このブラシに対して振動吸収機構が可動可能に固定されている。よって、ブラシがコンミュテータと摺動して摩擦力を受け、この摩擦力によりブラシに振動が発生すると、振動吸収機構がブラシと一緒に動き、このとき振動吸収機構の作用により熱エネルギーを放出し、ブラシの振動を収束する。
【0018】
また前記振動吸収機構は、可動可能部とエネルギー変換部とを備えており、可動可能部がブラシの振動によって振動し、これに伴ってエネルギー変換部のブラシ側と可動可能部側がそれぞれ異なる方向に変位して、エネルギー変換部が変形して熱エネルギーを放出しブラシの振動を抑制する。そして例えば、可動可能部は重りで構成され、エネルギー変換部は粘着剤或いは板ばねから構成され、この粘着剤や板ばねの変形により熱エネルギーを放出するように構成されている。このように可動可能部とエネルギー変換部が別体として構成されているので、各部分を構成する部材のバリエーションを広げることが可能となる。
【0019】
また前記振動吸収機構は前記ブラシホルダと前記ブラシの反コンミュテータ側との間に配設されているので、ブラシとブラシホルダとの間隙を有効に利用でき、振動吸収機構の選択の自由の確保が可能となる。また、従来の構成におけるブラシ装置に本発明による振動吸収機構を配設し、ブラシに発生する振動を吸収させることが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明のブラシ装置10は、コンミュテータCに摺接するブラシ13と、このブラシ13を保持するブラシホルダ11と、ブラシ13に対して可動可能にブラシ13に固定された振動吸収機構14と、を備えている。
【0021】
上記のように構成されているので、ブラシ13がコンミテータCと摺動して、摩擦力を受けるとき、この摩擦力が増加することによりブラシ13が振動する。
【0022】
このとき、振動吸収機構14における可動可能部としての重り14aは、ブラシ13に対して可動可能に固定されているので、ブラシ13が振動することによって重り14aが一緒に動く。このとき、ブラシ13と重り14aとの間に介在しているエネルギー変換部としての粘着剤14bが変形して熱エネルギーを放出する。即ち、重り14aがブラシ13に対して位置ずれを起こしながら振動することで、ブラシ13の振動エネルギーが吸収され、これによりブラシ13の振動を収束させる。
【0023】
振動吸収機構14は可動可能部とエネルギー変換部とを備えており、可動可能部は重り14aで構成すると好適である。またエネルギー変換部は粘着剤14b或いは板ばね14cから構成されると好適である。このように可動可能部とエネルギー変換部が別体として構成されているので、各部分を構成する部材のバリエーションを広げることが可能となる。
【0024】
そして振動吸収機構14はブラシホルダ11とブラシ13の反コンミュテータ側との間に配設されているので、ブラシ13とブラシホルダ11との間隙を有効に利用でき、振動吸収機構14の選択の自由の確保が可能となる。また、従来の構成におけるブラシ装置に本発明による振動吸収機構を配設し、ブラシに発生する振動を吸収させることが可能となる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
【0026】
図1乃至図6は本発明に係るブラシ装置10の実施例を示すものであり、図1はブラシ装置を装着したモータの要部断面図、図2はブラシ装置の断面図、図3はブラシ装置の動きを示す説明図、図4はブラシ装置における振動モデル図、図5及び図6は振動モデルより解析した結果を示すグラフ図である。
【0027】
本例のモータ20は、図1で示すように。ヨーク22内に配設された固定子23と、アーマチャ24と、このアーマチャ24の回転軸26の出力軸21側に取着されたコンミュテータCと、ブラシ装置10とを備えている。
【0028】
本例のアーマチャ24は、アーマチャコア24aにコイル24bを巻回して形成され、回転軸26と一体となって回転するもので、回転軸26の両端部は軸受部27(一方のみ表示)によって回転可能に軸支されている。
【0029】
図2は本例のブラシ装置10の拡大説明図である。ブラシ装置10は、ブラシホルダ11と付勢手段としてのスプリング12と、ブラシホルダ11に保持されてコンミュテータCと摺接するブラシ13と、振動吸収機構14と、を備えている。
【0030】
本例のブラシ13は、従来この種の装置で用いられているようなスプリング別体タイプのブラシであり、角柱状に形成されている。そして、その長手軸方向の一方の端面は、コンミュテータCの外周面に接している。
【0031】
またブラシ13の反コンミュテータ側の面には、振動吸収機構14が配設されている。この振動吸収機構14は、図2で示すように、可動可能部としての重り14aと、エネルギー変換部としての粘着剤14bと、から構成されている。粘着剤14bは、ゴム系の粘性のある接着剤から形成されている。
【0032】
本例のブラシホルダ11は、矩形の中空枠体11aからなる箱状の形態をしており、長手方向の面、即ちコンミュテータC側の面及びこれに対向する面(反コンミュテータ側の面)は開放されている。
【0033】
そして反コンミュテータ側の面にはスプリングキャップ15が配設されている。このスプリングキャップ15はブラシホルダ11の反コンミュテータ面の蓋体となるものである。スプリングキャップ15のブラシ13側を向いた面上には、付勢手段としてのスプリング12が一端を止着されて配設されている。そして、このスプリング12とコンミュテータCとの間において、ブラシ13が保持されるように構成されている。そしてブラシ13はスプリング12によってコンミュテータCへ弾発されている。
【0034】
次に本発明におけるブラシ装置10の作用について図3において説明する。
ブラシ13は常にコンミテータCと摺動して、摩擦力を受ける。この摩擦力は、モータ20の作動モードや環境条件等により常に変動するものであり、この摩擦力が増加することによりブラシ13に振動が発生する。
【0035】
本例のブラシ装置10には、振動吸収機構14として、重り14aが粘着剤14bを介してブラシに配設されている。この重り14aは可動可能部であり、ブラシ13に対して可動可能に固定されているので、ブラシ13が振動することによって重り14aも一緒に動く。このとき、ブラシ13と重り14aとの間に介在している粘着剤14bが変形して熱エネルギーを放出する。
【0036】
即ち、重り14aがブラシ13に対して位置ずれを起こしながら振動することで、ブラシ13の振動エネルギーが吸収されるので、これによりブラシ13の振動を収束させることが可能となる。
【0037】
図4は本発明における振動モデルであり、図5及び図6は、図4に示した振動モデルより解析した結果を示すグラフ図である。
【0038】
図4の振動モデルにおいて、mはブラシ13の質量、m′は重り14aの質量、kE,kFは粘着剤14bのばね定数、CE,CFは粘着剤14bの減衰係数、またkA,kBはブラシ13とコンミュテータC間のばね定数、CA,CBはブラシ13とコンミュテータC間の減衰係数、kDはブラシ13とブラシホルダ11間のばね定数、CDはブラシ13とブラシホルダ11間の減衰係数である。2aはブラシ13の接触点距離であり、2bOはブラシ13の全長を示す。2b′は重り14aの巾であり、δは粘着剤14bの厚みである。
【0039】
ブラシ13の重心G,重り14aの重心G′回りの運動方程式は、次式の通りである。
【0040】
【数1】
Figure 0003648358
【0041】
なお、コンミュテータCがブラシ13を押す力PA,PB、スプリング12がブラシ13を押す力PE,PF、ブラシ13の下面を左方に押す力PDは、次式から求められる。なお、PMはブラシ13の上面を左方に押す力である。
【0042】
【数2】
Figure 0003648358
【0043】
上記運動方程式により、重り14aの最適値及び粘着剤14bの厚さδの最適値について計算した結果を図5及び図6のグラフ図に示す。図5は、摩擦係数と、重り14aの質量との関係を示したものであり、縦軸にブラシ13とコンミュテータCとの間における摩擦係数、横軸に重り14aの質量(g)をとっている。このグラフ図におけるグラフ線の下部がブラシの安定領域、つまりブラシの振動が減衰する領域、そしてグラフ線の上部が不安定領域、つまりブラシの振動が増加する領域である。
【0044】
図5のグラフ図によれば、重り14aの質量を増加させればさせるほど、ブラシ13とコンミュテータCとの間の摩擦係数の安定領域が広がり、減衰効果が大きくなることが判明する。
【0045】
また図6のグラフ図は、摩擦係数と、粘着剤14bの厚さとの関係を示したものであり、縦軸にブラシ13とコンミュテータCとの間における摩擦係数、横軸に粘着剤14bの厚さ(mm)をとっている。このグラフ図におけるグラフ線の下部がブラシの安定領域、つまりブラシの振動が減衰する領域、そしてグラフ線の上部が不安定領域、つまりブラシの振動が増加する領域である。
【0046】
図6のグラフ図によれば、粘着剤14bは、ある一定の厚さで最も減衰効果が大きく、厚すぎても薄すぎても減衰効果は小さくなることが判明する。
【0047】
そして上記図6のグラフ図より、粘着剤の厚さを0.3mm乃至0.5mmの間において形成することで、最も大きな減衰効果を得られることが解る。
【0048】
図7は本発明の振動吸収機構における他の実施例を示す説明図である。本例において前記実施例と同一部材等には同一符号を付してその説明を省略する。
【0049】
前記実施例ではエネルギー変換部として、ゴム系の粘着物質からなる粘着剤14bを使用した例を示したが、本実施例では、樹脂フィルム,薄ゴム板,薄金属板等からなる弾性を有する板ばね14cを用いている。この板ばね14cと重り14aとで振動吸収機構14が構成されている。
【0050】
そして本例の板ばね14cは、一端部に係止部14dを有しており、この係止部14dは、ブラシ13と一体に成形されて固定されている。また板ばね14cの重り14a側の端部と、重り14aとは、接着,粘着,溶接等の手段で固定されている。
【0051】
このように、エネルギー変換部として板ばね14cを用いることで、板ばね14cとブラシ13とを一体に成形することができるので、板ばね14cがブラシ13から外れることなく、安定した構成とすることができる。
【0052】
図8乃至図11は、従来の構成によるブラシ装置30に、本発明による振動吸収機構14を応用した例を示している。図8はブラシ33の後端にテーパを設けて、スプリング32の分力により、ブラシ33を制振した構成、図9は回転軸の径方向に対してブラシ33を傾斜させて取り付けたいわゆる追随型のブラシ装置による構成、図10はブラシホルダ31の一方の側面に、先端が湾曲した側圧用板ばね36が取り付けられ、この側圧用板ばね36の先端湾曲部36aがブラシ33の側面先端側に当接して、ブラシ33をコンミュテータ35の回転方向に押圧して、ブラシ33の他方の側面をブラシホルダ31の内側壁に密着させた構成、図11はブラシ33の後端にテーパを設けて加圧ピース37を組付け、スプリング32の弾発力によりブラシ33をブラシホルダ31の側壁に押しつける構成である。
【0053】
上記それぞれの構成において、ブラシ33の反コンミュテータ側の面に、振動吸収機構14を配設することにより、ブラシ13が振動することによって可動可能部も一緒に動き、ブラシ13と可動可能部との間に介在しているエネルギー変換部が変形して熱エネルギーを放出する。
【0054】
即ち、可動可能部がブラシ13に対して位置ずれを起こしながら振動することで、ブラシ13の振動エネルギーが吸収されるので、これによりブラシ13の振動を収束させることが可能となる。
【0055】
このとき、ブラシ33の反コンミュテータ側の端部にテーパが設けられているものについては、振動吸収機構14をそのまま取り付けても良いが、ブラシ33の端部を平らに加工してから、振動吸収機構14を配設すると、より安定して配設することができ、高い減衰効果を得ることが可能となる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、本発明のブラシ装置によれば、可動可能部とエネルギー変換部とからなる振動吸収機構がブラシに配設されており、ブラシがコンミュテータと摺動して、摩擦力を受けることにより、ブラシに振動が発生すると、前記可動可部がブラシの振動によって振動し、これに伴ってエネルギー変換部のブラシ側と可動可能部側がそれぞれ異なる方向に変位して、エネルギー変換部が変形して熱エネルギーを放出する。これによりブラシの振動が収束され、振動から起こる騒音を防止することができる。
【0057】
また前記振動吸収機構は前記ブラシホルダと前記ブラシの反コンミュテータ側との間に配設されているので、ブラシとブラシホルダとの間隙を有効に利用でき、振動吸収機構の選択の自由の確保が可能となる。また、従来の構成におけるブラシ装置に本発明による振動吸収機構を配設し、ブラシに発生する振動を吸収させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るブラシ装置を装着したモータの断面図である。
【図2】本発明に係るブラシ装置の断面図である。
【図3】本発明に係るブラシ装置の動きを示す説明図である。
【図4】本発明のブラシ装置における振動モデル図である。
【図5】図4の振動モデルより解析した結果を示すグラフ図である。
【図6】図4の振動モデルより解析した結果を示すグラフ図である。
【図7】本発明のブラシ装置の他の実施例を示す説明図である。
【図8】従来のブラシ装置へ本発明による振動吸収機構を配設したことを示す説明図である。
【図9】従来のブラシ装置へ本発明による振動吸収機構を配設したことを示す説明図である。
【図10】従来のブラシ装置へ本発明による振動吸収機構を配設したことを示す説明図である。
【図11】従来のブラシ装置へ本発明による振動吸収機構を配設したことを示す説明図である。
【図12】従来例を示す説明図である。
【図13】従来例を示す説明図である。
【図14】従来例を示す説明図である。
【図15】従来例を示す説明図である。
【図16】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 ブラシ装置
11 ブラシホルダ
12 スプリング
13 ブラシ
14 振動吸収機構
14a 重り
14b 粘着剤
14c 板ばね
15 スプリングキャップ
20 モータ
C コンミュテータ

Claims (7)

  1. コンミュテータに摺接するブラシと、該ブラシを保持するブラシホルダと、前記ブラシをコンミュテータ側へ付勢するコイルスプリングと、該コイルスプリング内に収容されると共に前記ブラシに対して可動可能に前記ブラシに固定された振動吸収機構と、を備えたことを特徴とするブラシ装置。
  2. 前記振動吸収機構は可動可能部と、該可動可能部と前記ブラシとの間に介在されそれぞれに固定されたエネルギー変換部とを備えたことを特徴とする請求項1記載のブラシ装置。
  3. 前記可動可能部は重りであることを特徴とする請求項2記載のブラシ装置。
  4. 前記エネルギー変換部は粘着剤であることを特徴とする請求項2記載のブラシ装置。
  5. 前記粘着剤の厚みは0.3mm乃至0.5mmであることを特徴とする請求項4記載のブラシ装置。
  6. 前記エネルギー変換部は板ばねであることを特徴とする請求項2記載のブラシ装置。
  7. 前記振動吸収機構は前記ブラシホルダと前記ブラシの反コンミュテータ側との間に配設されていることを特徴とする請求項1記載のブラシ装置。
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