JP2920292B1 - 溝ブロック用受枠 - Google Patents

溝ブロック用受枠

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JP2920292B1 JP14030998A JP14030998A JP2920292B1 JP 2920292 B1 JP2920292 B1 JP 2920292B1 JP 14030998 A JP14030998 A JP 14030998A JP 14030998 A JP14030998 A JP 14030998A JP 2920292 B1 JP2920292 B1 JP 2920292B1
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Abstract

【要約】 【課題】 受枠を安定してセットでき、受け部と開口枠
にズレなど多少の狂いが生じているような場合であって
も、ナット締め等によるズレ修正を行うことなく、単に
セットするだけで開口枠に密着させる事のできる。 【解決手段】 溝蓋を載置するための開口を上部に有し
た逆U字の溝ブロック、100を形成する際に、溝ブロ
ックの上部縁側に沿わせてコンクリートに一体化される
コーナーアングル2と、このコーナーアングル2の内縁
から垂設して溝蓋を受けるための長手な受け部4とを有
する受枠1であって、受け部4の長手の両端面にこの端
面を覆う端板7を設け、この端板7の上端が、溝ブロッ
クの内側面を成形する略U字状の内枠に押下されること
により所定の配置にセットされる溝ブロック用受枠。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆるVS溝と
呼ばれる逆U字型溝ブロックを形成するのに適用される
受枠に関する
【0002】
【従来の技術】VS溝と呼ばれる逆U字型の溝ブロック
100は、図9〜10に示す様に、その上面がコンクリ
ートで覆われて上面壁101となっているのが特徴であ
る。また、この上面の幅(W)両側辺にはコーナーアン
グル202が露出してコンクリートに埋め込まれてい
て、両辺のコンクリートの補強に役立ててある。また上
面壁101の中央には開口102が設けられ、グレーチ
ングなど溝蓋を載置するようになっており、開口の載置
箇所にはその強化のための受け部204が、鋼材などに
より各コーナーアングル202の内縁から垂設して長手
に設けら、溝蓋の両側辺を受ける様になっていて、この
様なものを受枠201と称している。受け部204は、
例えば断面L字形の長手の鋼材を垂設したものが例示で
きる。
【0003】溝ブロック100を形成する際には、一般
に、上下を逆さにした逆姿勢で成形形成される。この成
形形成の方法を後述する実施例の図面を流用して説明す
るが、つまり図4に示す様な、溝ブロックの外側面を成
形する略U字状の外枠40と、溝ブロックの内側面を成
形する略U字状の内枠50(図6〜7参照)を準備し、
外枠40の中に内枠50を組み入れ、外枠40と内枠5
0の間にコンクリートを打設している。
【0004】その際、外枠40の底部41には、溝ブロ
ックの開口102の形状に対応した凸形状の開口枠43
(図4参照)が隆起して形成され、受け部204が断面
L字形なら、開口枠43はL字に対応した段部44を有
することとなる。
【0005】受枠201は、内枠を組み込む前に、外枠
の底部内側にセットしておくのであるが、これに用いる
受枠には、図9に示した、本願出願人の出願による特許
第2540449号によりる受枠がある。
【0006】この受枠201は、「溝ブロック100を
形成するコンクリートに一体化される受枠201であっ
て、溝蓋を載置する載置幅を設けて両側に配置されるコ
ーナーアングル202、202どうしを、前記載置幅に
対応する長さを有し、溝ブロックを形成するコンクリー
トによって埋設される連結部材203により連結して成
ること」を特徴としている。
【0007】この様な受枠が提供される以前は、図11
に示す様に左右別々に作製された受枠301(コーナー
アングル302に受け部304を垂設した構成)が用い
られていたが、上記特許による提案は、この様な以前か
らの受枠301の不便を解消するためのものであった。
【0008】即ち、別々の受枠をセットする場合も、セ
ットに用いる型枠は前述同様の外枠40、内枠50を用
いていたのであり、受枠301を外枠40の底部41に
セットしていた。その際、その受け部304にはこれに
載置する溝蓋を固定するためのボルト305が突設され
ているので、図11に示した様に、このボルト305を
外枠40へのセットに流用して、外枠40の底部外側か
らナット締めしていた。ただその時、ナット締めのため
に外枠40を持ち上げて作業しなければならず、これが
面倒であった。またコーナーアングル302が細幅形状
であるために安定せず、コンクリート流し込み時の打設
圧によってズレや易いなどの不具合があった。
【0009】これに対し上記特許の提案によれば、図1
2に示す様に、コーナーアングル202どうしが連結部
材203によって連結されていることにより、コーナー
アングル202の側縁を数カ所上から外枠40の側壁4
2に設けられた爪42’で押え込むだけで外枠40に固
定することができる。そのため、ボルトを受枠のセット
に流用する必要がなくなり、よって外枠40を持ち上げ
る必要がなくなって作業性の向上が得られるようになっ
た。その他にも、コーナーアングル202が連結部材2
03で安定するため、ズレなどもなくなり、品質向上な
どの効果が得られるに到っているのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ただ、受枠が同じ業者
から提供されても、これをセットする外枠は、異なった
型枠製造業者によりマチマチに提供されるため、型枠の
寸法が一律に規格通りとならず、何らかの狂いを持つ場
合が往々にしてある。
【0011】また同じ型枠を用いても、溝ブロック製造
への使用を繰り返してゆく過程にあって、型枠に何らか
の変形など、寸法狂いを招くなどする事が一部にみられ
る。
【0012】この狂いは、セットするときの外枠と受枠
のズレとして現れるが、特に、(外枠の)開口枠と受け
部とのズレが顕著である。これは開口枠の形状が受け部
に対応して、形状的に複雑であることが一因である。結
果、受け部はズレにより開口枠に密着されなくなり、セ
ットした時に受け部が開口枠より浮かんだ状態として現
れてくる。
【0013】この浮かんだ状態でコンクリートを打設す
ると、受け部にその配置や姿勢の狂いが出て、溝ブロッ
クが不良品となる。
【0014】また完成した溝ブロックにおいては、受け
部は開口部の周縁として露出するべきものであるが、打
設時に受け部が浮かんでいると、受け部と開口枠との間
にコンクリートが流れ込んでしまい、できた溝ブロック
は、受け部が流れ込んだコンクリートで覆われた状態と
なって露出しないため、やはり不良品となってしまう。
【0015】従って、浮かばないように、受け部のボル
トを外からナット締めして開口枠に密着させる方法があ
るが、これでは、ナット締めの必要をなくし、外枠を持
ち上げる必要を無くすという趣旨が没却されてしまう。
【0016】以上の問題を鑑み、本発明の課題とすると
ころは、受枠を安定してセットでき、受け部と開口枠に
ズレなど多少の狂いが生じているような場合であって
も、ナット締め等によるズレ修正を行うことなく、単に
セットするだけで開口枠に密着させる事のできる受枠を
提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決ため、
本願の請求項1記載の発明は、受け部の長手の両端面に
端板を設け、その際、端板の上端(受枠は外枠にセット
する姿勢での上端)を、上方に延設するなり、その他、
何らかの方法により、開口枠に載置した内枠に押下され
る様に形成し、この押下により受け部の浮かびをなくし
てズレを修正させるようにした。
【0018】又その際、端面を覆う様に端板を設けた。
これは次のような問題背景による。即ち、受け部が開口
枠と密着させることが必要ながら、一方で、あまりに密
着させると養生後に脱型できない問題がある。この様な
矛盾する要請に対応する為、脱型のための最小限の隙間
G(図11参照)が必要となってくるが、この隙間Gに
コンクリートが流れ込む問題が残ってしまい、しかもこ
れは受け部の両端から流れ込むものである。そのため、
流れ込みの入り口となる端面部分を塞ぐ必要があり、そ
の意味で、「端面を覆う様に端板を設けた」のである。
【0019】なお、上記手段は2本のコーナーアングル
を連結部材で連結した前記特許に示された受枠に適用さ
れると限ったものではなく、左右のコーナーアングルが
連結されずに別個となったものにも適用される。
【0020】これを請求項2記載の発明では、コーナー
アングル同士を、コンクリートによって埋設される連結
部材により連結したものであり、セット時の安定を増す
などする。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面にしたがって請求項2
に係る受枠1の実施例について説明する。図1〜2に示
すように、この受枠1は、一対のコーナーアングル2が
溝ブロックの幅Wを空けて、異形丸棒鋼からなる4本の
連結部材3によって連結されている。
【0022】コーナーアングル2と連結部材3とは溶接
により、端部が曲げ形成された連結部材3の端部とコー
ナーアングル2の裏面とで接合され、その際、連結部材
は溝ブロックを形成するコンクリートによって埋設され
る形状に形成されている。コーナーアングル2は鋼材に
より作製され、表面は図3に示す様に縞状の凸部が設け
られて滑り止めになっており、溶融亜鉛メッキ等の防錆
処理が施されている。又、コーナーアングル2の裏面の
適宜箇所にはアンカー部材6が取り付けられている。こ
の例に示す受枠10は、長さ方向が約200cm、幅方
向が52cmに作製されている。
【0023】受け部4は図示しない溝蓋を受けるための
ものであり、この溝蓋に対応した長さのL字鋼が用いら
れて、コーナーアングル2の内縁から垂設されている。
その際、左右の受け部4、4が溝蓋に対応した幅を保っ
て対向させて設けられている。受け部4に突設されてい
るボルト5は溝蓋を取り付けるためのものである。また
受け部4は、長手の両端面が各々L字のコーナー形状に
なっていて、これら端面を、図2に示す様な略三角形の
端板7が覆うようにして溶接で設けられている。更に、
三角形の一角が、受け部の(一部であって水平部分を成
す)水平部4’の幅をはみ出して、このはみ出しが図2
の下方向に延ばされて頂部8を成し、更にこの頂部8
が、溝ブロックの上面壁101の厚みD(図1参照)に
対応して延ばされている。この様な端板7が、左右の受
け部4、4の両端面(換言すれば、溝ブロック開口の4
隅に対応した4箇所)に設けられている(図3参照)。
また、左右に対向する2つの端板7、7どうしは、連結
板9で連結されている。
【0024】このような受枠1を用いて、溝ブロック1
00を作製する場合においては、図4に示すような外枠
40に、受枠1を逆さ状態にしてセットして固定する。
外枠40はその底部41の4辺に壁部42が立設可能に
設けられ、且つ、底部41に対してヒンジに設けられて
いる。従って、溝ブロックの脱型時には、外枠40を展
開形状に開くことができる。また底部41には、開口に
対応した形状の開口枠43が隆起して形成されており、
段部44を有した凸形状を成している。また開口枠43
の上端は平面による載置面45をなし、後述する内枠5
0の底部下面51(これも平面)が載置されて、溝ブロ
ック100の開口を形成するようになっている。従っ
て、開口枠43は溝ブロック開口の深さ分(つまり、溝
ブロックの上面壁の厚さD)に相当する高さになってい
る。
【0025】この様な外枠40の底部41に、受枠1を
逆にしてセットすると、図5に示す様に受け部4が開口
枠43に被さるようにセットされる。またコーナーアン
グル2は、図12で示した爪41により、従来技術と同
様にコーナーアングルの側縁を数カ所上から外枠40に
固定することができる。
【0026】次ぎに、図6〜7に示す様に内枠50を外
枠40の上から入れ、開口枠43の載置面45に載置す
る。この時、受け部4が開口枠43から浮かび上がって
いると、図7に示す様に頂部8が開口枠の載置面45よ
り突き出ることとなる。これに対して、内型50を外枠
40の内に組み入れ、開口枠43の載置面45に載置す
ると、内枠50の底部下面51が頂部8を押下し、頂部
8が載置面45と同一面に揃うまで押し下げられ、受け
部4の浮かびが修正されれて段部44(図6)と密着す
る。また単に密着させるだけでなく、受枠を押さえるこ
とにより外枠への安定したセットを実現している。
【0027】この様に外枠40と内枠50が受枠1をセ
ットした状態で組み立てられたら、外枠40と内枠50
の間にコンクリートを打設する。その後、養生期間を経
て、脱型することにより、完成した溝ブロック100が
得られる。
【0028】こうして出来上がった溝ブロック100
は、図1に示すように受枠1がコンクリートに一体化さ
れており、コーナーアングル2の受け部4も狂いのない
所定位置にてコンクリートに一体化されている。また、
受け部はその表面がコンクリートに覆われることもな
く、受け部に載置する溝蓋はボルト5に螺着するナット
によって取り付けられるようになっている。
【0029】なお、図8に示す様に、上記実施例から連
結部材を省略し、左右のコーナーアングル2、2を連結
せずに、別個の受枠1、1としてもよく、この場合は請
求項1記載の受枠の実施例となる。この受枠1は、前記
実施例と同様の外枠40にセットして用いればよい。そ
の際、受枠1は、コーナーアングル2の側縁が爪で押え
られ、また受け部4は端板の頂部8により両端から開口
枠に押下され、この様にコーナーアングルと受け部が共
に上からの押さえを受けるので、受枠1は上下方向のズ
レが制止される。またこの様な押さえにより、受け部は
底部へ十分に押しつけられるので、受枠は外枠の側壁4
2と開口枠43の間に嵌合した状態となり、横方向への
ズレも制止され、結果、安定したセットが実現される。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
受枠の外枠へのセット時において、内枠で受枠を押さえ
て安定したセットができる他、受け部と開口枠にズレな
ど多少の狂いが生じているような場合であっても、内枠
を所定配置に組むだけで狂いを強制的に修正して開口枠
に密着させ、所定位置へのセットとができ、作業が簡単
且つ正確にできる。
【0031】また、開口枠と受枠との間に脱型のための
隙間を確保しても、この隙間にコンクリートの流れ込む
ことがないため、完成した溝ブロックの受け部がコンク
リートで覆われてしまうこともなく、且つ脱型が容易で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項2発明に係る受枠の実施例を示す斜視
図である。
【図2】 図1に示す実施例につき、受け部の端部の拡
大図である。
【図3】 同じく図1に示す実施例についての部分平面
図である。
【図4】 溝ブロックの作製にもちいる外枠の斜視図で
ある。
【図5】 図4に示した外枠に、図1に示した受け枠を
セットしたときの、開口枠と受枠と係わり方を説明する
図である。
【図6】 外枠に内枠を組み入れたときの、端板と内枠
との係わり方を説明する図である。
【図7】 これも、外枠に内枠を組み入れたときの、端
板と内枠との係わり方を説明する図である。
【図8】 請求項1発明に係る、左右別々に構成された
受枠の実施例を示す斜視図である。
【図9】 従来技術で示した受枠の斜視図。
【図10】 図9におけるA−A断面図である。
【図11】 図9で示した従来の受枠より更に以前の受
枠の説明図である。
【図12】 図9で示した受枠を用いてコンクリートを
打設したときの説明図である。
【符号の説明】
1 受枠 2 コーナーアングル 3 連結部材 4 受け部 5 ボルト 7 端板 8 頂部 9 連結板 40 外枠 41 底部 43 開口枠 45 載置面 50 内枠 100 溝ブロック 101 上面壁

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溝蓋を載置するための開口を上部に有し
    た逆U字の溝ブロック、を形成する際に、前記溝ブロッ
    クの上部縁側に沿わせてコンクリートに一体化されるコ
    ーナーアングルと、このコーナーアングルの内縁から垂
    設して溝蓋を受けるための長手な受け部と、を有する受
    枠であって、 前記溝ブロックが上下を逆さにした逆姿勢で成形形成さ
    れ、その際に、(A) 前記溝ブロックの外側面を成形す
    る略U字状の外枠であって、この外枠の底部に、前記開
    口の形状に対応した開口枠が隆起して形成された外枠を
    準備し、(B) この外枠の底部内方に前記受枠を配置
    し、(C) 前記溝ブロックの内側面を成形する略U字状
    の内枠を、前記外枠の内方にて前記開口枠の上端に載置
    し、(D) これら外枠と内枠の間にコンクリートを打設
    することにより、前記開口が確保されて前記溝ブロック
    が成形形成される場合において、 前記受け部の長手の両端面に、この端面を覆う端板であ
    って、この端板の上端が、前記開口枠に載置した際の前
    記内枠の底部下面に押下される様に形成された端板を設
    けたことを特徴とする溝ブロック用受枠。
  2. 【請求項2】 溝ブロックの上部縁側の両側に対応する
    コーナーアングルどうしを、溝ブロックを形成するコン
    クリートによって埋設される連結部材により連結して成
    ることを特徴とする請求項1記載の溝ブロック用受枠。
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