JP2919473B2 - 現像剤及びその製造方法 - Google Patents

現像剤及びその製造方法

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JP2919473B2 JP1028571A JP2857189A JP2919473B2 JP 2919473 B2 JP2919473 B2 JP 2919473B2 JP 1028571 A JP1028571 A JP 1028571A JP 2857189 A JP2857189 A JP 2857189A JP 2919473 B2 JP2919473 B2 JP 2919473B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、主に電子写真法に用いられる現像剤に係
り、特に改良された、キャリアを含有する現像剤及びそ
の製造方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
従来、鉄粉、ガラス粉等に樹脂を被覆したキャリア
は、特開昭47−17434、特開昭47−13954、特公昭56−13
946に開示されているように、トナー粉体をキャリア表
面に付着させることにより、その耐久性を損なわせてし
まうスペント化を防止し、又トナー粉体に付与する帯電
性を向上させるなどをその主な目的としていた。
しかしながら、樹脂被覆磁性キャリアをトナーと共
に、回転する現像スリーヴに担持し、静電潜像を現像す
ると、トナーがキャリアより離れたときに静電潜像以外
の部分に離反し、現像領域外に放出されるトナー飛散の
問題があった。
これを防止するため、キャリア被覆樹脂の帯電性を又
め、キャリア自体のトナーに対する静電的付着力を上げ
ることも考えられるが、この場合、特に低湿下で、キャ
リアのチャージアップ(帯電量が急激に上昇すること)
が起り易く、トナーがキャリアに強く静電付着し現像特
性を下げる原因となり、この結果画像濃度が低下し好ま
しくない。
なお、樹脂被覆キャリアの樹脂中に顔料等の微粉体を
混入し改良を試みたものとして、次のような提案がされ
ている。
特開昭53−100242は、キャリア被覆樹脂中に、ニグロ
シンを含有させることにより、トナーに対する負帯電性
を向上させ、樹脂皮膜の剥離と静電的凝集を防止しよう
とするものである。
特開昭56−75659は、キャリア被覆樹脂中に、多孔性
カーボンブラックを含有させることにより、樹脂被覆キ
ャリアの電気導電性を上げ、キャリアの耐久性を高めよ
うとするものである。
特開昭60−57362は、キャリア被覆樹脂中に、カップ
リング剤処理した導電性磁性体微粉末を含有させること
により、エッジ現象を防止しようとするものである。
又、特開昭60−73631は、シリコーン樹脂被覆キャリ
アの樹脂中に、無機充填料子とシランカップリング剤を
含有させ、樹脂被覆強度の向上をはかったものである。
しかしながら、樹脂中に顔料等の微粉体を分散させる
ことは、樹脂と微粉体との相溶性、分散性との関係で制
限があり、すべての樹脂とすべての微粉体とが良好に分
散するわけではない。従って、微粉体と該粉体との相溶
性、分散性の悪い樹脂とを組み合わせた場合は、分散不
良になり易く、このためトナーに付与される帯電性が不
均一化し、カブリ等の画像不良、又、スペント化などが
生じやすくなる。
これは、樹脂被覆料が少ないとき、具体的にはキャリ
アに対する樹脂料が0.1〜5重量%のとき生じやすく、
はなはだしい場合は樹脂のみで被覆されたキャリア粉と
微粉体が分散された樹脂で被覆されたキャリア粉とが混
在する場合させ生じる。
本発明は上述の如き欠点を解消した現像剤及びその製
造方法を提供するものである。
すなわち、本発明の目的は、良好な画像が得られない
原因と考える、キャリアの低湿下におけるチャージアッ
プ、トナー飛散による機内汚染、又はキャリアが感光体
上に付着することにより発生するキズ等のうち、トナー
飛散による機内汚染を解決する新規な樹脂被覆キャリア
を含有する現像剤及びその製造方法を提供するものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、樹脂で被覆された樹脂被覆キャリア粒子表
面に、親水性シリカ、疎水性シリカ、酸化セリウム、ア
ルミナ、ジルコニア、炭化けい素、炭化ほう素、クレ
イ、タルク及び酸化マグネシウムからなるグループから
選択される微粉体粒子(A)を保持させたキャリア粒子
(B)と、トナー粒子(C)と、シリカ、アルミナまた
はTiO2とを少なくとも有する現像剤であって、 該樹脂被覆キャリア粒子は、該樹脂被覆キャリア粒子
の体積平均粒径をRμmとしたときに、体積分布におい
てR±10μmの樹脂被覆キャリア粒子を40%以上含有し
ており、 該微粉体粒子(A)、該キャリア粒子(B)及びトナ
ー粒子(C)の各々の摩擦帯電系列が下記関係 トナー粒子(C)>キャリア粒子(B)>微粉体粒子
(A) 又は、 トナー粒子(C)<キャリア粒子(B)<微粉体粒子
(A) を満足することを特徴とする現像剤であり、その製造方
法として、樹脂で被覆された樹脂被覆キャリア粒子と該
樹脂被覆キャリア粒子に対して0.2以下の粒径比を有す
る親水性シリカ、疎水性シリカ、酸化セリウム、アルミ
ナ、ジルコニア、炭化けい素、炭化ほう素、クレイ、タ
ルク及び酸化マグネシウムからなるグループから選択さ
れる微粉体粒子(A)を、雰囲気温度10〜100℃の条件
で、回転片と固定片との最短間隙もしくは2種の回転片
の最短間隙が0.5〜7mmとなっている衝撃部を通過させ、
該樹脂被覆キャリア粒子表面に該微粉体粒子(A)を保
持させたキャリア粒子(B)を形成し、 得られたキャリア粒子(B)と、少なくともトナー粒
子(C)及びシリカ、アルミナまたはTiO2とを混合し
て、該キャリア粒子(B)と該トナー粒子(C)と該シ
リカ、アルミナまたはTiO2とを少なくとも有する現像剤
を製造する現像剤の製造方法であって、 該樹脂被覆キャリア粒子は、該樹脂被覆キャリア粒子
の体積平均粒径をRμmとしたときに、体積分布におい
てR±10μmの樹脂被覆キャリア粒子を40%以上含有し
ており、 該微粉体粒子(A)、該キャリア粒子(B)及びトナ
ー粒子(C)の各々の摩擦帯電系列が下記関係 トナー粒子(C)>キャリア粒子(B)>微粉体粒子
(A) 又は、 トナー粒子(C)<キャリア粒子(B)<微粉体粒子
(A) を満足することを特徴とする現像剤の製造方法である。
本発明の構成による現像剤は、トナー飛散による機内
汚染が発生しないものである。
尚、特開昭61−9661には、磁性粉分散型キャリアに流
動性向上剤を添加したマイクロキャリアが提案されてい
るが、これは現像剤としての流動性を向上させるため
に、キャリアに流動性向上剤を添加、撹拌するものであ
り、本願のように微粒子を持着させるものとは異なり、
本発明におけるキャリア粒子はまったく新規なものであ
る。
本発明において微粉体粒子(以降粒子Aと略称)を樹
脂被覆キャリアの表面に保持させた状態に着けるとは、
該キャリア表面に比較的一に分散し付着した粒子Aに衝
撃エネルギー(機械的及び熱的エネルギー)を与え、該
衝撃エネルギーにより融解又は軟化した該キャリア表面
の樹脂と粒子Aの一部を機械的に結合させ、この状態で
冷却固定化させることであり、粒子Aの形状はそのまま
キャリア上に保持されている必要はなく、又完全に埋没
している必要もない。
又キャリアの形状は球でもその他不定形であってもよ
いが、粒子Aは好ましくは均一にキャリア表面に付着し
ているものであり、該粒子Aの粒径は該キャリアの粒径
1に対し0.2以下が好ましい。尚、上記の構造は電子顕
微鏡により見ることができる。
以下本発明を構成する各粒子について説明する。
本発明の現像剤において用いることのできるキャリア
の芯材としては、鉄粉、酸化処理鉄粉、フェライト、ニ
ッケル等の磁性体の他、ガラスビーズ、シリカ粒子、塩
化ナトリウム、塩化アンモニウム、ロッシェル塩等が使
用できる。芯物質の粒径は20〜500μm、好ましくは30
〜300μm程度が適当である。
被覆する樹脂としては、シリコン樹脂、フッ素系樹
脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アク
リル系樹脂、ポリ酢酸ビニル、セルロース誘導体、マレ
イン酸樹脂、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリ臭化ビニル、ポリ臭化ビニリデン、ポ
リカーボネート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、フェノール樹脂、PVA、フマル酸エステル樹
脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルエーテル、クロ
ロプレンゴム、アセタール樹脂、ケトン樹脂、キシレン
樹脂、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体
等が使用できる。キャリア芯材に対する樹脂被覆厚は、
概ね0.1〜3μm程度が好ましく、キャリア中の樹脂料
は0.1〜20重量%程度使用され、特に本願の効果は0.1〜
5重量%程度の薄い被覆のとき発揮される。
使用される微粉体粒子(粒子A)としては、親水性シ
リカ、疎水性シリカ、酸化セリウム、アルミナ、ジルコ
ニア、炭化けい素、炭化ほう素、クレイ、タルク及び酸
化マグネシウムからなるグループから選択される微粉体
粒子を用いる。これらのなかでも特に、高抵抗の微粉体
は環境湿度変化による現像特性の変動を軽減するため好
ましい。ここでいう高抵抗とは、粉体を圧縮により錠剤
成形し、10Vを印加したときの体積抵抗が104Ωcm以上で
あることをいう。該粒子Aの含有量は、被覆用樹脂100
重量部に対し0.5〜50重量部、特に1〜30重量部が好適
である。50重量部を越えると、低湿下チャージアップす
る傾向が生じて好ましくない。又、該微粒子の粒径は、
樹脂被覆キャリアの粒径を1としたとき0.2以下である
ことが微粉体の均一な被覆を得るために好ましい。さら
に、樹脂被覆キャリアの粒度分布もシャープであること
が微粉体の均一な被覆を得るために好ましく、樹脂被覆
キャリアの粒径をRμmとしたとき、R±10μmに粒度
分布で40%以上、より好ましくは50%以上樹脂被覆キャ
リア粒子が含まれていることが好ましい。
なお、ここでいう粒径及び粒度分布は、光学的読み取
りで測定するルーゼックス(商品名)、又は液体媒体中
に粉体を分散させ、アパーチャーのオリフィスを通過し
たときの電気的信号から粒径を求めるコールターカウン
ター(コールター社製)、エルゾーンパーチクルカウン
ター(米国パーチクルデーター社製)などを用いて測定
された、体積平均粒径、体積粒度分布である。
なお、樹脂被覆キャリアはその形状が球状であること
が粒子Aの均一な被覆のために好ましい。
本発明においては、粒子Aを樹脂被覆キャリアに持着
させたキャリア粒子(以下キャリア粒子Bと略称)の摩
擦帯電系列が、粒子Aとトナー粒子(以下トナー粒子C
と称す)との中間に位置することによって達成される
が、それぞれの粒子の摩擦帯電性は本発明に合致するよ
うに、後に述べる摩擦帯電量測定法による摩擦帯電量の
粒子を選択することにより設定でき、この結果、本発明
における帯電系列を達成することが可能となり、これに
より本発明の目的である、トナー飛散による機内汚染に
より発生する画像不良を防止することができる。上記の
帯電系列以外では上記の効果は得られない。
尚、該帯電系列は次に述べる方法によって第5図に示
す装置を使用して決定する。
すなわち、第5図に示す装置において、キャリア粒子
Bは通過せず、トナー粒子C、粒子Aは通過する程度の
メッシュサイズ(通常400メッシュ)の金網スクリーン6
3のある金属製の測定容器62に、摩擦帯電量を測定しよ
うとするトナー粒子Cとキャリア粒子B、又は粒子Aと
キャリア粒子Bを重量比1:9(キャリア粒子Bが9)で
よく混合した混合物を約4gを入れ、金属性のフタ64をす
る。このときの測定容器62全体の重量をW1(g)とす
る。次に吸引機61(測定容器62と接する部分は少なくと
も絶縁体)において吸引口67から吸引し、風量調整弁66
を調整して、真空計65の圧力を700mmHgにする。この状
態で充分(約1分間又は電位計69の電位変化がほとんど
なくなるまで)吸引を行ない、トナー粒子C又は粒子A
を除去する。除去したときの電位計69の電位をV(ボル
ト)とする。ここでは68はコンデンサーであり、容量を
C(μF)とする。また、吸引後の測定容器全体の重量
をW2(g)とする。
以上の操作により、トナー粒子C又は粒子Aの摩擦帯
電量T(μC/g)は下式の如く計算される。
但し、測定条件は23℃、60%RHとする。
本発明において、キャリア粒子Bの帯電系列が粒子A
とトナー粒子Cとの中間に位置するとは、キャリア粒子
Bに対する粒子Aの摩擦帯電量T(Particle)の電荷と
キャリア粒子Bに対するトナー粒子Cの摩擦帯電量T
(Toner)の電荷とが逆極性の関係にあることをいい、
これにより、キャリア粒子Bは基準、すなわち0となっ
ているため摩擦帯電系列は トナー粒子C<キャリア粒
子B<粒子A 又は トナー粒子C>キャリア粒子B>
粒子Aとなる。
尚、本発明に係るキャリア粒子Bと混合されるトナー
粒子Cは公知のものを用いることができ、好ましくはス
チレン系樹脂、ポリエステル系、エポキシ系樹脂に、着
色剤、荷電制御剤等の内添剤を分散させたもの、カプセ
ルトナー、懸濁重合粒子をトナー粒子とする重合トナー
などを使用することができる。
又、キャリア粒子Bとトナー粒子Cとが混合された現
像剤に、他のが外添剤、好ましくはシリカ、アルミナ、
TiO2などの流動化剤、研摩剤を添加することができる。
本発明の現像剤に係るキャリア粒子Bは、前記したよ
うに樹脂被覆キャリアに粒子Cが持着されている構造を
形成できる製造方法であればどのように製造してもよい
が、次に好ましい製造方法を以下に記す。
この持着の方法は顔料等の粒子を分散し均一に樹脂被
覆キャリアに付着せしめる前処理と、付着せしめた粒子
Aを衝撃力により、固定化する工程の2つからなる。
前処理は粒子Aを分散しつつ、樹脂被覆キャリアと摩
擦せしめて静電力(及びファンデルワールス力)により
該樹脂被覆キャリアに付着せしめ、一般的には高速の撹
拌羽根付きの混合機が用いられるが混合機能と分散機能
を有するものであれば良い。
第1図は高速撹拌羽根付の混合機の一例であるが、前
処理としては、粒子A、樹脂被覆キャリアとも分散をよ
くしてかつ、それぞれの粒子の粉砕が実質上行われない
ことが必要である。
このため、この材料の物性により決められるがトナー
用材料としては処理温度は0〜50℃、羽根の周辺の回転
速度としては5〜50m/sec、処理時間としては1分〜60
分が好ましい。又このような処理を行う際、撹拌により
温度の上昇があるのでジャケットの冷却や、冷却エアー
の投入により槽内の冷却を行うことが好ましい。
この前処理装置としては高速の撹拌羽根付の混合機で
なくとも分散機能と混合機能を有し、滞留時間が十分に
長く得られるものであればよく、粉砕機、振動ミルを上
記条件を満たすように衝撃力を落として使用することも
よい。以上の他、樹脂被覆キャリアを有する液中に粒子
Aを分散し、濾過、乾燥を行ったのち固定化してもよ
い。
かかる前処理において、粒子Aを均一に樹脂被覆キャ
リアに付着せしめるに際し粒子Aの流動性、分散性が重
要である。すなわち粒子Aが強い凝集を呈する場合は前
処理の工程で個々の粒子にすることができず均一な付着
が困難となる傾向がある。又、同様に流動性が極度に劣
る場合も同様に個々の粒子にすることが難しく同様に均
一な付着が困難となる。シリカ以外のかかる流動性、分
散性の劣る粒子Aの場合、あらかじめ該粒子Aにはシリ
カ微粉末を添加混合し流動性、分散性を良くして樹脂被
覆キャリアに均一に付着させる方法を用いることは好ま
しい。シリカ微粉末の添加量は粒子Aの重量に対して0.
01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%用いられる。
かかるシリカ微粉末としては正電荷性又は負帯電性のシ
ランカップリング剤、疎水性処理剤、シリコンオイル等
で処理された疎水性シリカ微粉末が好ましい。該シリカ
微粉末は、窒素ガス吸着法により測定した比表面積が40
〜400m2/gである事が好ましい。又、メタノール滴定法
試験によって測定された疎水化度が30〜80%の処理され
たシリカ微粉末が特に好ましい。
処理されたシリカ微粉体に疎水化度を評価するため本
明細書において規定される“メタノール滴定試験”は次
のように行う。供試シリカ微粉体0.2gを容量250mlの三
角フラスコ中の水50mlに添加する。メタノールをビュー
レットからシリカの全量が湿潤されるまで滴定する。こ
の際、フラスコ内の溶液はマグネチックスターラーで常
時撹拌する。その終点はシリカ微粉体の全量が液体中に
懸濁されることによって観察され、疎水化度は終点に達
した際のメタノールおよび水の液状混合物中のメタノー
ルの百分率として表わされる。
次に固定化する方法であるが、樹脂被覆キャリアの破
砕片や顔料等の粒子Aが遊離したり、一旦付着された粒
子Aの再遊離は好ましくなく、より確実に固定化される
ことが好ましい。
このためには、樹脂被覆キャリアが粉砕されない範囲
の衝撃力と融着凝集の発生しない範囲の温度コントロー
ルを行うことが好ましい。本方法を実施するための固定
化装置の一例としてリサイクル機能を有し多数の回転ピ
ンを有するピンミル(第4−1図参照)や、回転するブ
レードやハンマー(回転片)とライナ(固定片)との間
で衝撃を与え、かつリサイクル機能を有する粉砕機(第
2−1図及び第3−1図参照)が有効である。
該装置における回転片の先端の周速は30〜130m/secが
好ましい。温度は樹脂被覆キャリアと粒子Aの物性によ
り異なるが10〜100℃、好ましくは30〜90℃がよく、又
衝撃部の滞留時間は0.02sec〜12secが好ましい。ピンミ
ルの場合は粉体の濃度を濃くする必要がある。第2−1
図又は第3−1図のタイプの装置では遠心力により処理
される粉体がライナー近傍に集められるので粉体の濃度
のラチチュードはひろい。ピンミル間もしくはブレード
またはハンマーとライナーとの間の最短間隙は0.5〜7mm
程度が好ましく、更に好ましくは1mm〜5mmに調整した場
合によい結果が得られる。
より詳細に第2−1図を参照しながら説明すると樹脂
被覆キャリア及び粒子Aは導入口24から投入され入口室
20を通り、回転する分散羽根14にそって回転するブレー
ド15とライナー18の間の衝撃部19(第2−2図の部分拡
大図に図示)を通り、出口室21を通り、リターン路22及
びブロワー25を通り再び同回路を循環する。固定化処理
が終了後、製品取り出し口23から取り出される。
ここにおいて、樹脂被覆キャリア及び粒子Aからなる
粉体は衝撃部19でブレード15とライナー18の間で衝撃を
受け機械的エネルギー及び機械的エネルギーの一部が熱
に変換した熱的エネルギーにより、樹脂被覆キャリア及
び粒子Aの一部が融解又は軟化して、固定化処理がなさ
れるものである。ここにおいて必要により、ジャケット
26に冷却水を流して、雰囲気温度を調整するのは好まし
い。第2−2図において、ブレード15とライナー18との
間隙aが最短間隙であり、ブレード15の幅bに対応する
空間が衝撃部である。
第3−3図は、固定化装置のライナー29と回転するロ
ータ31の位置関係を示すものであり、ライナー29とロー
タ31の最短間隙とは、ライナー29との内周への突出部の
先端を結んで得られる円周51とロータ31の突出部の軌跡
52の2種の円の半径の鎖をいう。ロータ31のかわりにブ
レードやハンマーを用いた場合も同様である。
第4−2図は、ピンミルタイプの固定化装置における
ピンを装置前から見た場合の略図であり、固定ピン39及
び回転ピン54の間隙55が最短間隙である。尚、57は最大
間隙を示し、56は回転ピン54の軌跡を示す。
〔実施例〕
実施例1 粒径50μmの球形フェライト粒子に含フッ素アクリル
系樹脂とエポキシ系樹脂を被覆し、粒径51μm(樹脂含
有量3重量%)の球状樹脂被覆キャリアを得た。粒度分
布は、体積粒度分布で、51±10μmに52%の樹脂被覆キ
ャリアが含まれていた。
この樹脂被覆キャリア100重量部に、粒径0.5μmの酸
化マンガン(III)Mn2O3粒子(粒子A)(体積抵抗5×
105Ωcm)3重量部を加え、第1図に示したような混合
機を用いて、30m/sec、6分間処理し、粒子Aと樹脂被
覆キャリアを均一に混合した。
次に、第2−1図に示したような装置を用いて、最短
間隙1mm、70m/sec、雰囲気温度70℃、8分間処理した。
電子顕微鏡で観察したところ、樹脂被覆キャリアに粒子
Aが均一に強固に保持されているのが観察された。
こうして得られたキャリア粒子B100重量部に、ニグロ
シンとカーボンブラックを内添したスチレン系樹脂トナ
ー粒子C3重量部とシリカ0.5重量部を均一に混合し、現
像剤を得た。
該現像剤をNP−3525(キヤノン製)改造機に入れ、約
1万枚の耐久試験を行なったところ、トナー飛散による
機内汚染はほとんど見られなかった。
又、第5図に示す測定装置により、摩擦帯電量を測定
したところ、酸化マンガンMn2O3粒子Aのキャリア粒子
Bに対する摩擦帯電量T(Particle)は−7μC/gで、
トナー粒子Cのキャリア粒子Bに対する摩擦帯電量T
(Toner)は+23μC/gであった。すなわち摩擦帯電系列
トナー粒子C>キャリア粒子B>粒子Aであった。
実施例2 粒径45μmの球形フェライト粒子にシリコン樹脂とフ
ェノール樹脂を被覆し、粒径46μm(樹脂含有量3重量
%)の球状樹脂被覆キャリアを得た。粒度分布は、体積
粒度分布で、46±10μmに56%の樹脂被覆キャリアが含
まれていた。
このキャリア100重量部に、アミノシランで処理した
酸化アルミニウムAl2O3(電気抵抗7×106Ωcm)粒子A3
重量部を加え、第1図に示したような混合機を用いて、
25m/sec、7分間処理した。
次に、第2−1図に示したような装置を用いて、最短
間隙1mm、75m/sec、8分間処理した。機内温度(雰囲気
温度)は70℃であった。
電子顕微鏡で観察したところ、粒子Aが被覆キャリア
に強固に保持されているのが観察された。
こうして得られたキャリア粒子B100重量部に、荷電制
御剤とカーボンブラックを内添したポリエステル系樹脂
トナー粒子C3重量部とシリカ0.4重量部を均一に混合
し、現像剤を得た。
該現像剤をNP−7050(キヤノン製)改造機を用い、約
1万枚の耐久試験を行なったところ、トナー飛散による
機内汚染はほとんど見られなかった。
又、第5図に示す測定装置により、摩擦帯電量を測定
したところ、酸化アルミニウムAl2O3粒子Aのキャリア
粒子Bに対する摩擦帯電量T(Particle)は+14μC/g
で、トナー粒子Cのキャリア粒子Bに対する摩擦帯電量
T(Toner)は、−14μC/gであった。すなわち摩擦帯電
系列はトナー粒子C>キャリア粒子B>粒子Aであっ
た。
〔発明の効果〕
以上説明したように、摩擦帯電系列がトナー粒子C<
キャリア粒子B<粒子A 又は トナー粒子C>キャリ
ア粒子B>粒子Aとなるように、樹脂で被覆されたキャ
リアの表面に粒子Aを持着させキャリア粒子Bとして
後、トナー粒子Cと混合し現像剤とすることによって、
電信写真法等に該現像剤を用いた場合、トナー飛散によ
る機内汚染がほとんど発生せず、又高品質の画像を得る
ことができる。
又、該現像剤のキャリア粒子Bは回転片等の衝撃力を
用いて所定の条件下で容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は樹脂被覆キャリアと粒子Aとを、混合するため
の撹拌装置の一例を概略的に示した図であり、第2−1
図は樹脂被覆キャリア表面に粒子Aを固定化するための
装置の一例を概略的に示した図であり、第2−2図は第
2−1図の装置の部分拡大図であり、第3−1図は樹脂
被覆キャリアに粒子Aを固定化するための装置の別の一
例を概略的に示した図であり、第3−2図及び第3−3
図は第3−1図の装置の部分図であり、第4−1図は樹
脂被覆キャリアに粒子Aを固定化するためのピンミル系
の装置の一例を概略的に示した図であり、第4−2図は
第4−1図の装置の部分図を示し、第5図は摩擦帯電量
を測定するための装置の一例を概略的に示した図であ
る。 1……ジャケット、2……撹拌翼 3……モータ、4……フタ 5……ベース、6……制御板 7……シリンダ、8……フタのロック 9……シリンダ 10……方向コントロールユニット 11……排出口、12……回転軸 13……ロータ、14……分散羽根 15……回転片(ブレード)、16……仕切円板 17……ケーシング、18……ライナー 19……衝撃部、20……入口室 21……出口室、22……リターン路 23……製品取出弁、24……原料投入弁 25……ブロワー、26……ジャケット 27……回転軸、28……ケーシング 29……ライナー、30……送風羽根 31……ロータ(ブレード付)、32……出口 33……原料投入口、34……リターン路 35……製品取出し口、36……入口 37……ジャケット、38……ケーシング 39……固定ピン、40……入口 41……原料投入口、42……循環ブロワー 43……リターン路、44……製品抜取口 45……出口、46……ロータ 47……回転軸、48……ジャケット 51……円周、56,52……軌跡 54……回転ピン、55……最短間隙 57……最大間隙、63……金網スクリーン 62……測定容器、64……金属性フタ 61……吸収機、67……吸引口 66……風量調整弁、65……真空計 69……電位計、68……コンデンサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/08 G03G 9/113

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂で被覆された樹脂被覆キャリア粒子表
    面に、親水性シリカ、疎水性シリカ、酸化セリウム、ア
    ルミナ、ジルコニア、炭化けい素、炭化ほう素、クレ
    イ、タルク及び酸化マグネシウムからなるグループから
    選択される微粉体粒子(A)を保持させたキャリア粒子
    (B)と、トナー粒子(C)と、シリカ、アルミナまた
    はTiO2とを少なくとも有する現像剤であって、 該樹脂被覆キャリア粒子は、該樹脂被覆キャリア粒子の
    体積平均粒径をRμmとしたときに、体積分布において
    R±10μmの樹脂被覆キャリア粒子を40%以上含有して
    おり、 該微粉体粒子(A)、該キャリア粒子(B)及びトナー
    粒子(C)の各々の摩擦帯電系列が下記関係 トナー粒子(C)>キャリア粒子(B)>微粉体粒子
    (A) 又は、 トナー粒子(C)<キャリア粒子(B)<微粉体粒子
    (A) を満足することを特徴とする現像剤。
  2. 【請求項2】樹脂で被覆された樹脂被覆キャリア粒子と
    該樹脂被覆キャリア粒子に対して0.2以下の粒径比を有
    する親水性シリカ、疎水性シリカ、酸化セリウム、アル
    ミナ、ジルコニア、炭化けい素、炭化ほう素、クレイ、
    タルク及び酸化マグネシウムからなるグループから選択
    される微粉体粒子(A)を、雰囲気温度10〜100℃の条
    件で、回転片と固定片との最短間隙もしくは2種の回転
    片の最短間隙が0.5〜7mmとなっている衝撃部を通過さ
    せ、該樹脂被覆キャリア粒子表面に該微粉体粒子(A)
    を保持させたキャリア粒子(B)を形成し、 得られたキャリア粒子(B)と、少なくともトナー粒子
    (C)及びシリカ、アルミナまたはTiO2とを混合して、
    該キャリア粒子(B)と該トナー粒子(C)と該シリ
    カ、アルミナまたはTiO2とを少なくとも有する現像剤を
    製造する現像剤の製造方法であって、 該樹脂被覆キャリア粒子は、該樹脂被覆キャリア粒子の
    体積平均粒径をRμmとしたときに、体積分布において
    R±10μmの樹脂被覆キャリア粒子を40%以上含有して
    おり、 該微粉体粒子(A)、該キャリア粒子(B)及びトナー
    粒子(C)の各々の摩擦帯電系列が下記関係 トナー粒子(C)>キャリア粒子(B)>微粉体粒子
    (A) 又は、 トナー粒子(C)<キャリア粒子(B)<微粉体粒子
    (A) を満足することを特徴とする現像剤の製造方法。
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