JP3350738B2 - 静電荷像現像用キャリア - Google Patents

静電荷像現像用キャリア

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JP3350738B2
JP3350738B2 JP06185193A JP6185193A JP3350738B2 JP 3350738 B2 JP3350738 B2 JP 3350738B2 JP 06185193 A JP06185193 A JP 06185193A JP 6185193 A JP6185193 A JP 6185193A JP 3350738 B2 JP3350738 B2 JP 3350738B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真に利用される静
電荷像現像用キャリアに関し、特に芯材粒子上にフッ素
含有樹脂微粒子を乾式法より被覆してなる静電荷像現像
用キャリアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真法においては、光導電
性材料よりなる感光層を有する潜像担持体すなわち感光
体に均一な静電荷を与えた後、画像露光を行うことによ
り当該感光体の表面に静電潜像を形成し、この静電潜像
を現像剤により現像してトナー画像が形成される。得ら
れたトナー画像は紙等の転写材に転写された後、加熱あ
るいは加圧などにより定着されて複写画像が形成され
る。
【0003】現像剤としては、一般に、磁性体を含有し
てなる磁性トナーのみよりなるいわゆる1成分系現像剤
と、磁性体を含有しない非磁性トナーと磁性を有するキ
ャリアとよりなるいわゆる2成分系現像剤とが知られて
いる。
【0004】後者の2成分系現像剤はトナーとキャリア
を機械的に攪拌することによってトナーを摩擦帯電させ
るので、キャリアの特性、攪拌の条件等を選定すること
により、トナーの帯電性および帯電量を相当程度制御す
ることができる点で1成分系現像剤よりもすぐれてい
る。
【0005】2成分系現像剤の用いられるキャリアとし
ては、キャリアの耐久性、摩擦帯電性等の向上を図るこ
とができることから、磁性体粒子の表面を樹脂によりコ
ーティングしてなるコーティングキャリアが好ましく用
いられている。コーティング用樹脂として、特にトナー
を正に帯電させるものとしては、フッ素含有樹脂が知ら
れている。
【0006】これなるコーティングキャリアとしては、
従来以下のようなものが知られている。
【0007】 (1)流動層式スプレーコーティングキャリア コーティング用樹脂を溶剤に溶解して調製された塗布液
を、流動層を用いて磁性体粒子の表面にスプレー塗布
し、次いで乾燥して得られたコーティングキャリア。
【0008】(2)浸漬式コーティングキャリア コーティング用樹脂を溶剤に溶解して調製された塗布液
中に、磁性体粒子を浸漬して塗布処理し、次いで乾燥し
て得られたコーティングキャリア。
【0009】(3)焼結式コーティングキャリア コーティング用樹脂を溶剤に溶解して調製された塗布液
を、磁性体粒子の表面に塗布し、次いで樹脂を焼結させ
て得られたコーティングキャリア。
【0010】(4)乾式コーティングキャリア 磁性体粒子の表面にフッ素含有樹脂微粒子を乾式コーテ
ィングにより被着させて得られたコーティングキャリ
ア。
【0011】しかしながら、上記(1)の技術において
は、溶剤を用いるため造粒率が高くなり、その結果キャ
リアが大粒径化し所望の粒度分布のキャリアを得る場合
に収率が大幅に減少し、また、乾燥工程が必要とされる
ため、キャリアの製造に相当に長い時間を要し、生産性
が低い問題点がある。また、コーティング用樹脂として
特にフッ素含有樹脂を用いる場合には剥離性が生じやす
くキャリアの耐久性が低いという問題点がある。
【0012】上記(2)の技術においては、磁性体粒子
を直接浸漬処理して塗布処理するため、コーティング後
の乾燥においては、造粒が著しく生じ、結局キャリアの
收率が大幅に減少する。
【0013】上記(3)の技術においては、焼結に相当
長い時間を要し、また溶剤を用いるため造粒率も高くな
りやすく、生産性が低いという問題点がある。また、焼
結により樹脂を熱架橋させるためキャリアの被覆層が不
均一となりやすく、キャリアの耐久性が低いという問題
点がある。
【0014】一方上記(4)の技術においては、磁性体
粒子をフッ素含有樹脂微粒子を用いて乾式コーティング
によりキャリアを得るため、洗浄、乾燥等の処理が不
要となり、コーティングに要する時間が大幅に短縮さ
れ、造粒率が小さく、溶剤回収装置、溶剤燃焼装置
等の処理設備が不要となり、磁性体粒子の表面にフッ
素含有樹脂微粒子が付着して展延させるため、剥離され
にくく、耐久性の優れたキャリアを提供する方法が知ら
れている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】近年、静電写真複写機
においては、高画質で、更にトナー等の消費材の繰返し
使用等による低コスト化などを盛り込んだ高速複写機の
開発が強く望まれてきている。高速複写機に前記(4)
の技術で得られたフッ素含有樹脂コーティングキャリア
を用いた場合、トナーに与える帯電付与速度が未だ充分
でないために、繰り返しの使用に伴い、画像のかぶりや
トナー飛散を生ずるという問題点があった。特に、機械
的ストレスを受けることによって無機微粒子などの外添
剤が埋没したトナーの場合には、それ自身の持つ摩擦帯
電性が通常のトナーに比較して著しく低いために、繰り
返しの使用に伴う画像のかぶりやトナー飛散がより顕著
に生じてしまう。
【0016】本発明の目的は、キャリアのトナーに与え
る帯電付与速度を格段に向上したキャリアを提供するこ
と、更に、外添剤が埋没したトナーに対する摩擦帯電性
の安定性をも格段に高めたキャリアを提供することにあ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明においては、芯材
粒子上にフッ素含有樹脂微粒子を乾式法により被覆して
なる静電荷像現像用キャリアにおいて、該キャリア表面
の中心線平均粗さをRaとし、ワーデルの球形化度をΨ
とするとき、下記条件〜を満足する構成において目
的を達成することができた。
【0018】条件:0.01≦Ra≦0.15μm 条件:0.01≦Ψ≦0.5 条件:0.0001≦Ra×Ψ≦0.015 すなわち、本発明は、上記条件〜を満足することに
より、キャリアとトナーとの混合性を格段に向上させ、
更には、キャリア表面上に非常に微細な凹凸及び小さな
うねりを多数形成してキャリアとトナーの接触点を増大
させることにより、キャリアのトナーに与える帯電付与
速度を格段に向上できるようにしたものである。
【0019】従って、トナーが機械的なストレスを受け
てトナー表面に存在していた外添剤がトナー粒子中へ埋
没されるようになっても、トナーの摩擦帯電性を変化さ
せることなく、画像のかぶりやトナー飛散を伴わずに、
多数回にわたり良好な画像を安定に形成することができ
るものである。
【0020】本発明の静電像現像用キャリアによれば、
耐久性が優れていてトナーを確実にに摩擦帯電させる
ことが可能である。
【0021】本発明の磁性体粒子を被覆する樹脂微粒子
としてはフッ素含有樹脂であれば特に限定されないが、
好ましくは、下記一般式(1)または(2)で示される
単量体を主成分とする単量体組成物の重合体である。
【0022】
【化1】
【0023】式中、R1、R2はそれぞれHまたはCH3
を表し、m、pはそれぞれ1〜8の整数を表し、n、q
はそれぞれ1〜19の整数を表す。
【0024】上記一般式(1)、(2)で示される単量
体としては、摩擦帯電特性の点より、m=1、n=1ま
たは2、p=1、q=2〜4が特に好ましい。
【0025】具体的な単量体化合物としては、以下のよ
うなものが挙げられる。
【0026】
【化2】
【0027】フッ素含有樹脂微粒子は、前記単量体化合
物を用い従来公知の界面活性剤を用いた乳化重合などに
より製造することができる。
【0028】芯材粒子とフッ素含有樹脂微粒子とを混合
攪拌して均一な混合状態とし、この混合物に衝撃力を繰
返して付与することにより、芯材粒子の表面にフッ素含
有樹脂微粒子を延展付着させてコーティングキャリアを
得ることができる。
【0029】得られたコーティングキャリア表面の中心
線平均粗さ(Ra)が0.01μmより小さい場合には、キ
ャリア表面が余りにも平滑化し過ぎるために、摩擦帯電
特性の点で劣ることから、中心線平均粗さ(Ra)は0.
01μmより大きい方が好ましい。
【0030】また、キャリア表面の中心線平均粗さ(R
a)が0.15μmより大きい場合には、キャリア表面がよ
り不定形化するためにキャリアとトナーの混合性が低下
し、トナーに与える帯電付与速度が低下する傾向が見出
された。
【0031】ここで言うキャリア表面の中心線平均粗さ
は、粗さ曲線から測定長さの部分を抜き取り、これをL
で表し、また、中心軸に対する曲線をy=f(x)で表
し、下記数1で定義されるものである。
【0032】
【数1】
【0033】なお、この中心線平均粗さは、日本電子社
販売の走査像解析装置(SIA)により測定されたものであ
る。
【0034】一方、ワーデルの球形化度(Ψ)が0.01よ
り小さい場合には、樹脂皮膜の膜はがれ等を生じてしま
う。また、Ψが0.5より大きい場合には、実質的にキャ
リア表面の微細な凹凸が少ないためにキャリアとトナー
の接触点が減少しキャリアのトナーに与える帯電付与速
度が低下する傾向にある。
【0035】ここで言うワーデルの球形化度は、下記数
2で定義されるものである。
【0036】
【数2】
【0037】なお、上記数2の分子「粒度分布より真球
と仮定して算出された比表面積」は、日本電子社販売の
レーザー回折式粒度分布測定装置ヘロス(HELOS)により
測定したものである。ただし、キャリア粒子の分散は、
50ccのビーカーに測定試料と界面活性剤と分散媒である
水とを入れた後、出力150Wの超音波ホモジナイザーに
より120秒間にわたり行った。また、上記数2の分母
「BET比表面積」は、島津製作所製のマイクロメリテ
ィックス・フローソープII2300型により測定したもので
ある。
【0038】Ra×Ψの値が0.015より大きい場合に
は、キャリア表面の微細な凹凸および小さなうねりの割
合が少なくなるためにキャリアとトナーとの接触点が減
少し、その結果キャリアのトナーに与える帯電付与速度
が低下するものと考えられる。
【0039】Ra×Ψの値が0.0001より小さい場合に
は、キャリア表面が平滑化しすぎる為に摩擦帯電特性の
点で劣る。また、被覆樹脂の膜はがれ等を生じる。
【0040】キャリアの芯材粒子としては、磁性体粒子
を好ましく用いることができる。また、磁性体粒子の大
きさは、トナーとの摩擦帯電性、感光体へのキャリア付
着等を考慮すると、重量平均粒径が10〜200μm、特に2
0〜120μmの範囲が好ましい。なお、キャリアの重量平
均粒径は、リード・アンド・ノースラップ(LEEDS&NOR
THRUP)社製の「マイクロトラック(TYPE 7981-OX)」を
用いて乾式で測定された値である。
【0041】芯材粒子は実質的に球形であることが好ま
しく、具体的には円形度が0.7以上のものが好ましい。
このような実質的に球形の芯材粒子を用いることによ
り、得られる樹脂被覆キャリアも球形となり、樹脂被覆
キャリアの流動性が高くなる。従って、適正な量のトナ
ーを現像空間に安定に搬送することが可能となって、い
っそう優れた現像性が発揮される。
【0042】
【数3】
【0043】この円形度は、例えば画像解析装置(日本
アビオニクス製)を用いて測定することができる。
【0044】磁性体粒子の材料としては、例えば鉄、フ
ェライト、マグネタイト等のように磁場によってその方
向に強く磁化する物質を用いることができる。ここで、
フェライトとは、鉄を含有する磁性酸化物の総称であ
り、MO・Fe23の化学式で示されるスピネル型フェ
ライトに限定されない。なお、上記化学式において、M
は2価の金属を表し、具体的には、ニッケル、銅、亜
鉛、マンガン、マグネシウム、リチウム等を表す。
【0045】芯材粒子表面の中心線平均粗さは、0.02〜
0.4μmの範囲であることが好ましい。芯材粒子表面の
中心線平均粗さが0.02μmより小さい範囲においては、
芯材粒子と樹脂微粒子との密着性が低下してしまうとい
う問題が生ずる。また、芯材粒子表面の中心線平均粗さ
が0.4μmを越えてしまうと、コーティングを施した後
のキャリア表面のRaが0.15μmを越えてしまうため
に、キャリアとトナーの混合性が低下し、安定した摩擦
帯電性を確保することが困難となる。
【0046】芯材粒子を被覆する樹脂微粒子の一次粒子
径は50〜300nmの範囲であることが好ましい。
【0047】樹脂微粒子の一次粒子径とは、微粒子状に
存在している樹脂微粒子の一次粒子(個々の単位粒子に
分離した状態の粒子)の粒子径をいい、例えば、透過型
電子顕微鏡(TEM)写真像から求めることができる。
【0048】樹脂粒子の一次粒子径が50nmより小さい範
囲においては、芯材粒子と樹脂微粒子との混合性が低下
し、被覆効率が低下してしまう。また、樹脂粒子の一次
粒子径が300nmより大きい場合には、コーティング後の
キャリア表面の中心線平均粗さが0.15μmを超えてしま
う。また、樹脂微粒子の粒径が大きくなるとその延展性
も低下するので、芯材粒子と樹脂被覆層との密着性が低
下し、膜はがれ等の問題を生じる。
【0049】図1に本発明の乾式法コーティングキャリ
アの製造に使用することができる水平回転翼型混合機の
一例を示す。
【0050】混合攪拌槽10の上蓋11には、投入弁13が設
置された原料投入口12と、フィルター14と、点検口15が
設けられている。
【0051】投入弁13を経て原料投入口12から投入され
たキャリア原料は、モータ22により駆動される水平方向
回転体18の回転翼18a、18b、18cにより攪拌され、こ
れにより機械的衝撃力が付与される。この水平方向回転
体18は、図2に示すように、矢印方向に回転される中心
部18dと、この中心部18dに関して対象的な位置に設け
られた3つの回転翼18a、18b、18cとを備えており、
これらの回転翼は図3および図4に示すように、混合攪
拌槽10の底部10aから斜め上方に角度θで立ち上がる斜
面を有している。従って投入された原材料はこれらの回
転翼により上方へかき上げられる。一方、水平方向回転
体18の上部には垂直方向回転体19が設けられており、こ
の垂直方向回転体は2枚の回転翼よりなり、上下方向に
回転して混合攪拌槽10の内壁にはねかえされたキャリア
原料と衝突する。
【0052】このようにしてキャリア原料は水平方向回
転体18、垂直方向回転体19、混合攪拌槽10の内壁との衝
突、あるいはキャリア原料同士の衝突を繰返し、これに
より機械的衝撃力が付与されて、被覆樹脂の粒子と、フ
ッ化炭素の粒子とが芯材粒子の表面上に延展されて固着
され、これらにより樹脂被覆層が形成される。このよう
にして得られた樹脂被覆キャリアは、排出弁21を開き、
製品排出口20より取り出される。
【0053】ジャケット17は、例えばキャリア原料の攪
拌時には加熱手段として機能し、キャリア原料の攪拌終
了後には冷却手段として機能するものであり、このジャ
ケット17より混合攪拌槽10の外壁がほぼ3/4nの高さすな
わち垂直方向回転体19が取り付けられている高さまで覆
われている。品温は、品温計16によって測定される。
【0054】なお、垂直方向回転体19は必要に応じて設
けられるものであり、水平方向回転体18のみを設けるよ
うにしてもよい。
【0055】この水平方向回転体18の回転翼の周速は4
〜12m/秒であることが好ましい。回転翼の周速が4m
/秒より小さい範囲では、芯材粒子上に樹脂微粒子を充
分に延展させることが困難となる。また、回転翼の周速
が12m/秒より大きい場合では、芯材粒子の破壊を生じ
てしまう。さらに、回転翼の周速は、特に好ましくは6
〜10m/秒である。回転翼の周速がこの範囲にあると、
表面の凹凸が特に好適な範囲のキャリアができる。
【0056】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、これによって本発明の実施態様が限定されるも
のではない。
【0057】実施例1 a.キャリアの製造例1(キャリアA) 1)円形度が0.72であり中心線平均粗さ(Ra)が0.20
μmであるフェライトコア100重量部(重量平均粒径80μ
m)と、下記構造式1に示した一次粒子径が80nmである
フッ素化メタアクリレート樹脂微粒子2重量部とを混合
して得られたフェライトコアとフッ素化メタアクリレー
ト樹脂微粒子の混合物を水平回転翼型混合機に投入し、
水平回転体の回転翼の周速を8m/sにして該混合物に
繰り返し機械的衝撃力を付与して、フェライトコア表面
上をフッ素化メタアクリレート樹脂層で被覆したキャリ
アを得た。このようにして得られたキャリア表面の中心
線平均粗さ(Ra)は0.10μm、ワーデルの球形化度
(Ψ)は0.085であった。従って、Ra×Ψ=0.0085で
ある。
【0058】
【化3】
【0059】b.キャリアの製造例2(キャリアB) 製造例1において、樹脂微粒子の一次粒子径が200nmで
あるほかは同様にして、フッ素化メタアクリレート樹脂
被覆キャリアを得た。このようにして得られたキャリア
表面の中心線平均粗さ(Ra)は0.14μm、ワーデルの
球形化度(Ψ)はO.10であった。従って、Ra×Ψ=0.
014である。
【0060】c.キャリアの製造例3(キャリアC) 製造例1において、フェライトコアの中心線平均粗さが
0.04μmである他は同様にしてフッ素化メタアクリレー
ト樹脂被覆キャリアを得た。このようにして得られたキ
ャリア表面の中心線平均粗さ(Ra)は0.14μm、ワー
デルの球形化度(Ψ)は0.10であった。従ってRa×Ψ
=0.014である。
【0061】d.キャリアの製造例4(キャリアD) 中心線平均粗さ(Ra)が0.20μmであるフェライトコ
ア100重量部(平均粒径60μm)と、製造例1に示した一
次粒子径が80nmであるフッ素化メタアクリレート樹脂微
粒子3重量部とを混合して得られたフェライトコアとフ
ッ素化メタアクリレート樹脂微粒子の混合物を水平回転
翼型混合機に投入し、水平回転体の回転翼の周速を8m
/sにして該混合物に繰り返し機械的衝撃力を付与し
て、フェライトコア表面上をフッ素化メタアクリレート
樹脂層で被覆したキャリアを得た。このようにして得ら
れたキャリア表面の中心線平均粗さ(Ra)は0.09μ
m、ワーデルの球形化度(Ψ)は0.10であった。従っ
て、Ra×Ψ=0.009である。
【0062】 e.キャリアの製造例5(比較例用)(キャリアa) 製造例1において、フェライトコアの中心線平均粗さが
0.50μmであるほかは同様にして、フッ素化メタアクリ
レート樹脂被覆キャリアを得た。このようにして得られ
たキャリア表面の中心線平均粗さ(Ra)は0.17μm、
ワーデルの球形化度(Ψ)は0.09であった。従って、R
a×Ψ=0.0153である。
【0063】 f.キャリアの製造例6(比較例用)(キャリアb) 製造例1において、樹脂微粒子の一次粒子径が350nmで
あるほかは同様にして、フッ素化メタアクリレート樹脂
被覆キャリアを得た。このようにして得られたキャリア
表面の中心線平均粗さ(Ra)は0.12μm、ワーデルの
球形化度(Ψ)は0.14であった。従って、Ra×Ψ=0.
0168である。
【0064】 g.キャリアの製造例7(比較例用)(キャリアc) 製造例1において、フェライトコアの円形度が0.68であ
る他は同様にしてフッ素化メタアクリレート樹脂被覆キ
ャリアを得た。このようにして得られたキャリア表面の
中心線平均粗さ(Ra)は0.17μm、ワーデルの球形化
度(Ψ)は0.09であった。従って、Ra×Ψ=0.0153で
ある。
【0065】h.トナーの製造例1(トナーA) ポリエステル樹脂100部と、カーボンブラック7.5部と、
カルナウバワックス2部と、エチレンビスステアロイル
アマイド2部とをボールミルを用いて混合し、混練、粉
砕、分級し、平均粒径8.5μmの着色粒子を製造した。
これに疎水性シリカを0.6重量%の割合で添加混合して
トナーを製造した。このトナーをトナーAと称する。
【0066】i.トナーの製造例2(トナーB) 製造例1で示したトナーAを、ヘンシェルミキサーを用
いて混合し、疎水性シリカを着色粒子内部へ埋没させた
トナーを製造した。このトナーをトナーBと称する。
【0067】評価「1」トナーの帯電立ち上がりの評価 製造例1〜5で製造したキャリアとトナーaまたはbと
をそれぞれ、キャリア190g、トナー10gの割合でポリエ
チレン製のポットに入れ、YGG混合機を用いて混合
し、混合3分後及び20分後のトナーの摩擦帯電量、逆極
性トナー比について評価した。
【0068】また、トナーの摩擦帯電量は、通常のブロ
ーオフ法により求めた。
【0069】また、逆極性トナー比は、帯電量分布装置
「E−スパートアナライザー」(ホソカワミクロン社
製)にて、逆極性トナーの質量比(正帯電現像剤におけ
る負帯電トナーの質量比)を計算することにより求め
た。結果を表1に示す。
【0070】
【表1】
【0071】評価「2」実写評価による耐久性テスト 製造例1〜5で製造したキャリアとトナーAとをトナー
濃度が5重量%となる割合で混合して、各二成分現像剤
を調製した。
【0072】これらの二成分現像剤を用いて、U-Bix 50
70改造機(70cpm、コニカ(株)製)によりコピー画像
を形成する実写テストを行い、画像かぶり、トナー飛
散、及び耐久性についてそれぞれテストした。その結果
を表2に示す。
【0073】
【表2】
【0074】*かぶり 「マクベス濃度計」を用いて原画の画像濃度が0.0の白
地部分に対する複写画像の相対濃度を測定した。
【0075】*トナー飛散 複写機内に全く飛散が認められない場合を「○」、現像
器周辺に飛散が認められ、他の部分への飛散も若干認め
られるがコピー品質に実質上支障がない場合を「△」、
複写機内の全体にかなりの飛散が認められ、光学系の汚
染による地かぶりが認められる場合を「×」とした。
【0076】*耐久性 「マクベス濃度計」を用いて、原画の画像濃度が0.0の
白地部分に対する複写画像の相対濃度を測定し、原画の
画像濃度を1.3とした時の複写画像濃度が1.0以下になる
時点の複写回数で評価した。
【0077】以上の結果から分かるように、本発明のキ
ャリアA〜Dによれば、キャリア表面が適度に平滑でな
おかつ微細な凹凸が多数形成されるために、逆極性トナ
ーの発生比が少なく帯電立ち上がりが良好であり、かぶ
りやトナー飛散の発生が少ない現像剤が得られる。ま
た、外添剤が内部へ埋没したトナーの摩擦帯電性をも格
段に向上できるため、トナーの摩擦帯電量の経時変化が
極めて少なく、現像剤の耐久性を格段に向上することが
できた。
【0078】これに対して、比較用キャリアaでは、キ
ャリア表面のRaが大きくキャリア表面が平滑でないた
めに、キャリアとトナーとの混合性が低下してしまい、
その結果トナーに与える帯電付与速度が低下し、現像剤
の耐久性が低下する。
【0079】比較用キャリアbでは、Ra×Ψの値が大
きくキャリア表面の微細な凹凸(その結果小さなうね
り)の割合が少なくなるために、キャリアとトナーとの
接触点が減少し、その結果キャリアのトナーに与える帯
電付与速度が低下し、現像剤の耐久性が低下する。
【0080】比較用キャリアcでは、芯材粒子であるフ
ェライトコアの円形度が0.70未満であるために、キャリ
ア表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.15μmを超えてし
まい、キャリア表面が平滑でないためにキャリアとトナ
ーの混合性が低下してしまい、その結果トナーに与える
帯電付与速度が低下し、現像剤の耐久性が低下する。
【0081】
【発明の効果】芯材粒子上にフッ素含有樹脂微粒子を乾
式法により被覆した静電荷像現像用キャリアにより、キ
ャリアとトナーとの混合性を格段に向上させ、更には、
キャリア表面上に非常に微細な凹凸および小さなうねり
を多数形成してキャリアとトナーの接触点を増大させる
ことにより、キャリアのトナーに与える帯電付与速度を
向上することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】水平回転翼型混合機の概略図。
【図2】(a)水平方向回転体の平面図。 (b)水平方向回転体の正面図。 (c)水平方向回転体の部分拡大正面図。
【符号の説明】
10 混合攪拌槽 10a 底部 11 上蓋 12 原料投入口 13 投入弁 14 フィルター 15 点検口 16 品温計 17 ジャケット 18 水平方向回転体 18a、18b、18c 回転翼 18d 中心部 19 垂直方向回転体 20 製品排出口 21 排出弁 22 モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−242754(JP,A) 特開 平5−53374(JP,A) 特開 昭63−235964(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/113

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯材粒子上にフッ素含有樹脂微粒子を乾
    式法より被覆してなる静電荷像現像用キャリアにおい
    て、該キャリア表面の中心線平均粗さをRaとし、ワー
    デルの球形化度をΨとするとき、下記条件〜を満足
    することを特徴とする静電荷像現像用キャリア。 条件:0.01≦Ra≦0.15μm 条件:0.01≦Ψ≦0.5 条件:0.0001≦Ra×Ψ≦0.015
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