JP2918291B2 - 導電性ガラス板 - Google Patents

導電性ガラス板

Info

Publication number
JP2918291B2
JP2918291B2 JP13088290A JP13088290A JP2918291B2 JP 2918291 B2 JP2918291 B2 JP 2918291B2 JP 13088290 A JP13088290 A JP 13088290A JP 13088290 A JP13088290 A JP 13088290A JP 2918291 B2 JP2918291 B2 JP 2918291B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass plate
ion
metal
glass
ions
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP13088290A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0426529A (ja
Inventor
耀一郎 宮口
信昭 近藤
弘之 岡本
敏 小森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP13088290A priority Critical patent/JP2918291B2/ja
Publication of JPH0426529A publication Critical patent/JPH0426529A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2918291B2 publication Critical patent/JP2918291B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、等倍センサ、光センサなどにおける透明保
護層用などとして有用な導電性が付与されているガラス
板に関する。
〔従来技術〕
従来例における密着型イメージセンサ、たとえば特開
昭62-36961号に記載のものではローラーおよび原稿とセ
ンサ表面の摩擦による静電気発生によって誤動作が発生
する。
そこでこの静電気発生による誤動作を防止する対策とし
て、表面の薄板ガラスの表面に透光性導電層を成膜し、
これをアースすることで高電位の電荷を除電している。
この透光性導電層としてはIn2O、SnO2およびこの複合
酸化物であるITOを使用している。
しかしながら、前記In2O3、SnO2およびこの複合酸化
物であるITOをガラス板表面に透光性導電層として成膜
した場合、以下の点で不充分である。
耐摩耗性が充分でないため、紙原稿により削り取ら
れる結果、5000〜8000枚の通紙(A4)で、5000ÅのITO
が接触部を中心に削除される。
耐湿性が無いので、多湿中では再酸化(半導体、導
体のときはIn、およびSnが化学組成上、金属リッチであ
るので、たとえばIn2O3-xが生じたりする)して化学量
論組成に近い酸化物となるので高抵抗となる。通常、10
〜103Ω/□であるのが、105〜108Ω/□となり、目的
を果たさなくなる。また透光性の不良が発生する。
ガラス板表面でITO膜に亀裂の発生がある(膨張係
数の差、接着力不足、ローラおよび紙原稿の押し圧ム
ラ、ITO膜の成膜ムラ、ピンホール等)。それゆえ導通
の不良や絶縁部の発生がある。さらには剥離の発生が認
められる。
前記、、はそれぞれ単独に発生することは、希
れで通常はこれらが重なって不良が発生する。
さらにディバイスの駆動部に、アース電極ラインを引き
廻して、高周波駆動ラインヘの静電気によるノイズを防
止しているが、完全に防止できず、暗信号を大きくして
いる。
また紙原稿がロール送り後、ロール自体がセンサ上に
当る時にローラ表面電位の突発的、ノイズを受けて誤動
作を起こす。
前記以外の静電対策には、等倍センサの一例としてTF
T駆動部にアース電極ラインを設けて除電しているもの
があるが、このセンサはガラス板表面の高い電位(電
荷)が残っているため、誤動作が完全に改善されてはい
ない。
〔目的〕
本発明の目的は、前記した従来の諸欠陥をまったく解
消させることのできる画像読取装置における透明保護用
導電性ガラス板を提供するにある。
〔構成〕
表面から深さ3000〜5000Åの位置に金属不純物が拡散
してなる導電層を設けたことを特徴とする画像読取装置
における透明保護用導電性ガラス板に関する。
本発明における対象のガラス板としては、マイクロシ
ートガラス等がある。
本発明において、前記マイクロガラス等の少なくとも
表面層に拡散させる金属不純物としては、Cs,Sn,Zn,In,
Sb,Al,W,Ti,Co,Mn,Au,Ag等を挙げることができる。
前記金属不純物を少くとも表面層に拡散させ、導電性
が付与された本発明のガラス板は、密着型イメージセン
サ、等倍センサ及び光センサなどの画像読取装置におけ
る透明保護層に用いられる。
本発明において、ガラス板の少くとも表面層に導電性
を保有させるには、次の方法がある。
A.ガラス板からカチオンの脱離溶出処理後 またはこの前処理をせずに、Cs,Sn,Zn,In,Sb,Al,W,T
i,Co,Mn,Au,Ag等の金属元素をイオン注入機でイオン注
入する。
B.ガラス板からカチオンの脱離溶出処理後 (イ) スパッタ法、EB電子ビーム法、イオンプレーテ
ィング法などで、SnおよびIn等の金属蒸着膜を形成し、
または (ロ) Sn2+/In3+などの金属イオン溶液中に含浸して
イオン交換し、目的金属イオンを導入する。
最初に、前記A.のイオン注入機で金属元素をガラス表
面に注入させてガラス表面層に導電層を形成する方法に
ついて説明する。
形成方法の工程を第1図に示す。
ガラス板(第1図A)を常法通り洗浄した後、金属元
素、たとえばCs,Sn,Zn,In,Sb,Al,W,Ti,Co,Mn,Au,Ag等の
イオンの1種または2種以上をイオン注入機で注入する
(第1図C)。このガラスへの注入における注入深さと
エネルギーの関係は、たとえばInでは14Å/keV、Sbでは
40Å/keV程度である。因みに、Inを3000Å近く迄深さ方
向にイオン注入する場合は200keV、Sbを3000Åの深さ迄
イオン注入する場合には75keV程度である。
イオン注入の深さは、通常300〜5000Å、好ましくは1
000〜2000Åである。なおイオン注入機は公知のものを
利用できる。
前記イオン注入後、導電活性化させるために加熱アニ
ールを行う(第1図F)。この処理は600〜800℃で180
分から30分程度の保持時間が必要である。
前記活性化熱処理後金属元素を部分還元(第1図G)
して導電性の増大を計る。
イオン注入され活性化熱処理後の金属イオン、たとえ
ばSnについて説明すると充分な活性化処理によりSnO2
SiO-もしくはSi2O3 2-のイオン群(酸素酸イオン)の中
で網目状に配位する。しかし、光学的には屈折率が変化
するが、SnO2の4価に全てのSnイオンが配位すると透光
性は良好であるが、電導性は悪くなる。
そこで、H2等の還元性ガス雰囲気で、または不活性ガ
ス(N2,Ar,He等)中で熱処理、たとえばH2雰囲気で300
〜500℃、望ましくは400℃で1時間程度処理することで
SnO,SnO2の2価と4価のSnイオンを存在させることにな
り導電性が向上する。ただし透光性が若干低下する場合
がある。なお不活性ガスでアニールした場合は還元処理
することが好ましい。
前記還元処理により、本発明ガラス板が得られる。
なおこのA.の方法において、ガラス板を洗浄した後、
後述する脱イオン処理(第2図B参照)を施こしてから
イオン注入をおこなってもよい。
この脱イオン処理を施こしておくと、加熱処理時の活
性化を低温かつ短時間にすることができ、また大きな導
電性を付与することができる。
次に、前記B.(イ)の方法を第2図を参照しながら説
明する。この方法は、ガラス基板(第2図A)を常法通
り洗浄した後、ガラス基板からカチオンを脱離溶出させ
る前処理(第2図B)を施こし、しかる後Sn,In等の金
属の薄膜を蒸着(第2図D)させてイオン交換により、
目的金属イオンをガラス板表面に導入するものである。
前記脱イオン前処理、すなわちカチオンの脱離溶出処
理は、HNO3/HCl溶液、H2SO4/HNO3溶液などの強酸を用
いて行なう。処理時間は、強酸溶液の温度、溶出イオン
の深さによって異なるが、通常カチオン溶出には5時間
から24時間を要する。たとえば、3000Å程度では5時間
で充分であるが、カチオンの全量溶出は困難なので5〜
10時間と濃度と温度によって条件を適宜変更すればよ
い。ガラス板から溶出させるイオンは、深さ300〜5000
Å、好ましくは1000〜2000Åまでのものである。具体的
な一例としては、HNO3/HCl溶液を用い、85℃で10時間処
理すると、深さ5000Å程度までのイオンを溶出させるこ
とができる。
これは、強酸処理を行なうことでガラス中のNa+
K+,Ca2+,Ba2+等のカチオンを溶出させ、ガラス組成中
の硅酸イオンとの反応性を高め、注入金属イオンを多価
金属元素、Ti,Sn,W,Sb,等を選ぶことでドナー効果*が大
きくなり〔*河口武夫“半導体の化学”丸善(1974):
山内繁、笛木和雄 化学総説No.9“固体の関与する無機
反応”日本化学会編、学会出版センター(1979)P.7〕
導電性が大きくなる。
前記したカチオンの脱離溶出の前処理(第2図B)
後、スパッタ法、EB電子ビーム法、イオンプレーティン
グ法などによりSn,Inなどの蒸着膜(第2図D)を形成
する。この蒸着膜は、ガラス板が前記前処理により、カ
チオンの脱イオン化がされているので活性であってガラ
ス板との密着力は強く表面は金属がイオン交換をしてお
り、SiO-、Si2O3 2-と直接反応している。
前記蒸着膜形成後、前記した活性化加熱処理(第2図
F)することで蒸着膜の金属イオンをガラス表面内部20
00〜3000Å迄拡散させることができる。
蒸着膜の膜厚は500〜1000Åであり、活性化熱処理で
金属イオンがガラス表面部内に深さ〜5000Å、好ましく
は〜2000Å迄熱拡散できるようにするとよい。
前記活性化熱処理後H2ガス雰囲気で前記還元処理(第
2図G)を行なうと導電性は向上する。この還元処理に
より本発明ガラス板が得られる。
次に、B.(ロ)の方法について第2図を参照しながら
説明する。
この方法はカチオンの脱離溶出の前処理(第2図B)
までは、前記B.(イ)と同様であり、この前処理によ
り、カチオンの脱イオン化がされているので活性となっ
ているガラス板を金属イオン溶液に浸漬処理(第2図
E)するものである。
この浸漬処理は、Sn2+/In3+などの金属イオン溶液を
用い、溶液温度10〜40℃、浸漬時間0.5〜3時間で行な
う。
この処理により、溶液中のイオンはガラス表面層に深
さ〜5000Å、好ましくは〜2000Åまで拡散する。
たとえば、Sn2+金属イオン溶液を30℃で1時間浸漬す
ると、Sn2+イオンを深さ2000Å位までガラス表面層に拡
散させることができる。
この金属イオン溶液によるイオン交換法では脱イオン
化した深さまで金属イオンが置換しており、SiO-,Si2O
3 2-の陰イオンと反応している。すなわち、ガラス自体
との反応が主体で、局所的にInSiO2が存在するが、多く
はInSiO3、SnSiO3が存在し、ドナー効果を持たせること
ができる。
前記処理後、活性化熱処理(第2図F)することで金
属イオンの拡散とイオン配位が完了する。当然ドナー効
果を持たせるため、多価状態での配位が必要である。
しかる後、前記還元処理(第2図G)を行なうと導電
性は一層向上する。この還元処理により本発明ガラス板
が得られる。
〔効果〕
本発明のガラス板は、金属イオンを導入させ、活性化
し、ガラス板表面層にドナー効果を持たせることで導電
性を付与しているので、画像読取装置の透明保護層に用
いた場合、耐摩耗、耐湿性、および膜の剥離等が発生せ
ず、従来のガラス板表面のITO等の蒸着膜で起こってい
た欠点が全て解決できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明ガラス板の形成方法の工程を示す説明
図、第2図は他の形成方法の工程を示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小森 敏 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 実開 平3−125026(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C03C 21/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面から深さ300〜5000Åの位置に金属不
    純物が拡散してなる導電層を設けたことを特徴とする画
    像読取装置における透明保護用導電性ガラス板。
JP13088290A 1990-05-21 1990-05-21 導電性ガラス板 Expired - Lifetime JP2918291B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13088290A JP2918291B2 (ja) 1990-05-21 1990-05-21 導電性ガラス板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13088290A JP2918291B2 (ja) 1990-05-21 1990-05-21 導電性ガラス板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0426529A JPH0426529A (ja) 1992-01-29
JP2918291B2 true JP2918291B2 (ja) 1999-07-12

Family

ID=15044905

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13088290A Expired - Lifetime JP2918291B2 (ja) 1990-05-21 1990-05-21 導電性ガラス板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2918291B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0426529A (ja) 1992-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4485146A (en) Glass body provided with an alkali diffusion-preventing silicon oxide layer
US4952423A (en) Production of a transparent electric conductor
GB2162546A (en) Vacuum depositing silver on silicon enriched glass surface
CA1289651C (en) Liquid crystal light valve and associated bonding structure
US4240713A (en) Electrode barrier layer for hydrogen-colored electrochromic displays
JP2918291B2 (ja) 導電性ガラス板
JP2881425B2 (ja) 透明導電膜の形成方法
KR0179462B1 (ko) 알칼리금속 확산 차단 층
JPH07105166B2 (ja) フッ素ドープ酸化錫膜及びその低抵抗化方法
EP0877006B1 (fr) Substrats transparents munis de couches a propriétés de reflexion dans l'infra-rouge et/ou dans le domaine du rayonnement solaire
JPS5861678A (ja) 非晶質シリコン太陽電池
JP3239515B2 (ja) 透明導電膜の製造方法
JP3387123B2 (ja) 透明導電膜の製造方法
US5938872A (en) Method for metallizing a phosphor layer
US3580709A (en) Glass treatment with discrete areas
JPS63102108A (ja) 透明電導膜
JP2000106034A (ja) 金属積層膜の形成方法
JPS5826051A (ja) アルカリ拡散防止酸化ケイ素膜の形成されたガラス体
JP2867568B2 (ja) 機能性多層薄膜およびその製造方法
JPS61225714A (ja) 耐食性の改善された透明電導膜及びその製法
JPS589123A (ja) 液晶パネルの電極構造
JPS63170813A (ja) 透明導電膜の形成方法
KR19980076587A (ko) 일렉트로크로믹 소자 및 그 제조방법
JPS63163427A (ja) 液晶表示素子用電極基板
JP3203104B2 (ja) 光起電力装置