JP2915266B2 - フェニレン化合物を側鎖に有する新規発色変色材料 - Google Patents

フェニレン化合物を側鎖に有する新規発色変色材料

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JP2915266B2 JP5302207A JP30220793A JP2915266B2 JP 2915266 B2 JP2915266 B2 JP 2915266B2 JP 5302207 A JP5302207 A JP 5302207A JP 30220793 A JP30220793 A JP 30220793A JP 2915266 B2 JP2915266 B2 JP 2915266B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエレクトロクロミズムを
示す新規な発色変色材料及びその製造方法、並びに該発
色変色材料のエレクトロクロミック表示素子及び対向電
極材料や電気化学素子の電極物質としての応用に関す
る。
【0002】
【従来の技術】エレクトロクロミズムとは、例えば電圧
印加により、電極面あるいは電極近傍で起こる酸化還元
反応によって、可逆的に色や光透過度の変化を呈する現
象をいい、このようなエレクトロクロミズム現象を示す
材料としては種々の材料が報告されている。従来のエレ
クトロクロミズムを用いた発色材としては、特公昭52
−46098号公報に記載されているような酸化タング
ステン等の金属酸化物を用いるもの、特開昭51−14
6253号公報に記載のように溶液状のビオロゲン等の
有機低分子化合物を用いるもの、特開昭56−6788
1号公報に記載のように主鎖に共役二重結合を有する導
電性高分子を用いるものが知られている。また、導電性
高分子を電極物質として使用する例としては、高分子学
会編、高分子新素材便覧、1989年丸善(株)発行、
第191〜192頁に要約されているように、ポリアニ
リン、ポリピロール、ポリアセチレン等が挙げられる。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】前記従来のエレクト
ロクロミズムを用いた発色材のうち、金属酸化物は、特
開昭54−41756号公報に記載のように、スパッタ
リング等の真空プロセスによって製造されており、大面
積へのコーティングが困難であるという問題があった。
一方、有機低分子化合物の場合は、これを用いてエレク
トロクロミック表示素子を構成するに当たって、特開昭
51−146253号公報に記載のように、電極板と透
明電極板との間に半透膜の隔膜を介在せしめ、透明電極
板と隔膜との間にビオロゲン等の有機低分子化合物と支
持電解質を含有する溶液を存在せしめる必要があり、エ
レクトロクロミック表示素子の構造が複雑になるという
難点があった。また、主鎖に共役二重結合を有する電気
伝導性高分子は、特開昭60−188931号公報記載
のように電解重合等により電極表面に直接重合される
が、安価に大面積へコーティングすることは困難であ
る。
【0004】本発明と類似の技術に関しては、特開平4
−108784号にチオフェン多量体を側鎖に有する高
分子が開示されている。しかしながら、チオフェン多量
体を有するモノマーは溶媒に対する溶解性がなく、化学
重合による合成が困難であった。また、得られる重合物
も溶媒に対して溶解性がなく、そのため電解重合による
製膜が必要であった。また、イー.ジプスタイン(E.
Gipstein)、ダブリュ.エイ.ヒュウエット( W. A. H
ewett )、オー.ユー.ニード(O. U. Need)、ジャー
ナル・オブ・ザ・ポリマー・サイエンス (J. Polym. Sc
i.) Part A−1、9(3)、1971年、第813〜
816頁にはチオフェン二量体を側鎖に有する重合物に
関する記載がある。しかしながら、側鎖にチオフェンを
有するモノマーの重合においては、ポリマーの収率が低
く、多量のラジカル開始剤を加えても収率を向上させる
ことができない。
【0005】一方、ポリフェニレンについては、ベンゼ
ンが電解重合できないことから、これまでエレクトロク
ロミズム発色材として利用されていなかった。また、通
常のポリフェニレンは溶媒への溶解性に乏しく製膜が困
難なために、ポリフェニレンビニレンの様に異なる成分
を導入し、中間体を経由して製膜する方法がとられてき
た。また、同様に各種電極物質として使用する目的にお
いても、キャストによる製膜が困難なことから、これま
で主に電解重合が用いられてきた。従って、本発明の目
的は、溶媒に可溶なエレクトロクロミズムを示すポリフ
ェニレン化合物を提供すると共に、該ポリフェニレン化
合物をエレクトロクロミック材料として用いたエレクト
ロクロミック素子を提供することにある。本発明の他の
目的は、エレクトロクロミック素子と同様に塗布により
製膜可能な電極物質を提供することにある。さらに本発
明の目的は、エレクトロクロミズムを示すポリフェニレ
ン化合物を高収率で製造できる方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、前記目
的を達成するために、下記一般式(1) 式中、R 水素又はアルキル基、 は水素又はア
ルキル基(但し、メチル基を除く。)、mは2以上の整
数、nは10以上の整数である。)で表わされる発色変
色材料が提供される。
【0007】また本発明によれば、前記発色変色材料の
製造方法も提供され、その方法は、下記一般式(2) 式中、Rは水素又はアルキル基、Xはハロゲン原子
である。)で表わされる化合物と、下記一般式(3) 式中、Rは水素又はアルキル基(但し、メチル基を
除く。)、Xはハロゲン原子、m′は1以上の整数であ
る。)で表わされる化合物をグリニャル反応を利用して
カップリングし、得られるモノマーを重合することを特
徴とする。さらに本発明によれば、前記一般式(1)で
表わされる発色変色材料を、エレクトロクロミック材料
として用いたエレクトロクロミック表示素子も提供され
る。
【0008】
【発明の作用及び態様】本発明に係る前記一般式(1)
で表わされる高分子化合物は、側鎖にポリフェニレン基
を有し、それによってエレクトロクロミズムを示す。大
きな分子量を必要とする場合、R1 及びR2 をアルキル
基とすることにより溶媒への溶解性を確保することがで
きる。重合度nは10≦nが好ましく、10より小さい
場合には、十分な膜強度が得られず、また、膜が結晶化
し易く、透明にならず、白濁し易いので好ましくない。
また、上記高分子化合物の重合度nの上限は特に制限さ
れるものでは無いが、1000を超えない範囲が好まし
い。重合度nが1000を超えて大きくなると、高分子
化合物の溶媒への溶解性が低下し、必然的に得られる溶
液の粘度が上昇し、基材への塗布が困難になるので好ま
しくない。
【0009】また、前記一般式(1)で表わされる高分
子化合物において、mの数が3以上の場合、酸をドープ
することにより透明から赤へ変色するので、発色材とし
て有効に用いることができる。mが2の高分子化合物に
おいては大きな変色は観察されないが、エレクトロクロ
ミック素子において、対極物質として利用することが可
能である。さらに、ドープ、脱ドープに伴う電荷の出入
りを利用することにより、電気化学素子の電極物質とし
ての利用も可能である。前記一般式(1)で表わされる
高分子化合物は、テトラヒドロフラン、エチルエーテル
等のエーテル系溶媒、トルエン、ベンゼン等の芳香族溶
媒に可溶で、ガラス板上にキャストにより成膜すること
ができる。また、熱により溶融し、ロール等により成膜
することも可能である。
【0010】本発明の前記一般式(1)で表わされる高
分子化合物は、前記一般式(2)で表わされるスチレン
又はα−アルキルスチレンを出発原料として合成でき
る。アルキルスチレンを出発原料とする場合には、ビニ
ル基の同一炭素にベンゼンとアルキル基が結合した化合
物(α,α−2置換体)を用いる方が、異なる炭素に結
合した化合物(α,β−2置換体)を用いる場合より重
合し易い。アルキル置換体を用いる場合の置換基は、メ
チル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル程度が適当
であり、大きすぎるアルキル基を有する化合物は、その
立体障害のため重合速度が極端に低下する。側鎖のポリ
フェニレンにも片端にアルキル基を導入することができ
る。アルキル基の導入により前記一般式(3)で表わさ
れる化合物の溶媒への溶解性が向上する。前記一般式
(3)においてm′が1乃至2の場合には、必ずしもア
ルキル置換体を用いなくてもモノマーの合成は可能であ
る。フェニレンの重合度mが10を超えると、アルキル
基を長くしても得られる高分子化合物の溶解性が低下す
るので好ましくない。
【0011】モノマーの合成には、以下のような多くの
経路がある。 第1の方法:スチレン又はアルキルスチレンのベンゼン
環をハロゲン化し、続いてグリニャル化したものと、ハ
ロゲン化したポリフェニレンを反応させる方法。 第2の方法:スチレン又はアルキルスチレンのベンゼン
環をハロゲン化し、これとグリニャル化したポリフェニ
レンを反応させる方法。 第3の方法:スチレン又はアルキルスチレンのベンゼン
環をハロゲン化し、リチウムを作用させてハロゲンをリ
チウムで置換し、ハロゲン化したポリフェニレンを反応
させる方法。 第4の方法:ハロゲン化したポリフェニレンにリチウム
を作用させてハロゲンをリチウムで置換し、ベンゼン環
をハロゲン化したスチレン又はアルキルスチレンを反応
させる方法。 第5の方法:ポリフェニレンの片端をビルスマイヤー反
応によってアルデヒド化し、さらにウィッティッヒ反応
によりビニル化した化合物を重合する方法。 第6の方法:ポリフェニレンの片端をフリーデルクラフ
ツ反応によってアシル化し、さらにウィッティッヒ反応
によりビニル化した化合物を重合する方法。
【0012】高分子反応を利用した場合にも、以下のよ
うな多くの反応経路が考えられる。 第7の方法:ベンゼン環をハロゲン化したスチレン又は
アルキルスチレンを重合し、グリニャル化したポリフェ
ニレンを反応させる方法。 第8の方法:スチレン又はアルキルスチレンを重合した
後、ベンゼン環をハロゲン化し、グリニャル化したポリ
フェニレンを反応させる方法。 第9の方法:ベンゼン環をハロゲン化したスチレン又は
アルキルスチレンを重合し、リチウムを作用させてハロ
ゲンをリチウムで置換し、ハロゲン化したポリフェニレ
ンを反応させる方法。 第10の方法:スチレン又はアルキルスチレンを重合し
た後、ベンゼン環をハロゲン化し、リチウムを作用させ
てハロゲンをリチウムで置換し、ハロゲン化したポリフ
ェニレンを反応させる方法。 第11の方法:ベンゼン環をハロゲン化したスチレン又
はアルキルスチレンを重合し、リチウムを作用させてハ
ロゲンをリチウムで置換し、ハロゲン化したポリフェニ
レンを反応させる方法。 第12の方法:スチレン又はアルキルスチレンを重合し
た後、ベンゼン環をハロゲン化し、ハロゲン化したポリ
フェニレンにリチウムを作用させてハロゲンをリチウム
で置換したものを反応させる方法。 さらに、以下の電解重合法もある。 第13の方法:第1から第6の方法により得られるビニ
ルモノマーを電解重合により重合する方法。
【0013】これらの方法のうち、反応の容易さ、収率
の高さからは第1及び第2の方法が最も優れている。第
1の方法と第2の方法は共にグリニャル反応を用い、ス
チレン又はα−アルキルスチレンをグリニャル化するか
(第1の方法)、ポリフェニレンをグリニャル化するか
(第2の方法)の違いである。どちらの方法で得られた
モノマーも容易に重合し、高分子量の化合物を与える。
第3及び第4の方法では副反応が起こり易く、モノマー
の収率が低いという難点がある。第5及び第6の方法は
ポリフェニレンをウィッティッヒ反応によりビニル化す
る方法であるが、工程が複雑で、収率が上がりにくい難
点がある。第7から第12の方法は高分子反応によるも
のであるが、一般的に高分子反応は制御が難しく、反応
効率が低いため反応に長時間を要し、すべてのサイトに
置換基を導入する事が困難である。したがって、前記第
1及び第2の方法が最も優れており、モノマーの収率は
第1の方法で約70%、第2の方法で約95%である。
【0014】前記方法により得られたモノマーをポリマ
ー化するに当っては、適当な溶媒中でラジカル開始剤を
用いて、ラジカル重合によりポリマーを合成することが
できる。溶媒としてはジエチルエーテル等のエーテル、
トルエン等の芳香族溶媒が適する。ラジカル開始剤とし
ては、高分子学会編「高分子の合成と反応(1)」19
92年共立出版(株)発行、第448〜454頁に見ら
れる通常のラジカル開始剤が使用可能で、特に限定され
るものではない。また、プロピレンカーボネイト等の溶
媒に過塩素酸塩、テトラフルオロ朋酸塩、トルエンスル
ホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩等を溶解し
た溶液中に上記モノマーを添加し、電解重合により高分
子化合物を得ることも可能である。
【0015】本発明により得られる高分子化合物は、前
記したようにキャスト法により、あるいは電解重合法に
より重合と同時に直接、電極基板上に製膜でき、種々の
電気化学素子の電極物質として、あるいはエレクトロク
ロミック表示素子におけるエレクトロクロミック材料と
して有利に用いることができる。周知のように、エレク
トロクロミック表示素子は、基本的には透明電極、対向
電極、及びこれら両電極間に介在されたエレクトロクロ
ミック材料及び電解液又は固体電解質から成る。エレク
トロクロミック表示素子を構成する際には、透明電極、
対向電極としてITOを用いることができる。対向電極
が透明性を必要としない場合には、金属、カーボン等通
常の電気化学素子と同様な電極を用いることができる。
エレクトロクロミック材料の発色・変色を促進するため
の支持電解質としては、イオン解離性の塩で、溶液ない
しは固体電解質に良好な溶解性を示し、発色基の発色を
確保できる程度に電子供与性を有するアニオンを含む塩
であれば特に限定されない。例えば、LiClO4 、K
ClO4 、NaClO4 、LiBF4 、KBF4 、Na
BF4 、LiAsF6 、KAsF6 、NaAsF6 等が
使用可能である。また、固体電解質としては、ポリエチ
レンオキサイド、ポリビニルアルコール、プロピレンカ
ーボネイトのゲル化物等が挙げられるが、これらに限定
されるものではなく、高分子学会編「高分子新素材便
覧」1989年丸善(株)発行、第74〜77頁に挙げ
られている高分子固体電解質を用いることができる。
【0016】
【実施例】以下、実施例を示して本発明について具体的
に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるもので
ないことはもとよりである。
【0017】実施例1 フラスコ中でマグネシウム0.405gと4−ブロモ−
4′−n−ペンチルビフェニル5.00gをテトラヒド
ロフラン20ml中でマグネシウムが消失するまで攪拌
した。得られた溶液を、4−クロロ−α−メチルスチレ
ン2.51g、ジクロロ−1,3−ビス(ジフェニルフ
ォスフィノプロパン)ニッケル(II)0.072gをテ
トラヒドロフラン15mlに溶解した溶液に約0℃でゆ
っくりと滴下した。35℃で2.5時間、室温で13時
間攪拌した後、1N塩酸400mlに滴下し、さらに1
時間攪拌して反応を停止した。水洗後、ろ過し、ジエチ
ルエーテルで抽出し、目的物を分離し、ポリマー合成用
のモノマーとした。得られたモノマーのIRスペクトル
を図1に示す。収率は約95%であった。得られたモノ
マー0.50gをトルエン4mlに溶解し、アゾビスイ
ソブチロニトリル0.028gを添加して、90℃で1
0時間攪拌した。得られた重合物をヘキサン中で再沈し
て精製した。重合の収率は約90%であった。精製した
重合物をテトラヒドロフランに溶解し、ITOガラス上
にキャストして薄膜を調製した。発色は可逆的で、酸化
により赤色に発色し、還元により元の透明に戻った。調
製されたポリマーのIRスペクトルを図2に、可視紫外
スペクトルを図3に示す。
【0018】実施例2 フラスコ中でマグネシウム0.4008gと4−クロロ
−α−メチルスチレン2.51g、ヨウ素0.05gを
テトラヒドロフラン15ml中でマグネシウムが消失す
るまで攪拌した。得られた溶液を、4−ブロモ−4′−
n−ペンチルビフェニル5g、ジクロロ−1,3−ビス
(ジフェニルフォスフィノプロパン)ニッケル(II)
0.051gをテトラヒドロフラン20mlに添加した
溶液に、約0℃でゆっくりと滴下した。さらに35℃で
2.5時間攪拌した後、1N塩酸500mlに滴下し、
ろ過物をさらに1N塩酸500ml中で1時間攪拌して
反応を完全に停止した。水洗後、ろ過し、ジエチルエー
テルで抽出し、目的物を分離し、ポリマー合成用のモノ
マーとした。収率は約70%であった。得られたモノマ
ー0.50gをトルエン4mlに溶解し、アゾビスイソ
ブチロニトリル0.028gを添加して、90℃で10
時間攪拌した。得られた重合物をヘキサン中で再沈して
精製した。重合の収率は約90%であった。精製した重
合物をテトラヒドロフランに溶解し、ITOガラス上に
キャストして薄膜を調製した。発色は可逆的で、酸化に
より赤色に発色し、還元により元の透明に戻った。調製
されたポリマーのIRスペクトルは図2と同様であっ
た。また可視紫外スペクトルは図3と同様であった。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る高分子化合
物は、側鎖にポリフェニレン基を有するため、電気化学
的酸化還元により固有の発色・変色を示す。さらに、溶
媒に可溶で、塗布により製膜が可能である。また、本発
明に係る高分子化合物は、溶媒に可溶であって、キャス
ト等の方法により大面積への製膜が可能であり、エレク
トロクロミック表示素子のエレクトロクロミック材料
や、対向電極材料、各種電気化学素子の電極物質として
極めて実用的かつ有利に用いることができる。さらに本
発明の方法によれば、上記高分子化合物をグリニャルカ
ップリング反応及び通常の重合開始剤を用いたラジカル
重合又は電解重合法により高収率で合成できるので、経
済性、生産性等の点においても大きな利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で合成されたモノマーのIRスペクト
ルを示すグラフである。
【図2】実施例1で合成された重合体のIRスペクトル
を示すグラフである。
【図3】実施例1で製造された重合体膜のドープ、脱ド
ープ後の可視紫外吸収スペクトルの変化を示すグラフで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 12/00 G02F 1/15

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 式中、R 水素又はアルキル基、 は水素又はア
    ルキル基(但し、メチル基を除く。)、mは2以上の整
    数、nは10以上の整数である。)で表わされる発色変
    色材料。
  2. 【請求項2】 下記一般式(2) 式中、Rは水素又はアルキル基、Xはハロゲン原子
    である。)で表わされる化合物と、下記一般式(3) 式中、Rは水素又はアルキル基(但し、メチル基を
    除く。)、Xはハロゲン原子、m′は1以上の整数であ
    る。)で表わされる化合物をグリニャル反応を利用して
    カップリングし、得られるモノマーを重合することを特
    徴とする請求項1に記載の発色変色材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 透明電極と、対向電極と、該透明電極と
    対向電極との間に介在されたエレクトロクロミック材料
    と支持電解質とからなるエレクトロクロミック表示素子
    において、上記エレクトロクロミック材料として、前記
    請求項1に記載の発色変色材料を用いたことを特徴とす
    るエレクトロクロミック表示素子。
JP5302207A 1993-11-09 1993-11-09 フェニレン化合物を側鎖に有する新規発色変色材料 Expired - Lifetime JP2915266B2 (ja)

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