JP2001172293A - フェロセンービピリジン誘導体 - Google Patents

フェロセンービピリジン誘導体

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JP2001172293A
JP2001172293A JP37185099A JP37185099A JP2001172293A JP 2001172293 A JP2001172293 A JP 2001172293A JP 37185099 A JP37185099 A JP 37185099A JP 37185099 A JP37185099 A JP 37185099A JP 2001172293 A JP2001172293 A JP 2001172293A
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Masaki Minami
昌樹 南
Masaaki Kobayashi
正明 小林
Keizo Igai
慶三 猪飼
Yoshinori Nishikitani
禎範 錦谷
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Nippon Mitsubishi Oil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規なフェロセン系ビオロゲン色素の提供。 【解決手段】 下記の一般式で表わされるフェロセン−
ビピリジン誘導体。 【化1】 (式中、R1は炭素数1〜20のアルキレン基を示し、
2は炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、ア
リール基、置換アリール基及びアラルキル基から選ばれ
る炭化水素残基を示す。X-およびY-はハロゲンアニオ
ン、ClO4 -、BF 4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -
CH3COO-、CH3(C64)SO3 -等の対アニオン
を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なフェロセン
−ビピリジン誘導体に関する。このフェロセン−ビピリ
ジン誘導体は、導電性材料、フォトクロミック材料、調
光ガラスなどの透過型素子、自動車等の防眩ミラー、装
飾用ミラー等の反射型素子、表示素子などとして有用な
エレクトロクロミック素子に利用可能である。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ビオ
ロゲン色素として使用可能な新規化合物を提供すること
にある。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明に係る新規なビオ
ロゲン色素、すなわち、フェロセン−ビピリジン誘導体
は、下記の一般式(1)で表わされる。
【化2】 (式中、R1は炭素数1〜20のアルキレン基を示し、
2は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10の
アルケニル基、炭素数6〜18のアリール基、該アリー
ル基の一部が炭素数1〜6のアルキル基、アルコキシ基
又は炭素数6〜8のアリール基にて置換された置換アリ
ール基及び炭素数7〜18のアラルキル基から選ばれる
炭化水素残基を示す。X-及びY-は同一でも異なってい
てもよく、それぞれ個別にハロゲンアニオン、Cl
4 -、BF4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF 6 -、CH3
OO-及びCH3(C64)SO3 -から選ばれる対アニオ
ンを示す。)
【0004】
【発明の実施の形態】以下、本発明の新規化合物につい
て詳細に説明する。一般式(1)で表される化合物は、
フェロセン構造とビピリジウムイオン対構造を有する有
機化合物である。式中のR1は炭素数1〜20、好まし
くは、1〜10のアルキレン基を示し、その好適な具体
例としては、メチレン、トリメチレン、テトラメチレ
ン、ペンタメチレン基が挙げられる。R2は炭素数1〜
20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭
素数6〜18のアリール基、該アリール基の一部が炭素
数1〜6のアルキル基、アルコキシ基又は炭素数6〜8
のアリール基にて置換された置換アリール基及び炭素数
7〜18のアラルキル基からなる群から選ばれる炭化水
素残基を示す。R2がアルキル基である場合、その炭素
数は1〜20、好ましくは1〜10の範囲にある。この
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、i
−プロピル基、n−プロピル基、n−ブチル基、t−ブ
チル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキ
シル基などが例示される。R2がアルケニル基である場
合、その炭素数は1〜20、好ましくは1〜10の範囲
にある。このアルケニル基としては、例えば、ビニル
基、アリル基などが例示される。R2がアリール基であ
る場合、その炭素数は6〜18、好ましくは6〜12の
範囲にある。このアリール基としては、例えば、フェニ
ル基、ナフチル基などが代表例として挙げられる。R2
が置換アリール基である場合、該置換アリール基とは、
前記アリール基の好ましくは1〜3個の水素が、アルキ
ル基、アルコキシ基又はアリール基にて置換されたアリ
ール基を意味し、置換するアルキル基及びアルコキシ基
の炭素数は、1〜6、好ましくは1〜3の範囲にあり、
同じく置換するアリール基の炭素数は、6〜8の範囲に
ある。従って、上記の置換アリール基としては、例え
ば、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、クメニ
ル基、メシチル基、メトキシフェニル基、ジメトキシフ
ェニル基、エトキシフェニル基、ビフェニル基、メトキ
シナフチル基、ジメトキシナフチル基などが挙げられ
る。なお、この場合の置換位置は特に限定されない。例
えば、置換フェニル基の場合を例にとれば、オルト位、
メタ位、パラ位のいずれでもよい。R2がアラルキル基
である場合、その炭素数は7〜18、好ましくは7〜1
2の範囲にある。このアラルキル基としては、例えば、
ベンジル基、フェネチル基などが例示できる。
【0005】一般式(1)に包含される化合物の具体例
を構造式で以下に示す。なお、式中のPhはフェニル基
を、Meはメチル基を、Etはエチル基を示す。
【化3】
【化4】
【0006】本発明に係る有機化合物の製造方法は特に
は限定されないが、その一例を示せば、例えば、R2
アルキル基やアルケニル基、アラルキル等の場合、次の
ようにして製造することができる。
【化5】 すなわち、フェロセンの一方のシクロペンタジエニル環
に結合しているアルキル基の末端に、ハロゲンあるいは
トシル基などの脱離基を有するフェロセン誘導体と、
4,4’−ビピリジンとをまず反応させてピリジニウム
塩を得る(上記の反応1参照)。この反応はトルエン、
ジエチルエーテル、アセトンなどの溶媒中で進行させ、
反応温度は0℃〜150℃、好ましくは室温〜100℃
の範囲でが選ばれる。4,4’−ビピリジンは、フェロ
セン誘導体に対して過剰に用いることが好ましく、具体
的には、フェロセン誘導体に対して、1〜50当量、好
ましくは1.5〜20当量用いることで両者は1対1で
反応し、生成物であるピリジニウム塩は反応溶媒中に沈
殿する。沈殿物は濾過によって回収することができる。
続いて、反応1で得たピリジニウム塩を、ハロゲン化ア
ルキルまたはトシル基などの脱離基を有するアルカンと
反応させてビピリジニウム塩を得る(反応2参照)。こ
の反応にはジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチル
スルホキシド(DMSO)などの反応溶媒が使用され、
反応温度は0℃〜100℃、好ましくは室温〜80℃の
範囲で選ばれる。この反応ではピリジニウム塩に対して
過剰のハロゲン化アルキル等を用いることが、反応速度
を飛躍的に向上させる上で好ましく、具体的には、ピリ
ジニウム塩に対して、1〜100当量、好ましくは1.
5〜20当量使用する。なお、ピリジニウム塩をビピリ
ジニウム塩に転化させる際に、ハロゲン化アルキルを使
用するとアルキル基が導入されるが、なお、アルケニル
基またはアリール基を導入したい場合には、それぞれに
対応するハロゲン化物を使用し、アルキル基を導入する
条件と同様の条件で反応を行うことで所望のアルケニル
基またはアリール基を導入することもできる。反応後
は、貧溶媒としてジエチルエーテル、トルエン等を反応
溶液に加え、析出した沈殿物を濾過することにより、ビ
ピリジニウム塩を得ることができる。そして、得られた
ビピリジニウム塩を更に水、メタノールなどにより再結
晶することで精製することができる。こうして得られた
ビピリジニウム塩の対アニオンの交換(反応3参照)
は、一般式(1)でいうアニオン(X-、Y-に相当)の
リチウム塩、ナトリウム塩あるいはアンモニウム塩など
の飽和水溶液を用い、再結晶を行うことで容易に達成で
きる。
【0007】また、例えば、R2がアリール基や置換ア
リール基の場合、次のようにして製造することができる
(Scheme2)。
【化6】 Scheme2に示した反応1は、4,4‘−ビピリジンとジ
ニトロクロロベンゼンを1対1の比で反応する。反応溶
媒に通常アルコール類あるいはTHF,DMFなどを用
いることができ、反応温度は通常50℃〜還流温度,反
応時間は通常2時間〜48時間行うことで、ジニトロベ
ンゼンを導入することができる。次に一当量以上のアニ
リン類を用い、水、アルコール類を溶媒とし、還流温度
で24時間〜48時間程度反応することで目的のアリー
ル基を導入することができる(反応2)。更にフェロセ
ン誘導体の導入は、アルキル基末端にハロゲンあるいは
トシル基などの脱離基を有するフェロセン誘導体とアル
コール、THF、DMFなどの溶液中の反応で行われ
る。仕込み量は、ビピリジル誘導体に対してフェロセン
誘導体を過剰に用いることが好ましい。反応温度は室温
〜150℃、好ましくは40℃〜100℃の範囲で行わ
れる。具体的にはフェロセン誘導体を、1〜20当量、
好ましくは1.1〜5当量用いることで,反応時間10
時間〜7日間でフェロセン誘導体を導入することができ
る。反応後は、貧溶媒としてジエチルエーテル、トルエ
ン等を加え、沈殿物を濾過し、目的物を得ることができ
る。更に水、メタノールなどにより再結晶することで精
製することができる。対アニオンの交換は、対応する過
剰のリチウム塩あるいはナトリウム塩、アンモニウム塩
などの飽和水溶液中にビピリジニウム塩の水、DMF、
DMSOなどの溶液を室温にて添加することで可能である。
生成する沈殿物を濾過し回収することで目的物を得るこ
とができる。更に水、メタノールなどにより再結晶する
ことで精製することができる。
【0008】上に例示した新規有機化合物の製造方法に
おいて、その出発原料であるフェロセン誘導体、すなわ
ち、フェロセンの一方のシクロペンタジエニル環に結合
したアルキル基のアルキル基末端に、ハロゲンあるいは
トシル基などの脱離基を有するフェロセン誘導体は、次
に例示する方法で合成することができる。アルキル基の
炭素数が1または2である場合
【化7】
【化8】 アルキル基の炭素数が1または2の場合は、市販のフェ
ロセンカルボン酸を、水素化リチウムアルミニウムなど
により還元することでアルコール体とし、このアルコー
ル体の水酸基を常法に従ってハロゲン化またはトシル化
することによって、目的とするフェロセン誘導体を得る
ことができる。アルキル基の炭素数が3以上である場合
【化9】 アルキル基の炭素数が3以上である場合は、フェロセン
とジカルボン酸無水物等とのフリーデルクラフト反応
は、塩化アルミニウムを触媒に使用して常法通り行うこ
とができる。得られたケトカルボン酸を、続いて水素化
リチウムアルミニウム/塩化アルミニウムなどにより還
元してアルコール体に変換する。この場合、エーテル、
テトラヒドロフラン(THF)などのエーテル系の溶媒
を使用することが好ましく、反応温度は0℃〜加熱還流
の範囲が好ましい。この反応はまず水素化リチウムアル
ミニウムを1〜5当量用いてケトカルボン酸を還元した
後、塩化アルミニウムを水素化リチウムアルミニウムと
同当量添加し、脱アルコールを行うことで末端に水酸基
を有するアルコール体を得ることができる。そして、得
られたアルコール体の水酸基を常法に従ってハロゲン化
またはトシル化することによって、目的とするフェロセ
ン誘導体を得ることができる。
【0009】本発明のフェロセン−ビピリジン誘導体
は、導電性材料、フォトクロミック材料、調光ガラスな
どの透過型素子、自動車等の防眩ミラー、装飾用ミラー
等の反射型素子、表示素子などとして有用なエレクトロ
クロミック素子に利用可能であり、特にエレクトロクロ
ミック素子に好適に用いることができる。エレクトロク
ロミック素子に用いる場合は、公知の態様に適用可能で
あるが、例えば、2枚の導電基板間に本発明の誘導体を
含有する電解質媒体を挟持し、かかる基板間に電圧を印
可する方法が挙げられる。本発明で使用される2枚の導
電基板の少なくとも一方は透明導電基板であり、他方
は、同様の透明導電基板でもよく、導電電磁線、典型的
には光を反射できる反射性導電基板でもよい。前記電解
質としては、公知のものが使用でき、例えば、液系電解
質、ゲル化液系電解質あるいは固体系電解質等を用いる
ことができる。本発明においては、特に固体系電解質が
望ましい。液系電解質としては、溶媒に塩類、酸類、ア
ルカリ類等の支持電解質を溶解したもの等を用いること
ができる。この場合の溶媒としては、支持電解質を溶解
できるものであれば特に限定されないが、特に極性をす
るものが好ましい。具体的には水の外、メタノール、エ
タノール、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネ
ート、ジメチルスルホキシド、ジメトキシエタン、アセ
トニトリル、γ−ブチロラクトン、スルホラン、1、3
ージオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、1,2
−ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどの有機極
性溶媒が挙げられ、好ましくは、プロピレンカーボネー
ト、エチレンカーボネート、ジメチルスルホキシド、ジ
メトキシエタン、アセトニトリル、γ−ブチロラクト
ン、スルホラン、1、3ージオキサン、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒ
ドロフランなどの有機極性溶媒が挙げられる。これらは
単独もしくは混合物として使用できる。支持電解質とし
ての塩類も特に限定されず、各種のアルカリ金属塩、ア
ルカリ土類金属塩などの無機イオン塩や4級アンモニウ
ム塩や環状4級アンモニウム塩、四級ホスホニウム塩な
どがあげられ、具体的にはLiClO4 、LiSCN、
LiBF4、LiAsF6 、LiCF3SO3、LiP
6、LiI、NaI、NaSCN、NaClO4、Na
BF4、NaAsF6、KSCN、KCl等のLi、N
a、Kのアルカリ金属塩等や、(CH34NBF4
(C254NBF4、(n−C494NBF4、(C2
54NBr、(C254NClO4、(n−C49
4NClO4等の4級アンモニウム塩および環状4級アン
モニウム塩等もしくはこれらの混合物が好適なものとし
て挙げられる。支持電解質としての酸類も特に限定され
ず、無機酸、有機酸などが使用でき、これには硫酸、塩
酸、リン酸類、スルホン酸類、カルボン酸類など包含さ
れる。支持電解質としてのアルカリ類も特に限定され
ず、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ムなどが使用できる。ゲル化液系電解質としては、前記
液系電解質に、さらにポリマーを含有させたり、ゲル化
剤を含有させたりして粘稠液としたもの若しくはゲル状
としたもの等が使用できる。この場合に使用されるポリ
マーは特には限定されず、例えば、ポリアクリロニトリ
ル、カルボキシメチルセルロース、ポリ塩化ビニル、ポ
リエチレンオキサイド、ポリウレタン、ポリウレタン、
ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアミド、
ポリアクリルアミド、セルロース、ポリエステル、ポリ
プロピレンオキサイド、ナフィオンなどが使用できる。
ゲル化剤も特には限定されず、例えば、オキシエチレン
メタクリレート、オキシエチレンアクリレート、ウレタ
ンアクリレート、アクリルアミド、寒天などが使用でき
る。なお、ゲル化液系電解質は、ポリマーの前駆体モノ
マーやゲル化剤の前駆体を液系電解質と混合してこれを
セル内に注入した後、重合又はゲル化させることで対向
する導電基板の間に挟持させることができる。固体系電
解質としては、室温で固体であり、かつイオン導電性を
有するものであれば特に限定されず、その具体例として
は、ポリエチレンオキサイド、オキシエチレンメタクリ
レートのポリマー、ナフィオン、ポリスチレンスルホン
酸、などを挙げることができ、特にオキシアルキレンメ
タクリレート系化合物、オキシアルキレンアクリレート
系化合物またはウレタンアクリレート系化合物を前駆体
の主成分とし、当該前駆体を重合することによって得ら
れる高分子化合物等を用いた高分子固体電解質が好まし
い。一例として、高分子固体電解質は、単官能アクリロ
イル変性ポリアルキレンオキシド及び/又は多官能アク
リロイル変性ポリアルキレンオキシドと、前記の有機極
性溶媒と、前記支持電解質を含む組成物を前駆体とし、
当該前駆体を固化することにより得られる高分子固体電
解質等が挙げられる。もちろん、上記以外の態様の他、
他の用途にも好適に使用できる。
【0010】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに何ら制限されるものではな
い。実施例1 4−フェロセニルブチルトシレートの合成
【化10】 フェロセニルブタノール7.9g(30.8mmol)をピリジン200m
lに溶解し、氷冷下トシルクロリド8.6g(45.1mmol)を徐
々に添加した。添加後7時間攪拌した。反応終了後、水
にてクエンチ、クロロホルムにて抽出、有機層を希塩
酸、飽和NaHCO3aq、水にて順次洗浄した後、乾燥、濾
過、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラム
(200g、ヘキサン(hex)/エチルエーテル(Et2O)=6/1)に
て精製し、目的のトシル体8.6g(20.9mmol、68%)を得
た。1−(4−フェロセニルブチル)−4−(4’−ピリジ
ル)−ピリジニウム トシレートの合成
【化11】 上記のトシル体4.5g(10.9mmol)と、4,4’−ビピリジ
ン17.0g(0.11mol)をトルエンに溶解し、60℃にて4日間
加熱攪拌した。生成した沈殿を濾別し、トルエン、イソ
プロパノール(IPA)にて洗浄し、目的のモノピリジ
ニウム塩(5.0g、8.78mmol、81%)を得た。1−(4−フェロセニルブチル)−1’−メチル−4,
4’−ビピリジニウムトシレート アイオダイドの合成
【化12】 上記のモノピリジニウム塩5.0g(8.78mmol)をDMF100m
lに溶解し、ヨウ化メチル8.2ml(0.132mol)を添加し、室
温にて15時間攪拌した。反応液をエーテル300mlに注
入し、析出物を濾過し、乾燥してビピリジニウム塩6.0g
(8.43mmol,96%)を得ることができた。1 H NMRスペクトル(ppm) 9.38,8.71(m,8H),7.49,7.11(m,4H),4.65(t,2H),4.45(s,
3H),4.10,4.05(s,9H),2.35(t,2H),2.31(s,3H),2.05(m,2
H),1.53(m,2H)1−(4−フェロセニルブチル)−1’−メチル−4,
4’−ビピリジニウムビス(テトラフルオロボレート)
の合成
【化13】 上記のビピリジニウム塩6.0g(8.43mmol)を、水100mlに
加熱溶解し、NaBF4の飽和水溶液15mlを添加した。
析出した沈殿を濾過し、さらに水にて再結晶し、本発明
の新規化合物であるフェロセン−ビピリジン誘導体を4.
3g(7.34mmol,87%)得ることができた。 1H NMRスペクトル(ppm) 9.40,8.73(m,8H),4.68(t,2H),4.45(s,3H),4.10,4.05(s,
9H) 2.35(t,2H),2.00(m,2H),1.51(m,2H)13 C NMRスペクトル(ppm) 148.57,148.17,146.60,145.73,126.54,126.04,88.04,6
8.28,67.75,66.91,60.78,48.01,30.68,28.31,26.93 また、このフェロセン−ビピリジン誘導体のNMRスペ
クトルを図1に示す。実施例2 1−(4−フェロセニルブチル)−1’−ヘプチル−
4,4’−ビピリジニウムトシレート アイオダイドの
合成
【化14】 上記のモノピリジニウム塩2.8g(4.9mmol)をDMF40ml
に溶解し、ヨウ化ヘプチル8ml(0.049mol)を添加し、60
℃にて3時間攪拌した。反応液をエーテル200mlに注入
し、析出物を濾過して乾燥し、ビピリジニウム塩2.0g
(2.8mmol,57%)を得た。1 H NMRスペクトル(ppm) 9.37,8.77(m,8H),7.49,7.11(m,4H),4.69(t,4H),4.10,4.
05(s,9H)2.37(t,2H) ,2.31(s,3H),1.99(m,2H),1.52(m,2
H),1.27(m,8H), 0.87(t,3H)1−(4−フェロセニルブチル)−1’−ヘプチル−
4,4’−ビピリジニウムビス(テトラフルオロボレー
ト)の合成
【化15】 上に得ビピリジニウム塩2.2g(2.7mmol)を水/MeOH
の混合液 15mlに加熱溶解し、NaBF4の飽和水溶液5m
lを添加した。析出した沈殿を濾過し、さらに水にて再
結晶することで本発明の新規化合物であるフェロセン−
ビピリジン誘導体を1.7g(2.5mmol,93%)得ることができ
た。 1H NMRスペクトル(ppm) 9.37,8.77(m,8H),4.69(t,4H),4.10,4.05(s,9H),2.37(t,
2H),1.99(m,2H),1.52(m,2H),1.27(m,8H),0.87(t,3H)13 C NMRスペクトル(ppm) 148.60,145.69,126.60,126.55,88.04,68.27,67.74,66.9
9,60.92,60.80,30.97,30.68,28.31,28.01,26.93,25.35,
21.92 13.86実施例3 1−(4−フェロセニルブチル)−1’−ヘプチル−
4,4’−ビピリジニウムビス(テトラフルオロボレー
ト)の合成
【化16】 実施例2の処方において、ヨウ化ヘプチルに代えてベン
ジルブロマイドを用いてビピリジニウム塩を得た。続い
て実施例2と同様にアニオンの交換を行い、本発明の新
規化合物であるフェロセン−ビピリジンを2段階の反応
にて収率46%で得ることができた。 1H NMRスペクトル(ppm) 9.36,8.78(m,8H),7.52-7.05(m,5H),6.01(s,3H),4.62(t,
2H),4.10,4.05(s,9H),2.38(t,2H),2.02(m,2H),1.51(m,2
H)13 C NMRスペクトル(ppm) 148.62,148.21,146.51,145.23,142.52,129.01,128.50,1
28.21,126.54,126.04,88.00,68.18,67.65,66.94,62.98,
48.33,30.52, 28.33,26.95実施例4 クロロメチルフェロセンの合成
【化17】 水素化リチウムアルミニウム2.5g(63.3mmol)をエーテル
50gに溶解し、この溶液にフェロセニルカルボン酸10.8g
(46.9mmol)のエーテル100ml溶液を徐々に滴下し、室温
にて攪拌した。反応終了後、水にてクエンチし、クロロ
ホルムにて抽出後、有機層を希塩酸、NaHCO3の飽
和水溶液にて順次洗浄した後、乾燥、濾過、減圧濃縮
し、アルコール体を得た。続いて得られたアルコール体
をエーテル100mlに溶解し、塩化カルシウム5.0gを加
え、窒素雰囲気下にて塩化水素を吹き込んだ。反応終了
後、析出物を濾過し、減圧濃縮してクロロメチルフェロ
センを得た。1−(フェロセニルメチル)−4−(4’−ピリジル)
−ピリジニウム クロライドの合成
【化18】 上に得たクロロメチルフェロセンと、4,4’−ビピリ
ジ70.0g(0.45mol)をトルエンに溶解し、24時間攪拌し
た。生成した沈殿を濾別し、トルエン、IPAにて洗浄
し、モノピリジニウム塩(7.8g、20.2mmol、43%)を得
た。1 H NMRスペクトル(ppm) 9.09,8.81,8.45,7.92(m,8H),5.86(s,2H),4.72,4.63,4.5
1,(s,9H)1−(フェロセニルメチル)−1’−メチル−4,4’
−ビピリジニウム クロライド アイオダイドの合成
【化19】 モノピリジニウム塩(7.8g、20.2mmol)をDMF100mlに
溶解し、ヨウ化メチル12.2ml(0.20mol)を添加し、室温
にて15時間攪拌した。反応液をエーテル300mlに注入
し、析出物を濾過して乾燥し、ビピリジニウム塩10.0g
(18.8mmol,94%)を得た。1 H NMRスペクトル(ppm) 9.15,8.74(m,8H),5.71(s,2H),4.81(s,3H),4.66,4.53,4.
49,(s,9H)1−(フェロセニルメチル)−1’−メチル−4,4’
−ビピリジニウムビス(テトラフルオロボレート)の合
【化20】 上に得たビピリジニウム塩10.0g(18.8mmol)を、水100ml
に加熱溶解し、NaBF4の飽和水溶液15mlを添加し
た。析出した沈殿を濾過し、さらに水にて再結晶して本
発明の新規化合物であるビピリジニウム塩6.2g(11.4mmo
l,61%)得た。 1H NMRスペクトル(ppm) 9.17,8.72(m,8H),5.67(s,2H),4.76(s,3H),4.65,4.51,4.
46(s,9H)13 C NMRスペクトル(ppm) 151.23,146.26,145.97,127.8,126.5,78.5,71.10,70,62,
70.2 62.5,49.21実施例5 8−フェロセニルオクチルトシレートの合成
【化21】 フェロセニルオクタノール5.1g(16.2mmol)をピリジン15
0mlに溶解し、氷冷下トシルクロリド4.7g(24.7mmol)を
徐々に添加した。添加後一昼夜攪拌した。反応終了後、
水にてクエンチし、クロロホルムにて抽出後、有機層を
希塩酸、NaHCO3の飽和水溶液にて順次洗浄した
後、乾燥、濾過、減圧濃縮した。得られた残さをシリカ
ゲルカラム(200g、hex/Et2O=6/1)にて精製し、トシル
体4.9g(10.5mmol、65%)を得た。1−(8−フェロセニルオクチル)−4−(4’−ピリ
ジル)−ピリジニウムトシレートの合成
【化22】 上記のトシル体4.9g(10.5mmol)と、4,4’−ビピリジ
ン17.0g(0.11mol)をトルエンに溶解し、60℃にて4日間
加熱攪拌した。生成した沈殿を濾過、トルエン、IPA
にて洗浄し、モノピリジニウム塩(4.2g、6.72mmol、64
%)を得た。1−(8−フェロセニルオクチル)−1’−メチル−
4,4’−ビピリジニウムトシレート アイオダイドの
合成
【化23】 上記のモノピリジニウム塩4.2 g(6.72mmol)を、DMF1
00mlに溶解し、ヨウ化メチル8.0ml(0.128mol)を添加
し、室温にて一昼夜攪拌した。反応液をエーテル300ml
に注入し、析出物を濾別して乾燥し、目的のビピリジニ
ウム塩4.0g(5.22mmol,78%)を得た。1 H NMRスペクトル(ppm) 9.42,8.81(m,8H),7.40,7.15(m,4H),4.73(t,2H),4.52(s,
3H),4.11,4.05(s,9H),2.32(s,3H),2.12(t,2H),1.82-1.1
0(m,12H)1−(8−フェロセニルオクチル)−1’−メチル−
4,4’−ビピリジニウムビス(テトラフルオロボレー
ト)の合成
【化24】 得られたビピリジニウム塩4.0g(5.22mmol)を水100mlに
加熱溶解し、これにNaBF4の飽和水溶液15mlを添加
した。析出した沈殿を濾別し、さらに水にて再結晶する
ことで本発明の新規化合物であるフェロセンービピリジ
ン誘導体を3.1g(4.83mmol,93%)得ることができた。 1H NMRスペクトル(ppm) 9.42,8.81(m,8H),4.73(t,2H),4.52(s,3H), 4.11,4.05
(s,9H) 2.12(t,2H),1.82-1.10(m,12H)13 C NMRスペクトル(ppm) 150.21,148.53,145.10,126.62,126.50,87.34,68.22,67.
70,67.02,60.51,47.21,30.84,28.52,28.33,28.21,28.1
5,27.42,25.35実施例6 N−(2,4−ジニトロフェニル)−ピリジニウム塩の
合成
【化25】 4,4’−ビピリジル50g(0.32mol)と2,4−ジニトロ
クロロベンゼン65g(0.32mol)をエタノール300mlに溶解
し、24時間加熱還流した。反応後、エーテル1.5lに反
応液を注入し、析出した沈殿を回収し、N−(2,4−
ジニトロフェニル)−ピリジニウム塩70g(0.19mol)を得
ることができた。N−フェニル−ピリジニウム塩の合成
【化26】 N−(2,4−ジニトロフェニル)−ピリジニウム塩40
g(0.11mol)とアニリン21g(0.22mol)を水300mlに溶解
し、2日間加熱還流した。反応後、減圧濃縮し、得られ
た残差をメタノールに溶解し、エーテルにて最沈殿させ
精製し、目的のN−フェニル−ピリジニウム塩29g(0.15
mol)を得ることができた。1 H NMRスペクトル 9.55(2H),8.91(2H),8.81(2H),8.19(2H),7.98-7.94(2H),
7.78-7.76(3H) 4−フェロセニルブチルイオダイドの合成
【化27】 フェロセニルブタノール13.5g(52.3mmol)とヨウ化ナト
リウム23.5g(0.16mol)をアセトニトリル200mlに溶解
し、トリメチルシリルクロリド20ml(0.16mol)を徐々に
添加した後5時間攪拌した。反応終了後、エーテルにて
希釈し、水にてクエンチ、エーテルにて抽出、有機層を
水、希Na223水溶液にて順次洗浄した後、乾燥、濾
過、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラム
(200g、hex/Et2O=6/1)にて精製し、目的のヨウ素体1
0.6g(28.8mol、55%)を得た。1H NMRスペクトル 4.05,4.00(9H),3.18(2H),2.36(2H),1.81(2H),1.60(2H)N−4−(フェロセニルブチル)−N’−フェニル−ビ
ピリジニウム塩の合成
【化28】 N−フェニル−ピリジニウム塩5g(18.6mmol)と4−フェ
ロセニルブチルイオダイド6.8g(18.6mmol)をエタノール
50mlに溶解し、60℃にて2日間攪拌した。反応後,エー
テル中に注入し、析出した沈殿を回収し、更にメタノー
ル/エーテルにて再沈殿しビピリジニウム塩を得た。1 H NMRスペクトル 9.67(2H),9.41(2H),8.94-.89(4H),7.97,7.81(5H),4.74
(2H),4.11,4.00(9H),2.39(2H) ,2.04(2H),1.55(2H) N−(4−フェロセニルブチル)−N’−フェニル−ビ
ピリジニウム塩の塩交換
【化29】 ビピリジニウム塩2g(3.1mmol)を水に溶解し、飽和Na
BF4水溶液を添加した。析出した沈殿物を回収し目的
のビピリジニウム塩を得ることができた。1 H NMRスペクトル 9.65(2H),9.40(2H),8.94-8.87(4H),7.97-7.95,7.83-7.7
9(5H),4.73(2H),4.13,4.00(9H),2.36(2H) ,2.00(2H),1.
54(2H) 実施例7 N−メトキシフェニル−ピリジニウム塩の合成
【化30】 N−(2,4−ジニトロフェニル)−ピリジニウム塩30
g(84mmol)と、p-アニシジン20g(0.16mol)を水300mlに溶
解し、2日間加熱還流した。反応後、減圧濃縮し、得ら
れた残渣をメタノールに溶解し、エーテルにて再沈殿さ
せ精製し、目的のN−メトキシフェニル−ピリジニウム
塩21g(71mmol)を得ることができた。1 H NMRスペクトル 9.45(2H),8.90(2H),8.75(2H),8.14(2H),7.90(2H),7.30
(3H),3.91(3H) N−(4−フェロセニルブチル)−N’−メトキシフェ
ニル−ビピリジニウム塩の合成
【化31】 N−メトキシフェニル−ピリジニウム塩5g(16.7mmol)
と、4−フェロセニルブチルイオダイド6.1g(16.6mmol)
をエタノール50mlに溶解し、60℃にて2日間攪拌した。
反応後、エーテル中に注入し、析出した沈殿を回収し、
更にメタノール/エーテルにて再沈殿し精製した。1 H NMRスペクトル 9.62(2H),9.42(2H),8.90(4H),7.91,7.32(4H),4.74(2H),
4.11,4.00(9H),3.91(3H),2.38(2H) ,2.04(2H),1.55(2H) N−(4−フェロセニルブチル)−N’−メトキシフェ
ニル−ビピリジニウム塩の塩交換
【化32】 ビピリジニウム塩2g(3.0mmol)を水に溶解し、飽和Na
BF4水溶液を添加した。析出した沈殿物を回収し目的
のビピリジニウム塩を得ることができた。1 H NMRスペクトル 9.64(2H),9.39(2H),8.92(4H),7.91,7.31(4H),4.72(2H),
4.14,4.00(9H),3.92(3H), 2.35(2H) ,2.04(2H),1.54(2
H) 実施例8 クロロメチルフェロセンの合成
【化33】 水素化リチウムアルミニウム2。5g(63.3mmol)をエーテル
50gに溶解し,この溶液にフェロセニルカルボン酸10.8g
(46.9mmol)のエーテル100ml溶液を徐々に滴下し、室温
にて攪拌した。反応終了後、水にてクエンチ、クロロホ
ルムにて抽出、有機層を希塩酸、飽和NaHCO3水溶液、水
にて順次洗浄した後、乾燥、濾過、減圧濃縮し、アルコ
ール体を得た。続いて得られたアルコール体をエーテル
100mlに溶解し、塩化カルシウム5.0gを加え、窒素雰囲
気下にて塩化水素を吹き込んだ。反応終了後、濾過、減
圧濃縮し、目的のクロロメチルフェロセンを得た。N−(フェロセニルメチル)−N‘−フェニル−ビピリ
ジニウム塩の合成
【化34】 得られたクロロメチルフェロセン8.7g(37mmol)と、N−
フェニル−ピリジニウム塩10g(37mmol)をエタノール50m
lに溶解し、室温にて4日間攪拌した。反応後、エーテ
ル中に注入し、析出した沈殿を回収し、更にメタノール
/エーテルにて再沈殿し精製した。1 H NMRスペクトル(ppm) 9.65(2H),9.40(2H),8.94-8.87(4H),7.97-7.95,7.83-7.7
9(5H)5.82(s,2H),4.70,4.68-4.45,(s,9H) 実施例9 8−フェロセニルオクチルトシレートの合成
【化35】 フェロセニルオクタノール5.1g(16.2mmol)をピリジン15
0mlに溶解し、氷冷下トシルクロリド4.7g(24.7mmol)を
徐々に添加した。添加後一昼夜攪拌した。反応終了後、
水にてクエンチ、クロロホルムにて抽出、有機層を希塩
酸、飽和NaHCO3水溶液、水にて順次洗浄した後、乾燥、
濾過、減圧濃縮した。得られた残さをシリカゲルカラム
(200g、hex/Et2O=6/1)にて精製し、目的のトシル体4.
9g(10.5mmol、65%)を得た。N−(8−フェロセニルオクチル)−N’−フェニル−
ビピリジニウム塩の合成
【化36】 得られたトシル体4.9g(10.5mmol)と、N−フェニル−ピ
リジニウム塩10g(37mmol)をエタノール50mlに溶解し、
60℃にて4日間攪拌した。反応後、エーテル中に注入
し、析出した沈殿を回収し、更にメタノール/エーテル
にて再沈殿し精製した。1 H NMRスペクトル 9.64(2H),9.39(2H),8.92(4H),8.02-7.82(9H),4.67(2H),
4.12,3.98(9H),2.35(2H),2.24(3H),2.10-1.42(12H) N−(8−フェロセニルオクチル)−N’−フェニル−
ビピリジニウム塩の塩交換
【化37】 ビピリジニウム塩3g(4.1mmol)を水に溶解し,飽和Na
BF4水溶液を添加した。析出した沈殿物を回収し目的
のビピリジニウム塩を得ることができた。1 H NMRスペクトル 9.61(2H),9.37(2H),8.91(4H),8.08-7.78(9H),4.68(2H),
4.14,4.00(9H),2.33(2H) , 2.21(3H),2.12-1.54(12H) 参考例1 ITO被覆された透明ガラス基板の周辺部に、溶液注入
口の部分を除いてエポキシ系接着剤を線状に塗布し、こ
の上に、同じくITO被覆された透明ガラス基板を、I
TO面が向かい合うように重ね合わせ、加圧しながら接
着剤を硬化させ、注入口付き空セルを作製した。他方
で、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレー
ト(新中村化学工業株式会社製 M40GN)[オキシ
エチレンユニット数4]1.0g、ポリエチレングリコ
ールジメタクリレート(新中村化学工業株式会社製 9
G)[オキシエチレンユニット数9]0.02g、γ−
ブチロラクトン 4.0g、1−(4−イソプロピルフ
ェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−
オン0.02g、3−(5−メチル−2H−ベンゾトリ
アゾール−2−イル)−5−(1−メチルエチル)−4
−ヒドロキシベンゼンプロパン酸0.15gの混合溶液
に、テトラフルオロホウ酸リチウムを1.0M、以下の
式で表される化合物を30mMの濃度になるように添加
し、均一溶液を得た。
【化38】 この溶液を脱気後、上述のようにして作成したセルの注
入口より注入した。注入口をエポキシ系接着剤で封止し
た後、両面から蛍光灯の光を当ててセル内の溶液を硬化
させ、エレクトロクロミック素子(調光ガラス)を得
た。この調光ガラスは組み立てた時点では着色しておら
ず、透過率は約80%であった。また、電圧を印可する
と応答性に優れ、良好なエレクトロクロミック特性を示
した。すなわち、1.0Vの電圧を印可すると青色に着
色し、633nmの波長の光の透過率は約20%となっ
た。また10秒毎に着消色を繰り返したが、約200時
間経過後も消え残りなどが発生することはなかった。参考例2 メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート
(新中村化学工業株式会社製 M40GN)[オキシエ
チレンユニット数4]1.0g、ポリエチレングリコー
ルジメタクリレート(新中村化学工業株式会社製 9
G)[オキシエチレンユニット数9]0.02g、プロ
ピレンカーボネート 4.0g、1−(4−イソプロピ
ルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−
1−オン0.02g、3−(5−メチル−2H−ベンゾ
トリアゾール−2−イル)−5−(1−メチルエチル)
−4−ヒドロキシベンゼンプロパン酸0.15gの混合
溶液に、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウ
ム塩を0.1M、以下の式で表される化合物を30mM
の濃度になるように添加し、均一溶液を得た。
【化39】 この溶液を脱気後、参考例1と同様に作成したセルの注
入口より注入した。注入口をエポキシ系接着剤で封止し
た後、両面から蛍光灯の光を当ててセル内の溶液を硬化
させ、エレクトロクロミック素子(調光ガラス)を得
た。この調光ガラスは組み立てた時点では着色しておら
ず、透過率は約80%であった。また、電圧を印可する
と応答性に優れ、青緑色に着色し良好なエレクトロクロ
ミック特性を示した。すなわち、1.0Vの電圧を印可
すると青緑色に着色し、633nmの波長の光の透過率
は約25%となった。また10秒毎に着消色を繰り返し
たが、約1000時間経過後も消え残りなどが発生する
ことはなかった。参考例3 発色剤に下式化合物を用いた以外は、参考例2と同様に
エレクトロクロミック素子(調光ガラス)を作製した。
【化40】 この調光ガラスは組み立てた時点では着色しておらず、
透過率は約76%であった。また、電圧を印可すると応
答性に優れ、緑色に着色し良好なエレクトロクロミック
特性を示した。すなわち、1.0Vの電圧を印可すると
青緑色に着色し、633nmの波長の光の透過率は約2
2%となった。また10秒毎に着消色を繰り返したが、
約1000時間経過後も消え残りなどが発生することは
なかった。参考例4 発色剤に下式化合物を用い、一方の基板をITO被覆さ
れた反射層付きのガラス基板を用いた以外は,参考例2
と同様にエレクトロクロミック素子(エレクトロクロミ
ックミラー)を作製した。
【化41】 この素子は組み立てた時点では着色しておらず、反射率
は約70%であった。また、電圧を印可すると応答性に
優れ、緑色に着色し良好なエレクトロクロミック特性を
示した。すなわち、1.0Vの電圧を印可すると青緑色
に着色し、633nmの波長の光の反射率は約8%とな
った。また10秒毎に着消色を繰り返したが、約500
時間経過後も消え残りなどが発生することはなかった。参考例5 発色剤に下式化合物を用いた以外は、参考例2と同様に
エレクトロクロミック素子(調光ガラス)を作製した。
【化42】 この調光ガラスは組み立てた時点では着色しておらず、
透過率は約80%であった。また、電圧を印可すると応
答性に優れ、緑色に着色し良好なエレクトロクロミック
特性を示した。すなわち、1.0Vの電圧を印可すると
青緑色に着色し、633nmの波長の光の透過率は約2
0%となった。また10秒毎に着消色を繰り返したが、
約1000時間経過後も消え残りなどが発生することは
なかった。
【0011】
【発明の効果】本発明の新規な物質は導電性材料、フォ
トクロミック材料、調光ガラスなどの透過型素子、自動
車等の防眩ミラー、装飾用ミラー等の反射型素子、表示
素子などとして有用なエレクトロクロミック素子に好適
に用いることができる。特に好適な用途としては、係る
化合物をエレクトロクロミック活物質として用いること
を特徴とするエレクトロクロミック素子が挙げられる。
エレクトロクロミック素子において、エレクトロクロミ
ック活物質として本発明の化合物を用いる場合、当該化
合物は通常電解質層に分散させても、別途エレクトロク
ロミック層を形成してもよいが、前者が好ましい。な
お、電解質層としては、公知のものに広く適用でき、液
体状、固体状のいずれでも構わなく、特に高分子固体電
解質が好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得たフェロセン−ビピリジン誘導体の
NMRスペクトル。
【図2】実施例2で得たフェロセン−ビピリジン誘導体
のNMRスペクトル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 猪飼 慶三 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日石三 菱株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 錦谷 禎範 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日石三 菱株式会社中央技術研究所内 Fターム(参考) 4H050 AA01 AB76 AB78 AB91 AB92 WB11 WB21

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式にて表されるフェロセン−ビ
    ピリジン誘導体。 【化1】 (式中、R1は炭素数1〜20のアルキレン基を示し、
    2は炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、炭
    素数6〜18のアリール基、該アリール基の一部が炭素
    数1〜6のアルキル基、アルコキシ基又は炭素数6〜8
    のアリール基にて置換された置換アリール基及び炭素数
    7〜18のアラルキル基から選ばれる炭化水素残基を示
    す。X-及びY-は同一でも異なっていてもよく、それぞ
    れ個別にハロゲンアニオン、ClO4 -、BF4 -、P
    6 -、AsF6 -、SbF6 -、CH3COO-及びCH
    3(C64)SO3 -から選ばれる対アニオンを示す。)
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