JP2001181293A - フェロセン−ビオロゲン誘導体 - Google Patents

フェロセン−ビオロゲン誘導体

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JP2001181293A
JP2001181293A JP37237099A JP37237099A JP2001181293A JP 2001181293 A JP2001181293 A JP 2001181293A JP 37237099 A JP37237099 A JP 37237099A JP 37237099 A JP37237099 A JP 37237099A JP 2001181293 A JP2001181293 A JP 2001181293A
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ferrocene
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Masaki Minami
昌樹 南
Hiroshi Imafuku
浩 今福
Takaya Kubo
貴哉 久保
Yoshinori Nishikitani
禎範 錦谷
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Nippon Mitsubishi Oil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規ビオロゲン誘導体の提供。 【解決手段】 下記の一般式で示されるフェロセン−ビ
オロゲン誘導体。 【化1】 (式中、R1はアルキレン基を、R2は例えばアリール基
を、Arはの2価の芳香族炭化水素基を示し、X-およ
びY-はそれぞれ個別にハロゲンアニオン、ClO 4 -
BF4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、CH3COO-
CH3(C64)SO3 -から選ばれる対アニオンを示
す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なフェロセン
誘導体に関する。係る新規な誘導体は、導電性材料、フ
ォトクロミック材料、調光ガラスなどの透過型素子、自
動車等の防眩ミラー、装飾用ミラー等の反射型素子、表
示素子などとして有用なエレクトロクロミック素子に利
用可能である。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ビオ
ロゲン色素として使用可能な新規化合物と、その化合物
をエレクトロクミック活物資に使用したエレクトロクロ
ミック素子を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明に係るフェロセン
−ビオロゲン誘導体は、下記の一般式(1)で表され
る。
【化2】 式中、R1は炭素数1〜20のアルキレン基を示し、R2
は炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、アリー
ル基またはアラルキル基を示し、Arは炭素数6〜20
の2価芳香族炭化水素基を示し、X-およびY-は同一で
も異なっていてもよく、それぞれ個別にハロゲンアニオ
ン、ClO4 -、BF4 -、PF6 -、AsF 6 -、SbF6 -
CH3COO-、CH3(C64)SO3 -から選ばれる対
アニオンを示す。
【0004】
【発明の実施の形態】一般式(1)で表される化合物
は、フェロセン構造とビピリジウムイオン対構造を有す
る有機化合物である。一般式(1)において、R1は炭
素数1〜20、好ましくは、1〜10のアルキレン基を
示し、その好適な具体例としては、メチレン、トリメチ
レン、テトラメチレン、ペンタメチレン基が挙げられ
る。R2がアルキル基である場合、その炭素数は、1〜
20、好ましくは1〜10の範囲にある。具体的には、
メチル、エチル、プロピル、ペンチル、ヘプチル、オク
チル基などがその例である。R2がアルケニル基である
場合、その炭素数は2〜20、好ましくは2〜10の範
囲にあり、具体的には、アリル、ビニル基が挙げられ
る。R2がアリール基である場合、その炭素数は6〜2
0、好ましくは6〜12の範囲にあり、具体的には、フ
ェニル、トリルなどが挙げられる。R2がアラルキル基
である場合、その炭素数は7〜12、好ましくは7〜1
2の範囲にあり、具体的には、ベンジル、フェネチル、
フェニルプロピル基等が挙げられる。一般式(1)にお
けるArは、2価の芳香族炭化水素基を示し、その炭素
数は6〜20、好ましくは6〜12の範囲にある。2価
の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニレン、ビ
フェニレン、ナフチレンなどのアリーレン基が代表例と
して挙げられる。これらの芳香族炭化水素基は置換基を
有していてもよく、その置換基としては、炭素数1〜1
5、好ましくは1〜6のアルキル基またはアルケニル
基、炭素数6〜12、好ましくは6〜8のアリール基、
シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、炭素数1〜15、
好ましくは1〜6のアルコキシ基、置換のアミノ基等が
挙げられる。2価の芳香族炭化水素基の置換基として
は、特にアルキル基が好ましい。一般式(1)における
-およびY-は同一でも異なっていてもよく、それぞれ
個別にハロゲンアニオン、ClO4 -、BF4 -、PF6 -
AsF6 -、SbF6 -、CH3COO-、CH3(C64
SO3 -から選ばれる対アニオンを示し、ハロゲンアニオ
ンとしては、F―、Cl―、Br―、I―が挙げられ
る。
【0005】一般式(1)で示される化合物の具体例に
は、以下のものが挙げられる。なお、式中のMeはメチル
基を、Etはエチル基を、Prはプロピル基を、Buはブチル
基を、そしてPhはフェニル基をそれぞれ示す。
【化3】
【0006】本発明の一般式(1)で示される有機化合
物の製造方法は、特に限定されないが、例えば次の製造
方法が挙げられる(Scheme1)。
【化4】 Scheme1に示した反応1では、N置換された4,4‘−
ビピリジン塩とジニトロクロロベンゼンとの反応でジニ
トロフェニル基を導入する。通常、仕込み比は1対1の
モル比で行うことができるが、より反応時間を短くする
には、ジニトロクロロベンゼンを過剰に用いること好ま
しい。反応溶媒には、アルコール類あるいはテトラハイ
ドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DM
F)などを用いることができ、反応温度は通常50℃〜
還流温度、反応時間は通常2時間〜48時間の範囲にあ
る。次の反応2は、アニリン誘導体(1級アミノ基を2
つ有する芳香族化合物、例えば、フェニレンジアミン、
ベンジジン、ナフタレンジアミン等)をビピリジン誘導
体に対して1当量以上用い、水溶液中で10〜72時間
加熱還流することでアミノ基を有する芳香族置換基を導
入することができる。反応後は水を減圧濃縮により除去
し、続いて濃縮物をアルコール等に溶解した後、エーテ
ルにて再沈殿させることで目的物を得ることができる。
フェロセン誘導体の導入(反応3)は、アルキル基末端
にハロゲンあるいはトシル基などの脱離基を有するフェ
ロセン誘導体に、反応2で得た生成物を水、アルコー
ル、THF、DMFなどの溶液中で反応させる。この反
応に際しては、NaCO3、NaHCO3、NaOH、K
CO3などを用いることができる。反応温度は室温〜1
50℃、好ましくは40℃〜100℃の範囲にある。フ
ェロセン誘導体と4,4’−ビピリジル誘導体の仕込み
比は、1対1で行うことが好ましい。反応時間1時間〜
4日間でフェロセン誘導体を導入することができる。反
応後は、水を使用した場合は減圧濃縮によりこれを除去
してから、メタノール、DMFなどに溶解し、貧溶媒と
してジエチルエーテル、トルエン等を加え、沈殿物を濾
過し、目的物を得ることができる。更に水、メタノール
などにより再結晶することで精製することができる。対
アニオンの交換は、対応する過剰のリチウム塩あるいは
ナトリウム塩、アンモニウム塩などの飽和水溶液中に、
ビピリジニウム塩の水、DMFまたはDMSO溶液を室温に
て添加することで可能である。生成する沈殿物を濾過し
回収することで目的物を得ることができる。更に水、メ
タノールなどにより再結晶することで精製することがで
きる。
【0007】アルキル基末端にハロゲンあるいはトシル
基などの脱離基を有するフェロセン誘導体の合成方法
は、炭素数の違いにより幾つかの方法がある。 炭素数1の場合
【化5】 炭素数2の場合
【化6】 炭素数3以上の場合
【化7】 アルキル基の炭素数が1または2である場合は、市販の
カルボン酸を水素化リチウムアルミニウムなどにより還
元することでアルコール体を得ることができ、そのアル
コール体のハロゲン化反応あるいはトシル化反応を、常
法通り行うことにより、目的のアルキル基末端にハロゲ
ンあるいはトシル基などの脱離基を有するフェロセン誘
導体を得ることができる。(Scheme2、3)。アルキル
基の炭素数が3以上である場合は、フェロセンとジカル
ボン酸無水物等とのフリーデルクラフト反応を、塩化ア
ルミニウム触媒の存在下に、常法通り行うことによって
ケトカルボン酸を得ることができ、水素化リチウムアル
ミニウム/塩化アルミニウムなどによる還元反応で、ケ
トカルボン酸をアルコール体へと変換する。この場合、
エーテル、THFなどのエーテル系の溶媒を使用するこ
とが好ましく、反応温度は0℃〜加熱還流の範囲が好ま
しい。後段の反応は、水素化リチウムアルミニウムを1
〜5当量用いてケトカルボン酸を還元した後、塩化アル
ミニウムを水素化リチウムアルミニウムと同当量添加
し、脱アルコールを行うことで末端が水酸基であるアル
コール体を得ることができる。このアルコール体のハロ
ゲン化反応あるいはトシル化反応を、常法にて行うこと
により目的アルキル基末端にハロゲンあるいはトシル基
などの脱離基を有するフェロセン誘導体の得ることがで
きる(Scheme4)。
【0008】本発明のフェロセン−ビピリジン誘導体
は、導電性材料、フォトクロミック材料、調光ガラスな
どの透過型素子、自動車等の防眩ミラー、装飾用ミラー
等の反射型素子、表示素子などとして有用なエレクトロ
クロミック素子に利用可能であり、特にエレクトロクロ
ミック素子に好適に用いることができる。エレクトロク
ロミック素子に用いる場合、公知の使用態様が採用可能
であって、例えば、2枚の導電基板間に本発明の上記誘
導体を含有する電解質媒体を挟持し、その基板間に電圧
を印加する方法が挙げられる。エレクトロクロミック素
子に使用される2枚の導電基板は、少なくとも一方が透
明導電基板であり、他方は、同様の透明導電基板でもよ
く、導電電磁線、典型的には光を反射できる反射性導電
基板でもよい。前記電解質としては公知のものが使用で
き、例えば、液系電解質、ゲル化液系電解質あるいは固
体系電解質等を用いることができるが、特に固体系電解
質が望ましい。液系電解質としては、溶媒に塩類、酸
類、アルカリ類等の支持電解質を溶解したもの等を用い
ることができる。この場合の溶媒としては、支持電解質
を溶解できるものであれば特に限定されないが、特に極
性をするものが好ましい。具体的には水の外、メタノー
ル、エタノール、プロピレンカーボネート、エチレンカ
ーボネート、ジメチルスルホキシド、ジメトキシエタ
ン、アセトニトリル、γ−ブチロラクトン、スルホラ
ン、1、3ージオキサン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフランな
どの有機極性溶媒が挙げられ、好ましくは、プロピレン
カーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルスルホ
キシド、ジメトキシエタン、アセトニトリル、γ−ブチ
ロラクトン、スルホラン、1、3ージオキサン、N,N
−ジメチルホルムアミド、1,2−ジメトキシエタン、
テトラヒドロフランなどの有機極性溶媒が挙げられる。
これらは単独もしくは混合物として使用できる。支持電
解質として使用可能な塩類には、各種のアルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩などの無機イオン塩や4級アン
モニウム塩や環状4級アンモニウム塩、四級ホスホニウ
ム塩などがあげられ、具体的にはLiClO4 、LiS
CN、LiBF4、LiAsF6、LiCF3SO3、Li
PF6、LiI、NaI、NaSCN、NaClO4、N
aBF4、NaAsF6、KSCN、KCl等のLi、N
a、Kのアルカリ金属塩等や、(CH34NBF4
(C254NBF4、(n−C494NBF4、(C2
54NBr、(C254NClO4、(n−C49
4NClO4等の4級アンモニウム塩および環状4級アン
モニウム塩もしくはこれらの混合物が好適なものとして
挙げられる。支持電解質として使用可能な酸類には、無
機酸、有機酸などが使用でき、これには硫酸、塩酸、リ
ン酸類、スルホン酸類、カルボン酸類など包含される。
支持電解質として使用可能なアルカリ類には、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどが例示
できる。
【0009】ゲル化液系電解質としては、前記液系電解
質にさらにポリマーを含有させたり、ゲル化剤を含有さ
せることにより粘稠液もしくはゲル状物としたもの等が
使用できる。この場合に使用されるポリマーには、例え
ば、ポリアクリロニトリル、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンオキサイド、ポリウ
レタン、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリメタク
リレート、ポリアミド、ポリアクリルアミド、セルロー
ス、ポリエステル、ポリプロピレンオキサイド、ナフィ
オンなどが使用できる。また、ゲル化剤には、例えば、
オキシエチレンメタクリレート、オキシエチレンアクリ
レート、ウレタンアクリレート、アクリルアミド、寒天
などが使用できる。なお、ゲル化液系電解質は、ポリマ
ーの前駆体モノマーやゲル化剤の前駆体を液系電解質と
混合してこれをセル内に注入した後、重合又はゲル化さ
せることで対向する導電基板の間に挟持させることもで
きる。
【0010】固体系電解質としては、室温で固体であ
り、かつイオン導電性を有するものであれば特に限定さ
れず、その具体例としては、ポリエチレンオキサイド、
オキシエチレンメタクリレートのポリマー、ナフィオ
ン、ポリスチレンスルホン酸、などを挙げることができ
る。特にオキシアルキレンメタクリレート系化合物、オ
キシアルキレンアクリレート系化合物またはウレタンア
クリレート系化合物を前駆体の主成分とし、当該前駆体
を重合することによって得られる高分子化合物等を用い
た高分子固体電解質が好ましい。その一例として、単官
能アクリロイル変性ポリアルキレンオキシドおよび/ま
たは多官能アクリロイル変性ポリアルキレンオキシド
と、前記の有機極性溶媒と、前記支持電解質を含む組成
物を前駆体とし、当該前駆体を固化することにより得ら
れる高分子固体電解質等が挙げられる。
【0011】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに何ら制限されるものではな
い。実施例1 N−(2,4−ジニトロフェニル)−ビピリジニウム塩
の合成
【化8】 N−メチルピリジニウム塩50g(0.24mol)と2,4−ジニ
トロクロロベンゼン49g(0.24mol)をエタノール500mlに
溶解し、24時間加熱還流した。次いで、反応液をエー
テル1.5 lに注入し、析出した沈殿を回収してN−
(2,4−ジニトロフェニル)−ビピリジニウム塩61g
(0.15mol)を得ることができた。N−アミノフェニル−ビピリジニウム塩の合成
【化9】 N−(2,4−ジニトロフェニル)−ビピリジニウム塩
30g(73mmol)とフェニレンジアミン12g(0.11mol)を水300
mlに溶解して2日間加熱還流した。しかる後、反応液を
減圧濃縮し、得られた残渣をメタノールに溶解し、エー
テルにて再沈殿させて精製し、目的のN−アミノフェニ
ル−ピリジニウム塩16g(48mmol)を得ることができた。1 H NMRスペクトル 9.65 (2H),9.45(2H),8.98(4H),8.18-7.94(4H),4.32(3H) 元素分析 計算値 C: 61.09, H:5.13, N:12.57 実測値 C: 61.02, H:4.95, N:12.68N−(4−フェロセニルブチル)アミノフェニル−N’
−メチル−ビピリジニウム塩の合成
【化10】 N−アミノフェニル−ピリジニウム塩5g(15mmol)、4−
フェロセニルブチルイオダイド5.5 g(15mmol)およびNa2
CO3をエタノール50mlに溶解し、60℃にて一昼夜攪拌し
た。次いで、得られた反応液をエーテル中に注入し、析
出した沈殿を回収して水に加熱溶解し、NaBF4を加えて
析出した沈殿物を回収した。更にメタノール/エーテル
にて再沈殿し目的のビピリジニウム塩を得た。1 H NMRスペクトル 9.57(2H),9.45(2H),8.92-8.93(4H),8.21-7.95(4H),4.32
(3H),4.21,4.07(9H) 3.21(2H),2.45(2H) ,2.00(2H),1.51(2H) 元素分析 計算値 C: 54.99, H:4.91, N:6.21 実測値 C: 54.75, H:4.85, N:6.41実施例2 N−(2,4−ジニトロフェニル)−ビピリジニウム塩
の合成
【化11】 N−ヘプチルピリジニウム塩50g(0.17mol)と2,4−ジ
ニトロクロロベンゼン35g(0.17mol)をエタノール400ml
に溶解して24時間加熱還流した。次いで、反応液をエ
ーテル1.5 lに反応液を注入し、析出した沈殿を回収し
てN−(2,4−ジニトロフェニル)−ビピリジニウム
塩49g(0.10mol)を得ることができた。N−アミノフェニル−ビピリジニウム塩の合成
【化12】 N−(2,4−ジニトロフェニル)−ビピリジニウム塩
20g(40mmol)とフェニレンジアミン8.7g(80mmol)を水200
mlに溶解して2日間加熱還流した。しかる後、反応液を
減圧濃縮し、得られた残渣をメタノールに溶解し、エー
テルにて再沈殿させて精製し、目的のN−アミノフェニ
ル−ピリジニウム塩12.5g(30mmol)を得ることができ
た。1 H NMRスペクトル 9.65 (2H),9.45(2H),8.98(4H),7.98-7.94(4H), 4.67(2
H),2.00(2H),1.34(8H),0.92(3H) 元素分析 計算値 C: 66.02, H:6.99, N:10.04 実測値 C: 65.91, H:6.89, N:10.36N−(4−フェロセニルブチル)アミノフェニル−N’
−ヘプチル−ビピリジニウム塩の合成
【化13】 N−アミノフェニル−ビピリジニウム塩5g(12mmol)、4
−フェロセニルブチルイオダイド4.4g(12mmol)およびNa
2CO3をエタノール50mlに溶解し、60℃にて一昼夜攪拌し
た。しかる後、反応液をエーテル中に注入し、析出した
沈殿を回収して水に加熱溶解し、NaBF4を加え、析出し
た沈殿物を回収した。更にメタノール/エーテルにて再
沈殿し目的のビピリジニウム塩を得た。1 H NMRスペクトル 9.67(2H),9.41(2H),8.99-8.93(4H),8.13-7.95(4H),4.67
(4H),4.07,4.00(9H) 3.25(2H),2.34(2H) ,2.00(4H),1.51(2H),1.32(8H),0.95
(3H) 元素分析 計算値 C: 58.38, H:5.96, N:5.52 実測値 C: 58.11, H:5.85, N:5.40実施例3 N−アミノビフェニル−ビピリジニウム塩の合成
【化14】 N−(2,4−ジニトロフェニル)−ビピリジニウム塩
20g(49mmol)とベンジジン18.0g(0.1mol)を、水300mlに
溶解して2日間加熱還流した。次いで、反応液を減圧濃
縮し、得られた残渣をメタノールに溶解し、エーテルに
て再沈殿させ精製し、目的のN−アミノビフェニル−ピ
リジニウム塩12g(30mmol)を得ることができた。1 H NMRスペクトル 9.67(2H),9.42(2H),9.00-8.83(4H),8.12-7.82(4H),7.65
-7.25(4H),4.32(3H) 元素分析 計算値 C: 67.32, H:5.16, N:10.24 実測値 C: 66.98, H:5.00, N:10.06N−(4−フェロセニルブチル)アミノビフェニル−
N’−メチル−ビピリジニウム塩の合成
【化15】 N−アミノフェニル−ピリジニウム塩10g(24mmol)、4
−フェロセニルブチルイオダイド8.8 g(24mmol)およびN
a2CO3を、エタノール50mlに溶解して60℃にて一昼夜攪
拌した。次いで、反応液をエーテル中に注入し、析出し
た沈殿を回収して水に加熱溶解し、NaBF4を加えて析出
した沈殿物を回収した。更にメタノール/エーテルにて
再沈殿し目的のビピリジニウム塩を得た。1 H NMRスペクトル 9.57(2H),9.54(2H),8.90-8.87(4H),8.21-7.85(4H),7.54
-7.34(4H),4.35(3H),4.12,4.00(9H), 3.31(2H),2.38(2
H) ,2.03(2H),1.55(2H) 元素分析 計算値 C: 59.00, H:4.95, N:5.58 実測値 C: 58.77, H:4.78, N:5.31実施例4 ITO被覆された透明ガラス基板の周辺部に、溶液注入
口の部分を除いてエポキシ系接着剤を線状に塗布し、こ
の上に、同じくITO被覆された透明ガラス基板を、I
TO面が向かい合うように重ね合わせ、加圧しながら接
着剤を硬化させ、注入口付き空セルを作製した。他方
で、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレー
ト(新中村化学工業株式会社製 M40GN)[オキシ
エチレンユニット数4]1.0g、ポリエチレングリコ
ールジメタクリレート(新中村化学工業株式会社製 9
G)[オキシエチレンユニット数9]0.02g、プロ
ピレンカーボネート 4.0g、1−(4−イソプロピ
ルェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1
−オン0.02g、3−(5−メチル−2H−ベンゾト
リアゾール−2−イル)−5−(1−メチルエチル)−
4−ヒドロキシベンゼンプロパン酸0.15gの混合溶
液に、テトラフルオロホウ酸テトラブチルアンモニウム
塩を0.1M、以下の式で表される化合物を30mMの
濃度になるように添加し、均一溶液を得た。
【化16】 この溶液を脱気後、上述のようにして作成したセルの注
入口より注入した。注入口をエポキシ系接着剤で封止し
た後、両面から蛍光灯の光を当ててセル内の溶液を硬化
させ、エレクトロクロミック素子(調光ガラス)を得
た。この調光ガラスは組み立てた時点では着色しておら
ず、透過率は約80%であった。また、電圧を印可する
と応答性に優れ、青緑色に着色し良好なエレクトロクロ
ミック特性を示した。すなわち、1.0Vの電圧を印加
すると青緑色に着色し、633nmの波長の光の透過率
は約25%となった。また10秒毎に着消色を繰り返し
たが、約200時間経過後も消え残りなどが発生するこ
とはなかった。実施例5 下に示す発色剤を用いた以外は実施例4と同様にしてエ
レクトロクロミック素子を作製した。
【化17】 この調光ガラスは組み立てた時点では着色しておらず、
透過率は約75%であった。また、電圧を印加すると応
答性に優れ、青緑色に着色し良好なエレクトロクロミッ
ク特性を示した。すなわち、1.0Vの電圧を印加する
と青緑色に着色し、633nmの波長の光の透過率は約
25%となった。また10秒毎に着消色を繰り返した
が、約200時間経過後も消え残りなどが発生すること
はなかった。実施例6 下に示す発色剤を使用した以外は実施例4と同様にして
エレクトロクロミック素子を作製した。
【化18】 この調光ガラスは組み立てた時点では着色しておらず、
透過率は約75%であった。また、電圧を印加すると応
答性に優れ、青緑色に着色し良好なエレクトロクロミッ
ク特性を示した。すなわち、1.0Vの電圧を印加する
と青緑色に着色し、633nmの波長の光の透過率は約
25%となった。また10秒毎に着消色を繰り返した
が、約200時間経過後も消え残りなどが発生すること
はなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 貴哉 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日石三 菱株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 錦谷 禎範 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日石三 菱株式会社中央技術研究所内 Fターム(参考) 2K001 AA01 AA08 AA10 CA23 4H050 AA01 AB91 AB92 WB11 4H056 DD04 EA15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(1)で表されるフェロセ
    ン−ビオロゲン誘導体。 【化1】 (式中、R1は炭素数1〜20のアルキレン基を示し、
    2は炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、ア
    リール基またはアラルキル基を示し、Arは炭素数6〜
    20の2価芳香族炭化水素基を示し、X-およびY-は同
    一でも異なっていてもよく、それぞれ個別にハロゲンア
    ニオン、ClO4 -、BF4 -、PF6 -、AsF 6 -、SbF
    6 -、CH3COO-、CH3(C64)SO3 -から選ばれ
    る対アニオンを示す。)
  2. 【請求項2】 Arが炭素数6〜20のアリーレン基、
    アルキルアリーレン基である請求項1記載のフェロセン
    −ビオロゲン誘導体。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のフェロセ
    ン−ビオロゲン誘導体をエレクトロクロミック活物質と
    して用いることを特徴とするエレクトロクロミック素
    子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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