JP2022070461A - 有機化合物、エレクトロクロミック素子、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、および窓 - Google Patents

有機化合物、エレクトロクロミック素子、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、および窓 Download PDF

Info

Publication number
JP2022070461A
JP2022070461A JP2020179538A JP2020179538A JP2022070461A JP 2022070461 A JP2022070461 A JP 2022070461A JP 2020179538 A JP2020179538 A JP 2020179538A JP 2020179538 A JP2020179538 A JP 2020179538A JP 2022070461 A JP2022070461 A JP 2022070461A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrochromic
group
organic compound
substituted
optical filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020179538A
Other languages
English (en)
Inventor
悟史 井川
Satoshi Igawa
憲司 山田
Kenji Yamada
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2020179538A priority Critical patent/JP2022070461A/ja
Publication of JP2022070461A publication Critical patent/JP2022070461A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Abstract

【課題】酸化還元反応により500nm付近の領域の光を吸収して、可逆的に着色、消色する有機化合物を提供する。【解決手段】本開示は、下記一般式(1)で表される有機化合物を提供する。【化1】TIFF2022070461000014.tif68166一般式(1)おいて、X1及びX2は、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、複素環基またはアラルキル基を表し、R1乃至R8は、水素原子または置換基を表し、R9及びR10は、アルキル基またはアリール基を表す。【選択図】図1

Description

本発明は、エレクトロクロミック性を有する有機化合物、エレクトロクロミック素子、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置および窓に関する。
エレクトロクロミック素子は、一対の電極とこの一対の電極の間に配置されているエレクトロクロミック層を有する素子である。一対の電極に電圧を印加することで、エレクトロクロミック層を通過する光の光量を調整する素子である。すなわち、エレクトロクロミック素子は、光の透過率を制御することができる。なお、本明細書においては、エレクトロクロミックをECと省略して記す場合がある。
電気化学的な酸化還元反応により、物質の光学吸収の性質(呈色状態や光透過度)が変化するエレクトロクロミック材料は無機材料、高分子材料、有機低分子材料など種々の材料が知られている。
これらの材料を用いて、自動車の調光ミラーや、電子ペーパー等にEC素子を応用することが行われてきた。これらの装置は、材料の選択によって多様な色調の表示が可能であるという特性を利用しており、これまでも多数のエレクトロクロミック化合物が開発されてきた。
特許文献1には、還元状態で着色する、下記構造式の有機化合物が記載されている。
Figure 2022070461000002
特開2019-137672号公報
エレクトロクロミック素子の実用化に向けて、応用するデバイスの種類や用途によって様々な特性を有する化合物が必要であり、特許文献1に記載されている化合物とは異なる性質のエレクトロクロミック化合物が必要である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされるものであり、酸化還元反応により500nm付近の領域の光を吸収して着色、消色する有機化合物を提供することを目的とする。
本発明は下記一般式(1)で表されることを特徴とする有機化合物を提供する。
Figure 2022070461000003
一般式(1)おいて、X及びXは、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアルコキシ基、置換あるいは無置換のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基および置換あるいは無置換のアラルキル基からそれぞれ独立に選ばれる。
乃至Rは、水素原子及び置換基からそれぞれ独立に選ばれる。前記R乃至Rで表される置換基は、ハロゲン原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアルコキシ基、置換あるいは無置換のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基のいずれかである。
及びR10は、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアリール基のいずれかである。
本発明によれば、酸化還元反応により500nm付近の領域の光を吸収して着色、消色する有機化合物を提供できる。
実施形態に係るエレクトロクロミック素子の一例の断面模式図である。 実施形態に係るエレクトロクロミック素子を含む駆動装置の一例を示す模式図である。 (a)光学フィルタがレンズユニットに配置されている撮像装置の一例の模式図である。(b)光学フィルタが撮像装置に配置されている撮像装置の一例の模式図である。 (a)本実施形態に係るEC素子を用いた窓を示す概観図である。(b)図4(a)のX-X’断面模式図である。 例示化合物A-31の着色状態と消色状態の紫外可視吸収スペクトルを示す図である。 例示化合物A-22の着色状態と消色状態の紫外可視吸収スペクトルを示す図である。 例示化合物A-25の着色状態と消色状態の紫外可視吸収スペクトルを示す図である。
本実施形態に係る有機化合物は、下記一般式(1)で表されることを特徴とする。当該有機化合物はエレクトロクロミック性を有するため、エレクトロクロミック化合物と呼ぶことができる。
Figure 2022070461000004
一般式(1)おいて、X及びXは、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアルコキシ基、置換あるいは無置換のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基および置換あるいは無置換のアラルキル基からそれぞれ独立に選ばれる。X及びXは、上述の中でも、アルキル基、アリール基、アラルキル基であってよい。
乃至Rは、水素原子、置換基からそれぞれ独立に選ばれる。前記R乃至Rで表される置換基は、ハロゲン原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアルコキシ基、置換あるいは無置換のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基のいずれかである。R乃至Rは、上述の中でも、水素原子であってよい。
及びR10は、置換基からそれぞれ独立に選ばれる。前記R及び前記R10で表される置換基は、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基のいずれかである。また、より好ましくはRとR10が同一の置換基である。
本実施形態におけるアルキル基は、炭素原子数1以上20以下であってよい。炭素原子数1以上8以下が好ましく、直鎖状でも、分岐状でも、環状でもよい。また、アルキル基内の水素原子がハロゲン原子、好ましくはフッ素原子に置き換わってもよい。また、アルキル基が有する炭素原子が、エステル基、シアノ基に置き換わってもよい。アルキル基として、具体的には、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、ターシャリーブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基等が挙げられる。
本実施形態に係るアラルキル基は、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。アラルキル基は、置換基を有していてもよく、具体的には、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を有してよい。アルキル基、アルコキシ基が有する水素原子は、ハロゲン原子、好ましくはフッ素原子に置き換わってもよい。
本実施形態に係るアルコキシ基は、炭素原子数1以上20以下であってよい。また、炭素原子数1以上8以下が好ましく、直鎖状でも、分岐状でも、環状でもよい。アルコキシ基として具体的には、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基、ターシャリーブチルオキシ基、オクチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、トリフルオロメチルオキシ基等が挙げられる。また、アルコキシ基が有する水素原子がハロゲン原子に置き換わってもよい。ハロゲン原子に置き換わる場合は、フッ素原子が好ましい。
本実施形態に係るアリール基は、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、フルオランテニル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、テトラセニル基、ペンタセニル基、トリフェニレニル基、ペリレニル基等が挙げられる。アリール基が置換基を有する場合は、ハロゲン原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基の少なくともいずれかを有してよい。アルキル基、アルコキシ基が有する水素原子は、ハロゲン原子、好ましくはフッ素原子に置き換わってもよい。
本実施形態に係る複素環基は、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基、オキサゾリル基、オキサジアゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、ターチエニル基、キノリル基、イソキノリル基、カルバゾリル基等が挙げられる。複素環基が置換基を有する場合は、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基の少なくともいずれかを有してよい。アルキル基、アルコキシ基が有する水素原子は、ハロゲン原子、好ましくはフッ素原子に置き換わってもよい。
本実施形態に係るハロゲン原子として、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
及びXがアルキル基の場合、多孔質電極へ吸着するための吸着基またはその酸エステル基を有してもよい。吸着基またはその酸エステル基の具体例としては、カルボキシル基及びカルボキシルエステル基、スルホン酸基及びスルホン酸エステル基、ホスホン酸基及びホスホン酸エステル基、トリアルコキシシリル基等が挙げられる。さらに、有機溶媒への溶解性を向上するため、アルキル基の末端がピリジニウム、キノリニウム等のイオン性基を有していてもよい。
及びXで表されるアラルキル基およびアリール基が、置換基としてアルキル基、アルコキシ基を有する場合、その末端は、多孔質電極に吸着する吸着基またはその酸エステル基を有してもよく、有機溶媒への溶解性を向上するためにイオン性基を有してもよい。吸着基またはその酸エステル基、イオン性基の具体例は、X及びXで表されるアルキル基で挙げた例と同様である。
一般式(1)で表される有機化合物は、アニオンを伴って存在してよい。アニオンを伴う場合は、以下のように記載される。
Figure 2022070461000005
およびA は、それぞれ独立に一価のアニオンを表す。
アニオンA およびA は、同じでも異なっていてもよく、PF 、ClO 、BF 、AsF 、SbF 、CFSO 、(CFSOなどの陰イオンや、Br、Cl、Iなどのハロゲン陰イオンから選ばれる。好ましくはPF 、ClO 、BF 、CFSO 、(CFSOのいずれかである。また、より好ましくはA とA が同一のアニオンである。
本実施形態に係る有機化合物を製造する方法については特に制限はないが、例えば、以下に示す方法によって製造することができる。X、Xがアルキル基及びアラルキル基の場合、下記一般式(2)で表される有機化合物とハロゲン化物を所定の溶媒中で反応させた後、所望のアニオンを含む塩と所定の溶媒中でアニオン交換反応させることにより得ることができる。
一方、X、Xがアリール基の場合、2,4-ジニトロフェニルハライドと反応させた後、得られた化合物と所望のアリールアミンと反応させ、アニオンを含む塩と所定の溶媒中でアニオン交換反応させることにより得ることができる。また、超原子価ヨウ素化合物と反応させた後、アニオン交換反応させることにより得ることもできる。また、溶媒と反応温度を選択することによって、片側のイミンだけ反応させることもできる。反応を繰り返すことによって、二つのイミンに互いに異なる置換基を導入することも可能である。
Figure 2022070461000006
上記一般式(2)で表される有機化合物の製造方法は特に制限はないが、例えば、以下に示す製造方法に従い製造することができる。合成ルート内のR乃至R10は一般式(1)と同様に水素原子または置換基を表し、Xはハロゲン原子を表しRはアルキル基を表す。
Figure 2022070461000007
中間体1は、3-カルボン酸エステル-4-ハロゲノ-ピリジン誘導体と5-ハロゲノ-キノリン誘導体とのカップリングにより合成することができる。中間体1に塩基存在下、所望のハロゲン体と反応すること中間体2を合成することができる。一般式(2)で表される有機化合物は、中間体2を酸触媒存在下、分子内フリーデル・クラフツ反応を行うことで合成することができる。
以下に本発明に係る有機化合物の具体的な構造式を例示する。但し、本発明に係る化合物はこれらに限定されるものではない。
Figure 2022070461000008
Figure 2022070461000009
Figure 2022070461000010
例示化合物A1乃至A9は、一般式(1)におけるX及びXがアルキル基であり、R及びR10がアルキル基である、例示化合物である。
例示化合物A10乃至A12は、一般式(1)におけるX及びXがアルキル基であり、R及びR10の少なくともいずれかがアリール基である。当該アリール基は特にフェニル基である。
例示化合物A13乃至A23は、一般式(1)におけるX及びXの少なくともいずれかがアリール基、特にフェニル基である。A23は、Rにアルキル基を有している。すなわち、R乃至Rのいずれかに置換基を有する例である。
例示化合物A24乃至A29は、R乃至Rのいずれかに置換基を有する例示化合物である。すなわち、RまたはRに置換基を有する例である。
例示化合物A30及びA31は、X及びXにフッ化メチル基を有する化合物である。すなわち、X1及びX2にハロゲン原子が置換したアルキル基を有する例である。
例示化合物A32乃至A36は、X及びXにヘテロ原子を有する置換基が設けられている。
本実施形態に係る有機化合物は、一般式(1)で表される構造であるため、溶媒に溶解させた場合、高い透明性を有する化合物である。また、本実施形態に係る有機化合物は還元状態において着色する化合物である。還元状態で着色する化合物とは、還元状態における可視光の透過率が、酸化状態における可視光の透過率よりも低い化合物である。
本実施形態に係る有機化合物は、周辺温度に対して安定な着色を示すエレクトロクロミック材料であり、EC素子、それを用いた光学フィルタ、レンズユニットおよび撮像装置等に利用することができる。
≪EC素子≫
本実施形態に係るEC化合物は、エレクトロクロミック素子のエレクトロクロミック層として用いることができる。以下、図面を参照しながら本実施形態に係るエレクトロクロミック素子について説明する。
図1のEC素子1は、一対の透明基板10と、一対の電極11、一対の電極の間に配置されているEC層12を有する。一対の電極は、スペーサー13によって、電極間距離が一定となっている。
EC層は、本発明に係る有機化合物を有している。このEC層は、EC化合物からなる層と、電解質からなる層とを有してもよい。また、EC化合物と電解質とを有する溶液としてEC層を設けてもよい。このような形態をEC層が溶液層であるということができる。本実施形態に係るEC素子は、EC層が溶液層であることが好ましい。EC層が溶液層である場合、EC性の有機化合物、溶液、その他の溶解物をまとめて、EC媒体と呼ぶことがある。
次に、本実施形態に係るEC素子を構成する部材について説明する。
電解質としては、イオン解離性の塩であり、かつ溶媒に対して良好な溶解性、固体電解質においては高い相溶性を示すものであれば限定されない。中でも電子供与性を有する電解質が好ましい。これら電解質は、支持電解質と呼ぶこともできる。電解質としては、例えば、各種のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などの無機イオン塩や4級アンモニウム塩や環状4級アンモニウム塩などがあげられる。具体的にはLiClO、LiSCN、LiBF、LiAsF、LiCFSO、LiPF、LiI、NaI、NaSCN、NaClO、NaBF、NaAsF、KSCN、KCl等のLi、Na、Kのアルカリ金属塩等や、(CHNBF、(CNBF、(n-CNBF、(n-CNPF、(CNBr、(CNClO、(n-CNClO等の4級アンモニウム塩および環状4級アンモニウム塩等が挙げられる。
EC化合物および電解質を溶かす溶媒としては、EC化合物や電解質を溶解できるものであれば特に限定されないが、特に極性を有するものが好ましい。具体的には水や、メタノール、エタノール、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルスルホキシド、ジメトキシエタン、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、プロピオンニトリル、ベンゾニトリル、ジメチルアセトアミド、メチルピロリジノン、ジオキソラン等の有機極性溶媒が挙げられる。
さらに、上記EC媒体に、ポリマーやゲル化剤を含有させて粘稠性が高いもの若しくはゲル状としたもの等を用いることもできる。これらポリマーやゲル化剤は、増粘剤と呼ぶこともできる。増粘剤を有し、EC溶液の粘度を増すことで、有機化合物が会合体を形成しにくくなり、吸収スペクトルの温度依存性を低減することができる。したがって、EC溶液は、増粘剤を有することが好ましい。
EC溶液の粘度は、10cP以上5000cP以下であってよく、50cP以上1000cP以下であってよい。EC溶液の粘度は、150cP以下であってよく、好ましくは100cP以下、さらに好ましくは65cP以下である。また、EC溶液の粘度は、20cP以上であってよく、好ましくは50cP以上である。
増粘剤は、EC溶液全体の重量を100wt%とした場合、20wt%以下の重量比であってよい。好ましくは、1wt%以上15wt%以下であり、より好ましくは、5wt%以上10wt%以下である。
上記ポリマーとしては、特に限定されず、例えばポリアクリロニトリル、カルボキシメチルセルロース、ポリ塩化ビニル、ポリアルキレンオキサイド、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアミド、ポリアクリルアミド、ポリエステル、ナフィオン(登録商標)などが挙げられる。ポリメチルメタクリレートやポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドが好ましい。
EC溶液の粘度が高い場合、EC溶液内の分子の動きを抑制できるので、会合を抑制できる場合がある。一方で、EC溶液内の電子の動きを抑制するので、EC素子の応答速度が小さくなるので、粘度が大きすぎるのは好ましくない。
次に、透明基板および透明電極について説明する。透明基板としては、例えば、無色あるいは有色ガラス、強化ガラス等が用いられる他、無色あるいは有色の透明性樹脂が用いられる。なお、本実施形態において透明とは、可視光の透過率が90%以上の透過率であることを示す。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリノルボルネン、ポリアミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。
透明電極の材料としては、例えば、酸化インジウムスズ合金(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化スズ(NESA)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化銀、酸化バナジウム、酸化モリブデン、金、銀、白金、銅、インジウム、クロムなどの金属や金属酸化物、多結晶シリコン、アモルファスシリコン等のシリコン系材料、カーボンブラック、グラファイト、グラッシーカーボン等の炭素材料などを挙げることができる。また、ドーピング処理などで導電率を向上させた導電性ポリマー、例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸の錯体なども好適に用いられる。
さらに、電極上に多孔質電極を有していてもよい。多孔質電極は表面及び内部に微細孔を有した多孔質形状、ロット形状、ワイヤ形状等表面積が大きい材料が好ましい。多孔質電極の材料は、例えば、金属、金属酸化物、カーボン等が適用できる。より好ましくは酸化チタン、酸化スズ、酸化鉄、酸化ストロンチウム、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化タンタル、酸化バナジウム、酸化インジウム、酸化ニッケル、酸化マンガン、酸化コバルト等の金属酸化物である。
スペーサーは、一対の透明電極の間に配置されており、本発明のEC化合物を有するEC層を収容するための空間を与えるものである。具体的には、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム、エポキシ樹脂等を用いることができる。このスペーサーにより、EC素子の電極間距離を保持することが可能である。
本実施形態に係るEC素子は、一対の電極とスペーサーとによって、形成される液体注入口を有してもよい。液体注入口からEC化合物を有する組成物を封入したのちに、封止部材により注入口を覆い、さらに接着剤等で密閉することで素子とすることができる。封止部材は、接着剤とEC化合物が接触しないように隔離する役割も担っている。封止部材の形状は、特に限定されないが、楔形等の先細り形状が好ましい。
本実施形態に係るEC素子の形成方法は特に限定されず、一対の電極基板の間に設けた間隙に、真空注入法、大気注入法、メニスカス法等によって予め調製したEC化合物を含有する液体を注入する方法を用いることができる。
本実施形態に係るEC素子は、本実施形態に係る有機化合物と、この有機化合物とは別種の有機化合物(第2の有機化合物)とを有してもよい。第2の有機化合物は、一種類でも複数種種類でもよく、酸化状態で着色する化合物でも、還元状態で着色する化合物でも、その双方の性質を有する化合物であってもよい。一般式(1)で表される有機化合物は還元状態において着色する化合物なので、第2の有機化合物は、酸化状態で着色する化合物であることが好ましい。酸化状態で着色する化合物とは、酸化状態における可視光の透過率が、還元状態における可視光の透過率よりも低い化合物である。可視光領域のいずれかで透過率が変化すればよく、可視光の全域で透過率が変化しなくてもよい。具体的には、本実施形態に係る有機化合物は、他の色の着色材料と組み合わせることによって、EC素子として所望の色を吸収することができる。着色時における別種の有機化合物は、400nm以上800nm以下の範囲に吸収波長を有することが好ましく、より好ましくは、420nm以上700nm以下に吸収波長を有することである。吸収波長を特定の範囲に有するとは、吸収スペクトルのピークが特定の範囲にあればよい。本発明の有機化合物と他の材料を複数組み合わせることによって、可視領域を全て吸収し、黒色着色するEC素子を作製することもできる。
本実施形態に係るEC素子は、本発明に係る有機化合物と合わせて、5種類以上のEC化合物を有することが好ましい。EC素子を有するフィルタが、各波長の光を均一に吸収しやすいためである。
本実施形態に係る他のEC化合物として、例えば、下記構造式の化合物があげられる。
酸化状態で着色する他のEC化合物としては、オリゴチオフェン系化合物、5,10-ジヒドロ-5,10-ジメチルフェナジン、5,10-ジヒドロ-5,10-ジイソプロピルフェナジンなどのフェナジン系化合物、フェロセン、テトラ-t-ブチルフェロセン、チタノセンなどのメタロセン系化合物、N,N’,N,N’-テトラメチル-p-フェニレンジアミンなどのフェニレンジアミン系化合物、1-フェニル-2-ピラゾリンなどのピラリゾン系化合物などが挙げられる。
還元状態で着色する化合物としては、N,N’-ジヘプチルビピリジニウムジパークロレート、N,N’-ジヘプチルビピリジニウムジテトラフフオロボレート、N,N’-ジヘプチルビピリジニウムジヘキサフルオロホスフェート、N,N’-ジエチルビピリジニウムジパークロレート、N,N’-ジエチルビピリジニウムジテトラフルオロボレート、N,N’-ジエチルビピリジニウムジヘキサフルオロホスフェート、N,N’-ジベンジルビピリジニウムジパークロレート、N,N’-ジベンジルビピリジニウムジテトラフルオロボレート、N,N’-ジベンジルビピリジニウムジヘキサフルオロホスフェート、N,N’-ジフェニルビピリジニウムジパークロレート、N,N’-ジフェニルビピリジニウムジテトラフロロボレート、N,N’-ジフェニルビピリジニウムジヘキサフロロホスフェートなどのビオロゲン系化合物、2-エチルアントラキノン、2-t-ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノンなどのアントラキノン系化合物、フェロセニウムテトラフルオロボレート、フェロセニウムヘキサフルオロホスフェートなどのフェロセニウム塩系化合物、スチリル化系化合物などが挙げられる。
本実施形態において、フェナジン系化合物とは、化学構造中に5,10-ジヒドロフェナジン骨格を含む化合物である。フェナジン系化合物は、5,10-ジヒドロフェナジンに置換基を有する化合物を含む。例えば、5,10-ジヒドロフェナジンの5、10位の水素原子が、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基、フェニル基等のアリール基に置換されてもよい。また、フェナジン系化合物は、5,10-ジヒドロフェナジンに炭素原子数1以上20以下のアルキル基を有する化合物であってよい。また、5,10-ジヒドロフェナジンに炭素原子数1以上20以下のアルコキシ基を有する化合物であってよい。また、5,10-ジヒドロフェナジンに炭素原子数4以上60以下のアリール基を有する化合物であってよい。他の化合物、例えばビオロゲン系化合物、についても同様である。
第2の有機化合物としては、上記の中でもフェナジン系化合物、メタロセン系化合物、フェニレンジアミン系化合物、ピラゾリン系化合物のいずれかであることが好ましい。
本実施形態に係るEC素子が有するEC層に含まれる化合物は、公知の方法により抽出し、分析することで、EC素子に含まれていることを確認することができる。例えば、クロマトグラフィーにより抽出し、NMRで分析することが挙げられる。また、エレクトロクロミック層が固体である場合は、TOF-SIMSなどにより、分析することができる。
≪EC素子の用途≫
本実施形態に係るEC素子は、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、窓材等に用いることができる。
<光学フィルタ>
本実施形態に係る光学フィルタは、EC素子とEC素子に接続されている能動素子を有する。能動素子は、EC素子を駆動し、EC素子を通過する光の光量を調整する能動素子である。能動素子は、例えば、トランジスタ等が挙げられる。トランジスタは活性領域に、InGaZnOなどの酸化物半導体を有してもよい。
光学フィルタは、本実施形態に係るEC素子と、EC素子に接続されている駆動装置とを有している。図2は、EC素子の駆動装置20と、駆動装置20が駆動するEC素子の一例を示す模式図である。本実施形態のEC素子1の駆動装置20は、駆動電源8、抵抗切替器9、および制御器7を有する。
駆動電源8は、EC層に含まれるEC材料が電気化学反応を生じるのに必要な電圧をEC素子に印加する。駆動電圧は一定電圧であることがより好ましい。これは、EC材料が複数種類の材料で構成される場合は、材料の酸化還元電位差やモル吸光係数の差に起因して吸収スペクトルが変化する場合があるため、一定電圧であることが好ましいからである。駆動電源8の電圧印加開始あるいは印加状態の保持は制御器7の信号で行われ、EC素子の光透過率を制御する期間においては、一定電圧の印加状態が保持されている。
制御器7によるEC素子の透過率の制御方法は、用いられる素子に適した方法が採用される。具体的には、所望の透過率の設定値に対して、予め規定されている条件をEC素子1に入力する方法や、透過率の設定値とEC素子1の透過率を比較して、設定値に合うように条件を選択して入力する方法が挙げられる。変化させるパラメータとしては、電圧、電流、デューティー比を挙げることができる。制御器7は、電圧、電流またはデューティー比を変化させることで、EC素子の着色濃度を変化させることができる。
本実施形態において、電圧の変更、電流の変更、パルス幅の変調は、公知の手段を用いることができる。またパルス幅の変調は、以下のように行うこともできる。
抵抗切替器9は、駆動電源8とEC素子を含む閉回路中に、不示図の抵抗R1と抵抗R1よりも大きな抵抗R2とを切り替えて直列に接続するものである。抵抗R1の抵抗値としては、少なくとも素子閉回路の最も大きなインピーダンスよりも小さいことが好ましく、好ましくは10Ω以下である。抵抗R2の抵抗値としては、素子閉回路の最も大きなインピーダンスよりも大きいことが好ましく、好ましくは1MΩ以上である。なお、抵抗R2は空気であっても良い。この場合、厳密には閉回路は開回路となるが、空気を抵抗R2と見なすことで閉回路と考えることができる。
制御器7は、抵抗切替器9に切替信号を送り、抵抗R1と抵抗R2のスイッチングを制御する。
制御器7は、抵抗切替器を有さずに、コンパレーター等を用いて、PWM信号を生成してもよい。
<レンズユニット>
本実施形態に係るレンズユニットは、複数のレンズを有する撮像光学系と、EC素子1を有する光学フィルタとを有している。光学フィルタは、複数のレンズの間またはレンズの外側のいずれに設けられていてもよい。光学フィルタは、レンズの光軸上に設けられることが好ましい。
<撮像装置>
本実施形態の撮像装置は、光学フィルタと、この光学フィルタを通過した光を受光する受光素子と、を有する。撮像装置とは、具体的には、カメラ、ビデオカメラ、カメラ付き携帯電話等が挙げられる。撮像装置は、受光素子を有する本体と、レンズを有するレンズユニットとが分離できる形態であってもよい。ここで撮像装置が、本体と、レンズユニットとで分離できる場合は、撮像時に撮像装置とは別体の光学フィルタを用いる形態も本発明に含まれる。なお、係る場合、光学フィルタの配置位置としては、レンズユニットの外側、レンズユニットと受光素子との間、複数あるレンズの間(レンズユニットが複数のレンズを有する場合)等が挙げられる。
図3(a)光学フィルタがレンズユニットに配置されている撮像装置の一例の模式図であり、図3(b)光学フィルタが撮像装置に配置されている撮像装置の一例の模式図である。
撮像装置100は、レンズユニット102と、撮像ユニット103と、を有する撮像装置である。レンズユニット102は、光学フィルタ101と、複数のレンズ又はレンズ群を有する撮像光学系と、を有する。光学フィルタ101は、上述の本実施形態の光学フィルタである。
レンズユニット102は、例えば、図3(a)において、絞りより後でフォーカシングを行うリアフォーカス式のズームレンズを表している。物体側より順に正の屈折力の第1のレンズ群104、負の屈折力の第2のレンズ群105、正の屈折力の第3のレンズ群106、正の屈折力の第4のレンズ群107の4つのレンズ群を有する。第2のレンズ群105と第3のレンズ群106の間隔を変化させて変倍を行い、第4のレンズ群107の一部のレンズ群を移動させてフォーカスを行う。
レンズユニット102は、例えば、第2のレンズ群105と第3のレンズ群106との間に開口絞り108を有し、また、第3のレンズ群106と第4のレンズ群107との間に光学フィルタ101を有する。レンズユニットを通過する光は、各レンズ群104~107、絞り108および光学フィルタ101を通過するよう配置されており、開口絞り108および光学フィルタ101を用いた光量の調整を行うことができる。
レンズユニット102は、マウント部材(不図示)を介して撮像ユニット103に着脱可能に接続されている。
なお、本実施形態では、レンズユニット102内の第3のレンズ群106と第4のレンズ群107との間に光学フィルタ101が配置されているが、撮像装置100はこの構成に限定されない。例えば、光学フィルタ101は、開口絞り108の前(被写体側)あるいは後(撮像ユニット103側)のいずれにあってもよく、また、第1~第4のレンズ群104~107のいずれの前、後、レンズ群の間にあってもよい。なお、光学フィルタ101を光の収束する位置に配置すれば、光学フィルタ101の面積を小さくできるなどの利点がある。
また、レンズユニット102の構成も上述の構成に限定されず、適宜選択可能である。例えば、リアフォーカス式の他、絞りより前でフォーカシングを行うインナーフォーカス式であっても良く、その他方式であっても構わない。また、ズームレンズ以外にも魚眼レンズやマクロレンズなどの特殊レンズも適宜選択可能である。
撮像ユニット103は、ガラスブロック109と、受光素子110と、を有する。ガラスブロック109は、ローパスフィルタやフェースプレートや色フィルタ等のガラスブロックである。また、受光素子110は、レンズユニットを通過した光を受光するセンサ部であって、CCDやCMOS等の撮像素子が使用できる。また、フォトダイオードのような光センサであっても良く、光の強度あるいは波長の情報を取得し出力するものを適宜利用可能である。
図3(a)のように、光学フィルタ101がレンズユニット102に組み込まれている場合、駆動装置はレンズユニット102内に配置されてもよく、レンズユニット102外に配置されてもよい。レンズユニット102外に配置される場合は、配線を通してレンズユニット102の内のEC素子1と駆動装置を接続し、駆動制御する。
また、上述の撮像装置100の構成では、光学フィルタ101がレンズユニット102の内部に配置されている。しかし、本発明はこの形態に限らず、光学フィルタ101は、撮像装置100内部の適当な箇所に配置され、受光素子110は光学フィルタ101を通過した光を受光するよう配置されていればよい。
例えば、図3(b)に示したように、撮像ユニット103が光学フィルタ101を有していてもよい。図3(b)は、本実施形態の撮像装置の別の一例の構成を説明する図であり、光学フィルタを撮像ユニット103に有する撮像装置の構成の模式図である。図3(b)においては、例えば光学フィルタ101は受光素子110の直前に配置されている。撮像装置自体が光学フィルタ101を内蔵する場合、接続されるレンズユニット102自体が光学フィルタ101を持たなくてもよいため、既存のレンズユニット102を用いた調光可能な撮像装置を構成することが可能となる。
本実施形態の撮像装置100は、光量調整と受光素子の組合せを有する製品に適用可能である。例えばカメラ、デジタルカメラ、ビデオカメラ、デジタルビデオカメラに使用可能であり、また、携帯電話やスマートフォン、PC、タブレットなど撮像装置を内蔵する製品にも適用できる。
本実施形態の撮像装置100によれば、光学フィルタ101を調光部材として用いることにより、調光量を一つのフィルタで適宜可変させることが可能となり、部材点数の削減や省スペース化といった利点がある。
<窓>
本実施形態に係る窓は、EC素子とEC素子に接続されている能動素子を有する。能動素子は、EC素子を駆動し、EC素子を通過する光の光量を調整する能動素子である。能動素子は、例えば、トランジスタ等が挙げられる。トランジスタは活性領域に、InGaZnOなどの酸化物半導体を有していてもよい。本実施形態に係る窓は、透過率可変窓と呼ぶこともできる。
図4(a)は本実施形態に係るEC素子を用いた窓材としての調光窓を示す概観図であり、図4(b)は図4(a)のX-X’断面図を示す模式である。本実施形態の調光窓111は、EC素子1(光学フィルタ)と、それを挟持する透明板113と、全体を囲繞して一体化するフレーム112とから成る。EC素子1は不示図の駆動装置を有しており、駆動装置はフレーム112内に一体化されていても良く、フレーム112外に配置され配線を通してEC素子1と接続されても良い。
透明板113は光透過率が高い材料であれば特に限定されず、窓としての利用を考慮すればガラス素材であることが好ましい。フレーム112の材質は問わないが、EC素子1の少なくとも一部を被覆し、一体化された形態を有するもの全般をフレームとして見なして構わない。図4においてEC素子1は透明板113とは独立した構成部材であるが、例えば、EC素子1の透明基板10を透明板113と見なしても構わない。
係る調光窓は、例えば日中の太陽光の室内への入射量を調整する用途に適用できる。太陽の光量の他、熱量の調整にも適用できるため、室内の明るさや温度の制御に使用することが可能である。また、シャッターとして、室外から室内への眺望を遮断する用途にも適用可能である。このような調光窓は、建造物用のガラス窓の他に、自動車や電車、飛行機、船など乗り物の窓にも適用可能である。
このように、一般式(1)で表わされる有機化合物をEC層12に含むEC素子1を、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、窓材等に用いることができる。本実施形態の光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、窓材のそれぞれは、一般式(1)で表わされる有機化合物単独、あるいは他の波長帯域の着色吸収を有するEC化合物と組み合わせることにより、様々な吸収色を提供することが可能となる。また、本実施形態の光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、窓材のそれぞれは、一般式(1)で表わされる有機化合物を含むため、消色状態における透明性を向上することができる。
また、エレクトロクロミック素子の一方の光の経路に反射部材を設けることで、エレクトロクロミックミラーとすることもできる。エレクトロクロミックミラーは、防眩ミラーとして、自動車に設けられてよい。エレクトロクロミックミラーは、エレクトロクロミック素子と、エレクトロクロミック素子の内部または外部に反射部材とを有することで構成することができる。内部に反射部材を有するとは、エレクトロクロミック素子の電極が反射性であることを示す。外部に反射部材を有するとは、エレクトロクロミック素子の透明電極に接してまたは他の透明部材を介して、反射部材が設けられていることを示す。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明していくが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1<例示化合物A-22の合成>]
Figure 2022070461000011
(1)中間体11の合成
反応容器にキノリン-4-ボロン酸:692mg(4.0mmol)、4-クロロピリジン-3-カルボン酸メチル:755mg(4.4mmol)、1,4-ジオキサン(24ml))、水(0.6ml)を仕込み、窒素で溶存酸素を除去した。次に酢酸パラジウム:54mg(0.24mmol)および、2-ジシクロヘキシルフォスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(S-Phos):197mg(0.48mmol)、炭酸カリウム:1.66g(12mmol)を窒素雰囲気下添加し、100℃にて8時間反応を行った。反応溶液に水を加えて停止させた後、水層を酢酸エチルで抽出し、シリカゲルクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸エチル)により分離精製し、中間体11を得た(759mg、収率77%)。
(2)中間体12の合成
反応容器に、中間体11:529mg(2.0mmol)、無水テトラヒドロフラン(20ml)を仕込み、-5℃に冷却した。次にメチルマグネシウムブロミド溶液:5.3ml(約3.0Mテトラヒドロフラン溶液、16.0mmol)をゆっくり滴下し1時間撹拌した後、室温まで昇温した。この溶液に塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を停止させた後、酢酸エチルで抽出し、シリカゲルクロマトグラフィー(移動相:クロロホルム/メタノール)により分離精製し中間体12を得た(486mg、収率92%)。
(3)中間体13の合成
反応容器に、中間体12:486mg(1.8mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸(5mL)を仕込み、80℃で8時間撹拌した。この溶液を水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、水層を酢酸エチルで抽出し、シリカゲルクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸エチル)により分離精製し、中間体13を得た(412mg、収率91%)。
(4)例示化合物A-22の合成
反応容器に中間体13:138mg(0.56mmol)とビス(4-tert-ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート:1.51g(2.80mmol)、酢酸銅(II)一水和物:18mg(0.10mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(2.5mL)とを加え、100℃にて20時間反応を行った。反応終了後、減圧濃縮し、テトラブチルアンモニウムブロミド(2g)のアセトニトリル溶液(10ml)を加えた。析出した固体を濾過回収し、水に溶解した。これにヘキサフルオロリン酸アンモニウム200mgを溶解した水溶液を滴下し、室温で3時間撹拌を行った。析出した結晶をろ過、水、イソプロピルアルコール、ジエチルエーテルで順次で洗浄し、例示化合物22を250mg(収率:56%)得た。NMR測定によりこの化合物の構造を確認した。
H NMR(DMSO-d,500MHz) σ(ppm):9.98(s,1H),9.94(d,1H),9.58(d,1H),9.54(d,1H),9.41(d,1H),8.53(d,1H),8.33(t,1H),7.95(m,2H),7.84(m,6H),7.66(d,1H),1.99(s,6H)),1.42(s,9H),1.39(s,9H)
[実施例2<例示化合物A-30の合成>]
反応容器に中間体13:99mg(0.4mmol)、1,1,1-トリフルオロ-3-ヨードプロパン:202mg(0.9mmol)、アセトニトリル5mlを反応容器に仕込み、80℃で48時間撹拌を行った。反応終了後、酢酸エチルを加え、析出した結晶をろ過、酢酸エチルで洗浄する事により例示化合物A-30を240mg(収率:80%)得た。NMR測定によりこの化合物の構造を確認した。
H NMR(DMSO-d,500MHz) σ(ppm):9.81(m,2H),9.30(m,2H),9.17(d,1H),8.69(d,1H),8.48(m,2H),5.19(t,2H),4.80(t,2H),2.58(m,2H),2.30(m,2H),1.91(s,6H)
[実施例3<例示化合物A-31の合成>]
例示化合物A-30を75mg(0.1mmol)を水と少量のアセトンに溶解し、ヘキサフルオロリン酸カリウム300mgを溶解した水溶液を滴下し、室温で3時間撹拌を行った。析出した結晶をろ過、アセトニトリル/イソプロピルアルコールで再結晶を行う事により例示化合物A-31を71mg(収率:90%)得た。NMR測定によりこの化合物の構造を確認した。
H NMR(DMSO-d,500MHz) σ(ppm):9.81(m,2H),9.30(m,2H),9.17(d,1H),8.69(d,1H),8.48(m,2H),5.19(t,2H),4.80(t,2H),2.58(m,2H),2.30(m,2H),1.91(s,6H)
[実施例4<例示化合物A-24の合成>]
Figure 2022070461000012
(1)中間体21の合成
反応容器にキノリン-4-ボロン酸:692mg(4.0mmol)、4-クロロ-6-メチルピリジン-3-カルボン酸メチル:817mg(4.4mmol)、1,4-ジオキサン(24ml))、水(0.6ml)を仕込み、窒素で溶存酸素を除去した。次に酢酸パラジウム:54mg(0.24mmol)および、2-ジシクロヘキシルフォスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(S-Phos):197mg(0.48mmol)、炭酸カリウム:1.66g(12mmol)を窒素雰囲気下添加し、100℃にて8時間反応を行った。反応溶液に水を加えて停止させた後、水層を酢酸エチルで抽出し、シリカゲルクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸エチル)により分離精製し、中間体21を得た(781mg、収率75%)。
(2)中間体22の合成
反応容器に、中間体21:56mg(2.0mmol)、無水テトラヒドロフラン(20ml)を仕込み、-5℃に冷却した。次にメチルマグネシウムブロミド溶液:5.3ml(約3.0Mテトラヒドロフラン溶液、16.0mmol)をゆっくり滴下し1時間撹拌した後、室温まで昇温した。この溶液に塩化アンモニウム水溶液を加えて反応を停止させた後、酢酸エチルで抽出し、シリカゲルクロマトグラフィー(移動相:クロロホルム/メタノール)により分離精製し中間体22を得た(490mg、収率88%)。
(3)中間体23の合成
反応容器に、中間体12:490mg(1.8mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸(5mL)を仕込み、80℃で8時間撹拌した。この溶液を水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、水層を酢酸エチルで抽出し、シリカゲルクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸エチル)により分離精製し、中間体23を得た(421mg、収率92%)。
(4)例示化合物A-24の合成
反応容器に中間体23:104mg(0.4mmol)、1-ヨードブタン:166mg(0.9mmol)、DMF5mlを反応容器に仕込み、80℃で16時間撹拌を行った。反応終了後、酢酸エチルを加え、析出した結晶をろ過、酢酸エチルで洗浄し例示化合物A-24を214mg(収率:80%)得た。NMR測定によりこの化合物の構造を確認した。
H NMR(DMSO-d,500MHz) σ(ppm):9.83(d,1H),9.66(s,1H),9.23(s,1H),9.02(d,1H),8.64(d,1H),8.45(m,2H),5.15(t,2H),4.68(t,2H),2.98(s,3H),2.05(m,4H),1.95(m,4H),1.85(s,6H),1.47(m,4H),0.95(m,6H)
[実施例5<例示化合物A-25の合成>]
例示化合物A-24:126mg(0.2mmol)を水に溶解した。ヘキサフルオロリン酸カリウム300mgを溶解した水溶液を滴下し、室温で3時間撹拌を行った。析出した結晶をろ過、イソプロピルアルコール、ジエチルエーテルで順次で洗浄した後、アセトニトリル/イソプロピルアルコールで再結晶を行う事により例示化合物A-25を120mg(収率:90%)得た。NMR測定によりこの化合物の構造を確認した。
H NMR(DMSO-d,500MHz) σ(ppm):9.83(d,1H),9.66(s,1H),9.23(s,1H),9.02(d,1H),8.64(d,1H),8.45(m,2H),5.15(t,2H),4.68(t,2H),2.98(s,3H),2.05(m,4H),1.95(m,4H),1.85(s,6H),1.47(m,4H),0.95(m,6H)
[実施例6]
<EC素子の作製>
電解質として過塩素酸テトラブチルアンモニウムを0.1Mの濃度で炭酸プロピレンに溶解させ、次いで実施例3の例示化合物A-31を40.0mMの濃度で溶解させ、EC媒体を得た。
次いで一対の透明導電膜(ITO)付きのガラス基板の四方の端部に絶縁層(SiO)を形成した。基板間隔を規定するPETフィルム(帝人デュポンフィルム社製メリネックスS(登録商標)、125μm厚)を一対の透明電極膜付きガラス基板の間に配置した。その後、EC媒体注入用の注入口を残して、エポキシ系接着剤により、基板とPETフィルムを接着し、封止し、注入口付き空セルを作製した。次に注入口より、EC媒体を真空注入法により注入後、注入口をエポキシ系接着剤により封止し、EC素子とした。
作製直後のEC素子は可視光領域全域にわたり、80%前後の透過率を示し、高い透明性を有していた。
<EC素子の特性評価>
図5に、この素子の着色状態と消色状態の紫外可視吸収スペクトルを示す。光源には、オーシャンオプティクス社のDH‐2000S重水素、ハロゲン光源を用いた。図5に示す様に、この素子に電圧を2.0V印加すると、例示化合物A-31の還元種に由来する吸収を示し、素子は着色した。さらに、この素子に電圧を-0.5V印加すると消色した。この素子は着色状態と、消色状態と、を可逆的に変化できる。
[実施例7]
例示化合物A-31の代わりに例示化合物A-22を使用した以外は、実施例6と同様の方法により素子を作製し、評価した。図6に、この素子の着色状態と消色状態の紫外可視吸収スペクトルを示す。図6に示す様に、この素子に電圧を2.0V印加すると、例示化合物A-22の還元種に由来する吸収を示し、素子は着色した。さらに、この素子に電圧を-0.5V印加すると消色し、可逆的な着色および消色をした。この素子は着色状態と、消色状態と、を可逆的に変化できる。
[実施例8]
例示化合物A-31の代わりに例示化合物A-25を使用した以外は、実施例6と同様の方法により素子を作製し、評価した。図7に、この素子の着色状態と消色状態の紫外可視吸収スペクトルを示す。図7に示す様に、この素子に電圧を2.0V印加すると、例示化合物A-25の還元種に由来する吸収を示し、素子は着色した。さらに、この素子に電圧を-0.5V印加すると消色し、可逆的な着色および消色をした。この素子は着色状態と、消色状態と、を可逆的に変化できる。
1 EC素子
10 透明基板
11 透明電極
12 EC層
13 スペーサー

Claims (20)

  1. 下記一般式(1)で表されることを特徴とする有機化合物。
    Figure 2022070461000013
    一般式(1)おいて、X及びXは、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアルコキシ基、置換あるいは無置換のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基および置換あるいは無置換のアラルキル基からそれぞれ独立に選ばれる。
    乃至Rは、水素原子および置換基からそれぞれ独立に選ばれる。前記R乃至Rで表される置換基は、ハロゲン原子、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアルコキシ基、置換あるいは無置換のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基のいずれかである。
    及びR10は、置換あるいは無置換のアルキル基、置換あるいは無置換のアリール基のいずれかである。
  2. アニオンであるA 及びアニオンであるA をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の有機化合物。
  3. 前記A と前記A は、同一のアニオンであることを特徴とする請求項2に記載の有機化合物。
  4. 前記Xと前記Xは、前記アルキル基であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の有機化合物。
  5. 前記Xと前記Xは、同じ置換基であることを特徴とする請求項4に記載の有機化合物。
  6. 前記R及びR10は、前記アルキル基であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の有機化合物。
  7. 前記R乃至Rのすべてが水素原子であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の有機化合物。
  8. 一対の電極と、前記一対の電極の間に配置されているエレクトロクロミック層を有するエレクトロクロミック素子であって、
    前記エレクトロクロミック層は、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の有機化合物を含有することを特徴とするエレクトロクロミック素子。
  9. 前記エレクトロクロミック層は、前記有機化合物とは別種のエレクトロクロミック化合物を有することを特徴とする請求項8に記載のエレクトロクロミック素子。
  10. 前記別種のエレクトロクロミック化合物は、フェナジン系化合物、メタロセン系化合物、フェニレンジアミン系化合物、ピラゾリン系化合物のいずれかであることを特徴とする請求項9に記載のエレクトロクロミック素子。
  11. 前記エレクトロクロミック層は、5種類以上のエレクトロクロミック化合物を有することを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子。
  12. 前記エレクトロクロミック層は、溶液層であることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子。
  13. 前記溶液層は、増粘剤を有することを特徴とする請求項12に記載のエレクトロクロミック素子。
  14. 前記増粘剤の重量比は、前記エレクトロクロミック層の重量を100wt%とした場合に、20wt%以下であることを特徴とする請求項13に記載のエレクトロクロミック素子。
  15. 前記溶液層の粘度は、150cP以下であることを特徴とする請求項12乃至14のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子。
  16. 請求項8乃至15のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子と、前記エレクトロクロミック素子に接続されているトランジスタと、を有することを特徴とする光学フィルタ。
  17. 請求項16に記載の光学フィルタと、複数のレンズを有する撮像光学系と、を有することを特徴とするレンズユニット。
  18. 請求項16に記載の光学フィルタと、前記光学フィルタを通過した光を受光する受光素子と、を有することを特徴とする撮像装置。
  19. 請求項8乃至15のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子と、前記エレクトロクロミック素子に接続されているトランジスタと、を有することを特徴とする窓材。
  20. 請求項8乃至15のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子と、前記エレクトロクロミック素子の内部または外部に反射部材とを有することを特徴とするエレクトロクロミックミラー。

JP2020179538A 2020-10-27 2020-10-27 有機化合物、エレクトロクロミック素子、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、および窓 Pending JP2022070461A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020179538A JP2022070461A (ja) 2020-10-27 2020-10-27 有機化合物、エレクトロクロミック素子、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、および窓

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020179538A JP2022070461A (ja) 2020-10-27 2020-10-27 有機化合物、エレクトロクロミック素子、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、および窓

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022070461A true JP2022070461A (ja) 2022-05-13

Family

ID=81534940

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020179538A Pending JP2022070461A (ja) 2020-10-27 2020-10-27 有機化合物、エレクトロクロミック素子、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、および窓

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022070461A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6900202B2 (ja) 有機化合物、エレクトロクロミック素子、エレクトロクロミック装置、光学フィルタ、撮像装置、レンズユニット及び窓材
US9701671B2 (en) Organic compound, electrochromic element containing the same, optical filter, lens unit, imaging device, and window component
JP6598693B2 (ja) 有機化合物、それを有するエレクトロクロミック素子、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、窓材
US10310350B2 (en) Organic compound, electrochromic compound, and electrochromic element, optical filter, lens unit, imaging device, and window component having same
WO2017154681A1 (ja) 有機化合物、エレクトロクロミック素子、エレクトロクロミック装置、光学フィルタ、撮像装置、レンズユニット及び窓材
JP2018024624A (ja) 有機化合物及びそれを有するエレクトロクロミック素子、光学フィルム、レンズユニット、撮像装置
EP3521398B1 (en) Organic compound and electrochromic element
JP6429575B2 (ja) 新規有機化合物およびそれを有するエレクトロクロミック素子
JP7030552B2 (ja) 有機化合物、エレクトロクロミック素子、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置および窓材
JP2017197477A (ja) 有機化合物、及びそれを有するエレクトロクロミック素子、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、窓材
JP6991731B2 (ja) 有機化合物、エレクトロクロミック化合物、及びそれを有するエレクトロクロミック素子、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、窓材
US11815778B2 (en) Organic compound and electrochromic element
JP7030632B2 (ja) 有機化合物、有するエレクトロクロミック素子、光学フィルタ、撮像装置、窓およびエレクトロクロミックミラー
JP2022070461A (ja) 有機化合物、エレクトロクロミック素子、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、および窓
JP7446719B2 (ja) 有機化合物およびそれを有するエレクトロクロミック素子、光学フィルタ、レンズユニット、撮像素子及び窓
US20230416222A1 (en) Organic compound and electrochromic element
JP2021109862A (ja) 有機化合物及びエレクトロクロミック素子
EP3839007B1 (en) Organic compound and electrochromic element
JP7166939B2 (ja) 有機化合物及びエレクトロクロミック素子
JP2021011441A (ja) 有機化合物、およびそれを有するエレクトロクロミック素子、光学フィルム、レンズユニット、撮像装置、窓材
JP6921590B2 (ja) 有機化合物、およびそれを有するエレクトロクロミック素子、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、窓材
WO2020004085A1 (ja) 有機化合物およびそれを有するエレクトロクロミック素子、光学フィルタ、レンズユニット、撮像素子及び窓

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20201105

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20231019

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20231213