JP2017197477A - 有機化合物、及びそれを有するエレクトロクロミック素子、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、窓材 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動電圧が従来よりも低い有機化合物、及び該化合物を含むエレクトロクロミック素子の提供。
【解決手段】下式(1)で表される化合物、及び該化合物を含むエレクトロクロミック素子。
Figure 2017197477

[RからRは、H、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基等であり、RからRは、置換基同士で環構造を形成してもよい;Aは、単結合または置換基を有していてもよいアリーレン基;Yは、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基;Yは、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基等:X、Xは、それぞれ独立に一価のアニオン]
【選択図】なし

Description

本発明は、エレクトロクロミック性の有機化合物、及びそれを有するエレクトロクロミック素子、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、窓材に関する。
電気化学的な酸化還元反応により、物質の光学吸収の性質(呈色状態や光透過度)が変化するエレクトロクロミック(以下「EC」と省略する場合がある)材料としては、種々の材料が報告されている。
EC材料として用いることができる低分子の有機EC化合物としては、還元により着色するカソード性化合物のビオロゲン誘導体、酸化により着色するアノード性化合物のオリゴチオフェン誘導体等が挙げられる。
このようなEC化合物を用いたエレクトロクロミック素子(EC素子)は、自動車の調光ミラーや、電子ペーパー等への応用が提案されている。これらの用途にEC素子を用いる場合、素子の繰り返し耐久性や長時間駆動の実現の観点から、より低電圧で駆動できることが望ましい。その手段としてEC材料の酸化還元電位を、アノード性のEC材料の場合はより負の方向に、カソード性のEC材料の場合はより正の方向に制御することが挙げられる。EC材料の酸化還元電位を上述のように制御すると、EC素子の駆動電圧が低くなり、消費電力の削減が可能であると共に、過電圧や過電流によるEC材料の劣化の低減も期待できる。
酸化還元電位が制御されたカソード性のEC材料として、特許文献1は、4,4’−ビピリジンの置換基(複素環のNを4級化する)として電子吸引性の置換基を有するベンジル構造、またはリン酸基等で修飾されたアルキル基を導入した化合物を開示している。
特開2007−304164号公報
しかし、EC素子を応用した装置において、耐久性及び駆動時間のさらなる向上が望まれており、その場合、特許文献1に記載されているビピリジン誘導体だけでは不十分な恐れがある。すなわち、カソード性のEC材料として利用できる有機化合物において、還元電位の値を従来よりも正の方向にすることが求められる。なお、本明細書では、還元電位の値を従来よりも正の方向にシフトすることを、「還元電位を低くする」と言う。
上述の課題に鑑み本発明は、有機化合物の還元電位が従来よりも低い有機化合物を提供することを目的とする。
本発明の一側面としてのエレクトロクロミック化合物は、下記一般式(1)で表わされることを特徴とする。
Figure 2017197477
一般式(1)において、RからRは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、及び置換基を有していてもよいアラルキル基からそれぞれ独立に選ばれる。また、RからRは、置換基同士で環構造を形成してもよい。Aは、単結合または置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。一般式(1)において、Yは、置換基を有していてもよいアルキル基または置換基を有していてもよいアルコキシ基を表す。Yは、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基、及び置換基を有していてもよいフタライドから選ばれる。X、Xは、それぞれ独立に一価のアニオンを表す。
本発明の一側面としての有機化合物によれば、駆動電圧が従来よりも低い有機化合物を提供することができる。
本実施形態に係るエレクトロクロミック素子の一例の断面模式図である。 本実施形態に係るレンズユニットの断面模式図である。 本実施形態に係る撮像装置の断面模式図である。
エレクトロクロミック(EC)性を有する有機化合物を用いたエレクトロクロミック素子(EC素子)は、着色状態を維持するために電圧を印加し続ける必要がある。この電圧の値が大きい場合、電流と電圧値の積で表わされる消費電力も大きな値となり、EC素子を搭載した機器の駆動時間に影響する。そのため、機器の性能向上のために、EC素子の駆動電圧をより小さくすることが求められる。本実施形態では、還元状態で着色する有機化合物において、有機化合物が還元状態となる還元電位が従来よりも低い有機化合物について述べる。なお、本明細書において「還元電位が低い」とは、還元電位が正の方向にシフトしてより還元状態になりやすいことを意味する。
本実施形態に係る有機化合物は、EC性を有する有機化合物である。EC性を有する有機化合物は、エレクトロクロミック化合物(EC化合物)とも呼ばれる。本実施形態に係る有機化合物は、下記一般式(1)で示されるEC化合物である。
Figure 2017197477
一般式(1)のRからRは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、及び置換基を有していてもよいアラルキル基からそれぞれ独立に選ばれる。また、RからRは、置換基同士で環構造を形成してもよい。
Aは、単結合または置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。
一般式(1)のYは、置換基を有していてもよいアルキル基または置換基を有していてもよいアルコキシ基を表す。
は、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基、及び置換基を有していてもよいフタライドから選ばれる。なお、Yで表わされるフタライドとは、1,3−dihydro−3−oxo−1−isobenzofuraneである。
、Xは、それぞれ独立に一価のアニオンを表す。
前記一般式(1)における置換基の具体例を以下に示す。ただし、これらは代表例を例示すもので、本発明は、これに限定されない。
からRで表されるハロゲン原子は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
からRで表される置換基を有してもよいアルキル基は、炭素原子数1以上20以下のアルキル基で、直鎖状でも、分岐状でも、環状でもよい。また、アルキル基の水素原子がフッ素原子およびエステル基に置き換わってもよく、メチル基がシアノ基に置き換わってもよい。RからRで表されるアルキル基は、具体的には、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、ターシャリーブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基等が挙げられる。また、アルキル基の末端が多孔質電極へ吸着するための吸着基を有していてもよい。吸着基の具体例としては、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、リン酸基、トリアルコキシシリル基等が挙げられる。また、アルキル基の置換基同士で環構造を形成してもよい。
からRで表される置換基を有してもよいアルコキシ基は、炭素原子数1以上20以下のアルコキシ基で、直鎖状でも、分岐状でも、環状でもよい。また、アルコキシ基の水素原子がフッ素原子に置き換わってもよい。RからRで表されるアルコキシ基は、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基、ターシャリーブチルオキシ基、オクチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、トリフルオロメチルオキシ基等が挙げられる。
からRで表される置換基を有していてもよいアリール基は、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、フルオランテニル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、テトラセニル基、ペンタセニル基、トリフェニレニル基、ペリレニル基等が挙げられる。
からRで表される置換基を有していてもよいアラルキル基は、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
からRで表されるアルキル基、アルコキシ基、アラルキル基、アリール基が置換基を有する場合は、置換基として、ハロゲン原子、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基、アリール基、アラルキル基を有してよい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、フェニル基、ビフェニル基等のアリール基、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基等の複素環基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、ジアニソリルアミノ基等の置換アミノ基、メトキシル基、エトキシル基、プロポキシル基等のアルコキシル基、フェノキシル基等のアリールオキシル基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、アセチル基、ベンゾイル基等のアシル基、メチルエステル基、エチルエステル基等のエステル基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、シアノ基等が挙げられる。
からRは、置換基同士で環を形成してもよい。RからRが置換基同士で環を形成する場合、形成される環構造としては、ジアザフルオレン、ピリジルキノリン、ビキノリン構造が挙げられるが、環構造は、これらに限定されない。
Aで表される置換基を有してもよいアリーレン基は、すなわち置換または無置換のアリーレン基である。Aで表される置換基を有してもよいアリーレン基の具体例としては、フェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。
Aで表されるアリーレン基が置換基を有する場合は、ハロゲン原子、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基、アリール基、アラルキル基のいずれかを有してよい。
アリーレン基の置換基がアルキル基の場合、置換基であるアルキル基は直鎖状でも、分岐状でもよい。また、アルキル基の水素原子がフッ素原子およびエステル基に置き換わってもよく、メチル基がシアノ基に置き換わってもよい。アルキル基は、具体的には、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、ターシャリーブチル基等が挙げられる。
また、アリーレン基の置換基がアルコキシ基の場合、置換基であるアルコキシ基は直鎖状でも、分岐状でもよい。また、アルコキシ基の水素原子がフッ素原子に置き換わってもよい。アルコキシ基は、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基、ターシャリーブチルオキシ基等が挙げられる。
アリーレン基の置換基がアリール基の場合、置換基であるアリール基は、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、フルオランテニル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、テトラセニル基、ペンタセニル基、トリフェニレニル基、ペリレニル基等が挙げられる。
アリーレン基の置換基がアラルキル基の場合、置換基であるアラルキル基は、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
で表される置換基を有していてもよいアルキル基は、炭素原子数1以上4以下のアルキル基であり、直鎖状でも、分岐状でもよい。また、アルキル基の水素原子がフッ素原子およびエステル基に置き換わってもよく、メチル基がシアノ基に置き換わってもよい。具体的には、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、ターシャリーブチル基等が挙げられる。
で表される置換基を有してもよいアルコキシ基は、炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基であり、直鎖状でも、分岐状でもよい。また、アルコキシ基の水素原子がフッ素原子に置き換わってもよい。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基、ターシャリーブチルオキシ基等が挙げられる。
で表される置換基を有していてもよいアルキル基は、炭素原子数1以上20以下のアルキル基であり、直鎖状でも、分岐状でも、環状でもよい。Yで表されるアルキル基は置換基を有していてもよく、例えば、アルキル基の水素原子がフッ素原子またはエステル基に置き換わってもよく、メチル基がシアノ基に置き換わってもよい。また、炭素原子が酸素原子に置き換わってもよい。アルキル基は、具体的には、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、ターシャリーブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基等が挙げられる。また、Yで表されるアルキル基の末端が多孔質電極へ吸着するための吸着基を有していてもよい。吸着基の具体例としては、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、リン酸基、トリアルコキシシリル基等が挙げられる。
で表される置換基を有していてもよいアリール基は、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、フルオランテニル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、テトラセニル基、ペンタセニル基、トリフェニレニル基、ペリレニル基等が挙げられる。
で表される置換基を有していてもよいアラルキル基は、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
上記のYで表されるアルキル基、アラルキル基、アリール基が置換基を有する場合、ハロゲン原子、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基、アリール基、アラルキル基のいずれかを有してよい。具体的には、置換基として、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、フェニル基、ビフェニル基等のアリール基、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基等の複素環基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、ジアニソリルアミノ基等の置換アミノ基、メトキシル基、エトキシル基、プロポキシル基等のアルコキシル基、フェノキシル基等のアリールオキシル基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、アセチル基、ベンゾイル基等のアシル基、メチルエステル基、エチルエステル基等のエステル基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、シアノ基等が挙げられる。
で表される置換基を有していてもよいフタライドが置換基を有する場合、Yで表される置換基を有していてもよいアルキル基、または、置換基を有していてもよいアルコキシ基を置換基として有してもよい。なお、Yで表されるフタライドが有する置換基とYとは、同じあっても異なっていてもよい。
、X は、同じでも異なっていてもよく、PF 、ClO 、BF 、AsF 、SbF 、CFSO 、(CFSOなどの陰イオンや、Br、Cl、Iなどのハロゲン陰イオンから選ばれる。好ましくはPF 、ClO 、BF 、CFSO 、(CFSOのいずれかである。また、より好ましくは、X とX とが同一のアニオンである。
本実施形態の有機化合物は、一般式(1)で表わされる構造であるため、溶媒に溶解させた場合、高い透明性を有する化合物である。
また、一般式(1)で表される有機化合物は、還元状態で着色するカソード性のEC化合物であり、従来よりも還元電位が低い。これは、一般式(1)で表される有機化合物が、電子吸引性の高いフタライドを有するため、有機化合物における共役系の電子密度が低下するからである。
本実施形態の有機化合物をエレクトロクロミック素子(EC素子)に用いると、EC素子における消費電力を低減することができ、従来のEC化合物を用いたEC素子と比較して、長時間駆動が可能な素子を提供することができる。
本実施形態の有機化合物は、400nm以上800nm以下の波長帯域に吸収ピークを有することが好ましく、より好ましくは420nm以上700nm以下の波長帯域に吸収ピークを有することである。有機化合物の吸収ピークは、上述の波長帯域に1つ有していても、複数有していてもよい。なお、本明細書における「吸収ピーク」とは、有機化合物の吸収スペクトルにおいて、ある波長帯域において吸光度が極大値となり、且つ、その半値幅が20nm以上のものと定義する。ここで半値幅とは、吸収スペクトルにおける吸光度が、極大値における吸光度の半分の値(半値)となる波長の幅を意味する。
本実施形態の有機化合物を製造する方法については特に制限はないが、例えば、以下に示す方法によって製造することができる。一般式(1)で表わされる有機化合物は、下記一般式(2)で表される有機化合物とハロゲン化物を所定の溶媒中で反応させた後、所望のアニオンを含む塩と所定の溶媒中でアニオン交換反応させることにより得ることができる。また、溶媒と反応温度を選択することによって、2つのピリジンのうち片方だけ反応させることもできる。反応を繰り返すことによって、2つのピリジンに違う置換基を導入することも可能である。
Figure 2017197477
一般式(2)で表される有機化合物は、Aが単結合の場合は、ピリジン誘導体のボロン酸とハロゲン体をパラジウム化合物の触媒と塩基の存在下、適当な溶媒中でカップリンク反応させることによって得る事ができる。Aが単結合以外の場合、A構造を有するピリジン誘導体のハロゲン体とピリジン誘導体のボロン酸(ボロン酸とハロゲン体は逆でもよい)をパラジウム化合物の触媒と塩基の存在下、適当な溶媒中でカップリンク反応させることによって得る事ができる。
以下に本発明に係る化合物の具体的な構造式を例示する。ただし、本実施形態に係る化合物はこれらに限定されるものではない。
Figure 2017197477
Figure 2017197477
Figure 2017197477
Figure 2017197477
Figure 2017197477
Figure 2017197477
本実施形態に係る一般式(1)で表される有機化合物は、還元状態で着色するEC化合物であり、エレクトロクロミック素子(EC素子)のエレクトロクロミック層に用いることができる。
本実施形態によれば、還元電位が従来よりも低い有機化合物を提供することができる。
(第二の実施形態)
本実施形態では、図1を参照して、第一の実施形態の一般式(1)で表される有機化合物を用いるエレクトロクロミック素子(EC素子)15について説明する。
EC素子15は、一対の電極11と、この一対の電極11間に配置されているエレクトロクロミック層(EC層)12と、を有するEC素子である。EC層12は、電解質と一般式(1)で表される有機化合物とを有する。一対の電極11は、一対の電極11間に配置されているスペーサー13によって、電極11間の距離が一定となっている。このEC素子15は、一対の電極11が一対の基板10の間に配置されている。
EC層12は、一般式(1)で表される有機化合物と、電解質とを有している。このEC層12は、EC化合物からなる層と、電解質からなる層とを有していてもよい。また、EC化合物と電解質とを有する溶液としてEC層12を設けてもよい。本実施形態に係るEC素子15は、EC層12が溶液であるEC素子であることが好ましい。
EC層12の電解質としては、イオン解離性の塩であり、かつ溶媒に対して良好な溶解性、固体電解質においては高い相溶性を示すものであれば限定されない。中でも電子供与性を有する電解質が好ましい。これら電解質は、支持電解質と呼ぶこともできる。
電解質としては、例えば、各種のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などの無機イオン塩や4級アンモニウム塩や環状4級アンモニウム塩などがあげられる。
具体的には、LiClO、LiSCN、LiBF、LiAsF、LiCFSO、LiPF、LiI、NaI、NaSCN、NaClO、NaBF、NaAsF、KSCN、KCl等のLi、Na、Kのアルカリ金属塩等や、(CHNBF、(CNBF、(n−CNBF、(n−CNPF、(CNBr、(CNClO、(n−CNClO等の4級アンモニウム塩および環状4級アンモニウム塩等が挙げられる。
EC性有機化合物および電解質を溶かす溶媒としては、EC性有機化合物や電解質を溶解できるものであれば特に限定されないが、特に極性を有するものが好ましい。
具体的には水や、メタノール、エタノール、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルスルホキシド、ジメトキシエタン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、プロピオンニトリル、ベンゾニトリル、ジメチルアセトアミド、メチルピロリジノン、ジオキソラン等の有機極性溶媒が挙げられる。
上述のEC媒体に、さらにポリマーやゲル化剤を含有させて粘稠性が高いもの若しくはゲル状としたもの等を用いることもできる。
上記ポリマーとしては、特に限定されず、例えばポリアクリロニトリル、カルボキシメチルセルロース、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアミド、ポリアクリルアミド、ポリエステル、ナフィオン(登録商標)などが挙げられる。
次に、基板10および電極11について説明する。基板10は、透明基板である事が望ましい。基板10としては、例えば、無色あるいは有色ガラス、強化ガラス等が用いられる他、無色あるいは有色の透明性樹脂が用いられる。なお、本実施形態において透明とは、可視光の透過率が90%以上の透過率であることを示す。
基板10として用いる材料は、具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリノルボルネン、ポリアミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。
電極11は、透明な電極である。電極11の材料としては、例えば、酸化インジウムスズ合金(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化スズ(NESA)、酸化インジウム亜鉛(IZO(登録商標))、酸化銀、酸化バナジウム、酸化モリブデン、金、銀、白金、銅、インジウム、クロムなどの金属や金属酸化物、多結晶シリコン、アモルファスシリコン等のシリコン系材料、カーボンブラック、グラファイト、グラッシーカーボン等の炭素材料などを挙げることができる。なお、本実施形態では、一対の電極11の両方を透明電極としてが、これに限らず、一対の電極11の一方のみを透明電極にするなど、用途に応じて適宜材料を選定することが好ましい。
また、ドーピング処理などで導電率を向上させた導電性ポリマー、例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)及びポリスチレンスルホン酸の錯体などのいずれかも好適に用いられる。
さらに、一対の電極11は、電極上に多孔質電極を有していてもよい。多孔質電極は表面及び内部に微細孔を有した多孔質形状、ロット形状、ワイヤ形状等表面積が大きい材料が好ましい。多孔質電極の材料は、例えば、金属、金属酸化物、カーボン等が適用できる。より好ましくは酸化チタン、酸化スズ、酸化鉄、酸化ストロンチウム、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化タンタル、酸化バナジウム、酸化インジウム、酸化ニッケル、酸化マンガン、酸化コバルト等の金属酸化物である。
スペーサー13は、一対の電極11の間に配置されており、本発明のEC性の有機化合物を有する溶液(EC層12)を収容するための空間を与えるものである。スペーサー13の材料としては、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム、エポキシ樹脂等を用いることができる。このスペーサー13により、EC素子15の電極11間距離を保持することが可能である。
本実施形態に係るEC素子15は、一対の電極11とスペーサー13とによって形成される空間にEC層12としての液体を注入するための液体注入口(不図示)を有していてもよい。液体注入口からEC性の有機化合物を有する組成物を封入したのちに、封止部材により液体注入口を覆い、さらに接着剤等で密閉することで素子とすることができる。封止部材は、接着剤とEC性有機化合物が接触しないように隔離する役割も担っている。封止部材の形状は、特に限定されないが、楔形等の先細り形状が好ましい。
本実施形態に係るEC素子15の形成方法は特に限定されない。例えば、一対の電極11としての一対の電極基板の間に設けた間隙に、真空注入法、大気注入法、メニスカス法等によって予め調製したEC性の有機化合物を含有する液体を注入してEC層12とする方法を用いることができる。
本実施形態に係るEC素子15は、一般式(1)で表される有機化合物と、この有機化合物とは別種の第2の有機化合物とを有してもよい。第2の有機化合物は、一種類でも複数種類でもよく、酸化状態で着色する化合物でも、還元状態で着色する化合物でも、その双方であってもよい。特に、酸化状態で着色する化合物が含まれていることが好ましい。
なお、酸化状態で着色する化合物とは、酸化状態における可視光の透過率が、還元状態における可視光の透過率よりも低い化合物である。還元状態で着色する化合物とは、還元状態における可視光の透過率が、還元状態における可視光の透過率よりも低い化合物である。
一般式(1)で表される有機化合物は、他の色の着色材料と組み合わせることによって、EC素子として所望の色を発色することができる。着色時における他のEC化合物は、400nm以上800nm以下の波長帯域に吸収ピークを有することが好ましく、より好ましくは420nm以上700nm以下の波長帯域に吸収ピークを有することである。このように、EC性の有機化合物を複数種類組み合わせることによって、可視領域を全て吸収し、黒色着色するEC素子を作製する事もできる。
本実施形態に係る他のEC化合物として、例えば、下記の化合物があげられる。
酸化状態で着色する他のEC化合物としては、5,10−ジヒドロ−5,10−ジメチルフェナジン、5,10−ジヒドロ−5,10−ジエチルフェナジンなどのフェナジン化合物、フェロセン、テトラ−t−ブチルフェロセン、チタノセンなどのメタロセン化合物、N,N’,N,N’−テトラメチル−p−フェニレンジアミンなどのフェニレンジアミン化合物、1−フェニル−2−ピラゾリンなどのピラゾリン化合物などが挙げられる。
還元状態で着色する化合物としては、N,N’−ジヘプチルビピリジニウムジパークロレート、N,N’−ジヘプチルビピリジニウムジテトラフフオロボレート、N,N’−ジヘプチルビピリジニウムジヘキサフルオロホスフェート、N,N’−ジエチルビピリジニウムジパークロレート、N,N’−ジエチルビピリジニウムジテトラフルオロボレート、N,N’−ジエチルビピリジニウムジヘキサフルオロホスフェート、N,N’−ジベンジルビピリジニウムジパークロレート、N,N’−ジベンジルビピリジニウムジテトラフルオロボレート、N,N’−ジベンジルビピリジニウムジヘキサフルオロホスフェート、N,N’−ジフェニルビピリジニウムジパークロレート、N,N’−ジフェニルビピリジニウムジテトラフロロボレート、N,N’−ジフェニルビピリジニウムジヘキサフロロホスフェートなどのビオロゲン化合物、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノンなどのアントラキノン化合物、フェロセニウムテトラフルオロボレート、フェロセニウムヘキサフルオロホスフェートなどのフェロセニウム化合物、スチリル化化合物などが挙げられる。
第2の有機化合物としては、上記の中でもフェナジン化合物、フェロセン化合物、メタロセン化合物、フェニレンジアミン化合物、ピラゾリン化合物のいずれかであることが好ましい。また、第2の有機化合物として、上記一般式(1)で表される別種の有機化合物を含んでいてもよい。すなわち、EC素子は、それぞれが一般式(1)で表わされる二つ以上の互いに異なる有機化合物を有していてもよい。
本実施形態に係るEC素子15が有するEC層12に含まれる化合物は、公知の方法により抽出し、分析することで、EC素子15に含まれていることを確認することができる。例えば、クロマトグラフィーにより抽出し、NMRで分析することが挙げられる。また、EC層12が固体である場合は、TOF−SIMSなどにより、分析することができる。
本実施形態に係るEC素子15は、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、窓材に用いることができる。
本実施形態に係るEC素子15は、EC層12に還元電位が従来よりも低い有機化合物を含む。そのため、本実施形態に係るEC素子15によれば、駆動電圧を従来よりも低減することができる。また、本実施形態によれば、従来のEC化合物を用いたEC素子と比較して、消費電力を低減して、長時間駆動が可能なEC素子の提供を可能にする。
(第三の実施形態)
本実施形態では、第二の実施形態のEC素子15を用いる光学フィルタ、レンズユニット及び撮像装置について説明する。
本実施形態に係る光学フィルタは、本実施形態のEC素子15と、EC素子15に接続されている能動素子と、を有する。能動素子は、EC素子15を駆動し、EC素子15を通過する光の光量を調整する能動素子である。能動素子は、例えば、トランジスタやMIM素子等が挙げられる。トランジスタは、活性領域にInGaZnOなどの酸化物半導体を有していてもよい。
第二の実施形態に係るEC素子15を、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置に用いた場合、特に温度によってEC素子の着色状態の色は、変化しないことが望まれる。着色が変化してしまうと、光学フィルタの色がずれてしまい、目的とする画像に色変化を与えてしまう。また、温度変化によって、着色量に変化が起こることも考えられるが、この課題に対しては、駆動電圧や駆動時間を変化させることによって対応できる。
第二の実施形態に係るEC素子15を用いるレンズユニットは、上述の光学フィルタと、撮像光学系と、を有する。撮像光学系は、複数のレンズを有するレンズ群である。レンズユニットが有する光学フィルタは、レンズとレンズとの間に配置してもよいし、撮像装置に取り付けられた場合に、レンズよりも撮像素子側に配置されるように設けられていてもよい。また、撮像装置に取り付けられた場合に、光学フィルタがレンズよりも外側に配置されるように設けられていてもよい。
第二の実施形態に係るEC素子15を用いる撮像装置は、撮像光学系と、上述の光学フィルタと、光学フィルタを透過した光を受光する撮像素子と、を有する。本実施形態に係る撮像装置は、例えば、デジタルカメラやデジタルビデオカメラである。本実施形態に係る撮像装置が有する光学フィルタは、撮像素子の直前に設けられてもよい。撮像素子の直前とは、撮像素子と光学フィルタとの間に配置されている部材がないことを意味する。撮像装置がレンズを有する場合は、レンズの外側に設けられてもよい。光学フィルタをレンズの外側に設けるとは、光学フィルタと、撮像素子との間にレンズが配置されるように光学フィルタを配置することを指す。また、撮像装置がレンズを複数有する場合は、レンズとレンズとの間に設けられてもよい。
図2は本実施形態の撮像装置100を示す模式図である。
本実施形態の撮像装置100は、レンズユニット102と、撮像ユニット103と、を有する。レンズユニット102はマウント部材(不図示)を介して撮像ユニット103に着脱可能に接続されている。
レンズユニット102は、複数のレンズあるいはレンズ群を含む撮像光学系を有するユニットであり、開口絞り108より後ろでフォーカシングを行うリアフォーカス式のズームレンズである。
レンズユニット102は、撮像光学系と、開口絞り108と、光学フィルタ101と、を有する。撮像光学系は、物体側より順に、正の屈折力の第1のレンズ群104、負の屈折力の第2のレンズ群105、正の屈折力の第3のレンズ群106、正の屈折力の第4のレンズ群107、の4つのレンズ群を含む。
本実施形態では、開口絞り108は、第2のレンズ群105と第3のレンズ群106との間に配置されている。また、光学フィルタ101は、第3のレンズ群106と第4のレンズ群107との間に配置されている。レンズユニット102は、第2のレンズ群105と第3群のレンズ群106との間隔を変化させて変倍を行うことで、第4のレンズ群107の一部のレンズ群を移動させてフォーカスを行う。
レンズユニット102を通過する光は、第1から第4のレンズ群104〜107、開口絞り108、光学フィルタ101を通過するよう配置されており、開口絞り108および光学フィルタ101を用いて光量の調整を行うことができる。光学フィルタ101は、EC素子15を有する。
撮像ユニット103は、ガラスブロック109と、受光素子(撮像素子)110と、を有する。第1から第4のレンズ群104〜107、開口絞り108及び光学フィルタ101を通過した光が受光素子110に受光されるよう、撮像装置100を構成する各部材が配置されている。
ガラスブロック109は、ローパスフィルタやフェースプレートや色フィルタ等のガラスブロックである。
受光素子110は、レンズユニット102を通過した光を受光するセンサ部であって、CCDやCMOSセンサ等の撮像素子を使用できる。また、フォトダイオードのような光センサであっても良く、光の強度あるいは波長の情報を取得し出力するものを適宜利用可能である。
本実施形態の撮像装置は、一例として、EC素子15を有する光学フィルタ101が光学レンズユニット内の第3のレンズ群106と第4のレンズ群107との間に配置されている。本実施形態の撮像装置は、光学フィルタ101の位置はその配置に限定されるものではなく、開口絞り108の前あるいは後のいずれに配置しても良く、第1〜第4のレンズ群104〜107のいずれの前、後、レンズ群の間であってもよい。
なお、光の収束する位置に配置することで、光学フィルタの面積を小さくできるなどの利点がある。また、本実施形態の撮像装置では、レンズユニットの形態も適宜選択可能であり、リアフォーカス式の他、絞りより前でフォーカシングを行うインナーフォーカス式であっても良く、その他方式であっても構わない。また、ズームレンズ以外にも魚眼レンズやマクロレンズなどの特殊レンズも適宜選択可能である。
さらに、撮像装置100は、光学フィルタ101がレンズユニット102の内部に配置されている。しかし、これに限らず、光学フィルタ101のうちのEC素子15がレンズユニット内に存在し、EC素子15の駆動装置はレンズユニット102外、すなわち撮像ユニット103内に配置されていてもよい。このような場合には、配線を通して撮像ユニット103内のEC素子15と、EC素子15を駆動する駆動装置が接続され、駆動制御する。
図3に、本実施形態の撮像装置の構成の別の一例の模式図を示す。図3に示した撮像装置では、光学フィルタ101が、撮像ユニット103の内部に配置されている。このように、光学フィルタ101が、撮像ユニット103の内部に配置されていてもよい。
光学フィルタ101は、撮像ユニット103の内部のガラスブロック109と受光素子110との間に配置されている。撮像ユニット103自体が光学フィルタ101を内蔵する場合、接続されるレンズユニット102は光学フィルタを持たなくてもよいため、既存のレンズユニットを用いた調光可能な撮像装置を構成することが可能となる。
なお、図3においては、光学フィルタ101は、受光素子110とガラスブロック109との間に配置されている。図3はその一例であり、受光素子110が光学フィルタ101を通過した光を受光するよう配置されていれば良く、光学フィルタ101は、受光素子110とガラスブロック109との間以外の位置に配置されていてもよい。
このような撮像装置100は、光量調整と受光素子の組合せを有する製品などがあげられ、例えば、カメラ、デジタルカメラ、ビデオカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話やスマートフォン、PC、タブレットなどの撮像部位であってもよい。
本実施形態では、一般式(1)で表される有機化合物をEC層12に含むEC素子15を用いた光学フィルタ、レンズユニット及び撮像装置について説明した。一般式(1)で表される有機化合物は、還元電位が従来よりも低いため、本実施形態の光学フィルタ、レンズユニット及び撮像装置によれば、従来のEC化合物を用いる場合よりも、駆動電圧を低くすることができる。その結果、本実施形態の光学フィルタ、レンズユニット及び撮像装置によれば、消費電力が低く、長時間駆動を可能とすることができる。
(第四の実施形態)
本実施形態では、EC素子15を用いる窓材について説明する。
本実施形態に係る窓材は、一対の基板10と、一対の基板10の間に配置されている本実施形態のEC素子15と、EC素子15に接続されている能動素子と、を有する。一対の基板10を透過する光の光量をEC素子15により調整することができる。この窓材に、窓枠などの部材を加えれば窓になる。窓材は例えば、自動車の窓、飛行機の窓、建材の窓等に用いることができる。
本実施形態では、一般式(1)で表される有機化合物をEC層に含むEC素子を用いた窓材について説明した。一般式(1)で表される有機化合物は、還元電位が従来よりも低いため、本実施形態の窓材によれば、従来のEC化合物を用いる場合よりも、消費電力を低くすることができる。
以下、実施例によりさらに具体的に説明していくが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
<例示化合物A−4の合成>
4、4’−ビピリジン0.5g(3.2mmol)、1−ヨードヘプタン0.72(3.2mmol)、アセトニトリル20mlを100mlナス型フラスコに仕込み、窒素気流下、60℃で5時間撹拌した。反応終了後、減圧下で濃縮し、濃縮した系をジエチルエーテル中に拡散させ洗浄した。その後、析出した結晶を濾過、ジエチルエーテルで洗浄し下記構造式(3)の化合物を0.86g(収率70%)得た。
Figure 2017197477
次に、構造式(3)の化合物0.75g(2.0mmol)、3−ブロモフタリド0.64g(3.0mmol)アセトニトリル10mlを100mlナスフラスコに仕込み、窒素気流下、70℃で6時間撹拌を行った。反応終了後、析出した結晶を濾過、アセトニトリルで洗浄し、例示化合物A−4のハロゲン体(I,Br混合)を0.83g(収率70%)得た。次に例示化合物A−4のハロゲン体0.5g(0.84mmol)の水溶液にアンモニウムヘキサフルオロホスフェート0.41g(2.5mmol)の水溶液を滴下し2時間撹拌した。反応終了後、析出した白色の結晶を濾過、水洗し減圧下、室温で乾燥し例示化合物A−4を0.40g(収率70%)を得た。
NMR測定により、この化合物の構造を確認した。
H NMR(CDCN,600MHz)σ(ppm):9.06(d,2H),8.90(d,2H),8.46(d,2H),8.37(d,2H),8.14(d,1H),7.93(m,2H),7.76(m,2H),4.61(t,2H),2.01(m,2H),1.33(m,8H),0.89(t,3H).
(実施例2)
<例示化合物A−17の合成>
4、4’−ビピリジン0.8g(5.1mmol)、3−ブロモフタリド3.5g(16.4mmol)、アセトニトリル10mlを100mlナス型フラスコに仕込み、窒素気流下、60℃で5時間撹拌した。反応終了後、析出した結晶を濾過、アセトニトリルで洗浄し例示化合物A−17のBr体を2.70g(収率91%)得た。次に、例示化合物A−17のBr体1.00g(1.7mmol)の水溶液にアンモニウムヘキサフルオロホスフェート0.8g(4.9mmol)の水溶液を滴下し2時間撹拌した。反応終了後、析出した白色の結晶を濾過、水洗し減圧下、室温で乾燥し例示化合物A−17を1.01g(収率83%)得た。
NMR測定により、この化合物の構造を確認した。
H NMR(CDCN,600MHz)σ(ppm):9.38(d,4H),8.74(d,4H),8.22(d,2H),8.11(s,2H),8.01(m,2H),7.97(m,2H),7.80(d,2H).
(比較例1)
<比較化合物1の合成>
比較のために、下記構造式(4)で表される比較化合物1を合成した。
Figure 2017197477
比較化合物1は、以下の方法により合成される。エチルビオロゲンジブロミド0.5g(1.3mmol)を水溶液とし、これにアンモニウムヘキサフルオロホスフェート0.64g(3.9mmol)を含む水溶液を滴下し2時間撹拌した。反応終了後、析出した白色の結晶を濾過、水洗した後、減圧下50℃で乾燥し、比較化合物1を0.55g(収率84%)得た。
(実施例3)
<酸化還元電位評価>
電解質としてテトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェートを0.1Mの濃度で炭酸プロピレンに溶解させた。次いで、実施例1の例示化合物A−4、実施例2の例示化合物A−17、及び比較例1の比較化合物1のそれぞれを、各々0.5mMの濃度で溶解させEC媒体を得た。
次いで、作用電極、対向電極及び参照電極を備えた測定装置を用い、上述のEC媒体の酸化還元電位の測定をサイクリックボルタンメトリー(CV)測定により行った。また、例示化合物A−4、例示化合物A−17、及び比較化合物1のそれぞれについて、還元電位の評価をフェロセンを基準物質として測定して行った。
ここで、測定装置に備える電極及び使用した溶媒を以下に示す。
作用電極:グラッシーカーボン
対向電極:白金
参照電極:銀
支持電解質(溶媒):テトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート炭酸プロピレン溶液(0.1M)
CV測定の結果から取得した、例示化合物A−4、例示化合物A−17、及び比較化合物1のそれぞれの還元電位の数値を表1に示す。
Figure 2017197477
表1から明らかなように、フタライドを導入した例示化合物A−4及び例示化合物A−17のそれぞれは、フタライドを有さない比較化合物1と比較して、還元電位が正の方向にシフトしている。すなわち、例示化合物A−4及び例示化合物A−17のそれぞれは、比較化合物1と比較して、還元電位が低い。また、表1から明らかなように、フタライドを多く有するほど還元電位を低くすることができる。
(実施例4)
<エレクトロクロミック素子の作製および特性評価>
電解質としてテトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェートを0.1Mの濃度で炭酸プロピレンに溶解させ、次いで、実施例1の例示化合物A−4、及び実施例2の例示化合物A−17のそれぞれを各々40.0mMの濃度で溶解させEC媒体を得た。
次いで、電極としての透明導電膜(ITO)付きのガラス基板の周辺部に、着消色領域を規定する開口部を残して絶縁層(SiO)を形成した。さらに、基板間隔を規定するスペーサーとしてのPETフィルム(帝人デュポンフィルム社製メリネックス(R)S、125μm厚)を別の電極膜付きのガラス基板で狭持した。その後、EC媒体注入用の開口部を残してエポキシ系接着剤により素子周辺部を封止し、注入口付き空セルを作製した。
次に、上述の開口部より、上述のEC媒体を真空注入法により注入した後、開口部を周辺部と同様にエポキシ系接着剤により封止し、EC素子とした。
作製直後の本実施例のEC素子は、可視光領域全域にわたり、80%前後の透過率を示し、高い透明性を有していた。
また、例示化合物A−4、及び実施例2の例示化合物A−17のそれぞれをEC層に含むEC素子のそれぞれに電圧を3.0V印加すると、それぞれの化合物の還元種に由来する吸収を示した。さらに−0.5V印加すると消色し、可逆的な着消色を示したことからEC素子として駆動することが確認できた。
(実施例5)
<例示化合物A−31の合成>
1,4−ジ(4−ピリジル)ベンゼン 0.2g(0.86mmol)、3−ブロモフタリド0.28g(1.31mmol)、アセトニトリル30mlを100mlナス型フラスコに仕込み、窒素気流下、70℃で8時間撹拌した。反応終了後、析出した結晶を濾過、アセトニトリルで洗浄し、例示化合物A−33を0.52g(収率92%)得た。次いで、0.2g(0.3mmol)の例示化合物A−33を水溶液にして、アンモニウムヘキサフルオロホスフェート0.15g(0.92mmol)の水溶液を滴下し2時間撹拌した。反応終了後、析出した白色の結晶を濾過、水洗した後減圧下50℃で乾燥し、例示化合物A−31を0.17g(収率72%)得た。
NMR測定により、この有機化合物の構造を確認した。
H NMR(DMSO−d,500MHz)σ(ppm):9.34(d,4H),8.70(d,4H),8.37(s,4H),8.14(d,2H),8.04(s,2H),7.94(t,2H),7.88(m,4H).
(比較例2)
<比較化合物2の合成>
比較のために、下記構造式(5)で表される比較化合物2を合成した。
Figure 2017197477
比較化合物2は、以下の方法で合成される。1,4−ジ(4−ピリジル)ベンゼンを0.5g(2.2mmol)、シアノベンジルブロミドを1.3g(6.6mmol)、DMFを20ml、100mlナス型フラスコに仕込み、窒素気流下、100℃で8時間撹拌した。反応終了後、減圧下で濃縮し、濃縮した系を酢酸エチル中に拡散させ洗浄した後、析出した結晶を濾過、酢酸エチルで洗浄し、比較化合物2のBr体1.0g(収率73%)を得た。次いで、比較化合物2のBr体0.5g(0.8mmol)を水溶液にして、アンモニウムヘキサフルオロホスフェート0.4g(2.5mol)の水溶液を滴下し2時間撹拌した。反応終了後、析出した白色の結晶を濾過、水洗した後、減圧下50℃で乾燥し、比較化合物2を0.48g(収率80%)得た。
(実施例6)
<酸化還元電位評価>
電解質としてテトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェートを0.1Mの濃度で炭酸プロピレンに溶解させた。次いで、この溶液に、実施例5の例示化合物A−31及び比較例2の比較化合物2のそれぞれを、各々0.5mMの濃度で溶解させEC媒体を得た。
次いで、上述の実施例3と同様に、例示化合物A−31、比較化合物2のそれぞれのEC媒体について、酸化還元電位の測定をサイクリックボルタンメトリー(CV)測定及び還元電位の評価を行った。なお、測定装置に備える電極及び使用した溶媒は、実施例3と同じである。
CV測定の結果から算出した例示化合物A−31及び比較化合物2のそれぞれの還元電位の数値を表2に示す。
Figure 2017197477
表2から明らかなように、フタライドを導入した例示化合物A−31は、フタライドを有さない比較化合物2と比較して、還元電位が正の方向にシフトしている。すなわち、例示化合物A−31は、比較化合物2と比較して還元電位が低い。
(実施例7)
<エレクトロクロミック素子の作製および特性評価>
電解質としてテトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェートを0.1Mの濃度で炭酸プロピレンに溶解させ、次いで、実施例5の例示化合物A−31を40.0mMの濃度で溶解させ、EC媒体を得た。
続いて、本実施例を用いて、実施例4と同様の方法で例示化合物A−31をEC層に含むEC素子を作成した。
作製直後の本実施例のEC素子は、可視光領域全域にわたり、80%前後の透過率を示し、高い透明性を有していた。
本実施例のEC素子に電圧を3.0V印加すると、例示化合物A−31の還元種に由来する吸収を示した。さらに−0.5V印加すると消色し、可逆的な着消色を示したことからEC素子として駆動することが確認できた。
上述したことから明らかなように、一般式(1)に示すフタライドを導入した有機化合物をEC材料として用いたEC素子を用いることで、駆動電圧が小さく消費電力を低減可能なEC素子を提供することができる。
本発明に係る有機化合物は、EC素子の消費電力を低減可能なカソード性のエレクトロクロミック材料であり、EC素子、それを用いた光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、及び窓材等に利用することができる。
11 電極
12 エレクトロクロミック層
15 エレクトロクロミック素子
100 撮像装置
101 光学フィルタ
102 レンズユニット
103 撮像ユニット
104 正の屈折力の第1のレンズ群
105 負の屈折力の第2のレンズ群
106 正の屈折力の第3のレンズ群
107 負の屈折力の第4のレンズ群
110 受光素子(撮像素子)

Claims (17)

  1. 下記一般式(1)で表わされることを特徴とする有機化合物。
    Figure 2017197477

    一般式(1)において、RからRは、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、及び置換基を有していてもよいアラルキル基からそれぞれ独立に選ばれる。また、RからRは、置換基同士で環構造を形成してもよい。
    Aは、単結合または置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。
    一般式(1)において、Yは、置換基を有していてもよいアルキル基または置換基を有していてもよいアルコキシ基を表す。
    は、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアラルキル基、及び置換基を有していてもよいフタライドから選ばれる。
    、Xは、それぞれ独立に一価のアニオンを表す。
  2. 還元状態において、400nm以上800nm以下の波長帯域に吸収ピークを有することを特徴とする請求項1に記載の有機化合物。
  3. 一般式(1)において、RからRの前記アルキル基、RからRの前記アルコキシ基、RからRの前記アリール基、RからRの前記アラルキル基が置換基を有する場合、該置換基は、ハロゲン原子、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基、アリール基、アラルキル基からそれぞれ独立に選ばれることを特徴とする請求項1または2に記載の有機化合物。
  4. 一般式(1)において、Yの前記アルキル基、Yの前記アリール基が置換基を有する場合、該置換基は、ハロゲン原子、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、炭素原子数1以上4以下のアルコキシ基、アリール基、アラルキル基からそれぞれ独立に選ばれることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の有機化合物。
  5. 一般式(1)において、Yの前記フタライドが置換基を有する場合、該置換基は、置換基を有していてもよいアルキル基または置換基を有していてもよいアルコキシ基であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の有機化合物。
  6. 前記X および前記X は、同一のアニオンであることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の有機化合物。
  7. 一対の電極と、
    前記一対の電極の間に配置されているエレクトロクロミック層と、を有し、
    前記エレクトロクロミック層は、請求項1から5のいずれか一項に記載の有機化合物を含むことを特徴とするエレクトロクロミック素子。
  8. 前記エレクトロクロミック層は、前記有機化合物とは別種の有機化合物を有することを特徴とする請求項7に記載のエレクトロクロミック素子。
  9. 前記別種の有機化合物は、フェナジン化合物、フェロセン、メタロセン化合物、フェニレンジアミン化合物、ピラゾリン化合物のいずれかであることを特徴とする請求項7または8に記載のエレクトロクロミック素子。
  10. 前記エレクトロクロミック層は、電解質と前記有機化合物とを有する液体であることを特徴とする請求項7から9のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子。
  11. 請求項7から10のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子と、
    前記エレクトロクロミック素子に接続されている能動素子と、を有することを特徴とする光学フィルタ。
  12. 前記能動素子が、前記エレクトロクロミック素子を駆動することにより、前記エレクトロクロミック素子を通過する光の光量を調整することを特徴とする請求項11に記載の光学フィルタ。
  13. 請求項11または12に記載の光学フィルタと、
    複数のレンズを有する撮像光学系と、を有することを特徴とするレンズユニット。
  14. 複数のレンズを有する撮像光学系と、
    請求項11または12に記載の光学フィルタと、
    前記光学フィルタを透過した光を受光する撮像素子と、を有することを特徴とする撮像装置。
  15. 複数のレンズを有する撮像光学系を取り付け可能な撮像装置であって、
    請求項11または12に記載の光学フィルタと、
    前記光学フィルタを透過した光を受光する撮像素子と、を有することを特徴とする撮像装置。
  16. 一対の基板と、
    前記一対の基板の間に配置されている請求項7から10のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子と、
    前記エレクトロクロミック素子に接続されている能動素子と、を有し、
    前記エレクトロクロミック素子により前記一対の基板を透過する光の光量を調整することを特徴とする窓材。
  17. 前記能動素子が、前記エレクトロクロミック素子を駆動することにより、前記エレクトロクロミック素子を通過する光の光量を調整する能動素子であることを特徴とする請求項16に記載の窓材。
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