JP2021109862A - 有機化合物及びエレクトロクロミック素子 - Google Patents

有機化合物及びエレクトロクロミック素子 Download PDF

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悟史 井川
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Abstract

【課題】酸化還元反応により400nm−500nm付近の領域の光を吸収して、可逆的に着色、消色する有機化合物の提供。【解決手段】式(1)で表される有機化合物。(1)において、X1-2は、置換基を有してもよいアルキル基等である。R11−18は、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい複素環基およびシアノ基からそれぞれ独立に選ばれる。R21−22は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基および置換基を有してもよいアリール基からそれぞれ独立に選ばれる。A1−2−は、それぞれ独立に一価のアニオンである。【選択図】なし

Description

本発明は、エレクトロクロミック性を有する有機化合物、それを有するエレクトロクロミック素子に関する。
エレクトロクロミック素子は、一対の電極とこの一対の電極の間に配置されているエレクトロクロミック層を有する素子である。一対の電極に電圧を印加することで、エレクトロクロミック層を通過する光の光量を調整する素子である。すなわち、エレクトロクロミック素子は、光の透過率を制御することができる。なお、本明細書においては、「エレクトロクロミック」を「EC」と省略して記す場合がある。
電気化学的な酸化還元反応により、物質の光学吸収の性質(呈色状態や光透過度)が変化するエレクトロクロミック材料は無機材料、高分子材料、有機低分子材料など種々の材料が知られている。
これらの材料を用いて、自動車の調光ミラーや、電子ペーパー等にEC素子を応用することが行われてきた。これらの装置は、材料の選択によって多様な色調の表示が可能であるという特性を利用している。EC素子を利用する上で、多様な色調の材料を開発することが広汎な用途への可能性を示唆している。例えば、フルカラーディスプレイ等への応用を考えた場合にはシアン、マゼンタ、黄色に着色する材料が必要となる。さらに広汎な用途への応用を考えた場合、多様な色調の着色材料が必要になる。また、着色および消色の安定性や長時間の使用による繰り返し耐久性に関しても改善の余地がある。
特許文献1には、還元状態で着色するピリジン誘導体の有機化合物が記載されている。
特開2017−203001号公報
エレクトロクロミック素子の実用化に向けて、応用するデバイスの種類や用途によって様々な特性を有する化合物が必要であり、特許文献1に記載されている化合物だけでは不十分である。
そこで本発明は、酸化還元反応により400nm−500nm付近の領域の光を吸収して、可逆的に着色、消色する有機化合物を提供することを目的とする。
そこで、本発明は下記一般式(1)で表されることを特徴とする有機化合物を提供する。
Figure 2021109862
一般式(1)おいて、X1及びX2は、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基および置換基を有してもよいアラルキル基からそれぞれ独立に選ばれる。
11乃至R18は、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい複素環基およびシアノ基からそれぞれ独立に選ばれる。
21及びR22は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基および置換基を有してもよいアリール基からそれぞれ独立に選ばれる。
1 -及びA2 -は、それぞれ独立に一価のアニオンである。
本発明によれば、酸化還元反応により400nm−500nm付近の領域の光を吸収して、可逆的に着色、消色する有機化合物を提供できる。
実施形態に係るEC素子の一例の断面模式図である。 実施形態に係るEC素子に接続される駆動装置の一例を示す模式図である。 実施形態に係る撮像装置の一例を示す模式図である。 実施形態に係る窓材の一例を示す模式図である。 実施例6の素子の着色状態と消色状態の紫外可視吸収スペクトルを示す図である。 実施例7の素子の着色状態と消色状態の紫外可視吸収スペクトルを示す図である。 実施例9の素子の着色状態と消色状態の紫外可視吸収スペクトルを示す図である。
≪有機化合物≫
本実施形態に係る有機化合物は、下記一般式(1)で表されることを特徴とする。本実施形態に係る有機化合物はEC性を有するため、EC化合物と呼ぶことができる。
Figure 2021109862
<X1及びX2
一般式(1)おいて、X1及びX2は、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基および置換基を有してもよいアラルキル基からそれぞれ独立に選ばれる。
アルキル基は、炭素原子数1以上20以下であってよい。アルキル基は、炭素原子数1以上8以下が好ましく、直鎖状でも、分岐状でも、環状でもよい。アルキル基として、具体的には、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、ターシャリーブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基等が挙げられる。アルキル基内の水素原子がハロゲン原子、好ましくはフッ素原子に置き換わってもよい。また、アルキル基が有する炭素原子が、エステル基、シアノ基に置き換わってもよい。
また、アルキル基は、多孔質電極へ吸着するための吸着基またはその酸エステル基を有してもよい。吸着基またはその酸エステル基の具体例としては、カルボキシル基及びカルボキシルエステル基、スルホン酸基及びスルホン酸エステル基、ホスホン酸基及びホスホン酸エステル基、トリアルコキシシリル基等が挙げられる。さらに、有機溶媒への溶解性を向上するため、アルキル基の末端がピリジニウム、キノリニウム等のイオン性基を有していてもよい。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。アラルキル基は、置換基を有していてもよく、具体的には、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を有してよい。アルキル基、アルコキシ基が有する水素原子は、ハロゲン原子、好ましくはフッ素原子に置き換わってもよい。また、アラルキル基が、アルキル基、アルコキシ基を有する場合、その末端は、多孔質電極に吸着する吸着基またはその酸エステル基を有してもよく、有機溶媒への溶解性を向上するためにイオン性基を有してもよい。吸着基またはその酸エステル基、イオン性基の具体例は、アルキル基で挙げた例と同様である。
アリール基としては、例えばフェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、フルオランテニル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、テトラセニル基、ペンタセニル基、トリフェニレニル基、ペリレニル基等が挙げられる。アリール基が置換基を有する場合は、ハロゲン原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基の少なくともいずれかを有してよい。アルキル基、アルコキシ基が有する水素原子は、ハロゲン原子、好ましくはフッ素原子に置き換わってもよい。また、アリール基が、アルキル基、アルコキシ基を有する場合、その末端は、多孔質電極に吸着する吸着基またはその酸エステル基を有してもよく、有機溶媒への溶解性を向上するためにイオン性基を有してもよい。吸着基またはその酸エステル基、イオン性基の具体例は、アルキル基で挙げた例と同様である。
<R11乃至R18
11乃至R18は、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい複素環基およびシアノ基からそれぞれ独立に選ばれる。R11乃至R18のすべてが水素原子であってよい。
ハロゲン原子として、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
アルキル基は、炭素原子数1以上20以下であってよい。アルキル基は、炭素原子数1以上8以下が好ましく、直鎖状でも、分岐状でも、環状でもよい。アルキル基として、具体的には、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、ターシャリーブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基等が挙げられる。アルキル基内の水素原子がハロゲン原子、好ましくはフッ素原子に置き換わってもよい。また、アルキル基が有する炭素原子が、エステル基、シアノ基に置き換わってもよい。
アルコキシ基は、炭素原子数1以上20以下であってよい。また、アルコキシ基は、炭素原子数1以上8以下が好ましく、直鎖状でも、分岐状でも、環状でもよい。アルコキシ基として具体的には、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基、ターシャリーブチルオキシ基、オクチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、トリフルオロメチルオキシ基等が挙げられる。また、アルコキシ基が有する水素原子がハロゲン原子、好ましくはフッ素原子に置き換わってもよい。
アリール基としては、例えばフェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、フルオランテニル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、テトラセニル基、ペンタセニル基、トリフェニレニル基、ペリレニル基等が挙げられる。アリール基が置換基を有する場合は、ハロゲン原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基の少なくともいずれかを有してよい。アルキル基、アルコキシ基が有する水素原子は、ハロゲン原子、好ましくはフッ素原子に置き換わってもよい。
複素環基としては、例えばチエニル基、ピロリル基、ピリジル基、オキサゾリル基、オキサジアゾリル基、チアゾリル基、チアジアゾリル基、ターチエニル基、キノリル基、イソキノリル基、カルバゾリル基等が挙げられる。複素環基が置換基を有する場合は、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基の少なくともいずれかを有してよい。アルキル基、アルコキシ基が有する水素原子は、ハロゲン原子、好ましくはフッ素原子に置き換わってもよい。
<R21及びR22
21及びR22は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基および置換基を有してもよいアリール基からそれぞれ独立に選ばれる。R21及びR22は、置換基を有してもよいアルキル基であることが好ましい。
アルキル基は、炭素原子数1以上20以下であってよい。アルキル基は、炭素原子数1以上8以下が好ましく、直鎖状でも、分岐状でも、環状でもよい。アルキル基として、具体的には、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、ターシャリーブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基等が挙げられる。アルキル基内の水素原子がハロゲン原子、好ましくはフッ素原子に置き換わってもよい。また、アルキル基が有する炭素原子が、エステル基、シアノ基に置き換わってもよい。
アリール基としては、例えばフェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、フルオランテニル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基、テトラセニル基、ペンタセニル基、トリフェニレニル基、ペリレニル基等が挙げられる。アリール基が置換基を有する場合は、ハロゲン原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基の少なくともいずれかを有してよい。アルキル基、アルコキシ基が有する水素原子は、ハロゲン原子、好ましくはフッ素原子に置き換わってもよい。
<A1 -及びA2 -
1 -およびA2 -は、それぞれ独立に一価のアニオンを表す。A1 -およびA2 -は、例えば、PF6−、ClO4−、BF4−、AsF6−、SbF6−、CF3SO3−、(CF3SO22N−などの陰イオンや、Br−、Cl−、I−などのハロゲン陰イオンから選ばれ、好ましくはPF6−、ClO4−、BF4−、CF3SO3−、(CF3SO22N−のいずれかである。A1 -およびA2 -は、同じでも異なっていてもよいが、より好ましくはA1 -とA2 -が同一のアニオンである。
本実施形態に係る有機化合物を製造する方法については特に制限はないが、例えば、以下に示す方法によって製造することができる。
1、X2がアルキル基またはアラルキル基の場合、下記一般式(2)で表される有機化合物とハロゲン化物を所定の溶媒中で反応させる。その後、所望のアニオンを含む塩と所定の溶媒中でアニオン交換反応させることにより、X1、X2がアルキル基またはアラルキル基である化合物を得ることができる。一方、X1、X2がアリール基の場合、一般式(2)で表される有機化合物と2,4−ジニトロフェニルハライドと反応させる。その後、得られた化合物と所望のアリールアミンと反応させ、アニオンを含む塩と所定の溶媒中でアニオン交換反応させることにより、X1、X2がアリール基である化合物を得ることができる。また、実施例4,5で示す方法により、反応工程を一段減らして、X1、X2がアリール基である化合物を得ることもできる。また、溶媒と反応温度を選択することによって、片側のイミンだけ反応させることもできる。反応を繰り返すことによって、二つのイミンに互いに異なる置換基を導入することも可能である。
Figure 2021109862
上記一般式(2)で表される有機化合物の製造方法は特に制限はないが、例えば、以下に示す製造方法に従い製造することができる。合成ルート内のR11乃至R18、R21及びR22は一般式(1)と同様であり、Xはハロゲン原子を表し、Rはアルキル基を表す。
Figure 2021109862
中間体1は、3−カルボン酸エステル−4−ハロゲノ−ピリジン誘導体とキノリン−5−ボロン酸誘導体とのカップリングにより合成することができる。中間体1に塩基存在下、所望のハロゲン体と反応することで中間体2を合成することができる。一般式(2)で表される有機化合物は、中間体2を酸触媒存在下、分子内フリーデル・クラフツ反応を行う事で合成することができる。
以下に本実施形態に係る有機化合物の具体的な構造式を例示する。但し、本発明に係る化合物はこれらに限定されるものではない。
Figure 2021109862
Figure 2021109862
Figure 2021109862
本実施形態に係る有機化合物は、一般式(1)で表される構造であるため、溶媒に溶解させた場合、高い透明性を有する化合物である。また、本実施形態に係る有機化合物は還元状態において着色する化合物である。還元状態で着色する化合物とは、還元状態における可視光の透過率が、酸化状態における可視光の透過率よりも低い化合物である。また、本実施形態に係る有機化合物は、酸化還元反応により400nm−500nm付近の領域の光を吸収して、可逆的に着色、消色するカソード性のEC化合物である。また、本実施形態に係る有機化合物は、酸化還元反応の繰り返しに対して安定性が高い化合物である。
本実施形態に係る有機化合物は、周辺温度に対して安定な着色を示すエレクトロクロミック材料であり、エレクトロクロミック素子、それを用いた光学フィルタ、レンズユニットおよび撮像装置等に利用することができる。
≪EC素子≫
本実施形態に係る有機化合物は、EC素子のエレクトロクロミック層として用いることができる。以下、図面を参照しながら本実施形態に係るEC素子について説明する。
図1のEC素子1は、一対の透明基板10と、一対の透明電極11、一対の電極の間に配置されているEC層12を有する。一対の透明電極11は、スペーサー13によって、電極間距離が一定となっている。
EC層12は、本発明に係る有機化合物を有している。EC層12は、EC化合物からなる層と、電解質からなる層とを有してもよい。また、EC化合物と電解質とを有する溶液としてEC層12を設けてもよい。このような形態をEC層12が溶液層であるということができる。本実施形態に係るEC素子1は、EC層12が溶液層であることが好ましい。EC層12が溶液層である場合、EC性の有機化合物、溶液、その他の溶解物をまとめて、EC媒体と呼ぶことがある。
次に、本実施形態に係るEC素子1を構成する部材について説明する。
電解質としては、イオン解離性の塩であり、かつ溶媒に対して良好な溶解性、固体電解質においては高い相溶性を示すものであれば限定されない。中でも電子供与性を有する電解質が好ましい。これら電解質は、支持電解質と呼ぶこともできる。電解質としては、例えば、各種のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などの無機イオン塩や4級アンモニウム塩や環状4級アンモニウム塩などがあげられる。具体的にはLiClO4、LiSCN、LiBF4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiPF6、LiI、NaI、NaSCN、NaClO4、NaBF4、NaAsF6、KSCN、KCl等のLi、Na、Kのアルカリ金属塩等や、(CH34NBF4、(C254NBF4、(n−C494NBF4、(n−C494NPF6、(C254NBr、(C254NClO4、(n−C494NClO4等の4級アンモニウム塩および環状4級アンモニウム塩等が挙げられる。
EC化合物および電解質を溶かす溶媒としては、EC化合物や電解質を溶解できるものであれば特に限定されないが、特に極性を有するものが好ましい。具体的には水や、メタノール、エタノール、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルスルホキシド、ジメトキシエタン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、プロピオンニトリル、ベンゾニトリル、ジメチルアセトアミド、メチルピロリジノン、ジオキソラン等の有機極性溶媒が挙げられる。
さらに、上記EC媒体に、ポリマーやゲル化剤を含有させて粘稠性が高いもの若しくはゲル状としたもの等を用いることもできる。これらポリマーやゲル化剤は、増粘剤と呼ぶこともできる。増粘剤を有し、EC層12の粘度を増すことで、有機化合物が会合体を形成しにくくなり、吸収スペクトルの温度依存性を低減することができる。したがって、EC層12は、増粘剤を有することが好ましい。増粘剤は、EC層12全体の質量を100wt%とした場合、20wt%以下の質量比であってよい。好ましくは、1wt%以上15wt%以下であり、より好ましくは、5wt%以上10wt%以下である。
EC層12の粘度は、10cP以上5,000cP以下であってよく、50cP以上1,000cP以下であってよい。EC層12の粘度は、150cP以下であってよく、好ましくは100cP以下、さらに好ましくは65cP以下である。また、EC層12の粘度は、20cP以上であってよく、好ましくは50cP以上である。EC層12の粘度が高い場合、EC層12内の分子の動きを低減できるので、会合を低減できる場合がある。一方で、EC層12内の電子の動きを低減するので、EC素子の応答速度が小さくなるので、粘度が大きすぎるのは好ましくない。
増粘剤であるポリマーとしては、特に限定されず、例えばポリアクリロニトリル、カルボキシメチルセルロース、ポリ塩化ビニル、ポリアルキレンオキサイド、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアミド、ポリアクリルアミド、ポリエステル、ナフィオン(登録商標)などが挙げられる。ポリメチルメタクリレートやポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドが好ましい。
次に、透明基板10および透明電極11について説明する。
透明基板10としては、例えば、無色あるいは有色ガラス、強化ガラス等が用いられる他、無色あるいは有色の透明性樹脂が用いられる。なお、本実施形態において透明とは、可視光の透過率が90%以上の透過率であることを示す。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリノルボルネン、ポリアミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。
透明電極11の材料としては、例えば、酸化インジウムスズ合金(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化スズ(NESA)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化銀、酸化バナジウム、酸化モリブデン、金、銀、白金、銅、インジウム、クロムなどの金属や金属酸化物、多結晶シリコン、アモルファスシリコン等のシリコン系材料、カーボンブラック、グラファイト、グラッシーカーボン等の炭素材料などを挙げることができる。また、ドーピング処理などで導電率を向上させた導電性ポリマー、例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸の錯体なども好適に用いられる。
さらに、透明電極11上に多孔質電極を有していてもよい。多孔質電極は表面及び内部に微細孔を有した多孔質形状、ロット形状、ワイヤ形状等表面積が大きい材料が好ましい。多孔質電極の材料は、例えば、金属、金属酸化物、カーボン等が適用できる。より好ましくは酸化チタン、酸化スズ、酸化鉄、酸化ストロンチウム、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化タンタル、酸化バナジウム、酸化インジウム、酸化ニッケル、酸化マンガン、酸化コバルト等の金属酸化物である。
スペーサー13は、一対の透明電極11の間に配置されており、EC層12を収容するための空間を与えるものである。具体的には、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム、エポキシ樹脂等を用いることができる。このスペーサー13により、EC素子の電極間距離を保持することが可能である。
本実施形態に係るEC素子は、一対の透明電極11とスペーサー13とによって、形成される液体注入口を有してもよい。液体注入口からEC化合物を有する組成物を封入したのちに、封止部材により注入口を覆い、さらに接着剤等で密閉することで素子とすることができる。封止部材は、接着剤とEC化合物が接触しないように隔離する役割も担っている。封止部材の形状は、特に限定されないが、楔形等の先細り形状が好ましい。
本実施形態に係るEC素子の形成方法は特に限定されず、一対の電極基板の間に設けた間隙に、真空注入法、大気注入法、メニスカス法等によって予め調製したEC化合物を含有する液体を注入する方法を用いることができる。
本実施形態に係るEC素子は、本実施形態に係る有機化合物と、この有機化合物とは別種の有機エレクトロクロミック化合物(第2の有機EC化合物)とを有してもよい。第2の有機EC化合物は、一種類でも複数種類でもよく、酸化状態で着色する化合物でも、還元状態で着色する化合物でも、その双方の性質を有する化合物であってもよい。一般式(1)で表される有機化合物は還元状態において着色する化合物なので、第2の有機EC化合物は、酸化状態で着色する化合物であることが好ましい。酸化状態で着色する化合物とは、酸化状態における可視光の透過率が、還元状態における可視光の透過率よりも低い化合物である。透過率は、可視光領域のいずれかで変化すればよく、可視光の全域で変化しなくてもよい。
本実施形態に係る有機化合物は、他の色の着色材料と組み合わせることによって、EC素子として所望の色を吸収することができる。着色時における別種の有機EC化合物は、400nm以上800nm以下の範囲に吸収波長を有することが好ましく、より好ましくは、420nm以上700nm以下に吸収波長を有することである。吸収波長を特定の範囲に有するとは、吸収スペクトルのピークが特定の範囲にあればよい。本発明の有機化合物と他の材料を複数組み合わせることによって、可視領域を全て吸収し、黒色着色するEC素子を作製することもできる。
本実施形態に係るEC素子は、本発明に係る有機化合物と合わせて、5種類以上のEC化合物を有することが好ましい。EC素子を有するフィルタが、各波長の光を均一に吸収しやすいためである。
本実施形態に係る他のEC化合物として、例えば、下記化合物があげられる。
酸化状態で着色する他のEC化合物としては、オリゴチオフェン系化合物、5,10−ジヒドロ−5,10−ジメチルフェナジン、5,10−ジヒドロ−5,10−ジイソプロピルフェナジンなどのフェナジン系化合物、フェロセン、テトラ−t−ブチルフェロセン、チタノセンなどのメタロセン系化合物、N,N’,N,N’−テトラメチル−p−フェニレンジアミンなどのフェニレンジアミン系化合物、1−フェニル−2−ピラゾリンなどのピラゾリン系化合物などが挙げられる。
還元状態で着色する化合物としては、N,N’−ジヘプチルビピリジニウムジパークロレート、N,N’−ジヘプチルビピリジニウムジテトラフフオロボレート、N,N’−ジヘプチルビピリジニウムジヘキサフルオロホスフェート、N,N’−ジエチルビピリジニウムジパークロレート、N,N’−ジエチルビピリジニウムジテトラフルオロボレート、N,N’−ジエチルビピリジニウムジヘキサフルオロホスフェート、N,N’−ジベンジルビピリジニウムジパークロレート、N,N’−ジベンジルビピリジニウムジテトラフルオロボレート、N,N’−ジベンジルビピリジニウムジヘキサフルオロホスフェート、N,N’−ジフェニルビピリジニウムジパークロレート、N,N’−ジフェニルビピリジニウムジテトラフロロボレート、N,N’−ジフェニルビピリジニウムジヘキサフロロホスフェートなどのビオロゲン系化合物、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノンなどのアントラキノン系化合物、フェロセニウムテトラフルオロボレート、フェロセニウムヘキサフルオロホスフェートなどのフェロセニウム塩系化合物、スチリル化系化合物などが挙げられる。
本実施形態において、フェナジン系化合物とは、化学構造中に5,10−ジヒドロフェナジン骨格を含む化合物である。フェナジン系化合物は、5,10−ジヒドロフェナジンに置換基を有する化合物を含む。例えば、5,10−ジヒドロフェナジンの5、10位の水素原子が、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基、フェニル基等のアリール基に置換されてもよい。また、フェナジン系化合物は、5,10−ジヒドロフェナジンに炭素原子数1以上20以下のアルキル基を有する化合物であってよい。また、5,10−ジヒドロフェナジンに炭素原子数1以上20以下のアルコキシ基を有する化合物であってよい。また、5,10−ジヒドロフェナジンに炭素原子数4以上60以下のアリール基を有する化合物であってよい。他の化合物、例えばビオロゲン系化合物、についても同様である。
第2の有機EC化合物としては、上記の中でもフェナジン系化合物、メタロセン系化合物、フェニレンジアミン系化合物、ピラゾリン系化合物のいずれかであることが好ましい。
本実施形態に係るEC素子1が有するEC層12に含まれる化合物は、公知の方法により抽出し、分析することで、EC素子1に含まれていることを確認することができる。例えば、クロマトグラフィーにより抽出し、NMRで分析することが挙げられる。また、EC層12が固体である場合は、TOF−SIMSなどにより、分析することができる。
≪EC素子の用途≫
本実施形態に係るEC素子は、光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、窓材、エレクトロクロミックミラー等に用いることができる。本実施形態の光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、窓材、ECミラーのそれぞれは、一般式(1)で表わされる有機化合物単独、あるいは他の波長帯域の着色吸収を有するEC化合物と組み合わせることにより、様々な吸収色を提供することが可能となる。また、本実施形態の光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置、窓材のそれぞれは、一般式(1)で表わされる有機化合物を含むため、消色状態における透明性を向上することができる。
<光学フィルタ>
本実施形態に係る光学フィルタは、EC素子とEC素子に接続されている能動素子を有する。能動素子は、EC素子を駆動し、EC素子を通過する光の光量を調整する能動素子である。能動素子は、例えば、トランジスタ等が挙げられる。トランジスタは活性領域に、InGaZnOなどの酸化物半導体を有してもよい。
光学フィルタは、本実施形態に係るEC素子と、EC素子に接続されている駆動装置とを有している。図2は、EC素子と、EC素子に接続された駆動装置の一例を示す模式図である。本実施形態の駆動装置は、駆動電源8、電圧生成部9、および制御器7を有する。
駆動電源8は、EC層に含まれるEC材料が電気化学反応を生じるのに必要な電圧をEC素子1に印加する。駆動電圧は一定電圧であることがより好ましい。その理由は、EC材料が複数種類の材料で構成される場合は、材料の酸化還元電位差やモル吸光係数の差に起因して吸収スペクトルが変化する場合があるためである。駆動電源8の電圧印加開始あるいは印加状態の保持は制御器7の信号で行われ、EC素子1の光透過率を制御する期間においては、一定電圧の印加状態が保持されている。
制御器7によるEC素子1の透過率の制御方法は、用いられる素子に適した方法が採用される。具体的には、所望の透過率の設定値に対して、予め規定されている条件をEC素子1に入力する方法や、透過率の設定値とEC素子1の透過率を比較して、設定値に合うように条件を選択して入力する方法が挙げられる。変化させるパラメータとしては、電圧、電流、デューティー比を挙げることができる。制御器7は、電圧、電流またはデューティー比を変化させることで、EC素子1の着色濃度を変化させることができる。
本実施形態において、電圧の変更、電流の変更、パルス幅の変調は、公知の手段を用いることができる。またパルス幅の変調は、以下のように行うこともできる。電圧生成部9は、駆動電源8とEC素子1を含む閉回路中に、不示図の抵抗R1と抵抗R1よりも大きな抵抗R2とを切り替えて直列に接続するものである。抵抗R1の抵抗値としては、少なくとも素子閉回路の最も大きなインピーダンスよりも小さいことが好ましく、好ましくは10Ω以下である。抵抗R2の抵抗値としては、素子閉回路の最も大きなインピーダンスよりも大きいことが好ましく、好ましくは1MΩ以上である。なお、抵抗R2は空気であっても良い。この場合、厳密には閉回路は開回路となるが、空気を抵抗R2と見なすことで閉回路と考えることができる。制御器7は、電圧生成部9に切替信号を送り、抵抗R1と抵抗R2のスイッチングを制御する。
<レンズユニット>
本実施形態に係るレンズユニットは、複数のレンズを有する撮像光学系と、EC素子1を有する光学フィルタとを有している。光学フィルタは、複数のレンズの間またはレンズの外側のいずれに設けられていてもよい。光学フィルタは、レンズの光軸上に設けられることが好ましい。
<撮像装置>
本実施形態の撮像装置は、光学フィルタと、この光学フィルタを通過した光を受光する受光素子と、を有する。撮像装置とは、具体的には、カメラ、ビデオカメラ、カメラ付き携帯電話等が挙げられる。撮像装置は、受光素子を有する撮像ユニットと、レンズを有するレンズユニットとが分離できる形態であってもよい。ここで撮像装置が、撮像ユニットと、レンズユニットとで分離できる場合は、撮像時に撮像装置とは別体の光学フィルタを用いる形態も本発明に含まれる。なお、係る場合、光学フィルタの配置位置としては、レンズユニットの外側、レンズユニットと受光素子との間、複数あるレンズの間(レンズユニットが複数のレンズを有する場合)等が挙げられる。
図3は、本実施形態に係る撮像装置の一例を示す模式図である。図3の撮像装置100は、レンズユニット102と、撮像ユニット103と、を有する撮像装置である。図3(a)では、光学フィルタ101がレンズユニット102に配置されており、図3(b)では、光学フィルタ101が撮像ユニット103に配置されている。
まず、図3(a)の撮像装置について説明する。レンズユニット102は、光学フィルタ101と、複数のレンズ又はレンズ群を有する撮像光学系と、を有する。光学フィルタ101は、上述の本実施形態の光学フィルタである。レンズユニット102は、マウント部材(不図示)を介して撮像ユニット103に着脱可能に接続されている。
レンズユニット102は、絞りより後でフォーカシングを行うリアフォーカス式のズームレンズを表している。物体側より順に正の屈折力の第1のレンズ群104、負の屈折力の第2のレンズ群105、正の屈折力の第3のレンズ群106、正の屈折力の第4のレンズ群107の4つのレンズ群を有する。第2のレンズ群105と第3のレンズ群106の間隔を変化させて変倍を行い、第4のレンズ群107の一部のレンズ群を移動させてフォーカスを行う。レンズユニット102は、例えば、第2のレンズ群105と第3のレンズ群106との間に開口絞り108を有し、また、第3のレンズ群106と第4のレンズ群107との間に光学フィルタ101を有する。レンズユニットを通過する光は、各レンズ群104乃至107、開口絞り108および光学フィルタ101を通過するよう配置されており、開口絞り108および光学フィルタ101を用いた光量の調整を行うことができる。
なお、図3(a)では、レンズユニット102内の第3のレンズ群106と第4のレンズ群107との間に光学フィルタ101が配置されているが、この構成に限定されない。例えば、光学フィルタ101は、開口絞り108の前(被写体側)あるいは後(撮像ユニット103側)のいずれにあってもよく、また、第1乃至第4のレンズ群104乃至107のいずれの前、後、レンズ群の間にあってもよい。なお、光学フィルタ101を光の収束する位置に配置すれば、光学フィルタ101の面積を小さくできるなどの利点がある。
また、レンズユニット102の構成も上述の構成に限定されず、適宜選択可能である。例えば、リアフォーカス式の他、絞りより前でフォーカシングを行うインナーフォーカス式であっても良く、その他方式であっても構わない。また、ズームレンズ以外にも魚眼レンズやマクロレンズなどの特殊レンズも適宜選択可能である。
撮像ユニット103は、ガラスブロック109と、受光素子110と、を有する。ガラスブロック109は、ローパスフィルタやフェースプレートや色フィルタ等のガラスブロックである。また、受光素子110は、レンズユニットを通過した光を受光するセンサ部であって、CCDやCMOS等の撮像素子が使用できる。また、フォトダイオードのような光センサであっても良く、光の強度あるいは波長の情報を取得し出力するものを適宜利用可能である。
図3(a)のように、光学フィルタ101がレンズユニット102に組み込まれている場合、駆動装置はレンズユニット102内に配置されてもよく、レンズユニット102外に配置されてもよい。レンズユニット102外に配置される場合は、配線を通してレンズユニット102の内のEC素子1と駆動装置を接続し、駆動制御する。
また、図3(a)の撮像装置100の構成では、光学フィルタ101がレンズユニット102の内部に配置されている。しかし、本発明はこの形態に限らず、光学フィルタ101は、撮像装置100内部の適当な箇所に配置され、受光素子110は光学フィルタ101を通過した光を受光するよう配置されていればよい。
例えば、図3(b)に示したように、撮像ユニット103が光学フィルタ101を有していてもよい。図3(b)の撮像装置は、光学フィルタ101の位置が異なる以外は、図3(a)の撮像装置と同様である。図3(b)において、光学フィルタ101は受光素子110の直前に配置されている。撮像ユニット103が光学フィルタ101を内蔵する場合、接続されるレンズユニット102が光学フィルタ101を持たなくてもよいため、既存のレンズユニット102を用いた調光可能な撮像装置を構成することが可能となる。
本実施形態の撮像装置100は、光学フィルタと受光素子の組合せを有する製品に適用可能である。例えばカメラ、デジタルカメラ、ビデオカメラ、デジタルビデオカメラに使用可能であり、また、携帯電話やスマートフォン、PC、タブレットなど撮像装置を内蔵する製品にも適用できる。また、本実施形態の撮像装置100によれば、光学フィルタ101を調光部材として用いることにより、調光量を一つのフィルタで適宜可変させることが可能となり、部材点数の削減や省スペース化といった利点がある。
<窓材>
本実施形態に係る窓材は、EC素子とEC素子に接続されている能動素子を有する。能動素子は、EC素子を駆動し、EC素子を通過する光の光量を調整する能動素子である。能動素子は、例えば、トランジスタ等が挙げられる。トランジスタは活性領域に、InGaZnOなどの酸化物半導体を有していてもよい。本実施形態に係る窓材は、透過率可変窓材と呼ぶこともできる。
図4(a)は本実施形態に係るEC素子を用いた窓材としての調光窓を示す概観図であり、図4(b)は図4(a)のX−X’断面を示す模式図である。本実施形態の調光窓111は、EC素子1(光学フィルタ)と、それを挟持する透明板113と、全体を囲繞して一体化するフレーム112とから成る。EC素子1は不示図の駆動装置を有しており、駆動装置はフレーム112内に一体化されていても良く、フレーム112外に配置され配線を通してEC素子1と接続されても良い。
透明板113は光透過率が高い材料であれば特に限定されず、窓としての利用を考慮すればガラス素材であることが好ましい。フレーム112の材質は問わないが、EC素子1の少なくとも一部を被覆し、一体化された形態を有するもの全般をフレームとして見なして構わない。図4においてEC素子1と透明板113とは独立した構成部材であるが、例えば、EC素子1の透明基板10を透明板113と見なしても構わない。
係る調光窓は、例えば日中の太陽光の室内への入射量を調整する用途に適用できる。太陽の光量の他、熱量の調整にも適用できるため、室内の明るさや温度の制御に使用することが可能である。また、シャッターとして、室外から室内への眺望を遮断する用途にも適用可能である。このような調光窓は、建造物用のガラス窓の他に、自動車や電車、飛行機、船など乗り物の窓にも適用可能である。
<ECミラー>
EC素子の一方の光の経路に反射部材を設けることで、ECミラーとすることもできる。ECミラーは、防眩ミラーとして、自動車に設けられてよい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明していくが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1<例示化合物A−2の合成>]
Figure 2021109862
(1)中間体11の合成
反応容器にキノリン−5−ボロン酸:692mg(4.0mmol)、4−クロロピリジン−3−カルボン酸メチル:755mg(4.4mmol)、1,4−ジオキサン(24ml)を仕込み、窒素で溶存酸素を除去した。次に酢酸パラジウム:54mg(0.24mmol)および、2−ジシクロヘキシルフォスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(S−Phos):197mg(0.48mmol)、炭酸カリウム:1.66g(12mmol)を窒素雰囲気下添加し、100℃にて5時間反応を行った。反応溶液に水を加えて停止させた後、水層を酢酸エチルで抽出し、シリカゲルクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸エチル)により分離精製し、中間体11を得た(846mg、収率80%)。
(2)中間体12の合成
反応容器に、中間体11:529mg(2.0mmol)、無水テトラヒドロフラン(20ml)を仕込み、−5℃に冷却した。次にメチルマグネシウムブロミド溶液:5.3ml(約3.0Mテトラヒドロフラン溶液、16.0mmol)をゆっくり滴下し1時間撹拌した後、室温まで昇温した。この溶液に水を加えて反応を停止させた後、水層を酢酸エチルで抽出し、シリカゲルクロマトグラフィー(移動相:クロロホルム/メタノール)により分離精製し中間体12を得た(476mg、収率90%)。
(3)中間体13の合成
反応容器に、中間体12:476mg(1.8mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸(5mL)を仕込み、80℃で8時間撹拌した。この溶液を水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、水層を酢酸エチルで抽出し、シリカゲルクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸エチル)により分離精製し、中間体13を得た(403mg、収率91%)。
(4)例示化合物A−2の合成
反応容器に中間体13:98mg(0.4mmol)、1−ヨードブタン:166mg(0.9mmol)、DMF5mlを反応容器に仕込み、80℃で16時間撹拌を行った。反応終了後、酢酸エチルを加え、析出した結晶をろ過、酢酸エチルで洗浄し例示化合物A−2を196mg(収率:80%)得た。NMR測定によりこの化合物の構造を確認した。
1H NMR(DMSO−d6,500MHz) σ(ppm):10.08(d,1H),9.68(d,1H),9.61(s,1H),9.27(d,1H),9.21(d,1H),8.97(d,1H),8.71(d,1H),8.40(m,1H),5.18(t,2H),4.66(t,2H),2.00(m,4H),1.72(s,6H),1.46−1.34(m,16H),0.95(m,6H).
[実施例2<例示化合物A−5の合成>]
例示化合物A−2:122mg(0.2mmol)を水に溶解した。ヘキサフルオロリン酸カリウム300mgを溶解した水溶液を滴下し、室温で3時間撹拌を行った。析出した結晶をろ過、イソプロピルアルコール、ジエチルエーテルで順次で洗浄し、例示化合物A−5を125mg(収率:96%)得た。NMR測定によりこの化合物の構造を確認した。
1H NMR(DMSO−d6,500MHz) σ(ppm):10.08(d,1H),9.68(d,1H),9.61(s,1H),9.35(d,1H),9.27(d,1H),8.97(d,1H),8.71(d,1H),8.40(m,1H),5.18(t,2H),4.66(t,2H),2.00(m,4H),1.72(s,6H),1.46−1.34(m,16H),0.95(m,6H).
[実施例3<例示化合物A−35の合成>]
反応容器に中間体13:98mg(0.4mmol)、1,1,1−トリフルオロ−3−ヨードプロパン:202mg(0.9mmol)、アセトニトリル5mlを反応容器に仕込み、80℃で48時間撹拌を行った。反応終了後、酢酸エチルを加え、析出した結晶をろ過、酢酸エチルで洗浄した後、結晶を水に溶解し、ヘキサフルオロリン酸カリウム300mgを溶解した水溶液を滴下し、室温で3時間撹拌を行った。析出した結晶をろ過、アセトニトリル/イソプロピルアルコールで再結晶を行う事により例示化合物A−35を111mg(収率:35%)得た。NMR測定によりこの化合物の構造を確認した。
1H NMR(DMSO−d6,500MHz) σ(ppm):10.17(d,1H),9.76(d,1H),9.67(s,1H),9.27(d,1H),9.21(d,1H),8.92(d,1H),8.87(d,1H),8.48(m,1H),5.51(t,2H),5.00(t,2H),3.26(m,4H),1.73(s,6H).
[実施例4<例示化合物A−25の合成>]
反応容器に中間体13:138mg(0.56mmol)とビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート:1.51g(2.80mmol)、酢酸銅(II)一水和物:18mg(0.10mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(2.5mL)とを加え、100℃にて20時間反応を行った。反応終了後、減圧濃縮し、テトラブチルアンモニウムブロミド(2g)のアセトニトリル溶液(10ml)を加えた。析出した固体を濾過回収し、水に溶解した。これにヘキサフルオロリン酸アンモニウム200mgを溶解した水溶液を滴下し、室温で3時間撹拌を行った。析出した結晶をろ過、アセトニトリル/イソプロピルアルコールで再結晶を行う事により、例示化合物25を99mg(収率:22%)得た。NMR測定によりこの化合物の構造を確認した。
1H NMR(CD3CN,500MHz) σ(ppm):10.00(d,1H),9.29(d,1H),9.24(s,1H),9.10(d,1H),8.99(d,1H),8.42(m,2H),8.07(d,1H),7.85(m,4H),7.78(d,2H),7.64(d,2H),1.77(s,6H),1.48(s,9H),1.43(s,9H).
[実施例5<例示化合物A−26の合成>]
Figure 2021109862
(1)中間体14の合成
反応容器にキノリン−5−ボロン酸:692mg(4.0mmol)、4−クロロ−6−メチルピリジン−3−カルボン酸メチル:817mg(4.4mmol)、1,4−ジオキサン(24ml)を仕込み、窒素で溶存酸素を除去した。次に酢酸パラジウム:54mg(0.24mmol)および、2−ジシクロヘキシルフォスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(S−Phos):197mg(0.48mmol)、炭酸カリウム:1.66g(12mmol)を窒素雰囲気下添加し、100℃にて5時間反応を行った。反応溶液に水を加えて停止させた後、水層を酢酸エチルで抽出し、シリカゲルクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸エチル)により分離精製し、中間体14を得た(940mg、収率84%)。
(2)中間体15の合成
反応容器に、中間体14:540mg(1.9mmol)、無水テトラヒドロフラン(20ml)を仕込み、−5℃に冷却した。次にメチルマグネシウムブロミド溶液:5.2ml(約3.0Mテトラヒドロフラン溶液、15.5mmol)をゆっくり滴下し1時間撹拌した後、室温まで昇温した。この溶液に水を加えて反応を停止させた後、水層を酢酸エチルで抽出し、シリカゲルクロマトグラフィー(移動相:クロロホルム/メタノール)により分離精製し中間体15を得た(500mg、収率92%)。
(3)中間体16の合成
反応容器に、中間体15:500mg(1.8mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸(5mL)を混合し、室温で9時間撹拌した。この溶液を水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、水層を酢酸エチルで抽出し、シリカゲルクロマトグラフィー(移動相:ヘキサン/酢酸エチル)により分離精製し、中間体16を得た(310mg、収率67%)。
(4)例示化合物26の合成
反応容器に中間体16:146mg(0.56mmol)とビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート:1.51g(2.80mmol)、酢酸銅(II)一水和物:18mg(0.10mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(2.5mL)とを加え、100℃にて20時間反応を行った。反応終了後、減圧濃縮し、テトラブチルアンモニウムブロミド(2g)のアセトニトリル溶液(10ml)を加えた。析出した固体を濾過回収し、水10mlに溶解した。これにヘキサフルオロリン酸アンモニウム200mgを溶解した水溶液を滴下し、室温で3時間撹拌を行った。析出した結晶をろ過、水、イソプロピルアルコール、ジエチルエーテルで順次で洗浄し、例示化合物26を110mg(収率:24%)得た。NMR測定によりこの化合物の構造を確認した。
1H−NMR(DMSO−d6)δ(ppm):10.32(d,1H),9.81(d,1H),9.62(s,1H),9.40(s,1H),8.58(d,2H),7.98(d,1H),7.92−7.73(m,8H),2.70(s,3H),1.69(s,6H),1.44(s,9H),1.39(s,9H).
[実施例6]
<EC素子の作製>
電解質として過塩素酸テトラブチルアンモニウムを0.1Mの濃度で炭酸プロピレンに溶解させ、次いで実施例2の例示化合物A−5を40.0mMの濃度で溶解させ、EC媒体を得た。
次いで一対の透明導電膜(ITO)付きのガラス基板の四方の端部に絶縁層(SiO2)を形成した。基板間隔を規定するPETフィルム(帝人デュポンフィルム社製メリネックスS(登録商標)、125μm厚)を一対の透明電極膜付きガラス基板の間に配置した。その後、EC媒体注入用の注入口を残して、エポキシ系接着剤により、基板とPETフィルムを接着し、封止し、注入口付き空セルを作製した。次に注入口より、EC媒体を真空注入法により注入後、注入口をエポキシ系接着剤により封止し、EC素子とした。
作製直後のEC素子は可視光領域全域にわたり、80%前後の透過率を示し、高い透明性を有していた。
<EC素子の特性評価>
図5に、この素子の着色状態と消色状態の紫外可視吸収スペクトルを示す。光源には、オーシャンオプティクス社のDH‐2000S重水素、ハロゲン光源を用いた。図5に示す様に、この素子に電圧を2.0V印加すると、例示化合物A−5の還元種に由来する吸収(400nm−500nmにブロードな吸収)を示し、素子は着色した。さらに、この素子に電圧を−0.5V印加すると消色した。この素子は着色状態と、消色状態と、を可逆的に変化できる。
[実施例7]
例示化合物A−5の代わりに例示化合物A−25を使用した以外は、実施例6と同様の方法により素子を作製し、評価した。図6に、この素子の着色状態と消色状態の紫外可視吸収スペクトルを示す。図6に示す様に、この素子に電圧を2.0V印加すると、例示化合物A−25の還元種に由来する吸収(400nm−500nmにブロードな吸収)を示し、素子は着色した。さらに、この素子に電圧を−0.5V印加すると消色し、可逆的な着色および消色をした。この素子は着色状態と、消色状態と、を可逆的に変化できる。
[実施例8]
例示化合物A−5の代わりに例示化合物A−26を使用した以外は、実施例6と同様の方法により素子を作製し、評価した。この素子に電圧を2.0V印加すると、例示化合物A−26の還元種に由来する吸収(400nm−500nmにブロードな吸収)を示し、素子は着色した。さらに、この素子に電圧を−0.5V印加すると消色し、可逆的な着色および消色をした。この素子は着色状態と、消色状態と、を可逆的に変化できる。
[実施例9]
例示化合物A−5の代わりに例示化合物A−35を使用した以外は、実施例6と同様の方法により素子を作製し、評価した。図7に、この素子の着色状態と消色状態の紫外可視吸収スペクトルを示す。図7に示す様に、この素子に電圧を2.0V印加すると、例示化合物A−35の還元種に由来する吸収(400nm−500nmにブロードな吸収)を示し、素子は着色した。さらに、この素子に電圧を−0.5V印加すると消色し、可逆的な着色および消色をした。この素子は着色状態と、消色状態と、を可逆的に変化できる。
1:EC素子、10:透明基板、11:透明電極、12:EC層、13:スペーサー

Claims (18)

  1. 下記一般式(1)で表されることを特徴とする有機化合物。
    Figure 2021109862
    一般式(1)おいて、X1及びX2は、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基および置換基を有してもよいアラルキル基からそれぞれ独立に選ばれる。
    11乃至R18は、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい複素環基およびシアノ基からそれぞれ独立に選ばれる。
    21及びR22は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基および置換基を有してもよいアリール基からそれぞれ独立に選ばれる。
    1 -及びA2 -は、それぞれ独立に一価のアニオンである。
  2. 前記A1 -と前記A2 -は、同一のアニオンであることを特徴とする請求項1に記載の有機化合物。
  3. 前記X1と前記X2は、同じ基であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機化合物。
  4. 前記R21及びR22は、置換基を有してもよいアルキル基であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の有機化合物。
  5. 前記R11乃至R18のすべてが水素原子であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の有機化合物。
  6. 一対の電極と、前記一対の電極の間に配置されているエレクトロクロミック層を有するエレクトロクロミック素子であって、
    前記エレクトロクロミック層は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の有機化合物を含有することを特徴とするエレクトロクロミック素子。
  7. 前記エレクトロクロミック層は、前記有機化合物とは別種の有機エレクトロクロミック化合物を有することを特徴とする請求項6に記載のエレクトロクロミック素子。
  8. 前記別種の有機エレクトロクロミック化合物は、フェナジン系化合物、メタロセン系化合物、フェニレンジアミン系化合物、ピラゾリン系化合物のいずれかであることを特徴とする請求項7に記載のエレクトロクロミック素子。
  9. 前記エレクトロクロミック層は、5種類以上のエレクトロクロミック化合物を有することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子。
  10. 前記エレクトロクロミック層は、溶液層であることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子。
  11. 前記溶液層は、増粘剤を有することを特徴とする請求項10に記載のエレクトロクロミック素子。
  12. 前記増粘剤の質量比は、前記エレクトロクロミック層の質量を100wt%とした場合に、20wt%以下であることを特徴とする請求項11に記載のエレクトロクロミック素子。
  13. 前記溶液層の粘度は、150cP以下であることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子。
  14. 請求項6乃至13のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子と、前記エレクトロクロミック素子に接続されている能動素子と、を有することを特徴とする光学フィルタ。
  15. 請求項14に記載の光学フィルタと、複数のレンズを有する撮像光学系と、を有することを特徴とするレンズユニット。
  16. 請求項14に記載の光学フィルタと、前記光学フィルタを通過した光を受光する受光素子と、を有することを特徴とする撮像装置。
  17. 請求項6乃至13のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子と、前記エレクトロクロミック素子に接続されている能動素子と、を有することを特徴とする窓材。
  18. 請求項6乃至13のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子と、反射部材とを有することを特徴とするエレクトロクロミックミラー。
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