JP2915059B2 - チエノオキサジノン誘導体を有効成分とする殺菌剤及び除草剤 - Google Patents
チエノオキサジノン誘導体を有効成分とする殺菌剤及び除草剤Info
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- JP2915059B2 JP2915059B2 JP2078635A JP7863590A JP2915059B2 JP 2915059 B2 JP2915059 B2 JP 2915059B2 JP 2078635 A JP2078635 A JP 2078635A JP 7863590 A JP7863590 A JP 7863590A JP 2915059 B2 JP2915059 B2 JP 2915059B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、チエノ[3,2−d][1,3]オキサジン−4
−オン誘導体を有効成分とする新規な殺菌剤及び除草剤
を提供するものである。
−オン誘導体を有効成分とする新規な殺菌剤及び除草剤
を提供するものである。
従来、オキサジン−4−オン誘導体は種々合成されて
いる。例えば、特開昭55−141476号には、ベンゼン環と
オキシザン−4−オンが縮合した1,3ベンゾオキサジン
−4−オン誘導体が報告されており、該誘導体には除草
活性があることが記載されている。しかしながら、下記
一般式(1)で示されるチオフェン環とオキサジン−4
−オンが縮合したチエノ[3,2−d][1,3]オキサジン
−4−オン誘導体についての生理活性の探究はこれまで
全く行われていない。
いる。例えば、特開昭55−141476号には、ベンゼン環と
オキシザン−4−オンが縮合した1,3ベンゾオキサジン
−4−オン誘導体が報告されており、該誘導体には除草
活性があることが記載されている。しかしながら、下記
一般式(1)で示されるチオフェン環とオキサジン−4
−オンが縮合したチエノ[3,2−d][1,3]オキサジン
−4−オン誘導体についての生理活性の探究はこれまで
全く行われていない。
本発明者たちはチエノ[3,2−d][1,3]オキサジン
−4−オン誘導体についての合成を試み、種々の生理活
性試験を行なった。
−4−オン誘導体についての合成を試み、種々の生理活
性試験を行なった。
その結果、下記一般式(1)で示されるチエノ[3,2
−d][1,3]オキサジン−4−オン誘導体が大腸菌、
水虫菌、胡麻葉枯れ病菌等の幅広い菌種に対して強い抗
菌活性をもつ優れた殺菌剤となり得るばかりでなく、畑
地茎葉処理においてダイコン、イチゴ、コセンダン等の
有害雑草に対しても優れた除草活性を示すことを確認
し、更に研究をすゝめ本発明を完成するに至った。
−d][1,3]オキサジン−4−オン誘導体が大腸菌、
水虫菌、胡麻葉枯れ病菌等の幅広い菌種に対して強い抗
菌活性をもつ優れた殺菌剤となり得るばかりでなく、畑
地茎葉処理においてダイコン、イチゴ、コセンダン等の
有害雑草に対しても優れた除草活性を示すことを確認
し、更に研究をすゝめ本発明を完成するに至った。
本発明は、一般式、 (ただし、Χ1,Χ2は異種または同種の水素原子、ハロ
ゲン原子、カルボキシル基、スルホニル基、ニトロ基、
シアノ基、水酸基、アルコキシ基、アルキルチオ基、モ
ノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ
カルボニル基、アルコキシスルホニル基、置換もしくは
非置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ま
たは置換もしくは非置換のフェニル基を示し、Rは置換
もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のフ
ェニル基、または置換もしくは非置換のナフチル基を示
す。) で表されるチエノ[3,2−d][1,3]オキサジン−4−
オン誘導体を有効成分とする殺菌剤及び除草剤を提供す
る。
ゲン原子、カルボキシル基、スルホニル基、ニトロ基、
シアノ基、水酸基、アルコキシ基、アルキルチオ基、モ
ノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ
カルボニル基、アルコキシスルホニル基、置換もしくは
非置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ま
たは置換もしくは非置換のフェニル基を示し、Rは置換
もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のフ
ェニル基、または置換もしくは非置換のナフチル基を示
す。) で表されるチエノ[3,2−d][1,3]オキサジン−4−
オン誘導体を有効成分とする殺菌剤及び除草剤を提供す
る。
本発明において、上記一般式(1)中、Χ1及びΧ2
で示されるハロゲン原子の具体例としては塩素、臭素、
フッ素、ヨウ素の各原子が挙げられる。また上記一般式
(1)中、Χ1,Χ2およびRで示されるアルキル基、及
びΧ1及びR2で示されるアルコキシ基、アルキルチオ
基、アルコキシカルボニル基、アルコキシスルホニル
基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基中のア
ルキル残基は特に限定されず如何なる炭素原子数のもの
であってもよいが、工業的に入手の容易な且つ効果を勘
案すると炭化水素1〜4コの直鎖状または分枝鎖状のも
のが好適に用いられる。該アルキル基及びアルキル残基
の代表的なものとしてはメチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル
基、tert−ブチル基及びこれらの残基が挙げられる。ま
たアルコキシ基の代表的なものとしてはメトキシ基、エ
トキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n
−ブトキシ、iso−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等が
挙げられる。更にアルキルチオ基の代表的なものとちて
はメチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、
iso−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、iso−ブチル
チオ基、tert−ブチルチオ基等が挙げられる。更に、ま
たアルコキシカルボニル基の代表的なものとしてはメト
キシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポ
キカルボニル基、iso−プロポキシカルボニル基、n−
ブトキシカルボニル基、iso−ブトキシカルボニル基、t
ert−ブトキシカルボニル基等が挙げられる。更にまた
アルコキシスルホニル基の代表的なものとしてはメトキ
シスルホニル基、エトキシスルホニル基、n−プロポキ
シスルホニル基、iso−プロポキシスルホニル基、n−
ブトキシスルホニル基、iso−ビトキシスルホニル基、t
ert−ブトキシスルホニル基等が挙げられる。更にまた
モノアルキルアミノ基の代表的なものとしてはメチルア
ミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、iso
−プロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、iso−ブチ
ルアミノ基、tert−ブチルアミノ基等が挙げられる。更
にまたジアルキルアミノ基の代表的なものとしてはジメ
チルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルア
ミノ基、ジ−iso−プロピルアミノ基、ジ−n−ブチル
アミノ基、メチル−メチルアミノ基、メチル−n−プロ
ピルアミノ基、メチル−iso−プロピルアミノ基、メチ
ル−n−ブチルアミノ基、エチル−n−プロピルアミノ
基、エチル−iso−プロピルアミノ基、エチル−n−ブ
チルアミノ基、n−プロピル−n−ブチルアミノ基等が
挙げられる。
で示されるハロゲン原子の具体例としては塩素、臭素、
フッ素、ヨウ素の各原子が挙げられる。また上記一般式
(1)中、Χ1,Χ2およびRで示されるアルキル基、及
びΧ1及びR2で示されるアルコキシ基、アルキルチオ
基、アルコキシカルボニル基、アルコキシスルホニル
基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基中のア
ルキル残基は特に限定されず如何なる炭素原子数のもの
であってもよいが、工業的に入手の容易な且つ効果を勘
案すると炭化水素1〜4コの直鎖状または分枝鎖状のも
のが好適に用いられる。該アルキル基及びアルキル残基
の代表的なものとしてはメチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル
基、tert−ブチル基及びこれらの残基が挙げられる。ま
たアルコキシ基の代表的なものとしてはメトキシ基、エ
トキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n
−ブトキシ、iso−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等が
挙げられる。更にアルキルチオ基の代表的なものとちて
はメチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、
iso−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、iso−ブチル
チオ基、tert−ブチルチオ基等が挙げられる。更に、ま
たアルコキシカルボニル基の代表的なものとしてはメト
キシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポ
キカルボニル基、iso−プロポキシカルボニル基、n−
ブトキシカルボニル基、iso−ブトキシカルボニル基、t
ert−ブトキシカルボニル基等が挙げられる。更にまた
アルコキシスルホニル基の代表的なものとしてはメトキ
シスルホニル基、エトキシスルホニル基、n−プロポキ
シスルホニル基、iso−プロポキシスルホニル基、n−
ブトキシスルホニル基、iso−ビトキシスルホニル基、t
ert−ブトキシスルホニル基等が挙げられる。更にまた
モノアルキルアミノ基の代表的なものとしてはメチルア
ミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、iso
−プロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、iso−ブチ
ルアミノ基、tert−ブチルアミノ基等が挙げられる。更
にまたジアルキルアミノ基の代表的なものとしてはジメ
チルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルア
ミノ基、ジ−iso−プロピルアミノ基、ジ−n−ブチル
アミノ基、メチル−メチルアミノ基、メチル−n−プロ
ピルアミノ基、メチル−iso−プロピルアミノ基、メチ
ル−n−ブチルアミノ基、エチル−n−プロピルアミノ
基、エチル−iso−プロピルアミノ基、エチル−n−ブ
チルアミノ基、n−プロピル−n−ブチルアミノ基等が
挙げられる。
上記一般式(1)中、Χ1,Χ2及びRで示される置換
アルキル基の置換基としては、アルキル基中の水素の一
部又は全部がハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチ
オ基、シアノ基等で置換されたものが好適である。上記
ハロゲン原子、アルコキシ基及びアルキルチオ基は前記
に記載したものが特に限定されず使用出来る。最も好適
に使用される該置換アルキル基を具体的に例示するとク
ロロメチル基、ブロモメチル基、フルオロメチル基、ヨ
ードメチル基、ジクロロメチル基、クロロ−ジフルオロ
メチル基、ジフルオロメチル基、トリクロロメチル基、
トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、エトキシメ
チル基、メチルメチオメチル基、シアノメチル基、クロ
ロエチル基、ブロモエチル基、フルオロエチル基、ジク
ロロエチル基、ジブロモエチル基、ジフルオロエチル
基、トリクロロエチル基、トリフルオロエチル基、パー
フルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、メトキシ
エチル基、エトキシエチル基、メトキシプロピル基、エ
チルチオエチル基、エチルチオエチル基、シアノエチル
基、シアノプロピル基等が挙げられる。
アルキル基の置換基としては、アルキル基中の水素の一
部又は全部がハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチ
オ基、シアノ基等で置換されたものが好適である。上記
ハロゲン原子、アルコキシ基及びアルキルチオ基は前記
に記載したものが特に限定されず使用出来る。最も好適
に使用される該置換アルキル基を具体的に例示するとク
ロロメチル基、ブロモメチル基、フルオロメチル基、ヨ
ードメチル基、ジクロロメチル基、クロロ−ジフルオロ
メチル基、ジフルオロメチル基、トリクロロメチル基、
トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、エトキシメ
チル基、メチルメチオメチル基、シアノメチル基、クロ
ロエチル基、ブロモエチル基、フルオロエチル基、ジク
ロロエチル基、ジブロモエチル基、ジフルオロエチル
基、トリクロロエチル基、トリフルオロエチル基、パー
フルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、メトキシ
エチル基、エトキシエチル基、メトキシプロピル基、エ
チルチオエチル基、エチルチオエチル基、シアノエチル
基、シアノプロピル基等が挙げられる。
本発明において上記一般式(1)中、Χ1及びΧ2で
示されるアルケニル基は特に限定されず公知のものが使
用出来るが、入手の容易さから炭素数1〜4コの直鎖状
または分枝鎖状のものが好適に用いられる。該アルケニ
ル基の代表的なものとしてはビニル基、アリル基、プロ
ペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等が挙げら
れる。
示されるアルケニル基は特に限定されず公知のものが使
用出来るが、入手の容易さから炭素数1〜4コの直鎖状
または分枝鎖状のものが好適に用いられる。該アルケニ
ル基の代表的なものとしてはビニル基、アリル基、プロ
ペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等が挙げら
れる。
本発明において上記一般式(1)中、Χ1及びΧ2で
示される置換アルキニル基は特に限定されず公知のもの
が使用出来るが入手の容易さから炭素数1〜4コの直鎖
状または分枝鎖状のものが好適に用いられる。該アルキ
ニル基の代表的なものとしてはエチニル基、2−プロピ
ニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニ
ル基等が挙げられる。
示される置換アルキニル基は特に限定されず公知のもの
が使用出来るが入手の容易さから炭素数1〜4コの直鎖
状または分枝鎖状のものが好適に用いられる。該アルキ
ニル基の代表的なものとしてはエチニル基、2−プロピ
ニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニ
ル基等が挙げられる。
また、置換フェニル基および置換ナフチル基の置換基
としては、芳香環上の1つまたはそれ以上の水素原子が
異種または同種のハロゲン原子、アルキル基、アルコキ
シ基、アルキルチオ基、シアノ基、アルコキシカルボニ
ル基等で置換されたものが好適である。上記置換基は前
記に記載したものが特に制限されず使用出来る。特に好
適な置換フェニル基の具体例を示すと、クロロフェニル
基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、ヨードフ
ェニル基、ジクロロフェニル基、トリクロロフェニル
基、クロロ−メチルフェニル基、ブロモ−フルオロフェ
ニル基、クロロ−エチルフェニル基、クロロ−シアノフ
ェニル基、クロロ−メトキシカルボニルフェニル基、メ
チル−エチルフェニル基、トリメチルフェニル基、シア
ノトリル基、メチルチオトリル基、トリメトキシフェニ
ル基、テトラクロロフェニル基、クロロ−ジメチルフェ
ニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、イ
ソプロポキシフェニル基、エチルチオフェニル基、ジク
ロロ−シアノフェニル基、ジクロロ−エトキシカルボニ
ルフェニル基等が挙げられる。また置換ナフチル基の具
体例を示すと、クロロナフチル基、ブロモナフチル基、
フルオロナフチル基、ヨードナフチル基、ジクロロナフ
チル基、トリクロロナフチル基、クロロ−メチルナフチ
ル基、ブロモ−フルオロナフチル基、クロロエチルナフ
チル基、クロロ−シアノナフチル基、クロロ−メトキシ
カルボニルナフチル基、メチルエチルナフチル基、トリ
メチルナフチル基、シアノ−メチルナフチル基、メチル
チオ−メチルナフチル基、トリメトキシナフチル基、テ
トラクロロナフチル基、クロロ−ジメチルナフチル基、
メトキシナフチル基、エトキシナフチル基、イソプロポ
キシナフチル基、エチルチオナフチル基、ジクロロ−シ
アノナフチル基、トリクロロ−エトキシカルボニルナフ
チル基等が挙げられる。
としては、芳香環上の1つまたはそれ以上の水素原子が
異種または同種のハロゲン原子、アルキル基、アルコキ
シ基、アルキルチオ基、シアノ基、アルコキシカルボニ
ル基等で置換されたものが好適である。上記置換基は前
記に記載したものが特に制限されず使用出来る。特に好
適な置換フェニル基の具体例を示すと、クロロフェニル
基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、ヨードフ
ェニル基、ジクロロフェニル基、トリクロロフェニル
基、クロロ−メチルフェニル基、ブロモ−フルオロフェ
ニル基、クロロ−エチルフェニル基、クロロ−シアノフ
ェニル基、クロロ−メトキシカルボニルフェニル基、メ
チル−エチルフェニル基、トリメチルフェニル基、シア
ノトリル基、メチルチオトリル基、トリメトキシフェニ
ル基、テトラクロロフェニル基、クロロ−ジメチルフェ
ニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、イ
ソプロポキシフェニル基、エチルチオフェニル基、ジク
ロロ−シアノフェニル基、ジクロロ−エトキシカルボニ
ルフェニル基等が挙げられる。また置換ナフチル基の具
体例を示すと、クロロナフチル基、ブロモナフチル基、
フルオロナフチル基、ヨードナフチル基、ジクロロナフ
チル基、トリクロロナフチル基、クロロ−メチルナフチ
ル基、ブロモ−フルオロナフチル基、クロロエチルナフ
チル基、クロロ−シアノナフチル基、クロロ−メトキシ
カルボニルナフチル基、メチルエチルナフチル基、トリ
メチルナフチル基、シアノ−メチルナフチル基、メチル
チオ−メチルナフチル基、トリメトキシナフチル基、テ
トラクロロナフチル基、クロロ−ジメチルナフチル基、
メトキシナフチル基、エトキシナフチル基、イソプロポ
キシナフチル基、エチルチオナフチル基、ジクロロ−シ
アノナフチル基、トリクロロ−エトキシカルボニルナフ
チル基等が挙げられる。
本発明の前記一般式(1)で示されるチエノ[3,2−
d][1,3]オキサジン−4−オン誘導体は、次の手段
でその構造を確認することができる。
d][1,3]オキサジン−4−オン誘導体は、次の手段
でその構造を確認することができる。
赤外吸収スペクトル(IR)を測定することにより、
1700cm-1〜1750cm-1にカルボニル結合に基づく吸収、16
50〜1550cm-1にC=N−結合に基づく吸収等を観察す
ることができる。代表冷として、化合物番号(2)につ
いてのIRスペクトルを第1図に示した。
1700cm-1〜1750cm-1にカルボニル結合に基づく吸収、16
50〜1550cm-1にC=N−結合に基づく吸収等を観察す
ることができる。代表冷として、化合物番号(2)につ
いてのIRスペクトルを第1図に示した。
質量スペクトル(MS)を測定し、観察される各ピー
ク(一般的にはイオンの質量mをイオンの苛電数eで除
したm/eで表される数)に相当する組成式を求めること
により、測定に供した化合物の分子量ならびに該分子に
おける各原子団の結合様式を知ることができる。すなわ
ち、測定に供した試料を、前記一般式(1)、 で表した場合、一般に分子イオンピーク(以下M+と略
す)が観測されるため、測定に供した化合物の分子量を
決定することができる。さらにM+(またはM++1)に加
え、M+−Χ1,M+−Χ2,M+−R等に対応する特徴的なピー
クが観測され、該分子の結合様式を知ることができる。
ク(一般的にはイオンの質量mをイオンの苛電数eで除
したm/eで表される数)に相当する組成式を求めること
により、測定に供した化合物の分子量ならびに該分子に
おける各原子団の結合様式を知ることができる。すなわ
ち、測定に供した試料を、前記一般式(1)、 で表した場合、一般に分子イオンピーク(以下M+と略
す)が観測されるため、測定に供した化合物の分子量を
決定することができる。さらにM+(またはM++1)に加
え、M+−Χ1,M+−Χ2,M+−R等に対応する特徴的なピー
クが観測され、該分子の結合様式を知ることができる。
1H−核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)を測定する
ことにより、前記一般式(1)で表される本発明の化合
物中に存在する水素原子の結合様式を知ることができ
る。該化合物の1H−NMR(δppm:テトラメチルシラン基
準、重メチルスルホキシド溶媒)の代表例として化合物
番号(3)についての1H−NMR図を第2図に示す。その
解析結果を示すと、次の通りである。
ことにより、前記一般式(1)で表される本発明の化合
物中に存在する水素原子の結合様式を知ることができ
る。該化合物の1H−NMR(δppm:テトラメチルシラン基
準、重メチルスルホキシド溶媒)の代表例として化合物
番号(3)についての1H−NMR図を第2図に示す。その
解析結果を示すと、次の通りである。
すなわち、3.9ppmに3個分のプロトンに相当する単一線
が認められ、(a)のメチル基によるものと帰属でき
る。6.91ppm〜8.02ppmに6個分のプロトンに相当する多
重線が認められ、ベンゼン環、チオフェン環に置換した
プロトンによるものと帰属できる。
が認められ、(a)のメチル基によるものと帰属でき
る。6.91ppm〜8.02ppmに6個分のプロトンに相当する多
重線が認められ、ベンゼン環、チオフェン環に置換した
プロトンによるものと帰属できる。
元素分析によって、炭素、水素、窒素(硫黄及びハ
ロゲンを含む場合は硫黄及びハロゲン)の各重量%を求
め、さらに認知された各元素の重量%を和を100から減
じることにより、酸素の重量%を算出することができ、
したがって該化合物の組成式を決定することができる。
ロゲンを含む場合は硫黄及びハロゲン)の各重量%を求
め、さらに認知された各元素の重量%を和を100から減
じることにより、酸素の重量%を算出することができ、
したがって該化合物の組成式を決定することができる。
本発明の前記一般式(1)で示されるチエノ[3,2−
d][1,3]オキサジン−4−オン誘導体は一般に常温
常圧において白色または淡黄色固体である。また該誘導
体は酢酸、プロピオン酸等の有機酸、ピリジン、ピペリ
ジン等の有機塩基、アセトン、酢酸エチル、N,N−ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の有機溶剤
にはよく溶けるが、メタノールやエタノール等のアルコ
ール類、ベンゼンやトルエン等の芳香族類、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフランやジオキサン等のエーテル
類には難溶であり、水には不溶である。
d][1,3]オキサジン−4−オン誘導体は一般に常温
常圧において白色または淡黄色固体である。また該誘導
体は酢酸、プロピオン酸等の有機酸、ピリジン、ピペリ
ジン等の有機塩基、アセトン、酢酸エチル、N,N−ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の有機溶剤
にはよく溶けるが、メタノールやエタノール等のアルコ
ール類、ベンゼンやトルエン等の芳香族類、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフランやジオキサン等のエーテル
類には難溶であり、水には不溶である。
本発明の前記一般式(1)で示されるチエノ[3,2−
d][1,3]オキサジン−4−オン誘導体の製造方法は
特に限定されるものではなく、どのような製造方法によ
って製造されてもよい。特に好適な製造方法を示すと次
の通りである。
d][1,3]オキサジン−4−オン誘導体の製造方法は
特に限定されるものではなく、どのような製造方法によ
って製造されてもよい。特に好適な製造方法を示すと次
の通りである。
すなわち、一般式(2)、 (ただしΧ1,Χ2およびRは前記一般式(1)で示した
通りである。) で表されるアミド化合物を有機酸中で加熱することによ
り脱水させ、容易に製造させることができる。上記一般
式(2)で示されるアミド化合物はいかなる方法で製造
されたものもなんら制限なく使用できる。また、脱水剤
として用いられる有機酸はすでに知られているものはな
んら制限なく使用できる。通常用いられる有機酸として
は酢酸、プロピオン酸、無水酢酸、無水プロピオン酸、
トリフルオロ酢酸、無水トリフルオロ酢酸塩等が挙げら
れ、単独もしくは混合して用いられる。混合して使用す
る具体例としては無水酢酸−酢酸系、無水トリフルオロ
酢酸−トリフルオロ酢酸系が挙げられる。
通りである。) で表されるアミド化合物を有機酸中で加熱することによ
り脱水させ、容易に製造させることができる。上記一般
式(2)で示されるアミド化合物はいかなる方法で製造
されたものもなんら制限なく使用できる。また、脱水剤
として用いられる有機酸はすでに知られているものはな
んら制限なく使用できる。通常用いられる有機酸として
は酢酸、プロピオン酸、無水酢酸、無水プロピオン酸、
トリフルオロ酢酸、無水トリフルオロ酢酸塩等が挙げら
れ、単独もしくは混合して用いられる。混合して使用す
る具体例としては無水酢酸−酢酸系、無水トリフルオロ
酢酸−トリフルオロ酢酸系が挙げられる。
上記アミド化合物(2)に対して有機酸の割合は通
常、アミド化合物1モルに対して有機酸0.1〜100モルの
範囲で用いられるが、好適にはアミド化合物1モルに対
して有機酸1〜10モルの範囲で用いられる。また反応温
度は通常、室温〜200℃の範囲で行われるが、好適には5
0〜150℃の範囲で行うのがよい。更にまた、反応時間は
通常、0.5〜40時間の範囲で行われるが、好適には8〜1
5時間で行うのがよい。
常、アミド化合物1モルに対して有機酸0.1〜100モルの
範囲で用いられるが、好適にはアミド化合物1モルに対
して有機酸1〜10モルの範囲で用いられる。また反応温
度は通常、室温〜200℃の範囲で行われるが、好適には5
0〜150℃の範囲で行うのがよい。更にまた、反応時間は
通常、0.5〜40時間の範囲で行われるが、好適には8〜1
5時間で行うのがよい。
反応系から目的生成物である前記一般式(1)で示さ
れるチエノ[3,2−d][1,3]オキサジン−4−オン誘
導体を単離精製する方法は特に限定されず公知の方法が
採用できる。通常の単利精製は反応液を氷水中に加え、
生成した固体をロ別した後、再結晶もしくはカラムクロ
マトグラフィーで精製する方法や有機酸を減圧下留去し
た後、生じた固体(もしくは液体)を再結晶もしくはカ
ラムクロマトグラフィーで精製する方法が用いられる。
れるチエノ[3,2−d][1,3]オキサジン−4−オン誘
導体を単離精製する方法は特に限定されず公知の方法が
採用できる。通常の単利精製は反応液を氷水中に加え、
生成した固体をロ別した後、再結晶もしくはカラムクロ
マトグラフィーで精製する方法や有機酸を減圧下留去し
た後、生じた固体(もしくは液体)を再結晶もしくはカ
ラムクロマトグラフィーで精製する方法が用いられる。
本発明の前記一般式(1)で示されるチエノ[3,2−
d][1,3]オキサジン−4−オン誘導体は、ゴマ葉枯
れ病菌や萎ちょう病菌等の植物病原菌、枯草菌、水虫
菌、大腸菌等の菌類に対して強い抗菌活性を有している
ため、殺菌剤として有用である。特に抗菌活性の高いチ
エノ[3,2−d][1,3]オキサジン−4−オン誘導体と
しては後述する合成例に挙げた化合物番号(2),
(3),(14),(33),(62)等の化合物があり、ま
た、本発明の前記一般式(1)で示される誘導体は、例
えば担子病菌、そう菌類、子のう菌類、不完全菌類及び
細菌類等に属する多種病原菌に対しても広範囲に適用す
ることができる。
d][1,3]オキサジン−4−オン誘導体は、ゴマ葉枯
れ病菌や萎ちょう病菌等の植物病原菌、枯草菌、水虫
菌、大腸菌等の菌類に対して強い抗菌活性を有している
ため、殺菌剤として有用である。特に抗菌活性の高いチ
エノ[3,2−d][1,3]オキサジン−4−オン誘導体と
しては後述する合成例に挙げた化合物番号(2),
(3),(14),(33),(62)等の化合物があり、ま
た、本発明の前記一般式(1)で示される誘導体は、例
えば担子病菌、そう菌類、子のう菌類、不完全菌類及び
細菌類等に属する多種病原菌に対しても広範囲に適用す
ることができる。
更にまた、本発明の前記一般式(1)で示されるチエ
ノ[3,2−d][1,3]オキサジン−4−オン誘導体は畑
地茎葉処理において、ダイコン、イチビ、コセンダン等
の有害科雑草に対して高い除草効果を示すことから、除
草剤としても有用である。特に除草活性の高いチエノ
[3,2−d][1,3]オキサジン−4−オン誘導体として
は後述する合成例に挙げた化合物番号(1),(2),
(6),(43)等の化合物がある。
ノ[3,2−d][1,3]オキサジン−4−オン誘導体は畑
地茎葉処理において、ダイコン、イチビ、コセンダン等
の有害科雑草に対して高い除草効果を示すことから、除
草剤としても有用である。特に除草活性の高いチエノ
[3,2−d][1,3]オキサジン−4−オン誘導体として
は後述する合成例に挙げた化合物番号(1),(2),
(6),(43)等の化合物がある。
本発明の前記一般式(1)で示されるチエノ[3,2−
d][1,3]オキサジン−4−オン誘導体を殺菌剤及び
除草剤として使用する場合の使用形態は特に限定されず
公知の殺菌剤及び除草剤の使用形態がそのまま使用でき
る。殺菌剤及び除草剤の使用形態はほとんと変わらず、
例えば、不活性固体担体、液体担体、乳化分散剤を用い
て、粒剤、粉体、乳剤、水和剤、フロアブル剤、錠剤、
エアゾール、くん煙剤等任意の剤形にして使用すること
ができる。もちろん、製剤上の補助剤として例えば、展
着剤、希釈剤、界面活性剤などを適宜配合することがで
きる。
d][1,3]オキサジン−4−オン誘導体を殺菌剤及び
除草剤として使用する場合の使用形態は特に限定されず
公知の殺菌剤及び除草剤の使用形態がそのまま使用でき
る。殺菌剤及び除草剤の使用形態はほとんと変わらず、
例えば、不活性固体担体、液体担体、乳化分散剤を用い
て、粒剤、粉体、乳剤、水和剤、フロアブル剤、錠剤、
エアゾール、くん煙剤等任意の剤形にして使用すること
ができる。もちろん、製剤上の補助剤として例えば、展
着剤、希釈剤、界面活性剤などを適宜配合することがで
きる。
本発明をさらに具体的に説明するため、以下合成例及
び実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。
び実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。
合成例1 冷却管を備えた100ml−ナス型フラスコに1.0g(4.1mm
ol)の3−ベンゾイルアミノ−2−チオフェンカルボン
酸と25mlの酢酸および25mlの無水酢酸を加え、油浴に設
置した。12時間120℃で加熱還流後、反応混合液を水中
に加え、析出した結果をロ別した。その結晶をメタノー
ルで再結晶を行ない、白色固体0.72g得られた。このも
ののIRを測定した結果、1740cm-1にカルボニル結合に基
づく吸収、1560cm-1にC=N−結合に基づく吸収を示
した。その元素分析値はC62.7%,H3.11%,N6.00%であ
って組成式C12H7N1O2S(229.26)に対する計算値C62.87
%,H3.08%,N6.11%に良く一致した。また、MSを測定し
たところ、m/e229M に対応するピーク、m/e152 に対応するピークをそれぞれ示した。また、1H−NMR
(δ;ppm:テトラメチルシラン基準、重ジメチルスルホ
キシド溶媒)を測定し、解析した結果は次の通りであっ
た。
ol)の3−ベンゾイルアミノ−2−チオフェンカルボン
酸と25mlの酢酸および25mlの無水酢酸を加え、油浴に設
置した。12時間120℃で加熱還流後、反応混合液を水中
に加え、析出した結果をロ別した。その結晶をメタノー
ルで再結晶を行ない、白色固体0.72g得られた。このも
ののIRを測定した結果、1740cm-1にカルボニル結合に基
づく吸収、1560cm-1にC=N−結合に基づく吸収を示
した。その元素分析値はC62.7%,H3.11%,N6.00%であ
って組成式C12H7N1O2S(229.26)に対する計算値C62.87
%,H3.08%,N6.11%に良く一致した。また、MSを測定し
たところ、m/e229M に対応するピーク、m/e152 に対応するピークをそれぞれ示した。また、1H−NMR
(δ;ppm:テトラメチルシラン基準、重ジメチルスルホ
キシド溶媒)を測定し、解析した結果は次の通りであっ
た。
6.92ppm〜8.00ppmにプロトン7個分の多重線が認めら
れ、(a)のベンゼン環、(b)のチオフェン環に置換
したプロトンに相当した。
れ、(a)のベンゼン環、(b)のチオフェン環に置換
したプロトンに相当した。
上記の結果から、単離生成物が2−フェニル−チエノ
[3,2−d][1,3]オキサジン−4−オンであることが
明らかとなった。収率は76.7%であった。該生成物を化
合物番号(1)とした。
[3,2−d][1,3]オキサジン−4−オンであることが
明らかとなった。収率は76.7%であった。該生成物を化
合物番号(1)とした。
合成例2 冷却管を備えた100ml−ナス型フラスコに1.0g(3.2mm
ol)の3−(2′,4′−ジクロロベンゾイルアミノ)−
2−チオフェンカルボン酸と50mlのプロピオン酸を加え
油浴に設置した。8時間150℃で加熱還流した後、溶媒
を減圧留去した。残渣をエタノールで結晶化させた後、
析出した固体をロ別し、白色固体0.85gを得た。このも
ののIRを測定した結果は第1図に示す通りである。1750
cm-1にカルボニル結合に基づく吸収、1580cm-1C=N
−結合に基づく吸収を示した。その元素分析値はC48.50
%,H1.72%,N4.66%であって、組成式C12H5N1O2SCl2(2
28.16)に対する計算値であるC48.34%,H1.69%,N4.70
%に良く一致した。またMSを測定したところ、m/e297M
に対応するピーク、m/e262 に対応するピーク、m/e152 に対応するピークをそれぞれ示した。また、1H−NMR
(δ;ppm:テトラメチルシラン基準、重ジメチルスルホ
キシド溶媒)を測定し、解析した結果は次の通りであっ
た。
ol)の3−(2′,4′−ジクロロベンゾイルアミノ)−
2−チオフェンカルボン酸と50mlのプロピオン酸を加え
油浴に設置した。8時間150℃で加熱還流した後、溶媒
を減圧留去した。残渣をエタノールで結晶化させた後、
析出した固体をロ別し、白色固体0.85gを得た。このも
ののIRを測定した結果は第1図に示す通りである。1750
cm-1にカルボニル結合に基づく吸収、1580cm-1C=N
−結合に基づく吸収を示した。その元素分析値はC48.50
%,H1.72%,N4.66%であって、組成式C12H5N1O2SCl2(2
28.16)に対する計算値であるC48.34%,H1.69%,N4.70
%に良く一致した。またMSを測定したところ、m/e297M
に対応するピーク、m/e262 に対応するピーク、m/e152 に対応するピークをそれぞれ示した。また、1H−NMR
(δ;ppm:テトラメチルシラン基準、重ジメチルスルホ
キシド溶媒)を測定し、解析した結果は次の通りであっ
た。
7.04ppm〜7.94ppmにプロトン5個分の多重線が認めら
れ、(a)のベンゼン環、(b)のチオフェン環に置換
したプロトンに相当した。
れ、(a)のベンゼン環、(b)のチオフェン環に置換
したプロトンに相当した。
上記の結果から、単離生成物が2−(2′,4′−ジク
ロロフェニル)−チエノ[3,2−d][1,3]オキサジン
−4−オンであることが明らかとなった。収率は89.4%
であった。該生成物を化合物番号(2)とした。
ロロフェニル)−チエノ[3,2−d][1,3]オキサジン
−4−オンであることが明らかとなった。収率は89.4%
であった。該生成物を化合物番号(2)とした。
合成例3 冷却管を備えた100ml−ナス型フラスコに1.0g(3.6mm
ol)の3−(2′−メトキシベンゾイルアミノ)−2−
チオフェンカルボン酸と25mlのトリフルオロ酢酸と25ml
の無水トリフルオロ酢酸を加え油浴に設置した。6時間
100℃で加熱還流後、溶媒を減圧留去した。残渣をメタ
ノールで再結晶し、白色固体が0.78g得られた。このも
ののIRを測定した結果1720cm-1にカルボニル結合に基づ
く吸収、1580cm-1にC=N−結合に基づく吸収を示し
た。その元素分析値はC60.31%,H3.33%,N5.41%であっ
て、組成式C13H9N1O3S(259.29)に対する計算値である
C60.22%,H3.50%,N5.40%に良く一致した。また、MSを
測定したところ、m/e259M に対応するピーク、m/e228 に対応するピーク、m/e152 に対応するピークをそれぞれ示した。また、1H−NMR
(δ;ppm:テトラメチルシラン基準、重ジメチルスルホ
キシド溶媒)を測定した結果を第2図に示した。その解
析結果は次の通りであった。
ol)の3−(2′−メトキシベンゾイルアミノ)−2−
チオフェンカルボン酸と25mlのトリフルオロ酢酸と25ml
の無水トリフルオロ酢酸を加え油浴に設置した。6時間
100℃で加熱還流後、溶媒を減圧留去した。残渣をメタ
ノールで再結晶し、白色固体が0.78g得られた。このも
ののIRを測定した結果1720cm-1にカルボニル結合に基づ
く吸収、1580cm-1にC=N−結合に基づく吸収を示し
た。その元素分析値はC60.31%,H3.33%,N5.41%であっ
て、組成式C13H9N1O3S(259.29)に対する計算値である
C60.22%,H3.50%,N5.40%に良く一致した。また、MSを
測定したところ、m/e259M に対応するピーク、m/e228 に対応するピーク、m/e152 に対応するピークをそれぞれ示した。また、1H−NMR
(δ;ppm:テトラメチルシラン基準、重ジメチルスルホ
キシド溶媒)を測定した結果を第2図に示した。その解
析結果は次の通りであった。
3.90ppmにプロトン3個分の単一線が認められ、(a)
のメチル基に相当した。6.91ppm〜8.02ppmにプロトン6
個分の多重線が認められ、(b)のベンゼン環(c)の
チオフェン環に置換したプロトンに相当した。
のメチル基に相当した。6.91ppm〜8.02ppmにプロトン6
個分の多重線が認められ、(b)のベンゼン環(c)の
チオフェン環に置換したプロトンに相当した。
上記の結果から、単離生成物が2−(2′−メトキシ
フェニル)−チエノ[3,2−d][1,3]オキサジン−4
−オンであることが明らかとなった。収率は83.7%であ
った。該生成物を化合物番号(3)とした。
フェニル)−チエノ[3,2−d][1,3]オキサジン−4
−オンであることが明らかとなった。収率は83.7%であ
った。該生成物を化合物番号(3)とした。
合成例4 合成例1及び合成例2、合成例3と同様な方法により
種々の下記一般式である化合物 (但し、Χ1,Χ2及びRは第1表に記した。)を合成し
た。合成した化合物の赤外吸収スペクトル、元素分析値
を第1表に示した。
種々の下記一般式である化合物 (但し、Χ1,Χ2及びRは第1表に記した。)を合成し
た。合成した化合物の赤外吸収スペクトル、元素分析値
を第1表に示した。
合成例1 1.5%寒天を含む栄養培地を121℃で15分加熱殺菌した
後、50℃まで冷却した。これに予め育成させておいた菌
体また胞子を無菌水に懸濁したものを入れて良く混合
し、シャーレに注入して平板に固定させた。合成例で合
成した化合物を15%含有しているメタノール溶液(難溶
な場合はメタノール懸濁溶液)に、直径8mmの円形ロ紙
を浸し、ロ紙上で余剰分を除き、固化した寒天培地上に
置いた。約30℃で24〜48時間培養した後、阻止円の直径
を測定した。
後、50℃まで冷却した。これに予め育成させておいた菌
体また胞子を無菌水に懸濁したものを入れて良く混合
し、シャーレに注入して平板に固定させた。合成例で合
成した化合物を15%含有しているメタノール溶液(難溶
な場合はメタノール懸濁溶液)に、直径8mmの円形ロ紙
を浸し、ロ紙上で余剰分を除き、固化した寒天培地上に
置いた。約30℃で24〜48時間培養した後、阻止円の直径
を測定した。
対照の細菌、カビとして、大腸菌(Escherichiacoli
B:EC)、枯草菌(Batillus subtilis:BS)、黒かび(As
pergillus niger:AN)、ごま葉枯病菌(Cochliobolus m
iyabeanus:CM)、水虫菌(Trichophyton rubrum:TR)、
萎ちょう病菌(Fusarium oxysporum:FO)を用いて行っ
た。抗菌試験結果は第2表に示した。なお、第2表の供
試菌はすべて略号で記載し、無試験のものについては−
で示した。
B:EC)、枯草菌(Batillus subtilis:BS)、黒かび(As
pergillus niger:AN)、ごま葉枯病菌(Cochliobolus m
iyabeanus:CM)、水虫菌(Trichophyton rubrum:TR)、
萎ちょう病菌(Fusarium oxysporum:FO)を用いて行っ
た。抗菌試験結果は第2表に示した。なお、第2表の供
試菌はすべて略号で記載し、無試験のものについては−
で示した。
実施例2 1/8850アールの磁性ポットに畑土壌(埴譲土)を充填
し、ヒエ、ダイコン、コセンダン、イチビ及びアオビユ
の各種植物種子を0.5〜1cmの深さに播き、ダイコンが本
2葉期に成長した時、各化合物の水和剤の水希釈液に展
着剤を加え、所定量茎葉に噴霧した。処理後、平均気温
25℃の室温内で生育させ、2週間後に各供試化合物の除
草効果を調査した。調査結果は第3表に示した。なお、
第3表中の除草効果の基準は6段階評価とし、表中の数
字において0は正常、1〜4に正常と完全枯死の中間
を、5は完全枯死を表示するものである。
し、ヒエ、ダイコン、コセンダン、イチビ及びアオビユ
の各種植物種子を0.5〜1cmの深さに播き、ダイコンが本
2葉期に成長した時、各化合物の水和剤の水希釈液に展
着剤を加え、所定量茎葉に噴霧した。処理後、平均気温
25℃の室温内で生育させ、2週間後に各供試化合物の除
草効果を調査した。調査結果は第3表に示した。なお、
第3表中の除草効果の基準は6段階評価とし、表中の数
字において0は正常、1〜4に正常と完全枯死の中間
を、5は完全枯死を表示するものである。
第1図は合成例2で得られた化合物(化合物番号
(2))の赤外吸収スペクトルを、第2図は同じく合成
例3で得られた化合物(化合物番号(3))の1H−NMR
スペクトルをそれぞれ示す。
(2))の赤外吸収スペクトルを、第2図は同じく合成
例3で得られた化合物(化合物番号(3))の1H−NMR
スペクトルをそれぞれ示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−141476(JP,A) 特開 昭62−238288(JP,A) 特開 昭62−175480(JP,A) 特開 昭61−257990(JP,A) 特開 昭62−114989(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 498/04 A61K 31/535 A01N 43/90 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (2)
- 【請求項1】一般式、 (ただし、Χ1、Χ2は異種または同種の水素原子、ハ
ロゲン原子、カルボキシル基、スルホニル基、ニトロ
基、シアノ基、水酸基、アルコキシ基、アルキルチオ
基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アル
コキシカルボニル基、アルコキシスルホニル基、置換も
しくは非置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、または置換もしくは非置換のフェニル基を示し、R
は置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置
換のフェニル基、または置換もしくは非置換のナフチル
基を示す。) で表されるチエノ[3,2−d][1,3]オキサジン−4−
オン誘導体を有効成分とする殺菌剤。 - 【請求項2】一般式、 (ただし、Χ1、Χ2は異種または同種の水素原子、ハ
ロゲン原子、カルボキシル基、スルホニル基、ニトロ
基、シアノ基、水酸基、アルコキシ基、アルキルチオ
基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アル
コキシカルボニル基、アルコキシスルホニル基、置換も
しくは非置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、または置換もしくは非置換のフェニル基を示し、R
は置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置
換のフェニル基、または置換もしくは非置換のナフチル
基を示す。) で表されるチエノ[3,2−d][1,3]オキサジ−4−オ
ン誘導体を有効成分とする除草剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2078635A JP2915059B2 (ja) | 1990-03-29 | 1990-03-29 | チエノオキサジノン誘導体を有効成分とする殺菌剤及び除草剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2078635A JP2915059B2 (ja) | 1990-03-29 | 1990-03-29 | チエノオキサジノン誘導体を有効成分とする殺菌剤及び除草剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03279387A JPH03279387A (ja) | 1991-12-10 |
JP2915059B2 true JP2915059B2 (ja) | 1999-07-05 |
Family
ID=13667332
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2078635A Expired - Lifetime JP2915059B2 (ja) | 1990-03-29 | 1990-03-29 | チエノオキサジノン誘導体を有効成分とする殺菌剤及び除草剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2915059B2 (ja) |
-
1990
- 1990-03-29 JP JP2078635A patent/JP2915059B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03279387A (ja) | 1991-12-10 |
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