JP2616989B2 - 2,4―オキサゾリジンジオン化合物 - Google Patents

2,4―オキサゾリジンジオン化合物

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JP2616989B2
JP2616989B2 JP8150289A JP8150289A JP2616989B2 JP 2616989 B2 JP2616989 B2 JP 2616989B2 JP 8150289 A JP8150289 A JP 8150289A JP 8150289 A JP8150289 A JP 8150289A JP 2616989 B2 JP2616989 B2 JP 2616989B2
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秀則 岡本
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は新規な2,4−オキサゾリジンジオン化合物、
及び上記化合物を有効成分とする殺菌剤に関する。
(従来の技術) 従来、3位にエテニル基を有する2,4−オキサゾリジ
ンジオン化合物としては、いくつかの化合物が知られて
いる。例えば米国特許U.S.P.3,962,431には、下記式で
示される、3位にビニル基を有する2,4−オキサゾリジ
ンジオン化合物が記載されている。
しかしながら、該化合物は医薬品の中間体として記述
されているのみである。また、該ビニル基にアリール基
等の置換基が置換している化合物についての研究は全く
成されていない。更には、該誘導体に関する生理活性等
の研究も皆無であった。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、長年優れた生理活性を有する種々の広
範な化合物についての合成研究を続けてきた。そのう
ち、エナミン構造を有する特定の化合物、特に2,4−オ
キサゾリジンジオン化合物に注目してその合成と生理活
性について鋭意研究を行なったところ、特定の新規な2,
4−オキサゾリジンジオン化合物群が強い抗菌活性を示
し、殺菌剤として有効に使用し得ることを見い出し、本
発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、一般式(I) (但し、R1は置換又は非置換のアリール基、或いは置換
又は非置換のヘテロアリール基を表わし、R2及びR3は同
種又は異種の水素原子又はアルキル基を表わす。) で示される2,4−オキサゾリジンジオン化合物、及び該
化合物を有効成分とする殺菌剤を提供するものである。
本発明の前記一般式(I)中、R1で示される基として
は、非置換又は置換のアリール基又はヘテロアリール基
であれば特に限定されない。一般に好適な該置換基をよ
り具体的に例示すると次のようなものがある。
前記非置換アリール基としては、フェニル、ナフチ
ル、アントラニル及びフェナンスレニル等のアリール基
が挙げられる。
また前記置換アリール基としては、メチルフェニル、
ジメチルフェニル、エチルフェニル、ジエチルフェニ
ル、プロピルフェニル、ジプロピルフェニル、ブチルフ
ェニル、ペンチルフェニル、ヘキシルフェニル、メチル
(エチル)フェニル、メチル(プロピル)フェニル、及
びエチル(プロピル)フェニル等のアルキルフェニル
基;フルオロフェニル、ジフルオロフェニル、クロロフ
ェニル、ジクロロフェニル、ブロモフェニル、ヨードフ
ェニル、トリクロロフェニル及びクロロ(フルオロ)フ
ェニル等のハロフェニル基;メトキシフェニル、ジメト
キシフェニル、トリメトキシフェニル、エトキシフェニ
ル、ジエトキシフェニル、プロポキシフェニル、及びブ
トキシフェニル等のアルコキシフェニル基;フェノキシ
フェニル、(クロロフェノキシ)フェニル、(メチルフ
ェノキシ)フェニル、(エトキシフェノキシ)フェニル
及び〔(クロロ)メチルフェノキシ〕フェニル等のフェ
ノキシフェニル基;クロロ(メチル)フェニル、クロロ
(エトキシ)フェニル、メチル(メトキシ)フェニル、
メチルチオフェニル、(トリフルオロメチル)フェニ
ル、(トリフルオロメチル)フェニル、(クロロメチ
ル)フェニル及びジフェニル等の置換フェニル基;メチ
ルナフチル、ジメチルナフチル、エチルナフチル、クロ
ロナフチル、ジクロロナフチル、メトキシナフチル、及
びメチルチオナフチル、等の置換ナフチル基等が挙げら
れる。
さらにまた前記非置換ヘテロアリール基としては、フ
リル、チエニル、ピロピル、ピリジル、ピリミジル、ベ
ンゾフリル、ベンゾチエニル、インドリル、キノリル、
チアゾリル、ピラゾリル、ベンゾチアゾリル、チアジア
ゾリル、及びオキサゾリル等が挙げられる。また、前記
置換ヘテロアリール基としては、メチルフリル、ジメチ
ルフリル、エチルフリル、プロピルフリル、クロロフリ
ル、プロモフリル、メトキシフリル、エトキシフリル、
プロポキシフリル、メチルチオフリル、及びエチルチオ
フリル、等の置換フリル基;メチルチエニル、エチルチ
エニル、プロピルチエニル、ブチルチエニル、フルオロ
チエニル、クロロチエニル、ブロモチエニル、ヨードチ
エニル、メトキシエチル、エトキシチエニル、プロポキ
シチエニル、メチルチオチエニル、及びエチルチオチエ
ニル、等の置換チエニル基;N−メチルピロリル、N−エ
チルピロリル、クロロ−N−エチルピロリル、メトキシ
−N−エチルピロリル、メトキシ−N−メチルピロリ
ル、メトキシプロリル、エチルピロリル、及びクロロピ
ロリル等の置換ピロリル基;メチルピリジル、エチルピ
リジル、クロロピリジル及びメトキシピリジル等の置換
ピリジル基;メチルベンゾフリル、クロロベンゾフリ
ル、エトキシベンゾフリル、及びニトロベンゾフリル等
の置換ベンゾフリル基;エチルベンゾチエニル、フルオ
ロベンゾチエニル、及びメトキシベンゾチエニル、等の
置換ベンゾチエニル基;メチルキノリル、エチルキノリ
ル、クロロキノリル、及びメトキシキノリル等の置換キ
ノリル基;メチルチアゾリル基等が挙げられる。
また前記一般式(I)中のR2及びR3は同種又は異種の
水素原子又はアルキル基を示す。上記アルキル基は特に
限定されないが一般には炭素原子数1〜6のアルキル基
が好適である。また、該アルキル基は直鎖状もしくは分
枝状のアルキル基のいずれでもよい。アルキル基として
特に好ましいものを具体的に例示すればメチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル
基、iso−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基
等が挙げられる。
以上列挙した基を有する前記一般式(I)で示される
化合物には多くの場合、位置異性体が存在するが、本発
明においては、かかる位置異性体も含むものである。
本発明の前記一般式(I)で示される化合物の構造は
次の手段により確認することができる。
(イ) 赤外吸収スペクトル(ir)を測定することによ
り3100〜2900cm-1付近にCH結合に基づく吸収、及び1820
〜1730cm-1付近にカルボニル基に基づく強い吸収等を観
察することができる。
(ロ) 質量スペクトル(ms)を測定し、観察された各
ピーク(一般にはイオン分子量mをイオン荷電数eで除
したm/eで表わされる数)に相当する組成式を求めるこ
とにより、測定に供した化合物の分子量ならびに該分子
内における各原子団の結合様式を知ることができる。す
なわち、測定に供した試料を一般式 で表わした場合、一般に分子イオンピーク(以下M
略記する)が観察されるため、測定に供した化合物の分
子量を決定することができる。さらに、前記一般式で示
される本発明の化合物については に相当する特徴的なピークが観察され、該分子の結合様
式を知ることができる。
(ハ)1H−核磁気共鳴スペクトル(1H−nmr)を測定す
ることにより、前記一般式で表わされる本発明の化合物
中に存在する水素原子の結合様式を知ることができる。
前記一般式(I)で示される化合物の1H−nmr(δ,ppm:
テトラメチルシラン基準、重クロロホルム溶媒中)の代
表例として、下記化合物の解析結果を示すと次の通りで
ある。
すなわち、1.80ppmにメチル基(b)に基づくプロト
ン6個分の2重線、4.60ppmにメチレン基(c)に基づ
くプロトン2個分の1重線、7.25ppmにベンゼン環
(a)に基づくプロトン5個分の1重線が観察される。
(ニ) 元素分析により、炭素、水素、窒素、及びハロ
ゲン(また、イオウを含む場合にはイオウ)の各重量%
を求め、さらに認知された各元素の重量%の和を100か
ら減じることにより酸素の重量%を算出することがで
き、従って該化合物の組成式を決定することができる。
本発明の2,4−オキサゾリジンジオン化合物は、前記
一般式のR1,R2,及びR3の種類ならびに精製の度合によっ
て多少性状が異なるが、一般に常温常圧においては無
色、淡黄色、黄色、及びかっ色等の粘稠液体又は固体で
ある。また、本発明の2,4−オキサゾリジンジオン化合
物は、ベンゼン、エーテル、アルコール、クロロホル
ム、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド(以下DMF
と略記する)、及びジメチルスルホキシド(以下DMSOと
略記する)等の一般有機溶媒には可溶であるが、水には
難溶である。
本発明の前記一般式(I)で示される2,4−オキサゾ
リジンジオン化合物の製造方法は特に限定されるもので
はない。代表的な製造方法を記述すれば以下の方法が挙
げられる。
即ち、一般式(II) (但し、R1,R2,及びR3は前記と同じであり、X1はハロゲ
ン原子を表わす。) で示されるアミド化合物と、炭酸塩とを塩基性を有する
極性有機溶媒中で反応させる方法である。
該反応の原料となる前記一般式(II)で示されるアミ
ド化合物はいかなる方法で得られたものでも良い。一般
的には、下記式(III)及び(IV)の如く、イミン化合
物とカルボン酸誘導体とを反応させることにより得るこ
とができる。
(但し、R1,R2,R3は前記と同じであり、X1,X2は同種又
は異種のハロゲン原子である。) 該反応のもう一つの原料となる炭酸塩は、一般には炭
酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸
水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
炭酸バリウム等の炭酸塩が好適に使用される。
前記一般式(II)で示されるアミド化合物と炭酸塩と
の反応において、両化合物の仕込みモル比は、必要に応
じて適宜決定すれば良いが、通常、アミド化合物に対し
0.5倍〜10倍モルの炭酸塩、好ましくは0.5倍〜5倍モル
の炭酸塩となる量が使用される。
上記反応に際しては、一般に塩基性を有する極性有機
溶媒を用いることが好ましい。好適に使用される極性有
機溶媒を例示すれば、DMF,DMSO,ジメチルアセトアミ
ド、及びヘキサメチルホスホルアミド等が挙げられる。
また、該反応に下記一般式(V)で示されるクロル炭
酸エステル化合物を添加すると、該反応が容易に進行
し、 ClCOOR4 (V) (但しR4は置換又は非置換のアルキル基、或いは置換又
は非置換のフェニル基を表わす。) 目的とする2,4−オキサゾリジンジオン化合物を高収
率で得ることができるため、好適である。なお好適に用
いられるクロル炭酸エステル化合物を例示すれば、クロ
ル炭酸メチル、クロル炭酸エチル、クロル炭酸フェニル
及びクロル炭酸ベンジル等が挙げられる。
上記したクロル炭酸エステル化合物の仕込み量は、必
要に応じて適宜決定すれば良いが、通常アミド化合物に
対し、0.1倍〜10倍モルの炭酸エステル化合物、好まし
くは0.1倍〜5倍モルの炭酸エステル化合物となる量が
使用される。
前記反応における反応温度は広い範囲から選択でき
る。一般的には−20℃〜150℃、好ましくは−10℃〜120
℃の範囲で選べば良い。また、反応時間は、原料及び反
応温度によっても異なるが、通常5分〜10日間、好まし
くは1時間〜50時間の範囲で選べば十分である。また反
応中は撹拌を行なうことが好ましい。
反応系から目的生成物、すなわち前記一般式(I)で
示される化合物を単離精製する方法は特に限定される公
知の方法を採用できる。例えば反応後、水を加え残渣を
ベンゼン、エーテル、クロロホルム等で抽出する。さら
に該有機層を、硫酸ナトリウム、塩化カルシウム等の乾
燥剤で乾燥した後、溶媒を留去し、残渣を真空蒸留する
ことにより目的物を得ることができる。真空蒸留により
単離精製する他クロマトグラフィー、再結晶等により精
製することができる。
なお、前記反応においてクロル炭酸エステル化合物を
用いた場合、該炭酸エステルの種類、用いる溶媒の種
類、炭酸塩の種類ならびに反応温度の違いによって本発
明の目的物である前記一般式(I)で示される化合物の
他に数種の生成物が得られる場合がある。例えば下記一
般式 (但しR1,R2,R3,X1は前記一般式(II)で示したものと
同じであり、R4は前記一般式(III)で示したものと同
じである)。
で表わされる化合物が生成する場合がある。従って、予
め上記条件を決定して目的物の生成収率を向上させると
好適である。
(効 果) 本発明の前記一般式(I)で示される2,4−オキサゾ
リジンジオン化合物は、殺菌剤として著しく優れた効果
を発揮する。該殺菌活性は前記一般式(I)で示される
化合物のほとんどすべてに認められるが、R1,R2,及びR3
の種類によってその程度で幾分差が見られる。
本発明の前記一般式(I)で示される化合物は例え
ば、担子菌類、そう菌類、子のう菌類、不完全菌類及び
細菌類等に属する多種病原菌に対して広範囲に使用でき
るが特に農園芸用殺菌剤として使用するのが好ましい。
特に本発明の2,4−オキサゾリジンジオン化合物は、紋
枯病菌、ゴマ葉枯病菌、イモチ病菌、ツル割病菌、ウド
ンコ病菌、白癬菌及び黄色ブドウ球菌等に優れた殺菌力
を示す。
本発明の前記一般式(I)で示される2,4−オキサゾ
リジンジオン化合物を殺菌剤として処理する場合には、
処理する対象によって広範囲に選択することができる。
例えば植物の部分を処理する際には、濃度は一般に1〜
0.0001重量%、好ましくは0.5〜0.001重量%の間で使用
できる。また種子を処理する際には一般に種子1kg当り
本発明の化合物0.001〜50g好ましくは0.01〜10gの量を
使用すれば良い。また土壌を処理する場合は、本発明の
化合物を0.00001〜0.1重量%、好ましくは0.0001〜0.02
重量%の濃度で処理すれば良い。
本発明の前記一般式(I)で示される化合物は、他の
殺菌剤、殺虫剤、除草剤、肥料、土壌改良剤等と混合し
て用いることができる。
(実施例) 本発明を更に具体的に説明するため以下実施例を挙げ
て説明するが本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
実施例1 フラスコに、N−(1−フェニル−2,2−ジメチル)
エテニル−クロロアセトアミド(3.13g)、炭酸カリウ
ム(2.37g)クロロギ酸フェニル(2.46g)、及びDMF(3
0ml)を行れ、油浴中(80℃)にて、2.5時間加熱撹拌し
た。室温に冷却した後、水洗し有機層をエーテルで抽出
した。エーテル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、
エーテルを除去して得られた粘体をカラムクロマトグラ
フィー(シリカゲル)を用いて精製を行ない、融点108
〜109℃の淡黄色固体(2.38g)を得た。
該化合物の赤外吸収スペクトルを測定したところ、30
50〜2850cm-1にC−H結合に基づく吸収、1810cm1,1730
cm-1にC=O結合に基づく強い吸収等が観察された。
質量スペクトルを測定したところ、m/e231にM に対
応するピーク、m/e130に に対応するピーク等を示した。
1H−核磁気共鳴スペクトル(δ;ppm:テトラメチルシ
ラン基準、重クロロホルム溶媒)を測定した。その解析
結果は次の通りである。
その元素分析値は、C67.54%,H5.92%,N6.06%であ
り、組成式C13H13NO3(231.20)に対する計算値C67.52
%,H5.66%,N6.06%に良く一致した。
上記の結果から、単離生成物がN−(1′−フェニル
−2′,2′−ジメチル)エテニル−2,4−オキサゾリジ
ンジオンであることが判明した。収率は74%であった。
該化合物の化合物No.を1とする。
実施例2 フラストにN−〔1(2′−フリル)−2,2−ジメチ
ル〕エテニル−クロロアセトアミド(2.95g)、炭酸カ
リウム(1.58g)クロロギ酸メチル(1.50g)、及びDMF
(30ml)を入れ、油浴中(80℃)にて3時間加熱撹拌し
た。室温に冷却した後、水洗し有機層をエーテルで抽出
した。エーテル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、
エーテルを除去して得られた粘体をカラムクロマトグラ
フィー(シリカゲル)を用いて精製を行ない、融点101
℃の淡黄色固体(1.30g)を得た。
該化合物の赤外吸収スペクトルを測定したところ、31
20〜2950cm-1にC−H結合に基づく吸収、1820cm-1,174
0cm-1にC=O結合に基づく強い吸収等が観察された。
質量スペクトルを測定したところ、m/e221に分子イオ
ン(M )に対応するピーク、m/e120に に対応するピーク等を示した。
1H−核磁気共鳴スペクトル(δ;ppm:テトラメチルシ
ラン基準、重クロロホルム溶媒)を測定した。その解析
結果は次の通りである。
その元素分析値はC59.80%,H5.02%,N6.40%であり、
組成式C11H11NO4(221.21)に対する計算値C59.72%,H
5.01%,N6.40%に良く一致した。
上記の結果から、単離生成物がN−〔1′−(2″−
フリル)−2′,2′−ジメチル〕エテニル−2,4−オキ
サゾリジンジオンであることが判明した。収率は43%で
あった。該化合物の化合物No.を2とする。
実施例3 フラスコに、N−〔1−(5′−メチル−2′−チエ
ニル)−2,2−ジメチル〕エテニル−クロロアセトアミ
ド(3.05g)、炭酸カリウム(1.88g)、クロロ炭酸メチ
ル(1.88g)、及びDMF(30ml)を入れ、油浴中(80℃)
にて、3時間加熱撹拌した。室温に冷却した後、水洗し
有機層をエーテルで抽出した。エーテル層を無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した後、エーテルを除去して得られた粘
体をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)を溶いて
精製を行ない、融点88℃の淡黄色固体(2.22g)を得
た。
該化合物の赤外吸収スペクトルを測定したところ、30
00〜2850cm-1にC−H結合に基づく吸収、1820cm-1,174
5cm-1にC=O結合に基づく強い吸収等が観察された。
質量スペクトルを測定したところ、m/e251にM に対
応するピーク、m/e150に に対応するピーク等を示した。
1H−核磁気共鳴スペクトル(δ;ppm:テトラメチルシ
ラン基準、重クロロホルム溶媒)を測定した。その解析
結果は次の通りである。
その元素分析値はC57.40%,H5.23%,N5.60%であり、
組成式C12H13NO3S(251.30)に対する計算値C57.35%,H
5.21%,N5.58%に良く一致した。
上記の結果から、単離生成物がN−〔1′−(5″−
メチル−2″−チエニル)−2′,2′−ジメチル〕エテ
ニル−2,4−オキサゾリジンジオンであることが判明し
た。収率は71%であった。該化合物の化合物No.を3と
する。
実施例4 フラスコに、N−〔1−(4′−クロロフェニル)−
2,2−ジメチル)エテニル−ブロモアセトアミド(2.50
g)、炭酸ナトリウム(1.00g)、及びヘキサメチルホス
ホルアミド(30ml)を入れ、油浴中(100℃)にて、2
時間加熱撹拌した。室温に冷却した後、水洗し有機層を
ベンゼンで抽出した。ベンゼン層を無水硫酸ナトリウム
で乾燥した後、ベンゼンを除去して得られた粘体をカラ
ムクロマトグラフィー(シリカゲル)を用いて精製を行
ない、融点123℃の黄色固体(0.70g)を得た。
該化合物の赤外吸収スペクトルを測定したところ、30
00〜2850cm-1にC−H結合に基づく吸収、1810cm-1,174
0cm-1にC=O結合に基づく強い吸収等が観察された。
質量スペクトルを測定したところ、m/e265にM に対
応するピーク、m/e164に に対応するピーク等を示した。
1H−核磁気共鳴スペクトル(δ;ppm;テトラメチルシ
ラン基準、重クロロホルム溶媒)を測定した。その解析
結果は次の通りである。
その元素分析値はC58.83%,H4.50%,N5.30%であり、
組成式C13H12NClO3(265.70)に体する計算値C58.76%,
H4.55%,N5.27%に良く一致した。
上記の結果から、単離生成物がN−〔1′−(4″−
クロロフェニル)−2′,2′−ジメチル〕エテニル−2,
4−オキサゾリジンジオンであることが判明した。収率
は32%であった。該化合物の化合物No.を4とする。
実施例5 実施例1〜4と同様な方法にて、N−〔1−(2′−
チエニル)−2,2−ジメシル〕エテニル−クロロアセト
アミドよりN−〔1′−(2″−チエニル)−2′,2′
−ジメチル〕エテニル−2,4−オキサゾリジンジオンを
収率69%で合成した。該化合物の化合物No.を5とす
る。
機器分析結果を示す。
・mp.:87〜88℃ ・IR.:1830,1755cm-1(C=O) .Mass.:m/e=237(M ) ・1H−nmr:(δ,ppm:TMS/CDCl3 ・元素分析値C11H11NO3S(237.28) 実施例6 実施例1〜4と同様な方法にて、N−〔1−(4′−
メチルフェニル)−2,2−ジメシル〕エテニル−クロロ
アセトアミドより、N−〔1′−(4″−メチルフェニ
ル)−2′,2′−ジメチル〕エテニル−2,4−オキサゾ
リジンジオンを収率48%で合成した。該化合物の化合物
No.を6とする。
機器分析結果を示す。
・mp.:122℃ ・IR.:1810,1730cm-1(C=O) .Mass.:m/e=245(M ) ・1H−nmr:(δ,ppm:TMS/CDCl3 ・元素分析:C14H15NO3(245.37) 実施例7 実施例1〜4と同様な方法にて、N−〔1−(4′−
メトキシフェニル)−2,2−ジメチル〕エテニル−クロ
ロアセトアミドより、N−〔1′−(4″−メトキシフ
ェニル)−2′,2′−ジメチル〕エテニル−2,4−オキ
サゾリジンジオンを収率63%で合成した。該化合物の化
合物No.を7とする。
機器分析結果を示す。
・mp.:84℃ ・IR.:1810,1745cm-1(C=O) .Mass.:m/e=261(M ) ・1H−nmr:(δ,ppm:TMS/CDCl3 ・元素分析:C14H15NO4=261.27 実施例8 実施例1〜4と同様な方法にて、N−〔1−(4′−
フルオロフェニル)−2,2−ジメチル〕エテニル−クロ
ロアセトアミドより、N−〔1′−(4″−フルオロフ
ェニル)−2′,2′−ジメチル〕エテニル−2,4−オキ
サゾリジンジオンを収率48%で合成した。該化合物の化
合物No.を8とする。
機器分析結果を示す。
・mp.:84〜85℃ ・IR.:1810,1750,1730(C=O) .Mass.:m/e=249(M ) ・1H−nmr:(δ,ppm:TMS/CDCl3 ・元素分析:C13H12NFO3(249.24) 実施例9 実施例1〜8と同様な方法にて、下記構造を有する種
々の2.4−オキサゾリジンジオン化合物を合成した。該
生成物の化合物No.、構造、態様、赤外吸収スペクトル
の特性吸収値、質量スペクトル値(観察されるm/e値で
に対応する値)、及び元素分析値を第1表に記載し
た。
なお、表中の2,4−オキサゾリジンジオン化合物のR1,
R2,及びR3は下記式のR1,R2,及びR3に対応するものであ
る。
また、本実施例で合成した2,4−オキサゾリジンジオ
ン化合物の収率は、R1,R2,及びR3の置換基ならびに反応
溶媒の種類、反応温度によって変動したが12〜85%の間
であった。
また、第1表中の2,4−オキサゾリジンジオン化合物
はR2,R3に関する位置異性体の混合物をも含むものであ
る。
実施例10 1.5%寒天を含む栄養培地を121℃で15分加熱滅菌した
後、50℃まで冷却し、これにあらかじめ生育させておい
た菌体又は胞子を無菌水に懸濁したものを入れて良く混
合し、シャーレに注入して平板に固化させた。実施例1
で合成した化合物No.1の化合物を約15%含有しているメ
タノール溶液に直径8mmの円型ロ紙を浸し、ロ紙上で余
剰分を除き、固化した寒天培地上に置いた。約30℃で24
〜96時間培養後、阻止円の直径を測定した。
化合物No.1〜51の化合物の抗菌試験の結果を第2表に
示した。
なお表中のE,B,A,C,T,Fは下記に示した菌の略記号で
ある。
Escherichia coli B:(大腸菌) Batillus subtilis:(枯草菌) Aspergillus niger:(黒かび) Cochliobolus miyabanus:(ごま葉枯病) Trichophyton rubrum:(水虫菌) Fusarium oxysporum:(萎ちょう病菌)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (但し、R1は置換又は非置換のアリール基、或いは置換
    又は非置換のヘテロアリール基を表わし、R2及びR3は同
    種又は異種の水素原子又はアルキル基を表わす。) で示される2,4−オキサゾリジンジオン化合物。
  2. 【請求項2】一般式(I) (但し、式中R1は置換又は非置換のアリール基、或いは
    置換又は非置換のヘテロアリール基を表わし、R2及びR3
    は同種又は異種の水素原子又はアルキル基を表わす。) で示される2,4−オキサゾリジンジオン化合物を有効成
    分とする殺菌剤。
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