JP2914839B2 - 積層複合体 - Google Patents

積層複合体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリオレフィン系樹脂
発泡体及び表皮材からなる積層複合体に関し、詳しく
は、表層部分の強度及び柔軟性に優れたポリオレフィン
系樹脂発泡体が表皮材と良好に接着している積層複合体
に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系樹脂発泡体は、柔軟
性、断熱性に優れており、従来より、天井、ドア、イン
ストルメントパネル等の車両用内装材として用いられて
いる。これらの内装材は、主にポリオレフィン系樹脂発
泡体に、ポリ塩化ビニル樹脂シート、熱可塑性エラスト
マーシート、布状物、皮革等の表皮材が積層され、真空
成形、圧縮成形等により成形されるが、発泡体の表層部
分の強度が不足すると発泡体が破断してしまうことが多
く、発泡体と表皮材との接着性が低いと得られる内装材
の表面に膨れ、皺等が生じることが多い。
【0003】そこで、発泡体の表層部分の強度を向上さ
せるために、特開平1−222937号公報では、表皮
材と積層される面の表層部分の発泡倍率を上げた発泡体
が提案され、特公昭57−26207号公報では、表層
部分の架橋度を上げた発泡体の製造方法が提案されてい
るが、どちらも表層部分の強度は向上するものの、硬化
し過ぎて発泡体の柔軟性が低下してしまうという欠点が
ある。
【0004】また、発泡体と表皮材との接着性を向上さ
せるために、特開昭62−190235号公報では、気
泡の厚さ方向の直径の平均値を限定したポリエチレン系
樹脂発泡体の製造方法が提案され、特開平1−2229
29号公報では、厚さ方向に圧縮されて気泡の厚さ方向
の直径が縮められたポリオレフィン系樹脂発泡体及びそ
の製造方法が提案され、特開平3−62832号公報で
は、長さ方向及び幅方向に延伸されて気泡の厚さ方向の
直径が縮められたポリオレフィン系樹脂発泡体及びその
製造方法が提案されているが、いずれも表皮材との接着
性は向上するものの、発泡体の表層部分の強度は不十分
であるという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
に鑑み、表層部分の強度及び柔軟性に優れたポリオレフ
ィン系樹脂発泡体が表皮材と良好に接着している積層複
合体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明で使用されるポリ
オレフィン系樹脂発泡体の見かけ密度は、小さくなると
発泡体の表層部分の強度が低下し、大きくなると発泡体
の柔軟性が低下するため、0.02〜0.2g/cm3
に限定される。
【0007】上記発泡体の120℃におけるキシレン抽
出残分値は、小さくなると発泡体の表層部分の強度が低
下し、大きくなると発泡体の柔軟性が低下するため、2
0〜80重量%に限定される。
【0008】上記残分値は、発泡体を厚さ方向にスライ
スして0.1g採取し、その気泡を潰し、温度120℃
のキシレン50ml中で24時間保持した後、200メ
ッシュの金網を透過させた残存物の乾燥重量(g)を量
り、次式(3)により算出される。 残分値(重量%)=(残存物の乾燥重量/0.1)×100 (3)
【0009】上記発泡体中表皮材と積層される側の表面
から0.8mm以内の表層部分に中心が位置している全
気泡の厚さ方向の直径の平均値(a)は、小さくなると
隣接する気泡の間隔が小さくなって表層部分の強度が低
下し、大きくなると部分的に間隔の大きいところと小さ
いところができて発泡体の柔軟性が低下するため、0.
05〜1mmに限定される。なお、表皮材と積層される
側だけでなく、反対側の表層部分の気泡の形状が同様で
あってもよい。
【0010】上記気泡の大きさを制御する方法として
は、例えば、熱分解型発泡剤を添加し、その分解温度以
上の所定温度に加熱された発泡炉内で樹脂を自由発泡さ
せる方法等が挙げられ、例としてアゾカルボンアミドを
用いる場合、温度が低くなると熱分解速度が遅くなって
気泡が小さくなり、温度が高くなると熱分解速度が速く
なって気泡が大きくなるため、200〜260℃が好ま
しく、より好ましくは215〜250℃である。
【0011】上記表層部分に中心が位置している全気泡
のうち、厚さ方向の直径が平均値(a)の値の±15%
の範囲内にある気泡の数は、少なくなると発泡体の柔軟
性が低下するため、80%以上に限定される。
【0012】上記気泡の大きさを揃える方法としては、
例えば、粒径の揃った熱分解型発泡剤を用いて樹脂を発
泡させる方法等が挙げられ、その粒径は、小さくなると
発泡剤の熱分解速度が速くなって気泡が大きくなり、大
きくなると熱分解速度が遅くなって気泡が小さくなるた
め、3〜14μmが好ましく、より好ましくは4〜11
μmである。
【0013】気泡の大きさを揃える方法としては、上記
以外にも、ミクロ分散されて強度にむらのない樹脂を用
いて発泡させる方法、両末端の(メタ)アクリロイルオ
キシ間に、好ましくは炭素数2〜18のアルキレン基を
有する脂肪族2価アルコールのジ(メタ)アクリレー
ト、芳香族多価カルボン酸アリルエステル等の架橋助剤
により均一に架橋された樹脂を用いて発泡させる方法な
どが挙げられる。
【0014】更に、気泡の厚さ方向の直径を制御する方
法としては、例えば、熱分解型発泡剤を添加し発泡炉で
樹脂を連続して加熱発泡させる際に、炉内への樹脂の進
入速度に対し比較的小さい延伸比の巻取速度で巻き取る
方法等が挙げられ、巻取速度は、遅くなると直径が長く
なり、速くなると直径が短くなるため、進入速度0.5
〜2.5m/秒に対し1〜5倍の巻取速度が好ましく、
より好ましくは1.5〜4倍である。
【0015】上記ポリオレフィン系樹脂発泡体の材料と
しては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン等の単
独重合体;エチレン、プロピレン及び炭素数4以上のα
−オレフィンからなる群より選ばれる2種以上のオレフ
ィンの共重合体;エチレンと、(メタ)アクリル酸、
(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステル又は酢酸ビ
ニルとの共重合体等が挙げられ、これらの樹脂が単独で
用いられてもよいし併用されてもよい。
【0016】上記炭素数4以上のα−オレフィンとして
は、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、4−メチル−1ペンテン、1−オクテン等が挙げら
れる。
【0017】上記ポリオレフィン系樹脂のメルトインデ
ックス(MI)は、小さくなると樹脂の成形性が低下
し、大きくなると得られる発泡体の耐熱性が低下するた
め、例えば、ポリエチレン系樹脂の場合2〜50g/1
0分が好ましく、より好ましくは3〜30g/10分で
ある。また、ポリプロピレン系樹脂の場合0.3〜12
g/10分が好ましく、より好ましくは0.5〜5g/
10分である。
【0018】上記ポリオレフィン系樹脂を発泡させる方
法としては、例えば、所定量のポリオレフィン系樹脂、
熱可塑性樹脂、架橋助剤、熱分解型発泡剤等を押出機に
供給し、溶融混練して押出して樹脂シートを得、得られ
た樹脂シートに電子線を所定量照射して架橋させ、得ら
れた架橋シートを発泡炉に供給して加熱発泡させる方
法、上記所定量の材料を押出機に供給し押出しと同時に
加熱ロールにて発泡させる方法、上記所定量の材料を金
型に供給し加熱してバッチ式に発泡させる方法等の従来
より公知の方法が挙げられる。
【0019】上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ
塩化ビニル樹脂等が挙げられる。
【0020】上記架橋助剤としては、例えば、過酸化ベ
ンゾイル等のラジカル発生剤、ジビニルベンゼン、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,6
−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−
ノナンジオールジ(メタ)アクリレート等の多官能性モ
ノマーなどが挙げられる。
【0021】上記熱分解型発泡剤としては、例えば、ア
ゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、
ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トルエンスルホ
ニルヒドラジド、4,4−オキシビス(ベンゼンスルホ
ニルヒドラジド)等が挙げられる。
【0022】上記ポリオレフィン系樹脂には、得られる
発泡体の特性を損なわない範囲内で、フェノール系、リ
ン系、アミン系、イオウ系等の抗酸化剤、金属害防止
剤、難燃剤、充填剤、帯電防止剤、顔料等が添加されて
もよい。
【0023】本発明で使用される表皮材としては、従来
より公知の表皮材が使用可能であり、例えば、ポリ塩化
ビニル樹脂シート、熱可塑性エラストマーシート、布状
物、皮革等が挙げられ、接着剤により接着されたり、熱
ラミネートされたりして発泡体と積層される。
【0024】本発明の2で使用される発泡体は、1の発
明と同様に、見かけ密度が0.02〜0.2g/c
3 、120℃におけるキシレン抽出残分値が20〜8
0重量%に限定され、発泡体中の表層部分に中心が位置
している全気泡の厚さ方向の平均値(a)が0.05〜
1mmに限定される。
【0025】更に、上記発泡体は、平均値(a)と、厚
さ方向にそれぞれ直交している長さ方向及び幅方向の直
径の平均値(b)及び平均値(c)とが、下記式(1)
及び(2)を満たしていることが必要である。 0.6≦(a)/(b)≦1.5 (1) 0.6≦(a)/(c)≦1.5 (2)
【0026】上記(a)/(b)及び(a)/(c)の
値は、小さくなると発泡体の表層部分の強度が低下し、
大きくなると発泡体の柔軟性が低下するため、どちらも
上記式(1)及び(2)の範囲に限定される。
【0027】上記(a)/(b)及び(a)/(c)の
値は、前記気泡の厚さ方向の直径を制御する方法により
制御される。即ち、熱分解型発泡剤を添加し発泡炉で樹
脂を連続して加熱発泡させる際に、炉内への樹脂の進入
速度に対し比較的小さい延伸比の巻取速度で巻き取る方
法等により制御される。
【0028】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。なお、
「部」とあるのは「重量部」を意味する。 実施例1 (1)発泡体の製造 エチレン−プロピレン共重合体(エチレン含量3重量
%、メルトインデックス1.5g/10分)80部、ポ
リエチレン(密度0.935g/cm3 、メルトインデ
ックス7g/10分)20部、架橋助剤としてトリメチ
ロールプロパントリメタクリレート1.5部及び1,9
−ノナンジオールジメタクリレート1.5部、熱分解型
発泡剤としてアゾジカルボンアミド10部、酸化防止剤
として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.3
部及びジラウリルチオプロピオネート0.3部、金属害
防止剤としてメチルベンゾトリアゾール0.5部を単軸
押出機(池貝鉄工社製、型式:PCM−30)に供給
し、温度190℃で溶融混練して押し出し、厚さ1mm
の樹脂シートを得た。得られた樹脂シートに加速電圧4
00kVで電子線4Mradを照射して架橋させ、得ら
れた架橋シートを縦型熱風発泡炉に供給し、炉内温度2
70℃、進入速度1.6m/秒、巻取速度8m/秒で連
続的に延伸して加熱発泡させて発泡体を得た。
【0029】(2)積層複合体の製造 得られた発泡体の表面をコロナ放電処理し、2液硬化型
ポリエステル系接着剤(ポリエステル:日立化成ポリマ
ー社製、商品名:ハイボン;イソシアネート:住友バイ
エルウレタン社製、商品名:DesmodurR)を用
い、厚さ0.65mmの塩化ビニル樹脂及びアクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂の混合系シー
トと接着して積層複合体を得た。
【0030】実施例2 実施例1と同様にして得られた発泡体を厚さ0.65m
mの熱可塑性ポリオレフィンシートと熱ラミネートして
積層複合体を得た。
【0031】実施例3及び4 表1に示した所定量(部)の組成分を用い、所定量(M
rad)の電子線を照射したこと以外は実施例1と同様
にして、発泡体及び積層複合体を得た。
【0032】
【表1】
【0033】実施例5 上記表1に示した所定量(部)の組成分を6インチロー
ルに供給し、温度170℃、20rpmで5分間混練し
た後、プレス成形機(神藤金属工業所製、型式:NSF
−37)にて温度180℃、圧力100kg/cm2でプレス
成形し、厚さ1mmの樹脂シートを得た。得られた樹脂
シートに加速電圧400kVで電子線3.2Mradを
照射して架橋させ、得られた架橋シートをオーブンに入
れ、温度240℃で6分間自由発泡させて発泡体を得
た。得られた発泡体を用い、実施例1と同様にして積層
複合体を得た。
【0034】比較例1及び2 表2に示した所定量(部)の組成分を用い、所定量(M
rad)の電子線を照射したこと以外は実施例1と同様
にして、発泡体及び積層複合体を得た。
【0035】
【表2】
【0036】比較例3 実施例1と同様にして得られた架橋シートをオーブンに
入れ、温度300℃で5分間自由発泡させて発泡体を得
た。得られた発泡体を用い、実施例1と同様にして積層
複合体を得た。
【0037】比較例4 実施例1と同様にして得られた樹脂シートに加速電圧4
00kVで電子線10Mradを照射して架橋させ、得
られた架橋シートをオーブンに入れ、温度270℃で5
分間自由発泡させて発泡体を得た。得られた発泡体を用
い、実施例1と同様にして積層複合体を得た。
【0038】得られた発泡体の残分値(重量%)、見か
け密度 (g/cm3)及び厚さ(mm)を測定し、その結
果を表3及び4に示した。
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】更に、得られた発泡体の表層部分にある気
泡の厚さ方向の切片をとり、この切片を走査型電子顕微
鏡(日立製作所製、型式:S−2300)にて倍率50
倍で写真撮影して観察した。写真観察は、発泡体の表面
から0.8mm以内の表層部分の所定位置での一定面積
(1.89mm2 )中にある全気泡について、個数を数
え、厚さ方向の直径(mm)を測定してその平均値
(a)を計算し、平均値(a)±15%の範囲内にある
気泡数(n)の、全気泡数(N)に対する割合(%)を
計算し、得られた結果を上記表3及び4に示した。
【0042】次に、得られた積層複合体を用い、外観を
観察して評価した後、H/D値を測定して発泡体の表層
部分の強度及び柔軟性を評価し、剥離強度を測定して発
泡体と表皮材との接着性を評価し、得られた結果を表5
に示した。
【0043】
【表5】
【0044】上記外観は、目視にて、膨れ、へこみ、表
面荒れ等が観察されない場合は○、1箇所でも観察され
る場合は×とした。
【0045】上記H/D値は、得られた積層複合体を遠
赤外線ヒーターで加熱して発泡体の表層部分の温度を1
50〜160℃に昇温し、直径100mmの円柱状メス
型金型を用いて真空成形し、得られた成形品の深さH
(cm)及び直径D(cm)を測定してその比H/Dを
計算した。
【0046】上記剥離強度は、得られた積層複合体を切
断して製造した幅25mm、長さ100mmの試験片を
用い、オートグラフ(島津製作所製、型式:DCS−5
000)にて温度20℃又は120℃で5分間保持した
後、同一温度で剥離させた際の強度(kg/25mm)
を測定した。
【0047】実施例6 表6に示した所定量(部)の組成分を用い、加速電圧5
00kVで所定量(Mrad)の電子線を照射したこと
以外は実施例1と同様にして発泡体を得、得られた発泡
体を用い、実施例1と同様にして積層複合体を得た。な
お、実際に用いた電子線照射量(Mrad)、縦型熱風
発泡炉の炉内温度(℃)、架橋シートの進入速度(m/
秒)及び発泡体の巻取速度(m/秒)を表7に示した。
【0048】
【表6】
【0049】
【表7】
【0050】実施例7 実施例6と同様にして得られた発泡体を用い、実施例2
と同様にして積層複合体を得た。
【0051】実施例8 上記表6に示した所定量(部)の組成分を用い、上記表
7に示した所定の電子線照射量(Mrad)、炉内温度
(℃)、進入速度(m/秒)及び巻取速度(m/秒)の
条件を用いたこと以外は実施例6と同様にして発泡体を
得た。得られた発泡体を用い、実施例1と同様にして積
層複合体を得た。
【0052】実施例9 実施例6と同様にして得られた架橋シートをオーブンに
入れ、温度250℃で長さ方向に5 g/cm2の荷重をかけ
ながら5分間発泡させて発泡体を得た。得られた発泡体
を用い、実施例1と同様にして積層複合体を得た。
【0053】実施例10 厚さ方向に5 g/cm2の荷重をかけながら発泡させたこと
以外は実施例9と同様にして発泡体を得た。得られた発
泡体を用い、実施例1と同様にして積層複合体を得た。
【0054】比較例5〜7 上記表7に示した所定の電子線照射量(Mrad)、炉
内温度(℃)、進入速度(m/秒)及び巻取速度(m/
秒)の条件を用いたこと以外は実施例6と同様にして発
泡体を得た。得られた発泡体を用い、実施例1と同様に
して積層複合体を得た。
【0055】比較例8 厚さ方向に40 g/cm2の荷重をかけながら発泡させたこ
と以外は実施例9と同様にして発泡体を得た。得られた
発泡体を用い、実施例1と同様にして積層複合体を得
た。
【0056】得られた発泡体の残分値(重量%)、見か
け密度 (g/cm3)及び厚さ(mm)を測定し、その結
果を表8及び9に示した。
【0057】
【表8】
【0058】
【表9】
【0059】更に、得られた発泡体の表層部分にある気
泡の厚さ方向及び厚さ方向に直交する方向の切片をそれ
ぞれとり、この切片を走査型電子顕微鏡(日立製作所
製、型式:S−2300)にて倍率60倍で写真撮影し
て観察した。写真観察は、発泡体の表面から0.8mm
の表層部分の所定位置で一定面積(1.89mm2 )中
にある全気泡について、厚さ方向の直径、厚さ方向と直
交している長さ方向及び幅方向の直径をそれぞれ測定
し、厚さ方向の直径の平均値(a)、長さ方向の直径の
平均値(b)及び幅方向の直径の平均値(c)並びに平
均値の比(a)/(b)及び(a)/(c)を計算し、
得られた結果を上記表8及び9に示した。
【0060】次に、得られた積層複合体を用い、実施例
1と同様にして外観、発泡体の表層部分の強度及び柔軟
性、発泡体と表皮材との接着性を評価し、得られた結果
を表10に示した。
【0061】
【表10】
【0062】
【発明の効果】本発明の積層複合体の構成は上述の通り
であるから、発泡体の表層部分の強度及び柔軟性に優
れ、発泡体と表皮材とが良好に接着しており、表面に膨
れ、皺等のない成形品が得られる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 見かけ密度0.02〜0.2g/cm
    3 、120℃におけるキシレン抽出残分値20〜80重
    量%のポリオレフィン系樹脂発泡体及び表皮材からなる
    積層複合体であって、上記発泡体は、少なくとも表皮材
    と積層される側の表面から0.8mm以内の表層部分に
    中心が位置している全気泡の厚さ方向の直径の平均値
    (a)が0.05〜1mmであり、上記気泡のうち、厚
    さ方向の直径が平均値(a)の値の±15%の範囲内に
    ある気泡の数が80%以上であることを特徴とする積層
    複合体。
  2. 【請求項2】 見かけ密度0.02〜0.2g/cm
    3 、120℃におけるキシレン抽出残分値20〜80重
    量%のポリオレフィン系樹脂発泡体及び表皮材からなる
    積層複合体であって、上記発泡体は、少なくとも表皮材
    と積層される側の表面から0.8mm以内の表層部分に
    中心が位置している全気泡の厚さ方向の直径の平均値
    (a)が0.05〜1mmであり、平均値(a)と、厚
    さ方向にそれぞれ直交している長さ方向及び幅方向の直
    径の平均値(b)及び平均値(c)とが、下記式(1)
    及び(2)を満たしていることを特徴とする積層複合
    体。 0.6≦(a)/(b)≦1.5 (1) 0.6≦(a)/(c)≦1.5 (2)
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