JP2908643B2 - テンションリール収縮蓄積防止方法 - Google Patents
テンションリール収縮蓄積防止方法Info
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- JP2908643B2 JP2908643B2 JP4238180A JP23818092A JP2908643B2 JP 2908643 B2 JP2908643 B2 JP 2908643B2 JP 4238180 A JP4238180 A JP 4238180A JP 23818092 A JP23818092 A JP 23818092A JP 2908643 B2 JP2908643 B2 JP 2908643B2
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- tension reel
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リーバス圧延における
テンションリール収縮蓄積防止方法に関する。
テンションリール収縮蓄積防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図2にリバース圧延を模式的に示した。
リバース圧延機1はテンションリール2,3にコイル5
を巻き付け巻き戻ししながらストリップ10を圧延す
る。4はデフレクタロールである。図3に逆ピラミッド
式セグメント7を有する代表的テンションリール2、3
を示した。テンションリール2、3は、油圧シリンダ6
が一定の油圧力でセグメント7をマンドレル8により拡
大している。このようなテンションリール2,3にコイ
ルを巻き始めると、巻き締り力が増加し、油圧シリンダ
6の拡大力に打勝って、リールは収縮する。逆に巻き戻
し時には巻き締り力の減少によりリールは拡大し巻き取
り始め径に戻ろうとする機構となっている。
リバース圧延機1はテンションリール2,3にコイル5
を巻き付け巻き戻ししながらストリップ10を圧延す
る。4はデフレクタロールである。図3に逆ピラミッド
式セグメント7を有する代表的テンションリール2、3
を示した。テンションリール2、3は、油圧シリンダ6
が一定の油圧力でセグメント7をマンドレル8により拡
大している。このようなテンションリール2,3にコイ
ルを巻き始めると、巻き締り力が増加し、油圧シリンダ
6の拡大力に打勝って、リールは収縮する。逆に巻き戻
し時には巻き締り力の減少によりリールは拡大し巻き取
り始め径に戻ろうとする機構となっている。
【0003】図2において、コイルを巻き戻し終った、
右テンションリール3はリーダストリップ11のみが巻
き付いている状態となっているため、リール3の径は巻
き付け時の径と等しくならなければならないが、実際は
完全には元に戻り切らない。これを本発明では収縮蓄積
現象と称する。図1にその収縮蓄積現象の状態図を示
す。テンションリールの径が完全に戻り切らないまま巻
き取り始めると、収縮量が増大する。このような巻き戻
し及び巻き始めを繰り返すことによって、収縮蓄積現象
は大きくなり、最終抜取コイル内径は小さくなる。この
現象はステンレス鋼圧延による高張力操業時によく発生
する現象である。図1の曲線30は従来のリールの蓄積
現象を示す曲線で当初663.5mmのリール径は最終
パスにおいては655.2mmまで縮小している。
右テンションリール3はリーダストリップ11のみが巻
き付いている状態となっているため、リール3の径は巻
き付け時の径と等しくならなければならないが、実際は
完全には元に戻り切らない。これを本発明では収縮蓄積
現象と称する。図1にその収縮蓄積現象の状態図を示
す。テンションリールの径が完全に戻り切らないまま巻
き取り始めると、収縮量が増大する。このような巻き戻
し及び巻き始めを繰り返すことによって、収縮蓄積現象
は大きくなり、最終抜取コイル内径は小さくなる。この
現象はステンレス鋼圧延による高張力操業時によく発生
する現象である。図1の曲線30は従来のリールの蓄積
現象を示す曲線で当初663.5mmのリール径は最終
パスにおいては655.2mmまで縮小している。
【0004】この問題により、次工程でペイオフリール
に挿入不能なコイルが発生したり、コイル内径部バック
リングが生ずる等の問題を併発している。
に挿入不能なコイルが発生したり、コイル内径部バック
リングが生ずる等の問題を併発している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のリバース圧延で
は図1の曲線30で示すような蓄積現象のためリールが
過剰収縮するという問題があった。本発明はこの蓄積現
象を解消し、テンションリールの収縮量を低減させ、抜
取コイル径を大きくし、次工程ペイオフリールに無理な
く挿入できるようにする技術を提供することを目的とす
る。
は図1の曲線30で示すような蓄積現象のためリールが
過剰収縮するという問題があった。本発明はこの蓄積現
象を解消し、テンションリールの収縮量を低減させ、抜
取コイル径を大きくし、次工程ペイオフリールに無理な
く挿入できるようにする技術を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、過剰収縮の原
因はリーダストリップの塑性変形により生ずる蓄積現象
であることを発見し、この現象を解決するため、運転中
にシリンダ油圧力を一時的に変化させ収縮量を低減させ
るものである。すなわち、マンドレルシャフトと分割さ
れたセグメントを有し、油圧シリンダにより拡縮可能な
テンションリールを用いてリバース圧延を行うにあた
り、テンションリールの巻き戻し終了直後、一時的にシ
リンダ油圧力Pを次式を満足する値とすることを特徴と
するテンションリール収縮蓄積防止方法である。
因はリーダストリップの塑性変形により生ずる蓄積現象
であることを発見し、この現象を解決するため、運転中
にシリンダ油圧力を一時的に変化させ収縮量を低減させ
るものである。すなわち、マンドレルシャフトと分割さ
れたセグメントを有し、油圧シリンダにより拡縮可能な
テンションリールを用いてリバース圧延を行うにあた
り、テンションリールの巻き戻し終了直後、一時的にシ
リンダ油圧力Pを次式を満足する値とすることを特徴と
するテンションリール収縮蓄積防止方法である。
【0007】
【数2】
【0008】ただし、 P :シリンダ油圧力(ton) μo :セグメントマンドレル間摩擦係数 μ1 :セグメントストリップ間摩擦係数 μ :ストリップ層間摩擦係数 θ :ウエッジ角 (°) N :リーダストリップ巻回数 T :巻取張力 (ton) σ :リール拡大圧 (kg/mm2 ) r :リール半径 (mm) B :コイル幅 (mm)
【0009】
【作用】図2に示すコイル巻き戻し終了直後のリール3
はリーダストリップ11(2〜3巻)のみとなってい
る。この状態で油圧力Pを一時的に
はリーダストリップ11(2〜3巻)のみとなってい
る。この状態で油圧力Pを一時的に
【0010】
【数3】
【0011】を満たすように油圧を上げることにより、
リーダストリップ11を強制的に層間スリップさせ、蓄
積現象を防止するものである。上記式は次のようにして
導かれる。 リール拡大力: F=2πrB・σ ……(1) Pによる板を引張る力:W=μ1 F ……(2) 引張力Wが張力Tに打勝って板を引張り込むと考える。
すなわち板がスリップする必要条件は、図6に示すよう
に、
リーダストリップ11を強制的に層間スリップさせ、蓄
積現象を防止するものである。上記式は次のようにして
導かれる。 リール拡大力: F=2πrB・σ ……(1) Pによる板を引張る力:W=μ1 F ……(2) 引張力Wが張力Tに打勝って板を引張り込むと考える。
すなわち板がスリップする必要条件は、図6に示すよう
に、
【0012】
【数4】
【0013】が導かれる。なお、巻戻し途中でシリンダ
油圧力を変化させても同様の効果が得られるが、製品で
あるストリップ部でストリップすることになり、ストリ
ップにスリ疵が発生して好ましくない。
油圧力を変化させても同様の効果が得られるが、製品で
あるストリップ部でストリップすることになり、ストリ
ップにスリ疵が発生して好ましくない。
【0014】
【実施例】図1に本発明の実施例のリール径の変化曲線
31と従来の曲線30との比較を示す。図1から巻き取
り、巻き戻しを繰り返すことによって収縮量も増減を繰
り返しながら、大きくなっていることがわかる。また、
図5に示すようにリーダストリップ11の巻回数Nが3
巻のとき セグメントマンドレル間摩擦係数 μ0 =0.08 セグメントストリップ間摩擦係数 μ1 =0.2 ストリップ層間摩擦係数 μ =0.2 ウエッジ角 (°) θ =7.49° リーダストリップ巻回数 N =3 (巻) 巻取張力 (ton) T =40(to
n) の条件でPを求めると、
31と従来の曲線30との比較を示す。図1から巻き取
り、巻き戻しを繰り返すことによって収縮量も増減を繰
り返しながら、大きくなっていることがわかる。また、
図5に示すようにリーダストリップ11の巻回数Nが3
巻のとき セグメントマンドレル間摩擦係数 μ0 =0.08 セグメントストリップ間摩擦係数 μ1 =0.2 ストリップ層間摩擦係数 μ =0.2 ウエッジ角 (°) θ =7.49° リーダストリップ巻回数 N =3 (巻) 巻取張力 (ton) T =40(to
n) の条件でPを求めると、
【0015】
【数5】
【0016】となり、467(ton)の油圧力を出す
ためには圧力100kg/cm2 を必要とすることがわ
かった。図4(a)に示すようにストリップ10をコイ
ル5に巻取るとき、リール2の油圧力を60kg/cm
2 とし、図4(b)に示すように、巻き戻し終了直後に
圧力を60kg/cm2 から100kg/cm2 に5秒
間上げて戻した。その結果を図1の曲線31に示す。こ
れにより蓄積現象を解消し、最終抜取径が従来φ65
5.2mmであったものをφ660.6mmに大きくす
ることを可能とした。
ためには圧力100kg/cm2 を必要とすることがわ
かった。図4(a)に示すようにストリップ10をコイ
ル5に巻取るとき、リール2の油圧力を60kg/cm
2 とし、図4(b)に示すように、巻き戻し終了直後に
圧力を60kg/cm2 から100kg/cm2 に5秒
間上げて戻した。その結果を図1の曲線31に示す。こ
れにより蓄積現象を解消し、最終抜取径が従来φ65
5.2mmであったものをφ660.6mmに大きくす
ることを可能とした。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、リバース圧延のテンシ
ョンリールにおいて、巻き戻し終了直後、一時的にシリ
ンダの油圧を変化させることにより、最終コイル内径が
過剰収縮することを防止することができた。これにより
コイルを次工程のペイオフリールに無理なく挿入できる
という効果もある。
ョンリールにおいて、巻き戻し終了直後、一時的にシリ
ンダの油圧を変化させることにより、最終コイル内径が
過剰収縮することを防止することができた。これにより
コイルを次工程のペイオフリールに無理なく挿入できる
という効果もある。
【図1】本発明と従来技術との比較を示すグラフであ
る。
る。
【図2】リバース圧延の説明図である。
【図3】テンションリールの説明図である。
【図4】本発明の説明図である。
【図5】本発明の原理を示す説明図である。
【図6】油圧撰定の考え方を示す説明図である。
1 リバース圧延機 2,3 テンシ
ョンリール 4 デフレクタロール 5 コイル 6 シリンダ 7 セグメント 8 マンドレル 10 ストリッ
プ 11 リーダストリップ
ョンリール 4 デフレクタロール 5 コイル 6 シリンダ 7 セグメント 8 マンドレル 10 ストリッ
プ 11 リーダストリップ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 37/48 B21B 1/32 B21B 37/00 B21C 47/28 B21C 47/30
Claims (1)
- 【請求項1】 マンドレルシャフトと分割されたセグメ
ントを有し、油圧シリンダにより拡縮可能なテンション
リールを用いてリバース圧延を行うにあたり、テンショ
ンリールの巻き戻し終了直後、一時的にシリンダ油圧力
Pを次式を満足する値とすることを特徴とするテンショ
ンリール収縮蓄積防止方法。 【数1】 ただし、 P :シリンダ油圧力(ton) μo :セグメントマンドレル間摩擦係数 μ1 :セグメントストリップ間摩擦係数 μ :ストリップ層間摩擦係数 θ :ウエッジ角 (°) N :リーダストリップ巻回数 T :巻取張力 (ton) σ :リール拡大圧 (kg/mm2 ) r :リール半径 (mm) B :コイル幅 (mm)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4238180A JP2908643B2 (ja) | 1992-09-07 | 1992-09-07 | テンションリール収縮蓄積防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4238180A JP2908643B2 (ja) | 1992-09-07 | 1992-09-07 | テンションリール収縮蓄積防止方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0679323A JPH0679323A (ja) | 1994-03-22 |
JP2908643B2 true JP2908643B2 (ja) | 1999-06-21 |
Family
ID=17026367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4238180A Expired - Fee Related JP2908643B2 (ja) | 1992-09-07 | 1992-09-07 | テンションリール収縮蓄積防止方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2908643B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008212960A (ja) * | 2007-03-01 | 2008-09-18 | Nisshin Steel Co Ltd | 金属帯板の通板設備 |
-
1992
- 1992-09-07 JP JP4238180A patent/JP2908643B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0679323A (ja) | 1994-03-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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