JP2820512B2 - エンドレス圧延ストリップの巻取方法及び装置 - Google Patents

エンドレス圧延ストリップの巻取方法及び装置

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英夫 竹川
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川崎製鉄株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、エンドレス圧延ストリップの巻取方法及び
装置の改善技術に関する。
〔従来の技術〕 カローゼル型巻取装置を使用した巻取技術については
例えば、特開昭62−110814号公報が開示されている。
このカローゼル型巻取装置は第4図に示すように、回
転支持ローラ1、2に支持された回転フレーム3には2
個のリール4a、4bが設けられており、コイル7から巻戻
されてストリップ6はピンチロール8を介して空のリー
ル4aに供給されるが、このとき回転フレーム3を回転さ
せリール4aの上面がストリップ6の供給ラインと一致す
るようにし、リール4aをストリップ6の案内用として用
い、ストリップをリール4bに巻取る。リール4bでの巻取
が完了すると、剪断機9によってストリップ6を剪断す
る。剪断されたストリップ6はリール4bに巻取られる。
また剪断先端はガイド板(図示していない)、ベルトラ
ッパー14によってリール4aに巻付けられて巻取が開始さ
れる。
一方、巻取リール4bに巻取られたコイルの取外しを行
う。コイルの取外しが終了したら、ベルトラッパー14及
びガイドを退避させた後、回転フレーム3を矢印方向に
180゜回転させて巻取リール4a、4bの位置を反転させ、
今度は巻取リール4bを送り案内用ロールとし、リール4a
によりストリップ6の巻取を行う。この操作を繰返すこ
とによって連続的にストリップを巻取ることができるも
のである。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述の特開昭62−110814号公報においてはストリップ
を剪断後、ストリップを巻取リールにベルトラッパーに
よって巻付けているが、ストリップの走行案内が最も困
難な、剪断機と巻取リール4a間の走行性が改善されない
という問題があった。
すなわち、ストリップの先端が波動して機械装置に衝
突してストリップ面を損傷したり、また先端が折れ曲っ
たり、ストリップの先端がリールに到着しないというよ
うなことが発生していた。
本発明は、このような問題を解決して、案内用のリー
ルに巻付けた状態でストリップを剪断できる、エンドレ
ス熱間圧延ストリップの巻取装置を提供することを課題
とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上述の問題点を解決するものであり、 (方法発明) 2個の巻取リールを備えそれぞれの巻取リールをスト
リップの案内用と巻取用に交互に切替え使用してストリ
ップを巻取るエンドレス圧延ストリップの巻取方法に適
用され次の方法を採った。すなわち、 ストリップを複数のラッパーロールを介して案内用リ
ールに巻掛けた後巻取用ロールに供給して巻取りを開始
し、ストリップの切断目標点がラッパーロール間にきた
時、案内用リールを片方向に拡径してストリップを切断
し、切断されたストリップは巻取用ロールで巻取ると共
に後続のストリップは案内用リールで巻取ることを特徴
とするエンドレス圧延ストリップの巻取方法である。
ストリップの切断目標点に予め切込みを入れておく
と、切断を容易に、かつ切断面も良好に切断することが
できる。
(装置発明) 回転フレームに2個の巻取リールを備えそれぞれの巻
取リールをストリップの案内用と巻取用に交互に切替え
使用してストリップを巻取るカローゼル型エンドレス圧
延ストリップの巻取装置に適用され、次の技術手段を採
った。すなわち、 案内用リールの周辺に、ストリップをその上面側から
案内用リールに巻掛ける複数個のラッパーロールを退避
可能に配設すると共に、案内用リールに片方向に拡径し
てストリップを切断する拡径手段を設けたことを特徴と
するエンドレス圧延ストリップの巻取装置である。
〔作用〕
本発明は上述のように構成し、エンドレス圧延された
ストリップを連続的に巻取中にストリップの切断目標点
が案内用リールと複数のラッパーロール間にきた時に拡
径することで切断が可能となり、さらに切断後の後続の
ストリップが案内用リールに簡単に巻付けることが可能
となり、従来のようなストリップの剪断機と巻取リール
間の走行上の問題は皆無とすることが可能となった。
〔実施例〕
本発明装置の一実施例を第1図に示す。第1図におい
て3は回転フレーム、4a、4bはリール、6はストリッ
プ、5はランアウトテーブルのロール、10a〜10dはスト
リップ巻付用のラッパーロール、11a〜11dはストリップ
巻付用のガイド、12はリール4a、4bに巻付いたストリッ
プに張力を発生させるための拡径部である。なお、10e
はリール4b用ラッパーロールである。
ストリップ6の巻取りは次のような手順で行う。
空の案内リールの上部をストリップ供給ラインと一致
させた位置となるように回転フレーム3を回転させ、エ
ンドレス圧延したストリップ6の最先端を、ラッパーロ
ール10a〜10dとガイド11a〜11dを用いて空のリールに巻
付ける。この時はストリップ6の最先端の走行性が問題
になる可能性があるので先端部のストリップ6は薄物と
しない方が好ましい。
ラッパーロール10a〜10eとガイド11a〜11dを退避さ
せ、回転フレーム3を矢印の方向に約180度回転させ、
ストリップ6を巻付けた巻取リールを回転フレーム3の
下側(第1図の状態)にくるようにする。なお、ストリ
ップ6の最先端部以外はストリップが案内リールへ巻付
いた状態で切断され、ロールから案内リールへの噛込み
ガイドを必要としないため、ストリップ巻初め時のリー
ルの上部をストリップ供給ラインと一致させる必要がな
く、案内リールは回転フレーム3の最上部手前の位置で
もよい。リール4bは回転フレーム3の下方でラッパーロ
ール10eを所定の位置にセットし、上側リール4aを案内
用、下側リール4bを巻取用としてストリップ6を巻取っ
て行く。
リール4bの巻取りが終ると、リール4aの周囲にラッパ
ーロール10a〜10dとガイド11a〜11dを接近させ、ストリ
ップ6の剪断及び、剪断後のストリップ6の巻取準備状
態とする。
ストリップ6の剪断点がラッパーロール10bと10cの間
に位置したときに、リール4aの拡径部12を拡径させ、ラ
ッパーロール10bと10cの間に張力を発生させ、この張力
でストリップ6を剪断する。
このとき、ラッパーロール10cを加速するとより強い
張力が発生し、切断の失敗が減少する。
厚み1.0mm、幅921mmのストリップを切断する際に、巻
取り時のマンドレルの径が762mmで4分割されたセグメ
ントの1カ所を140mm突出させることによって切断する
ことができた。
すなわち、切断切れ目を入れていない軟鋼を引張って
切断するためには、軟鋼に40%程度の伸びが必要であ
る。第1図に示すように、拡径部12を拡径させてストリ
ップを切断する際には、ラッパーロール10cの径を100mm
とした場合、拡径部12を140mmに拡径する必要がある。
切断時ストリップ6の剪断点に、予め剪断が容易にな
るようにレーザ光などによる切れ目を入れておくとさら
に好ましい。この切れ目はストリップに対する切欠効果
をねらったもので、これにより、ストリップに切欠を入
れない場合に比較し、切断の失敗割合が1/100以下に減
少した。
剪断された先行ストリップ6はリール4bにより巻取ら
れる。
剪断された後行ストリップ6の先端部は、ガイド11
b、ラッパーロール10c、ガイド11c、ラッパーロール10
d、ガイド11dにガイドされ巻取リール4aに巻取られる。
その後手順に戻る。
このようにして、連続的にストリップを巻取ることが
できる。
次に、リール4a、4bの一部径を拡大する拡径手段につ
いて第2図により説明する。なお、第2図(a)は断面
図、第2図(b)は第2図(a)のA−A矢視断面図で
ある。12、12aは4分割されたリール4a、4bの分割外
胴、13はウェッジ付きセグメント、15はシリンダーであ
る。ウェッジ付きセグメント13、シリンダー15は分割外
胴1ケに1ケずつ設置されている。切断目標点でシリン
ダ15のポジションを移動させることにより分割外胴12の
外径を拡径することができる。
第3図は拡径手段の第2の実施例を示す。この実施例
では第2図と同様に4分割された分割外胴12(外周
1)、12a(外胴2〜4)からなり油圧シリンダ15を右
側に引くことにより外胴12のみが拡径され、油圧シリン
ダ15を左側に押すことにより外胴12、12aが拡径するよ
う構成されている。
〔発明の効果〕
本発明は、ストリップの剪断がリールに巻かれた状態
で行なわれるので、従来技術で問題であったストリップ
の剪断点から巻取リールの巻取開始点までのストリップ
の走行性の問題を解決でき、ストリップの巻始め部の製
品不良を皆無とすることが可能となり生産性の向上に優
れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の説明図、第2図は本発明の
拡径部の第1の実施例の説明図であり、第2図(a)は
断面図、第2図(b)は第2図(a)のA−A矢視断面
図、第3図は拡径部の第2実施例の説明図、第4図は従
来例の説明図である。 1、2……回転支持ローラ 3……回転フレーム 4a、4b……リール 5……ロール 6……ストリップ 7……コイル 8……ピンチロール 9……剪断機 10a、10b、10c、10d、10e……ラッパーロール 11a、11b、11c、11d……ガイド 12……拡径部(分割外胴) 12a……分割外胴 13……セグメント 14……ベルトラッパー 15……シリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 宏之 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 青木 富士男 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社千葉製鉄所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21C 47/02,47/06 B65H 19/22,19/26

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2個の巻取リールを備えそれぞれの巻取リ
    ールをストリップの案内用と巻取用に交互に切替え使用
    してストリップを巻取るエンドレス圧延ストリップの巻
    取方法において、 ストリップを複数のラッパーロールを介して案内用リー
    ルに巻掛けた後巻取用ロールに供給して巻取りを開始
    し、ストリップの切断目標点が該ラッパーロール間にき
    た時、該案内用リールを片方向に拡径してストリップを
    切断し、該切断されたストリップは該巻取用ロールで巻
    取ると共に後続のストリップは該案内用リールで巻取る
    ことを特徴とするエンドレス圧延ストリップの巻取方
    法。
  2. 【請求項2】前記ストリップの切断目標点に予め切込み
    を入れておく請求項1記載のエンドレス圧延ストリップ
    の巻取方法。
  3. 【請求項3】回転フレームに2個の巻取リールを備えそ
    れぞれの巻取リールをストリップの案内用と巻取用に交
    互に切替え使用してストリップを巻取るカローゼル型エ
    ンドレス圧延ストリップの巻取装置において、 案内用リールの周辺に、ストリップをその上面側から該
    案内用リールに巻掛ける複数個のラッパーロールを退避
    可能に配設すると共に、該案内用リールに片方向に拡径
    してストリップを切断する拡径手段を設けたことを特徴
    とするエンドレス圧延ストリップの巻取装置。
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