JP3387393B2 - 連続処理ラインの能率向上方法及び装置 - Google Patents

連続処理ラインの能率向上方法及び装置

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JP3387393B2 JP29518197A JP29518197A JP3387393B2 JP 3387393 B2 JP3387393 B2 JP 3387393B2 JP 29518197 A JP29518197 A JP 29518197A JP 29518197 A JP29518197 A JP 29518197A JP 3387393 B2 JP3387393 B2 JP 3387393B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鋼帯の連続酸洗
処理ライン等の連続処理ラインの能率向上を図る連続処
理ラインの能率向上方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼帯の連続処理ラインでは、ライン入側
で溶接等により鋼帯コイルを接合し、連続的にラインに
装入して連続的に処理するのが一般的である。図25は
従来の熱間圧延後の鋼帯の酸化スケールを除去するため
の連続酸洗処理ラインの概念図である。以下、図25に
基づいて従来の連続処理ラインを連続酸洗処理ラインを
例に挙げて説明する。連続酸洗処理ラインは、図25に
示すように、入側に設置されたコイルの巻戻機1、シャ
ー2、溶接装置3、酸洗槽の入側に設置された入側ルー
パー4、酸洗槽5、酸洗槽5の出側に設置された出側ル
ーパー6、サイドトリマー7、シャー8、巻取機9とか
らなる。なお、通常溶接装置3にはフラッシュバット溶
接機と溶接部のビードを除去するトリマーを備えてい
る。
【0003】上記の構成からなる連続酸洗処理ラインに
おいては、先行するコイルが終端にきたときに、この先
行コイルの終端と後行コイルの先端を溶接する必要があ
る。そして、この一連の前後工程を含む溶接作業を行う
ために入側での鋼帯の走行が一定時間停止される。この
停止時間中、酸洗槽5での鋼帯の走行を停止することな
く連続的に酸洗処理するために、入側ルーパー4が設け
られているのである。すなわち、溶接作業時に入側で鋼
帯が停止している間は、入側ルーパー4に貯留されてい
る鋼帯を酸洗槽5側に送り出し、溶接作業が終了したら
入側の鋼帯の走行速度を増速して、入側ルーパー4に鋼
帯を貯留するのである。
【0004】図26は装入されるコイル長またはおおむ
ね素材厚に対応する酸洗ラインの平均速度を示す速度線
図、図27は図26に示したコイル長L3の場合におけ
る溶接装置3の出側の位置(イ)での鋼帯速度V1の速
度パターンを示す速度線図である。図27に基づいて位
置(イ)における速度パターンを説明すると、溶接作業
が終了すると(時刻t1)鋼帯は加速され入側での最高
速度V1max に達し、その後入側ルーパー4の貯留長が
上限値になったところで(時刻t3)、鋼帯の速度を酸
洗槽5における処理速度(図25における位置(ロ)に
おける速度)速度V2に落として一定速度で運転され、
走行中のコイルの終端近くになると停止する(時刻t
2)。なお、時刻t1以前およびt2以降では溶接作業
のため鋼帯は停止している。上記のように、コイル長が
L3の場合には、位置(イ)における速度のパターンが
図27のようになり、位置(ロ)での平均速度V2は図
28に示すように、酸洗処理最高速度V2max で操業可
能である。
【0005】次に、コイルの長さが上記L3よりも短い
L1の場合(図26参照)について説明する。コイル長
がL1の場合、位置(イ)での鋼帯の速度パターンは図
29に示すようになる。この場合、溶接作業で停止した
後、時刻t1以降加速を開始するが、入側での最高速度
V1max に達する前に巻戻機1のペイオフリールからコ
イルの払い出しが時刻t2で終了してしまう。このとき
の位置(イ)での平均速度はV11(図29の2点鎖線
で示す。)となる。また、コイル長がL2の場合(図2
6参照)には位置(イ)での鋼帯速度V1の速度パター
ンは図30に示すようになる。この場合、溶接作業で停
止した後、時刻t1以降加速し鋼帯速度V1はV1max
に達するが、入側ルーパー4の貯留長の上限に達する前
に巻戻機1のペイオフリールからコイルの払い出しが時
刻t2で終了してしまう。このときの位置(イ)での平
均速度はV12(図30の2点鎖線で示す。)となる。
【0006】この場合、酸洗槽5の入側である位置
(ロ)での鋼帯平均速度V2を位置(イ)での鋼帯平均
速度V1よりも高速に保って操業すると、1コイル処理
で(V2−V1)ΔTの長さだけ入側ルーパー4に貯留
されている鋼帯の量が減ることになる。ここでΔTは1
コイル処理に要する時間であり、コイル長さをLとすれ
ば、ΔT=L/V1である。したがって、上記のような
操業を続けると、同じサイズのコイルが続く場合、ルー
パー貯留長は減り続け、貯留長が0(または下限値)に
なると、位置(ロ)の速度を減速又は停止せざるを得な
いことになる。そして、通常の酸洗ラインでは同サイズ
のコイルを連続処理することが多く、そのためにライン
速度が低下することもしばしば経験することである。
【0007】しかし、通常は、入側ルーパー4での貯留
長を一定また上限値を保つように操業を行うが、そのた
めには図31,図32の2点鎖線に示すように位置
(ロ)での速度をV11またはV12の一定速度に低下
させるか、あるいは図中に実線で示したように平均速度
がV11またはV12になるように、速度V2を上げ下
げする速度パターンをとるようにする必要がある。とこ
ろが、位置(ロ)での平均速度を落とすと酸洗能率の低
下を招くだけでなく、低速で酸洗を行うと酸洗過剰とな
り、鋼帯の板厚が目標板厚より減少したり、表面に錆等
の発生により不良品が発生したりする。また、鋼帯速度
V2を上げ下げすると鋼帯の長手方向で酸洗条件が変化
しオフゲージを生じたりする原因となる。
【0008】ところで、以上は酸洗槽5の出側において
サイドトリマー7による停止や減速が無い場合の酸洗ラ
イン平均速度についての説明であるが、実際にはサイド
トリマー7での幅替え等にともなってラインの停止また
は減速が行われる。図33はサイドトリマー7の出側の
位置(ハ)での速度V3の速度パターンを示したもので
ある。位置(ハ)での速度V3は図33に示すように、
時刻t31からt32の間で減速し、平均速度はV31(図3
3中2点鎖線出示す。)となる。
【0009】図34はサイドトリマー7での減速を考慮
した場合の、装入されるコイル長または概ね素材厚に対
応する酸洗ライン平均速度を示す速度線図である。図3
4から分かるように、コイル長が小さい場合(コイル長
Lcr3 以下の場合)には図26の場合と同様に、酸洗入
側の溶接装置3の出側の位置(イ)での平均速度V1が
ライン全体の速度を律速するが、比較的コイル長が大き
い場合(コイル長Lcr3 以上の場合)にはサイドトリマ
ー7の出側の位置(ハ)での平均速度V3がライン全体
の速度を律速することになる。このため、酸洗槽5の入
側の位置(ロ)での平均速度V2を酸洗処理最高速度V
2max まで上げることができない。
【0010】以上は連続酸洗処理ラインについて述べて
きたが、最近では酸洗設備と冷間圧延設備が連続して配
置され酸洗と冷間圧延の複合作業を行えるようにした連
続ラインが採用されている場合が多く、図35はこの酸
洗設備と冷間圧延設備の連続ラインの概念図を示してい
る。図において、図25と同一部分には同一の符号を付
し、異なる部分についてのみ説明する。図において、1
0はサイドトリマー7の後に配置された冷間圧延機入側
ルーパー、11は冷間圧延機、8は冷間圧延設備出側シ
ャー、9は冷間圧延設備巻取機を示している。また、特
開平7−164008号公報に示されるように、酸洗設
備のサイドトリマー後にシャー、酸洗巻取機および冷間
圧延設備巻戻機を備え、酸洗と冷間圧延各々単独作業を
行えるようにした例もある。
【0011】図36は冷間圧延機11での減速を考慮し
た場合の装入されるコイル長または概ね素材厚に対応す
る酸洗ライン平均速度を示す速度線図である。図におい
て、V4は冷間圧延機11の入側の位置(ニ)での平均
速度を示している。位置(ニ)での平均速度は素材厚が
小さくコイル長が大きい場合には、圧延機モーター容量
の制限にかかり、圧延速度を減速しなければならない場
合が生ずる。したがって、図36から分かるように、コ
イル長がLcr4 以上の場合には位置(ニ)での平均速度
V4が位置(ハ)における速度V3よりも小さくなり、
酸洗と冷間圧延の連続ライン全体の平均速度を律速する
ことになる。なお、コイル長がLcr4 以下の場合には酸
洗ライン速度が冷間圧延設備の平均速度を律速すること
になる。すなわち、コイル長がLcr4 以下では酸洗速度
を上げれば上げるほど圧延速度を増加できることにな
る。
【0012】しかし、酸洗ラインは熱延鋼板の酸化スケ
ールを除去することが本来の目的であるから、能率およ
び品質の観点から言っても、酸洗槽5でのライン速度を
所定の高速度である酸洗処理最高速度V2max で処理す
ることが望ましい。しかし、上記の説明から分かるよう
に、コイルの長さが短い場合には溶接装置3の出側の位
置(イ)での鋼帯速度V1がライン全体の速度を律速
し、また、コイル長がある程度大きい場合でもサイドト
リマー7の出側の位置(ハ)での速度V3がライン全体
の速度を律速し、酸洗槽5でのライン速度を酸洗処理最
高速度V2max にすることができないという問題があっ
た。
【0013】かかる問題を解決するものとして、特公昭
62−55928号公報には、溶接による入側停止時間
を省略するために、リール上でコイルを溶接し連続的に
コイルを装入する方法が示されている。また、特開平2
−290611号公報又は特開平2−290612号公
報には酸洗および圧延の連続設備において、ルーパー貯
留量が上限を越える場合の、ライン速度決定方法や素材
の投入方法が示されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
62−55928号公報に示されたものは、溶接停止時
間を省略することによって効率のアップを図る方法であ
るが、実際には2台のリールを用いて回転するリール上
で先行、後行コイルの両端を突き合わせ溶接するのは難
しい。溶接もレーザーをスリットから照射する方法で行
うとしており、フラッシュバット溶接の適用は困難であ
り、また溶接部のビードのトリムなどの作業を行うこと
も難しく、実施は不可能であると思われる。また、特開
平2−290611号公報および特開平2−29061
2号公報に示されたものは、ルーパー貯留量がゼロまた
は負になる場合には、酸洗槽の速度を低下させるとして
おり、能率低下は避けられず、ライン速度を増加させて
大幅な能率向上を図ることはとできない。
【0015】本発明はかかる問題点を解決するためにな
されたものであり、簡単な方法で処理ライン速度そのも
のを上昇させて鋼帯の連続酸洗処理ライン等の連続処理
ラインの能率向上を図ることができる連続処理ラインの
能率向上方法及び装置を提供することを目的としてい
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る連続処理ラ
インの能率向上方法は、鋼帯を所定の速度で通過させな
がら連続処理を行う連続処理装置と、該連続処理装置の
入側に設置されて鋼帯を貯留するルーパーと、該ルーパ
ーの上流側に配置され先行コイルの後端と後行コイルの
先端を接合する接合装置と、先行コイル及び後行コイル
を巻戻す巻戻装置とを有する鋼帯の連続処理ラインにお
いて、予め複数のコイルを接合してコイル長の長いコイ
ルを形成するビルドアップ工程と、ビルドアップされた
コイルを前記巻戻装置に装入する装入工程とを有し、前
記ビルドアップ工程において形成するコイル長を、前記
接合装置の出側の位置での鋼帯平均速度を前記連続処理
装置の最高処理速度よりも大きくできる長さに設定した
ものである。
【0017】また、連続処理とは連続酸洗処理であり、
かつ、連続処理装置の最高処理速度とは酸洗処理最高速
度であることを特徴とするものである。
【0018】また、鋼帯を所定の速度で通過させながら
連続処理を行う連続処理装置と、該連続処理装置の入側
に設置されて鋼帯を貯留するルーパーと、該ルーパーの
上流側に配置され先行コイルの後端と後行コイルの先端
を接合する接合装置と、先行コイル及び後行コイルを巻
戻す巻戻装置とを有する鋼帯の連続処理ラインにお
て、予め複数のコイルを接合してコイル長の長いコイル
を形成するビルドアップ工程と、ビルドアップされたコ
イルを前記巻戻装置に装入する装入工程とを有し、前記
ビルドアップ工程における処理時間をビルドアップされ
たコイルの連続処理時間よりも短くなるように設定した
ものである。
【0019】また、連続処理とは連続酸洗処理であり、
かつ、連続処理時間とは酸洗処理時間であることを特徴
とするものである。
【0020】また、コイル長の長いコイルの形成は、対
向配置された一対のそれぞれのリールにコイルをセット
する工程と、該セットされたそれぞれのコイルの先端を
接合する工程と、接合されたコイルを前記一対のリール
のうちの一方のリール側に巻き取り一体化する工程とを
備えたことを特徴とするものである。
【0021】また、コイル長の長いコイルの形成は、対
向配置された一方のリールに先行コイルをセットして、
他方のリール側に通板して他方のリールに巻き付ける工
程と、前記他方のリールを駆動して前記先行コイルをト
リミングしながら前記他方のリールに巻き取る工程と、
後行コイルを前記一方のリールにセットして、該後行コ
イルの先端と前記先行コイルの後端とを接合する工程
と、前記他方のリールを駆動して、前記後行コイルをト
リミングしながら前記他方のリール側に巻き取り一体化
する工程とを備えたことを特徴とするものである。
【0022】また、本発明に係る連続処理ラインの能率
向上方法は、鋼帯を所定の速度で通過させながら連続処
理を行う連続処理装置と、該連続処理装置の入側に設置
されて鋼帯を貯留するルーパーと、該ルーパーの上流側
に配置され先行コイルの後端と後行コイルの先端を接合
する接合装置と、先行コイル及び後行コイルを巻戻す巻
戻装置とを有する鋼帯の連続処理ラインにおける能率向
上方法であって、前記巻戻装置として、巻き取り・巻き
戻しの機能を有する第1リール及び第2リールを備えた
カローゼルリールを用い、予め複数のコイルを接合して
コイル長の長いコイルを前記第1リールに形成し、他
方、前記第2リールからはすでに形成されたコイル長の
長い別のコイルを連続処理ラインへ巻き出し、該第2リ
ールからの巻き出しが終了するとカローゼルリールを公
転して前記第1リールを巻き出し側に移動して、該第1
リールからコイルを巻き出すようにしたものである。
【0023】また、コイル長の長いコイルの形成は、前
記カローゼルリールの上流側に配置されたリールに先行
コイルをセットし、カローゼルリール側に通板してカロ
ーゼルリールの第1リールに巻き付ける工程と、カロー
ゼルリールの第1リールを駆動して前記先行コイルをカ
ローゼルリールの第1リールに巻き取る工程と、後行コ
イルを前記上流側のリールにセットして、該後行のコイ
ルの先端と前記先行コイルの後端とを接合する工程と、
前記カローゼルリールの第1リールを駆動して、前記後
行コイルを前記カローゼルリール側に巻き取り一体化す
る工程とを備えたものである。
【0024】さらに、コイル長の長いコイルの形成は、
前記カローゼルリールの第1リールに先行コイルをセッ
トし、前記カローゼルリールの上流側に配置されたリー
ルに後行コイルをセットする工程と、該セットされたそ
れぞれのコイルの先端を接合する工程と、接合されたコ
イルをカローゼルリールの第1リールに巻き取り一体化
する工程とを備たものである。
【0025】また、コイル長の長いコイルの形成は、前
記カローゼルリールの上流側に配置されたリールに先行
コイルをセットし、カローゼルリール側に通板してカロ
ーゼルリールの第1リールに巻き付ける工程と、カロー
ゼルリールの第1リールを駆動して前記先行コイルをト
リミングしながカローゼルリールの第1リールに巻き取
る工程と、後行コイルを前記上流側のリールにセットし
て、該後行コイルの先端と前記先行コイルの後端とを接
合装置で接合する工程と、前記カローゼルリールの第1
リールを駆動して、前記後行コイルをトリミングしなが
ら前記カローゼルリール側に巻き取り一体化する工程と
を備えたものである。
【0026】さらに、本発明に係る連続処理ラインの能
率向上装置は、鋼帯を所定の速度で通過させながら連続
処理を行う連続処理装置と、該連続処理装置の入側に設
置されて鋼帯を貯留するルーパーと、該ルーパーの上流
側に配置され先行コイルの後端と後行コイルの先端を接
合する接合装置と、先行コイル及び後行コイルを巻戻す
巻戻装置とを有する鋼帯の連続処理ラインにおいて、前
記巻戻装置として配置されたカローゼルリールと、該カ
ローゼルリールのさらに上流側に配置された巻き戻しを
行うリールと、コイルの先端部を切断する切断装置と、
コイルの先端を接合する接合装置とを備えたものであ
る。
【0027】また、前記接合装置の下流側にトリミング
装置を備えたものである。
【0028】
【発明の実施の形態】具体的な実施の形態を説明する前
に本発明の考え方を説明する。従来技術の項で説明した
ように、サイドトリマー7による停止や減速が無い場合
にはコイル長が図26におけるLcr以下の場合には、
溶接装置3の出側の位置(イ)での鋼帯速度V1が、ラ
イン全体の速度を律速することになる。そして、鋼帯速
度V1はコイル長に比例することになるので、ライン全
体の速度を上げるには、コイル長を大きくすればよい。
例えば、図2に示すように、コイル長Lcr以下のコイ
ルに対して、あらかじめコイルを例えばコイル長L1か
ら2L1と2倍にビルドアップする。これによって、酸
洗ライン平均速度は図2に示すように、V11からV1
1′に増加し、それにともなって酸洗能率が向上する。
また、コイル長をnL1(n≧3)にし、位置(イ)で
の鋼帯速度V1が酸洗槽5における処理速度(図25に
おける位置(ロ)における速度)速度V2よりも大きく
なれば、位置(ロ)でのライン速度を低下させることな
く最高酸洗速度V2max で操業が可能となるのである。
【0029】次に、サイドトリマー7による停止や減速
がある場合について説明する。この場合には、コイル長
Lcr3以下のとき酸洗ライン平均速度を入側平均速度
V1が律速することになる。そこで、上述したのと同様
に予めコイル長を例えばL1から2L1と2倍にビルド
アップすることで、図3に示すように酸洗ライン平均速
度はV11からV11′に増加し、それにともなって酸
洗能率が向上する。また、コイル長をn本接合し、nL
1≧Lcr3になれば、平均速度V3で操業が可能とな
る。この場合コイル長Lcr3以上のコイルに対して
は、サイドトリマー平均速度V3が酸洗ライン平均速度
を律速するが、あらかじめコイルをビルドアップすると
ともにサイドトリムを実施すれば、酸洗出側のサイドト
リマー作業を省略でき、その結果、サイドトリマー平均
速度V3がラインを律速することがなくなり、図2に示
した場合と同様にコイル長Lcr以上のものについては
最高酸洗速度V2max での操業が可能となる。
【0030】以上説明したように、複数の装入コイルを
予めビルドアップしてコイル長を大きくして装入するこ
とで、酸洗槽(ロ)で平均速度を上昇させることが可能
となり、酸洗能率の大幅な向上が図れるのである。さら
に、ビルドアップと同時にサイドトリムを行うことで、
酸洗槽出側のサイドトリマーを省略できると共に、酸洗
ライン平均速度を上昇させることが可能となる。なお、
装入するコイルのすべてをビルドアップする必要はな
く、一部のコイルを対象にビルドアップを行っても酸洗
能率向上は可能である。そして、図2、図3から明らか
なように、入側平均速度が酸洗ライン平均速度を律速す
るコイル長に該当するコイル(図2ではコイル長Lcr
以下の場合)をビルドアップすることが効果的である。
【0031】実施の形態1.次に、具体的な実施の形態
について説明する。図1は本発明の一実施の形態の連続
酸洗処理ラインの概念図である。図において、従来技術
を示した図25と同一部分には同一符号を付して説明を
省略する。本実施の形態は図25に示したものに複数の
コイルを予め接合するビルドアップ装置12を巻戻機1
の上流側に設置したものである。なお、この酸洗ライン
で処理する熱間圧延仕上げ後の鋼帯のサイズは板厚1.
6〜7.0mm、板幅762〜1880mmで、単コイル単
重は通常9〜24トン、コイル長250〜900m であ
る。酸洗入側の位置(イ)での最高速度V1max =55
0mpm 、溶接停止平均時間2.5分、入側ルーパー4の
容量550m 、最高酸洗速度V2max =250mpm 、平
均能率は220ton/hrである。
【0032】図4はビルドアップ装置12の構成を説明
する説明図であり、以下図4に基づいてビルドアップ装
置12の構成を説明する。ビルドアップ装置12の主な
構成は、図4に示すように、左リール15、シャー1
6、溶接機17、右リール18およびコイルをリールに
装入、リールから搬出するためのコイルカー19からな
る。なお、溶接機17にはフラッシュバット溶接機のほ
かフラッシュトリム、検査装置、ノッチャーなどが付属
される。以上のように構成されたルドアップ装置12に
おいては、左リール15にコイルを装入して巻戻し、右
リール18へ一方向にコイルを巻取りながらビルドアッ
プを行う。
【0033】図5は2本のコイルを接合するビルドアッ
プの作業を説明する説明図であり、主な工程を(イ)乃
至(ニ)に分けて示してある。以下、図5に基づいて2
本のコイルを接合するビルドアップの作業について説明
する。まず、ビルドアップを終えたコイル20を右リー
ル18から払い出す。その後、先行コイル21を左リー
ル15にセットし、先行コイル21の先端をシャー16
によってカットし、通板して右リール18に巻き付ける
(工程(イ))。次に、リールを加速、定常、減速運転
の後停止して先行コイル21を右リール18に巻き取る
(工程(ロ))。次に、先行コイル21の後端をシャー
16でカットし、後行コイル22を左リール15にセッ
トする。そして、後行コイル22の先端をシャー16で
カットし、先行コイル21の後端と後行コイル22の先
端を溶接機17で溶接する(工程(ハ))。次に、リー
ルを加速、定常、減速運転の後停止して後行コイル22
を右リール18に巻き取り、コイル21にコイル22の
長さを加えた長さを有するコイル23をビルドアップす
る(工程(ニ))。以上のような工程を経てビルドアッ
プされたコイル23を図1に示す酸洗ライン入側の巻戻
機1に装入する。
【0034】ところで、ビルドアップ装置12を酸洗ラ
イン入側にオンラインで設ける場合には、ビルドアップ
の工程が酸洗処理能率を阻害しないよう、短時間でビル
ドアップ作業を行う必要がある。2本のコイルを接合す
る(以下「2接化」という。)ためのビルドアップの速
度パターンは図6に示すようになり、Vmax =300mp
m 、加速度α=3600m/min 2 とし、上記(イ),
(ハ)の各工程で発生する停止時間td1,td2 をそれぞれ
1分、1分30秒以内とすることで、すべての装入コイ
ルに対してビルドアップ処理に要する時間がビルドアッ
プされたコイルの酸洗処理時間より短くできた。
【0035】なお、ビルドアップ装置12により装入コ
イルのすべてを2接化して操業した場合の酸洗能率は従
来に比べ、1.43倍に向上した。また、装入コイルの
一部をビルドアップする方法として、コイル長が500
m以下のコイルのみビルドアップを行った場合には、酸
洗能率は従来に比べ1.40倍に向上した。さらに、単
コイル、2接コイル、単コイル、2接コイルというよう
に1本おきにビルドアップを行った場合には、酸洗能率
は従来に比べ1.39倍に向上した。なお、3本以上の
コイルを接合するためには、上記の手順を繰り返し、i
−1本目のコイルの後端とi本目のコイルの先端を接合
してゆけばよい。またコイルの接合は必ずしも同じサイ
ズのコイルを接合する必要はなく、異なったサイズのコ
イル同志を接合しても、同様の能率向上効果が得られ
る。
【0036】実施の形態2.本実施の形態では酸洗設備
と冷間圧延設備が連続して配置された連続酸洗処理ライ
ン(図示なし)にビルドアップ装置を設置したものであ
る。なお、この連続ラインで処理する熱間圧延仕上げ後
の鋼帯のサイズは板厚2.0〜5.3mm、板幅600〜
1650mmで、単コイル単重は通常9〜22トン、コイ
ル長300〜1100m である。酸洗入側(イ)での最
高速度V1max=600mpm 、溶接停止平均時間2分、入
側ルーパー4の容量600m 、最高酸洗速度V2max =
300mpm 、圧延設備は4スタンド、圧延後の板厚0.
35〜2.3mm、圧延機出側の最高速度1200mpm 、
平均能率は250ton/hrである。
【0037】図7は本発明の他の実施の形態におけるビ
ルドアップ装置25の構成を説明する説明図であるが、
このビルドアップ装置25は上述の実施の形態1で示し
たものと同一の構成であるので、同一部分に同一符号を
付して説明を省略する。図8は2本のコイルを接合する
ビルドアップの作業を説明する説明図であり、主な工程
を(イ)乃至(ハ)に分けて示してある。以下、図8に
基づいて2本のコイルを接合するビルドアップの作業に
ついて説明する。まず、すでにビルドアップを終えたコ
イル28を右リール18から払い出す。そして、先行コ
イル29を左リール15へセットし、先行コイル15の
先端をシャー16でカットする(工程(イ))。次に、
後行コイル30を右リール18にセットし、後行コイル
30の先端をシャー16でカットし、先行コイル29の
先端と後行コイル30の先端を溶接する(工程
(ロ))。次に、右リールを駆動して先行コイル29を
左から右へ巻き取り、コイル30にコイル29の長さを
加えた長さを有するコイル31をビルドアップする(工
程(ニ))。
【0038】図9はビルドアップ装置25による2接化
のためのビルドアップの速度パターンである。この速度
パターンに示す最大速度Vmax 、加速度αをそれぞれV
max=500mpm 、α=3600m/min 2 とし、上記
(イ)(ロ)の工程で発生する停止時間を合計で2.5
分以内とすることで、すべての装入コイルに対しビルド
アップに要する時間が、ビルドアップされたコイルの酸
洗処理時間より短くなり、ビルドアップの工程が酸洗処
理能率を阻害しない。このビルドアップ装置25により
装入コイルすべてを2接化した場合の酸洗能率は従来に
比べ、1.63倍に向上した。また、装入したコイルの
一部をビルドアップする方法として、コイル長Lが60
0m 以下のコイルのみビルドアップを行った場合には、
酸洗能率は従来に比べ1.44倍に向上した。また、単
コイル、2接コイル、単コイル、2接コイルというよう
に1本おきにビルドアップを行った場合には、酸洗能率
は従来に比べ1.47倍に向上した。
【0039】実施の形態3.図10は本発明の他の実施
の形態を示す図であり、酸洗設備と冷間圧延設備が連続
して配置された連続酸洗処理ラインの概念図である。図
において、従来技術を示した図35と同一部分には同一
符号を付して説明を省略する。本実施の形態は図35に
示したものに複数のコイルを予め接合するビルドアップ
装置35を巻戻機1の上流側に設置したものである。な
お、この酸洗ラインで処理する熱間圧延仕上げ後の鋼帯
のサイズは板厚1.6〜7.0mm、板幅762〜188
0mmで、単コイル単重は通常9〜24トン、コイル長2
50〜900m である。酸洗入側(イ)での最高速度V
1max =550mpm 、溶接停止平均時間2.5分、入側
ルーパー4の容量550m 、最高酸洗速度V2max =2
50mpm 、圧延設備は5スタンド、圧延後の板厚0.3
〜3.4mm、圧延機出側の最高速度1320mpm、平均
能率は220ton/hrである。
【0040】図11はビルドアップ装置35の構成を説
明する説明図である。このビルドアップ装置35は図4
に示したビルドアップ装置12にサイドトリマー36を
設けたものであり、その他の構成は図4に示したものと
同様である。なお、これにより酸洗ライン出側のサイド
トリマーが不要になる。
【0041】図12は2本のコイルを接合するビルドア
ップの作業を説明する説明図であり、主な工程を(イ)
乃至(ニ)に分けて示してある。以下、図12に基づい
て2本のコイルを接合するビルドアップの作業について
説明する。まず、ビルドアップを終えたコイル40を右
リール18から払い出す。その後、先行コイル41を左
リール15にセットし、先行コイル41の先端をシャー
16によってカットし、通板して右リール18に巻き付
ける(工程(イ))。次に、右リール18を駆動して先
行コイル41を右リール18に巻き取りながらサイドト
リマー36によってサイドトリムを行う(工程
(ロ))。次に、先行コイル41の後端をシャー16で
カットし、後行コイル42を左リール15にセットす
る。そして、後行コイル42の先端をシャー16でカッ
トし、先行コイル41の後端と後行コイル42の先端を
溶接機17で溶接し、さらにサイドトリマー36の幅替
えが必要な場合には幅変えを行う(工程(ハ))。次
に、右リール18を駆動して後行コイル42を右リール
18に巻き取りながらサイドトリムを行い、コイル41
にコイル42の長さを加えた長さを有するコイル43を
ビルドアップする(工程(ニ))。
【0042】図13はビルドアップ装置35による2接
化のためのビルドアップの速度パターンである。このパ
ターンに示す最大速度Vmax 、加速度αをそれぞれVma
x =1000mpm 、α=3600m/min 2 とし、上記
(イ)(ハ)の工程で発生する停止時間をそれぞれ1
分、2分とすることで、すべての装入コイルに対しビル
ドアップとサイドトリマーに要する時間が、ビルドアッ
プされたコイルの酸洗処理時間より短くなり、ビルドア
ップとサイドトリマーの工程が酸洗処理能率を阻害しな
い。このビルドアップ装置35により装入コイルすべて
を2接化しサイドトリムすることにより、酸洗能率は従
来に比べ、1. 60倍に向上した。また、3本以上のコ
イルを接合するためには、上記の手順を繰り返し、i−
1本目のコイルの後端とi本目のコイルの先端を接合し
てゆけばよい。
【0043】上記の実施の形態はいずれも熱間圧延仕上
げ後のコイルを、酸洗ラインの入側で連続的にビルドア
ップする場合についての方法であるが、本発明に係るビ
ルドアップ方法は必ずしもこれに限定されるものではな
い。例えば、熱間圧延コイルを別の場所で、ビルドアッ
プ装置により2本以上複数本接合した後、コイルヤード
に貯蔵し、ビルドアップされたコイルを酸洗ライン入側
にコンベアまたはクレーンなどで運搬して巻戻機に装入
しても同様の能率向上効果が得られる。また、ビルドア
ップ装置の設置場所としては、酸洗ライン入側に限るも
のではなく、熱間圧延ラインの出側であってもよい。要
は酸洗ラインに装入される前にコイルが2本以上複数本
接合されていればよいのである。
【0044】実施の形態4.上記実施の形態において
は、ビルドアップ装置で形成したコイル長の長いコイル
を一旦ビルドアップ装置から取り外して連続処理ライン
へ搬送し、さらに連続処理ラインの入側の巻戻装置へ装
入する必要があった。しかし、このような作業は煩雑で
あり、またコイルの取り外し、搬送及び取り付け等のた
めのスペースが必要となる。そこで、以下の実施の形態
においては上記のコイルのビルドアップ装置からの取り
外し、連続処理ラインへ搬送、及び連続処理ラインの入
側の巻戻装置への装入という工程を省略し、より簡単で
スペースの取らない設備を提供するものである。
【0045】図14は本発明の実施の形態4の連続酸洗
処理ラインの概念図である。図において、従来技術を示
した図25と同一部分には同一符号を付して説明を省略
する。本実施の形態は図25に示した連続酸洗ラインの
入側のシャー2、溶接装置3の上流側にカローゼルリー
ルを設置し、さらに複数のコイルを予め接合するビルド
アップ装置12をカローゼルリール24のさらに上流側
に設置したものである。なお、この酸洗ラインで処理す
る熱間圧延仕上げ後の鋼帯のサイズは板厚1.6〜7.
0mm、板幅762〜1880mmで、単コイル単重は通常
9〜24トン、コイル長250〜900m である。酸洗
入側の位置(イ)での最高速度V1max=550mpm 、
溶接停止平均時間2.5分、入側ルーパー4の容量55
0m 、最高酸洗速度V2max =250mpm 、平均能率は
220ton/hrである。
【0046】図15はコイル長の長いコイルをビルドア
ップ装置12で形成し、それをカローゼルリール24で
酸洗ライン側へ巻き出す装置の構成を説明する説明図で
ある。この装置の主な構成は、図15に示すように、左
リール15、シャー16、溶接機17、及び巻取機1
8、巻戻機1、公転装置(図示せず)を備えたカローゼ
ルリール24からなる。なお、カローゼルリール24
は、巻取機18と巻戻機1の2つのリールを備えてお
り、これら2つのリールの位置はカローゼルリール24
を公転させることによって入れ替わり、その機能も入れ
替わることになるので、以下の説明においては図中左に
位置するリールを巻取機18と称し、図中右側に位置す
るリールを巻戻機1と称することにする。
【0047】なお、溶接機17にはフラッシュバット溶
接機のほかフラッシュトリム、検査装置、ノッチャーな
どが付属される。以上のように構成された装置において
は、左リール15にコイルを装入して巻戻し、カローゼ
ルリール24の巻取機18へ一方向にコイルを巻取りな
がらビルドアップを行う。
【0048】図16は2本のコイルを接合するビルドア
ップ作業及び接合したコイルの連続酸洗ラインへの巻き
出し作業を説明する説明図であり、主な工程を(イ)乃
至(ニ)に分けて示してある。以下、図16に基づいて
この作業を説明する。まず、ビルドアップを終えたコイ
ル20はカローゼルリール24を公転させることによ
り、巻戻機1側へ位置を変え、巻戻機1から連続酸洗ラ
インへ払い出される。一方、先行コイル21を左リール
15にセットし、先行コイル21の先端をシャー16に
よってカットし、通板してカローゼルリール24の巻取
機18に巻き付ける(工程(イ))。次に、巻取機18
を加速、定常、減速運転の後停止して先行コイル21を
巻取機18に巻き取る(工程(ロ))。
【0049】次に、先行コイル21の後端をシャー16
でカットし、後行コイル22を左リール15にセットす
る。そして、後行コイル22の先端をシャー16でカッ
トし、先行コイル21の後端と後行コイル22の先端を
溶接機17で溶接する(工程(ハ))。次に、巻取機1
8を加速、定常、減速運転の後停止して後行コイル22
を巻取機18に巻き取り、コイル21にコイル22の長
さを加えた長さを有するコイル23をビルドアップする
(工程(ニ))。以上のような工程を経てビルドアップ
されたコイル23を再びカローゼルリール24を公転す
ることにより、巻戻機1から酸洗ライン入側に装入す
る。
【0050】ところで、上記の装置を酸洗ライン入側に
オンラインで設ける場合には、ビルドアップの工程が酸
洗処理能率を阻害しないよう、短時間で作業を行う必要
がある。2本のコイルを接合する(以下「2接化」とい
う。)ためのビルドアップの速度パターンは図17に示
すようになり、Vmax =280mpm 、加速度α=360
0m/min 2 とし、上記(イ),(ハ)の各工程で発生す
る停止時間td1,td2 をそれぞれ30秒、1分30秒以内
とすることで、すべての装入コイルに対してビルドアッ
プ処理に要する時間がビルドアップされたコイルの酸洗
処理時間より短くできる。
【0051】なお、ビルドアップ装置12により装入コ
イルのすべてを2接化して操業した場合の酸洗能率は従
来に比べ、1.5倍に向上した。なお、3本以上のコイ
ルを接合するためには、上記の手順を繰り返し、i−1
本目のコイルの後端とi本目のコイルの先端を接合して
ゆけばよい。またコイルの接合は必ずしも同じサイズの
コイルを接合する必要はなく、異なったサイズのコイル
同志を接合しても、同様の能率向上効果が得られる。
【0052】実施の形態5.本実施の形態では酸洗設備
と冷間圧延設備が連続して配置された連続酸洗処理ライ
ン(図示なし)にビルドアップ装置を設置したものであ
る。なお、この連続ラインで処理する熱間圧延仕上げ後
の鋼帯のサイズは板厚2.0〜5.3mm、板幅600〜
1650mmで、単コイル単重は通常9〜22トン、コイ
ル長300〜1100m である。酸洗入側(イ)での最
高速度V1max=600mpm 、溶接停止平均時間2分、入
側ルーパー4の容量600m 、最高酸洗速度V2max =
300mpm 、圧延設備は4スタンド、圧延後の板厚0.
35〜2.3mm、圧延機出側の最高速度1200mpm 、
平均能率は250ton/hrである。
【0053】図18は本発明の他の実施の形態における
ビルドアップ装置25の構成を説明する説明図である
が、このビルドアップ装置25は上述の実施の形態4で
示したものと同一の構成であるので、同一部分に同一符
号を付して説明を省略する。図19は2本のコイルを接
合し、接合したコイルを酸洗ライン側に巻き出す作業を
説明する説明図であり、主な工程を(イ)乃至(ハ)に
分けて示してある。以下、図19に基づいてこの作業を
説明する。まず、すでにビルドアップを終えたコイル2
8をカローゼルリール24を公転することにより、巻戻
機1側へ位置を変えて酸洗ラインへ払い出す。一方、先
行コイル29を左リール15へセットし、先行コイル1
5の先端をシャー16でカットすると共に、後行コイル
30をカローゼルリール24の巻取機18にセットする
(工程(イ))。次に、カローゼルリール24の巻取機
18にセットされた後行コイル30の先端をシャー16
でカットし、先行コイル29の先端と後行コイル30の
先端を溶接する(工程(ロ))。次に、巻取機18を駆
動して先行コイル29を左から右へ巻き取り、コイル3
0にコイル29の長さを加えた長さを有するコイル31
をビルドアップする(工程(ニ))。
【0054】図20はビルドアップ装置25による2接
化のためのビルドアップの速度パターンである。この速
度パターンに示す最大速度Vmax 、加速度αをそれぞれ
Vmax =450mpm 、α=3600m/min 2 とし、上記
(イ)(ロ)の工程で発生する停止時間を合計で2.0
分以内とすることで、すべての装入コイルに対しビルド
アップに要する時間が、ビルドアップされたコイルの酸
洗処理時間より短くなり、ビルドアップの工程が酸洗処
理能率を阻害しない。この装置により装入コイルすべて
を2接化した場合の酸洗能率は従来に比べ、1.7倍に
向上した。
【0055】実施の形態6.図21は本発明の他の実施
の形態を示す図であり、酸洗設備と冷間圧延設備が連続
して配置された連続酸洗処理ラインの概念図である。図
において、従来技術を示した図35と同一部分には同一
符号を付して説明を省略する。本実施の形態は図35に
示したものに連続酸洗ラインの入側のシャー2、溶接装
置3の上流側にカローゼルリール24を設置し、さらに
複数のコイルを予め接合するビルドアップ装置35をカ
ローゼルリール24の上流側に設置したものである。な
お、この酸洗ラインで処理する熱間圧延仕上げ後の鋼帯
のサイズは板厚1.6〜7.0mm、板幅762〜188
0mmで、単コイル単重は通常9〜24トン、コイル長2
50〜900m である。酸洗入側(イ)での最高速度V
1max =550mpm 、溶接停止平均時間2.5分、入側
ルーパー4の容量550m 、最高酸洗速度V2max =2
50mpm 、圧延設備は5スタンド、圧延後の板厚0.3
〜3.4mm、圧延機出側の最高速度1320mpm 、平均
能率は220ton/hrである。
【0056】図22は図21で示したカローゼルリール
とビルドアップ装置35の構成を説明する説明図であ
る。このビルドアップ装置35は図15に示したビルド
アップ装置12にサイドトリマー36を設けたものであ
り、その他の構成は図15に示したものと同様である。
なお、これにより酸洗ライン出側のサイドトリマーが不
要になる。
【0057】図23は2本のコイルを接合し、接合した
コイルを酸洗ラインへ払い出す作業を説明する説明図で
あり、主な工程を(イ)乃至(ニ)に分けて示してあ
る。以下、図23に基づいてこの作業を説明する。ま
ず、ビルドアップを終えたコイル40を、カローゼルリ
ール24を公転させることで、巻戻機1側に位置を変
え、酸洗ラインへ払い出す。一方、先行コイル41を左
リール15にセットし、先行コイル41の先端をシャー
16によってカットし、通板してカローゼルリール24
の巻取機18に巻き付ける(工程(イ))。次に、巻取
機18を駆動して先行コイル41を巻取機18に巻き取
りながらサイドトリマー36によってサイドトリムを行
う(工程(ロ))。
【0058】次に、先行コイル41の後端をシャー16
でカットし、後行コイル42を左リール15にセットす
る。そして、後行コイル42の先端をシャー16でカッ
トし、先行コイル41の後端と後行コイル42の先端を
溶接機17で溶接し、さらにサイドトリマー36の幅替
えが必要な場合には幅変えを行う(工程(ハ))。次
に、巻取機18を駆動して後行コイル42を巻取機18
に巻き取りながらサイドトリムを行い、コイル41にコ
イル42の長さを加えた長さを有するコイル43をビル
ドアップする(工程(ニ))。
【0059】図24はビルドアップ装置35による2接
化のためのビルドアップの速度パターンである。このパ
ターンに示す最大速度Vmax 、加速度αをそれぞれVma
x =800mpm 、α=3600m/min 2 とし、上記
(イ)(ハ)の工程で発生する停止時間をそれぞれ30
秒、2分とすることで、すべての装入コイルに対しビル
ドアップとサイドトリマーに要する時間が、ビルドアッ
プされたコイルの酸洗処理時間より短くなり、ビルドア
ップとサイドトリマーの工程が酸洗処理能率を阻害しな
い。この装置により装入コイルすべてを2接化しサイド
トリムすることにより、酸洗能率は従来に比べ、1. 6
倍に向上した。また、3本以上のコイルを接合するため
には、上記の手順を繰り返し、i−1本目のコイルの後
端とi本目のコイルの先端を接合してゆけばよい。
【0060】上記の実施の形態においては一定速度で連
続処理するラインとして酸洗ラインを例に挙げて説明し
たが、本発明は酸洗ラインに限定するものではなく、一
定速度で連続処理する連続処理装置が設置されたライン
であれば適用できる。
【0061】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、予め
複数のコイルを接合してコイル長の長いコイルを形成
るビルドアップ工程と、ビルドアップされたコイルを
戻装置に装入する装入工程とを有し、前記ビルドアップ
工程において形成するコイル長を、前記接合装置の出側
の位置での鋼帯平均速度を連続処理装置の最高処理速度
よりも大きくできる長さに設定したので、簡単な方法で
処理ライン速度そのものを上昇させて鋼帯の連続処理ラ
インの能率向上を図ることができる。
【0062】また、コイル長の長いコイルの形成する際
に、トリミングを実施するようにしたので、連続処理ラ
インにおけるトリミングを省略することができ、トリミ
ングによる処理速度の制約を受けることがなくなり、連
続処理ラインの能率向上を図ることができる。
【0063】さらに、カローゼルリールを用いているの
で、接合したコイルの搬送、装入の手間が省略でき、接
合したコイルの払い出しが短時間でかつ簡便にできると
同時に、設備スペースの節約ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の連続酸洗処理ラインの
概念図である。
【図2】装入されるコイル長またはおおむね素材厚に対
応する酸洗ラインの平均速度を示す速度線図である。
【図3】装入されるコイル長またはおおむね素材厚に対
応する酸洗ラインの平均速度を示す速度線図である。
【図4】本発明の実施の形態1におけるビルドアップ装
置の構成の説明図である。
【図5】本発明の実施の形態1における2本のコイルを
接合するビルドアップ作業を説明する説明図である。
【図6】本発明の実施の形態1におけるビルドアップの
速度パターンの説明図である。
【図7】本発明の実施の形態2におけるビルドアップ装
置の構成の説明図である。
【図8】本発明の実施の形態2における2本のコイルを
接合するビルドアップ作業を説明する説明図である。
【図9】本発明の実施の形態2におけるビルドアップの
速度パターンの説明図である。
【図10】本発明の他の実施の形態の連続酸洗処理ライ
ンの概念図である。
【図11】本発明の実施の形態3におけるビルドアップ
装置の構成の説明図である。
【図12】本発明の実施の形態3における2本のコイル
を接合するビルドアップ作業を説明する説明図である。
【図13】本発明の実施の形態3におけるビルドアップ
の速度パターンの説明図である。
【図14】本発明の実施の形態4の連続酸洗処理ライン
の概念図である。
【図15】本発明の実施の形態4におけるカローゼルリ
ールとビルドアップ装置の構成の説明図である。
【図16】本発明の実施の形態4における2本のコイル
を接合するビルドアップ作業及びカローゼルリールから
の払い出し作業を説明する説明図である。
【図17】本発明の実施の形態4におけるビルドアップ
の速度パターンの説明図である。
【図18】本発明の実施の形態5におけるカローゼルリ
ールとビルドアップ装置の構成の説明図である。
【図19】本発明の実施の形態5における2本のコイル
を接合するビルドアップ作業及びカローゼルリールから
の払い出し作業を説明する説明図である。
【図20】本発明の実施の形態5におけるビルドアップ
の速度パターンの説明図である。
【図21】本発明の他の実施の形態の連続酸洗処理ライ
ンの概念図である。
【図22】本発明の実施の形態6におけるカローゼルリ
ールとビルドアップ装置の構成の説明図である。
【図23】本発明の実施の形態6における2本のコイル
を接合するビルドアップ作業及びカローゼルリールから
の払い出し作業を説明する説明図である。
【図24】本発明の実施の形態6におけるビルドアップ
の速度パターンの説明図である。
【図25】従来の連続酸洗処理ラインの概念図である。
【図26】装入されるコイル長またはおおむね素材厚に
対応する酸洗ラインの平均速度を示す速度線図である。
【図27】コイル長L3の場合における溶接装置3の出
側の位置(イ)での鋼帯速度V1の速度パターンを示す
速度線図である。
【図28】コイル長L3の場合における酸洗槽5の入側
の位置(ロ)での鋼帯速度V2の速度パターンを示す速
度線図である。
【図29】コイル長L1の場合における溶接装置3の出
側の位置(イ)での鋼帯速度V1の速度パターンを示す
速度線図である。
【図30】コイル長L2の場合における溶接装置3の出
側の位置(イ)での鋼帯速度V1の速度パターンを示す
速度線図である。
【図31】コイル長L1の場合における酸洗槽5の入側
の位置(ロ)での鋼帯速度V2の速度パターンを示す速
度線図である。
【図32】コイル長L2の場合における酸洗槽5の入側
の位置(ロ)での鋼帯速度V2の速度パターンを示す速
度線図である。
【図33】サイドトリマー7の出側の位置(ハ)での速
度V3の速度パターンを示す速度線図である。
【図34】装入されるコイル長またはおおむね素材厚に
対応する酸洗ラインの平均速度を示す速度線図である。
【図35】酸洗設備と冷間圧延設備の連続ラインの概念
図である。
【図36】装入されるコイル長またはおおむね素材厚に
対応する酸洗ラインの平均速度を示す速度線図である。
【符号の説明】
1 巻戻機 2,8,16 シャー 3,17 溶接装置 4 入側ルーパー 5 酸洗槽 6 出側ルーパー 7 サイドトリマー 9 巻取機 12 ビルドアップ装置 15 左リール 18 右リール 24 カローゼルリール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B23K 11/04 102 B23K 11/04 102 C21D 9/56 101 C21D 9/56 101A C23G 3/02 C23G 3/02 (72)発明者 田中 一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 池内 直樹 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特公 昭41−11606(JP,B1) 特公 昭48−32269(JP,B1) 特公 昭47−3882(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21C 47/00

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼帯を所定の速度で通過させながら連続
    処理を行う連続処理装置と、該連続処理装置の入側に設
    置されて鋼帯を貯留するルーパーと、該ルーパーの上流
    側に配置され先行コイルの後端と後行コイルの先端を接
    合する接合装置と、先行コイル及び後行コイルを巻戻す
    巻戻装置とを有する鋼帯の連続処理ラインにおける能率
    向上方法であって、 予め複数のコイルを接合してコイル長の長いコイルを形
    するビルドアップ工程と、ビルドアップされたコイル
    前記巻戻装置に装入する装入工程とを有し、前記ビル
    ドアップ工程において形成するコイル長を、前記接合装
    置の出側の位置での鋼帯平均速度を前記連続処理装置の
    最高処理速度よりも大きくできる長さに設定したことを
    特徴とする連続処理ラインの能率向上方法。
  2. 【請求項2】 連続処理とは連続酸洗処理であり、か
    つ、連続処理装置の最高処理速度とは酸洗処理最高速度
    であることを特徴とする請求項1記載の連続処理ライン
    の能率向上方法。
  3. 【請求項3】 鋼帯を所定の速度で通過させながら連続
    処理を行う連続処理装置と、該連続処理装置の入側に設
    置されて鋼帯を貯留するルーパーと、該ルーパーの上流
    側に配置され先行コイルの後端と後行コイルの先端を接
    合する接合装置と、先行コイル及び後行コイルを巻戻す
    巻戻装置とを有する鋼帯の連続処理ラインにおける能率
    向上方法であって、 予め複数のコイルを接合してコイル長の長いコイルを形
    成するビルドアップ工程と、ビルドアップされたコイル
    を前記巻戻装置に装入する装入工程とを有し、前記ビル
    ドアップ工程における処理時間をビルドアップされたコ
    イルの連続処理時間よりも短くなるように設定した こと
    を特徴とする連続処理ラインの能率向上方法。
  4. 【請求項4】 連続処理とは連続酸洗処理であり、か
    つ、連続処理時間とは酸洗処理時間であることを特徴と
    する請求項3記載の連続処理ラインの能率向上方法。
  5. 【請求項5】 コイル長の長いコイルの形成は、 対向配置された一対のそれぞれのリールにコイルをセッ
    トする工程と、 該セットされたそれぞれのコイルの先端を接合する工程
    と、 接合されたコイルを前記一対のリールのうちの一方のリ
    ール側に巻き取り一体化する工程とを備えたことを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれかに記載の連続処理ライ
    ンの能率向上方法。
  6. 【請求項6】 コイル長の長いコイルの形成は、 対向配置された一方のリールに先行コイルをセットし
    て、他方のリール側に通板して他方のリールに巻き付け
    る工程と、 前記他方のリールを駆動して前記先行コイルをトリミン
    グしながら前記他方のリールに巻き取る工程と、 後行コイルを前記一方のリールにセットして、該後行コ
    イルの先端と前記先行コイルの後端とを接合する工程
    と、 前記他方のリールを駆動して、前記後行コイルをトリミ
    ングしながら前記他方のリール側に巻き取り一体化する
    工程とを備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れかに記載の連続処理ラインの能率向上方法。
  7. 【請求項7】 鋼帯を所定の速度で通過させながら連続
    処理を行う連続処理装置と、該連続処理装置の入側に設
    置されて鋼帯を貯留するルーパーと、該ルーパーの上流
    側に配置され先行コイルの後端と後行コイルの先端を接
    合する接合装置と、先行コイル及び後行コイルを巻戻す
    巻戻装置とを有する鋼帯の連続処理ラインにおける能率
    向上方法であって、 前記巻戻装置として、巻き取り・巻き戻しの機能を有す
    る第1リール及び第2リールを備えたカローゼルリール
    を用い、 予め複数のコイルを接合してコイル長の長いコイルを前
    記第1リールに形成し、他方、前記第2リールからはす
    でに形成されたコイル長の長い別のコイルを連続処理ラ
    インへ巻き出し、該第2リールからの巻き出しが終了す
    るとカローゼルリールを公転して前記第1リールを巻き
    出し側に移動して、該第1リールからコイルを巻き出す
    ようにしたことを特徴とする連続処理ラインの能率向上
    方法。
  8. 【請求項8】 コイル長の長いコイルの形成は、 前記カローゼルリールの上流側に配置されたリールに先
    行コイルをセットし、カローゼルリール側に通板してカ
    ローゼルリールの第1リールに巻き付ける工程と、 カローゼルリールの第1リールを駆動して前記先行コイ
    ルをカローゼルリールの第1リールに巻き取る工程と、 後行コイルを前記上流側のリールにセットして、該後行
    のコイルの先端と前記先行コイルの後端とを接合する工
    程と、 前記カローゼルリールの第1リールを駆動して、前記後
    行コイルを前記カローゼルリール側に巻き取り一体化す
    る工程とを備えたことを特徴とする請求項7記載の連続
    処理ラインの能率向上方法。
  9. 【請求項9】 コイル長の長いコイルの形成は、 前記カローゼルリールの第1リールに先行コイルをセッ
    トし、前記カローゼルリールの上流側に配置されたリー
    ルに後行コイルをセットする工程と、 該セットされたそれぞれのコイルの先端を接合する工程
    と、 接合されたコイルをカローゼルリールの第1リールに巻
    き取り一体化する工程とを備たことを特徴とする請求項
    7記載の連続処理ラインの能率向上方法。
  10. 【請求項10】 コイル長の長いコイルの形成は、 前記カローゼルリールの上流側に配置されたリールに先
    行コイルをセットし、カローゼルリール側に通板してカ
    ローゼルリールの第1リールに巻き付ける工程と、 カローゼルリールの第1リールを駆動して前記先行コイ
    ルをトリミングしながカローゼルリールの第1リールに
    巻き取る工程と、 後行コイルを前記上流側のリールにセットして、該後行
    コイルの先端と前記先行コイルの後端とを接合装置で接
    合する工程と、 前記カローゼルリールの第1リールを駆動して、前記後
    行コイルをトリミングしながら前記カローゼルリール側
    に巻き取り一体化する工程とを備えたことを特徴とする
    請求項7記載の連続処理ラインの能率向上方法。
  11. 【請求項11】 鋼帯を所定の速度で通過させながら連
    続処理を行う連続処理装置と、該連続処理装置の入側に
    設置されて鋼帯を貯留するルーパーと、該ルーパーの上
    流側に配置され先行コイルの後端と後行コイルの先端を
    接合する接合装置と、先行コイル及び後行コイルを巻戻
    す巻戻装置とを有する鋼帯の連続処理ラインにおいて、 前記巻戻装置として配置されたカローゼルリールと、該
    カローゼルリールのさらに上流側に配置された巻き戻し
    を行うリールと、コイルの先端部を切断する切断装置
    と、コイルの先端を接合する接合装置とを備えたことを
    特徴とする連続処理ラインの能率向上装置。
  12. 【請求項12】 前記接合装置の下流側にトリミング装
    置を備えていることを特徴とする請求項11記載の連続
    処理ラインの能率向上装置。
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