JPH082447B2

JPH082447B2 - 連続循環圧延装置

Info

Publication number: JPH082447B2
Application number: JP2025350A
Authority: JP
Inventors: 良明河底
Original assignee: 良明河底
Priority date: 1990-02-05
Filing date: 1990-02-05
Publication date: 1996-01-17
Anticipated expiration: 2011-01-17
Also published as: JPH03230801A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、鋼ストリップの圧延機で圧延された鋼スト
リップをコイルに巻取り、製品コイルとして抽出する
か、または、更に、先行コイルと接続して、連続循環圧
延を可能にする連続循環圧延装置に関するものである。

（従来の技術）従来の技術を、第１図、第２図、第３図、第４図を例
にして説明する。

第１図および第２図は、タンデム圧延機で５基のスタ
ンド列を有する大量生産向きの圧延設備である。また、
第２図は、ストリップ貯蔵装置を有する連続ミルであ
る。第３図は、シングルスタンドの逆転式圧延機で、少
量生産向きであるが、逆転式のデメリットとして、稼働
率および製品歩留が低下する。

第４図は、２スタンド調質圧延機で、第１図、第２図
のタンデム圧延機で圧延されたコイルは、焼鈍された
後、この圧延機で調質圧延される。

（発明が解決しょうとする課題）鋼ストリップコイルの少量生産規模において、第１
図、第２図のタンデム圧延機や第４図の２スタンド調質
圧延機を所要することは、生産効率において損失が大き
い。しかしながら、第３図のシングルスタンド逆転式圧
延機の採用は、稼働率と製品歩留の低下から競争力に欠
ける。

これらの問題点を解決するため、シングルスタンドま
たは少数複数スタンド列の圧延機で、逆転式圧延機のデ
メリットを解消し、且つ、連続ミルにみる、高生産と高
品質を維持する圧延設備を目的とする、連続循環圧延装
置を提供しようとするものである。

（問題を解決するための手段）第１図のタンデム圧延機は、この圧延機の入側にせん
断機、溶接機、ループ貯蔵装置を設けることによって、
第２図の連続ミルとして連続運転が可能となり、生産性
と品質向上が達成される。

この圧延設備は、入側コイル巻戻機と出側コイル巻取
機との間に５基のスタンドを設け、一方向で圧延し、所
用の製品厚みを得る圧延機である。このような鋼ストリ
ップ圧延において、スタンド数を減少し、第５図に例示
するように、シングルスタンドまたは少数複数のスタン
ド列とし、このような圧延機で圧延されたストリップ
は、圧延機装入側のコイル巻取・巻戻機に巻取り、その
まま製品コイルとして抽出するか、または、更にコイル
を巻戻して、先行コイルと接続し、ループを形成しなが
ら繰返し圧延を行うことにより、同様の目標とする製品
を達成できる連続循環圧延装置とする。

（作用）上記のように構成された連続循環圧延装置を有する、
シングルスタンドまたは複数スタンド列の鋼ストリップ
圧延機において、装入側に設けられた巻取・巻戻機列の
一つに保持された素材コイルは巻戻され圧延機に装入、
圧延される。圧延された鋼ストリップは、巻取・巻戻機
列の一つに巻取られ、巻取りが終了する時点で、後行ス
トリップとの接続部は、走間せん断され、分割された後
行ストリップは振り分け装置により、他の待機中の巻取
・巻戻機により巻取り開始され、圧延は続行する。既
に、巻取・巻戻機に巻取られた圧延された鋼ストリップ
コイルは、巻戻され、先行コイルのストリップ尾端と溶
接機により接続され、ストリップはループを成形して、
更に圧延される。先行ストリップと後行ストリップ溶接
中のダウンタイムは、ストリップ貯蔵装置に貯えられた
ストリップの供給により吸収され、圧延は連続して行わ
れる。このようにして、素材コイルは連続循環圧延によ
って所期の圧延が達成され、製品コイルとなり、巻取・
巻戻機に巻取られて抽出される。

（実施例）本発明の実施例を第５図について説明する。素材コイ
ルはコイルカー48によって巻取・巻戻機23に装入され
る。コイルカーは巻取・巻戻機21、22にもそれぞれ設け
られる。素材コイルは、ブライドルロール29、ストリッ
プ貯蔵装置30、ブライドルロール31を経て、シングルス
タンド32で圧延されブライドルロール33、デフレクタロ
ール34、35、ブライドルロール36、デフレクタロール38
を経て巻取・巻戻機21に巻取られる。巻取・巻戻機22に
は、次の素材コイルが保持されて圧延のために待機して
いる。巻取・巻戻機23の素材コイルの巻戻が終了する
と、ストリップの尾端はせん断機27でせん断され、次い
で、待機中の巻取・巻戻機の素材コイルのストリップ先
端が、せん断機27でせん断され、両方のストリップは溶
接機28で互いに接続される。このストリップ連続中にス
トリップの送り出しが停止するので、その間は、ストリ
ップ貯蔵装置30の上部ロール群が下降することにより、
ストリップは連続して放出され、シングルスタンド32は
停止することなく圧延を続ける。ここで、ストリップ貯
蔵装置は水平型でもよい。圧延された先行ストリップの
尾端は、走間せん断機37で後行ストリップとせん断、分
割され、巻取・巻戻機21に巻取られて圧延済コイルとな
る。分割された後行ストリップの先端はベルトコンベヤ
ー45、46、47にて誘導され、第６図に例示するように、
ベルトコンベヤーの先端を昇降可能にすることによっ
て、デフレクタロール40に沿って振り分けられ、ベルト
ラッパー44で巻取・巻戻機23のマンドレル43に巻取られ
る、マンドレル43は圧延速度に同調して回転、コイルを
形成していく。ベルトラッパー44は、下巻、上巻または
両用の巻取ができる兼用型にもできる。

次いで、巻取・巻戻機22の素材コイルの圧延が終了す
ると、前述の如く、巻取・巻戻機22の素材コイル尾端
は、圧延待機中の巻取・巻戻機21の圧延済コイルとの先
端と接続され、連続して圧延を継続する。先行コイルと
後行コイルの接続部は、走間せん断機37の通過の際、せ
ん断、分割される。分割された先行ストリップの尾端
は、巻取・巻戻機23に巻取られてコイルを形成する。こ
のコイルは、圧延コイルとしての待機コイルともなり、
製品コイルの場合は、コイルカー48で抽出し、次いで新
に素材コイルを装入し圧延待機コイルとする。

分割された後行コイルの先端は、前述の如く、巻取・
巻戻機22のマンドレルに巻取られ、コイルを形成してい
く。かくの如く、連続循環圧延が進行するのである。

（発明の効果）本発明は、以下に記載するような効果がある。

1.少ない基数のスタンドで、目的とする圧延が可能なの
で、設備費が大幅に減少する。特に少量生産規模の生産
において、設備投資効率が増大する。

2.逆転式圧延機にみる稼働率と製品歩留低下の欠点が解
消され、接続ミルにみる生産生と品質歩留の向上が得ら
れる。

3.従来、圧延機の入側と出側に設けられた巻戻機と巻取
機が圧延機装入側に集中設置できるので省力化の効果が
ある。

4.本発明による連続循環圧延設備は、通常の圧延と調質
圧延の両用の機能を発揮できる。

5.設備の減少により、工場建屋スペースが削減できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、スタンド５基を有するタンデム圧延機、第２
図は、溶接機とストリップ貯蔵装置を有する５基スタン
ド連続ミルである。第３図は、シングルスタンド逆転式
圧延機である。第４図は、２スタンド調質圧延機であ
る。第５図は、本発明の連続循環圧延装置を有するシン
グルスタンド圧延機の例である。第６図は、連続循環圧
延装置の巻取機構の例を示す。１……５スタンド、２……巻戻機、３……巻取機、４…
…巻取・巻戻機、５……巻取・巻戻機、６……シングル
スタンド、７……巻戻機、８……せん断機、９……溶接
機、10……ストリップ貯蔵装置、11……フリーループ、
12……テンションブライドル、13……５スタンド、14…
…走間せん断機、15……巻取機、16……巻戻機、17……
テンションロール、18……２スタンド、19……テンショ
ンロール、20……巻取機、21、22、23……巻取・巻戻
機、24、25、26……デフレクタロール、27……せん断
機、28……溶接機、29……ブライドルロール、30……ス
トリップ貯蔵装置、31……ブライドルロール、32……シ
ングルスタンド、33……ブライドルロール、34、35……
デフレクタロール、36……ブライドルロール、37……走
間せん断機、38、39、40……デフレクタロール、41、4
2、43……マンドレル、44……ベルトラッパー、45、4
6、47……ベルトコンベヤー、48……コイルカー

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】鋼ストリップを冷間圧延する単数または複
数のスタンド列からなる圧延機（32）のストリップ装入
側に、複数の巻取・巻戻機（21、22、23）からなる巻取
・巻戻機列を設置し、巻取・巻戻機（21、22、23）が保
持するコイルを巻戻してストリップを送り出す巻取・巻
戻機列の送り出す側から圧延機（32）の間には、ストリ
ップの進行方向にストリップせん断機（27）、ストリッ
プ溶接機（28）、ストリップ貯蔵装置（30）を設置し、
圧延機（32）で圧延されたストリップが圧延機出側から
ブライドルロール（33、36）及びデフレクタロール（3
4、35）等で方向転換して、複数の巻取・巻戻機（21、2
2、23）に巻取られる前記巻取・巻戻機列との間には、
巻取・巻戻機列のストリップを巻取る側に、ストリップ
を走間中にせん断する走間せん断機（37）を設置した圧
延装置において、素材コイルを巻取・巻戻機列の素材コ
イル受入待機中の巻取・巻戻機に装入、巻取・巻戻機が
保持する素材コイルを巻戻してストリップ先端をストリ
ップせん断機（27）でせん断、先行して圧延を行なって
いるコイルのストリップせん断機（27）でせん断された
ストリップ尾端とストリップ溶接機（28）で溶接接続し
て、圧延機（32）で圧延、圧延されたストリップはブラ
イドルロール（33、36）及びデフレクタロール（34、3
5）等で方向転換して、巻取・巻戻機列のストリップ巻
取側に設けた走間せん断機（37）で圧延した溶接接続部
をせん断、振り分けられたストリップは巻取・巻戻機列
の巻取待機中の巻取・巻戻機に巻取ってコイルとし、一
方、巻取・巻戻機が保持する圧延コイルを巻戻して先行
圧延中のコイルのストリップ尾端と溶接接続して圧延を
行ない、圧延したストリップの溶接接続部を走間せん
断、振り分けして、巻取待機中の巻取・巻戻機に巻取っ
て複数回の圧延を行なって成品コイルとする連続循環圧
延装置
【請求項２】巻取・巻戻機列の巻取・巻戻機（21、22、
23）が保持する素材コイル又は圧延コイルを巻戻して、
ストリップを圧延進行方向に送り出し、一方、圧延機
（32）で圧延したストリップは、巻戻して送り出したス
トリップ側と相対する側から巻取待機中の巻取・巻戻機
に巻取る複数の巻取・巻戻機（21、22、23）からなる巻
取・巻戻機列を設けた請求項１記載の連続循環圧延装置