JP2906685B2 - ジ−t−ブチルジカーボネートの製造法 - Google Patents

ジ−t−ブチルジカーボネートの製造法

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JP2906685B2
JP2906685B2 JP3023491A JP2349191A JP2906685B2 JP 2906685 B2 JP2906685 B2 JP 2906685B2 JP 3023491 A JP3023491 A JP 3023491A JP 2349191 A JP2349191 A JP 2349191A JP 2906685 B2 JP2906685 B2 JP 2906685B2
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diboc
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  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アミノ基の保護化剤と
して有用なジ−t−ブチルカーボネート(以下、DIB
OCと略す。DIBOCは、アイバイツ株式会社の登録
商標です。)の新規な製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】DIBOCは、各種のアミノ基をt−ブ
トキシカルボニル化(以下、BOC化と略す。)して保
護するためのアミノ基保護化剤として有用であることが
知られている。DIBOCを用いるBOC化は、反応性
が良好であり、また、副生物のほとんどがt−ブチルア
ルコールと炭酸ガスであるため、反応の後処理が容易で
あることなどの利点を有している。
【0003】このDIBOCの製造法としては、大きく
分けて3つの方法が知られている。
【0004】第1の方法は、Org.Synth.,
,45(1975)に記載の方法であり、カリウム
t−ブトキシドをテトラヒドロフラン中で炭酸ガスと反
応させ、次いで、得られた炭酸t−ブチルカリウムをホ
スゲンと反応させてジ−t−ブチルトリカーボネートを
得、これを単離精製の後、1,4−ジアザビシクロ
[2,2,2]オクタン等の第3級アミンを触媒とし
て、脱炭酸することにより、目的とするDIBOCを製
造する方法である。また、この方法に関しては、中間体
であるジ−t−ブチルトリカーボネートの単離精製を行
わない改良法も提案されている(特開昭63−5135
8号公報)。
【0005】第2の方法は、特開平1−186847号
公報に記載の方法であり、前記第1の方法で用いるホス
ゲンに代えて、塩化チオニルを用いることが提案されて
いる。
【0006】第3の方法は、Zh.Org.Khi
m.,15(1),106(1975)に記載の方法で
あり、ナトリウム t−ブトキシドをトルエン等の芳香
族炭化水素中で炭酸ガスと反応させ、次いで、得られた
炭酸t−ブチルナトリウムの一部をトルエン等の芳香族
炭化水素とN,N’−ジメチルホルムアミドの混合溶媒
中で少なくとも1つのニトロ基で置換された安息香酸ク
ロリドまたはトリクロロ酢酸クロリドと反応させて、反
応系中に活性な混合酸無水物を発生させ、さらにこの混
合酸無水物と過剰の炭酸t−ブチルナトリウムとを反応
させることにより、DIBOCを製造する方法である。
また、類似の方法として、上記の方法で酸クロリドを用
いるのに代えて、チェコスロバキア国特許CS2478
45号およびCS247846号では、塩化ベンゼンス
ルホニルまたは、塩化p−トルエンスルホニルを用いる
方法が報告されており、さらに、この方法の改良法がチ
ェコスロバキア国特許CS257157号およびCS2
60076号で報告されている。
【0007】しかしながら、DIBOCを工業的に製造
しようとする場合、第1の方法では、毒性の強いホスゲ
ンを使用する必要があり、また、第2の方法では、ホス
ゲンを使用する問題は解決されたが、DIBOCの収率
が不十分であり、必ずしも満足し得るものではない。一
方、第3の方法は、初期の報告では、反応に15〜20
時間の長時間を必要とし、必ずしも満足し得るものでは
なかったものの、その後の改良で反応時間の短縮が図ら
れている。
【0008】しかし、上記のいずれの方法においてもD
IBOCの反応混合物からの取り出しは、DIBOCが
熱的に不安定(J.Org.Chem.,43,241
0(1978)参照)であるため、工業的には必ずしも
容易ではない高真空下での蒸留を行う必要があり、さら
なる製造法の改良が求められていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の種々の問題点を解決する新規なDIBOCの製造法を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、炭酸
t−ブチルナトリウムと塩化メタンスルホニルとを、相
間移動触媒および/または芳香族アミンの存在下、反応
させることによるDIBOCの製造法に関する。
【0011】本発明の原料となる炭酸t−ブチルナトリ
ウムは、通常、ナトリウム t−ブトキシドを炭酸ガス
と反応させることにより製造することができる。この反
応は、通常、有機溶媒に懸濁または溶解したナトリウム
t−ブトキシドに−50〜70℃、好ましくは、−4
0〜40℃の温度で、ナトリウム t−ブトキシドに対
して、0.5〜10倍モル、好ましくは1〜3倍モルの
炭酸ガスを吹き込むことにより行われる。この反応で用
いることのできる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素類、ペンタン、ヘキサン、
ヘプタン、オクタン、デカン、シクロヘキサン等の脂肪
族炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエ
チルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエー
テル等のエーテル類の単独もしくは混合物があげられる
が、実際には、続く塩化メタンスルホニルとの反応で良
好な結果を与える芳香族炭化水素類または脂肪族炭化水
素類の単独もしくは混合物を溶媒として用いることが好
ましく、この場合は、上記反応により得られた炭酸t−
ブチルナトリウムを単離することなく、続く塩化メタン
スルホニルとの反応に供することができる。一方、芳香
族炭化水素または脂肪族炭化水素以外の溶媒を用いる際
には、上記反応により得られた炭酸t−ブチルナトリウ
ムを単離してから、続く塩化メタンスルホニルとの反応
に用いるのが好ましい。
【0012】このようにして得られた炭酸t−ブチルナ
トリウムと塩化メタンスルホニルとを、相間移動触媒お
よび/または芳香族アミンの存在下、反応させることに
よってDIBOCを得ることができるが、ここで用いら
れる好ましい溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素類、ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、デカン、シクロヘキサン等の脂肪族炭
化水素類等の非極性溶媒の単独もしくは混合物があげら
れ、より好ましくは脂肪族炭化水素類があげられる。ま
た、その使用量は特に制限されない。
【0013】本発明の方法において、芳香族もしくは脂
肪族炭化水素類にN,N’−ジメチルホルムアミド等の
非プロトン性極性溶媒またはt−ブチルアルコール等の
アルコール類を加えた混合溶媒中で反応を行うと収率の
低下を招き、好ましくない。
【0014】塩化メタンスルホニルの使用量は、通常、
原料の炭酸t−ブチルナトリウムに対して、0.4〜
0.7モル倍、より好ましくは0.45〜0.65モル
倍の範囲である。
【0015】本反応は、相間移動触媒および/または芳
香族アミンの存在下に行われるが、この相間移動触媒ま
たは芳香族アミンの存在により、目的とするDIBOC
の収率が大幅に向上し、場合によっては、両者を併用す
ることにより、さらに収率が向上する。
【0016】本反応で用いられる相間移動触媒として具
体的には、第四級アンモニウム塩、ピリジニウム塩等が
あげられ、さらに具体的には以下の化合物があげられ
る。
【0017】フッ化テトラメチルアンモニウム、塩化テ
トラメチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウ
ム、ヨウ化テトラメチルアンモニウム、過塩素酸テトラ
メチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラメチ
ルアンモニウム、ヘキサフルオロリン酸テトラメチルア
ンモニウム、フッ化テトラエチルアンモニウム、塩化テ
トラエチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウ
ム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラ
エチルアンモニウム、テトラフルオロホウ酸テトラメチ
ルアンモニウム、酢酸テトラエチルアンモニウム、p−
トルエンスルホン酸テトラエチルアンモニウム、塩化テ
トラ−n−プロピルアンモニウム、臭化テトラ−n−プ
ロピルアンモニウム、ヨウ化テトラ−n−プロピルアン
モニウム、過塩素酸テトラ−n−プロピルアンモニウ
ム、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム、塩化テト
ラ−n−ブチルアンモニウム、臭化テトラ−n−ブチル
アンモニウム、ヨウ化テトラ−n−ブチルアンモニウ
ム、過塩素酸テトラ−n−ブチルアンモニウム、硫酸水
素テトラ−n−ブチルアンモニウム、臭化テトラ−n−
ペンチルアンモニウム、臭化テトラ−n−ヘキシルアン
モニウム、臭化テトラ−n−ヘプチルアンモニウム、臭
化テトラ−n−オクチルアンモニウム、塩化フェニルト
リメチルアンモニウム、臭化フェニルトリメチルアンモ
ニウム、ヨウ化フェニルトリメチルアンモニウム、塩化
フェニルトリエチルアンモニウム、塩化ベンジルトリメ
チルアンモニウム、臭化ベンジルトリメチルアンモニウ
ム、ヨウ化ベンジルトリメチルアンモニウム、塩化ベン
ジルトリエチルアンモニウム、臭化ベンジルトリエチル
アンモニウム、塩化ベンジルトリ−n−ブチルアンモニ
ウム、塩化ベンジルセチルジメチルアンモニウム、塩化
ベンジルジメチルステアリルアンモニウム、塩化セチル
トリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモ
ニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化ラ
ウリルトリメチルアンモニウム、塩化メチルトリ−n−
オクチルアンモニウム等の第四級アンモニウム塩、塩化
N−n−ブチルピリジニウム、臭化N−n−ブチルピリ
ジニウム、塩化N−n−ペンチルピリジニウム、臭化N
−n−ペンチルピリジニウム、塩化N−n−オクチルピ
リジニウム、臭化N−n−オクチルピリジニウム、塩化
N−セチルピリジニウム、臭化N−セチルピリジニウ
ム、塩化N−ラウリルピリジニウム、臭化N−ラウリル
ピリジニウム、塩化N−n−ブチル−2−ピコリニウ
ム、臭化N−n−ブチル−2−ピコリニウム、塩化N−
n−ペンチル−2−ピコリニウム、臭化N−n−ペンチ
ル−2−ピコリニウム、塩化N−n−オクチル−2−ピ
コリニウム、臭化N−n−オクチル−2−ピコリニウ
ム、塩化N−セチル−2−ピコリニウム、臭化N−セチ
ル−2−ピコリニウム、塩化N−ラウリル−2−ピコリ
ニウム、臭化N−ラウリル−2−ピコリニウム、塩化N
−n−ブチル−3−ピコリニウム、臭化N−n−ブチル
−3−ピコリニウム、塩化N−n−ペンチル−3−ピコ
リニウム、臭化N−n−ペンチル−3−ピコリニウム、
塩化N−n−オクチル−3−ピコリニウム、臭化N−n
−オクチル−3−ピコリニウム、塩化N−セチル−3−
ピコリニウム、臭化N−セチル−3−ピコリニウム、塩
化N−ラウリル−3−ピコリニウム、臭化N−ラウリル
−3−ピコリニウム、塩化N−n−ブチル−4−ピコリ
ニウム、臭化N−n−ブチル−4−ピコリニウム、塩化
N−n−ペンチル−4−ピコリニウム、臭化N−n−ペ
ンチル−4−ピコリニウム、塩化N−n−オクチル−4
−ピコリニウム、臭化N−n−オクチル−4−ピコリニ
ウム、塩化N−セチル−4−ピコリニウム、臭化N−セ
チル−4−ピコリニウム、塩化N−ラウリル−4−ピコ
リニウム、臭化N−ラウリル−4−ピコリニウム等のピ
リジニウム塩等。
【0018】本反応では、以上のような第四級アンモニ
ウム塩またはピリジニウム塩を単独でまたは混合物とし
て用いるのが好ましく、中でもN−アルキルピリジニウ
ム塩がより好ましく用いられる。
【0019】相間移動触媒の使用量は、通常、原料の炭
酸t−ブチルナトリウムに対して、200モル%以下、
より好ましくは0.1〜100モル%の範囲である。こ
の使用量が少ないと目的とするDIBOCの収率低下を
招き、また、多すぎる場合には、相間移動触媒の効果が
頭打ちとなり不経済である。
【0020】本反応で用いられる芳香族アミンとして具
体的には、ピリジン、2−ピコリン、3−ピコリン、4
−ピコリン、ルチジン、コリジン等があげられ、これら
の使用量は、通常、原料の炭酸t−ブチルナトリウムに
対して、200モル%以下、より好ましくは0.1〜1
00モル%の範囲である。この使用量が少ないと目的と
するDIBOCの収率低下を招き、また、多すぎる場合
には、芳香族アミンの効果が頭打ちとなり不経済であ
る。
【0021】反応温度は、通常、−50〜50℃、より
好ましくは−40〜40℃の範囲である。この反応温度
が低すぎると反応速度が低下し、また、高すぎると原
料、反応中間体の混合酸無水物あるいは生成物の分解が
起こり、収率の低下を招く。
【0022】反応時間は、反応温度に影響され必ずしも
特定できないが、通常、0.5〜10時間の範囲であ
る。
【0023】反応混合物中からの目的とするDIBOC
の取り出しは、反応混合物を水洗した後、得られた有機
層から溶媒を留去することにより行うことができる。こ
の溶媒留去の際、あまり高温で行うとDIBOCの熱分
解が起きるので、通常、50℃以下で減圧濃縮を行う。
本発明の方法により得られるDIBOCは、以上の操作
を行うだけで十分に高純度であり、もはや公知の方法の
ように高真空下での蒸留による精製を行う必要はない。
【0024】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ナトリウム t
−ブトキシドを原料として、1つの反応容器でジ−t−
ブチルジカーボネート(DIBOC)を好収率かつ高純
度で製造することができる。
【0025】また、本発明の方法により得られるDIB
OCは高純度であるため、公知法のように高真空下での
蒸留による精製を必要としない。
【0026】以上のように本発明の方法は、工業的に極
めて有利な方法である。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0028】実施例1 撹拌装置、温度計、ガス導入管および滴下ロートを装着
した5L4つ口フラスコを窒素置換し、その後、ナトリ
ウムt−ブトキシド288.3g(3モル)とヘキサン
3.6Lを仕込んだ。
【0029】この混合物に15〜25℃で、撹拌下、炭
酸ガス86.6L(4モル)を2時間かけて吹き込ん
だ。
【0030】次いで、上で得られたスラリー状混合物に
室温で塩化N−ラウリルピリジニウム42.6g(0.
15モル)を仕込み、同温で30分撹拌した後、5〜1
0℃に冷却し、同温で塩化メタンスルホニル171.8
g(1.5モル)を滴下し、その後、5〜15℃で3時
間保温、撹拌した。
【0031】反応終了後、反応混合物に水1Lを加え、
30分間撹拌した後、静置、分液した。得られた有機層
をさらに水1Lで洗浄の後、35〜40℃で減圧濃縮し
て、無色液状のジ−t−ブチルジカーボネート261.
9g(収率80%)を得た。このものをガスクロマトグ
ラフィーにより純度分析したところ、純度は99.3%
であった。融点22〜23℃。
【0032】実施例2〜8 実施例1で反応溶媒として用いたヘキサンおよび相間移
動触媒として用いたN−ラウリルピリジニウムに代え、
表1に記載の反応溶媒および相間移動触媒を用いる以外
は実施例1と同様にして反応及び後処理を行った。得ら
れたDIBOCの収率および純度を表1に示す。
【0033】
【0034】実施例9及び10 塩化メタンスルホニルとの反応の際の反応温度を表2に
示したように代えた以外は、実施例1と同様にして反応
及び後処理を行った。塩化メタンスルホニルとの反応の
際の反応時間、得られたDIBOCの収率および純度を
表2に示す。
【0035】
【0036】実施例11 撹拌装置、温度計、ガス導入管および滴下ロートを装着
した2L4つ口フラスコを窒素置換し、その後、ナトリ
ウムt−ブトキシド96.1g(1モル)とヘキサン
1.2Lを仕込んだ。
【0037】この混合物に0〜10℃で、撹拌下、炭酸
ガス26.9L(1.2モル)を1時間かけて吹き込ん
だ。
【0038】次いで、上で得られたスラリー状混合物に
0〜10℃でピリジン1.6g(0.02モル)を仕込
み、続いて、同温で塩化メタンスルホニル57.3g
(0.5モル)を滴下し、その後、同温で3時間保温、
撹拌した。
【0039】反応終了後、反応混合物に5%硫酸250
mLを加え、30分間撹拌した後、静置、分液した。得
られた有機層を5%重曹水、水の順で洗浄の後、35〜
40℃で減圧濃縮して、無色液状のジ−t−ブチルジカ
ーボネート77.5g(収率71%)を得た。このもの
をガスクロマトグラフィーにより純度分析したところ、
純度は99.1%であった。
【0040】実施例12 撹拌装置、温度計、ガス導入管および滴下ロートを装着
した1L4つ口フラスコを窒素置換し、その後、ナトリ
ウムt−ブトキシド96.1g(1モル)とヘキサン6
00mLを仕込んだ。
【0041】この混合物に−10〜0℃で、撹拌下、炭
酸ガス26.9L(1.2モル)を1時間かけて吹き込
んだ。
【0042】次いで、上で得られたスラリー状混合物に
−10〜−5℃で塩化N−n−オクチルピリジニウム1
1.4g(0.05モル)とピリジン11.4gを仕込
み、続いて、同温で塩化メタンスルホニル57.3g
(0.5モル)を滴下し、その後、同温で3時間保温、
撹拌した。
【0043】反応終了後、反応混合物に5%硫酸250
mLを加え、30分間撹拌した後、静置、分液した。得
られた有機層を5%重曹水、水の順で洗浄の後、35〜
40℃で減圧濃縮して、無色液状のジ−t−ブチルジカ
ーボネート90.6g(収率83%)を得た。このもの
をガスクロマトグラフィーにより純度分析したところ、
純度は99.4%であった。
【0044】実施例13〜16 実施例12で相間移動触媒として用いた塩化N−n−オ
クチルピリジニウムおよび芳香族アミンとして用いたピ
リジンに代え、表3に記載の相間移動触媒および芳香族
アミンを表3に記載の量だけ使用する以外は実施例12
と同様にして反応及び後処理を行った。得られたDIB
OCの収率および純度を表3に示す。
【0045】
【0046】実施例17及び18 塩化メタンスルホニルとの反応の際の反応温度を表4に
示したように代えた以外は、実施例16と同様にして反
応及び後処理を行った。塩化メタンスルホニルとの反応
の際の反応時間、得られたDIBOCの収率および純度
を表4に示す。
【0047】
【0048】比較例1 実施例1において、塩化N−ラウリルピリジニウムを添
加しない以外は、実施例1と同様にして反応および後処
理を行ったが、DIBOCの生成は認められなかった。
【0049】比較例2 実施例1において、塩化メタンスルホニルとの反応温度
を60〜70℃とする以外は、実施例1と同様にして反
応および後処理を行った。この反応では、塩化メタンス
ルホニルとの反応の際、激しいガスの発生が認められ
た。DIBOC収率5%,純度81.5%。
【0050】比較例3 撹拌装置、温度計、ガス導入管および滴下ロートを装着
した2L4つ口フラスコを窒素置換し、その後、ナトリ
ウムt−ブトキシド96.1g(1モル)とトルエン
1.2Lを仕込んだ。
【0051】この混合物に0〜10℃で、撹拌下、炭酸
ガス26.9L(1.2モル)を1時間かけて吹き込ん
だ。
【0052】次いで、上で得られたスラリー状混合物に
室温でピリジン100mLおよび塩化ベンジルトリエチ
ルアンモニウム2.3g(10ミリモル)を仕込み、続
いて、同温で塩化p−トルエンスルホニル76.3g
(0.4モル)とトルエン300mLの混合物を仕込
み、その後、50℃に昇温し、同温で1.5時間保温、
撹拌した。
【0053】反応終了後、反応混合物を5〜10℃に冷
却し、5%硫酸250mLを加え、30分間撹拌した
後、静置、分液した。得られた有機層を5%重曹水、水
の順で洗浄の後、35〜40℃で減圧濃縮して、暗褐色
液体75.4gを得た。このものをガスクロマトグラフ
ィーにより分析したところ、DIBOC92.7%およ
び未反応の塩化p−トルエンスルホニル5.75%を含
有していた。
【0054】ついで、上で得た暗褐色液体を減圧蒸留に
より精製し、無色液状のDIBOC62.9g(沸点5
6〜58℃/0.5mmHg、ナトリウムt−ブトキシ
ドに対する収率57.6%)を得た。このものをガスク
ロマトグラフィーにより純度分析したところ、純度は9
9.0%であった。蒸留精製によるDIBOC回収率8
9%。
【0055】比較例4 比較例3で用いた塩化p−トルエンスルホニルの使用量
を95.3g(0.5モル)とする以外は比較例3と同
様の反応条件で反応を行ったところ、塩化p−トルエン
スルホニルが消失するまでに11時間を要した。
【0056】反応終了後、比較例3と同様にして後処理
を行い、暗褐色液体47.8gを得た。このものをガス
クロマトグラフィーにより分析したところ、DIBOC
94.9%を含有していた。
【0057】なお、反応中、DIBOCが分解している
ことが、ガスクロマトグラフィーによる反応追跡によ
り、確認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 69/96 B01J 31/02 102 C07C 68/06 C07B 61/00 300 CA(STN) REGISTRY(STN) WPI/L(QUESTEL)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭酸t−ブチルナトリウムと塩化メタンス
    ルホニルとを、相間移動触媒および/または芳香族アミ
    ンの存在下、反応させることを特徴とするジ−t−ブチ
    ルジカーボネートの製造法。
  2. 【請求項2】相間移動触媒が第四級アンモニウム塩また
    はピリジニウム塩の単独あるいは混合物である請求項1
    に記載の製造法。
  3. 【請求項3】相間移動触媒がN−アルキルピリジニウム
    塩である請求項1に記載の製造法。
  4. 【請求項4】芳香族アミンがピリジンである請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の製造法。
  5. 【請求項5】反応溶媒が脂肪族炭化水素または芳香族炭
    化水素である請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造
    法。
  6. 【請求項6】反応温度が−50℃以上、50℃以下であ
    る請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造法。
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