JP2906676B2 - アルデヒド類の製造法 - Google Patents

アルデヒド類の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機合成中間体とし
て、有用な脂肪族及び脂環式アルデヒド類の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】脂肪族アルデヒド類を製造するには従来
さまざまな方法が報告されているが、カルボン酸または
その誘導体を原料とする方法については適当な手段が報
告されてはない。最も普通に行われている方法は、いわ
ゆるローゼンムント(Rosenmund)還元でありカルボン酸
クロリドを経由する方法であるが、コスト高になるとい
う欠点がある。
【0003】カルボン酸を直接分子状水素により還元で
きれば、アルデヒド類の製造方法としては最も好ましい
が、従来から極めて困難とされていた。最近、米国特許
第4,328,373 号明細書に、イソ酪酸メチルおよびピバリ
ン酸メチルを酸化イットリウム系触媒の存在下に気相水
素化して対応するアルデヒドを得る方法が報告されてい
るが、この方法は、原料として、遊離カルボン酸ではな
く、そのメチルエステルを用いる方法であり、しかも反
応温度が全般に高く、また副反応のために、アルデヒド
の収率が低くなるのが問題であった。
【0004】一方、本発明者らは、先に、酸化ジルコニ
ウムを主成分とする触媒を用い、脂肪族カルボン酸の水
素化により対応するアルデヒドを生成する方法を報告し
た(特開昭62−108832号参照)。しかしなが
ら、更に検討を進めた結果、従来の方法で得られる酸化
ジルコニウム触媒を用いた場合には、活性、目的生成物
の収率(特に原料脂肪族カルボン酸の炭素数が大きい場
合は低い)、触媒寿命、等に未だ解決すべき問題がある
事が判明した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、従来困
難であった脂肪族カルボン酸もしくは脂環式カルボン酸
及びこれらの誘導体より直接対応するアルデヒド類を高
収率で得る方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、脂肪
族カルボン酸もしくは脂環式カルボン酸または、これら
の誘導体を原料として、触媒の存在下分子状水素により
水素化して対応するアルデヒド類を製造する方法におい
て、触媒としては、クロムを必須成分とする酸化ジルコ
ニウム触媒であり、該触媒は二酸化炭素を用いた昇温脱
離法により100〜250℃の範囲で脱離する二酸化炭
素の量を測定した値を、表面の弱塩基点の量となした場
合にその値が0.03mmol/g触媒より大きく、かつ水銀
圧入法で求めた細孔半径20〜500Åの範囲の細孔容
量が、0.1cc/g 以上、1,000 〜50,000Åの範囲の細
孔容量が、0.05cc/g 以上の物性を有する触媒を用
いる事を特徴とする製造方法に関する。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。 クロムを必須成分として含む酸化ジルコニウム触媒の固
体の酸塩基特性は、原料中の不純物の含有量または製造
方法等の差異により広範囲で変化する事が知られてい
る。固体の酸・塩基特性を測定する方法は、種々知られ
ているが、なかでも指示薬吸着法〔有機合成化学協会
誌、33、(11)P842(1975)〕がよく用い
られる。しかしながら本発明で使用される触媒の様に着
色したものに関しては、測定が困難であり、本発明で使
用する触媒にはこの方法は適さない。
【0008】一方、固体表面上に、アンモニアや二酸化
炭素ガスの様な塩基性又は、酸性ガスを吸着させた後、
一定速度で昇温する事により、吸着したガスを脱離さ
せ、脱離したガス量を分析することにより、触媒の酸・
塩基特性を調べる方法があり、いわゆる昇温脱離法(Te
mperature Programmed Desorption)として知られている
〔触媒講座、第3巻p145〜p156講談社発行19
85年発行参照〕。
【0009】この方法では、吸着分子として、炭酸ガス
を用いれば、触媒表面上の塩基点が、アンモニアガスを
用いれば、酸点の特性がわかり、脱離温度からは強度
が、脱離量から酸・塩基の量が判る。本発明者らは、前
記昇温脱離法を用い、各種のクロムを必須成分として含
む酸化ジルコニウム触媒に関し、検討を加えた結果、触
媒上の弱塩基点量が触媒活性に関係があり、二酸化炭素
を用いた昇温脱離法において、100〜250℃の範囲
で脱離する二酸化炭素量を測定し、この値を表面の弱塩
基法の量となした場合に、その値が0.03mmol/g よ
り大きいという特性を有する触媒が特に反応活性に優れ
ていることを見いだした。
【0010】昇温脱離法によって触媒の固体表面上の弱
塩基点を測定する場合、二酸化炭素の吸脱着量の絶対量
は、その測定する装置・操作法によって異なる。したが
って比較のために本発明者らは触媒学会(Catalysis So
ciety of Japan) が定めた標準活性アルミナALO−4
を用いて、同様な方法で弱塩基点を測定した。その結
果、得られた弱塩基点量は0.03mmol/g より小さ
い。従って本発明で使用する触媒の弱塩基点量はこのア
ルミナALO−4より大きいことを条件の1つとして有
するものである。
【0011】この100〜250℃の範囲の低温で測定
されるのは、触媒表面上の弱い塩基点に吸着した二酸化
炭素が脱離するものである。触媒の弱塩基点量が、0.
03mmol/g 以下の場合、特に脂肪族カルボン酸の水素
化反応成績が著しく低下し好ましくない。このようにし
て測定される触媒に塩基特性が与えられる要因として
は、種々考えられるが、なかでも不純物の影響がかなり
大きい。
【0012】例えば、原料鉱石を精製して、酸化ジルコ
ニウムを製造する場合、そのプロセスによって硫黄、ハ
ロゲン等が残存する場合があり、これら不純物の存在に
より、触媒の表面の酸・塩基特性が大幅に変化する。ま
た、必須成分として用いるクロム原料についても同様な
ことが言える。
【0013】従って、前記した様に定義された本発明に
使用する触媒は、原料の酸化ジルコニウムやクロム化合
物の精製が必要とされる。本発明で使用する触媒の酸化
ジルコニウム原料としては、市販のジルコニウム水酸化
物(例えば、水酸化ジルコニル、水酸化ジルコニウ
ム)、炭酸ジルコニル或いは、市販の酸化ジルコニウム
が用いられる。
【0014】不純物の除かれた触媒を得るためには、原
料として、酸化ジルコニウムあるいは水酸化ジルコニ
ル、炭酸ジルコニル等を用い、造粒物を焼成すれば良い
が、市販の酸化ジルコニウムは、不純物と共に焼成され
ていて、不純物が表面に残り、除去しにくくなっている
可能性があるので好ましくない。従って、原料として
は、ジルコニウム水酸化物又は炭酸ジルコニルを用い、
300〜950℃程度の温度で焼成する。この焼成は、
これら原料の成形後に行う方が好ましい。また、これら
の原料は、それ自体の製造方法により、硫黄、ハロゲン
等の不純物量の多少の差が認められるので、不純物量の
多い原料で製造された酸化ジルコニウム原料は、本発明
には適さない。
【0015】また、必要に応じて、原料は、成形、焼成
の前に水による洗浄、希アンモニア水を用いる洗浄等の
公知方法によって不純物含有量を低下させる方がよい。
特に、原料中の硫黄は、硫酸根として存在し、触媒表面
上の弱塩基点の量を著しく低下せしめる為、原料中の硫
黄含有量として、0.1wt%以下に抑える必要があ
る。
【0016】一方、触媒製造時に用いるクロムの化合物
としては、クロムの硫酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物、或
は無水クロム酸、重クロム酸もしくはそのアンモニウム
塩、アルカリ金属塩、等の無機塩、クロムのギ酸塩、酢
酸塩、シュウ酸塩等の有機塩が挙げられるが、一般的な
被毒作用を呈する不純物を含まないという点から、クロ
ムの硝酸塩、無水クロム酸塩、重クロム酸アンモニウ
ム、又はクロムの酢酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩等の比較
的低温で分解し且つ、他の被毒元素を含まない塩が好ま
しい。
【0017】本発明で使用する触媒において、クロムの
添加量としては、ジルコニウムに対する原子比で示した
場合、0.001 〜0.5 好ましくは、0.01〜0.3 程度が適当
である。本発明方法においては、触媒活性は、細孔容量
及びその分布と密接な関係があり、すなわち、細孔半径
20〜500Åの範囲の細孔容量を0.1cc/g以上、
1,000 〜50,000Åの範囲の細孔容量を0.05cc/g以
上有する事が必要である。
【0018】弱塩基点の量が、0.03mmol/g より大
きく、細孔半径20〜500Åの細孔容量が0.1cc/
g以上の条件を満たしていても、1,000 〜50,000Å範囲
の細孔容量が0.05cc/g以下の場合は、反応原料お
よび反応生成物の細孔内の拡散が著しく遅くなるため
に、反応活性の低下及び生成物の逐次反応によりアルデ
ヒド選択性の低下を引きおこすので、好ましくない。
【0019】本発明においては、触媒は通常の方法で成
形される。例えば、クロム塩の水溶液と水酸化ジルコニ
ルの粉末を必要に応じて、バインダー成分の存在下混合
し、押出し成形後、乾燥し、所定の温度で焼成する方法
があげられる。同方法に於ては、押出し後の乾燥、焼成
工程で、原料の脱水、分解、更には必要に応じて添加し
た有機バインダー(例えば、ポリビニルアルコール、で
んぷん糊、結晶性セルロース、各種の界面活性剤、低融
点ワックス等)の燃焼除去により、本発明に適した細孔
分布及び細孔容量が得られる。
【0020】しかしながら、通常よく用いられている打
錠成形法は、細孔半径1,000 〜50,000Å範囲の細孔を破
壊するので本発明には好ましくない方法である。ただ
し、燃焼除去可能な有機バインダーの使用により、細孔
半径1,000 〜50,000Å範囲の細孔容量を0.05cc/g
以上を付与できれば、構わない。また、必要によって添
加されるバインダーは、無機系の場合は、焼成後も触媒
表面に残り、反応活性に悪影響を与える可能性が高いの
で、焼成により消失する有機系化合物が好ましく、具体
的にはポリビニルアルコール、でんぷん糊、結晶性セル
ロース、界面活性剤、低融点ワックス、ステアリン酸等
の通常の造粒に用いられるバインダーを使う事ができ
る。
【0021】更に、造粒物を焼成する場合、焼成温度は
400〜1100℃好ましくは、400〜900℃が適
当である。本発明で原料として用いられるカルボン酸類
は、脂肪族カルボン酸の他、脂環式カルボン酸、あるい
はそれ等の誘導体である。誘導体としては、エステルま
たは無水物が適当である。 上記、脂肪族カルボン酸としては具体的には、酪酸、イ
ソ酪酸、ピバリン酸、吉草酸、ヘキサン酸、ヘプタン
酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、デ
カン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、テ
トラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプ
タデカン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ノナデ
カン酸、エイコサン酸、ヘネイコサン酸、ドコサン酸、
トリコサン酸、テトラコサン酸、10−ウンデセン酸、
オレイン酸、11−エイコセン酸等の直鎖状もしくは分
岐鎖状の炭素数4〜24の飽和または不飽和カルボン酸
が挙げられる。
【0022】脂環式カルボン酸としては、例えば、シク
ロペンタンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸が挙
げられる。また、脂肪族カルボン酸あるいは、脂環式カ
ルボン酸は置換基として、反応に不活性な基を有してい
てもよく、そのような置換基としては、例えばアリール
基、アルコキシ基等があげられる。
【0023】本発明で用いるカルボン酸誘導体は、例え
ば、エステル、無水物等が挙げられ、具体的にはエステ
ルとしては、上記に例示された脂環式カルボン酸、脂肪
族カルボン酸のメチルエステル、エチルエステル、n−
ブチルエステル、シクロヘキシルエステル、フェニルエ
ステル等があり、無水物としては、同じくカルボン酸の
ホモ無水物、ヘテロ無水物が挙げられる。
【0024】具体的には、ラウリン酸メチル、ラウリン
酸n−ブチル、ステアリン酸メチル、ステアリン酸n−
ブチル、ラウリン酸無水物、ステアリン酸無水物等が挙
げられる。本発明に於いては、原料として通常炭素数4
〜24のカルボン酸とその誘導体が用いられるが、本発
明で使用する触媒は、細孔半径1,000 〜50,000Å範囲の
細孔分布を有しており、このことは、前述の通り、反応
原料及び反応生成物の拡散に関与していることから、比
較的大きな分子、すなわち、炭素数8〜22、特に、1
2〜22程度の高級脂肪族又は脂環式カルボン酸原料に
対し用いるのがその効果が顕著であり、有利である。
【0025】次に、水素化の条件について説明すると、
水素化は気相で行うと便利である。反応温度は、200
℃ないし500℃より好ましくは、250℃ないし40
0℃程度が適当である。反応圧力は常圧でよいが、多少
の加圧状態でもさしつかえない。固定床触媒を用いる場
合は、原料のカルボン酸または、その誘導体の空間速度
はLHSVとして0.01ないし1hr-1程度、より好ま
しくは、0.03ないし0.5hr-1程度が適当である。
【0026】水素の空間速度は、GHSVとして、10
0ないし20,000hr-1程度、より好ましくは、500ない
し、5000hr-1程度がよい。水素には若干の不活性気体、
例えば、窒素、水蒸気、二酸化炭素等が含まれていても
よい。
【0027】
【実施例】以下、実施例によって、本発明を更に具体的
に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限りこれ
らの実施例に限定されるものでない。
【0028】 〔実施例1および比較例1〜2〕 (触媒の調製法) :触媒A: 市販の水酸化ジルコニルを用い、希アンモニア水を用
い、十分洗浄し、不純物を除去した後、乾燥した。処理
後の酸化ジルコニル(ZrO(OH)2,ZrO2 含有量=85.4
wt%)2340gに、硝酸クロム9水塩325g、ポリビ
ニルアルコール(日本合成(株)商品名EG05)50
g、及び水940gよりなる水溶液を加え、ニーダーで
混練後、押出し成形機で3mmφのヒモ状に押し出し、5
mm程度の長さとし、乾燥した。続いて、700℃で3時
間焼成し、触媒を得た。触媒中の硫黄含有量を分析した
ところ0.02wt% であった。
【0029】 :触媒B: 市販の水酸化ジルコニルを不純物除去の処理をせずに原
料として、そのまま用いる以外は、触媒Aと同様な方法
で触媒Bを調整した。なお、本触媒中の硫黄含有量は
0.2wt% であった。 :触媒C: 触媒Aと同一原料、同一仕込み比で混練した原料を乾燥
し、600℃で3時間焼成した。得られた組成物にステ
アリン酸を1部(重量比)添加し、5φ×5L(単位m
m) に打錠成形後、700℃で3時間焼成する事により
触媒を調製した。 〔触媒の物性測定〕 (i)表面塩基性の測定 得られた触媒の表面塩基特性を、二酸化炭素を吸着分子
として用いた昇温脱離法により測定した。なお、測定方
法は、「触媒講座、別巻、触媒実験ハンドブック、P1
75、講談社1986年発行」に記載されている以下の
様な標準的な方法を採用した。 測定法:触媒を10〜20meshに破砕し、石英ガラス製
U字管(3mmφid) 中に20mg計りとり、装置にセット
する。Heガスで置換し、600℃1時間処理を行った
後、350℃、H2 ガス=50ml/min の条件で、1時
間水素還元を行った。100℃に温度を下げ、Heパー
ジを行う。100℃にて10%CO2/ヘリウムパルス
(1ml)を送入し、飽和吸着に達する迄、パルスをくり
返す。飽和吸着に達したら、Heガスでパージする。H
eガス流量=40ml/minを流通させ、昇温速度10℃/
min の条件で600℃迄昇温し、脱離したガスを熱伝導
度セルにより分析し、クロマトグラムを得る。なお、二
酸化炭素を吸着させない条件で同様な操作を行い、ベー
スラインを求め、得られたクロマトグラムより差し引い
た。
【0030】尚、比較に用いた活性アルミナは触媒学会
が定めた高純度品のALO−4(比表面積177m2
g)を用いた。 (ii) 細孔容量(ml/g) :水銀圧入法により行った。 (iii)比表面積 :BET法により行った。 前述の方法で、調製した触媒A、B、Cの物性測定結果
を第1表に示す。各触媒の比表面積は約70m2 /g前
後であるが、表面塩基量および、細孔構造は、異なって
いる。
【0031】次に、触媒A、B、Cをそれぞれ同体積用
い、ラウリン酸の水素化反応を常圧、酸の空間速度:L
HSV=0.14hr-1、水素の空間速度:GHSV=1
250hr-1の条件で反応温度を変えて収率(転化率×選
択率)を測定した。その結果、最大収率を与える温度条
件下の反応結果を第1表に示す。反応成績はラウリン酸
の転化率(%)、ラウリルアルデヒドの選択率(%)、
ラウリルアルデヒドの空時収率(mol /kg) 触媒・hr)
で示した。
【0032】
【表1】
【0033】 〔実施例−2〕 前記触媒Aを用い、ステアリン酸の水素化反応を常圧、
酸の空間速度:LHSV=0.11hr-1、水素の空間速
度:GHSV=1250hr-1の条件で行った。反応温度
315℃に於いて、ステアリン酸の転化率=91.7
%、ステアリルアルデヒド選択率=84.6%、ステア
リルアルデヒドの空時収率=0.33(mol /kg・触媒
・hr)が得られた。
【0034】 〔実施例−3〕 前記触媒Aを用い、n−オクタン酸の水素化反応を常
圧、酸の空間速度:LHSV=0.11hr-1、水素の空
間速度:GHSV=1250hr-1の条件で行った。反応
温度330℃に於いて、n−オクタン酸の転化率=9
6.9%、n−オクタナール選択率=72.9%、n−
オクタナール空時収率=0.57(mol /kg・触媒・h
r)が得られた。
【0035】 〔実施例−4〕 前記触媒Aを用い、ピバリン酸の水素化反応を常圧、酸
の空間速度:LHSV=0.13hr-1、水素の空間速
度:GHSV=400hr-1の条件で行った。反応温度3
40℃に於いて、ピバリン酸転化率=97.0%、ピバ
ルアルデヒド選択率=99.5%、ピバルアルデヒド空
時収率=1.1(mol /kg・触媒・hr)が得られた。
【0036】 〔実施例−5〕 触媒Aを用いシクロヘキサンカルボン酸の水素化反応
を、常圧、酸の空間速度:LHSV=0.097hr-1
水素の空間速度:GHSV=1250hr-1、反応温度3
30℃の条件で実施した。シクロヘキサンカルボン酸の
転化率=97.1%、シクロヘキサンカルボアルデヒド
選択率=98.9%、シクロヘキサンカルボアルデヒド
の空時収率=0.70(mol /kg−触媒・hr)が得られ
た。
【0037】 〔比較例−3〕 触媒Bを用い、反応温度を350℃とした以外は実施例
−5と同様な方法でシクロヘキサンカルボン酸の水素化
反応を実施した。シクロヘキサンカルボン酸の転化率=
92.9%、シクロヘキサンカルボアルデヒド選択率=
96.4%、シクロヘキサンカルボアルデヒドの空時収
率=0.60(mol /kg−触媒・hr)を示した。
【0038】 〔実施例−6〕 触媒Aを用いステアリン酸メチルの水素化反応を、常
圧、エステルの空間速度:LHSV=0.12hr-1、水
素の空間速度:GHSV=1250hr-1、反応温度31
0℃の条件で実施した。ステアリン酸メチルの転化率=
83.0%、ステアリルアルデヒド選択率=72.6
%、ステアリルアルデヒドの空時収率=0.23(mol
/kg−触媒・hr)が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 47/02 - 47/04 B01J 23/26 B01J 35/10 301 C07C 45/41 C07C 47/32 C07B 61/00 300 WPI/L(QUESTEL)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族カルボン酸もしくは脂環式カルボ
    ン酸またはこれらの誘導体を原料として触媒の存在下、
    分子状水素により水素化して対応するアルデヒド類を製
    造する方法において、触媒としては、クロムを必須成分
    として含む酸化ジルコニウム触媒であり、該触媒は二酸
    化炭素を用いた昇温脱離法により100〜250℃の範
    囲で脱離する二酸化炭素の量を測定した値を表面の弱塩
    基点の量となした場合にその値が0.03mmol/g より
    大きく、かつ水銀圧入法で求めた細孔半径20〜500
    Åの範囲の細孔容量が、0.1cc/g 以上、1,000
    〜50,000Åの範囲の細孔容量が0.05cc/g 以
    上の物性を有する触媒を用いる事を特徴とする方法。
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