JP2905506B2 - 遺伝子発現調節因子 - Google Patents

遺伝子発現調節因子

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JP2905506B2 JP1217170A JP21717089A JP2905506B2 JP 2905506 B2 JP2905506 B2 JP 2905506B2 JP 1217170 A JP1217170 A JP 1217170A JP 21717089 A JP21717089 A JP 21717089A JP 2905506 B2 JP2905506 B2 JP 2905506B2
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Description

【発明の詳細な説明】 一般的に本発明は遺伝子発現の調節に関する。特に本
発明はインターフェロン調節因子−1(IRF-1)の活性
を有するクンパク質をコードする組換えDNA分子、IRF-1
活性タンパク質をコードするDNA配列及び該配列に機能
的に結合するプロモーター及びレギュレーター配列を特
徴とする組換えDNA分子、該IRF-1活性タンパク質の制御
下にあり、かつ目的タンパク質をコードするDNA分子に
より宿主細胞をトランスホームするための該DNA分子の
使用、医薬的に活性なタンパク質をコードする配列及び
IRF-1活性分子に対する結合部位を含む該タンパク質遺
伝子のプロモーター領域を含む該DNA分子、及び該DNA分
子によりトランスホームした適当な宿主細胞を培養する
ことによる該IRF-1活性タンパク質及び/又は該医薬的
に活性なタンパク質の生産に関する。
ホ乳類細胞における遺伝子の転写は、制御DNA配列と
トランス作用型DNA結合タンパク質との相互作用が中心
的役割を果す複雑なメカニズムで制御される。転写制御
に関し、インターフェロン(IFN)をコードする遺伝子
は、多くのサイトカイン遺伝子に共通する特徴をもつ。
すなわち、これらの遺伝子の転写は種々の細胞外シグナ
ルに従い一時的に誘導される。IFN−α及びIFN−βの遺
伝子の転写は、種々の細胞においてウイルスにより効率
的に誘導され、一方IFN−γをコードする遺伝子の転写
は、Tリンパ球においてマイトジエン活性化後に誘導さ
れることが報告されている(レヴューは、ワイズマン
(Weismann)及びウェーバー(Weber)、1986;タニグチ
(Taniguchi)、1988参照)。
元々強力な抗ウイルス活性により同定されたサイトカ
インであるIFN−βも、細胞増殖及び細胞分化をコント
ロールする上で重要な役割を果しているようである。こ
れに関し、IFN−β遺伝子のよく知られているインジュ
ーサーであるウイルス及びポリ(rI):ポリ(rC)の他
に、コロニー活性化因子−1(CSF-1)(ムーア(Moor
e)等、1984;ワレン(Warren)及びラルフ(Ralf)、19
86;レスニスキー(Resnitzky)等、1986)、腫瘍ネクロ
シス因子(TNF)(オノザキ(Onozaki)等、1988)、血
小板由来成長因子(PDGF)(ズロ(Zullo)等、1985)
及びIFN類(コハセ(Kohase)等、1987)等の多数のサ
イトカインも、特定の細胞中でIFN−βを誘導するよう
であり、このことは、これらが標的細胞において同様の
又は同一のシグナルを誘導することを示唆している。
ウイルス及びポリ(rI):ポリ(rC)によるIFN遺伝
子の誘導は、転写レベルで起こることが示された(ラジ
(Raji)及びピサ(Pitha)、1983;オーノ(Ohno)及び
タニグチ(Taniguchi)、1983;ジンター(Dinter)等、
1983、ジン(Zinn)等、1983)。このように誘導促進因
子として機能するシス型DNA配列がヒトIFN−β遺伝子の
5′隣接領域内に同定された(フジタ(Fujita)等、19
85、1987;グットバーン(Goodborn)等、1985;ジンター
(Dinter)及びハウザー(Hauser)、1987)。誘導促進
因子領域(すなわちCAP部位に関しては−65〜−105)に
は、事実多重化したときに転写の誘導活性化に機能する
反復ヘキサヌクレオチドを含む(フジタ(Fujita)、19
87)。我々はマウスL929細胞及びヒト細胞などのホ乳類
細胞において、特異的にIFN−β制御配列に結合する因
子、IRF-1及び機能性反復ヘキサヌクレオチド配列:(AA
GTGA)4を同定した。我々は、IRF-1が、同定されたシス
型成分と相互作用することにより、IFN−β遺伝子転写
のウイルス誘導活性化におてい基本的役割を果している
ことが分った。
本発明の広範な特徴に従い、我々はインターフェロン
調節因子−1(IRF-1)活性を有するタンパク質をコー
ドする組換えDNA分子を提供する。該DNA分子は、ヒトIR
F-1又はマウスIRF-1をコードするか、もしくはこれらを
コードするDNA分子にハイブリダイズし得ることが望ま
しい。
該DNA分子は、反復オリゴマー配列AAGTGA及びヒトIFN
−β遺伝子の上流制御要素に結合するタンパク質をコー
ドするものであることが好ましい。
該DNA分子は、構成的、又は例えばニューキャッスル
病ウイルスなどによるウイルス誘導性、又はコンカナバ
リンAを用いるなど、マイトジエン活性化により誘導さ
れるなど、誘導性のプロモーター領域を含み得る。
1つの好ましいDNA分子は(ヒトIRF-1をコードす
る)、以下の一般式Iで表わされる構造遺伝子により特
徴づけられる。
一般式I 又は、縮重したその変異体(a degenerate variant t
hereof)。
例えば、このDNA分子は、上記一般式で表わされる構
造遺伝子及び以下の一般式II内に含まれる上流及び下流
の隣接配列により特徴づけられる。
一般式II 又は、その変異体。
別の好ましいDNA分子(マウスIRF-1をコードする)
は、以下の一般式IIIで表わされる構造遺伝子により特
徴づけられる。
一般式III 又はその変異体。
例えば先の段落で述べたようにこれらのDNA分子は、
上記一般式で表わされる構造で表わされる構造遺伝子及
び以下の一般式IV内に含まれる上流及び下流の隣接配列
により特徴づけられる。
一般式IV 又は、その変異体。
IRF-1活性を有するタンパク質をコードする本発明のD
NA配列は、ヒト及びマウスばかりでなく、例えばニワト
リ、カエル及びイーストなどの真核性生物由来で、先に
述べたヒトまたはマウスのIRF-1のDNA配列(第I〜IV
図)にハイブリダイズし、かつIRF-1活性を有するタン
パク質をコードするDNA配列を含んでいる。
第4A図で定義したようにマウスのIRF-1のcDNAにハイ
ブリダイズする1つのcDNA分子を以下の一般式IIIaに
示す。
一般式IIIa 又は、この変異体。
例えば、このDNA分子は、上記一般式で表わされる構
造遺伝子及び以下の一般式IVa内に含まれる上流及び下
流の隣接配列により特徴づけられる。
一般式IVa 又はこの変異体。
以下にヒト細胞及びマウス細胞由来のヒト及びマウス
IRF-1をコードするcDNA分子及びマウス細胞及びイース
ト由来の各々マウスIRF-1及びヒトIRF-1のcDNAにハイブ
リダイズするcDNAの単離について説明する。
この組換DNA分子は、以下の一般式V内に含まれるプ
ロモーター及びレギュレータ配列も含み得る。
一般式V 又はこの変異体。
この組換えDNA分子は、例えばサイトカイン又はプラ
スミトゲン活性化因子などの医学的に活性のあるタンパ
ク質を発現するように設計し得るし、またこの型のもの
においてはIRF-1活性分子に対する結合部位を含む該タ
ンパク質の遺伝子のプロモーター領域を機能的に結合し
た該タンパク質の構造遺伝子を含むことが望ましい。
従って本発明の組換えDNA分子は、先に定義したDNA配
列及び該DNA配列によりコードされるIRF-1活性タンパク
質の制御下の、目的とする医学的に活性なタンパク質の
構造遺伝子を含む。このような組換えDNA分子におい
て、IRF-1活性分子をコードする遺伝子は、構成的プロ
モーターの制御下にあることが好ましく、又は誘導性プ
ロモーターの制御下にあることが最も好ましい。目的と
する医学的に活性なタンパク質の遺伝子は、反復AAGTGA
配列を含むIRF結合部位を含むことが望ましい。
また、本発明は、先に定義した組換えDNA分子でトラ
ンスホームした、例えば大腸菌などの細菌、又はイース
ト細胞、又は例えばCHO細胞又はL929などのマウス細胞
などのホ乳類細胞などの宿主細胞も含む。理想的には、
これらの宿主細胞は、内在するIRF-1活性が無いか、又
は実質的に含まない細胞系列から選ばれたものであるこ
とが望ましい。
別に、医学的に活性なタンパク質の生産のため、宿主
細胞がIRF-1活性を有するタンパク質をコードする配列
を含む第1のDNA分子、及び第1のDNA分子にコ−ドされ
ているIRF-1活性タンパク質の制御下の、目的とする医
学的に活性なタンパク質をコードする遺伝子を含む別個
の第2のDNA分子でトランホームされる。IRF-1活性分子
をコードする第1のDNA分子は、IRF-1活性化合物をコー
ドする遺伝子に機能的に結合する構成的プロモーター配
列又は最も望ましくは誘導性プロモーター配列を含むこ
とが好ましい。また、第2のDNA分子は反復AAGTAG配列
を含む、IRF-1活性タンパク質の結合部位を含むことが
望ましい。
IRF-1活性タンパク質又は医学的に活性なタンパク質
は、これらの形質転換細胞の培養及び従来法による生産
タンパク質の単離により生産し得る。うまいことに、宿
主細胞は、以下に説明するように、IRF-1をコードする
遺伝子に機能的に結合するプロモーターに適当な処理を
行うことで発現が誘導される。
また、本発明は先に定義したDNA分子でトランスホー
ムした宿主細胞の培養で得られるIRF-1活性を有するタ
ンパク質も含む。
IRF-1活性を有する好ましいタンパク質は、一般式VI
で表わされる配列を有する。
一般式VI: IRF-1活性を有する別の好ましいタンパク質は、一般
式VIIで表わされる配列を有している。
一般式VII: また、一般式IIIaのcDNA配列によってコードされる
別の好ましいタンパク質は、一般式VIIIで表わされる配
列を有している。
一般式VIII: 以下にIRF-1活性を有するDNA結合タンパク質をコード
するマウス及びヒトのcDNAの分子クローニング及び特性
化を説明する。
クローン化cDNAの解析によりマウス及びヒトのIRF分
子の間に著しい配列保存性があることが明らかになる。
さらにIRF-1をコードする遺伝子の発現は、マウスL929
細胞及び脾臓リンパ球において各々ニューキッスル病ウ
イルス(NDV)及びコンカナバリン(ConA)により誘導
されることが示されている。
1.大腸菌におけるIRF-1のクローニング及び発現 A.ポリ(A)+RNAを未誘導のマウスL929細胞から単離
し、cDNAの合成に用いた(アルホ(Aruffo)及びシード
(Seed)の方法に従う、1987)。生成したcDNAをEcoRI
切断したλgtllベクターにクローン化し、ついで宿主株
として大腸菌Y1090を用い、ハイン(Huynh)等(1985)
の標準操作に従がいcDNAライブラリーを構築した。
このλgtllライブラリーをプローブとして多重化(4
個)AAGTGA配列(以後C1オリゴマーと呼ぶ、フジタ(Fu
jita)等、1987)を用いてスクリーニングした。
このスクリーニング提作では、組換えλgtllファージ
を感染した大腸菌Y1090を10×13cm四角プレート上にプ
レーティングした。それからこのプレートを12℃で4〜
5時間インキュベートすると、プレート当り約20,000個
のプラークが出現した。
スクリーニング用のメンブレンフィルターはナイロン
製(ナイトラン、シュレイチャー・アンド・シュネル社
製)又はニトロセルロース製(シュレイチャー・アンド
・シュネル社)の膜である。このフィルターを10mM IPT
G(適当なファージプラークにおけるlacZ遺伝子発現を
誘導する)に浸し、空気乾燥後プレート上に置いて、37
℃で2.5時間インキュベートした。もし、cDNAがlacZ遺
伝子と読み粋がそろっていれば、そのプラークは、その
cDNAによりコードされているタンパク質を生産するであ
ろう。
その後、このフィルターを取り出し、4℃で20分間冷
やした後、乾燥させないようにしてスクリーニングを行
った。
検定のため、メンブレンフィルターを以下のように調
製した。
マウスL929細胞から核抽出物を調製し、それをメンブ
レン上にスポッティングした(約10μgのタンパク質相
当量)。
DNA結合を行う前に、10mMへペス(pH7.5)、5.0mM Na
Cl、1mM DTT、1mM EDTA、5%グリセリンを含む結合バ
ッファを用いた。5%脱脂粉乳(ユキジルシ社製)をこ
のバッファに加え、この混合物中でフィルターを4℃、
1時間インキュベーションした後、粉乳を含まない同バ
ッファ中に1分間洗浄した。
その後、このフィルターを、約300bp平均長のサケ精
子DNA350μg/ml及び32Pラベル化プローブC1オリゴマーD
NA(106cpm/ml、比活性2000cpm/f mole)(フジタ(Fuj
ita)等、1987参照)を含む結合バッファ(1ml)中でイ
ンキュベートした。このプローブDNAは、T4キナーゼと
〔γ−32P〕ATPを用いて、5′末端ラベルを行った。
結合後、室温で1〜2時間、結合バッファを5回交換
しながら(10ml/フィルター)フィルターを洗浄した。
さらにフィルターを空気乾燥し、オートラジオグラフィ
ーにかけた。この検定において、ナイロンメンブレン
は、過剰の非ラベルC1オリゴマーを含めることにより特
異的に阻害されるポジティブシグナルを与えた。一方、
ニトロセルロースメンブレンはそういう事はなかった。
この方法により、約1.4×106個の組換え体がスクリー
ニングされた。第1回目のスクリーニングで同定された
32個のポジティブファージクローンの中で、1個のクロ
ーン(λL28-8と命名)は、ひきつづくスクリーニング
操作の中で、プローブDNAと再現的に結合することが分
った。
2.形質転換大陽菌におけるタンパク質の生産及び精製 大腸菌Y1089をλL28-8でトランスフェクトすることに
より、溶原性バクテリアクローンを調製した。λL28-8
を宿す溶原体一晩培養物を400mlL培地中1%濃度となる
よう接種した。この細菌を、OD600値が1.0となるまで31
℃で増殖した。その後、温度を20分間42℃にシフトし
た。それからIPTGを10mMとなるように加え、38℃でさら
に20分間インキュベートした後この培養物を迅速にペレ
ット化してから、20mMへペス(pH7.9)、0.2mM EDTA、
0.5mMスペルミジン、0.15mMスペルミン、0.1mM DTT、10
%グリセロール、0.5mMフェニルメチオニルスルホニル
フルオライド(PMSF)、1μg/mlペプスタチンA、1μ
g/mlロイペプチン、500μML-I−トシルアミド−2−フ
ェニレンクロロメチルベンズアミジン、10mMモリプデン
酸ナトリウム、2mMピロリン酸ナトリウム及び2mMオルト
バナデン酸ナトリウムを含む溶菌バッファ10ml中に懸濁
した。この細胞サスペンジョンに、3回凍結−融解操作
を行ない、つづいて、ベックマン50Tiローターを用い、
4℃、30,000rpmで1時間の遠心を行った。上清は、直
接ゲル遅延検定法(以下参照)に用いるか、又はさらに
精製した。
精製は以下のように行った。
約4mlの上清をベッド体積2mlの、溶菌バッファで平衡
化したポリ(di-C);ポリ(di-C)カラムにかけた。溶
出物質(4ml)を、バッファZ(25mMヘペス、pH7.8、1
2.5mM MgCl2、1mM DTT、20%グリセロール、0.1%NP-4
0、0.5mM PMSF)で平衡化したベッド体積2mlのDE52(ワ
ットマン製)カラムにかけた。DNA結合活性成分は、0.1
mM KClを含むバッファZで溶出した。さらにこの溶出物
(約4ml)をコンセントリコン−10(アミコン製)を用
いて濃縮した。最終的タンパク質濃度は28mg/mlであっ
た。
3.クローンλL28-8のタンパク質産物の特性 (i)ゲル遅延検定法 λL28-8を宿す溶原性細菌クローンを、大腸菌Y1089の
トランスフェクションにより調製し、ハイン(Huynh)
等の操作を用い、高レベルのクローン化cDNA発現を誘導
した。コントロールとして、cDNA挿入物を欠くファージ
(λ6と命名)を用い、同様の方法で溶原性クローンの
調製及び処理を行った。
各々3μgのタンパク質を含む抽出物を溶原体の誘導
培養物(λL28-8a、λL28-8b及びλ6a及びλ6bと命名し
た4個の調製物)から調製した。
また核抽出物(3μgタンパク質)をマウスL929細胞
から調製した。
この抽出物を、先に示した、比活性8000cpm/f moleを
有するラベル化C1オリゴマープローブ1f moleとインキ
ュベートした。
このインキュベーション物に種々の濃度の競合DNAを
加える競合検定法を、各抽出物について行った。
この検定結果を第1図に示す。各レーンは以下に示す
ものに対応する。
レーン 抽 出 物 1 なし 2 λ6a 3 λ6b 4 λ6bと1000倍モル過剰の未ラ ベルC1オリゴマー 5 λ6bと1000倍モル過剰の未ラ ベルC5Aオリゴマー 6 λL28-8a 7 λL28-8b 8 λL28-8bと1000倍モル過 剰の未ラベルC1オリゴマー 9 λL28-8bと1000倍モル過 剰の未ラベルC5Aオリゴマー 10 L929細胞 11 L929細胞と1000倍モル過剰 の未ラベルClオリゴマー 12 L929細胞と1000倍モル過剰 の未ラベルCA5オゴマー *C5Aオリゴマーはフジタ(Fujita)等、1985で説明
されており、GAAAの6回反復配列である。
第1図から、結合プローブは、レーン6,7,9,10及び12
に検出されていることは明白である。
第1図に示されているように、λL28-8溶原体からの
タンパク質抽出物は、シフトしたバンドを与えている
(レーン6及び7)。この出現は過剰の未ラベルC1オリ
ゴマーDNAで阻害されたが、同量のC5Aオリゴマーでは阻
害されない(レーン8及び9)。
λL28-8由来のタンパク質とは対照的に、誘導された
λ6由来の溶原体から調製したものはこのようなシフト
バンドを与えない(レーン2−5)。シフトバンドはマ
ウスL929細胞由来の天然のIRF-1のバンドと非常に類似
していると見ることができる(レーン10及び12)。2組
のシフトバンドに存在する差異は、プローブDNAに結合
するタンパク質の量が異なる結果であると考えられる。
さらに、このシフトバンドはλL28-8でトランスフェ
クトしたIPTG誘導Yl089細胞由来のタンパク質について
のみ検出可能であることが分った。
(ii)DNaseフットプリンティング分析 フットプリンティング分析は、IFN−β遺伝子上流領
域をコードするDNAに対する、λL28-8cDNAによりコード
されるタンパク質の結合性をテストすることで行った。
λL28-8cDNAにコードされるタンパク質を誘導溶原体
から抽出し、先に述べたカラムクロマトグラフィーによ
り部分的に精製し、IFN−β遺伝子上流領域を含むDNAに
対する結合性をテストした。
プローブDNAはp-125cat(野生型のIFN一β遺伝子を含
む)及びp-125DPcat(IFN−β遺伝子変異体を含む)か
ら単離したSal I-Hind IIIフラグメントとして調製し
た。プラスミドp-125catは、pSE-125(フジタ(Fujit
a)等、セル(Cell)、41、489-496、1985)由来のBamH
I(−125)−TagI(十19)フラグメントを用いること以
外p-105cat(フジタ(Fujita)等、1987)と同様に構築
した。IFN一β制御要素内に点突然変異を含むプラスミ
ドp-125DPcatは、ハタケヤマ(Hatakeyama)等、(プロ
シーディング・イン・ナショナル、アカデミー・オブ・
サイエンス(Proc.Natl.Acad.Sci.)USA,83,9650-965
4、1986)により報告されているように、p-125catの合
成オリゴヌクレオチド指定突然変異誘発により得た。両
DNAはT4キナーゼを用い(γ一32P〕ATPにより、そのHin
d III部位をラベル化した。
プローブDNA4f mole(比活性3,000cpm/f mole)を25m
Mトリス−HCl、pH7.9、6.25mM MgCl2,50mM KCl,1mM EDT
A,0.5mM DTT、10%グリセリン、2%ポリビニルアルコ
ールを含む20μlの反応混合物中、精製タンパク質280
μgの有無の条件下でインキュベートした。
この検定においては、5×10-4ユニットのDNase I
(ワーシントン製)を添加し、25℃で1分間インキュベ
ートした。
第2図は以下に示す操作を行って得られたサンプル由
来のDNAフラグメントのオートラジオグラムを示す。第
2図の左側は、野生型IFN−βプローブのDNA配列の一部
であり、また第2図の右側は変異体IFN−βプローブのD
NA配列の一部である。
1.野生型IFN−βプローブをA+G反応で切断した(メ
ソッズ・イン・エンザイモロジー(Methods in Enzymol
ogy)65,499-560参照)。結果をレーン1に示す。
2.野生型IFN−βプローブを保護なしにDNase Iで部分消
化した。結果をレーン2に示す。
3.野生型IFN−βプローブをタンパク質と反応させた後D
Nase Iで消化した。結果をレーン3に示す。
4.野生型IFN−βプローブを、1000倍モル過剰の未ラベ
ルC1オリゴマーの存在下でタンパク質と反応させた後、
DNase Iで消化した。結果をレーン4に示す。
5.変異体IFN−βプローブをタンパク質と反応させた
後、DNase Iで消化した。結果をレーン5に示す。
6.変異体IFN−βプローブをA+G反応で切断した。結
果をレーン6に示す。
第2図において、レーン3及びレーン5から明らかで
あるように保護領域は、各々オートラジオグラムの左及
び右に示されている配列上に表われている。へキサマー
モチープを枠で囲んだ。
第2図の結果から、保護領域は−100〜−64のヌクレ
オチドに相当し、この領域がL929細胞由来のIRF-1によ
り保護されることが分る。この保護は、過剰の未ラベル
C1オリゴマーの使用により阻止される(レーン4)。ま
たより低いタンパク質濃度では、選択的保護が、AAGTGA
モチーフを含む領域(−80〜−70)に起こることが示さ
れている。
これらの結果は、このタンパク質がAAGTGAモチーフを
含む領域により高い親和性を有し、かつ、その周囲の領
域にはより低い親和性を持つことを示している。
変異体IFN−β遺伝子セグメントは、部位−106、−10
0、−73及び−67にT−G突然変異をもっている。同様
の検定条件のレーン5及び2の比較により、この組換え
タンパク質により提供される保護は、非変異領域に限定
されるようである(レーン2)。この観察は、これら変
異体の導入がL929細胞におけるNDVによる転写誘導の著
しい減少(20倍)を招き、かつ、変異体IFN遺伝子に対
するIRF-1のインビトロにおける結合が非変異領域のみ
に顕著であるという観察と一致している。
さらに、C1オリゴマーの使用は、このタンパク質がこ
のオリゴマー配列を含む領域を特異的に保護することを
明らかにした。この保濃は、L929細胞由来の本来のIRF-
1によって提供されるものと一致した。
3.DNA競合検定 この検定は、既知の転写制御DNA配列を含む種々のDNA
配列に対する、この組換えタンパク質の親和性をテスト
するために行った。その提作を以下に示す。
p-125cat(フジタ(Fujita)等、1987)から、IFN−
βプローブのHind III-Sal Iフラグメントを単離した。
このフラグメントは、+19〜−125のヒトIFN−β遺伝子
配列を含んでいる。このDNAを、クレノーフラグメント
を用いた〔α−32p〕dCTPによる両端の充填により3′
端ラベルした。
プローブDNAの比活性は8000cpm/f moleであった。
先に述べた条件下で、ゲル遅延検定を行った。
競合検定において、そのDNAを、第3図に示した結合
混合物中、種々の濃度の競合DNAの存在下でそのタンパ
ク質は反応させた。
複合体形成度は、オートラジオグラムの濃度解析によ
り定量した。競合DNA非存在下での複合体形成を100%と
した。
競合DNAの構造を以下に示す。
a)AP-1:以下の配列を有する合成DNA b)TNF:TNF−α第1イントロンの+1162〜+2116に渡
る37bpのフラグメント(ネドウィン(Nedwin)等、198
5)。
c)マウスH2-Dd:コーバー(Korber)等(1988)によ
り報告されているIRS要素(−159〜−123)に当る37bp
の合成DNA。
d)ヒトIFN−α:ウイルス応答要素に対応する4bbpの
合成DNA。ライアルス(Ryals)等(1985)参照。
e)へキサマー配列C1、C2、C3、C4及びC5A。
C1及びC5Aの配列は先に述べた。C2、C3及びC4の配列
は、セル(cell)、49、352-367(1987)に公表されて
いる。それらは各々 で表わされる。
f)+19〜−66のIFN−β遺伝子配列。
第3図において、左側のパネルは、反復へキサマーを
競合者として用いたときに得られた結果を示している。
中央のパネルはヒトのIFN遺伝子セグメントを競合者と
して使用したときの結果を示しており、右側のパネル
は、パネル中に示した種々のDNAセグメントを用いたと
きの結果を示している。
第3図の結果から、シフトバンドの出現は、C1、C2、
C3、C4の効率順でへキサマー配列と競合しているが、C5
Aとは有意に競合しなかったことが分る。
また、ヒトIFN−α1又はマウスH-2Dd遺伝子の制御要
素に渡る合成DNAセグメントは、競合活性を示すことが
観察された。このことは、H-2Dd遺伝子のDNAセグメント
が、細胞がIFNに応答するとき、促進因子として械能す
るいわゆるIFN−応答配列を含むことから特に興味深い
(スジタ(Sugita)等、1987;イスラエル(Israel)
等、1986;コーバー(Korber)等、1988)。
事実、IFN−β遺伝子にみられるものと同様又は同一
の配列モチーフが、核因子が特異的に結合すると考えら
れるIFN誘導性遺伝子の多数のプロモーター中に見い出
される(コーバー(Korber)等、1988、レリー(Lery)
等、1988)。
第3図に示される結果は、L929細胞に由来する天然の
タンパク質を用いたときと同様の条件下でこの検定を再
現したとき得られる結果と非常によく似ている。
(マウスIRF-IをコードするcDNAの構造) クローン化したDNAのDNA配列は、ダイデオキシ法(シ
ークエナーゼ、コナイテッドステートバイオケミカルス
製)又は、標準マキサム・ギルバート法(マキサム(Ma
xam)及びギルバート(Gilbert)、1980)により決定し
た。
大腸菌Yl089におけるλL28-8挿入物を以下のように単
離した。そのファージDNAを標準操作で調製し、EcoRIで
消化後、このファージDNAから切り出したcDNAを単離し
てから、ダイデオキシ法(シークエナーゼ;ユナイテッ
ドステートバイオケミカル社製)で配列決定した。λL2
8-8中のcDNA挿入物は1.8kb長であることが分った。その
ヌクレオチド配列分析によりβ−ガラクトシダーゼ遺伝
子と相を同じくした大きい読み枠配列が明らかになっ
た。
より大きいcDNA挿入物を含むクローンをスクリーニン
グするため、二本鎖cDNAをL929細胞由来のポリ(A)+R
NAで合成し、アルフォ(Aruffo)及びシード(seed)
(プロシーディング・イン・ナショナル・アカデミー・
オブ・サイエンス(proc,Natl,Acad,Sci)USA、84、857
3、1987)及びシード(seed)(ネイチャー(Natur
e)、329、840-842、1987)の公表されている操作に従
ってベクターCDM8中にクローニングした。
この組換えプラスミドを大腸菌MClO61/p3株に導入し
(アルフォ(Aruffo)及びシード(seed)の提作に従が
う、上述)、cDNAのクローンを、DNA-DNAハイブリダイ
ゼーションのための低イオン強度条件下でλL28-8由来
の(32Pラベル化)cDNAプローブでスクリーニングして
(カシマ(Kashima)等、ネイチャー(Nature)、313
402-404、1985)、次の実験のためのクローンpIRF-Lを
選択した。
pIRF-Lの目的とするcDNA挿入物は、Hind III及びxba
Iによる消化で入手し、先に示した方法で配列決定し
た。この配列を一般式IV及び第4図に示す。
λL28-8由来のcDNA配列は、1個のA残基がヌクレオ
チド1773及び1781の間で欠失していること以外、重複領
域に同一配列を含んでいることが分った。
λL28-8由来のcDNAの5′及び3′末端を、第4図中
に矢印で示した。おそらくmRNAの不安定性に関するATTT
ATTTA及びATTTA配列を枠で囲んだ。
第4A図から明白なように、pIRF-L由来のマウスcDNA
は、λL28-8cDNAのcDNAより、5′及び3′末端で各々1
98bp及び20bp長かった。
この遺伝子のプロモーター領域を含むゲノムDNA配列
の分析は、pIRF-LのcDNAは、主要CAP部位から約30bpを
欠失していることが明らかになった。以下及び一般式V
及び第7図参照。
第1のATGコドンの直ぐ上流の配列、GGACCATGCは、翻
訳開始部位のコザック(Kozac)のコンセンサス配列 とよく一致している。
同相のATC配列は、上述のATG配列の上流配列中には見
い出されず、このことは、事実それがIRF-I mRNAに対す
る開始コドンであることを確認した。
先に述べたように、3′側非コード領域以外、重複領
域内のλL28-8及びpIRF-LのcDNAのヌクレオチド配列間
に差がないことが検出された。
従って、マウスIRF-Iは、37.3kDの計算上の分子量を
有する329個のアミノ酸からなることが分った。規範的
なN−グリコシレーション部位はこの配列内には見い出
されない。
タンパク質配列データベース(ナショナル・バイオメ
ディカル・リサーチ・ファンデーション(Natl,Biomed,
Res,Found,)ワシントン,D,C,)及びより最近に企表さ
れた配列の検索によってはその他のタンパク質に対して
有意な相同性は検出されなかった。
カイト(Kyte)及びドゥーリトル(Doolittle)(198
2)に従うハイドロパシープロット解析は、このタンパ
ク質は全体として非常に親水性が高いことを示した(第
4B図)。
マウスIRFの推定される一次配列の洞察により、次の
性質が明らかになった。
アミノ酸(a,a,)140までのアミノ末端側半分は、リ
ジン(Lys)及びアルギニン(Arg)が豊富である。事
実、全Lys及びArg残基39個のうちの31個は、この領域に
存在する。第4B図の下側パネルには、塩基性アミノ酸
(Arg、Lys)(上欄)及び酸性アミノ酸(Asp、Glu)
(下欄)の位置を図的にまとめて示してある。
第4B図に示してあるように、この領域は強い親和性を
示し、特異的DNA配列へのIRF-Iの結合を主として担って
いる領域であると考えられている。
これと関連して、ジンクフィンガーやヘリックス−タ
ーン−ヘリックスモチーフなどの(パボ(Pabo)及びサ
ウア(Sauer)、1984、エバンス(Evans)及びホレンバ
ーグ(Hollenberg)、1988)多くのDNA結合タンパク質
に特徴的なモチーフは、IRF-Iタンパク質には検出され
なかった。
対照的に、この分子の残りの部分(すなわちカルボキ
シル末端半分)は、比較的アスパラギン酸(Asp)、グ
ルタミン酸(Glu)、セリン(Ser)及びスレオニン(Th
r)を多く含んでいる。189個のアミノ酸のうち、33個
(17%)は酸性アミノ酸であり、また36個(19%)はSe
r及びThrである。特に、5個の連続した酸性アミノ酸ク
ラスターが227〜231のアミノ酸内に見られる。Ser及びT
hrに関しては、多くのものがこのクラスターを形成して
いるようである(153-156、190-192、206-208、220-222
のアミノ酸領域、以後S−T領域と呼ぶ)。このS−T
領域は、第4B図の下側パネル中、小さな逆三角形で示し
た。
(ヒトIRF-IをコードするcDNAの構造) マウスIRF-Iに対する操作と同様の操作に従がい、ヒ
トのIRF-I cDNAをクローン化し、かつ配列決定した。
ヒトのcDNAライブラリーを、ヒトT細胞系列ジャーカ
ト(Jarkat)由来のポリ(A)+RNAを用い、cDNAを合成
することにより調製した。二本鎖cDNA合成及びひきつづ
くプラスミドベクターCDM8へのクローニングはアルフォ
(Aruffo)及びシード(Seed)(プロシーディング・イ
ン・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス(Pro
c.Natl.Acad.Sci.)USA、84、8573-8577、1987)及びシ
ード(Seed)(ネイチャー(Nature)、329、840-842、
1987)の操作に従って行った。
この組換えプラスミドを、先に述べたアルフォ(Aruf
fo)及びシード(seed)の操作を用い、大腸菌MCl061/p
3株に導入した。
マウスIRF-I cDNAとクロスハイブリダイズするcDNAの
クローンをDNA-DNAハイブリダイゼーションのための低
イオン強度条件下、プローブとしてλL28-8cDNA(32Pラ
ベル化)を用いてスクリーニングした。使用した条件
は、カシマ(Kashima)等(ネイチャー(Nature)、31
3、402-404、1985)により報告されているものと全く同
じである。
クローンpHIRF31の目的cDNA配列は、このプラスミドD
NAをxho Iで消化し、単離後、上述の方法によって配列
決定した。ヒトIRF-I遺伝子の構造を一般式II及び第8
図に示した。
推定されるマウス及びヒトのIRF-Iの配列を比較のた
め並列して第5図に示した。
ヒトDNAの分析は、このIRF-IがマウスIRF-Iに比べア
ミノ酸4個短かくなっていることを示した。
アミノ酸配列の強い保存性が2つのIRF-I分子間に見
ることができる。特に、アミノ末端側半分の140個のア
ミノ酸のうちの133個(95%)は、同一であると言い得
る。
合せて言うと、上述の観察は、IRF-Iが新しいクラス
のDNA結合タンパク質であることを示している。
また、多くのサイトカイン及びプロトオンコジーンmR
NA中に見られる配列ATTTATTTA及びATTTAは、マウスのIR
F-I cDNAの3′非翻訳領域内に存在し、また、配列ATTT
Aは、同様に、ヒトIRF-I cDNAの相当する領域内に存在
することは特筆すべきである。これらの配列は、遺伝子
の翻訳後の制御において、mRNAに不安定性を与えること
による役割を果していると考えられている(ショウ(sh
aw)及びカメン(Kamen)、1986;カプト(caput)等、1
986)。
プラスミドpIRF-Lを大腸菌MCl061/p3にトランスフェ
クトし、これを、ブタペスト協定に基づき、1988年8月
19日、ファーメンテーション・リサーチ・インスチチュ
ート・エイジェンシー・オブ・インダストリアル・サイ
エンス・アンド・テクノロジー(Fermentation Researc
h Institute Agency of Industrial Science and Techn
ology)(FRI)(日本茨城県筑波市,東一丁目1−3)
に、登録番号FERMBP-2005、大陽菌MCl061/p3(pIRF-L)
として登録した。
同様にプラスミドpIRF31を大腸菌MCl061/p3にトラン
スフェクトし、これを、ブダペスト妨定に基づき、1988
年8月19日、登録番号FERM BP-2006、大陽菌MCl061/p3
(PHIRF-31)として登録した。
IRF遺伝子の制御 1.IRF-I mRNAの発現 IRF-IがIFN−β遇伝子以外の遺伝子の制御配列に対す
る親和性を表わし、かつ種々の細胞における一群の遺伝
子の制御に関係しているという事実から、種々の組織及
び器官由来のマウス細胞におけるIRF-I mRNAの発現試験
を、プローブとしてマウスcDNAを用いて行った。このプ
ローブを調製するため、IRF-I遺伝子のPstIフラグメン
トのセンス鎖を含むM13 mpl0ファージDNA(以下参照)
をテンプレートとして用い、32Pラベル化アンチセンスD
NAを合成し、この産物をEcoRIで消化後、このプローブD
NAをフジタ(Fujita)等の方法に従がい単離した。
全RNAをアルフォ(Aruffo)及びシード(Seed)(198
7)により確立された操作法により単離した。
ついでブロッティング分析を基本的にトーマス(Thom
as)(1980)の方法を用いて行ない、X線フィルムは3
日間露光した結果を第6A図に示す。種々のレーンは、以
下の組織に由来する総細胞RNAを用いて行った実験結果
を示している。
レーン1 脳 レーン2 心臓 レーン3 肝臓 レーン4 肺 レーン5 脾臓(非活性化) レーン6 胸腺 レーン7 腎臓 レーン8 筋肉 レーン9 腸 レーン10 脾臓(非活性化) レーン11 ConA−括性化脾臓 レーン8では1.2μgのRNAを用いた以外は各レーンと
も5μgの総細胞RNAを用いた。
第6A図から、約2.0kbに相当するバンドは本ブロッテ
ィング分析により、ほとんどのRNAサンプルから検出さ
れたことが分る。もっともmRNA発現レベルは低いようで
ある。脾臓由来のリンパ球におけるmRNA発現レベルは、
ConAによる活性化後著しく増加したことは重要である
(レーン11)。
さらに検定するため、先に示されているように(フジ
タ(Fujita)等、1985)NDVを用いてマウスL929細胞を
誘導し、ついでアルフォ(Aruffo)及びシード(See
d)、1987の操作により、感染後3時間目に、細胞質性R
NAを抽出した。
プロブDNAを以下に示す種々の配列から調製し、マル
チプライムラベル化反応により(アマーシャム社)ラベ
ル化した。
(i)λL28-8由来の1.8kb EcoR Iフラグメント(比活
性2×108cpm/μg)。
(ii)マウスIFN−βゲノムクローン由来の0.5kb BamHI
-Bgl IIフラグメント(比活性5×108cpm/μg)及び (iii)ヒトβ−アクチンシュードジーンを含むクロー
ンの2.0kb BamH I-Pvu IIフラグメント(比活性5×108
cpm/μg)。
この結果を第6B図に示す。ブロッティング分析は、ト
ーマス(Thomas)(1980)の操作を用い、先に述べたよ
うに行った。
各レーンは10μgの細胞質性RNAを含んでいる。X腺
フィルムは3時間露光した。濃度分析で、IRF-I mRNAは
NDV感染から9〜12時間後に、約25倍増加したことが分
った。
mRNAの増加は劇的であるが、誘導から9〜12時間後に
ピークに達し、15時間後に元に戻るという一時的なもの
であった。mRNAの蓄積はIFN−β mRNAの蓄積を促進し
た。すなわち第6B図から分るように、IRF-I mRNAの誘導
は、NDV感染から3時間後すでに観測し得るが、一方、I
FN−βmRNAは、両RNAに対し同様のブロッティング条件
下、感染から6時間後に検出された。
(IRF-Iプロモー夕ー) 先に説明したように、IRF-I遺伝子は、ウイルス及び
マイトジェンなどの種々の試剤により転写時に制御され
る。染色体DNAのサウザーンブロット分析は、IRF-I遺伝
子がマウス中でスプライスされ、かつ多重化されないこ
とを示している。
新生マウスDNAを含むλファージライブラリーを、先
に使用した同λL28-8由来のcDNAプローブを用い、IRF-I
プロモーター配列を宿すクローンに関するスクリーニン
グした。4個のポジティブクローンが同定され、その全
てが同ゲノムDNAを含むことが分った。そのうちの1
つ、λg14-2をさらに分析するために使用した。PstIフ
ラグメントをpUC19のPstI部位にサブクローンし、P19IR
FPを構築した。
その後、同DNAをM13mp 10及びM13 mp 11のPstI部位に
クローン化し、それらを配列分析用のDNAを作るのに用
いた。
上記クローン由来のPstIフラグメントのヌクレオチド
配列分析を先に示した方法で行った。メジャー及びマイ
ナCAP部位をSIマッピング分析で同定した。
決定された配列を第7A図に示す。ここから分るよう
に、このDNAの下流配列は、pIRF-L由来のcDNAの下流配
列と完全に一致している。
S1ヌクレアーゼ分析は、IRF-I mRNAに対する2つのCA
P部位の存在を示している。メジャー部位は、マイナー
部位の約20ヌクレオチド下流に存在する。典型的なTATA
ボックス配列は、この遺伝子の上流領域には存在しな
い。CpG配列が異常に多いことから、おそらくこの領域
は“HTFアイランド”(バード(Bird)、1986)を構成
しているのであろう。
このプロモーター領域は2つのGCボックス及び1つの
CAATボックスを含んでいる(第7A図参照)。前者のボッ
クスはSpIと結合し(カドガン(Kadogan)等、1986)、
また後者はCP-1又はCP-2と結合する(チョドシュ(chod
osh)等、1988)。
その後、このプロモーター配列を含むPstIフラグメン
トについて例えば以下の方法におけるウイルス誘導性
等、細胞外シグナルに応答する反応性をテストした。
PstIセグメントの下流にレポーター遺伝子、すなわち
細菌性クロラムフェニコール、アセチルトランスフェラ
ーゼ(CAT)遺伝子を組込んだキメラ遺伝子を構築し
た。これは、p19IRF由来のPstIフラグメント(上述)を
BamH I及びHind IIIで切断し、生成したフラグメントを
pA10cat2のBgl II-Hind IIIメジャーフラグメント(ロ
ーゼンタル(Rosenthal)等、1983)にクローニングす
ることによって行ない、pIRF catを構築した。
さらにいくつかの構築物を以下のように調製した。
メジャーCAP部位から−30〜−35に位置する唯一のHae
III部位を含むp19IRFP由来のBamHI-Hind IIIフラグメ
ントをHae IIIで消化することによりpIRFΔcatを調製し
た(第5A図参照)。生成したHae III-Hind IIIフラグメ
ントをpA10 cat2のBgl II-Hind IIIメジャーフラグメン
トの合成DNA にライゲーションをした。
従って、pIRF cat及びpIRFΔcatは、メジャーCAP部位
から各々−320及び−48までの位置に配列を含んでい
る。
p−125catは、フジタ(Fujita)等(1987)により述
べられているように、ヒトのIFN−β遺伝子のプロモー
ター配列を含んでいる。
pSV2catはゴーマン(Gorman)等(サイエンス(Scien
ce)、221、551-553)により報告されている。
レファレンス遺伝子として、pRSV gptを使いた(ゴー
マン(Gorman)等、上述参照)。
リン酸カルシウム法を用い、マウスL929細胞中に種々
の遺伝子をトランスフェクトした(フジタ(Fujlta)
等、1985)。5×106細胞を、7.5μgのCATレポーター
遺伝子を含むテストプラスミド及び2.5μgのpRSV gpt
でトランスフェクトした。この細胞をNDVで誘導する
か、又は、偽誘導した後、フジタ(Fujita)等(1985)
により報告されている酵素検定法で試験した。
相対的CAT活性を計算するために、pSV2catでトランス
フェクトした偽誘導細胞由来のCAT活性を100%とした。
各CAT活性は、各サンプルのEco gptにより(ムリガン
(mulligan)及びバーグ(Barg)、プロシーディング・
イン・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス(Pr
oc.Natl.Acad.Sci.)USA、78、2072-2076)標準化し
た。CATがバックグランドレベル以下のサンプルについ
ては、b.b.と印した。
その結果を第7B図に示す。
マウスL929へのpIRF catのトランスフェクションは、
低レベルのCAT活性を与えることが分る。このCAT発現レ
ベルはトランスフェクトした細胞をNDVで活性化した時
増加した。実際に、IRF-I遺伝子の300bp上流配列の欠失
(pIRFΔcat)はCAT遺伝子の構成的及び誘導性の発現を
阻害した。このことは、このプロモーター配列が300bp
上流領域内に存在し、かつウイルス誘導性であることを
示している。
(発現プラスミドの構築) 1.クローンλL28-8のファージDNAをEcoRIで消化し、CDN
A挿入物を回収した。そのcDNAのEcoRI部位をT4DNAポリ
メラーゼで平滑化した後、アルフォ(Aruffo)及びシー
ド(Seed)(1987)の方法に従がい、配列 pGATCCATTGTGCTGG及びpCCAGCACAATG で表わされる合成アダプタ−DNAとライゲーションし
た。
5-20%酢酸カリウム密度勾配遠心によりその合成DNA
を除去後(アルフォ(Aruffo)及びシード(seed)(19
87))、両端に結合したアダプターDNAを含むIRF-I cDN
AをBstX I切断CDM8ベクターDNAとライゲーションした
(シード(seed)、B、ネイチャー(Nature)、329、8
40-842、1987)。CMVプロモーターに関し、各々センス
及びアンチセンス配向性のIRF-I cDNAを含むpIRF-S及び
pIRF-Aを単離した。
各プラスミドDNAを、p-55cat又はp55CIBとともにL929
細胞へコトランスフェクトし、ついでそのCAT発現レベ
ルを測定した。
その結果を以下の第1表に示す。
DNAのトランスフェクション効率は、受容細胞の状態
に依存して変化する(この場合、マウスL929細胞)。こ
の効率は実験1に比べ実験2では非常に低かった。それ
ゆえ、CAT発現レベルは実験2において相対的に低かっ
た。
上記表から分るように、有意なCAT活性は、P-55CIB及
びpIRF-Sでトランスフェクトした細胞においてのみ検出
された。それらは、IRF-Iがp-55CIB中のCAT遺伝子の上
流に存在する反復(8回)AAGTGA配列に結合し、それに
より末端のCAT遺伝子の転写を促進することを示してい
る。
さらにこの結果は、CAT発現レベルがNDVでその細胞を
トランスフェクトすることにより増加する(2倍以上)
ことを示し、このことは、ウイルスのような種々の刺激
剤で遺伝子発現をコントロールし得ることを示してい
る。
2.IRF-I DNA結合ドメイン及びイーストGAL4の転換活性
化ドメインからなるタンパク質生産のための発現プラス
ミドを以下のように構築した。
プラスミドpIRF-SをHind III及びpstIで消化し、その
cDNA挿入物を単離した。このcDNAをDra IIIで消化し、
そのHind III-Dra IIIフラグメント(約550bp)を回収
してフラグメントAと命名した。
発現ベクターCDM8をHind III及びXba Iで消化しその
メジャーDNAを単離しフラグメントBと命名した。
イーストのGAL4転写活性化ドメインをコードするDNA
を以下のようにプラスミドpRB968(マ(Ma)及びパシン
(Ptashne))から単離した。
まずpRB968DNAをHind IIIで消化し、その末端をT4DNA
ポリメラーゼにより平滑化した。このDNAに合成xba Iリ
ンカーDNAを付加し、つづいてそのDNAをPvu II及びxba
Iで消化した。
生成したおよそ600bpのPvu II-Xba Iフラグメントを
回収しフラグメントCと命名した。
さらに、以下に示す配列の合成DNAを合成し、 フラグメントDを命名した。
フラグメントA、B、C及びDをライゲーションする
ことにより発現ベクターpIRFGAL4を構築した。コントロ
ールプラスミドとして、フラグメントA、B、C及び以
下の配列; の合成DNAをライゲーションしてプラスミドpIRFΔGAL4
を構築した。
ターミネータートリプレット、TGAが、pIRFΔGAL4中
のIRF-I及びGAL4配列の間に相を同じくして存在するの
で、その発現タンパク質はGAL4活性化ドメインを欠除し
ているはずである。
プラスミドにコードされているキメラ転写因子の機能
性をテストするため、pIRFGAL4及びpIRFΔGAL4を各々、
p-55CIBとともにL929細胞にコトランスフェクトと、そ
のCAT発現をモニターした。この結果を以下の第2表に
示す。
宿主細胞:マウスL929細胞、細胞はNDVによる誘導を行
なわなかった。
これらの結果は、インターロイキン、インターフェロ
ン(α,β及びγ)、プラスミノーゲン活性化因子、エ
リスロポイエチン、顆粒球コロニー活性化因子、インシ
ュリン、ヒト成長ホルモン又はスーパーオキシドジスミ
ューターゼ(又はヒト遺伝子の変異体)をコードする遺
伝子のような目的遺伝子の発現は、IRF-Iで増加し得る
ことを示している。
IFN−α、IFN−β、IFN−γ、IFN−オメガ等のインタ
ーフェロン遺伝子及びt−PA、プロウロキナーゼ又はウ
ロキナーゼ等のプラスミノーゲン活性化因子などの上記
の目的遺伝子は、例えばAAGTGAなどのIRF-Iに対する種
々の長さの認識配列と融合したプロモーターを含めるこ
とによってもより効率的に発現し得る。
例えばその目的遺伝子は本来のIRF-I又はキトラIRF-I
遺伝子と共に、種々の宿主細胞に誘導し得る。例えばAA
GTGA反復数の増加する等、IRF-I認識部位DNAの長さを増
加すること、及び転写因子の発現レベルの増加により、
目的遺伝子の高レベルの発現が達成し得る。
例えばAAGTGA反復配列を、IFN−βプロモーター又はS
V40ウイルス初期プロモーターなどの適当なプロモータ
ーに付加し得る。t-PA又はIFN−β遺伝子などの目的遺
伝子をこれらのプロモーターの下流に結合し得る。すな
わちこのように構築した遺伝子の構造は、 (AAGTGA)x(プロモーター)(t-PA遺伝子などの目的
遺伝子)さらにこのような遺伝子を、例えばCHODXB II
(dhfr株)細胞のような(アーローブ(Urlaub)及びチ
ャシン(chasin)プロシーディング・イン・ナショナル
・アカデミー・オブ・サイエンス(Proc.Natl.Acad.Sc
i.)USA、77、4216-4220、1980)CHO細胞に導入し、こ
れを増殖した。
先に述べたように、理想的には、宿主細胞が内在性の
IRF-I活性を持たないか、又は実質的に持たない細胞か
ら選ばれることが望ましい。好ましくはCMVプロモータ
ーなどの強力なプロモーター又はメタロチオネン遺伝子
プロモーターなどの誘導性プロモーターを有するIRF-I
遺伝子を従来法により種々の宿主細胞に導入し得る。
このIRF遺伝子は目的遺伝子と共に導入し、増殖し得
るが、一方、IRF-I遺伝子及び目的遺伝子を別別に宿主
細胞に導入し得る。
このようにトランスフェクトした細胞においては、IR
F-Iは構成的にも(例えばCMVプロモーターの場合)又は
誘導的にも(例えばメタロチオネンプロモーターの場
合、亜鉛のような二価金属により誘導される)生産され
得る。発現したIRF-IはAAGTGA反復に結合し、そして別
えばt-PA又はIFN遺伝子などの末端目的遺伝子を増加さ
せる。
さらに、このような発現は、第1表から分るように、
NDV誘導のようにウイルスにより増大し得た。このよう
な誘導がIRF-Iの活性を増大させる実験2からも同様の
事が言える。
(一般式IIIのマウスIRF-I cDNAとクロスハイブリダイ
ズするマウスcDNA配列) マウスcDNAライブラリーを先に述べたように調製し
た。cDNAはマウスL929細胞由来のmRNAを用い、標準操作
により合成し、これを標準操作によりλgt IIベクター
に挿入した。生じたλgt IIライブラリーを、スクリー
ニングし、以下のように、上述したマウスIRF-I cDNAと
クロスハイブリダイズする挿入物を有するcDNAを単離し
た。
ファージプラークDNAを含むニトロセルロースフィル
ターを以下に示す段階のインキュベーションを行った。
(1)3×SSC中、65℃、30分間、つづいて (2)デンハート溶液(0.2%ウシ血清アルブミン、0.2
%フィコール、0.2%ポリビニルピロリドン25)を含む
3×SSC中60分間のインキュベーション、つづいて (3)1M NaCl、50mMトリス−HCl(pH8.0)、10mM EDT
A、0.1%SDS、50μg/ml一本鎖キャリヤーDNA(例えばサ
ケ精子DNA)及びデンハート溶液を含む溶液中、65℃、1
2時間のインキュベーションを含むプレハイブリダイゼ
ーションステップ、つづいて、 (4)プローブとして32Pラベル化マウスIRF-I cDNAを
含めること以外は第3段階のインキュベーションを繰り
返す。このcDNAプローブは、λL28-8由来のEcoRI切断挿
入物として調製し、マルチプライムラベリングシステム
により(上述)ラベル化した。このインキュベーション
は65℃で12時間行った。
その後このフィルターを洗浄し、2×SSC溶液で簡単
にすすいだ後、0.1%SDSを含む3×SSC溶液を用い、65
℃で30分間洗浄した。この操作を2回繰返した。
pHH-45と命名したポジティブクローンの1つを選択
し、これがIRFのコード配列の一部のみをカバーするcDN
Aを含むことを明らかにした。
pHH-45中のcDNA挿入物を単離し、“マウスIRF-Iをコ
ードするcDNAの構造”という表題の基、pIRF-Lの調製の
ため、上述のより大きい挿入物を含むクローンのスクリ
ーニングに用いた。
ポジティブクローンと同定されたものの中からpIRF2-
5と命名される1つのクローンを選択し、マウスIRF-Iに
ついて述べた操作を用いて特徴づけた。完全にハイブリ
ダイズするcDNA配列を一般式IVaに示し、対応するIRF
タンパク質のアミノ酸配列を一般式IIIに示す。
プラスミドpIRF2-5を大陽菌MCl061/p3にトランスフェ
クトし、この大腸菌MC1061/p3(pIRF2-5)は1988年、11
月22日にベダペスト協定に基づき登録番号FERMBP-2157
でFRIに登録した。
(ヒトIRF-I cDNA配列とハイブリダイズするイーストゲ
ノム由来のcDNA) イーストのDNAを標準操作で調製し、EcoR Iで消化し
た。この消化DNA5μgを0.8%アガロースゲルで電気泳
動し、標準操作によりDNAブロッティングを行った。
ブロットしたフィルターを以下に示したもの以外はマ
ウスIRF-IとハイブリダイズするマウスDNAを単離した先
の操作と同様に処理した。
ステップ(3)における温度は55℃で行ない、またス
テップ(4)におけるインキュベーションも、55℃で行
なった。また放射性プローブは、pHIRF31のXho I消化で
単離したヒトIRF-I cDNAを、マウスIRF-Iに対して先に
述べた例で示したようにラベル化して用いた。フィルタ
ーは2×SSC中55℃で洗浄した。ポジティブクローン
は、オートラジオグラフィーで同定した(第10図参
照)。
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【図面の簡単な説明】
第1図は種々の溶原性クローンに由来する核抽出物に関
する競合検定法の結果を示す。 第2図は、IFN−βプローブの保護領域決定実験のオー
トラジオグラムを示している。 第3図は、この組換えクンパク質の、種々のDNAに対す
る親和性を試験するため各濃度の競合DNAの存在下で競
合実験を行った結果を示す。 第4A図はpIRF-Lの望ましいcDNA挿入物の配列を示してい
る。 第4B図は、マウスIRF-Iの推定されるアミノ酸配列中の
塩基性及び酸性アミノ酸の位置を図的に示したものであ
る。 第5図は推定されるマウス及びヒトのIRF-Iの配列を比
較のため並列して示してある。 第6A図は種々の器官及び組織由来の総RNAを、プローブ
としてマウスcDNAを用いたブロッティング分析した結果
を示す。 第6B図は、NDV誘導したマウスL929由来の細胞質RNAの、
種々のプローブを用いたブロッティング分析の結果を示
す。 第7A図は、IRF-Iプロモーターを有するクローンのPstI
フラグメントの配列分析で決定された配列を示す。 第7B図はCAT遺伝子を含む各プラスミドを有する細胞をN
DVで誘導したときのCAT活性を示す。 第8図はヒトのIRF-I遺伝子の構造を示す。 第9図はヒトIRF-I cDNAとコハイブリダイズする、イー
スト及びヒトDNAを示すオートラジオグラフを示す。

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式IIIのDNA分子又はその相補配列にストリ
    ンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつインター
    フェロン調節因子−1(IRF-1)の活性を有するタンパ
    ク質をコードするDNA分子。
  2. 【請求項2】IRF-1活性を有するタンパク質をコードす
    るDNA分子であって、一般式: 又は で表されるアミノ酸配列をコードすることを特徴とする
    前記DNA分子。
  3. 【請求項3】DNA分子であって、一般式: で表される構造遺伝子を特徴とするDNA分子又は該DNA分
    子と縮重の関係を有する、IRF-1活性を有するタンパク
    質をコードする変異体。
  4. 【請求項4】DNA分子であって、一般式: で表される構造遺伝子を特徴とするDNA分子又は該DNA分
    子と縮重の関係を有する、IRF-1活性を有するタンパク
    質をコードする変異体。
  5. 【請求項5】DNA分子であって、一般式: 又は で表されるDNA分子又は該DNA分子と縮重の関係を有す
    る、IRF-1活性を有するタンパク質をコードする変異
    体。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項に記載のDNA
    分子並びに以下の一般式: で表される配列中に含まれているプロモーターおよび調
    節配列を含有する組換えDNA分子。
  7. 【請求項7】(a)請求項1〜6のいずれか1項記載の
    DNA分子;及び (b)目的とする医学的活性を有する、該DNA分子配列
    でコードされるIRF−1タンパク質により発現が制御さ
    れる構造遺伝子 を含有し、該構造遺伝子のプロモーターがIRF-1活性分
    子への結合部位を有する組換えDNA分子。
  8. 【請求項8】IRF-1活性分子をコードする遺伝子が構成
    的プロモーター又は誘導性プロモーターの制御下にある
    請求項7記載の組換えDNA分子。
  9. 【請求項9】目的とする医薬的活性を有するタンパク質
    の発現制御配列が多数のAAGTGA反復配列を含むIRF-1結
    合部位を含む請求項7又は8記載の組換えDNA分子。
  10. 【請求項10】目的とする医薬的活性を有するタンパク
    質がサイトカイン又はプラスミノーゲン活性化因子であ
    る請求項7〜9のいずれか1項記載の組換えDNA分子。
  11. 【請求項11】請求項7記載の組換えDNA分子でトラン
    スホームした宿主細胞。
  12. 【請求項12】請求項8〜11のいずれか1項記載の組換
    えDNA分子でトランスホームした宿主細胞。
  13. 【請求項13】IRF-1活性を有するタンパク質をコード
    する配列を含む第一のDNA分子と、該第一のDNA分子によ
    りコードされるIRF-1タンパク質の制御下の、目的とす
    る医薬的活性を有するタンパク質をコードする遺伝子を
    含む別個の第二のDNA分子によりトランスホームした請
    求項12記載の宿主細胞。
  14. 【請求項14】IRF-1活性分子をコードする遺伝子が構
    成的プロモーター又は誘導性プロモーターの制御下にあ
    る請求項13記載の宿主細胞。
  15. 【請求項15】目的とする医薬的活性を有するタンパク
    質の発現制御配列が多数のAAGTGA反復配列を含むIRF-1
    活性タンパク質に対する結合部位を含む請求項13又は14
    記載の宿主細胞。
  16. 【請求項16】細菌細胞又はイースト細胞又は哺乳類細
    胞であるトランスホームした請求項12〜15のいずれか1
    項記載の宿主細胞。
  17. 【請求項17】請求項12〜16のいずれか1項に記載の宿
    主細胞を培養することを含む、目的とする医薬的活性を
    有するタンパク質の製造法。
  18. 【請求項18】宿主細胞にウイルスを感染させる請求項
    17記載の方法。
  19. 【請求項19】式IIIのDNA分子又はその相補配列にスト
    リンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA分子に
    よりコードされ、かつIRF-1の活性を有するタンパク
    質。
  20. 【請求項20】一般式; 又は で表されるアミノ酸配列を有するタンパク質。
  21. 【請求項21】請求項6記載の組換えDNA分子でトラン
    スホームした宿主細胞を培養することを含む、IRF-1活
    性を有するタンパク質の製造法。
  22. 【請求項22】請求項1〜5のいずれか1項記載のDNA
    配列を含有するプラスミド。
  23. 【請求項23】式IIの配列を含有するプラスミドpHIRF3
    1 FERM BP-2006。
  24. 【請求項24】式IVの配列を含有するプラスミドpIRF-L
    FERM PB-2005。
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