JP2903894B2 - 粗紡機における粗糸張力制御装置 - Google Patents

粗紡機における粗糸張力制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粗紡機における粗糸張力
制御装置に係り、特にフロントローラとフライヤトップ
間の粗糸位置を連続的に検出し得る非接触式センサから
の出力信号に基づいてボビンの巻取り速度を変速制御す
る制御部を備えた粗紡機の粗糸適正基準位置の設定方法
に特徴を有する粗紡機における粗糸張力制御装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ボビンリード式の粗紡機においては、フ
ロントローラより一定速度で送り出される粗糸を、所定
速度で回転しているフライヤとそれより高速で回転する
ボビンとの回転速度差により粗糸に撚りを掛けつつボビ
ンに巻取る。ボビンはボビンレールに支承されてボビン
レールとともに昇降動され、ボビンレールの昇降運動の
方向が変わる毎にボビンレールの移動距離が短縮され、
粗糸巻の両端部が円錘形状となるように粗糸の巻取りが
行われる。
【0003】粗糸の巻取りを良好に行うにはフロントロ
ーラとフライヤトップ間の粗糸に適度なたるみがある状
態が必要である。又、巻取り時の粗糸張力に変動がある
と、巻き取られた粗糸の単位長さ当たりの重量が変動し
て糸むらの原因となる。
【0004】粗糸張力を一定に保持するには粗糸の送出
量と巻取り量とがほぼ同一となるように巻取りを行う必
要がある。巻取り開始から終了までボビンの回転速度を
一定に保持した場合は、巻取り粗糸層の増加(粗糸巻径
の増加)に伴い巻取り速度が増大する。従来、巻取時の
粗糸の張力を一定に保持する方法として、一対のコーン
ドラム及びベルトシフタを用いた変速装置により、ボビ
ンの回転速度がボビンに巻取られた粗糸層の増大に伴い
順次低下するように制御していた。ところが、紡出条件
によりボビンに巻取られた粗糸層の数に対する粗糸巻径
の増加の割合が変わるため、紡出条件に対応してコーン
ドラムの形状を変更(コーンドラムを交換)するか、ベ
ルトシフタの移動量を調整可能な補助カムを用いて紡出
条件に対応して変更する(特公昭52−48652号公
報)必要があり、紡出条件の変更毎に前記の面倒な交換
あるいは調整作業が必要であった。
【0005】これらの不都合を解消するため、フロント
ローラとフライヤトップ間に、フロントローラからフラ
イヤトップ間に至る粗糸の位置を検出するセンサを設
け、紡出中の粗糸の位置が予め設定した目標位置となる
ようにコーンドラムに巻掛けられたベルトをシフトさせ
てボビンの回転速度を調節して巻取り張力を制御するよ
うにした装置が提案され(例えば、特開昭62−850
36号公報)、又、実施されている。
【0006】従来前記目標位置の設定は、作業者がフロ
ントローラからフライヤトップ間に至る粗糸の状態を目
視により判断し、粗糸が適正粗糸張力状態にあると判断
した時点で設定ボタンを押す等の操作により行われる。
すなわち、前記操作によりその時のセンサによる粗糸検
出位置が目標位置として制御装置に記憶される。そし
て、制御装置は紡出運転中、この記憶された位置(制御
目標位置)と、センサの出力信号による粗糸位置との比
較を行い、粗糸位置が制御目標位置となるように粗糸巻
取り速度すなわちボビンの回転速度を変更制御するよう
になっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の目標
位置設定方法では粗糸の張力状態が紡出条件に対応した
最適状態であるという客観的な基準がなく、設定者(作
業者)の経験等に基づく判断に委ねられている。従っ
て、経験不足の者には判定が難しいという問題がある。
又、目標位置の設定は定量値ではなく、目視による判定
に基づくため、経験者でも異なる機台間の設定値を一意
的に合わせることが難しい。その結果、同一紡出条件で
も目標位置が機台間でばらつき、粗糸張力がばらつくこ
とにより、最終的には粗糸巻の巻取り粗糸長や粗糸品質
が機台間でばらつくという問題がある。
【0008】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は適正粗糸張力に対応する制御目
標位置の設定を、設定者の主観によらず客観的に設定で
きる粗紡機における粗糸張力制御装置を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め本発明では、フロントローラとフライヤトップ間の粗
糸位置を連続的に検出し得る非接触式センサからの出力
信号に基づいてボビンの巻取り速度を変速制御する制御
部を備えた粗紡機において、前記制御部に適正張力状態
におけるフロントローラからフライヤトップに至る粗糸
の前記センサの検出範囲の基準位置からのずれ量を適正
たるみ量として、少なくとも紡出粗糸重量の変数として
求めるデータベース又は演算式として記憶する記憶手段
と、入力手段により入力された紡出条件と前記記憶手段
に記憶されたデータベース又は演算式とに基づいて当該
紡出条件での適正たるみ量を求める演算手段と、紡出時
に前記センサからの出力信号に基づいて求められる粗糸
位置の前記基準位置からのずれ量が前記適正たるみ量よ
りも小さい場合は巻取り速度を減速し、前記ずれ量が前
記適正たるみ量よりも大きい場合は巻取り速度を増速す
ようにボビンの巻取り速度を変速制御する制御手段と
を有する。
【0010】前記基準位置はフロントローラとフライヤ
トップとを結ぶ直線がセンサの検出範囲と交差する位置
とすることが好ましい。
【0011】
【作用】本発明では、適正張力状態におけるフロントロ
ーラからフライヤトップに至る粗糸の基準位置からのず
れ量を適正たるみ量として、少なくとも紡出粗糸重量の
変数として求めるデータベース又は演算式が記憶手段に
記憶されている。演算手段は入力手段により入力された
紡出条件と前記データベース又は演算式とに基づいて当
該紡出条件での適正たるみ量を求める。そして、その値
が紡出運転時における制御目標値となる。フロントロー
ラとフライヤトップ間の粗糸位置が非接触式センサによ
り連続的に検出される。非接触式センサからの出力信号
が演算手段に入力され、演算手段はその信号に基づいて
粗糸位置の基準位置からのずれ量を演算する。そして、
制御手段はずれ量が前記設定された制御目標値、即ち適
正たるみ量と一致させるべく、前記ずれ量が前記適正た
るみ量よりも小さい場合は巻取り速度を減速し、前記ず
れ量が前記適正たるみ量よりも大きい場合は巻取り速度
を増速するようにボビンの巻取り速度を変速制御する。
【0012】基準位置をフロントローラとフライヤトッ
プとを結ぶ直線がセンサの検出範囲と交差する位置とす
る場合は、フロントローラとフライヤトップ間の粗糸を
緊張状態とし、そのときのセンサによる粗糸検出位置が
基準位置として制御手段に記憶される。
【0013】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面に
従って説明する。粗紡機の駆動系は基本的には本願出願
人が先に提案(特開昭63ー264923号公報)した
ものと同じであるが、ボビンレールの昇降動切替機構が
異なっている。図2に示すように、フロントローラ1は
その回転軸1aの一端と、主モータMにより回転駆動さ
れるドライビングシャフトとの間に配設された歯車列を
介して回転駆動されるようになっている。フライヤ2の
上部には被動歯車3が一体回転可能に嵌着固定されてい
る。前記ドライビングシャフトの回転がベルト伝動機構
を介して伝達される回転軸4の回転により、回転軸4に
嵌着された駆動歯車5を介して被動歯車3がフライヤ2
とともに回転駆動される。一方、ボビンレール6上に装
備されたスピンドル7には被動歯車7aが固着されてい
る。該被動歯車7aと噛合する駆動歯車8が嵌着固定さ
れた回転軸9には、ドライビングシャフトの回転力と、
インバータ10bを介して変速駆動される巻取用モータ
11による回転力とが差動歯車機構12により合成され
て伝達されるようになっている。巻取用モータ11、差
動歯車機構12等により粗糸巻層の増加に対応してボビ
ン回転速度を減少させる巻取速度変速装置が構成されて
いる。
【0014】ボビンレール6にはリフターラック13が
固定されている。リフターラック13と噛合する歯車1
4が嵌着された回転軸15には、駆動軸17の回転が切
替機構18及び歯車列を介して伝達される。駆動軸17
はインバータ10cを介して変速駆動される昇降用モー
タ16により駆動される。切替機構18は中間軸19
と、該中間軸19と前記駆動軸17との間に設けられた
一対の歯車列20,21と、歯車列20,21の回転を
中間軸19に伝達する電磁クラッチ22,23とから構
成されている。そして、電磁クラッチ22,23の励消
磁により回転軸15の回転方向すなわちボビンレール6
の昇降動の方向が変更されるようになっている。回転軸
15の端部にはボビンレール6の上下移動方向を検知す
るセンサとしてのロータリエンコーダ24が接続されて
いる。
【0015】フロントローラ1とフライヤトップ2aと
の間には、フロントローラ1からフライヤトップ2aに
至る粗糸Rの位置を連続的に検出する非接触式のセンサ
25が設けられている。センサ25は特開昭62−85
036号公報に開示された装置と同様に、千鳥状に配設
された多数の赤外線発光ダイオード列からなる発光部
と、それに対向する受光素子の列によって構成される受
光部とを備えている。そして、発光部と受光部との間に
粗糸Rが位置するようになっている。各受光素子は発光
部からの光を受光すると電気信号を出力するようになっ
ている。すなわち、粗糸Rが発光部からの光を遮ること
により、粗糸Rの位置と対応した受光素子が光を受けな
くなり、その受光素子を検出することによって粗糸Rの
位置が求められる。センサ25は粗紡機機台に1個でも
よいが複数個設けてもよい。
【0016】次に前記駆動系を駆動制御するための制御
回路を図3に従って説明する。制御部としての制御装置
26を構成するマイクロコンピュータ27は、演算手段
及び制御手段としての中央処理装置(以下CPUとい
う)28と、制御プログラムを記憶した読出し専用メモ
リ(ROM)よりなる記憶手段としてのプログラムメモ
リ29と、入力装置30により入力された入力データ及
びCPU28における演算処理結果等を一時記憶する読
出し及び書替可能なメモリ(RAM)よりなる作業用メ
モリ31とからなり、CPU28はプログラムメモリ2
9に記憶されたプログラムデータに基づいて動作する。
【0017】紡出粗糸重量、繊維種、フライヤ回転数等
の紡出条件を入力する入力手段としての入力装置30は
制御装置26にキーボードとして一体に組込まれてい
る。前記ロータリエンコーダ24及びセンサ25からの
出力信号は入力インタフェース32を介してCPU28
に入力されるようになっている。又、制御装置26には
設定スイッチSが接続され、設定スイッチSをオンする
とそのときのセンサ25の粗糸検出位置が作業用メモリ
31に記憶されるようになっている。
【0018】又、電磁クラッチ22,23はCPU28
からの信号に基づき、電磁クラッチ励消磁回路33を介
してその励消磁が制御され、ボビンレール6の昇降切換
が行われるようになっている。又、CPU28は出力イ
ンタフェース34、モータ駆動回路35a,35b,3
5c及びインバータ10a,10b,10cを介して主
モータM、巻取用モータ11及び昇降用モータ16を駆
動制御するようになっている。
【0019】プログラムメモリ29には適正張力状態に
おけるフロントローラ1からフライヤトップ2aに至る
粗糸Rのセンサ25の検出範囲の基準位置からのずれ
、即ち適正たるみ量を、紡出粗糸重量(ゲイン)の変
数として求めるデータベースが記憶されている。
【0020】データベースを作成する場合は図4に示す
ように、フロントローラ1とフライヤトップ2aとを結
ぶ直線LをX座標としてセンサ25の位置を表す。そし
て、センサ25の位置を変えるとともに、各位置につい
て紡出粗糸重量が異なる種々の紡出条件において、フロ
ントローラ1とフライヤトップ2a間に適正張力状態で
粗糸Rが張設されたときのセンサ25による粗糸検出位
置の直線Lからの距離(たるみ量)Δxを測定する。た
るみ量Δxはセンサ25の位置Xと紡出粗糸重量gとの
変数になるとともに、図5に示すように、適正張力Tの
関数として表される。そして、プログラムメモリ29に
は図5に示すように、種々のセンサ25の位置及び紡出
粗糸重量の組について、適正張力Tと適正たるみ量Δx
の関係を示すグラフの形でデータベースが記憶されてい
る。適正張力状態におけるたるみ量Δxは実験、あるい
は理論的に求める。
【0021】次に前記のように構成された装置の作用を
説明する。機台の運転に先立ってまずフロントローラ1
とフライヤトップ2a間に図4に鎖線で示すように、粗
糸Rを緊張状態で張設する。そして、設定スイッチSを
オンさせて、この時のセンサ25の遮光位置を作業用メ
モリ31に記憶させる。この粗糸位置が基準位置x0
なる。粗糸Rに代えて線状部材を張設してもよい。
【0022】次に紡出粗糸重量(ゲレン)g、繊維種、
フライヤ回転数NF 等の紡出条件及びセンサ25の位置
が入力装置30により入力される。紡出条件及びセンサ
25の位置が入力されるとCPU28はプログラムメモ
リ29に記憶されたデータベースを基に、当該紡出条件
における適正たるみ量Δxを算出する。例えば、センサ
25の位置がX1 で紡出粗糸重量がg1 であれば、それ
に対応する適正たるみ量Δx1 がΔx1 =FX1,g1(T)
のグラフから求められる。センサ25の位置がX2 で紡
出粗糸重量がg2 であれば、適正たるみ量Δx2 はΔx
2 =FX2,g2(T)のグラフから求められる。又、センサ
25の位置がX3 で紡出粗糸重量がg3であれば、適正
たるみ量Δx3 はΔx3 =FX3,g3(T)のグラフから求
められる。そして、このたるみ量Δxが作業用メモリ3
1に制御目標値として記憶される。
【0023】その後、機台の運転が開始され、主モータ
Mによりフロントローラ1及びフライヤ2がそれぞれ回
転駆動される。又、機台の起動と同時に巻取用モータ1
1及び昇降用モータ16も駆動され、差動歯車機構12
に入力された主モータMの回転力と、巻取用モータ11
の回転力とが差動歯車機構12で合成され、合成された
回転力により回転軸9が駆動されてスピンドル7が回転
駆動される。これによりドラフト装置で延伸された粗糸
Rがフライヤ2により加撚され、フライヤ2より高速で
回転するボビンBに層状に巻取られる。又、昇降用モー
タ16の駆動により、切替機構18、回転軸15等を介
してリフターラック13とともにボビンレール6が昇降
動される。巻取り速度及びボビンレール6の昇降速度は
巻取用モータ11及び昇降用モータ16の回転速度を変
更することにより変更される。
【0024】又、CPU28はロータリエンコーダ24
からの出力信号によりボビンレール6の昇降切替えを検
知し、巻取粗糸層が1層増加する毎に、ボビン回転速度
が所定量減速するようにインバータ10bを介して巻取
用モータ11を駆動制御する。又、昇降用モータ16の
速度も巻取用モータ11の速度に対応して減速制御さ
れ、ボビンレール6の移動速度が巻取り速度に同期して
減速される。
【0025】制御装置26にはセンサ25の出力信号が
常に入力され、CPU28はその信号から粗糸Rの位置
を演算するとともに、基準位置x0 からのずれ量Δxi
を算出する。そして、ずれ量Δxi と適正たるみ量Δx
とを比較して、ずれ量Δxiがたるみ量Δxと一致する
ようにインバータ10bを介して巻取用モータ11を駆
動制御する。すなわち、粗糸Rが図4に矢印Aで示す適
正張力状態の粗糸Rより下方に位置するBの状態のとき
は、巻取用モータ11の駆動速度が速くなるように変速
制御される。又、粗糸Rが適正張力状態の粗糸Rより上
方に位置するCの状態のときは、巻取用モータ11の駆
動速度が遅くなるように変速制御される。
【0026】前記のようにフロントローラ1とフライヤ
トップ2a間の粗糸Rのたるみ量を紡出条件に対応した
適正張力状態となるように制御するための基準位置x0
と、適正たるみ量Δxとが定量的に設定される。その結
果、同一機台あるいは異なる機台に設けられたセンサ2
5間の設定値のばらつきがなくなる。
【0027】機台の運転に先立って紡出条件とともにセ
ンサ25の位置を入力装置30により入力したが、セン
サ25は一般には所定位置に固定されるため、センサ2
5の位置は予め作業用メモリ31に記憶させておいても
よい。
【0028】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、例えば、適正たるみ量Δxを設定するため
のデータベースとして、紡出粗糸重量だけでなく、繊維
品種も変数として加えた関数としたり、グラフのような
データベースに代えて演算式を用いて紡出粗糸重量から
適正たるみ量Δxを演算するようにしてもよい。
【0029】又、適正張力状態におけるフロントローラ
1とフライヤトップ2a間に至る粗糸Rのセンサ25の
検出範囲の基準位置からのずれ量Δxi を求めるための
基準位置として、フロントローラ1とフライヤトップ2
aとを結ぶ直線Lがセンサ25と交差する位置に代えて
所定の曲線がセンサ25と交差する位置を採用してもよ
い。すなわち、フロントローラ1とフライヤトップ2a
間の距離より長い所定長の粗糸又は線状部材をフロント
ローラ1とフライヤトップ2a間にたるんだ状態で張り
渡し、そのときのセンサ25の検出位置を基準位置とし
てもよい。
【0030】又、巻取り速度を変速する構成として、特
開昭62−85036号公報に開示された装置のよう
に、コーンドラムを使用するとともにベルトシフタと連
動するロングラックを駆動する歯車系をモータで駆動す
る構成としたり、粗紡機の駆動系として、差動歯車機構
12を設けることなく各駆動系を全て独立してモータで
駆動する構成としてもよい。
【0031】又、適正たるみ量のデータをプログラムメ
モリ29に予め入力しておかずに、作業用メモリ31に
後から入力可能としてもよい。
【0032】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、粗
糸のたるみ量を適正粗糸張力状態の設定値に調整するた
めの基準位置の設定を、設定者の主観によらず客観的に
設定できるとともに、基準位置からの適正なたるみ量を
定量値として自動的に算出できるため、同じ機台に設け
られた複数のセンサ間あるいは異なる機台間における適
正張力のばらつきがなくなる。従って、紡出中の粗糸張
力が確実に所定の値に調整され、粗紡機から得られる粗
糸巻の品質が機台間でばらつくことがなくなり、高品質
の粗糸が生産できる。
【0033】又、請求項2に記載の発明によれば、基準
位置の設定を容易にしかも精度良くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】張力調整手順を示すフローチャートである。
【図2】粗紡機の駆動系の概略図である。
【図3】制御装置の電気的構成を示すブロック図であ
る。
【図4】フロントローラとフライヤトップ間の粗糸の状
態を示す側面図である。
【図5】適正たるみ量と粗糸張力との関係を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1…フロントローラ、2a…フライヤトップ、25…セ
ンサ、26…制御部としての制御装置、28…演算手段
及び制御手段としてのCPU、29…記憶手段としての
プログラムメモリ、30…入力手段としての入力装置、
R…粗糸、S…設定スイッチ、Δx…適正たるみ量。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロントローラとフライヤトップ間の粗
    糸位置を連続的に検出し得る非接触式センサからの出力
    信号に基づいてボビンの巻取り速度を変速制御する制御
    部を備えた粗紡機において、 前記制御部に適正張力状態におけるフロントローラから
    フライヤトップに至る粗糸の前記センサの検出範囲の基
    準位置からのずれ量を適正たるみ量として、少なくとも
    紡出粗糸重量の変数として求めるデータベース又は演算
    式として記憶する記憶手段と、入力手段により入力され
    た紡出条件と前記記憶手段に記憶されたデータベース又
    は演算式とに基づいて当該紡出条件での適正たるみ量
    求める演算手段と、紡出時に前記センサからの出力信号
    に基づいて求められる粗糸位置の前記基準位置からのず
    れ量が前記適正たるみ量よりも小さい場合は巻取り速度
    を減速し、前記ずれ量が前記適正たるみ量よりも大きい
    場合は巻取り速度を増速するようにボビンの巻取り速度
    を変速制御する制御手段とを有する粗紡機における粗糸
    張力制御装置。
  2. 【請求項2】 前記基準位置をフロントローラとフライ
    ヤトップとを結ぶ直線がセンサの検出範囲と交差する位
    置とする請求項1に記載の粗紡機における粗糸張力制御
    装置。
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