JP2901683B2 - 有機汚泥脱水剤 - Google Patents

有機汚泥脱水剤

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JP2901683B2 JP2037369A JP3736990A JP2901683B2 JP 2901683 B2 JP2901683 B2 JP 2901683B2 JP 2037369 A JP2037369 A JP 2037369A JP 3736990 A JP3736990 A JP 3736990A JP 2901683 B2 JP2901683 B2 JP 2901683B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規な両性高分子電解質からなる有機汚泥脱
水剤に関するものである。
[従来の技術] 従来より、各種産業廃水および下水し尿処理等におい
て、凝集沈澱汚泥や余剰汚泥が生じる。これらの汚泥の
脱水剤として近年、有機高分子凝集剤が使用されるより
になってきた。汚泥の凝集脱水方法としては、たとえば
カチオン性有機高分子凝集剤を単独添加する方法、カチ
オン性有機高分子凝集剤とアニオン性有機高分子凝集剤
とを同時に添加する方法等が知られている。
しかしながら、カチオン性有機高分子凝集剤を単独使
用する方法では処理効果が十分でなく、ケーキ含有率、
過速度などに満足する結果が得られていない。
また、カチオン性有機高分子凝集剤およびアニオン性
有機高分子凝集剤を併用する場合には、ケーキ含有率、
過速度などに改善される場合があるものの、凝集剤の
溶解槽、凝集剤反応槽などを複数個必要とし、設備費用
が高価となったり、添加量が大量になり薬品費用が高価
になったりする。
近年、特公昭60−43800や特開昭58−216706等にみら
れるように、一液にてカチオン性有機高分子凝集剤とカ
チオン性有機高分子凝集剤を溶解溶液のpHを制御して使
用する方法の場合は、使用できるカチオン性有機高分子
凝集剤が限定される。また特開昭62−205112に開示され
ているように第三級アミンや第四級塩を含有する単量体
をカチオン成分とする両性有機高分子凝集剤の場合はそ
の組成のバランスに限界がある。
[発明が解決しようとする問題点] カチオン性およびアニオン性の両性を含む有機高分子
凝集剤を有機汚泥脱水剤として使用する場合、カチオン
性またはアニオン性の凝集剤を単独で使用する場合に比
較して、脱水ケーキの含水率が低下することは特公昭60
−43800、特開昭58−216706および特開昭2−205112に
開示されているがその使用に限界がある。
また、第三級アミンを含有する単量体をカチオン性成
分とする両性有機高分子凝集剤の場合は、その組成のバ
ランスに限界があるため、カチオン当量体、アニオン当
量値およびカチオン/アニオン当量比に自ら限界があ
り、凝集性能および脱水性能を兼ね備えた両性有機汚泥
脱水剤は見いだされていない。
本発明者等はカチオン性成分としてアミノアルキル基
を用い、カチオン性成分、アニオン性成分および中性成
分の組成の組成の検討および製造された両性有機汚泥脱
水剤の諸特性を詳細に検討した結果、従来性能が不十分
であったり、高価なモノマーを用いずに両性有機汚泥脱
水剤が得られることを見い出し本発明を完成した。
[問題点を解決するための手段] 本発明は一般式(1) [式中、n=1〜5の整数で、しかもnの平均値は2以
上を示し、a,b,cの比率は、 a+b+c=1またはa+b=1である。
R1,R2,R3およびR4はそれぞれ水素原子またはアルキル
基を示す。
R5は水素原子またはアルキル基またはω−ヒドロキシ基
で置換されたアルキル基を示す。
HYは一塩基酸を示す。
Zは一般式(2) -CONR6R7 …(2) (式中、R6およびR7はそれぞれ水素原子またはアルキル
基を示す。) で示されるアミド基、または、 一般式(3) (式中、R8およびR9はそれぞれ水素原子またはアルキル
基を示す。) で示されるヒドロキシアルキル基、または、 −CN …(4) で示されるニトリル基を示す。] の組成からなるカチオン当量値(Cv)が0.8〜7.0meq/
g、アニオン当量値(Av)が0.1〜4.0meq/g、Cv/Avの比
が1.0〜25.0の範囲にある両性高分子電解質を含むこと
を特徴とする有機汚泥脱水剤。または、 アクリル酸、メタクリル酸から選ばれる一種以上のア
ニオン性単量体(I)を水中にて重合し、又はノニオン
性単量体(II)と共重合し、得られたビニル系カルボン
酸重合体(III)に、アニオン性単量体(I)とのモル
比が1.2モル/モル以上になるようにアルキレンイミン
を反応させ、アミノアルキル化し、ついで一塩基酸で酸
性化して得られたアミノアルキル基及びカルボキル基を
有する両性高分子電解質を含むことを特徴とする有機汚
泥脱水剤に関するものである。
本発明のアニオン性単量体(I)としてはアクリル
酸、メタクリル酸が好ましい。ノニオン性単腸体(II)
は、酸解離特性を考慮して選ばれたものである。アクリ
ル酸及びメタクリル酸の25℃における酸解離指数はそれ
ぞれ4.3及び4.7であり、アクリル酸またはその塩はpH4.
3以下の水中にて、またメタクル酸またはその塩はpH4.7
以下の水中にてイオンとして存在するものの割合が急激
に減少し、pH3.5以下の水中においてはいずれの単量体
も実質的に非解離状態にある。
一方、酸解離指数の小さいスルホン酸基等を有するア
ニオン性単量体においてはpH2〜3程度の低pH域におい
てもイオン種の存在量が多いので、これらの単量体を使
用しても本発明の優れた効果を得ることができない。
ノニオン性単量体(II)としては、前記の単量体
(I)と共重合可能な任意のノニオン性単量体を用いる
ことができ、たとえば一般式(5)で示されるアミド基
を有するビニル型単量体を用いることができる。
一般式(5)においてR1,R2およびR3は水素またはアル
キル基であり、具体例としてアクリルアミド、メタクリ
ルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチ
ルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、
N,N−ジエチルメタクリルアミド等を挙げることができ
る。
また、一般式(6)で示されるヒドロキシアルキル基
を有するビニル系単量体を用いることもできる。
一般式(6)においてR1,R2およびR3は水素またはアル
キル基であり、具体例としてはヒドロキシエチルアルリ
レート、ヒドロキシエチルメタクリート、ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト等を挙げることができる。その他にアクリロニトリル
等も挙げられる。
なお、ノニオン性単量体(II)は両性高分子脱水剤の
分子量やイオン当量の調節等を目的として使用されるも
のである。通常ビニル系カルボン酸重合体(III)のう
ち50モル%以下が好ましい。
本発明の方法によって製造される両性高分子脱水剤に
おいては、カチオン当量値Cvが0.8〜7.0meq/g、アニオ
ン等量値Avが0.1〜4.0meq/gの範囲にあり、Cv/Avの比が
1.0〜25.0の範囲となるように、ビニル系カルボン酸重
合体(III)の重合時においてアニオン性単量体
(I)、ノニオン性単量体(II)の使用量を決めること
が必要である。
また、アミノアルキル化時においてはビニル系カルボ
ン酸重合体(III)とアルキレンイミンの使用量を決め
ることが必要である。
カチオン当量値Cvが0.8meq/gより小さいと両性として
の特性が現われにくく、汚泥の凝集処理、脱水処理にお
いて脱水性が悪いので好ましくない。また、カチオン当
量値Cvが7.0meq/gより大きいものは両性としての特性が
現われにくい。さらに、アニオン当量値Avが0.1meq/gよ
り小さいと両性としての特性が現れにくく、アニオン当
量値Avが4.0meq/gを越えると水中での溶解性が低下する
傾向があるので好ましくない。
Cv/Av値が1.0より小さくて相対的にアニオン当該値が
大きすぎるとカチオン性基の効果が減殺されるので好ま
しくない。また、Cv/Av値が25を超えるとアニオン性基
の割合が少なすぎるので両性としての充分な作用が期待
できない。
本発明の重合開始時の水溶液中における単量体アニオ
ン性単量体(I)、ノニオン性単量体(II)及びビニル
系カルボン酸重合体(III)の合計量(以下「単量体合
計量」という)の濃度はおよそ10〜80重量%程度である
ことが好ましい。該濃度が10重量%未満であると生産性
が低いため好ましくなく、また、80重量%を越えると重
合熱が多量に発生し系の温度が上昇しすぎるので好まし
くない。
アクリル酸、メタクリル酸から選ばれる一種以上のア
ニオン性単量体(I)を水中にて重合し、又はノニオン
性単量体(II)と共重合し、ビニル系カルボン酸重合体
(III)を製造する際に、必要に応じてレドックス系や
アゾ系等のラジカル重合開始剤を使用することができ
る。レドックス系重合開始剤としては、過硫酸アンモニ
ウム、過硫酸カリウム、過酸化水素、クメンハイドロパ
ーオキサイド等の酸化剤としてホルムアルデヒドナトリ
ウムスルホキシレート、チオグリコール酸、L−アスコ
ルビン酸、ジメチルアミノプロピオニトリル、亜硫酸水
素ナトリウム、β−メルカプトエタノール、2価の鉄塩
等の還元剤との組合せを挙げることができる。またアゾ
系重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、
2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩、
2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,
4′−アゾビス(4−シアノペンタノイックアシッド)
等を挙げることができる。またレドックス系重合開始剤
アゾ系重合開始剤を併用することもできる。
重合開始剤としては、初期温度を10〜40℃程度として
断熱系で重合することもでき、またシート状重合法を採
用し、系外から温度を制御しながら30〜100℃程度の一
定温度条件で重合することもできる。
重合時間は、単量体の濃度や重合温度、あるいは目標
とする重合度等によって変化するおよそ10分間〜10時間
程度であり、より好ましくはおよそ1〜7時間程度であ
る。
アミノアルキル化反応は、ビニル系カルボン酸共重合
体(III)にアルキレンイミンを反応させることによっ
て行なうことができる。
アミノアルキル化反応の温度は約65℃以下で行なうこ
とが良く、好ましくは約35〜55℃である。
該ビニル系カルボン酸重合体(III)の酸基と、アル
キレンイミンとを次の一般反応によって反応させてアミ
ノアルキル化する。たとえば1,2−アルキレンイミンと
の反応は次の一般式によって表わされる。
[この式でR4は水素またはアルキル基であり、R5は水素
またはアルキル基またはω−ヒドロキシ基で置換された
アルキル基である。] ビニル重合体の遊離のカルボン酸基をアミノエステル
基に変換するためのアルキレンイミンは1,2−アルキレ
ンイミン(アジリジン)でありそのうち1,2−プロピレ
ンイミンおよびエチレンイミンはそれらの入手可能性お
よび比較的安価であることのゆえに特に好ましい。所望
ならばn−アルキル置換または非置換の1,3−アルキレ
ンイミン(アゼチジン)もアミノエステル基をあたえる
のに、それらイミンがその化学的反応性および性質が1,
2−ミミンに類似しているから使用できる。これら化合
物の例には2−メチルアジリジン、2−エチルアジリジ
ン、2−n−プロピルアジリジン、2−イソプロピルア
ジリジン、2−n−ブチルアジリジン、2−イソブチル
アジリジン、2−第2ブチルアジリジン、2−(1−メ
チルブチル)アジリジン、2(2(2−メチルブチル)
アジリジン、2−(3−メチルブチル)アジリジン、2
−n−ペンチルアジリジン、2−(1−メチルペンチ
ル)アジリジン、2−(メチルペンチル)アジリジン、
2−(メチルペンチル)アジリジン、2−(4−メチル
ペンチル)アジリジン、2(3−エチルペンチル)アジ
リジン、2−(2−イソプロピルペンチル)アジリジ
ン、2−n−ヘキシルアジリジン、2−n−(ペプチル
アジリジン)2−n−オクチルアジリジン、2,3−ジメ
チルアジリジン、2,3−ジ(2−メチルブチル)アジリ
ジン、2−エチル−3−n−ヘキシルアジリジン、3−
n−オクチル−3−プロピルアジリジン、2−ヒドロキ
シエチルアジリジンおよびそれらの相応するアゼチジン
たとえば2−メチルアゼチジン、2−エチルアゼチジ
ン、2−n−プロピルアゼチジン、2,4−ジメチルアゼ
チジン、2,4−ジオクチルアゼチジンおよび2,3−ジ(2
−メチルブチル)アゼチジンが含まれる。
懸垂アミノアルキル基の酸性化は一塩基酸で行なわ
れ、付加アルキレンイミンに対し50〜100モル%量用い
られ(好ましくは60〜90モル%用いられる)アミノアル
キル化時に一括して又は分割して行なわれる。一塩基酸
としては塩酸、硝酸等の内から選ばれる。
アミノアルキル化の方法は、該ビニル系カルボン酸重
合体(III)にその含有するアニオン性単量体(II)の
モル当量の50mol%のアルキレンイミンを添加し、5分
から60分攪拌する。その後添加したアルキレンイミン相
当分の中和酸を加え5〜60分攪拌を続ける。次に残りの
アルキレンイミンを徐々に添加し5〜60分攪拌し、その
後残りの中和酸を加え5〜60分攪拌し、反応温度は上記
反応中、常に30〜65℃好ましくは35〜55℃に保つことが
必要である。
反応温度が65℃を越えると反応途中にゲル化したり、
生成物が白濁し不溶物が生じる。逆に30℃未満だと反応
時間が無制限に長くなり意味がない。
本発明の製法によって得られる両性高分子脱水剤にお
いては、前記のカチオン当量値、アニオン当量値の他に
分子量も適度にコントロールすることが望ましい。分子
量をビニル系カルボン酸重合体(III)の分子量で表示
すれば、1万〜100万の範囲、より好ましくは10〜80万
となるように各単量体の組成や重合時間等を適宜設定す
ることが望ましい。
以上述べたような条件を採用して水中にて重合及び反
応させることにより、水溶液の両性高分子脱水剤を得る
ことができる。
[作用] 本発明の有機汚泥の脱水剤は有機汚泥に対して従来用
いられているジメチルアミノメタクリレートの四級化物
等のカチオン凝集剤と同様の方法で用いることができ
る。その効果は少量の添加で強固な凝集フロックを形成
し、プレス脱水により著しく汚泥の含水率を低減でき
る。またその効果はプレス脱水処理をすることにより特
に顕著に現われる。プレス脱水機の重力過工程におけ
る過速度が重合体中のカチオン基とアニオン基の相互
作用により著しく早い上に含水率が著しく低下し、布
からの剥離性が極めて良い。脱水された汚泥は粘着性が
少なく含水率が低いので取り扱いやすく、また焼却等の
燃料や費用が著しく低減できる。脱水処理の対象となる
有機汚泥としては下水処理における初沈生汚泥、活性汚
泥処理における余剰汚泥およびこれらの混合物、し尿活
性汚泥処理における余剰汚泥、消化汚泥、各種の有機物
含有排水の活性汚泥により発生する余剰汚泥などが挙げ
られる。
[実施例] 以下実施例により更に具体的に説明するが、本発明は
これらにより何ら限定されるものではない。
(ビニル系カルボン酸重合体(III)の製造) 参考例1〜6 表−1の単量体重量組成比で仕上がりが20重量%にな
るように仕込み、窒素置換後50℃に保ち、過硫酸アンモ
ニウム(APS)と亜硫酸水素ナトリウム(SB)を単量体
に対し各々0.2重量%添加することによって重合させ、
ビニル系カルボン酸重合体(III)を得た。
参考例A 参考例1で合成したビニル系カルボン酸重合体1000g
を仕込み、50℃に昇温し反応中50℃の温度に保持しなが
らエチレンイミンを59.7g滴下し、30分間攪拌した。こ
のとき滴下したエチレンイミンの量は仕込んだビニル系
カルボン酸重合体中のカルボン酸のモル当量の50モル%
相当量であった。ついで滴下したエチレンイミン相当の
61重量%硝酸水溶液143gを加え30分間攪拌した。つぎに
残りのエチレンイミン140.3gを加え30分間攪拌した。つ
いで61重量%硝酸水溶液193gを滴下し、30分間攪拌し両
性高分子電解質を得た。反応条件は表−2に示す通りで
あった。
参考例B〜J 参考例Aにおいて表−2に示す条件で行なう以外は同
様に行なった。反応条件は表−2に示す通りであった。
実施例1〜9 参考例A〜Iで得られた両性高分子脱水剤を用いて、
下水処理場の混合生汚泥(固形分2.2重量%)について
の凝集試験を行ない、その結果を表−3に示した。
比較例1〜3 表−3に記載のDAM(N,N−ジメチルアミノエチルメタ
クリレート)系高分子脱水剤を用いて、下水処理場の混
合生汚泥(固形分2.2重量%)についての凝集試験を行
ない、その結果を表−3に示した。
比較例4 参考例Jで得られた両性高分子脱水剤を用いて、下水
処理場の混合生汚泥(固形分2.2重量%)についての凝
集試験を行ない、その結果を表−3に示した。
比較例5 表−3に記載の両性DAM(N,N−ジメチルアミノエチル
メタクリレート)系高分子脱水剤を用いて、下水処理場
の混合生汚泥(固形分2.2重量%)についての凝集試験
を行ない、その結果を表−3に示した。
[凝集試験] 汚泥150mlを300mlのビーカに入れ、表−3に示す高分
子脱水剤の0.2重量%水溶液を所定量添加した。添加
後、ジャーテスターを用い150rpmで2部間攪拌した。凝
集汚泥を真空過機(リーフテスター)を用い、100メ
ッシュナイロン布で400mmHgで過し、水性の指標
としてのしケーキ平均比抵抗を求めた。真空過後のケ
ーキを10cm角の布2枚に挟み、0.5Kg/cm2で10分間加
圧プレスし、プレス脱水後の含水率を求めた。
汚泥への両性高分子脱水剤の添加量は、有効成分とし
て汚泥スラリーの固形分に対する重量で1.5重量%であ
った。
脱水ケーキの含水率は、プレス脱水後の重量と110℃
×2Hr乾燥後の汚泥固形分の重量から求めた。
ケーキの平均比抵抗αは小さい程、水性が良いこと
を示す。
ケーキの平均比抵抗αは、θ/VとVの関係をプロット
してルースの過定数Kをおよび過定数Cを計算し求
めた。
θ/VとVの関係を方眼紙にプロットし、ルースの過
定数Kをおよび過定数Cを計算し、ケーキの平均比抵
抗αおよび材の抵抗係数を計算した。
定圧過におけるルースの理論式は、 V2+2VC=Kθ K=2・p・qc・A2・k/αμ C=A・km・k/α α=2・p・qc・A2・k/Kμ km=C・α/A・k V :液量 (m3) θ:過時間 (s) K :ルースの過定数 (m3/s) C :ルースの過定数 (m3) p :圧力差 (Kgw/m3) A :過面積 (m2) μ:液粘度 (Kg/m・s) (=0.001Kg/m・sとする。) α:ケーキ比抵抗 (m/Kg) km:材の抵抗係数 (1/m) k :乾燥ケーキ単位質量当りの 液量 (m3/Kg) =0.001−m・s/p・s m :乾燥ケーキに対する湿潤ケーキの質量比 s :汚泥濃度(汚泥に対する固形分の質量比 p :液の密度 (Kg/m3) (=0.001Kg/m3とする。) qc:重力換算係数 (Kg/m/Kgw・s2 なお、表−1に示したビニル系カルボン酸重合体(II
I)の分子量、表−3に示したカチオン当量値、アニオ
ン当量値およびnの平均値は、つぎの方法によって求め
たものである。
(1)カチオン当量値 ビーカに蒸溜水95mlをとり、試料1000ppm溶液を5mlを
加え、1%HClまたは、1%NaOHでpH7.0に調整し約1分
間攪拌し、ついでトルイジンブルー指示薬溶液を2〜3
滴加えN/400PVSK(ポリビニル硫酸カリウム溶液)で滴
加した。滴定速度2ml毎分とし、検水が青から赤紫に変
色し10秒間以上保持する時点を終点とした。
カチオン当量値(Cv)[meq/g]= (サンプル適定量[ml]− ブランク滴定量[ml])×F/2× (試料中の有効成分濃度[ppm]) なお、有効成分は試料の固形分から中和酸を除いた成
分である。
(2)アニオン当量値 ビーカに蒸溜水50mlをとり、試料0.3gを精秤し加え
た。攪拌しつつN/10NaOH溶液て滴定し電導度を読みと
る。いくつかある変曲点のうち最後の変曲点(全ての酸
が中和された点)に相当する滴定量を読む。
アニオン当量値(Av)[meq/g]= 0.1×F× (N/10NaOHの滴定量[ml])− (精秤試料中の仕込中和酸のミリモル数 [meq])/(試料中の有効成分量[g]) (3)nの平均値 nの平均値=Cr/Ar Cr:高分子電解質有効成分中のアルキレンイミンのミリ
モル数[meq/g] Ar:高分子電解質有効成分中のアニオン性単量体(I)
のミリモル数[meq/g] −アニオン当量値[meq/g]
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 中村 敬子 (56)参考文献 特開 昭64−4207(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C02F 11/00 - 11/20 B01D 21/01

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) [式中、n=1〜5の整数で、しかもnの平均値は2以
    上を示し、a,b,cの比率は、 a+b+c=1またはa+b=1である。 R1,R2,R3およびR4はそれぞれ水素原子またはアルキル
    基を示す。 R5は水素原子またはアルキル基またはω−ヒドロキシ基
    で置換されたアルキル基を示す。 HYは一塩基酸を示す。 Zは一般式(2) -CONR6R7 …(2) (式中、R6およびR7はそれぞれ水素原子またはアルキル
    基を示す。) で示されるアミド基、または、 一般式(3) (式中、R8およびR9はそれぞれ水素原子またはアルキル
    基を示す。) で示されるヒドロキシアルキル基、または、 一般式(4) −CN …(4) で示されるニトリル基を示す。] の組成からなる両性高分子電解質を含むことを特徴とす
    る有機汚泥脱水剤。
  2. 【請求項2】両性高分子電解質のカチオン当量値(Cv)
    が0.8〜7.0meq/g、アニオン当量値(Av)が0.1〜4.0meq
    /g、Cv/Avの比が1.0〜25.0の範囲にある請求項1記載の
    有機汚泥脱水剤。
  3. 【請求項3】アクリル酸、メタクリル酸から選ばれる一
    種以上のアニオン性単量体(I)を水中にて重合し、又
    はノニオン性単量体(II)と共重合し、得られたビニル
    系カルボン酸重合体(III)に、アニオン性単量体
    (I)とのモル比が1.2モル/モル以上になるようにア
    ルキレンイミンを反応させ、アミノアルキル化し、つい
    で一塩基酸で酸性化して得られたアミノアルキル基及び
    カルボキシル基を有する両性高分子電解質を含むことを
    特徴とする有機汚泥脱水剤。
JP2037369A 1989-03-02 1990-02-20 有機汚泥脱水剤 Expired - Lifetime JP2901683B2 (ja)

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