JP2901390B2 - アンチロックブレーキ用モジュレータ - Google Patents

アンチロックブレーキ用モジュレータ

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JP2901390B2
JP2901390B2 JP19328191A JP19328191A JP2901390B2 JP 2901390 B2 JP2901390 B2 JP 2901390B2 JP 19328191 A JP19328191 A JP 19328191A JP 19328191 A JP19328191 A JP 19328191A JP 2901390 B2 JP2901390 B2 JP 2901390B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アンチロックブレーキ
用モジュレータに関し、一層詳細には、アンチロック制
御への切り換え時のレスポンスを向上することが可能な
エキスパンダピストンを備えたアンチロックブレーキ用
モジュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】二輪車等の車両の停止並びに減速の手段
であるブレーキ装置には、アンチロック制御機構が搭載
されたものがある。
【0003】例えば、二輪車において、アンチロック制
御機構を備えたディスク式のブレーキ装置は、運転者の
レバー操作、ペダル操作により発生されるブレーキ作動
指令を油圧力に変換するマスタシリンダと、車輪におい
て、ブレーキディスクをキャリパーにより挟持させて制
動力を発生させるキャリパーシリンダと、マスタシリン
ダからキャリパーシリンダへのブレーキ作動指令伝達経
路内に介在して、前記油圧力を調整することによりアン
チロック制御作動を遂行するモジュレータとから構成さ
れている。
【0004】図3に示すように、前記油圧力を調整する
ことによりアンチロック制御作動を実質的に遂行するモ
ジュレータ1は、マスタシリンダと連通する入力油圧室
2と、車輪ブレーキを制動させるキャリパーシリンダに
連通する出力油圧室4と、前記入力油圧室2と出力油圧
室4とを連通並びに遮断するカットバルブ6と、前記出
力油圧室4側に配設されアンチロック制御作動時にカッ
トバルブ6を閉弁すると共に、出力油圧室4の容積を増
大させて油圧力を減少させるエキスパンダピストン8と
を備えている。
【0005】該アンチロック制御機構では、カットバル
ブ6の開閉並びに出力油圧室4の容積変化を遂行するエ
キスパンダピストン8の作動には、駆動源として電動モ
ータ10が用いられている。電動モータ10の駆動力の
変換に際しては、該電動モータ10の駆動軸10aに減
速ギア9を介して接続されるクランク部材12を回動す
ることでエキスパンダピストン8の面部8aにベアリン
グ11を介して当接する偏心部12aが偏位する。これ
によってエキスパンダピストン8が変位してカットバル
ブ6の開閉および出力油圧室4の容積の増減が行われ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ベアリング
11が当接する前記エキスパンダピストン8がクランク
部材12の偏心部12aと当接する第1面部8aは、従
来より一貫して図に示す平面形状のままで好適に使用
され、別異の特別な形状への変更が必要とは認識された
ことがなかった。従って、本発明の目的は、駆動源を備
え、ある一定以上の走行速度で走行する二輪車等の車両
の停止並びに減速の手段であるブレーキ装置において、
アンチロック制御機構が搭載されている場合に、該アン
チロック制御機構のモジュレータのエキスパンダピスト
ンがクランク部材の偏心部の当接する第1面部の形状を
凸状曲面にすることにより、アンチロック制御作動時の
レスポンスをさらに向上することができるアンチロック
ブレーキ用モジュレータを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、本体部と、 前記本体部内に設けられた入
力油圧室と出力油圧室とを連通する連通孔に配置され、
前記入力油圧室側に移動する際に前記連通孔を開放する
一方、前記出力油圧室側に移動する際に前記連通孔を遮
断するカットバルブと、 前記出力油圧室側に進退自在に
配設されて該出力油圧室を構成し、通常制動時に前記入
力油圧室側に移動して一端部により前記カットバルブを
開弁動作させ、アンチロック制動時に前記入力油圧室側
から離間する方向に移動して前記一端部により前記カッ
トバルブを閉弁動作させるとともに、前記出力油圧室の
容量を増大させるエキスパンダピストンと、前記エキス
パンダピストンの他端部に当接するクランク部材と、前
記クランク部材を回動させることで、前記エキスパンダ
ピストンを前記出力油圧室側で進退変位させる駆動源
と、を有し、前記クランク部材は前記駆動源の駆動軸か
ら偏心して揺動する偏心部を備え、前記エキスパンダピ
ストンの他端部先端は、凸状曲面に形成されており、前
記凸状曲面が前記クランク部材の偏心部に当接すること
により、前記クランク部材の回動時、前記偏心部により
該エキスパンダピストンが変位動作することを特徴とす
る。
【0008】
【作用】本発明に係るアンチロックブレーキ用モジュレ
ータでは、図1に示すように、エキスパンダピストン3
8がクランク部材42の偏心部42aと当接する下面部
38aの形状を凸状曲面とする。このことにより、図2
に実線で示されるクランク部材42の偏心部42aが上
死点でエキスパンダピストン38の下面部38aと当接
する第1の当接位置Aから、クランク中心O1 に対して
クランク回転角度がθ1 度となる二点鎖線で示す第2の
当接位置Bまで回動させた時のエキスパンダピストン3
8の移動量S1 は、図に示す第1面部8aが平面形状
からなるエキスパンダピストン8をクランク部材12の
偏心部12aと当接する第1の当接位置Cから、クラン
ク中心O2 に対してクランク回転角度が、前記と同様に
θ1度となる第2の当接位置Dまで回動させた時のエキ
スパンダピストン8の移動量S2 よりも顕著に大となる
(図2、図4参照)
【0009】すなわち、エキスパンダピストン38の下
面部38aの形状を凸状曲面とした本実施例に係るモジ
ュレータ30では、面部8aを平面形状とし、且つその
他の構成を当該モジュレータ30と同一とするモジュレ
ータ1よりも小さなクランク回転角度でエキスパンダピ
ストン38を所定位置、すなわちカットバルブ36が閉
じる位置への移動を完了させる。従って、前記カットバ
ルブ36が閉じる方向への移動に連動して遂行されるカ
ットバルブ36の閉弁による入力油圧室32と出力油圧
室34との連通状態の遮断、出力油圧室34の容積の増
加、さらには、前記出力油圧室34の容積の増加に伴う
ブレーキ制御オイルの体積の増量並びに油圧力の減圧も
モジュレータ1を用いた場合よりも迅速に遂行される。
【0010】また、当該モジュレータ30と、モジュレ
ータ1とのレスポンスを同一に設定した場合、前述の作
用により、該モジュレータ30のクランク部材42の偏
心部42aの下死点と上死点間の移動速度は、モジュレ
ータ1を用いた場合よりも小さく設定することができ
る。
【0011】従って、電動モータ40の駆動力をクラン
ク部材42の回動軸部42bに速度を変換して伝達する
減速ギア41の減速比をモジュレータ1を用いた場合よ
りも大とすることができるので、モータへの負荷を減ず
ることができる。
【0012】
【実施例】次に本発明に係るアンチロックブレーキ用モ
ジュレータについて好適な実施例を挙げ、添付の図面を
参照しながら以下詳細に説明する。
【0013】図1において、参照符号30は、本実施例
に係るモジュレータを示す。該モジレータ30は、基本
的には、本体部31と、電動モータ40と、ポテンショ
メータ50とから構成されている。
【0014】本体部31は、入力ポート44を介して図
示しないマスタシリンダと連通する入力油圧室32と、
出力ポート46を介して車輪ブレーキと連通する出力油
圧室34と、前記入力油圧室32と出力油圧室34とを
連通並びに遮断するカットバルブ36と、該カットバル
ブ36の開閉と前記出力油圧室34の容積の変化を支配
し、上面部38bが該カットバルブ36と当接するエキ
スパンダピストン38と、該エキスパンダピストン38
の下面部38aと当接する偏心部42aと駆動源である
電動モータ40に接続する回動軸部42bとからなるク
ランク部材42を有する。
【0015】前記カットバルブ36は、入力油圧室32
と出力油圧室34とを連通する連通孔部33を囲繞する
ように配設され、フランジ部を有する弁座36aと、連
通孔部33内に遊嵌し前記弁座36aのフランジ部と当
接して前記連通状態を遮断する弁体36bとを有する。
また、該カットバルブ36と対向する入力油圧室32の
壁面に配設されたばね座37と該弁体36bとの間に
は、スプリング部材39が縮設されている。従って、該
弁体36bは、スプリング部材39の弾発力により閉弁
方向に付勢され、常にエキスパンダピストン38の上面
部38bと当接している。
【0016】また、エキスパンダピストン38におい
て、上面部38bの反対側に位置する下面部38aは、
クランク部材42の偏心部42aと当接し、該下面部3
8aは、アンチロック制御作動時のレスポンスを向上さ
せるために凸状曲面に形成されている。
【0017】前記クランク部材42には、偏心部42a
を介してエキスパンダピストン38の反対側にバックア
ップスプリング48が当接している。この結果、通常時
(ABSが働いていないとき)、クランク部材42は、
バックアップスプリング48の弾発力により常に上死点
に配設される。従って、該クランク部材42と当接し、
且つスプリング部材39の弾発力により閉弁方向に付勢
されるカットバルブ36の弁体36bは、常に開状態を
保持することができる。
【0018】該クランク部材42の回動軸部42bに
は、クラッチ手段を兼ねる減速ギア41が配設され、該
減速ギア41により、本体部31の側部に装着された駆
動源である電動モータ40の駆動軸40aとクランク部
材42の回動軸部42bが接続される。従って、電動モ
ータ40により発生する駆動力は、該減速ギア41によ
り好適な回動速度に調整されて伝達され、クランク部材
42の回動軸部42bを回動させ、エキスパンダピスト
ン38を上死点と下死点の間の適当な位置に移動させ
る。
【0019】また、本体部31の反対側には、前記電動
モータ40を挟んでポテンショメータ50が装着されて
いる。該ポテンショメータ50の入力軸50aは、クラ
ンク部材42の端部とピン部材52により連結され同じ
位相で回動する。
【0020】なお、モジュレータ30は、前記ポテンシ
ョメータ50から発せられる位相信号と、車輪のホイー
ルスピードに基づくロック状態検出信号とで制御され
る。
【0021】本発明に係るアンチロックブレーキ用モジ
ュレータ30は、基本的には、以上のように構成される
ものであり、次に当該モジュレータ30の作用および効
果を説明する。
【0022】車輪のロック状態を生じることのない、所
謂、通常のブレーキ制動状態では、クランク部材42の
偏心部42aは、バックアップスプリング48により押
上げられ、上死点に保持されている。
【0023】従って、エキスパンダピストン38を介し
て該クランク部材42と連動するカットバルブ36は、
スプリング部材39の弾発力に抗して弁座36aのフラ
ンジ部を離脱させ、連通孔部33内を押上がり、入力油
圧室32と出力油圧室34とを連通させる。
【0024】この時、運転者のレバー操作、ペダル操作
等で発生し、マスタシリンダにより変換された油圧力
は、入力ポート44、入力油圧室32、連通孔部33、
出力油圧室34、出力ポート46からなるブレーキ伝達
経路を介してキャリパーシリンダに伝達され、通常のブ
レーキ制動を行う。
【0025】なお、当該モジュレータ30内において、
油圧力は、エキスパンダピストン38を押下げるべく作
用するが、該エキスパンダピストン38は、クランク部
材42を介してバックアップスプリング48により上死
点に保持されているために、クランク部材42に減速ギ
ア41を介して接続される駆動軸40aには、該油圧力
による回転トルクが発生せず、不要な負荷が電動モータ
40に付与されることはない。
【0026】一方、車輪に配設された図示しないホイー
ルスピードセンサが、車輪がロック状態に近いことを検
知した場合には、検知信号を電子制御装置に入力し、該
電子制御装置により電動モータ40の駆動軸40aの駆
動が開始される。
【0027】そして、前記駆動軸40aによる駆動力
は、減速ギア41を介してクランク部材42に伝達さ
れ、同時に好適な回動速度に変換されてクランク部材4
2を回動させる。前記クランク部材42の回動に伴って
偏心部42aが上死点での保持状態を離脱すると、エキ
スパンダピストン38を押下げるべく作用する油圧力
は、電動モータ40の駆動軸40aに回転トルクを付与
する。従って、前記クランク部材42の回動が開始され
ると、前記油圧力により該エキスパンダピストン38
は、矢印Xで示されるクランク部材42との当接方向へ
変位し、同時にエキスパンダピストン38の下面部38
aで当接するクランク部材42の偏心部42aが、下死
点方向に偏位する。
【0028】この結果、エキスパンダピストン38の上
面部38bに当接するカットバルブ36の弁体36b
は、スプリング部材39の弾発力により連通孔部33内
を矢印X方向に変位して弁座36aのフランジ部と当接
することにより閉弁状態を得て入力油圧室32と出力油
圧室34との連通状態を遮断する。
【0029】さらには、エキスパンダピストン38の矢
印X方向への変位に伴い上面部38bによって壁面の一
面が画成されている出力油圧室34は、その容積を増
す。このことにより、キャリパーシリンダとの間に存在
するブレーキオイルの油圧力が減少し、該キャリパーシ
リンダに伝達された前記油圧力により制御されるブレー
キ装置では、制動力が低減化される。
【0030】前記の結果、車輪に配設されたホイールス
ピードセンサからの検知信号により、電子制御装置が、
車輪のロック状態を未然に回避したことを検知すると、
該電子制御装置から電動モータ40への電流値が調整さ
れ、駆動軸40aの駆動を停止または逆方向への回動を
行い、好適なブレーキ液圧に制御する。
【0031】以上のようにして、電動モータ40の回動
と停止が繰り返して遂行されることによりブレーキオイ
ルの油圧力が制御され、アンチロック制御が作動するの
で、車輪がロック状態に入ることが未然に回避される。
【0032】また、ポテンショメータ50は、クランク
部材42の回動位置を検知し、これによりエキスパンダ
ピストン38の変位量、すなわち、キャリパーシリンダ
に伝達されるブレーキオイルの油圧力が検知される。従
って、該エキスパンダピストン38の上死点乃至下死点
への変位量を検知して電子制御装置に入力することによ
りアンチロック制御を行うことができる。
【0033】本実施例では、エキスパンダピストン38
がクランク部材42の偏心部42aに当接する下面部3
8aは、凸状曲面に構成されている。このことにより、
エキスパンダピストン38の上死点および下死点への変
位に際しては、図2に示す面部8aの形状を平面形状と
し、且つその他の構成を当該モジュレータ30と同一と
するモジュレータ1よりも小さなクランク回転角度でエ
キスパンダピストン38の所定位置への移動を完了させ
ることができる。
【0034】従って、前記所定位置への移動に連動して
遂行されるカットバルブ36の閉弁による入力油圧室3
2と出力油圧室34との連通状態の遮断、出力油圧室3
4の容積の増加、さらには、前記出力油圧室34の容積
の増加に伴うブレーキ制御オイルの体積の増量並びに油
圧力の減圧も従来技術に係るモジュレータ1を用いた場
合よりも迅速に遂行されるので、アンチロック制御作動
時におけるレスポンスは向上する。
【0035】また、当該モジュレータ30と、モジュレ
ータ1とのレスポンスを同一に設定した場合には、前述
の作用により、該モジュレータ30のクランク部材の偏
心部42aの下死点と上死点間の移動速度は、モジュレ
ータ1を用いた場合よりも小さく設定することができ
る。
【0036】この場合、電動モータ40の駆動力をクラ
ンク部材42の回動軸部42bに速度を変換して伝達す
る減速ギア41の減速比を、モジュレータ1を用いた場
合よりも大とすることができるので、モータへの負荷を
減ずることができる。
【0037】以上のように、エキスパンダピストン38
がクランク部材42の偏心部42aに当接する面部が凸
状曲面である場合と、平面形状である場合では、以下の
式によって示されるクランク回転角度に対するエキスパ
ンダピストン38の移動量の関係並びに液圧によるクラ
ンク回転トルクの関係に差異を生じる。
【0038】当該実施例に係るエキスパンダピストン3
8がクランク部材42の偏心部42aに当接する下面部
38aが凸状曲面から構成されている場合には、エキス
パンダピストン38の移動量は、 SR =(e+R+r)−〔e・cosθ+(R+r)cosα〕 回動トルクは、 TR =AP ・P・cosα・e・sin(α+θ) で表される。
【0039】一方、図4に示すように面部8aの形状を
平面形状とした場合には、エキスパンダピストン38の
移動量は、 SF =e(1−cosθ) 回転トルクは、 TF =AP ・P・e・sinθ で表される。
【0040】因みに、 e:クランク部材の偏心量 θ:クランク部材の回転角度 R:球面の寸法 r:膨張ピストンに接しているクランク部材の半径 AP :膨張ピストンの面積 P:膨張ピストンにかかる油圧 α:sin-1(e・sinθ/R+r) である。
【0041】ところで、以上の2式を用いて、例えば、
e=5mm、R=12mm、r=7mm、AP =1.1
31cm2 、Pを図7に示す液圧特性とする時のクラン
ク回転角に対する膨張ピストン移動量の関係を示すグラ
フを図5に、クランク回転角とクランク回転トルクとの
関係を示すグラフを図6に示す。グラフにおいて、各々
A線は、本実施例に係る下面部38aを凸状曲面に構成
した場合であり、B線は、従来技術で示す面部8aの形
状を平面形状とした場合である。
【0042】エキスパンダピストン38がクランク部材
42の偏心部42aに当接する面部を凸状曲面に構成す
ることにより、同一回転角度に対してピストンの移動量
が増加すると共に、クランク回転トルクも大となってい
ることが、前記図5のグラフ並びに図6のグラフから容
易に諒解される。
【0043】なお、エキスパンダピストン38がクラン
ク部材42の偏心部42aに当接する面部の形状は、凸
状曲面の他に、例えば、図8に示す平面と曲面とを組み
合わせた面部の第3の形状60を用いた場合には、さら
にレスポンスを向上させることが可能となる。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るアンチロッ
クブレーキ用モジュレータでは、該アンチロック制御機
構のエキスパンダピストンがクランク部材の偏心部に当
接する面部の形状を凸状曲面にすることにより、アンチ
ロック制御作動時のレスポンスをさらに向上する効果を
奏する。
【0045】また、駆動源からの駆動力をクランク部材
の回動軸部へ好適な速度に変換して伝達する減速ギアの
減速比を大きく設定することができるので、モータへの
負荷を減ずる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアンチロックブレーキ用モジュレ
ータの縦断面図である。
【図2】本発明に係るアンチロックブレーキ用モジュレ
ータのエキスパンダピストンとクランク部材の動きを示
す概略図である。
【図3】従来技術に係るアンチロックブレーキ用モジュ
レータの縦断面図である。
【図4】従来技術に係るアンチロックブレーキ用モジュ
レータのエキスパンダピストンとクランク部材の動きを
示す概略図である。
【図5】クランク回転角に対する膨張ピストン移動量と
の関係を示すグラフである。
【図6】クランク回転角とクランク回転トルクとの関係
を示すグラフである。
【図7】ピストンの移動量と液圧変化との関係を示すグ
ラフである。
【図8】本発明に係るアンチロックブレーキ用モジュレ
ータの別異の実施例を示す図である。
【符号の説明】
30…モジュレータ 31…本体部 32…入力油圧室 34…出力油圧室 36…カットバルブ 38…エキスパンダピストン 40…電動モータ 42…クランク部材 44…入力ポート 46…出力ポート 48…バックアップスプリング 50…ポテンショメータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60T 8/32 - 8/86

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本体部と、 前記本体部内に設けられた入力油圧室と出力油圧室とを
    連通する連通孔に配置され、前記入力油圧室側に移動す
    る際に前記連通孔を開放する一方、前記出力油圧室側に
    移動する際に前記連通孔を遮断するカットバルブと、 前記出力油圧室側に進退自在に配設されて該出力油圧室
    を構成し、通常制動時に前記入力油圧室側に移動して一
    端部により前記カットバルブを開弁動作させ、アンチロ
    ック制動時に前記入力油圧室側から離間する方向に移動
    して前記一端部により前記カットバルブを閉弁動作させ
    るとともに、前記出力油圧室の容量を増大させるエキス
    パンダピストンと、 前記エキスパンダピストンの他端部に当接するクランク
    部材と、 前記クランク部材を回動させることで、前記エキスパン
    ダピストンを前記出力油圧室側で進退変位させる駆動源
    と、を有し、前記クランク部材は前記駆動源の駆動軸から偏
    心して揺動する偏心部を備え、 前記エキスパンダピストンの他端部先端は、凸状曲面
    形成されており、前記凸状曲面が前記クランク部材の偏
    心部に当接することにより、前記クランク部材の回動
    時、前記偏心部により該エキスパンダピストンが変位動
    作することを特徴とするアンチロックブレーキ用モジュ
    レータ。
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