JP2899630B2 - 自動刺繍ミシンの縫製範囲表示方法 - Google Patents

自動刺繍ミシンの縫製範囲表示方法

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JP2899630B2 JP32385389A JP32385389A JP2899630B2 JP 2899630 B2 JP2899630 B2 JP 2899630B2 JP 32385389 A JP32385389 A JP 32385389A JP 32385389 A JP32385389 A JP 32385389A JP 2899630 B2 JP2899630 B2 JP 2899630B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は自動刺繍ミシンに係り、特に刺繍開始前にお
いて、選択記憶した刺繍模様の加工布上での配置の確認
と取り付けた刺繍枠内におさまっているかどうかの検査
を簡便に行うようにした自動刺繍ミシンの縫製範囲表示
方法に関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) 従来の自動刺繍ミシンでは刺繍開始前において、選択
記憶した刺繍模様の加工布上での配置の確認と取り付け
た刺繍枠内おさまっているかどうかの検査を行うのに、
針を止めたままで模様外形上を枠移動させるいわゆるト
レースアウトライン動作をさせていた。この為刺繍開始
前に所定のトレースアウトライン動作時間を必要とし、
作業能率上問題となっていた。又、模様外形が刺繍枠内
のへりにある場合、刺繍可能かどうかの判断に迷ったり
する場合もあって問題となっていた。又、他の従来例と
して特開昭63−105787にあるように、枠移動限界線と刺
繍模様そのものをCRT等を利用して表示させたものがあ
る所定の表示精度を得るためにはドット数の多い高価な
表示装置が必要であり、又、所定のサイズの枠移動限界
線と刺繍模様を表示するには数秒以上の演算時間を必要
としていた。又、他の従来例として特開昭63−200792や
特開昭63−282354にある模様位置の表示方式の場合、数
値として枠移動限界線から模様外形までの距離を表示し
ていないので、どの程度刺繍開始点を移動すればよいか
すぐ判断できず、適正な位置に設定するまで時間を要し
ていた。
(発明の目的) この発明の目的は刺繍開始前において所定のキー操作
により、針位置から模様外形までの距離表示をして、加
工布上での配置の確認を行い、別のキー操作により、枠
移動限界線から模様外形までの距離表示を行って(模様
外形が枠移動限界線の外にある場合はマイナス表示とな
る)瞬時に判断ができるようにして作業能率の向上をは
かったものである。又、本発明の場合数値としての距離
表示であり、安価な表示装置で十分であり、従来の刺繍
機に若干のプログラムを追加するだけで本発明の機能を
実現できた。
(課題を解決するための手段及び発明の作用) 第1図は本発明の構成制御ブロック図であり、第1図
に基づいて説明する。
本発明は縫目データに基づいて針に対して加工布を保
持した刺繍枠をX方向とY方向に各々相対移動させて、
加工布上に刺繍模様を形成する自動刺繍ミシンにおい
て、複数の刺繍模様の中から選択した刺繍模様の縫目デ
ータを記憶している縫目データ記憶手段のデータを使用
して刺繍縫いをする場合、縫製範囲が枠から出ている場
合、いろいろ問題が多いので選択した模様の縫製範囲で
ある模様外形線を想定し、刺繍開始点を基準にして模様
外形線までの座標値を演算して外形座標値として数値で
表示出来る様に縫製範囲を表示する表示方法である。2
番目の方法として同様な自動刺繍ミシンにおいて、複数
の刺繍模様の中から選択した刺繍模様の縫目データを記
憶している縫目データ記憶手段のデータを使用し模様外
形線までの座標値のデータを演算してその結果と機構原
点からみた絶対座標値として逐次記憶する針位置記憶デ
ーアを加算して、加算手段の出力と刺繍枠の種類の判別
もしくは設定と、枠移動限界線記憶手段とにより交点演
算によって交点を求め、交点と加算出力すなわち絶対座
標値とで枠移動限界線から模様外形線までの距離を演算
により求めて表示手段に表示する縫製範囲表示方法であ
る。
刺繍開始前に所定のキー操作で刺繍開始点から模様外
形までの距離表示と、枠移動限界線から模様外形までの
距離表示を行うことができるので、一度確認するだけで
刺繍模様の配置の確認と刺繍枠と模様外形との相互関係
が高精度に確認できるという作用がある。
(実施例) 以下、本発明を実施例により図面に基づいて説明す
る。
(自動刺繍ミシンの概略の構成) 第13図は自動刺繍ミシンの外観斜視図である。
縫目形成手段1は上下動する針2と、該針と協働する
糸輪捕捉手段3とを有している。加工布を保持する刺繍
枠4は駆動部5により駆動制御される支持部6に取り付
けられ、上下動する針2と同期してXY制御され、加工布
に刺繍を行うようになっている。
本体右側前には刺繍の開始、停止等を指定するSTART
キー、STOPキー、枠移動等を指定するJOGキー、刺繍枠
の中央に針を移動させるINIZキー、他のキーとの組み合
せで別の動作を指定するALTキー、刺繍模様の選択、登
録、サイズ指定等を行わせるその他のキーとによりキー
部7がある。又、本体前面中央には刺繍模様や刺繍制御
状態を使用者に知らせる為の表示装置LCDが組み付けら
れている。
本体前面下部にはフロッピーディスク(図示せず)か
ら刺繍模様の縫目データを読み出すフロッピーディスク
ドライブ装置FDDが格納されている。
次に第12図のブロック図に基づいて自動刺繍ミシンの
概略構成について説明する。
中央処理装置CPUにはデータバスラインDBを介して自
動刺繍ミシンの制御プログラムを記憶した記憶装置RO
M、縫目データ等を一時記憶する記憶装置RAMが接続され
ている。データバスラインDBには更に入出力装置I/O−
1を介して、自動刺繍ミシンの制御の為の針棒の位相等
の各種信号を得る為のセンサSSEN及び刺繍枠4の種類を
判別する為のセンサFSEN、入出力装置I/O−2を介し
て、刺繍模様の選択等、使用者からの指令を受け取る操
作キーを有するキー部7、入出力装置I/O−3を介して
使用者に選択した刺繍模様と操作キーの操作状況等を表
示する表示装置LCD、入力装置I/O−4を介して、刺繍枠
4が接続される支持部6をXY制御するパルスモータXM、
YMと縫目形成手段1を駆動するミシンモータZM及び刺繍
を実行するのに必要な糸ゆるめソレノイド等のアクチュ
エータACT並びに入出力装置I/O−5を介して、複数の刺
繍模様の縫目データが記憶されたフロッピーディスクを
読み出すフロッピーディスク駆動装置FDDが接続されて
いる。
尚、刺繍枠4の種類の判別方法については、本出願と
同一出願人による特願昭62−86766号「刺繍機の刺繍枠
検出装置」に詳細に述べられている。要約すると刺繍枠
の種類ごとに抵抗値の異なる抵抗体を内蔵させ、支持部
に接続した刺繍枠に対してその両端の電圧を測定し、刺
繍枠の種類を判別するものである。
上記方式以外に操作キーにより使用者が刺繍枠の種類
を設定する方式でもよい。
(刺繍模様の外形線及び枠移動限界線の関係) 第11図は本発明を図式的に示したものである。この図
の外側の長方形MLはメカ限界線でパルスモータXMは刺繍
枠4の移動量としてMLX、パルスモータYMは刺繍枠移動
量としてMLY移動できる。パルスモータの初期セットセ
ンサーSSENにより左下角をメカ原点MO{0,0}として、
現在の針位置P{PX,PY}は枠が動く毎に逐次更新記憶
されている。
HLは中心HO{HX,HY}、半径HRの円の枠移動限界線で
ある。他にMLと同一サイズの長方形の枠移動限界線、楕
円形状の枠移動限界線等がある。刺繍模様「ABCD」の外
形線、SLL,SLR,SLD,SLUと枠移動限界線HLとの交点をそ
れぞれ、HL1{XMIN,HL1Y}、HL2{XMIN,HL2Y}、HR1{X
MAX,HR1Y}、HR2{XMAX,HR2Y}、HD1{HD1X,YMIN}、HD
2{HD2X,YMIN}、HU1{HU1X,YMAX}、HU2{HU2X,YMAX}
とする。
ここで、XMINは外形線SLLの値、XMAXは外形線SLRの
値、YMINは外形線SLDの値、YMAXは外形線SLUの値、ここ
でHL1Y<HL2Y,HR1Y<HR2Y,HD1X<HD2X,HU1X<HU2Xであ
る。
この図において、刺繍開始点Pからみた外形線SLL,SL
R,SLD,SLUまできょりを表示することと模様外形からみ
た枠移動限界線までの距離の内、短い方の距離(実施例
ではLD,RD,DD,UD)を表示することが本発明の目的であ
る。詳しくは第15図参照。
(刺繍開始前の各種制御) 次に主として第2図のフローチャートによって刺繍開
始前における各種制御について説明する。
(ST1)キーの入力処理を行う。そして押されたキーの
種類を登録しておく。このステップの前の段階におい
て、刺繍模様の選択、読み出し、サイズ指定等が行われ
ている。
(ST2〜ST3)枠移動キー←,→,↓,↑、INIZキーのい
ずれかが押されている時、矢印の方向に枠移動させ、所
望の刺繍開始点Pへ刺繍枠4を移動させる。INIZキーが
押されている時は刺繍枠4の中央へ枠移動させる。
(ST4)刺繍開始点Pからみた刺繍模様の外形座標の演
算を行い、xmin,xmax,ymin,ymaxを求める。詳しくは第
3図のフローチャートによる。
(ST5〜ST6)刺繍開始点Pが前回と異なっている場合、
模様外形から刺繍枠4の枠移動限界線HLまでの距離LD,R
D,DD,UDを求める。ステップST5をおいたのは無駄な演算
処理を行わせない為である。詳しくは第6図のフローに
よる。
(ST7〜ST8)ALTキーと→キーが共に押されている場
合、表示装置LCDに刺繍開始点Pからみた外形座標値xmi
n,xmax,ymin,ymaxを表示する。表示は第16図の様に表示
される。これにより刺繍模様の配置やサイズを瞬時に把
握できる。表示される記号ならびに記号の定義について
は第15図に示してある。
(ST9〜ST10)ALTキーと←キーが共に押されている場
合、表示装置LCDに模様外形から枠移動限界線までの距
離LD,RD,DD,UDを表示する。表示は第17図の様に表示さ
れる。これにより刺繍枠の枠移動限界線と模様外形との
関係が瞬時に把握でき、どの方向にどの程度枠移動させ
ても枠内に納まって刺繍可能か、又枠外にあるとき、そ
の方向にどの程度枠移動させれば刺繍可能かが瞬時に把
握できる。
(ST11)通常は表示装置LCDに刺繍模様名等を表示す
る。
(ST12〜ST13)ステップST1〜ST11により、刺繍可能な
位置に刺繍開始点Pを移動させ、STARTキーが押された
ら刺繍を実行する。
(ST14)刺繍模様サイズの修正などを行う。
(外形座標処理) 次に第3図により刺繍開始点Pからみた模様外形の座
標xmin,xmax,ymin,ymaxを求める外形座標処理について
説明する。
(ST41)パルスモータXM,YMの移動量(ステップ数)で
表示された縫目データdan[dxn,dyn]より刺繍開始点P
からみた座標値sn(xn,yn)を求める。詳しくは第4図
のフローによる。ここで[]は変位量を示す縫目データ
のセット、()は刺繍開始点Pからみた相対座標
値、{}は機械原点MOからみた絶対座標値を表してい
る。
(ST42)上記の各縫目座標によりX方向(刺繍枠を左右
方向へ移動させる方向)の最小値(最左端)、最大値
(最右端)、Y方向(刺繍枠を前後方向へ移動させる方
向)の最小値(最前端)、最大値(最後端)を求める。
詳しくは第5図のフローによる。
(ST43〜ST44)このステップはセンタリング指定のあっ
た場合の座標値の変換を行っている。センタリングとは
刺繍開始点を刺繍模様の中央に位置させることであり、
第14図において長方形は模様外形、Pは刺繍開始点、SO
は縫目データの基準となっている模様原点である。セン
タリングオフの時、刺繍開始点Pと模様原点とは一致し
ている。センタリングオンの時、刺繍開始点Pは模様外
形の中央となり、模様原点とは異なる位置となる。セン
タリングオンの時は、ステップST42で求めた値は模様原
点SOを基準とした値なので変換する必要がある。この模
様外形の長さはxmax−xmin、従って刺繍開始点Pからみ
た模 となる。
この模様外形の高さは、ymax−ymin、従って刺繍開始
点Pからみた模様外形の最前端の値は、 最後端の値は となる。
尚、縫目データを記憶しているフロッピーディスクに
各刺繍模様の標準長さl、標準高さhが記憶されている
場合は、これらのデータとサイズ指定データとにより求
めることも可能である。
(縫目座標算出) 第4図により縫目座標算出の説明を行う。
(ST411)このステップに入る前において、縫目データd
x1,dy1,dx2,dy2…dxn,dyn…dxe,dye,fnc,endがメモリRA
Mの縫目データ記憶エリアに配置されている。
[dxn,dyn]は1組の縫目データを示す。
[dxe,dye]は最終の縫目データである。
[fnc,end]は縫目データの最後を示すエンドコードデ
ータである。
このステップにおいて初期値を設定する。
(ST412)縫目データ記憶エリアより、iで指示される
縫目データセット[dxi,dyi]を演算の為のレジストへ
取り込む。
(ST413)取り込んだ値が[fnc,end]であるかを調べ、
そうであれば本サブルーチンの処理を終わる。
(ST414)前回の縫目座標値xi−1に縫目データdxiを加
えて座標値を求める。
縫目データdsn[dxn,dyn]に対応する縫目座標sn(x
n,yn)は下記となる。
xn=dx1+dx2+・・・+dxn yn=dy1+dy2+・・・+dyn (ST415)iの値をインクリメントして、ステップST414
を繰り返す。
(xmin,xmax,ymin,ymax算出) 第5図により模様原点SOからみた模様外形座標を求め
る方法を説明する。
(ST421)まずxmin,xmax,ymin,ymaxをクリアしておき、
所定の縫目座標を指示するポインタiを1にセットす
る。
(ST422)縫目座標を1セットsi(xi,yi)を取り込む。
(ST423〜ST424)xiの値とxminの値を比較し、xiの値が
xminより小さければxminにxiの値を登録する。
(ST425〜ST426)次にxiの値とxmaxの値を比較し、xiの
値がxmaxより大きければxmaxにxiの値を登録する。
(ST427〜ST428)同様にyiの値とyminの値を比較し、yi
の値がtminより小さければyminにyiの値を登録する。
(ST429〜ST430)同様にyiの値とymaxの値を比較し、yi
の値がymaxより大きければymaxにyiの値を登録する。
(ST431〜ST432)今回の縫目座標が最終の縫目座標se
(xe,ye)か調べ、そうであれば本処理を終了する。
そうでなければ、ポインタiをインクリメントしてス
テップST422へ戻る。
尚縫目座標算出と、xmin,xmax,ymin.ymax算出を同時
に行う。つまりステップST414を実行した後、ST423〜ST
430を実行する方式であってもよい。
(距離演算処理) 第6図により模様外形から枠移動限界線までの距離を
求める方法について説明する。
(ST61)前の外形座標処理により求めた刺繍開始点Pか
らみた外形座標値に刺繍開始点Pの機構原点MOからみた
絶対座標値{PX,PY}を加えて、外形座標値を絶対値表
現する。刺繍開始点Pの絶対座標値は電源投入時のパル
スモータの初期セット時以降の枠移動を全て累積した値
である。
(ST62)枠センサFSENにより自動判別された、あるいは
使用者により操作キーにより設定された刺繍枠4の枠移
動限界線データをメモリRAMの当該エリアより読み出
す。
(ST63)外形線X=XMIN,X=XMAX,Y=YMIN,Y=YMAXと枠
移動限界線HLの交点を、それぞれHL1{XMIN,HL1Y}、HL
2{XMIN,HL2Y}、HR1{XMAX,HR1Y}、HR2{XMAX,HR2
Y}、HD1{HD1X,YMIN}、HD2{HD2X,YMIN}、HU1{HU1
X,YMAX},HU2{HU2X,YMAX}とする。
(ST64)HLの方程式のXにXMINを代入してHL1Y、HL2Yを
求める。(HL1Y<HL2Y)例えば第11図に示したHO{HX,H
Y}を中心とし、半径HRの枠移動限界線の場合は、{X
−(HX)}2+{Y−(HY)}2=(HR)2 X=XMINを代入すると、 Y2−2(HY)Y+{(XMIN)−(HX)}2+ (HY)2−(HR)2=0 これを解いて、 使って、 同様に、XにXMAXを代入してHR1Y,HR2Yを求める。(H
R1Y<HR2Y)ここで(HR)2−{(XMIN)−(HX)}2
0の場合は、値が復素数となり、交点が存在しないこと
を意味するのでHL1Y,HL2Yに交点無を意味するコードを
登録する。
同様にHLの方程式のXにXMAXを代入してHR1Y,HR2Yを
求める。(HR1Y<HR2Y) (ST65)模様外形下方の座標値YMINとステップST64で求
めた下方の交点座標値HL1Y,HR1Yより模様外形下方から
枠移動限界線までの距離DDを求める。詳しくは第7図の
フローによる。
(ST66)模様外形上方の座標値YMAXとステップST64で求
めた上方の交点座標値HL2Y,HR2Yより模様外形上方から
枠移動限界線までの距離UDを求める。詳しくは第8図の
フローによる。
(ST67)HLの方程式のYにYMINを代入してHD1X,HD2X(H
D1X<HD2X)求める。手法はステップST64で述べた通り
である。
同様にYにYMAXを代入してHU1X,HU2X(HU1X<HU2X)
を求める。
(ST68)模様外形左方の座標値XMINとステップST67で求
めた左方の交点座標値HD1X,HU1Xより模様外形左方から
の枠移動限界線までの距離LDを求める。詳しくは第9図
のフローによる。
(ST69)模様外形右方の座標値XMAXとステップST67で求
めた右方の交点座標値HD2X,HU2Xより模様外形右方から
の枠移動限界線までの距離RDを求める。詳しくは第10図
のフローによる。
(DD算出) 第7図により、模様外形下方から枠移動限界線上の点
HL1あるいはHR1までの距離DDを算出する方法について説
明する。
(ST651)HL1Yが交点無コード(例えばFFFFH)か調べ
る。
(ST652)同様にHR1Yが交点無コードか調べる。
(ST653)HL1YとHR1Yの比較を行う。
(ST654)HL1Yの方が大きいということは、模様外形の
下方の枠移動限界線上の点HL1の方が模様外形に近いの
で、この点までの距離YMIN−HL1YをDDへ登録する。ここ
でYMINよりHL1Yの方が値が大きければ、DDはマイナス値
となりこの値だけ模様外形の下方部が枠外に出ているこ
とになる。又、ステップST652によりHR1なる交点が存在
しない場合(第11図で模様外形が右側に長かった場合
等)は自動的にこのステップを実行する。
(ST655)ステップST653によりHR1Yの方が大きいので、
この点までの距離YMIN−HR1YをDDへ登録する。又このス
テップST651,ST656により交点HL1が存在しなく、HR1は
存在する場合は自動的にこのステップを実行する。
(ST656〜ST657)交点HL1,HR1共に存在しない場合(第1
1図で模様外形が左右に長かった場合等)は、表示装置L
CDに距離不明を表す“−−−−”を表示する為のコー
ド、例えばFFFFHをDDへ登録する。
(UD算出) 第8図により模様外形上方から枠移動限界線上の交点
HL2あるいはHR2までの距離UDを算出する方法について説
明する。
(ST661)HL2Yが交点無コードか調べる。
(ST662)同様にHR2Yが交点無コードか調べる。
(ST663)HL2YとHR2Yの比較を行う。
(ST664)HL2Yの方が小さいということは、模様外形の
上方の枠移動限界線上の点HL2の方が模様外形に近いの
で、この点までの距離HL2Y−YMAXをUDへ登録する。ここ
でYMAXよりHL2Yの方が値が小さければ、UDはマイナス値
となりこの値だけ模様外形の上方部が枠外に出ているこ
とになる。又ステップST662よりHR2なる交点は存在しな
い場合は自動的にこのステップを実行する。
(ST665)ステップST663により、HR2Yの方が小さいの
で、この点までの距離HR2Y−YMAXをUDへ登録する。又ス
テップST661,ST666により交点HL2は存在しなく、HR2は
存在する場合は自動的にこのステップを実行する。
(ST666〜ST667)交点HL2,HR2共に存在しない場合は、
表示装置LCDに距離不明を表す“−−−−”を表示する
為のコード、例えばFFFFHをUDへ登録する。
(LD算出) 第9図により模様外形左方から枠移動限界線上の点HD
1あるいはHU1までの距離LDを算出する。説明は前述した
DD算出とほぼ同じなので省略する。
(RD算出) 第10図により模様外形右方から枠移動限界線上の点HD
2あるいはHU2までの距離RDを算出する。説明は前述した
UD算出とほぼ同じなので省略する。
(効果) 以上の様に本発明は刺繍開始前において、所定のキー
操作により針位置から模様外形までの距離表示をして、
加工布上での配置の確認を行い、別のキー操作により枠
移動限界線と模様外形の位置関係を瞬時に判断できるの
で、従来のトレースアウトライン動作させる方式より作
業能率が向上した。又本発明は数値表示であり安価な表
示装置で十分であり、従来の自動刺繍ミシンに若干のプ
ログラムを追加するだけで本発明の機能を実現できた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成制御ブロック図、第2図は刺繍開
始前における各種制御を示すフローチャート、第3図は
刺繍模様の外形座標xmin,xmax,ymin,ymaxを求めるフロ
ーチャート、第4図は縫目座標値を求めるフローチャー
ト、第5図は刺繍模様の模様原点からみた左端、右端、
下端、上端の縫目座標の値を求めるフローチャート、第
6図は刺繍模様外形から枠移動限界線までの距離を求め
るフローチャート、第7図は刺繍模様外形下方から枠移
動限界線までの距離を求めるフローチャート、第8図は
刺繍模様外形上方から枠移動限界線までの距離を求める
フローチャート、第9図は刺繍模様外形左方から枠移動
限界線までの距離を求めるフローチャート、第10図は刺
繍模様外形右方から枠移動限界線までの距離を求めるフ
ローチャート、第11図は刺繍模様外形線、枠移動限界
線、機構限界線の関連を説明する図、第12図は自動刺繍
ミシンの概略を示すブロック図、第13図は自動刺繍ミシ
ンの外観斜視図、第14図は刺繍開始点Pと刺繍模様外形
のとの関連をセンタリングオフ時、オン時を説明する
図、第15図は縫製範囲と枠移動限界線までの距離の定義
図、第16図は模様外形座標表示例、第17図は模様外形か
ら枠移動限界線までの距離表示例である。 図中、a……縫目データ記憶手段、b……外形座標値演
算手段、c……第1の表示制御手段、d……表示手段、
e……針位置記憶手段、f……加算手段、g……刺繍枠
の種類を判別もしくは設定する手段、h……枠移動限界
線記憶手段、j……交点演算手段、k……距離演算手
段、l……第2の表示制御手段である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−203185(JP,A) 特開 昭57−59589(JP,A) 特公 昭60−22956(JP,B2) 特公 平6−44955(JP,B2) 特公 平2−24944(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D05B 19/00 - 19/16 D05B 21/00 D05C 5/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】縫目データに基づいて針に対して加工布を
    保持した刺繍枠をX方向とY方向に各々相対移動させ
    て、前記加工布上に刺繍模様を形成する自動刺繍ミシン
    において、複数の刺繍模様の中から選択記憶した刺繍模
    様の縫目データを記憶する縫目データ記憶手段と、縫製
    範囲を包含する模様外形線を想定し、刺繍開始点を基準
    にして模様外形線までの座標値を演算して外形座標値を
    求める外形座標値演算手段と、該外形座標値演算手段に
    より演算された結果を表示可能に制御する第1の表示制
    御手段と、刺繍模様や刺繍制御状態を使用者に知らせる
    と共に前記第1の表示制御手段により縫製範囲を表示す
    る表示手段とを備え、刺繍開始前に刺繍模様の外形線寸
    法と刺繍開始点から模様外形線までの距離とを前記表示
    手段に表示することを特徴とする自動刺繍ミシンの縫製
    範囲表示方法。
  2. 【請求項2】縫目データに基づいて針に対して加工布を
    保持した刺繍枠をX方向とY方向に各々相対移動させ
    て、前記加工布上に刺繍模様を形成する自動刺繍ミシン
    において、複数の刺繍模様の中から選択記憶した刺繍模
    様の縫目データを記憶する縫目データ記憶手段と、縫製
    範囲を包含する模様外形線を想定し、刺繍開始点を基準
    にして模様外形線までの座標値を演算して外形座標値を
    求める外形座標値演算手段と、該外形座標値演算手段の
    出力と針の現在位置を機構原点からみた絶対座標値とし
    て逐次記憶する針位置記憶手段と、該針位置記憶手段の
    出力を加算する加算手段と、刺繍枠の種類を判別もしく
    は設定する手段と、各種刺繍枠に対応した枠移動限界線
    記憶手段と、該枠移動限界線記憶手段の出力と前記加算
    手段の出力を演算して枠移動限界線との交点を求める交
    点演算手段と、該交点演算手段で求めた交点と前記加算
    手段で求めた絶対座標値から各交点と、模様外形線まで
    の距離を演算する距離演算手段と、該距離演算手段によ
    り演算された距離を表示するための第2の表示制御手段
    と、該第2の表示制御の出力を表示する表示手段とを備
    え、刺繍開始前に模様外形線から枠移動限界線までの距
    離のうち、少なくとも短い方の距離を前記表示手段に表
    示することを特徴とする自動刺繍ミシンの縫製範囲表示
    方法。
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