JP2898596B2 - 石炭灰の安定化処理方法及び装置 - Google Patents

石炭灰の安定化処理方法及び装置

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭灰のCaO量
(石炭灰の種類により異なる)に応じて、水、熱水又は
/及び海水にて、混練水の温度、塩濃度及び量を調整し
て、加湿混練することにより、有害重金属等の安定化を
図る方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、石炭灰を処理する方法として、つ
ぎのような方法が知られている。 (1) 石炭灰に水のみを加えて、100rpm 未満、例
えば、20〜40rpm の撹拌翼で低速混練する方法。 (2) 石炭灰に脱硫スラッジ、石灰又はポルトランド
セメントを加えて安定化を図り、土木材等に利用する方
法(例えば、特公昭55−41840号公報、特開平5
−301749号公報参照)。 (3) 石炭灰、アルカリ土類金属水酸化物及びアルカ
リ土類金属亜硫酸塩からなる固形物30〜90wt%のス
ラリーとする方法。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記(1)の技術は、
粉塵の防止には効果があるが、100rpm 未満の低速混
練であるので、水の分散が不均一であり、安定化反応が
均一に進まない。そのため、埋立て処分のための判定基
準は満足できても、再利用のための目安となる土壌環境
基準は確実に満足できない。また、輸送はコンベアかト
ラックによるため、効率がよくない。また、上記(2)
の方法では、石灰を加える場合、添加量は石炭灰によら
ず一律であり、また、高速混練を行なわないため、多炭
種灰に対して確実に安定化を図ることができない。さら
にまた、脱硫スラッジを用いるため、乾いた石炭灰との
均一混練が難しく、安定化効果が不均一となる一方、多
くの脱硫スラッジが必要なため、使用できる石炭灰量に
制限がある。さらに、上記(3)の公報には、石炭灰の
CaO量に応じて、混練水の塩濃度、温度及び量を調整
する技術的思想は何も記載されていない。
【0004】本発明は上記の諸点に鑑みなされたもの
で、本発明の目的は、石炭灰のCaO量に応じて、水、
熱水又は/及び海水にて、混練水の温度、塩濃度及び量
を調整して、加湿混練することにより、有害重金属等の
安定化を図る方法及び装置を提供することにある。ま
た、本発明の他の目的は、安定化反応をより効率的に進
めるために、石灰、セメント等のアルカリ剤を灰のCa
O量に応じて加える方法及び装置を提供することにあ
る。また、本発明のさらに他の目的は、石炭灰の安定化
処理後に、さらに水を加えて高濃度スラリーとし、パイ
プ輸送による灰捨て地へ輸送、又は車両輸送(タンクロ
ーリー、セメントミキサー、ジェットパック車等による
輸送)による土木材等としての利用を図ることができる
安定化処理方法及び装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の石炭灰の安定化処理方法は、石炭灰のC
aO量に応じて、水、熱水又は/及び海水を用いて混練
水の塩濃度を3.5重量%以下、望ましくは2重量%以
下、温度を15〜98℃、望ましくは50〜90℃の範
囲とし、この混練水の混練水量を2〜30%、望ましく
は5〜20%の範囲とし、100〜1000rpm 、望ま
しくは250〜700rpm の範囲の高速で回転する翼で
撹拌して加湿混練を行うことにより、加湿混練後の石炭
灰のpHを11.0〜12.6の範囲に調整して有害重金
属等の安定化を図る。混練水の塩濃度が上記の値を超え
る場合は、過剰の塩によって、安定化反応が阻害され、
また、副反応が起こるなど、安定化処理が不十分となる
傾向がある。また、混練水の温度が上記の範囲未満の場
合は、安定化反応の反応速度が遅くなって、安定化処理
が不十分となる傾向があり、一方、上記の範囲を超える
場合は、水の加温、あるいは配管等の保温を十分にする
必要があるなどにより、コストが高くなる傾向がある。
また、混練水量が上記の範囲未満の場合は、石炭灰が均
一に濡れず、安定化反応が均一、かつ、十分に進行しな
い傾向があり、一方、上記の範囲を超える場合は、撹拌
動力が大きくなりすぎてコスト高となるとともに、石炭
灰が厚い水膜に覆われて、安定化反応が十分に進行しな
い傾向がある。なお、混練水とは、石炭灰表面を均一に
濡らし、安定化反応を進行させるために、撹拌機を有す
る装置を用いて石炭灰を練るために加える水のことを言
う。
【0006】上記のように、加湿混練後の石炭灰のpHを
11.0〜12.6の範囲に調整する。pHが上記の範囲
未満の場合は、安定化反応が進まず、有害物の溶出量が
増える傾向があり、一方、上記の範囲を超える場合は、
副反応が起こるため、同様に溶出量が増える傾向があ
る。また、上記のように、加湿混練は、100〜100
0rpm 、望ましくは250〜700rpm の範囲の高速で
回転する翼で撹拌することにより行われる。回転数が上
記の範囲未満の場合は、水と石炭灰との接触状態が悪く
なって加湿ムラができるとともに、処理時間が長く必要
となる傾向があり、一方、上記の範囲を超える場合は、
石炭灰の粒子同士が圧密され、多くの粒状体が生成する
とともに、加湿機の動力が大きくなりすぎる傾向があ
る。さらに、石炭灰のCaO量に応じて、消石灰、生石
灰、石灰石、ドロマイト、高炉スラグ粉末、廃コンクリ
ート粉末及びセメントの群からなる物質より選ばれた少
なくとも1種のアルカリ剤を、0.1〜5wt%、望まし
くは0.2〜3wt%加えることが好ましい。アルカリ剤
の添加量が上記の範囲未満の場合は石炭灰のpHが低く、
安定化反応が不十分となる傾向があり、一方、上記の範
囲を超える場合は、固化はより進行するが、副反応が起
こって安定化反応が阻害される傾向がある。
【0007】石炭灰のpHは溶出する成分量により変化
し、とくにCaO量によって支配される。そこでCaO
量に応じて水、熱水又は/及び海水にて塩濃度、温度、
及び水量を調整すれば、一律添加のように過剰に加える
ことなく経済的に、より効果をあげることができる。C
aO量が1wt%未満であると、常温の水のみでは灰から
の溶出、及び溶出成分の反応が不十分なため、熱水を用
いて混練水の温度を上げるか、海水を用いて混練水の塩
濃度をあげるかのいずれか、又は両方の方法を用い、安
定化効果を向上させることができる。一方、CaO量が
5wt%以上であると、常温の水のみでも灰からの溶出が
大きくなり、pHが12.6を超えることがあり、熱水を
用いて混練水の温度を上げるか、海水を加えて混練水の
塩温度をあげるかのいずれか、又は両方の対策をとるこ
とによりpHを12.6までとすることができる。このよ
うに多炭種灰へ対応することができる。
【0008】石炭灰中のCaO量は通常2〜4wt%以下
であるので、水との混練後のpHが11.0程度のことが
多く、安定化反応が十分に進まないことが多い。そこ
で、CaO等のアルカリ剤を加えれば、初期のpHが1
2.5程度となり、短時間に効率的に安定化を図ること
ができる。このように、アルカリ剤を加えることによ
り、安定化処理効果を向上させることができる。また、
平成6年の廃棄物処理法の改正により、有害重金属とし
てセレン(Se)が対象物質となり、本発明は従来の有
害重金属(Pb、Cd、Hg、As、Cr6+)に加え
て、セレンの安定化、さらに、石炭灰に付着したアンモ
ニアの除去にも対応できる。
【0009】上記の安定化処理を施した後、安定化処理
灰に水、熱水又は/及び海水を加えて混練することによ
り、高濃度スラリーとし、この高濃度スラリーをパイプ
輸送で灰捨て地へ輸送するか、又は車両輸送で土木現場
へ輸送することができる。このように、高濃度スラリー
調製と組み合わせる方法で、すなわち、上記安定化処理
後、さらに水を加えてスラリーとすれば、輸送効率の良
いパイプ輸送が可能となり、更にタンクローリー等によ
る輸送にて土木材としての利用が図れる。
【0010】本発明の石炭灰の安定化処理装置は、石炭
灰を一旦貯留する灰サイロと、この灰サイロに灰搬送手
段を介して接続された100〜1000rpm 、望ましく
は250〜700rpm の範囲の回転翼を有する高速加湿
機と、この高速加湿機に供給するための水、熱水及び海
水を貯留するための水タンク、熱水タンク及び海水タン
クと、水、熱水及び海水を逐次計量し混練水の塩濃度及
び温度を調整するための計量付タンクと、水量を調整し
前記高速加湿機へ調整された水を連続供給するための供
給ポンプとを備えたことを特徴としている。上記の装置
において、灰搬送手段又は高速加湿機にアルカリ剤ホッ
パを接続することが好ましい。また、上記の装置に加え
て、安定化処理灰と水、熱水又は/及び海水とを混練す
る混練機を高速加湿機に接続し、この混練機にスラリー
ポンプを備えたスラリー輸送管、又は加圧空気でスラリ
ー輸送するスラリー輸送管を接続する場合がある。スラ
リーポンプとしては、ピストンを用いたスラリーポン
プ、通常の回転翼によりスラリーを吐出するスラリーポ
ンプ等が用いられる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明の石炭灰の安定化処
理装置の一例を示している。石炭灰は灰サイロ10に一
旦貯留された後、灰計量機12により所定量が計量され
る。アルカリ剤はアルカリ剤ホッパ14に貯留され、所
定量がアルカリ剤計量機16により計量される。水は水
タンク18から計量付タンク20で計量される。熱水を
調整する場合は、水タンク18からの水を弁を切り換え
て熱水タンク22に導入し、スチーム等で加温し、計量
付タンク20で計量する。海水は海水タンク26から計
量付タンク20で計量される。これらの計量は逐次行わ
れ、混練水の塩濃度及び温度が調整される。そして、石
炭灰のCaO量に見合う塩濃度、温度及び量の混練水が
供給タンク34に貯留される。計量された石炭灰及びア
ルカリ剤はエアスライダー等の灰搬送手段30により高
速加湿機32に導入されるとともに、石炭灰のCaO量
に見合う塩濃度、温度及び量の混練水が供給タンク34
から供給ポンプ35にて高速加湿機32に供給される。
高速加湿機32は、100〜1000rpm 、望ましくは
250〜700rpm の回転翼を有しており、石炭灰、ア
ルカリ剤及び混練水は高速混練される。加湿混練灰はコ
ンベア36、38により安定化処理灰として系外に搬送
される。なお、アルカリ剤計量機16を高速加湿機32
に直接接続してもよい。
【0012】また、加湿混練灰はコンベア36により混
練機40に導入され、水、熱水又は/及び海水とともに
混練され、スラリー濃度(水/石炭灰の重量割合)30
〜50wt%の高濃度スラリーが調製され、スラリーポン
プ42を有するパイプライン44で灰捨て地46に廃棄
されることがある。47は計量付タンク、49は供給タ
ンク、51は供給ポンプである。
【0013】図2は本発明の石炭灰の安定化処理装置の
他の例を示している。本例の装置は、混練機40からの
高濃度スラリーを加圧空気でスラリー輸送するパイプラ
イン48を設けたものである。他の構成及び作用は図1
の場合と同様である。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例について説
明する。使用した石炭灰の性状を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】実施例1 石炭灰A30kg/分を、撹拌回転数400rpm の高速加
湿機(石炭灰の滞留時間1秒以下)で水3kg/分(石炭
灰の10wt%)を加えながら、約20℃で混練処理を行
った。処理後の灰を用いて溶出試験を実施した結果、pH
は11.40で、有害重金属溶出量は0.01ppm 未満
となり、かつ、各有害重金属の溶出量は埋め立てのため
の判定基準、及び土壌環境基準以下となった。
【0017】実施例2 石炭灰B30kg/分に消石灰0.3kg/分を加え、撹拌
回転数400rpm の高速加湿機(石炭灰の滞留時間1秒
以下)で、水と海水で塩濃度を1wt%に調整した水3kg
/分(石炭灰の10wt%)を加えながら、約20℃で混
練処理を行った。処理後の灰を用いて溶出試験を実施し
た結果、pHは11.20で、有害重金属溶出量は0.0
1ppm 未満となり、かつ、各有害重金属の溶出量は埋め
立てのための判定基準、及び土壌環境基準以下となっ
た。
【0018】実施例3 石炭灰C30kg/分に消石灰0.5kg/分を加え、撹拌
回転数400rpm の高速加湿機(石炭灰の滞留時間1秒
以下)で、水と熱水で温度60℃に調整した熱水4kg/
分(石炭灰の13wt%)を加えながら、約40℃で混練
処理を行った。処理後の灰を用いて溶出試験を実施した
結果、pHは11.40で、有害重金属溶出量は0.01
ppm 未満となり、かつ、各有害重金属の溶出量は埋め立
てのための判定基準、及び土壌環境基準以下となった。
【0019】実施例4 石炭灰A30kg/分にセメント0.3kg/分を加え、撹
拌回転数400rpm の高速加湿機(石炭灰の滞留時間1
秒以下)で50℃の熱水3kg/分(石炭灰の10wt%)
を加えながら、約30℃で混練処理を行った。処理後の
灰を用いて溶出試験を実施した結果、pHは11.50
で、有害重金属溶出量は0.01ppm 未満となり、か
つ、各有害重金属の溶出量は埋め立てのための判定基
準、及び土壌環境基準以下となった。
【0020】実施例5 石炭灰B30kg/分にセメント0.3kg/分を加え、撹
拌回転数400rpm の高速加湿機(石炭灰の滞留時間1
秒以下)で50℃の熱水3kg/分(石炭灰の10wt%)
を加え、約30℃で混練処理を行った。処理後の灰を用
いて溶出試験を実施した結果、pHは11.10で、有害
重金属溶出量は0.01ppm 未満となり、かつ、各有害
重金属の溶出量は埋め立てのための判定基準、及び土壌
環境基準以下となった。
【0021】実施例6 石炭灰A30kg/分を、撹拌回転数400rpm の高速加
湿機(石炭灰の滞留時間1秒以下)で60℃の熱水3kg
/分(石炭灰の10wt%)を加え、約35℃で混練処理
を行った。処理後の灰を用いて溶出試験を実施した結
果、pHは11.35で、有害重金属溶出量は0.01pp
m 未満となり、かつ、各有害重金属の溶出量は埋め立て
のための判定基準、及び土壌環境基準以下となった。
【0022】実施例7 石炭灰A30kg/分を、撹拌回転数400rpm の高速加
湿機(石炭灰の滞留時間1秒以下)で水と海水で塩濃度
を1%に調整した水3kg/分(石炭灰の10wt%)を加
え、約30℃で混練処理を行った。処理後の灰を用いて
溶出試験を実施した結果、pHは11.40で、有害重金
属溶出量は0.01ppm 未満となり、かつ、各有害重金
属の溶出量は埋め立てのための判定基準、及び土壌環境
基準以下となった。
【0023】実施例8 実施例1の処理後の灰30kg/分に海水10kg/分を加
えて、スラリーとし、スラリーポンプを用いて100A
配管で灰捨て地までパイプ輸送を行った。スラリーのpH
は11.50で、有害重金属溶出量は0.01ppm 未満
となり、かつ、各有害重金属の溶出量は埋め立てのため
の判定基準、及び土壌環境基準以下となった。
【0024】比較例1 石炭灰B30kg/分を撹拌回転数が30rpm の低速加湿
機で、水3kg/分(石炭灰の10wt%)を加えながら、
約20℃で混練処理を行った。処理後の灰を用いて溶出
試験を実施した結果、pHは10.05で、有害重金属の
中でセレン溶出量が0.2ppm となり、埋め立てのため
の判定基準を下回ったが、土壌環境基準値を超えた。
【0025】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 石炭灰のCaO量に応じて、水、熱水又は/及
び海水にて混練水の温度、塩濃度及び量を最適に調整
るとともに、高速で回転する翼で撹拌して加湿混練を行
うことにより、加湿混練後の石炭灰のpHを所定の範囲に
調整して有害重金属等の安定化を効率よく図ることがで
きる。 (2) 石炭灰のCaO量に応じて、石灰、セメント等
のアルカリ剤を加える場合は、安定化反応をより効率的
に進めることができる。 (3) CaO量の異なる石炭灰に対して適用できるの
で、多炭種灰に対応した安定化処理が可能となる。 (4) 安定化処理後、さらに水、熱水又は/及び海水
を加えて高濃度スラリーとし、パイプ輸送による灰捨て
地への効率的な輸送、及び車両輸送による土木材等とし
ての有効利用を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の石炭灰の安定化処理方法を実施する装
置の一例を示す系統図である。
【図2】本発明の装置の他の例を示す系統図である。
【符号の説明】
10 灰サイロ 12 灰計量機 14 アルカリ剤ホッパ 16 アルカリ剤計量機 18 水タンク 20 計量付タンク 22 熱水タンク 26 海水タンク 30 灰搬送手段 32 高速加湿機 34 供給タンク 36 コンベア 38 コンベア 40 混練機 42 スラリーポンプ 44 パイプライン 46 灰捨て地 47 計量付タンク 48 パイプライン 49 供給タンク 51 供給ポンプ
フロントページの続き (72)発明者 中川 保 東京都江東区南砂2丁目11番1号 川崎 重工業株式会社 東京設計事務所内 (56)参考文献 特開 昭56−97524(JP,A) 特開 平8−187484(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 7/26 A62D 3/00 ZAB B09B 3/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭灰のCaO量に応じて、水、熱水又
    は/及び海水を用いて混練水の塩濃度を3.5重量%以
    下、温度を15〜98℃の範囲とし、この混練水の混練
    水量を2〜30%の範囲とし、100〜1000rpm の
    範囲の高速で回転する翼で撹拌して加湿混練を行うこと
    により、加湿混練後の石炭灰のpHを11.0〜12.6
    の範囲に調整して有害重金属等の安定化を図ることを特
    徴とする石炭灰の安定化処理方法
  2. 【請求項2】 石炭灰のCaO量に応じて、消石灰、生
    石灰、石灰石、ドロマイト、高炉スラグ粉末、廃コンク
    リート粉末及びセメントの群からなる物質より選ばれた
    少なくとも1種のアルカリ剤を、0.1〜5wt%加える
    請求項記載の石炭灰の安定化処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の安定化処理をした
    後、安定化処理灰に水、熱水又は/及び海水を加えて混
    練することにより、高濃度スラリーとし、この高濃度ス
    ラリーをパイプ輸送で灰捨て地へ輸送するか、又は車両
    輸送で土木現場へ輸送することを特徴とする石炭灰の安
    定化処理方法。
  4. 【請求項4】 石炭灰を一旦貯留する灰サイロと、この
    灰サイロに灰搬送手段を介して接続された100〜10
    00rpm の範囲の回転翼を有する高速加湿機と、この高
    速加湿機に供給するための水、熱水及び海水を貯留する
    ための水タンク、熱水タンク及び海水タンクと、水、熱
    水及び海水を逐次計量し混練水の塩濃度及び温度を調整
    するための計量付タンクと、水量を調整し前記高速加湿
    機へ調整された水を連続供給するための供給ポンプとを
    備えた石炭灰の安定化処理装置。
  5. 【請求項5】 灰搬送手段又は高速加湿機にアルカリ剤
    ホッパを接続した請求項記載の石炭灰の安定化処理装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の装置に加えて、安
    定化処理灰と水、熱水又は/及び海水とを混練する混練
    機を高速加湿機に接続し、この混練機にスラリーポンプ
    を備えたスラリー輸送管、又は加圧空気でスラリー輸送
    するスラリー輸送管を接続したことを特徴とする石炭灰
    の安定化処理装置。
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