JP2005060125A - セメントの製造方法 - Google Patents

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正人 中島
Akihiko Nakahara
昭彦 中原
Kenji Hotehama
健二 保手浜
Toshiki Isobe
敏樹 磯部
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Abstract

【課題】簡易な工程により含水土壌の取扱い性を改良することによって、含水土壌をセメント原料として効率よく使用することを可能としたセメントの製造方法を提供する。
【解決手段】含水比(W:重量%)が、ファイネスナンバー(F)に対して下記(1)式の関係にある含水土壌に対して、生石灰を下記式(2)で示される配合率(Q:重量%)となるように粗混合して、該生石灰由来のカルシウム成分を主成分とする外層が少なくとも一部の表面に形成された粒状物を含む造粒土壌と成し、該造粒土壌をセメント原料の一部として使用する。
0.6F≦W≦F (1)
0.5W/F≦Q≦20W/F (2)
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、含水土壌をセメント原料の一部として使用する、セメントの新規な製造方法に関する。詳しくは、簡易な工程により含水土壌の取扱い性を改良することによって、含水土壌をセメント原料として効率よく使用することを可能としたセメントの製造方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
工事現場などから排出される建設発生土、掘削発生土等の廃土壌は、雨水に曝されたり、土壌が取り出される地盤に地下水が存在していた場合などにおいては、その取扱いが困難となる。即ち、このような含水土壌は、これをセメント原料として使用しようとした場合、セメント原料の粉砕工程に配送する際、ベルトコンベアのベルトに付着して運搬効率を低下させ、また、計量誤差を生じたりする。さらに、セメント原料の粉砕工程においては、粉砕機に付着し、粉砕効率を低下させる。
【0003】
従来、上記のような高い含水比を有する固形物をセメントに添加するための前処理方法として、例えば、含水汚泥の処理においては、「乾粉法」がよく知られている。かかる方法は、含水汚泥に生石灰を添加し、該生石灰の水和による発熱と、乾燥粉としての作用によって、含水汚泥を乾粉とすることによって取扱い時の問題を解消し、また、セメント焼成設備への投入時の温度低下を防止しようとする方法である(非特許文献1参照)。
【0004】
上記方法によって、含水汚泥は水分が除去され、水分量が数重量%以下に低減され、その結果、得られる乾粉は文字通り乾燥された粉末状態となり、セメント焼成設備に投入される。
【非特許文献1】月刊下水道 17巻14号 50〜53頁
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来から実施されていた乾粉法を含水土壌に適用しようとした場合、乾燥処理すべき含水土壌に対して、一般に、100〜120重量%という大量の生石灰の添加を要する。上記生石灰は一般に炭酸カルシウムを主成分とする石灰石を焼成して得られるため、カルシウム成分として石灰石をセメント原料として使用する本来の方法に対して、既に加熱コストを要している上、添加した生石灰は含水土壌の水分と反応し、消石灰に変化し、セメント製造工程での熱ロスとなる。そのため、生石灰の大量使用は、セメントのコストの増大を招く。
【0005】
また、大量の生石灰を使用して乾粉とすることにより、搬送途中の粉立ちが激しくなり、作業環境の悪化や、粉の飛散による原料ロスの増大を招くという問題を有する。
【0006】
従って、含水土壌を、簡易な方法で処理して付着等の問題なく取り扱うことができ、更に、セメント原料として粉立ちも無く、安定して使用できる方法の開発が望まれるところであった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、特定の含水比を有する含水土壌については、これに特定量の生石灰を粗混合することによって、生石灰由来のカルシウム成分を多く含む層がその表層の少なくとも一部に形成された粒状物を形成することができ、その粒状物は内部に比較的多量の水を含有する場合でも、付着性がほとんど無く、また、粉立ちの発生も無く、取り扱いが良好である上、これをセメント原料として問題なく使用できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明は、含水比(W;重量%)が、ファイネスナンバー(F)に対して下記(1)式の関係にある含水土壌に対して、生石灰を下記式(2)で示される配合率(Q:重量%)となるように粗混合して、該生石灰由来のカルシウム成分を主成分とする外層が少なくとも一部の表面に形成された粒状物を含む造粒土壌と成し、該造粒土壌をセメント原料の一部として使用することを特徴とするセメントの製造方法である。
【0009】
0.6F≦W<F (1)
0.5W/F≦Q≦20W/F (2)
上記ファイネスナンバーは、含水土壌の液性限界を示す数値であり、ファイネスナンバーで示される数値を超える含水比となったとき、水が土壌から遊離することを意味するものである。
【0010】
本発明において、ファイネスナンバーは、地盤工学会の土質試験の方法と解説に記載のフォールコーン試験方法(「土質試験の方法と解説」発行:社団法人地盤工学会)に準じて測定した値である。但し、上記フォールコーン試験に供する試料は、粒径425μmを超える粒子を除いたものが使用される。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明において、含水土壌は、含水比(W;重量%)が、ファイネスナンバー(F)に対して下記(1)式の関係にある含水土壌であれば、特に制限されない
0.6F≦W<F (1)
即ち、含水比Wが0.6F未満の含水土壌、或いは乾燥土壌は、取扱いが容易であり、装置の内壁等に付着する減少は殆ど起こらず、そのままセメント原料として使用することができる。また、含水比WがF以上の場合、後記の粗混合が困難となり、生石灰由来のカルシウム成分を主成分とする外層が少なくとも一部の表面に形成された粒状物を得ることが困難となる。
【0012】
尚、上記含水比WがF以上の含水土壌は、一旦貯蔵場において水切り等の水分量低減の処置を行い、含水比WをF未満としてから使用することができる。
【0013】
本発明においては、特に、ファイネスナンバー(F)が18〜80、好ましくは、18〜45、含水比(W;重量%)が0.6F〜0.9F重量%の範囲にある含水土壌が特に好適に使用される。
【0014】
含水土壌のファイネスナンバーが、18より小さい場合、砂質の傾向が強く、本発明の方法を適用しなくとも、取扱い性が良好である。また、80より大きい場合、粘土質の傾向が強く、本発明の処理を適用することが困難となる。
【0015】
また、上記ファイネスナンバーより算出される含水比が、0.6F重量%より少ない土壌は、装置等への付着性が低いため、特に本発明の方法を適用しなくとも、取扱い性が良好である。
【0016】
本発明において、一般に使用される含水土壌の種類を例示すれば、前記した工事現場などから排出される建設発生土壌、掘削発生土壌の他、シールド土壌等を挙げることができる。
【0017】
本発明において、生石灰は、公知の方法で得られるものを特に制限無く使用することができる。例えば、石灰石(炭酸カルシウム)を焼成して脱炭酸することによって得られたものが一般的である。
【0018】
上記生石灰の性状は、含水土壌との混合における取扱い性、得られる粒状物の形成性等を考慮すれば、平均粒径50μm〜1mm、特に、80〜700μmのものが好適である。即ち、生石灰の平均粒径が50μmより小さい場合は、粉塵が立ち易く、作業環境が低下する傾向があり、また、1mmを超えると含水土壌との混合性、反応性が低下する傾向がある。
【0019】
本発明において、上記含水土壌に対して、生石灰を特定の割合で粗混合することによって、該生石灰由来のカルシウム成分を主成分とする外層が少なくとも一部に形成された粒状物を形成し、これをセメント原料として使用することを特徴とする。
【0020】
即ち、本発明は、前記したように、含水土壌に対して、使用する生石灰の量を減少させても、該生石灰と含水土壌とを従来の乾粉法のように均一に混合することのない弱い攪拌方式による粗混合を行うことによって、表面の少なくとも一部が生石灰由来のカルシウム成分を主成分とする外層で覆われ、これにより付着性が低減された粒状物を含む造粒土壌として扱うことが可能となるという知見に基づいて成されたものである。
【0021】
上記粒状物の形成機構は明らかではないが、生石灰と含水土壌とを粗混合することによって、生石灰が含水土壌の水分と反応してその水分量を低減しながら攪拌される過程で、内部まで生石灰と混合されない状態の粒状物が形成され、その表面では、生石灰が水との反応によって形成された水酸化カルシウム或いは該水酸化カルシウムが空気中の炭酸ガスと反応して生成した炭酸カルシウムが水分量の少ない層として存在するものと推定している。
【0022】
そして、このようにして得られた粒状物は、混合後において、表面の少なくとも一部に該生石灰由来のカルシウム成分を主成分とする外層を有し、内部は未だ水を含んだ湿潤状態の土壌が存在する状態を成す。かかる外層は、カルシウム成分によってある程度の強度を発揮し、粒状物が細分化する現象を防止する。
【0023】
従って、上記生石灰の量は、あまり少ないと得られる粒状物の強度を十分上げることができず、また、水分量の低減効果も少なく、水分を蒸発せしめるための多量のエネルギーを別途必要とする。また、生石灰の量が多過ぎると、含水土壌の乾燥が進み過ぎ、粒状物の形成が困難となるばかりでなく、フリーのカルシウム成分が多くなり、粉立ちによる環境汚染や、飛散による原料ロスを招く。また、本発明の本来の目的である、生石灰の使用量自体も多くなることとなり、本発明の目的を達成することができない。
【0024】
以上の理由により、生石灰は、含水土壌に対して下記(2)式で示される配合率(Q;重量%)となるように添加し、粗混合される。
【0025】
0.5W/F≦Q≦20W/F (2)
(Fは含水土壌のファイネスナンバー、Wは含水土壌の含水比(重量%)を示す。)
尚、上記式は、生石灰の最適な添加量が、含水土壌のファイネスナンバーに対する含水比に比例して増減するという実験事実に基づいて導き出されたものである。
【0026】
上記粒状物の一軸圧縮強度は、一般に、100〜300kN/mであることが望ましい。
【0027】
本発明において、上記粗混合方法は、生石灰との混合過程で、含水土壌が生石灰と均一に混合するまで混合しない比較的緩やかな混合方法であれば、特に制限されない。例えば、装置としては、攪拌機付きの混合機が好適であり、具体的には、パドルミキサー、リボンミキサー等の形成された粒状物の完全な粉砕を伴わない混合機が挙げられる。上記混合機において、粗混合を行うための上記攪拌翼の回転速度は、周速で2〜4m/秒とすることが好ましい。また、粗混合の時間は、混合の効率、装置の大きさ等によって異なり、一概に限定されないが、一般に、1〜10分、好ましくは、2〜8分である。
【0028】
そして、上記粗混合の程度は、得られる粒状物の粒径に反映される。即ち、混合が過度に行なわれた場合は、得られる粒状物の粒径が小さくなり、混合の程度が小さすぎる場合は、得られる粒状物の粒径が大きくなる。
【0029】
本発明においては、得られる粒状物の粒径は、該粒状物中に占める1mm以下の粒状物の割合が20重量%以下、特に、10重量%以下となるように混合を行うことが好ましい。また、得られる粒状物はセメント原料として使用するため、工程上最大粒径は50mm以下、好ましくは40mm以下であることが望ましい。
【0030】
上記のようにして得られた粒状物を含む造粒土壌中の水分の量は、使用する含水土壌の含水比、上記生石灰の混合割合、混合時間等によって決定されるが、一般に、6〜75重量%の範囲となるように、生石灰の量を調整することが好ましい。即ち、上記造粒土壌は、セメント原料の一部として使用するため、セメント原料の処理設備、とりわけ原料の乾燥工程、更には粉砕工程に或いは粉砕工程に直接供給されるが、その搬送過程での粉立ちを防止するために、かかる水分量を維持することが好ましい。
【0031】
尚、上記造粒土壌は、大気中で放置すると、徐々に水分が蒸発して、より水分量が低下した乾燥体となる場合もあるが、かかる乾燥体も本発明においては使用することができる。
【0032】
本発明において、造粒土壌を得るための好適な態様の工程図を図1に示す。
【0033】
即ち、図1に示す工程によれば、含水土壌は、大型の異物を除去する大型異物除去装置1において径が100mmを越える岩石等の大型異物を除去し、次いで、混合機2において、生石灰供給装置3より供給された生石灰と混合して粒状物と成し、さらに、上記粒状物を含む造粒土壌より、小型異物除去装置4によって、径が50mm以上、好ましくは、40m以上の岩石、鉄片を代表とする金属片等の小型異物を除去して造粒土壌として使用される。上記小型異物において、岩石は篩により、金属片は磁選機によって除去することが推奨される。
【0034】
上記のように、含水土壌を生石灰と混合して粒状化することによって、その中に含まれていた岩石や鉄片等の小型異物の除去が容易となり、セメント原料として大量に使用した場合の品質の変化や、セメント原料を破砕するための破砕装置の破損を防止することができるというメリットを有する。
【0035】
また、大型異物除去装置による岩石等の除去は、含水土壌が発生した現場に設けて実施することが好ましい。
【0036】
本発明において、上述の方法によって得られた造粒土壌は、セメント原料と共に、セメント原料の一部としてセメント製造設備におけるセメント原料の乾燥工程を経て粉砕工程に或いは直接粉砕工程に供給され、粉砕することによってセメント原料の一部として使用される。
【0037】
即ち、本発明の方法穂によって得られる造粒土壌は、これを構成する粒子の粒径が幅広く分布しているため、セメント原料と共に一旦粉砕して、均一な粒径に揃え、これを焼成してセメントクリンカーとすることが、生焼けがなく、品質的に安定したセメントクリンカーを得るために好ましい。
【0038】
また、造粒土壌をセメント原料と共に粉砕する粉砕条件は、従来のセメント原料と同様な条件が特に制限なく採用される。例えば、平均粒径55〜65μm程度に粉砕される。
【0039】
そして、セメント原料と共に粉砕された造粒土壌は、セメント原料の予熱用のプレヒーターを経てセメント焼成のためのロータリーキルンに順次供給され、セメントクリンカーとされる。
【0040】
セメント原料に添加される造粒土壌の量は、その成分及び添加した生石灰に由来するカルシウム成分の量を勘案して適宜決定すればよいが、一般に、セメント原料に対して0.2〜20重量%、好ましくは、0.6〜4重量%が好適である。
【0041】
【発明の効果】
以上の説明より理解されるように、本発明の方法によれば、含水土壌をセメント原料の一部として使用する際に、少ない生石灰の使用量で、簡易な工程により含水土壌の取扱い性を改良することができ、含水土壌をセメント原料として効率よく使用することが可能となる。
【0042】
【実施例】
以下、本発明をさらに具体的に説明するため実施例を示すが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0043】
尚、実施例において、含水土壌のファイネスナンバー、含水比、粒状物の平均粒径、は下記の方法によって測定した。
【0044】
(1)ファイネスナンバー
地質工学会の土質試験の方法と解説に記載のフォールコーン試験方法に準じて測定した。
【0045】
土の液性限界をコーン法によって決定する試験で、一定荷重量のコーンを自重により試料中に貫入させてその沈下量を測定し、その沈下量がちょうど10mmであるような含水量をその土のファイネスナンバーFと称する。
【0046】
試験器具仕様
コーン寸法及び重量 :先端角度60° 直径φ24mm 重量60g
容器寸法 :内径φ60mm 平底ガラス製
コーン解放機構 :押釦式
測定方法 :ダイヤルゲージ式 測定範囲 50mm×0.01mm
試験方法
▲1▼試料を425μm篩でふるい、篩を通過したものに蒸留水を加えてパテ状になるまで十分に練り合わせる。
▲2▼湿った布をかぶせ、約30分放置し試料と水をよくなじませる。
▲3▼試料容器に試料を入れ、表面をならし、装置にセットする。
▲4▼コーンを試料の表面に接するまで押し上げ、ダイヤルゲージの測定子を押す。
▲5▼コーンの上端に当て、ダイヤルゲージのゼロ点を合わせて短針の位置を読み取る。
▲6▼コーン落下用の押釦を押してコーンを試料中に貫入させる。
▲7▼沈下が終了したらダイヤルゲージの測定子を押して沈下量を測定する。
▲8▼この試験を繰返し行い、コーンの貫入量が10mmとなるような含水比を求め、ファイネスナンバーFとする。
【0047】
(2)含水比
JIS A 1203に記載の方法に準じて測定した。
【0048】
(3)粒状物の平均粒径
JIS A 1204に記載の方法に準じて測定した。
【0049】
実施例1〜5
建築現場より発生した建設残土より100mmを越える岩石等の大型異物を除去し、表1に示すファイネスナンバーF、含水比Wを有する含水土壌を得、この含水土壌に対して、表1に示す割合で生石灰を添加して、パドルミキサーにて、周速3m/秒で2分間粗混合し、該生石灰由来のカルシウム成分を主成分とする外層が少なくとも一部の表面に形成された粒状物を含む造粒土壌を得た。更に、得られた造粒土壌を磁選機にて処理し、金属片を除去した。
【0050】
得られた造粒土壌の性状とその取扱い性を下記の基準により評価し、表1に併せて示した。
(1)装置への付着性
セメント製造設備の原料乾燥工程にコンベアーにより搬送する際、コンベアーの表面への造粒土壌の付着性を下記の基準に従って目視で判定した。
【0051】
○:付着少
△:付着し成長するが詰りなし
×:詰りの発生あり。
(2)発塵性
セメント製造設備の原料乾燥工程にコンベアーにより搬送する際、コンベアーの繋ぎの段差において、粉塵の発生度合いを下記の基準に従って目視で判定した。
【0052】
○:発塵なし
△:やや発塵あり
×:発塵があきらかで、周囲の設備に降り積もる。
【0053】
上記のようにして得られた造粒土壌を、セメント原料の乾燥工程に、セメント原料の5重量%の割合となるように添加してセメント原料と共に乾燥を行い、次いで、粉砕工程にて平均粒径60μmに粉砕してセメントクリンカーを製造したが、品質には全く問題のないセメントクリンカーを得ることができた。
【0054】
また、造粒土壌を粉砕工程に直接投入した場合には、粉砕工程での発塵が防止され、また、電気集塵機の集塵効率も向上するという効果が見られた。
【0055】
比較例1、2
実施例1において、含水土壌と混合する生石灰の量を表1に示すように変えた以外は、同様にして造粒土壌を得る操作を行った。結果を表1に併せて示す。
【0056】
比較例3
実施例1において、含水比がファイネスナンバーFを越える含水土壌を使用した以外は、同様にして造粒土壌を得る操作を行った。結果を表1に併せて示す。
【0057】
【表1】
Figure 2005060125

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において、造粒土壌を得るために好適な方法を示す工程図
【符号の説明】
1 大型異物除去装置
2 混合機
3 生石灰供給装置
4 小型異物除去装置

Claims (4)

  1. 含水比(W;重量%)が、ファイネスナンバー(F)に対して下記(1)式の関係にある含水土壌に対して、生石灰を下記式(2)で示される配合率(Q:重量%)となるように粗混合して、該生石灰由来のカルシウム成分を主成分とする外層が少なくとも一部の表面に形成された粒状物を含む造粒土壌と成し、該造粒土壌をセメント原料の一部として使用することを特徴とするセメントの製造方法。
    0.6F≦W<F (1)
    0.5W/F≦Q≦20W/F (2)
  2. ファイネスナンバー(F)が18〜80の範囲にある含水土壌を使用する請求項1に記載のセメントの製造方法。
  3. 造粒土壌をセメント原料に対して 0.2〜20重量%となる割合で添加する請求項1又は2に記載のセメントの製造方法。
  4. 前記粒状物の粒径は、粒状物中に占める1mm以下の粒状物が20重量%以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載のセメントの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011016075A (ja) * 2009-07-09 2011-01-27 Nikko Co Ltd 汚染土壌の加熱浄化方法及び浄化装置
JP2014076919A (ja) * 2012-10-11 2014-05-01 Tokuyama Corp ポルトランドセメントクリンカーの製造方法
CN113354314A (zh) * 2021-07-20 2021-09-07 深圳市和盛环保科技有限公司 一种基于工程渣土的高活性胶凝材料

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