JP2636726B2 - 浚渫スラリーの団粒化処理方法 - Google Patents
浚渫スラリーの団粒化処理方法Info
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- JP2636726B2 JP2636726B2 JP6039459A JP3945994A JP2636726B2 JP 2636726 B2 JP2636726 B2 JP 2636726B2 JP 6039459 A JP6039459 A JP 6039459A JP 3945994 A JP3945994 A JP 3945994A JP 2636726 B2 JP2636726 B2 JP 2636726B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は浚渫スラリーの団粒化処
理方法に係り、特に、固形分に対する含水率が100重
量%以上の高含水率浚渫スラリーを、低コストに、か
つ、効率的に団粒化処理する方法に関する。
理方法に係り、特に、固形分に対する含水率が100重
量%以上の高含水率浚渫スラリーを、低コストに、か
つ、効率的に団粒化処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】浚渫工事では浚渫スラリーが大量に発生
するが、発生した浚渫スラリーは、廃棄する場合であっ
ても埋戻す場合であっても、ある程度固形化する必要が
ある。
するが、発生した浚渫スラリーは、廃棄する場合であっ
ても埋戻す場合であっても、ある程度固形化する必要が
ある。
【0003】ところで、従来、粘土系スラリーの産業廃
土や建設廃土は、その含水率(本明細書において、含水
率とは固形分重量に対する水分重量の割合をさす。)に
応じて固化方法が異なり、含水率40%以下の比較的低
含水率のものは、生石灰(CaO)を添加して水分調整
及びポゾラン反応による固化処理がなされている。ま
た、含水率40〜100%のものは、セメント、或い
は、セメントと高分子吸収材及び/又は生石灰とを添加
することにより固化処理がなされている。
土や建設廃土は、その含水率(本明細書において、含水
率とは固形分重量に対する水分重量の割合をさす。)に
応じて固化方法が異なり、含水率40%以下の比較的低
含水率のものは、生石灰(CaO)を添加して水分調整
及びポゾラン反応による固化処理がなされている。ま
た、含水率40〜100%のものは、セメント、或い
は、セメントと高分子吸収材及び/又は生石灰とを添加
することにより固化処理がなされている。
【0004】しかしながら、含水率100%以上の高含
水率スラリーは、上述のような方法では、固化材を多く
添加する必要があり、処理コストが高騰することから、
長期間天日乾燥して含水率を低下させた後処理している
のが現状である。
水率スラリーは、上述のような方法では、固化材を多く
添加する必要があり、処理コストが高騰することから、
長期間天日乾燥して含水率を低下させた後処理している
のが現状である。
【0005】浚渫工事で発生する浚渫スラリーもまた、
含水率100%以上の高含水率スラリーであることか
ら、固化処理には長期間の天日乾燥を必要とする。
含水率100%以上の高含水率スラリーであることか
ら、固化処理には長期間の天日乾燥を必要とする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、浚渫スラ
リーは高含水率スラリーであるため、浚渫スラリーの固
化処理には次のような問題がある。
リーは高含水率スラリーであるため、浚渫スラリーの固
化処理には次のような問題がある。
【0007】即ち、生石灰等の固化材の使用量の増大を
防いでコストの高騰を避けるためには、長期間天日乾燥
する必要があり、この場合には、処理に要する期間が長
くなる、天日乾燥のためのスペースを確保する必要があ
るなどの問題がある。
防いでコストの高騰を避けるためには、長期間天日乾燥
する必要があり、この場合には、処理に要する期間が長
くなる、天日乾燥のためのスペースを確保する必要があ
るなどの問題がある。
【0008】一方、天日乾燥を行わず、処理効率を高め
ようとすると、固化材を多量に添加する必要があり、処
理コストの高騰を招く。
ようとすると、固化材を多量に添加する必要があり、処
理コストの高騰を招く。
【0009】本発明は上記従来の問題点を解決し、含水
率100%以上の高含水率浚渫スラリーを、低コスト
に、かつ効率的に団粒化処理する方法を提供することを
目的とする。
率100%以上の高含水率浚渫スラリーを、低コスト
に、かつ効率的に団粒化処理する方法を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の浚渫スラリー
の団粒化処理方法は、固形分に対する含水率が100重
量%以上の浚渫スラリーに流動床ボイラー灰とセメント
又は生石灰とを添加して団粒化処理する方法であって、
該浚渫スラリーに対して流動床ボイラー灰を160〜2
0重量%、セメント又は生石灰を40重量%以下添加す
ることを特徴とする。
の団粒化処理方法は、固形分に対する含水率が100重
量%以上の浚渫スラリーに流動床ボイラー灰とセメント
又は生石灰とを添加して団粒化処理する方法であって、
該浚渫スラリーに対して流動床ボイラー灰を160〜2
0重量%、セメント又は生石灰を40重量%以下添加す
ることを特徴とする。
【0011】請求項2の浚渫スラリーの団粒化処理方法
は、固形分に対する含水率が100重量%以上の浚渫ス
ラリーを団粒化処理するに当り、該浚渫スラリーに対し
て160〜20重量%の流動床ボイラー灰と、3重量%
以下の水溶性高分子吸収材と、15重量%以下のセメン
ト又は生石灰とを添加する方法であって、該浚渫スラリ
ーに水溶性高分子吸収材を添加した後流動床ボイラー灰
を添加し、次いでセメント又は生石灰を添加することを
特徴とする。
は、固形分に対する含水率が100重量%以上の浚渫ス
ラリーを団粒化処理するに当り、該浚渫スラリーに対し
て160〜20重量%の流動床ボイラー灰と、3重量%
以下の水溶性高分子吸収材と、15重量%以下のセメン
ト又は生石灰とを添加する方法であって、該浚渫スラリ
ーに水溶性高分子吸収材を添加した後流動床ボイラー灰
を添加し、次いでセメント又は生石灰を添加することを
特徴とする。
【0012】請求項3の浚渫スラリーの団粒化処理方法
は、固形分に対する含水率が100重量%以上の浚渫ス
ラリーを団粒化処理するに当り、該浚渫スラリーに対し
て160〜20重量%の流動床ボイラー灰と、3重量%
以下の水溶性高分子吸収材と、15重量%以下のセメン
ト又は生石灰とを添加する方法であって、ポンプ圧送中
の浚渫スラリーに水溶性高分子吸収材を添加した後ミキ
サで混合し、次いで流動床ボイラー灰とセメント又は生
石灰とを添加混合することを特徴とする。
は、固形分に対する含水率が100重量%以上の浚渫ス
ラリーを団粒化処理するに当り、該浚渫スラリーに対し
て160〜20重量%の流動床ボイラー灰と、3重量%
以下の水溶性高分子吸収材と、15重量%以下のセメン
ト又は生石灰とを添加する方法であって、ポンプ圧送中
の浚渫スラリーに水溶性高分子吸収材を添加した後ミキ
サで混合し、次いで流動床ボイラー灰とセメント又は生
石灰とを添加混合することを特徴とする。
【0013】即ち、セメント又は生石灰は、浚渫スラリ
ーの固化に有効であるが、高含水率スラリーに対して
は、多量添加を必要とし、コスト高騰の原因となる。
ーの固化に有効であるが、高含水率スラリーに対して
は、多量添加を必要とし、コスト高騰の原因となる。
【0014】本発明者は、高含水率浚渫スラリーへのセ
メント又は生石灰添加量の低減について検討した結果、
浚渫スラリーに流動床ボイラー灰を添加して体積当りの
含水量を低減させることにより、セメント又は生石灰添
加量の低減が図れることを見出し、本発明を完成させ
た。
メント又は生石灰添加量の低減について検討した結果、
浚渫スラリーに流動床ボイラー灰を添加して体積当りの
含水量を低減させることにより、セメント又は生石灰添
加量の低減が図れることを見出し、本発明を完成させ
た。
【0015】以下に本発明を詳細に説明する。
【0016】請求項1の方法においては、含水率100
%以上の高含水率浚渫スラリーに流動床ボイラー灰とセ
メント又は生石灰とを添加する。
%以上の高含水率浚渫スラリーに流動床ボイラー灰とセ
メント又は生石灰とを添加する。
【0017】請求項1の方法において、流動床ボイラー
灰は、流動床ボイラー灰添加混合後の浚渫スラリーの含
水率が100%以下、好ましくは100〜40%程度と
なるように添加するのが好ましく、その添加量は処理す
る浚渫スラリーの含水率に応じて適宜決定されるが、一
般に、浚渫スラリーに対して流動床ボイラー灰を160
〜20重量%、セメントを40重量%以下、好ましくは
26〜10重量%又は生石灰を40重量%以下、好まし
くは26〜10重量%添加する。
灰は、流動床ボイラー灰添加混合後の浚渫スラリーの含
水率が100%以下、好ましくは100〜40%程度と
なるように添加するのが好ましく、その添加量は処理す
る浚渫スラリーの含水率に応じて適宜決定されるが、一
般に、浚渫スラリーに対して流動床ボイラー灰を160
〜20重量%、セメントを40重量%以下、好ましくは
26〜10重量%又は生石灰を40重量%以下、好まし
くは26〜10重量%添加する。
【0018】本発明で用いる流動床ボイラー灰は、産業
廃棄物として各所で多量に発生するものであり、安価に
入手することができる。なお、流動床ボイラーの一般的
な組成は次の通りである。
廃棄物として各所で多量に発生するものであり、安価に
入手することができる。なお、流動床ボイラーの一般的
な組成は次の通りである。
【0019】
【表1】
【0020】請求項1の方法において、流動床ボイラー
灰とセメント又は生石灰との添加順序に特に制限はな
く、同時添加であっても良く、いずれか一方を先に添加
するものであっても良い。
灰とセメント又は生石灰との添加順序に特に制限はな
く、同時添加であっても良く、いずれか一方を先に添加
するものであっても良い。
【0021】請求項2の方法においては、浚渫スラリー
に水溶性高分子吸収材を添加混合した後、流動床ボイラ
ー灰を添加混合し、次いでセメント又は生石灰を添加混
合する。
に水溶性高分子吸収材を添加混合した後、流動床ボイラ
ー灰を添加混合し、次いでセメント又は生石灰を添加混
合する。
【0022】この場合、流動床ボイラー灰は浚渫スラリ
ーに対して160〜20重量%、水溶性高分子吸収材は
3重量%以下、好ましくは0.3〜0.1重量%添加す
る。また、セメントを15重量%以下、好ましくは、8
〜4重量%又は生石灰を15重量%以下、好ましくは8
〜4重量%添加する。
ーに対して160〜20重量%、水溶性高分子吸収材は
3重量%以下、好ましくは0.3〜0.1重量%添加す
る。また、セメントを15重量%以下、好ましくは、8
〜4重量%又は生石灰を15重量%以下、好ましくは8
〜4重量%添加する。
【0023】請求項3の方法においては、ポンプ圧送中
の浚渫スラリーに水溶性高分子吸収材を添加して静止型
(スタティック)ミキサで混合した後、流動床ボイラー
灰とセメント又は生石灰とを添加し、好ましくはパドル
ミキサで混合する。
の浚渫スラリーに水溶性高分子吸収材を添加して静止型
(スタティック)ミキサで混合した後、流動床ボイラー
灰とセメント又は生石灰とを添加し、好ましくはパドル
ミキサで混合する。
【0024】この場合の各添加材の添加割合は、上記請
求項2の添加割合と同等である。
求項2の添加割合と同等である。
【0025】なお、静止型(スタティック)ミキサとは
低粘性対応のものであり、このミキサによる混合で予混
合がなされる。一方、パドルミキサは高粘性対応のもの
であり、このミキサによる混合で、十分な混練がなされ
る。
低粘性対応のものであり、このミキサによる混合で予混
合がなされる。一方、パドルミキサは高粘性対応のもの
であり、このミキサによる混合で、十分な混練がなされ
る。
【0026】請求項1〜3の方法において、浚渫スラリ
ーへの流動床ボイラー灰の添加量が前記範囲より少ない
と流動床ボイラー灰を添加したことによる水溶性高分子
吸収材やセメント、生石灰の必要添加量の低減効果が十
分に得られず、多いと所定の強度に団粒化することが困
難となる場合がある。セメント又は生石灰の割合が前記
範囲より少ないと十分に固化することができず、また、
多いとセメント又は生石灰の添加コストが高くつき好ま
しくない。
ーへの流動床ボイラー灰の添加量が前記範囲より少ない
と流動床ボイラー灰を添加したことによる水溶性高分子
吸収材やセメント、生石灰の必要添加量の低減効果が十
分に得られず、多いと所定の強度に団粒化することが困
難となる場合がある。セメント又は生石灰の割合が前記
範囲より少ないと十分に固化することができず、また、
多いとセメント又は生石灰の添加コストが高くつき好ま
しくない。
【0027】水溶性高分子吸収材は、浚渫スラリー中の
水を吸収してゲル化することにより、浚渫スラリーの固
化を促進し、セメント又は生石灰添加量を低減するため
に添加するものであり、前記範囲より少ないとセメント
又は生石灰添加量の低減効果が十分に得られず、多いと
コストの高騰を招き好ましくない。
水を吸収してゲル化することにより、浚渫スラリーの固
化を促進し、セメント又は生石灰添加量を低減するため
に添加するものであり、前記範囲より少ないとセメント
又は生石灰添加量の低減効果が十分に得られず、多いと
コストの高騰を招き好ましくない。
【0028】各添加材の添加割合は、上記範囲におい
て、浚渫スラリーの含水率の程度や団粒化後の処理方法
(廃棄するか、或いは埋立て等に再利用するか)等に応
じて適宜決定するのが好ましい。
て、浚渫スラリーの含水率の程度や団粒化後の処理方法
(廃棄するか、或いは埋立て等に再利用するか)等に応
じて適宜決定するのが好ましい。
【0029】
【作用】流動床ボイラー灰は、比重が軽く、吸水性が高
く、高含水率浚渫スラリーの体積当りの水分を有効に低
減することができる。特に流動床ボイラー灰は、CaO
を多量に含むため水分調整及びポゾラン反応による固化
に有効であり、また、CaSO4 を含むためエトリンガ
イトの生成による団粒化強度の発現に有効である。
く、高含水率浚渫スラリーの体積当りの水分を有効に低
減することができる。特に流動床ボイラー灰は、CaO
を多量に含むため水分調整及びポゾラン反応による固化
に有効であり、また、CaSO4 を含むためエトリンガ
イトの生成による団粒化強度の発現に有効である。
【0030】これら流動床ボイラー灰を添加することに
より、浚渫スラリーの含水率が低減し、適当量のセメン
ト又は生石灰、或いは水溶性高分子吸収材とセメント又
は生石灰との添加により、所望の強度に団粒化すること
が可能となる。
より、浚渫スラリーの含水率が低減し、適当量のセメン
ト又は生石灰、或いは水溶性高分子吸収材とセメント又
は生石灰との添加により、所望の強度に団粒化すること
が可能となる。
【0031】請求項2の方法によれば、浚渫スラリーに
水溶性高分子吸収材を添加して水分を低減させた後、流
動床ボイラー灰を添加することにより、流動床ボイラー
灰による上記団粒化強度の発現効果を十分に発揮させる
ことができ、結果として、水溶性高分子吸収材の必要添
加量及びセメント又は生石灰の必要添加量を大幅に低減
して、効率的な処理を行える。
水溶性高分子吸収材を添加して水分を低減させた後、流
動床ボイラー灰を添加することにより、流動床ボイラー
灰による上記団粒化強度の発現効果を十分に発揮させる
ことができ、結果として、水溶性高分子吸収材の必要添
加量及びセメント又は生石灰の必要添加量を大幅に低減
して、効率的な処理を行える。
【0032】請求項3の方法によれば、ポンプ圧送中の
浚渫スラリーに水溶性高分子吸収材を添加して混合する
ことにより水溶性高分子吸収材を効果的に浚渫スラリー
に均一混合することができ、しかも、その後、流動床ボ
イラー灰とセメント又は生石灰とを添加混合することに
より、少ない水溶性高分子吸収材、セメント又は生石灰
添加量にて、効率的な処理を行える。
浚渫スラリーに水溶性高分子吸収材を添加して混合する
ことにより水溶性高分子吸収材を効果的に浚渫スラリー
に均一混合することができ、しかも、その後、流動床ボ
イラー灰とセメント又は生石灰とを添加混合することに
より、少ない水溶性高分子吸収材、セメント又は生石灰
添加量にて、効率的な処理を行える。
【0033】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。
説明する。
【0034】なお、以下において、用いた流動床ボイラ
ー灰の組成は表2に示す通りである。
ー灰の組成は表2に示す通りである。
【0035】
【表2】
【0036】実施例1,2,比較例1,2 含水率154%の高含水率浚渫スラリーに表3に示す割
合で各添加材を添加混合し、団粒化の可否を調べ、結果
を表3に示した。なお、団粒化強度は、比較例1で得ら
れたものを基準とし、相対評価により示した。表1より
明らかなように、流動床ボイラー灰を添加することによ
り、少ないセメント又は生石灰添加量にて団粒化を行う
ことができる。
合で各添加材を添加混合し、団粒化の可否を調べ、結果
を表3に示した。なお、団粒化強度は、比較例1で得ら
れたものを基準とし、相対評価により示した。表1より
明らかなように、流動床ボイラー灰を添加することによ
り、少ないセメント又は生石灰添加量にて団粒化を行う
ことができる。
【0037】これに対して、流動床ボイラー灰を用いな
い比較例1では団粒化のために大量のセメントを必要と
し、また、流動床ボイラー灰を用いず、実施例1と同程
度のセメント添加量として比較例2では団粒化不可能で
あった。
い比較例1では団粒化のために大量のセメントを必要と
し、また、流動床ボイラー灰を用いず、実施例1と同程
度のセメント添加量として比較例2では団粒化不可能で
あった。
【0038】
【表3】
【0039】実施例3,4,比較例3,4 含水率154%の高含水率浚渫スラリーに表4に示す割
合で各添加材を添加混合し、団粒化の可否を調べ、結果
を表4に示した。なお、実施例3,4においては、水溶
性高分子吸収材を添加後、流動床ボイラー灰を添加し、
次いで、セメント又は生石灰を添加した。また、団粒化
強度は、比較例3で得られたものを基準とし、相対評価
により示した。
合で各添加材を添加混合し、団粒化の可否を調べ、結果
を表4に示した。なお、実施例3,4においては、水溶
性高分子吸収材を添加後、流動床ボイラー灰を添加し、
次いで、セメント又は生石灰を添加した。また、団粒化
強度は、比較例3で得られたものを基準とし、相対評価
により示した。
【0040】比較例5 浚渫スラリーに流動床ボイラー灰を添加した後水溶性高
分子吸収材を添加し、次いでセメント又は生石灰を添加
したこと以外は実施例3と全く同様にして処理を行な
い、団粒化の可否、団粒化強度を調べ、結果を表4に示
した。表4より明らかなように、水溶性高分子吸収材の
添加後に流動床ボイラー灰を添加することにより、少な
い水溶性高分子吸収材、セメント又は生石灰添加量にて
効率的に団粒化処理することができることがわかる。
分子吸収材を添加し、次いでセメント又は生石灰を添加
したこと以外は実施例3と全く同様にして処理を行な
い、団粒化の可否、団粒化強度を調べ、結果を表4に示
した。表4より明らかなように、水溶性高分子吸収材の
添加後に流動床ボイラー灰を添加することにより、少な
い水溶性高分子吸収材、セメント又は生石灰添加量にて
効率的に団粒化処理することができることがわかる。
【0041】これに対して、流動床ボイラー灰を用いな
い比較例3では、団粒化のために多量の水溶性高分子吸
収材やセメントが必要とされる。また、流動床ボイラー
灰を用いず、実施例3と同程度の水溶性高分子吸収材及
びセメント添加量とした比較例4では団粒化不可能であ
った。更に、流動床ボイラー灰の添加後に水溶性高分子
吸収材を添加した比較例6では、団粒化強度が劣るもの
であった。
い比較例3では、団粒化のために多量の水溶性高分子吸
収材やセメントが必要とされる。また、流動床ボイラー
灰を用いず、実施例3と同程度の水溶性高分子吸収材及
びセメント添加量とした比較例4では団粒化不可能であ
った。更に、流動床ボイラー灰の添加後に水溶性高分子
吸収材を添加した比較例6では、団粒化強度が劣るもの
であった。
【0042】
【表4】
【0043】実施例5,6 第1図に示す方法に従って、浚渫スラリーの団粒化処理
を行った。
を行った。
【0044】第1図に示す方法において、水底の泥ヘド
ロ等のスラリー1は浚渫船2の浚渫機3によって浚渫さ
れる。この浚渫機3はスクリュコンベヤよりなり、下端
からスラリーを取り込み、上部からスラリーを排出す
る。スラリーは、浚渫機3からスラリーポンプ4に導入
され、次いで第1のミキサM1 に送り込まれる。この途
中で添加装置5によって水溶性高分子吸収材が添加さ
れ、静止型の第1のミキサM1 に導入される。第1のミ
キサM1 で混練されたスラリーは、第2のミキサである
パドルミクサM2 に導入され、ここにおいて添加装置
6,7により流動床ボイラー灰,セメント又は生石灰が
それぞれ添加されつつ混練される。この混練物は、ベタ
つかない土状物となっており、第2のミキサM2 からコ
ンベヤ8を介して運搬船9に送られる。運搬船9が満杯
になったら、別の運搬船と交換させ、満杯になった運搬
船9は、土状物を陸上や、他の投棄箇所へ運搬する。
ロ等のスラリー1は浚渫船2の浚渫機3によって浚渫さ
れる。この浚渫機3はスクリュコンベヤよりなり、下端
からスラリーを取り込み、上部からスラリーを排出す
る。スラリーは、浚渫機3からスラリーポンプ4に導入
され、次いで第1のミキサM1 に送り込まれる。この途
中で添加装置5によって水溶性高分子吸収材が添加さ
れ、静止型の第1のミキサM1 に導入される。第1のミ
キサM1 で混練されたスラリーは、第2のミキサである
パドルミクサM2 に導入され、ここにおいて添加装置
6,7により流動床ボイラー灰,セメント又は生石灰が
それぞれ添加されつつ混練される。この混練物は、ベタ
つかない土状物となっており、第2のミキサM2 からコ
ンベヤ8を介して運搬船9に送られる。運搬船9が満杯
になったら、別の運搬船と交換させ、満杯になった運搬
船9は、土状物を陸上や、他の投棄箇所へ運搬する。
【0045】各添加材の添加割合は表5に示す通りとし
たところ、いずれも良好な団粒土状物を得ることができ
た。
たところ、いずれも良好な団粒土状物を得ることができ
た。
【0046】
【表5】
【0047】なお、本実施例では、添加装置5で流動床
ボイラー灰を添加し、添加装置6で水溶性高分子吸収材
を添加し、添加装置7でセメント又は生石灰を添加して
いるが、添加装置6を用いず、添加装置5で流動床ボイ
ラー灰を添加して、添加装置7でセメント又は生石灰を
添加しても良い。
ボイラー灰を添加し、添加装置6で水溶性高分子吸収材
を添加し、添加装置7でセメント又は生石灰を添加して
いるが、添加装置6を用いず、添加装置5で流動床ボイ
ラー灰を添加して、添加装置7でセメント又は生石灰を
添加しても良い。
【0048】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の浚渫スラリ
ーの団粒化処理方法によれば、含水率100%以上の高
含水率浚渫スラリーを、安価にしかも容易に入手可能な
流動床ボイラー灰を用いることにより、高価な添加材を
多量に添加することなく、低コストに、効率的に団粒化
処理することができる。
ーの団粒化処理方法によれば、含水率100%以上の高
含水率浚渫スラリーを、安価にしかも容易に入手可能な
流動床ボイラー灰を用いることにより、高価な添加材を
多量に添加することなく、低コストに、効率的に団粒化
処理することができる。
【0049】即ち、請求項1の方法によれば、セメント
又は生石灰使用量の低減が図れる。
又は生石灰使用量の低減が図れる。
【0050】請求項2の方法によれば、水溶性高分子吸
収材使用量,セメント又は生石灰使用量の低減を図り、
比較的団粒化強度の高い団粒物を得ることができる。
収材使用量,セメント又は生石灰使用量の低減を図り、
比較的団粒化強度の高い団粒物を得ることができる。
【0051】請求項3の方法によれば、圧送中の浚渫ス
ラリーに各添加材を効率的に添加して、良好な処理を行
なえる。
ラリーに各添加材を効率的に添加して、良好な処理を行
なえる。
【図1】本発明の浚渫スラリーの団粒化処理方法の一実
施例方法を示す概略図である。
施例方法を示す概略図である。
1 スラリー 2 浚渫船 3 浚渫機 4 スラリーポンプ 5,6,7 添加装置 8 コンベヤ 9 運搬船 M1 第1のミキサ M2 第2のミキサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−117698(JP,A) 特公 昭53−42314(JP,B1) 特公 平4−42080(JP,B2)
Claims (3)
- 【請求項1】 固形分に対する含水率が100重量%以
上の浚渫スラリーに流動床ボイラー灰とセメント又は生
石灰とを添加して団粒化処理する方法であって、該浚渫
スラリーに対して流動床ボイラー灰を160〜20重量
%、セメント又は生石灰を40重量%以下添加すること
を特徴とする浚渫スラリーの団粒化処理方法。 - 【請求項2】 固形分に対する含水率が100重量%以
上の浚渫スラリーを団粒化処理するに当り、該浚渫スラ
リーに対して160〜20重量%の流動床ボイラー灰
と、3重量%以下の水溶性高分子吸収材と、15重量%
以下のセメント又は生石灰とを添加する方法であって、
該浚渫スラリーに水溶性高分子吸収材を添加した後流動
床ボイラー灰を添加し、次いでセメント又は生石灰を添
加することを特徴とする浚渫スラリーの団粒化処理方
法。 - 【請求項3】 固形分に対する含水率が100重量%以
上の浚渫スラリーを団粒化処理するに当り、該浚渫スラ
リーに対して160〜20重量%の流動床ボイラー灰
と、3重量%以下の水溶性高分子吸収材と、15重量%
以下のセメント又は生石灰とを添加する方法であって、
ポンプ圧送中の浚渫スラリーに水溶性高分子吸収材を添
加した後ミキサで混合し、次いで流動床ボイラー灰とセ
メント又は生石灰とを添加混合することを特徴とする浚
渫スラリーの団粒化処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6039459A JP2636726B2 (ja) | 1994-03-10 | 1994-03-10 | 浚渫スラリーの団粒化処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6039459A JP2636726B2 (ja) | 1994-03-10 | 1994-03-10 | 浚渫スラリーの団粒化処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07246397A JPH07246397A (ja) | 1995-09-26 |
JP2636726B2 true JP2636726B2 (ja) | 1997-07-30 |
Family
ID=12553634
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6039459A Expired - Lifetime JP2636726B2 (ja) | 1994-03-10 | 1994-03-10 | 浚渫スラリーの団粒化処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2636726B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
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JP4954074B2 (ja) * | 2005-08-10 | 2012-06-13 | 中国電力株式会社 | 軟弱土の固化処理方法 |
CN101870510B (zh) * | 2010-06-01 | 2012-05-16 | 浙江大学 | 一种除磷抑藻剂及其应用 |
CN103723805A (zh) * | 2012-10-10 | 2014-04-16 | 天津市北方园林生态科学技术研究所 | 一种景观水体复合型絮凝剂及其制备方法 |
CN113121134A (zh) * | 2021-04-13 | 2021-07-16 | 武汉理工大学 | 一种膨胀土固化剂及应用 |
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JPS51141459A (en) * | 1975-06-02 | 1976-12-06 | Taisei Corp | Method of solidifying dirty mud |
JPS5325270A (en) * | 1976-08-20 | 1978-03-08 | Japan Exlan Co Ltd | Solidifying method for sludgy substance |
JPS5342314A (en) * | 1976-09-29 | 1978-04-17 | Toshiba Corp | Drive system for ac motor |
JPS62117698A (ja) * | 1985-11-15 | 1987-05-29 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 汚泥固化方法 |
JPS644969A (en) * | 1987-06-26 | 1989-01-10 | Nippon Electric Eng | System for identifying data code system on magnetic tape and disk |
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JPH0442080A (ja) * | 1990-06-08 | 1992-02-12 | Clarion Co Ltd | 放送衛星移動受信装置 |
-
1994
- 1994-03-10 JP JP6039459A patent/JP2636726B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07246397A (ja) | 1995-09-26 |
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