JP2896079B2 - 濃縮レトルトルウおよびその製造方法 - Google Patents

濃縮レトルトルウおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、濃縮タイプのレトルト
ルウおよびその製造方法に関し、更に詳しくは濃縮タイ
プのレトルトルウに加水し加熱調理する際に、レトルト
パウチからの取り出しが容易な濃縮レトルトルウおよび
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種ソース類等にキサンタン
ガムを添加してその品質を改善する技術は開発されてい
る。例えば、各種香味粉末や乾燥野菜粉末等の不溶性粉
末原料をキサンタンガム、馬鈴薯澱粉等の増粘剤、油脂
および水と均一に混合し、次いで得られた混合物をドレ
ッシング、ラーメンスープ、中華スープ等の特に粘度が
50cp以下の低粘度のソースと混合する低粘度ソース
の製造法(特開平3−47055号)がある。しかし、
この方法は、低粘度のソースを対象とするものであり、
香味粉末等の不溶性粉末原料がソースの底部に沈降しな
い低粘度ソースを提供することを目的とするものであ
る。
【0003】また、キサンタンガム、澱粉類および食用
油脂を加熱混合して得られる液状ルウ100重量部に対
して、粉末状混合物を60〜130重量部混合してなる
顆粒状ソース、該顆粒状ソースの製造法、並びに顆粒状
ソース及び具材を配合してなる即席食品(特開平5−6
9号)がある。しかし、この発明は熱湯または沸騰水に
非常に素早く分散、溶解して粘度を生じ、調理時におけ
る作業性に極めて優れたものを提供しようとするもので
ある。
【0004】本発明者等は、上記したような固形タイプ
のものと液状タイプのものとの中間に位置するような濃
縮タイプで且つレトルトタイプのルウを開発すべく、濃
縮したレトルトルウを加水調理するためにレトルトパウ
チからの取り出しを行ったところ、レトルトパウチ内か
らルウを取り出すのに多大の力が必要になること、およ
び取り出した後のレトルトパウチ内にルウが残存してし
まう、という問題に遭遇した。
【0005】本発明者等は、上記問題を解決すべく研究
を行ったところ、キサンタンガムを特定量添加すること
によって、上記問題を解決することができるという知見
を得た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した液
状スープや固形油脂含有成型品とは異なり、濃縮タイプ
のレトルトルウが有する問題点、すなわち濃縮タイプの
レトルトルウをレトルトパウチから取り出す際に、容易
に取り出すことができ、また、取り出した後のパウチ内
に残存するルウを極めて少なくすることができる濃縮レ
トルトルウおよびその製造方法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような本発明の目的
を達成するための構成は、以下の(1)〜(3)の技術
的手段から成る。
【0008】(1)濃縮レトルトルウ中にキサンタンガ
ム、グアガム、ローカストビーンガム、リン酸架橋澱粉
の1種または2種以上を0.1〜1重量%存在させるこ
とを特徴とする濃縮レトルトルウ。
【0009】(2)濃縮レトルトルウの水分含量が60
〜70重量%であることを特徴とする請求項1記載の濃
縮レトルトルウ。
【0010】(3)小麦粉と油とを加熱混合したルウ
に、予め焙煎処理した玉葱および適宜調味料を添加混合
し、煮込み処理を施して水分含量が60〜70重量%の
濃縮ルウを得た後、これをレトルトパウチに充填密封し
てレトルト処理するに当たり、濃縮ルウを充填密封する
前のいずれかの段階でキサンタンガム、グアガム、ロー
カストビーンガム、リン酸架橋澱粉の1種または2種以
上を0.1〜1重量%添加混合することを特徴とする濃
縮レトルトルウの製造方法。
【0011】以下、本発明の構成について詳細に説明す
る。本発明においては、上記したような濃縮レトルトル
ウ中にキサンタンガム、グアガム、ローカストビーンガ
ム、リン酸架橋澱粉の1種または2種以上(以下、単に
キサンタンガム等という。)を0.1〜1重量%、好ま
しくは0.3〜0.5重量%存在させることが重要であ
る。
【0012】濃縮ルウとは、加水調理することによって
喫食するタイプのルウ製品であって、ルウとしては例え
ばカレー、シチュー、スープ等を例示することができ
る。こうした濃縮ルウの水分含量としては、60〜70
重量%、更には62〜66重量%が好ましい。濃縮ルウ
の水分含量が60重量%以下になってくると、コテコテ
の物性となり、超高粘性のためにキサンタンガム等の添
加効果が得難くなる傾向にある。
【0013】反対に濃縮ルウの水分含量が70重量%以
上になってくると、濃縮度の低い比較的柔らかい物性の
ものになるために、あえてキサンタンガム等を添加する
までもなく、パウチからの取り出しは容易にできる。
【0014】次に、濃縮レトルトルウ中にキサンタンガ
ム等を存在させる量としては、前述したごとく0.1〜
1重量%、好ましくは0.3〜0.5重量%であること
が重要である。この量が少なすぎると、本発明の目的で
あるレトルトパウチからの濃縮ルウの取り出しが困難に
なってくる。一方、この量が多くなりすぎるとレトルト
パウチからの濃縮ルウの取り出しという本発明の目的上
からは、特に問題はないが、喫食時における食感が糊っ
ぽくなるという味覚上における別の問題が発生する傾向
にある。
【0015】キサンタンガム等を濃縮レトルトルウ中に
存在させる方法としては、濃縮ルウをレトルトパウチに
充填密封する前のいずれかの段階であれば特に限定され
るものではなく、たとえば、予め小麦粉に添加混合して
おいてもよく、あるいは小麦粉と固形油脂とを加熱混合
してルウを形成させる段階で添加してもよい。更には、
ルウに適宜調味剤を添加し煮込んで濃縮ルウを形成させ
る段階、あるいは形成させた濃縮ルウに添加してもよ
い。いずれの場合においても、キサンタンガム等を添加
するに際しては、予めキサンタンガム等を水に均一に分
散させておく方が、キサンタンガム等を濃縮ルウ中に均
一に分散させるという点から好ましい。
【0016】また、キサンタンガム等の内でも、本発明
の効果をより効果的に達成することができるという点か
らはキサンタンガムが最も好ましい。
【0017】次に、濃縮ルウを得るための方法について
述べる。まず、小麦粉と固形油脂を加熱混合する。この
場合の小麦粉と固形油脂の混合比率は最終製品によって
異なり、当業者が適宜決定すればよいが、例えばカレー
ルウやシチュールウの場合は小麦粉に対し固形油脂80
〜120重量%を例示することができる。固形油脂とし
ては、常温で固体であれば動植物性油脂のいずれでもよ
く、例えばラード、ヘッド、パーム硬化油等がある。
【0018】よって得られたルウに適宜調味剤を添加し
煮込み処理を施して水分含量60〜70重量%の濃縮ル
ウを得る。調味剤としては、例えばカレールウの場合は
予め焙煎処理した玉葱、カレー粉、肉エキス、食塩、そ
の他各種調味料があり、シチュールウの場合は粉乳、肉
エキス、食塩、その他各種調味料がある。
【0019】ルウの濃縮方法としては、前述したごとく
常法によって得られたルウを煮込む方法があるが、これ
以外に予め添加する水分を調節しておく方法もあり、こ
の場合、加熱調理が焦げつき等により行うことが困難で
あればレトルト処理時に加熱調理するという方法を採用
してもよい。
【0020】レトルトパウチに濃縮ルウを添加した後に
常法によってレトルト処理する。処理条件は殺菌の目的
が達成される条件であればよく、たとえば121°Cで
20〜25分間という条件を例示することができる。
【0021】
【実施例1】小麦粉50重量部とラード50重量部を1
25°Cで加熱混合して小麦粉ルウ97重量部を得た。
これとは別に、玉葱を歩留り60%になるまで焙煎処理
した後、当量の水を加え再び歩留り80%になるまで煮
込み処理を施し、ペースト状にしてペースト状焙煎玉葱
を得た。よって得られたペースト状焙煎玉葱150重量
部およびカレー粉、肉エキス、食塩等の適宜調味剤97
重量部を上記小麦粉ルウ100重量部に加え、更に予め
キサンタンガム2.5重量部を均一に分散させた水31
0重量部を加えて全体が均一になるように撹拌しながら
95°Cで加熱混合して、濃縮カレールウ650重量部
を得た。
【0022】よって得られた濃縮カレールウ200重量
部をレトルトパウチに充填し、121°Cで23分間レ
トルト処理を施した。当該濃縮カレールウ中のキサンタ
ンガム含量は約0.4重量%で、水分含量は65重量%
であった。上記方法によって得られた濃縮レトルトカレ
ールウのパウチを開封してパウチからの取り出し効果を
確認したところ、197.8重量部(98.9%)の濃
縮カレールウを取り出すことができた。
【0023】一方、キサンタンガムを添加しないこと以
外はすべて上記方法と同様の方法によって得られた濃縮
レトルトカレールウのパウチを開封してパウチからの取
り出し効果を確認したところ、186重量部(93%)
の濃縮カレールウを取り出すことができたが、キサンタ
ンガムを添加したものよりも、パウチからの取り出し効
果は劣るものであった。
【0024】なお、パウチからの取り出し効果の確認に
ついては、パウチを開封後常法どおり絞り出し、その後
パウチを二つ折りにし、更に同方向に二つ折りにして絞
り出す方法により行った。
【0025】
【実施例2】キサンタンガムに替えてグアガム2.5重
量部を添加すること以外は、すべて実施例1と同様の方
法で濃縮レトルトカレールウを得、実施例1と同様の方
法によりパウチからの取り出し効果を確認したところ、
195.4重量部(97.7%)の濃縮カレールウを取
り出すことができた。
【0026】
【発明の効果】本発明によると、わずかの量のキサンタ
ンガムを濃縮タイプのレトルトルウに存在させることに
より、濃縮タイプのレトルトルウをパウチから取り出し
た後、加水し加熱調理する際に、レトルトパウチから極
めて容易に取り出すことができる。従って、取り出す際
の力が弱くて済み、また、取り出し後、レトルトパウチ
内にルウが残存する量が非常に少なくなり、経済的であ
る。
【0027】そればかりでなく、常にほぼ全量を取り出
すことができるので、定量の水を添加して希釈しても、
常にほぼ同程度の希釈率を保持することができる。従っ
て、喫食する度に味覚等が変化するということがなく、
いつにても目的とする食味を味わうことができる、とい
う利点もある。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濃縮レトルトルウ中にキサンタンガム、
    グアガム、ローカストビーンガム、リン酸架橋澱粉の1
    種または2種以上を0.1〜1重量%存在させることを
    特徴とする濃縮レトルトルウ。
  2. 【請求項2】 濃縮レトルトルウの水分含量が60〜7
    0重量%であることを特徴とする請求項1記載の濃縮レ
    トルトルウ。
  3. 【請求項3】 小麦粉と油とを加熱混合したルウに、予
    め焙煎処理した玉葱および適宜調味料を添加混合し、煮
    込み処理を施して水分含量が60〜70重量%の濃縮ル
    ウを得た後、これをレトルトパウチに充填密封してレト
    ルト処理するに当たり、濃縮ルウを充填密封する前のい
    ずれかの段階でキサンタンガム、グアガム、ローカスト
    ビーンガム、リン酸架橋澱粉の1種または2種以上を
    0.1〜1重量%添加混合することを特徴とする濃縮レ
    トルトルウの製造方法。
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JP5008577B2 (ja) * 2007-06-07 2012-08-22 江崎グリコ株式会社 カレールウ及びその製造方法
JP5796967B2 (ja) * 2011-02-22 2015-10-21 江崎グリコ株式会社 凍結乾燥カレー及びその製造方法
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