JP3538376B2 - 調味材、調味材の製造方法及び調味材を用いた食品の製造方法 - Google Patents
調味材、調味材の製造方法及び調味材を用いた食品の製造方法Info
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まった風味を提供することができる、液状、ペースト状
等の流動性調味材、該調味材の製造方法、該調味材を用
いた食品の製造方法に関するものである。
は、所望の風味や味を付与するために香辛料や調味材等
が用いられることが多い。例えば、レトルトカレーにつ
いてみると、小麦粉ルウ(小麦粉と油脂の焙煎物)、野
菜・果実ピューレ、香辛料、調味液の混合物と、調味
料、酸味料等の粉体原料の混合物とを組み合せて煮こ
み、必要に応じて野菜、牛肉等の具材を加えて、容器に
充填し、加熱殺菌処理して製造する。このような調味料
としては種々のものが知られているが、例えば、レトル
トカレーの製造方法において、調味料を他の原料と直接
混合して用いると、レトルトカレーの旨味、甘味、酸
味、塩味等がばらばらに感じられ、即ち、風味にまとま
りがないといった問題が生じ得る。従って、まとまった
風味を提供することができる調味料が望まれている。更
に、アミノ酸やペプチド等の調味料を用いる場合には、
それらが高価であることを考慮し、コスト面から少量で
高い効果を得ることも望まれる。
てまとまった風味を提供することができる調味材、該調
味材の製造方法、該調味材を用いた食品の製造方法を提
供することを目的とする。
について、他の原料に直接添加する前に所定の処理を施
すことにより上記課題を効率的に解決することができる
との知見に基づくものである。即ち、本発明は、水、
糖類、及びペプチドを含む材料を、95〜100℃
で60〜120分間煮込むことを特徴とする流動性調味
材の製造方法を提供する。また、本発明は、前記製造方
法により製造した流動性調味材を提供する。更に、本発
明は、これらの流動性調味料を配合することを特徴とす
る食品の製造方法を提供する。
は、例えば、カレー等の種々の食品に対して所望の風味
や味を付与するために用いることができる、液状物乃至
ペースト状物をいう。本発明の流動性調味材は、本発明
の第1の態様によれば、水、糖類、及びペプチド
を含む材料を、95〜100℃で60〜120分間煮込
むことにより得ることができる。
で添加することができ、又はタマネギ細断物等の原料由
来の水を用いることができ、タマネギ細断物由来の水を
用いるのが好ましい。ここで、タマネギ裁断物は、例え
ば、5〜20mm角の大きさにカットしたもの、あるい
はコロイドミルやコミトロールにより磨細したものを用
いることができる。本発明においては、水原料は、処
理する材料の質量をベースとして、好ましくは65〜8
5質量%、より好ましくは70〜80質量%の水分が材
料中に含まれるように用いるのがよい。また、糖類と
しては、例えば、砂糖、ブドウ糖、ハチミツ、果糖等を
用いることができる他、上記タマネギ細断物を、糖類原
料として用いることができ、また、これらの混合物を用
いることもできる。本発明において、糖類原料は、処
理する材料の質量をベースとして、好ましくは3〜30
質量%、より好ましくは6〜27質量%の糖類が材料中
に含まれるように用いるのがよい。尚、本発明において
は、上記タマネギ細断物を用いることにより、上記水
原料及び糖類原料の両割合を高めることができる。タ
マネギは、処理される材料の質量をベースとして、好ま
しくは30〜70質量%、より好ましくは30〜40質
量%用いるのがよい。
酵母エキス、タンパク加水分解物、畜肉エキス等又はこ
れらの混合物を用いることができ、酵母エキスを用いる
のが好ましい。ペプチドは、処理する原料の質量をベー
スとして、例えば0.1〜8質量%含ませるのが好まし
く、より好ましくは3〜7質量%である。
実原料、例えば、トマトペースト、リンゴペースト、フ
ルーツチャツネ、野菜エキス等を用いることができ、ま
た、これらの混合物を用いることができる。野菜・果実
原料を用いる場合、処理する原料の質量をベースとし
て、例えば3〜35質量%含ませるのが好ましく、より
好ましくは20〜30質量%である。
原料を用いることができる。酸性原料としては、例え
ば、クエン酸、リンゴ酸等を用いることができ、クエン
酸を用いるのが好ましい。本発明においては、酸性原料
を用いて製造される調味材のpHを、好ましくは4.4
〜5.2に調整するのがよく、より好ましくは4.5〜
5.0である。また、酸性原料を用いる場合、処理する
原料の質量をベースとして、例えば0.005〜0.2
質量%含ませるのが好ましく、より好ましくは0.01
〜0.1質量%である。
果実原料及び酸性原料を組み合せた混合物を用いること
ができるが、その混合物全体として、例えば、処理する
材料の質量をベースとして、好ましくは4〜40質量
%、より好ましくは30〜35質量%用いるとよい。
成分を適宜含ませることができる。このような任意成分
としては、例えば、ガーリック、ジンジャー、ピーナッ
ツバター、醤油等を挙げることができるが、これらは、
本発明の効果、即ち、食品に対してまとまった風味を提
供するといった効果に悪影響を及ぼさない範囲で使用す
るのがよい。また、本発明においては、塩、アミノ酸系
調味料、乳原料、香辛料を含ませないのが好ましい。上
述したような〜原料を含む材料を煮込むことにより
流動性調味材を製造する。この煮込み工程は、95〜1
00℃で、60〜120分間、好ましくは70〜100
分間かけて行う。
性調味材を得ることができ、このような調味材は、例え
ば、カレー、ハッシュドビーフ、ビーフシチュー等の食
品に対して用いることができる。ここで、このような流
動性調味材を配合することによりカレーを製造する場
合、用いる流動性調味材の量は、例えば、得られるカレ
ーの質量をベースとして、15〜50質量%とするのが
好ましく、より好ましくは20〜30質量%である。ま
た、本発明の流動性調味材を用いたレトルトカレーの製
造方法について例を挙げて説明する。まず、上述のよう
にして流動性調味材を製造し、これと、他のカレー原
料、例えば、カレー粉、小麦粉、油脂、香辛料、調味料
(塩、アミノ酸系調味料)、乳原料等又はこれらの混合
物とを混合した後、90〜100℃で5〜20分間煮込
む。これに所望により、野菜、肉類等の具材を加えて、
容器に充填密封し、加熱殺菌してレトルトカレーを製造
することができる。
味等がまとまった、つまり、すっきりとしているが、芯
となるしっかりとした旨味がある優れた風味の高品質の
調味材を提供することができる。また、このような調味
材を配合することにより、種々の食品、例えばカレー等
も同様に優れた風味とすることができる。また、比較的
高価なペプチドを比較的少量であるいは用いずに上述し
たような高品質の調味材を得ることができるためカレー
等の食品の製造コストの面でも効果的である。更に、本
発明の製造方法により得られる調味材は、流動性である
ため、食品原料に添加する際に良好に該原料中に分散さ
せることができる。
熱鍋に投入した後、撹拌しながら98℃で85分間煮込
んで流動性調味材を製造した。得られた流動性調味材
は、旨味、甘味、酸味、塩味がまとまった風味、即ち、
すっきりとしているが、芯となるしっかりとした旨味が
ある優れた風味を有する高品質のものであった。また、
その調味材の水分は、60質量%であり、糖類含量は、
33質量%であり、ペプチド含量は、5質量%であり、
そのpHは、4.6であった。
塩1部、アミノ酸系調味料2部、乳原料1部、カレーパ
ウダー1部、香辛料1部、水38部を組み合せて95℃
達温まで煮こみ、野菜20部、牛肉6部の具材を加え
て、容器に充填密封し、加熱殺菌処理してレトルトカレ
ーを製造した。得られたレトルトカレーは、旨味、甘
味、酸味、塩味がまとまった風味、即ち、すっきりとし
ているが、芯となるしっかりとした旨味がある優れた風
味を有する高品質のものであった。また、本発明の流動
性調味材と他のカレー原料との混合は非常に良好なもの
であった。
Claims (5)
- 【請求項1】 1)処理する材料の質量をベースとして6
5〜85質量%の水、2)処理する材料の質量をベースと
して3〜30質量%の糖類、及び3)処理する材料の質量
をベースとして0.1〜8質量%のペプチドを含む材料
を、95〜100℃で60〜120分間煮込むことを特
徴とする流動性調味材の製造方法。 - 【請求項2】 前記材料がタマネギを30〜70質量%
含む請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 前記材料が、塩、アミノ酸系調味料、乳
原料、香辛料を含まない請求項1記載の製造方法。 - 【請求項4】 前記ペプチドが、酵母エキス及びタンパ
ク加水分解物からなる群から選ばれる請求項1記載の製
造方法。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載の製造
方法により得られた流動性調味材を配合することを特徴
とする食品の製造方法。
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JP2000296841A JP3538376B2 (ja) | 2000-09-28 | 2000-09-28 | 調味材、調味材の製造方法及び調味材を用いた食品の製造方法 |
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2000
- 2000-09-28 JP JP2000296841A patent/JP3538376B2/ja not_active Expired - Lifetime
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