JP6052793B2 - フルーツ感を付加した加熱殺菌済み食品の製造方法 - Google Patents

フルーツ感を付加した加熱殺菌済み食品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、加熱殺菌済み食品及びその製造方法に関する。
加熱殺菌済み食品には、容器にホットパック充填した食品や、容器に充填後に加熱殺菌をした食品やソースなどを濃縮したペースト状の食品などがある。容器に充填後に加熱殺菌をした食品の中でも、レトルト殺菌を行ったカレー、シチュー、ハヤシ、パスタソース、フィリング等の煮込み食品は、温めてすぐに喫食することができるため、特に利便性に優れている。これらの加熱殺菌済み食品は、長期保存性を付与するために、高い温度で加熱殺菌が行われる。
ここで、種々の食品に所望の風味や味を付与するために、製造工程において通常用いられる原料の他に様々な香辛料や調味材を用いることがある。例えば特許文献1では、カレーソースにコクと甘みを付与するため、味噌を添加することを特徴とするカレー風味食品の製造方法が開示されている。また、例えば食品をより食べやすくする目的で、果物類や果菜類が有する好ましい風味、すなわち甘味、酸味及び香りからなる「フルーツ感」を食品に付与するという要求がある。ここで加熱殺菌済み食品を調製する場合には、果物類や果菜類をその他の原料と配合した後にその食品全体を高い温度で加熱殺菌処理する必要がある。ところが一般には、フルーツ感を構成する酸味や香りは、この加熱殺菌時の高温によってほとんど失われてしまう。また、果物類や果菜類の配合量を増やしてフルーツ感を向上させようとしても、加熱殺菌時の高温で酸味や香りの一部が失われることにより、甘味のみが強調された不自然な風味になってしまうという問題があった。
特開平9−308466号
本発明は、果物類及び/又は果菜類が有するフルーツ感、すなわち甘味、酸味及び香りをバランスよく付加させた加熱殺菌済み食品、ならびにその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、果物類及び/又は果菜類を含む加熱殺菌済み食品の製造方法において、穀物発酵物、糖類及び水を含む混合物と果物類及び/又は果菜類とを所定の条件で調理することにより、フルーツ感(甘味、酸味、香り)がバランスよく付与された加熱殺菌済み食品を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明は以下のものを提供する。
本発明は、果物類及び/又は果菜類を含む加熱殺菌済み食品の製造方法において、穀物発酵物、糖類及び水を含む混合物を加熱調理して、加熱調理基材を調製し、その後、前記加熱調理基材に果物類及び/又は果菜類を添加することを特徴とする加熱殺菌済み食品の製造方法である。
また、本発明は、果物類及び/又は果菜類を含む加熱殺菌済み食品であって、穀物発酵物、糖類及び水を含む混合物を加熱調理した加熱調理基材と、果物類及び/又は果菜類とを含む加熱殺菌済み食品である。
本発明により、果物類及び/又は果菜類が有するフルーツ感をバランスよく付加させた加熱殺菌済み食品、ならびにその製造方法を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
<加熱殺菌済み食品の製造方法>
本発明の加熱殺菌済み食品の製造方法は、穀物発酵物、糖類及び水を含む混合物を加熱調理することによって加熱調理基材を調製し、その後、前記加熱調理基材に果物類及び/又は果菜類を添加することを含む。
[加熱調理基材]
本発明の加熱殺菌済み食品の製造方法に用いられる加熱調理基材は、穀物発酵物、糖類及び水を含む混合物に加熱処理を施したものである。
(穀物発酵物)
穀物発酵物は、穀物に麹と塩を加えて混合したものを樽等に入れて熟成発酵させたものであれば、特に限定されるものではなく、穀類、豆類等の味噌を挙げることができる。穀類としては、米、麦、ひえ、あわ等が挙げられる。豆類としては、大豆、小豆、そらまめ等が挙げられる。
加熱調理基材の調製に用いられる穀物発酵物の形態としては、特に限定されるものではなく、液状、ペースト状、粉末状、顆粒状のものが挙げられる。本発明においては、穀物発酵物特有の風味が弱い粉末状又は顆粒状のものに限られず、乾燥、顆粒化等の2次加工を施しておらず、具体的には、水分を5.0質量%以上含有している穀物発酵物を使用することが好ましい。本発明によれば、穀物発酵物が有する特有の風味(例えば、味噌の生臭さ、穀物臭、発酵臭)を得られる加熱殺菌済み食品に残すことなく、風味改善の効果を十分に得ることができる。
なお、穀物発酵物自体、比較的粒子が大きく、喫食時にざらつき等の好ましくない食感を与える可能性がある。このため、穀物発酵物自体を予めコミトロール等によって処理し、微粒子化しておくか、味噌を添加した味噌調味材や、味噌調味材を添加した煮込み食品を、コミトロール等によって処理して微粒子化することが好ましい。
加熱殺菌済み食品中の穀物発酵物の含有量は、タンパク質含量で、0.01質量%以上4質量%以下とすることが好ましく、0.03質量%以上2質量%以下とすることが更に好ましい。
(糖類)
加熱調理基材の調製に用いられる糖類としては、特に限定されるものではなく、従来公知の糖類を使用することができる。具体的には、ブドウ糖等の単糖、ショ糖、麦芽糖、トレハロース等の二糖、オリゴ糖、マルトシルトレハロース、水あめ、デキストリン、糖アルコール(キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、オリゴ糖アルコール等)等が挙げられる。また、糖類を多く含むタマネギ細断物等を、原料として用いてもよい。糖類は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
加熱殺菌済み食品中の糖類の含有量は、0.01質量%以上25質量%以下であることが好ましく、0.2質量%以上10質量%以下であることが更に好ましい。糖類を上記の含有量で加熱殺菌済み食品中に配合することにより、加熱殺菌済み食品に好適な風味を付加することができる。
(水)
加熱調理基材中の水の含有量は、10質量%以上95質量%以下であることが好ましく、10質量%以上80質量%以下であることが更に好ましい。
[加熱調理基材の調製の際の加熱処理]
加熱調理基材は、穀物発酵物、糖類及び水を含む混合物を、例えば混合物の品温85℃以上、好ましくは95℃以上に達するまで加熱調理し、そのまま30分以上保持して調製することが好ましい。例えば、混合物の品温が90℃〜100℃であれば30分以上、100℃〜120℃であれば20分以上、120℃〜180℃であれば10分以上加熱することが好ましい。上記の条件は、混合物の品温が、上記指定の温度で上記指定の時間保持されることを指す。
なお、特許文献1の発明においては、80℃から90℃達温の加熱条件とすることにより、味噌中の酵素アミラーゼを失活させている。一方、本発明においては、上記混合物に一定温度でより長い時間加熱処理を施すことにより、上記混合物中の各原料の化学反応を進めて、穀物発酵物が有する特有の風味をさらに低減させることができる。このように穀物発酵物特有の風味を低減させた加熱調理基材を用いることにより、この後に加える果物類及び/又は果菜類原料との相乗効果により、甘味、酸味及び香りのバランスが優れたフルーツ感を加熱殺菌済み食品に付与することが可能となる。
また、加熱調理基材を調製する際には、目的とする加熱殺菌済み食品に応じた下記の他の原料を、従来知られている方法を用いて適宜含有することができる。
[果物類及び/又は果菜類]
本発明の加熱殺菌済み食品に加える果物類及び/又は果菜類としては、甘味、酸味及び香りが比較的強いものを選択することが好ましい。このような果物類及び/又は果菜類を用いることにより、加熱殺菌済み食品のフルーツ感をより向上させることができる。
好ましい果物類としては、例えば、蜜柑、甘橙、葡萄、林檎、梨、無花果(いちじく)、桃、桜桃、檬果(マンゴー)等が挙げられる。なかでも、特に甘味、酸味及び香りが優れる葡萄を用いることが好ましい。
また、果菜類としては、苦みや青臭さが少ないものを選択することが好ましい。例えば、苺、鳳梨(パイナップル)、甘蕉(バナナ)、西瓜(すいか)、メロン、トマト等が挙げられる。なかでも、甘味、酸味、香りが優れる苺、鳳梨(パイナップル)、甘蕉(バナナ)、西瓜(すいか)、メロン等の果実的野菜を用いることが好ましい。
果物類及び/又は果菜類は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
果物類及び/又は果菜類は、チャツネのような濃縮物を用いても良いし、加熱等による加工度の低いピューレ等を用いるとより好ましい。後者を用いることにより、果物類及び/又は果菜類の有する甘みだけでなく、酸味や香りを比較的高い程度で付加することができる。具体的には、果物類及び/又は果菜類をそのまま用いてもよいし、切断、磨砕、粉砕等の加工を施したものや、あるいは圧搾、濾過等によって得られた果汁や、それらを加熱等を行い濃縮したものを用いてもよい。
加熱殺菌済み食品中の果物類及び/又は果菜類の含有量は、0.1質量%以上50質量%以下とすることが好ましく、0.3質量%以上35質量%以下とすることが更に好ましく、0.5質量%以上20質量%以下にすることがより好ましい。
また、加熱済み殺菌食品中の穀物発酵物のタンパク質含量に対して果物類及び/又は果菜類の含有量は、質量比において、好ましくは、1:0.005〜20000、更に好ましくは1:0.01〜15000、より好ましくは、1:0.02〜10000であり、更により好ましくは1:0.025〜5000である。
加熱殺菌済み食品中の穀物発酵物の含有量を、上記の範囲内のものとすることにより、加熱殺菌済み食品のフルーツ感を向上させ、かつ醗酵臭などの穀物発酵物特有の風味をより低減させることができる。
次に、果物類及び/又は果菜類を、上記の加熱調理基材と攪拌混合する。また、必要により加熱しながら攪拌混合してもよい。加熱は、例えば85℃以上、好ましくは95℃以上の達温となるように行うことが好ましい。加熱しながら攪拌混合することにより、果物類及び/又は果菜類と上記の加熱調理基材がより短時間で攪拌混合が完了する。
また、果物類及び/又は果菜類と上記加熱調理基材と攪拌混合する際には、目的とする加熱殺菌済み食品に応じた下記の他の原料を、従来知られている方法を用いて適宜含有することができる。
[他の原料]
本発明による加熱殺菌済み食品は、穀物発酵物、糖類及び水を含む混合物を加熱調理した加熱調理基材と果物類及び/又は果菜類を含む。上記の加熱殺菌済み食品としては、穀物発酵物、糖類及び水を含む混合物を加熱調理した加熱調理基材と、果物類及び/又は果菜類を含むものであればいずれでもよいが、目的とする加熱殺菌済み食品に応じて他の原料も適宜食品に含めることができる。本発明による加熱殺菌済み食品の好ましい具体例としては、カレー、シチュー、ハヤシ、パスタソース、フィリング等の洋風ソースや、洋風ソースを濃縮したものが挙げられる。なお、本発明の加熱殺菌済み食品に含めることができる他の原料としては、下記に限定されるものではない。
加熱殺菌済み食品に含めることができる他の原料は、当該食品組成物に通常使用されるものであり、例えば、穀類、増粘材類、油脂類、乳製品、具材、調味料、香辛料などが包含される。
穀類としては、小麦、コーン、馬鈴薯、米、等が挙げられる。
増粘材類としては、澱粉類として小麦澱粉、コーンスターチ、ワキシコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉等の澱粉やそれらを加工した加工澱粉が挙げられる。また、増粘多糖類などが挙げられる。
油脂類としては、菜種油、大豆油、コーン油、オリーブオイル、ヒマワリ種子油、綿実油、落花生油、サフラワー油、パーム油、米油等の植物油脂、牛脂(ヘット)、豚脂(ラード)、魚油、バター、ギー等の動物油脂、ジアシルグリセロール、マーガリン等の加工油脂が挙げられる。
乳製品としては、例えば、牛乳、脱脂粉乳、全脂粉乳、粉乳、コンデンスミルク、チーズ等が挙げられる。
具材は、目的とする加熱殺菌済み食品の種類に応じて適宜選択することができる。例えば、野菜類、豆類、穀類、果物類、肉類、魚介類等を挙げることができる。これらの具材の処理方法については、各具材について従来知られている方法を採用すればよい。
調味料としては、特に限定されるものではなく、従来公知の調味料を使用することができる。例えば、エキス類(畜肉エキス、魚介エキス、野菜エキス、酵母エキス)、食塩等の無機塩、糖類、アスコルビン酸、リンゴ酸、クエン酸、脂肪酸等のカルボン酸等の酸、グルタミン酸ナトリウム、グリシン、アラニン等のアミノ酸類、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウム等の核酸等が挙げられる。
また香辛料を本発明の加熱殺菌済み食品に加えてもよい。1種類の香辛料を単独で加えてもよく、2種以上の香辛料を混合して加えてもよい。香辛料としては、例えば、カルダモン、クローブ、ナツメグ、フェヌグリーク、ローレル、フェンネル、コリアンダー、クミン、キャラウェー、タイム、セージ、陳皮、胡椒、唐辛子、マスタード、ジンジャー、ターメリック、パプリカ等を挙げることができる。複数種の香辛料を混合したものとしては、例えば、カレーパウダーを挙げることが出来る。なお、カレーパウダーは、上記の香辛料から選ばれる2種以上、好ましくは5種以上を含むことが好ましい。
これらの他の原料の処理方法については、各原料について従来知られている方法を採用すればよい。
[加熱殺菌処理]
加熱殺菌済み食品の形態としては、加熱した食品を容器にホットパック充填したものや、そのまま喫食できる食品又は調味材等として使用するためのソースなどを濃縮したペースト状の食品を容器に充填後に加熱殺菌を行ったものが挙げられる。
なお、濃縮タイプの加熱殺菌済み食品を調製する場合、これを希釈して調理される食品に、上記の各成分が、本発明において規定された含有量で含まれることが好ましい。
加熱殺菌済み食品の調製は、常法により行うことができる。まず上記調製工程で得られた食品を容器に充填し密封する。容器としては、内容物を取り出し可能なものであれば特に限定されないが、例えばパウチ状容器、口栓付きパウチ、チューブ状容器、ボトル状容器、缶、瓶容器などを利用することができる。次に、容器に充填した食品の加熱殺菌は、例えば蒸気、熱水等を用いた方法により行うことができる。その条件は、殺菌を十分なものとし、食品組成物の保存性を十分なものとするように設定すればよく、例えば、食品組成物の温度(中心温度)が60℃〜100℃となるように加熱殺菌処理を行うことができる。加熱殺菌処理がホットパック殺菌の場合には、食品組成物を予め加熱しておき、容器に充填後に上記温度を5秒間〜5分間保持することが好ましい。加圧加熱殺菌を行う場合には、100℃を越える温度で3〜60分加熱する。また、本発明の加熱殺菌済み食品がレトルト食品である場合、レトルト処理は常法により行うことができる。例えば120℃から125℃で、3分から60分間加熱することにより、レトルト処理することができる。
以下、本発明について実施例を挙げて詳細に説明する。なお、本発明は以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
各実施例及び比較例において、それぞれ表1に記載される原料(配合量は質量%で表示)を用いて加熱殺菌済み食品を調製した。
なお、果物類及び/又は果菜類原料は、マンゴーについてはチャツネ、トマトについてはペーストを使用し、その他の果物類は100%果汁を用いた。
<実施例1〜12>
表1に記載される穀物発酵物、糖類及び水を加熱釜に入れ、攪拌混合しながらこの混合物を20分間かけて95℃に達するまで加熱調理し、そのまま95℃で30分以上保持し加熱調理基材を調製した。
次いで、上記の加熱調理基材に果物類及び/又は果菜類ならびに他の原料を全体で100質量%となるように加えて混合した。その後、この混合物を20分間かけて90℃に達するまで加熱調理し、カレーソース(実施例1〜10、12)及びトマトチャウダー(実施例11)及びハヤシ(実施例13)を調製した。これらをそれぞれレトルトパウチに充填密封し、120℃で20分間の加熱によるレトルト処理を行い、レトルトカレー(実施例1〜10、12)及びレトルトトマトチャウダー(実施例11)及びレトルトハヤシ(実施例13)を得た。
<比較例1>
水及びショ糖を加熱釜に入れ、攪拌混合しながらこの混合物を20分間かけて95℃に達するまで加熱調理し、そのまま95℃で30分以上保持し加熱調理基材を調製した。
次いで、上記の加熱調理基材に葡萄果汁及び他の原料を全体で100質量%となるように加えて混合した。その後、この混合物を20分間かけて90℃に達するまで加熱調理し、カレーソースを得た。これをレトルトパウチに充填密封し、120℃で20分間の加熱によるレトルト処理を行い、レトルトカレー(比較例1)を得た。
<比較例2>
味噌、ショ糖及び水を上記のように加熱調理しないまま、葡萄果汁等の他の原料と一緒に全体で100質量%となるように加えて混合した。その後、この混合物を20分間かけて90℃に達するまで加熱調理し、カレーソースを得た。これをレトルトパウチに充填密封し、120℃で20分間の加熱によるレトルト処理を行い、レトルトカレー(比較例2)を得た。
<評価>
得られたレトルトカレー、レトルトトマトチャウダーとレトルトハヤシを5分間湯煎し、レトルトパウチを開封後、容器に移し、10人の専門のパネラーの官能評価によりによって下記の評価を行った。
ここで、フルーツ感(甘味、酸味、果物類及び/又は果菜類の香り)は下記の5段階評価を行い、夫々の平均点の合計値によって、フルーツ感の評価を行った。また、同時に穀物発酵物の風味についても、下記のように3段階評価を行った。
(甘味)
1:甘味を感じない
2:甘味をやや感じる
3:甘味をすこし感じる。
4:甘味を感じる。
5:甘味を強く感じる。
(酸味)
1:酸味を感じない
2:酸味をやや感じる
3:酸味をすこし感じる。
4:酸味を感じる。
5:果物らしい酸味を強く感じる。
(果物類及び/又は果菜類の香り)
1:香りを感じない
2:香りをやや感じる
3:香りをすこし感じる。
4:香りを感じる。
5:香りを強く感じる。
フルーツ感
◎:甘味、酸味、香りの合計値が12以上。
○:甘味、酸味、香りの合計値が9以上
×:甘味、酸味、香りの合計値が9未満
穀物発酵物の風味
◎:穀物発酵物の風味を全く感じない。
○:穀物発酵物の風味を若干感じる。
×:穀物発酵物の風味を感じる。
Figure 0006052793
<結果>
(実施例1〜8、11〜13)
甘味、酸味、香りのバランスが良くフルーツ感が強く感じられ、穀物発酵物の風味が感じられなかった。
(実施例9、10)
甘味、酸味、香りのバランスが良くフルーツ感が強く感じられ、穀物発酵物の風味が若干感じられた。
(比較例1)
酸味、香りが非常に弱くフルーツ感を感じることができなかった。また、穀物発酵物の風味は感じられなかった。
(比較例2)
酸味、香りが弱くフルーツ感を感じることができない。また、穀物発酵物の風味(味噌汁のような風味)を強く感じた。

Claims (5)

  1. 果物類含む加熱殺菌済み食品の製造方法において、
    味噌、糖類及び水を含む混合物を加熱調理して、加熱調理基材を調製し、
    その後、前記加熱調理基材に甘橙、葡萄、林檎、桃及び檬果(マンゴー)からなる群より選ばれた1つ以上の果物類添加することを特徴とする加熱殺菌済み食品の製造方法。
  2. 味噌のタンパク質含量と果物類の質量比が、1:0.005〜20000であることを特徴とする請求項1記載の加熱殺菌済み食品の製造方法。
  3. 前記加熱調理基材に前記果物類を添加した後加熱し、
    次いで容器に充填し、加熱殺菌することを特徴とする請求項1又は2の加熱殺菌済み食品の製造方法。
  4. 前記加熱殺菌済み食品がレトルト殺菌された食品であることを特徴とする請求項1から3のいずれかの加熱殺菌済み食品の製造方法。
  5. 前記加熱殺菌済み食品がカレー、シチュー、ハヤシ、パスタソース、フィリング又はトマトチャウダーである請求項1からのいずれかの加熱殺菌済み食品の製造方法。
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