JPH09285277A - レトルトソースの製造方法 - Google Patents
レトルトソースの製造方法Info
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- JPH09285277A JPH09285277A JP8102320A JP10232096A JPH09285277A JP H09285277 A JPH09285277 A JP H09285277A JP 8102320 A JP8102320 A JP 8102320A JP 10232096 A JP10232096 A JP 10232096A JP H09285277 A JPH09285277 A JP H09285277A
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Abstract
粘度の安定性が高く、かつ長期保存しても、これらの品
質が変わらないレトルトソースの製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 煮込みソースの調製完了後、ペースト化
処理して、該ソースの粘度を調製完了時の20%〜80
%にまで低下させ、続いて容器に充填し、レトルト殺菌
することを含むレトルトソースの製造方法。
Description
製造方法に関するものである。詳細に述べると、舌触り
が滑らかで、粘度の安定性が高く、色、テリが良く、か
つ長期保存しても、これらの品質が変わらないレトルト
ソースの製造方法を提供するものである。
ス、トマトソースなどの煮込みソースをレトルトパウチ
に充填し、高温加圧殺菌したレトルトソースが広く普及
している。そして、この煮込みソースを製造する際、そ
れぞれの調味原料、肉類、野菜類などを混合し、長時間
の煮込みなど、十分な加熱調理を行うことにより、肉類
や野菜類から旨味成分を引出して、味の調和がほどこさ
れ、コクを向上させることができ、かつ野菜が煮崩れ
て、小麦粉や増粘剤では得られない舌触り、旨味、質感
が得られる。しかし、このように十分な加熱調理を施し
た煮込みソースは、煮崩れた肉類や野菜類の破片が残っ
ていて、滑らかさに欠け食感が悪いので、一般的に裏ご
し処理を施す必要があるが、機械の処理能力に限界があ
ることや回収歩留りが悪いということだけでなく、製造
工程が煩雑となって、生産効率が悪く、実生産的ではな
い。また上記煮込みソースはレトルト殺菌後あるいはレ
トルト殺菌後の保存期間中に、色やテリが劣化し易く、
さらに経時的に粘度が上昇するため、保存時の品質管理
が難しいという欠点があった。また、従来から特開昭5
6−82082号公報に開示されているような、前もっ
て野菜類を磨砕しておいてから、煮込みソースを調製
し、容器に充填、殺菌するレトルトカレーの製造方法も
知られているが、この製造方法でも、長期間保存後のレ
トルトカレーの色やテリの劣化及び粘度の上昇を防ぐこ
とはできなかった。
らかで、色、テリが良く、さらに粘度の安定性が高く、
かつ長期保存しても、これらの品質が変わらないレトル
トソースの製造方法を提供することを目的とする。
記課題を解決するために研究を行った結果、煮込みソー
スの調製完了後、容器に充填・レトルト殺菌を行う前
に、該煮込みソースをペースト化処理して、該ソースの
粘度を低下させ、続いて容器に充填し、レトルト殺菌す
ることにより、舌触りが滑らかで、色、テリが良く、さ
らに粘度の安定性が高く、かつ長期保存しても、これら
の品質が変わらないレトルトソースが得られた。該ソー
スはレトルト殺菌後に1回粘度を測定するだけで、保存
時の粘度の予測ができるという品質管理上好ましい特性
を有するという知見を得た。したがって、本発明は、煮
込みソースの調製完了後、ペースト化処理して、該ソー
スの粘度を調製完了時の20%〜80%にまで低下さ
せ、続いて容器に充填し、レトルト殺菌することを特徴
とするレトルトソースの製造方法を提供するものであ
る。以下、本発明の製造方法について詳細に説明する。
くとも小麦粉と、野菜ペースト及び/又はみじん切り処
理した野菜、ならびに必要に応じて加える肉類、調味料
などを原料として炊き上げたソースをいい、家庭用及び
営業用の何れでもよく、また直接喫食できる調味済みソ
ースでも、調理に使用する半調理状態のソースの何れで
もよい。該煮込みソースの具体例を挙げると、カレーソ
ース、デミグラスソース、ホワイトソース、トマトソー
スなどがある。これらの煮込みソースの調製完了後の粘
度は、通常2000〜7000cpに調製するのが好ま
しい。なお、これらの煮込みソースをペースト化処理し
た後、レトルト殺菌前に、必要に応じて各ソースに適し
た肉類、野菜類などの具を加えることができる。したが
って、本発明の方法で得られる製品は、煮込みソースだ
けからなるレトルトソースだけではなく、各種カレー製
品、シチュー、スープなどのレトルト食品を含む。ま
た、調製完了とは、加熱調理が完了したことをいう。
の煮込みソースに含まれる原料片を磨砕して微粒子と
し、該ソース全体をペースト状にすることをいう。この
ペースト化処理に使用する磨砕装置は、ミキサー、ホモ
ゲナイザー、コロイドミル、微粒磨砕機などであって、
特に好ましいのは、回転羽根が壁面ブレードに原料片を
押しつけ、さらにブレード間の段差及びクリアランスに
よって特定粒径以下の粒子形状に磨砕するという特徴を
有するコミトロール(商品名、アーシャルジャパン社
製)である。このペースト化処理は、煮込みソースの調
製完了時の粘度の20%〜80%、好ましくは30〜7
0%となるように行うのが適当である。このペースト化
処理を調製完了時の粘度の20%よりも低くすると、ソ
ースとしての商品価値がなくなるからであり、80%よ
りも高くすると、充分かつ均一なペースト化処理がなさ
れていないことが多く、粒子形状が不安定となるからで
ある。
込みソースを、単独で、又は必要に応じて加える具材と
ともに、レトルトパウチなどの容器に充填し、レトルト
殺菌を行う。このレトルト殺菌の条件は、120〜12
5°C、好ましくは121〜122°Cで、30〜50
分間行うのが適当である。なお、レトルト殺菌に先立っ
て脱気処理を行うと、殺菌効率が良くなると同時にテリ
が良くなるので好ましい。
かで、色、テリが良く、さらに粘度の安定性が高く、か
つ長期保存しても、これらの品質が変わらないレトルト
ソースが得られる。よって、このレトルトソースはレト
ルト殺菌後に1回粘度を測定するだけで、保存時の粘度
の予測ができるという品質管理上好ましい特性を有す
る。
g、香辛料40g及びラード620gを混合し、焙煎す
ることにより小麦ルーを調製した。次に玉葱のみじん切
り700g、ガーリック20g、ラード50gを混合、
焙煎し、フードミキサーにかけた後、水600ccを加
えて10分間煮込み、煮込み野菜を調製した。続いて、
前記の小麦ルーと煮込み野菜を加え、砂糖、塩等の調味
料350g、肉エキス70g、及びトマトペースト17
0gに、水6800ccを加えて微沸状態で煮込んだ。
得られた煮込みソースの粘度は2400cpであった。
続いて、煮込みソースをコミトロール及びミキサー(ワ
ーリング社製、コマーシャルブレンダー)にかけてペー
スト化処理した後、1kgずつレトルトパウチに充填し
た。このレトルトパウチを122°Cで50分間かけて
レトルト殺菌した。本実施例において、ミキサーについ
てはペースト化処理を10秒〜60秒間段階的に行っ
た。結果を表1と図1のグラフに示し、ペースト化処理
することによる、レトルトソースの粘度変化を比較し
た。
時的に、各サンプルについて1袋ずつ開封し、B型粘度
計(形式RB100形粘度計、東機産業株式会社製)を
使用して、粘度を測定した。各サンプル毎の粘度の経時
的変化は図1のとおりであり、ペースト化処理したレト
ルトソースは、粘度が30日後も安定していることがわ
かる。また、本発明のレトルトソースは最初からテリが
あり、滑らかであったが、ペースト化処理しなかったレ
トルトソースはテリがなく、ざらついていた。
処理した野菜10重量%、(トマト、リンゴ、マンゴ)
ペースト16重量%、、香辛料4重量%、油7重量%、
調味料7重量%、水50重量%を原料としてカレーソー
スを製造した。まず、小麦粉に油を加えて焙煎してルー
を作り、次に玉ねぎ、人参、セロリをみじん切り処理
し、油、ガーリック、ジンジャーを加えて焙煎し、さら
に水を加えて煮込んだ。このルーと煮込み野菜に、調味
料、香辛料、水を加えて混合し、微沸状態で煮込んだ。
この煮込みソースをコミトロールでペースト化処理し
た。このペースト化処理した煮込みソースをレトルトパ
ウチ5個に充填した後、122°Cで50分間レトルト
殺菌した。上記の方法により、19ロットを作製し、そ
の各工程段階での粘度の測定結果を表2に示す。なお、
各粘度数値は平均値の百未満を四捨五入した数値であ
る。また、これらのレトルト殺菌1日後のソースは、何
れも舌触りが滑らかで、色、テリが良いものであった。
を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 煮込みソースの調製完了後、ペースト化
処理して、該ソースの粘度を調製完了時の20%〜80
%にまで低下させ、続いて容器に充填し、レトルト殺菌
することを特徴とするレトルトソースの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08102320A JP3115229B2 (ja) | 1996-04-24 | 1996-04-24 | レトルトソースの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08102320A JP3115229B2 (ja) | 1996-04-24 | 1996-04-24 | レトルトソースの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09285277A true JPH09285277A (ja) | 1997-11-04 |
JP3115229B2 JP3115229B2 (ja) | 2000-12-04 |
Family
ID=14324284
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08102320A Expired - Fee Related JP3115229B2 (ja) | 1996-04-24 | 1996-04-24 | レトルトソースの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3115229B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003169644A (ja) * | 2001-12-07 | 2003-06-17 | House Foods Corp | 液状物又はペースト状物を含有するレトルト食品 |
KR100459387B1 (ko) * | 2001-10-29 | 2004-12-03 | 한동기 | 인스탄트 돈가스 소스용 조성물 및 레토르트파우치 제품제조방법 |
JP2012170402A (ja) * | 2011-02-22 | 2012-09-10 | Ezaki Glico Co Ltd | 凍結乾燥カレーの製造方法 |
JP2013009671A (ja) * | 2011-06-02 | 2013-01-17 | House Foods Corp | 粘性液状食品 |
JP2018046801A (ja) * | 2016-09-23 | 2018-03-29 | ヱスビー食品株式会社 | ウニ含有ソース及びその製造方法 |
-
1996
- 1996-04-24 JP JP08102320A patent/JP3115229B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Also Published As
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---|---|
JP3115229B2 (ja) | 2000-12-04 |
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